説明

ブロー成形金型の洗浄器を備えるブロー成形機

【課題】ブロー成形機の洗浄を簡素化する。
【解決手段】空洞4を形成する少なくとも1つのブロー成形金型2であって、この空洞の中でプラスチックプリフォームを容器に変形することができるブロー成形金型2を備え、また、プラスチックプリフォームに媒質を加えて、ブロー成形金型の、空洞4の境界を定める内壁8に押し付けるようにプラスチックプリフォームを膨張させる加圧器14を備え、また、プラスチックプリフォームをその縦方向Lに延伸する延伸ロッド12を備え、また、ブロー成形金型2を開閉する開閉機構を備えるようなプラスチックプリフォームを容器に変形させる装置1において、ブロー成形金型2の複数の領域を洗浄する洗浄器10を備える。本発明によれば、洗浄器10は、ブロー成形金型の内壁8を洗浄する少なくとも第一の洗浄要素16,18を備え、この洗浄要素16,18は、少なくとも時々、ブロー成形金型2の外側に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチックプリフォームをプラスチック容器に変形させる装置、特にブロー成形機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のブロー成形機は以前より先行技術によって知られている。これらは通常、ブロー成形金型を備え、その中でプラスチックプリフォームが圧力を加えられることによって膨張し、プラスチック容器が形成される。こうしたプラスチック容器の延伸ブロー成形中に、プラスチックプリフォームのプラスチックから、いわゆるオリゴマ、すなわち、短い鎖状分子または異物がブロー成形金型の上に排出される。その結果、このブロー成形金型の表面はくすんだ状態となり、極端な場合は汚染が進んで粗くなる。しかしながら、これはボトルの品質に不利な影響を与える。その理由は、くすんだブロー成形金型によってボトルの外観が曇ったり、あるいは粗さが原因で金型表面の冷却が不十分となったりするかもしれないからである。
【0003】
上記の問題はいずれも容認できないため、ブロー成形金型に対しては定期的に洗浄と、通常は研磨を施さなければならない。オリゴマによる汚染の程度は、加工のために金型を高温にして作業する場合に特に高くなるが、それは高温の金型のほうが汚染の速度がはるかに速く、高温のままの金型の洗浄には、火傷のリスクによって安全上の危険性が必ず伴う。特に、ブロー成形機とフィラブロックを用いる、いわゆる高温充填式装置の場合、このような金型の洗浄は非常に大きな問題点となることが多い。
【0004】
成形体のための容器製造装置と製造方法は、下記特許文献1により知られている。この場合、ブロー成形機に向かって、あるいはブロー成形機そのものに放射装置が設置され、この放射装置がブロー成形機の少なくとも1つの領域に方向付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2008/125216号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明の目的は、上記のようなブロー成形機の洗浄を簡素化することである。本発明の目的はまた、ブロー成形金型の自動洗浄方法を提供することでもある。これらの目的は、本発明により、特許請求範囲の独立項の主旨によって達成される。有利な実施形態とさらなる発展形は、従属項の主旨である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
プラスチックプリフォームを容器に変形させるための本発明による装置は、空洞を形成する少なくとも1つのブロー成形金型を備え、空洞の中でプラスチックプリフォームを容器に変形することができる。この装置はまた加圧器を備えており、この加圧器はプラスチックプリフォームに媒質を付与して、プラスチックプリフォームをブロー成形金型の空洞の境界を定める内壁に押し当てて拡張させる。この装置は、有利な点として、プラスチックプリフォームをその縦方向に延伸する延伸ロッドと、ブロー成形金型を開閉する開閉機構も備える。この装置はまた、ブロー成形金型の領域を洗浄するための洗浄器も備える。
【0008】
本発明によれば、洗浄器は、ブロー成形金型の内壁を洗浄する少なくとも1つの洗浄要素を備え、この洗浄要素は、少なくとも時々、ブロー成形金型の外側に位置付けられる。有利な点として、洗浄器により、ブロー成形金型の自動洗浄が可能となる。たとえば、特別な洗浄モードを設定してもよく、このモードでは、ブロー成形金型またはその内壁が洗浄される。しかしながら、本発明はまた、延伸ロッドのないブロー成形機にも適用できる。
【0009】
したがって、本発明によれば、ブロー成形金型の内壁を洗浄するための洗浄システム、特にいわゆるCIP(Cleaning−In−Place)洗浄システムを使用することが提案される。特に、洗浄要素が洗浄を行っていないときには、前記洗浄要素はブロー成形機の外側に位置付けられる。開閉機構は、有利な点として、ブロー成形金型に新しいプラスチックプリフォームを装填し、またブロー成形金型からブロー成形された金型を取り外すためにも使用される。
【0010】
1つの有利な実施形態において、装置は、事前に設定された搬送経路に沿ってブロー成形金型を搬送する搬送装置を備える。有利な点として、複数のブロー成形金型が回転可能なキャリアの上、特に、好ましくは円形キャリアの上に配置される。これは好ましくは、同じキャリアで、装置の通常運転中にもブロー成形金型をその上に配置できる。この装置は、有利な点として、ブロー成形金型の洗浄を実行する洗浄モードを有する。
【0011】
ブロー成形金型は、有利な点として、洗浄器に関して移動自在に配置される。そのために、通常運転モードでは、洗浄器または洗浄要素をブロー成形金型の輸送経路に沿って静止した状態で配置される。しかしながら、洗浄器とブロー成形金型を1つのキャリア上に配置することも可能であり、このキャリアはブロー成形金型と洗浄要素の両方を搬送する。
【0012】
別の有利な実施形態において、少なくとも1つの洗浄要素は、内壁に液体洗浄媒体を塗布する洗浄ノズルである。
【0013】
適当な洗浄剤は、飲料ボトル詰め業界においては、機械と設備の外側と内側の洗浄(CIF洗浄)に使用できる物質である。このような洗浄剤の例としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、硝酸ベースの酸性洗浄剤、酢酸ベースの殺菌剤、オゾン、過酸化水素、クロルアルカリ洗浄剤、熱水または蒸気等である。さらに、二酸化塩素も洗浄剤として使用できる。
【0014】
さらに有利な実施形態において、洗浄器は、内壁と接触可能な第二の機械的洗浄要素を備える。この洗浄要素は、たとえば、回転が可能であるように有利に配置されるブラシ装置であってもよい。この第二の洗浄要素は、好ましくは、ブロー成形金型が閉じているときには、金型の外側に位置付けられる。有利な点として、第一の洗浄要素は、第二の洗浄要素とは別に制御できる。第一の洗浄要素と第二の洗浄要素は、好ましくは、ブロー成形金型の内壁に、異なる方法で作用する。
【0015】
他の有利な実施形態において、機械的洗浄要素は、ブロー成形金型の輸送方向に洗浄ノズルの後方に配置される。したがって、内壁に対してまず洗浄媒質を噴霧し、次に、内壁を洗浄ブラシで洗浄および/または研磨することが可能となる。
【0016】
また別の有利な実施形態において、洗浄要素、たとえばブラシは、ブロー成形金型の輸送方向に洗浄ノズルから離間される。このようにすると、洗浄モードにおいて、洗浄媒体が内壁に塗布されてからその後ブラシで研磨されるまでに所定の時間が経過し、洗浄媒体がある時間にわたって作用したままとされる。しかしながら、たとえば、ブロー成形金型が静止した状態で、まず洗浄ノズル、次に洗浄ブラシがブロー成形金型の中に入るようにすることも可能である。
【0017】
好ましくは、洗浄ノズルまたは洗浄ブラシを移動させる搬送装置を設置する。これらは、ノズルまたはブラシを、たとえばブロー成形金型の縦方向に対して垂直に移動させる搬送装置であってもよい。しかしながら、前記要素をブロー成形金型の縦方向に、ブロー成形金型の中に導入することも可能である。
【0018】
他の有利な実施形態において、装置は、回転自在のキャリアを備え、その上に複数のブロー成形金型が配置される。
【0019】
有利な点として、この装置はまた、ブロー成形金型をすすぐためのすすぎ器を備える。このすすぎ器は、この場合、好ましくは洗浄ノズルと、ブラシ等の研磨手段の形態の第二の洗浄要素の間に設置される。しかしながら、すすぎ器をブラシの設置領域内、あるいはブラシの後方に設置することも可能である。
【0020】
本発明はまた、プラスチックプリフォームをプラスチック容器に変形させる方法にも関しており、この方法において、プラスチックプリフォームは媒質が加えられることによって膨張して、プラスチック容器が形成され、また、この空洞は、ブロー成形金型の少なくとも1つの内壁によって形成され、ブロー成形金型は、開状態から閉状態に移動できる。さらに、洗浄モードが設けられ、このモードでは、プラスチック容器がブロー成形金型の中に収容されず、ブロー成形金型の少なくとも1つの領域が洗浄される。
【0021】
本発明によれば、洗浄は、少なくとも部分的に、好ましくは全体的に、ブロー成形金型が開いた状態にあるときに行われ、ブロー成形金型の内壁を洗浄するための第一の洗浄要素は、少なくとも時々、ブロー成形金型の外側に位置付けられる。この要素は、特に従来の操作モード、すなわち、洗浄モード以外のモードにおいて、ブロー成形金型の外側に位置付けられる。好ましくは、この洗浄要素は、ブロー成形金型が閉じた状態にあるときは、ブロー成形金型の外側に位置付けられる。
【0022】
しかしながら、上記のような洗浄要素は、ブロー成形機専用として提供されるのではない。特に、プラスチックプリフォームおよび/またはプラスチック容器を処理するための装置においては、CIP装置を用いた洗浄(「CIP洗浄」)が可能である。外側から挿入可能なロッドまたはオートマンを使った選択的加熱モジュールのCIP洗浄が考えられる。これに関連して、選択的加熱モジュールとは、少なくとも1つのプラスチックプリフォームの温度を、一方の膨張方向に向かって温度プロファイルがみられように制御するのに適した装置を意味するものと理解される。たとえば、温度プロファイルが周囲部に延びる場合、プラスチックプリフォームが引き続き膨張する間に、より高温の領域がより低温の領域より大きく膨張することがありうる。したがって、これは、少なくともいくつかの部分において断面が楕円形のプラスチック容器を生産する単純な方法となりうる。
【0023】
CIP装置を用いて他の処理ユニットを洗浄することも可能であり、たとえば、殺菌装置が挙げられる。たとえば、外からの挿入可能なロッドまたはオートマトンを使った、Hモジュール(過酸化水素殺菌モジュール)が考えられる。
【0024】
1つの有利な方法において、ブロー成形金型を開き、開いた状態で内壁に液体洗浄剤を塗布する。
【0025】
他の有利な方法において、ブロー成形金型が開いた状態のときに、内壁を機械的洗浄要素によって洗浄する。このような機械的洗浄要素による洗浄は、特に、流体を塗布した後に行われる。
【0026】
ブロー成形金型は、有利な点として、動作モード中と、特に洗浄モード中の両方において搬送される。
【0027】
別の有利な方法において、洗浄用流体は、所定の時間にわたってブロー成形金型の内壁の上に残り、この内壁に作用する。
【0028】
有利な点として、すすぎモードも設定され、このモードでは、内壁がすすがれる。このすすぎモードは、有利な点として、洗浄剤の塗布の後に、および、ブラシまたは洗浄要素による内壁の研磨または洗浄の前後のいずれかに提供される。他の好ましい方法において、ブラシまたは洗浄要素がこの間に、横方向に、すなわち、ブロー成形金型の縦方向に垂直な方向に挿入される。
【発明の効果】
【0029】
上記以外の利点と実施形態は、添付の図面から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】変形のための装置の斜視図である。
【図2】本発明による設備の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、プラスチックプリフォーム(図示せず)をプラスチック容器(図示せず)に変形させる装置を示す。この装置は、メインキャリア11を備え、その上でブロー成形金型2がブロー成形金型キャリア3の中に配置される(それぞれ一部のみ描かれている)。
【0032】
ブロー成形金型2の中には空洞4が形成され、その中で、圧縮空気を受けることによってプラスックプリフォームが膨張し、プラスチック容器が形成される。さらに、この装置は、延伸ロッド12を備え、ロッド12は、図においては、縦方向Lに移動可能であり、プラスチックプリフォームを延伸する。参照番号22は、ブロー成形金型の第一の半分を指し、参照番号24はブロー成形金型の第二の半分を指す。さらに、ブロー成形金型はまた、動作中に空洞4を下方向に閉じる底26または底部を有する。参照番号14は、圧力印加装置または、プラスチックプリフォームに圧縮空気を噴射する吹き付けノズルを指す。
【0033】
図2は、洗浄手順を説明するための概略図である。これは、好ましい特別洗浄モードの機械を詳細に示している。より詳しくは、これは自動洗浄工程であり、それでもなお本出願が開発中の機械または、すでに開発した金型交換機に組み込むことができる。この金型交換装置はすでに、自動的に金型キャリアを開くことができ、また、適当な固定ネジを緩め、また締めることもできる。このような装置はすでに、金型キャリアを自動的に閉じることも可能となっている。
【0034】
洗浄器として使用するためには、特に固定機能を洗浄機能に置き換える。この場合、第一の段階、または参照記号Aで示される領域において、金型はロックが解除されて開かれる。噴射ヘッド16が開かれたブロー成形金型2の内壁に洗浄剤 を噴射する。そのために、搬送または移動装置を使ってこの噴射ヘッド10を現在開いた状態にあるブロー成形金型2の内側領域の中に移動させてもよく(矢印P1)、あるいは、たとえばロボットアーム等の特殊な装置を使って、ブロー成形金型の内表面8に沿って案内し、前記表面に噴射させることができる。
【0035】
上記の噴射ヘッドを複数設置することも可能であろう。たとえば、洗浄媒質が通過することによって回転させられ、その結果、洗浄剤を周辺全体にわたる方向に分散させるような噴射ヘッドを利用することができる。複数のこのような噴射ヘッドはまた、図1に示されるように、ブロー成形金型2の縦方向Lに積み重ねて配置することも可能である。
【0036】
参照記号Bで示される領域では、洗浄剤がブロー成形金型2の内表面8に作用する(図1参照)。この領域で再びブロー成形金型を閉じることが可能であるが、図2の実施形態では、ブロー成形金型2はこの状態で開いたままである。参照記号Cで示される区分では、第二の洗浄要素18が使用され、これは洗浄剤が噴射された内表面を機械的に洗浄する。これは、たとえば、内表面を洗浄する回転研磨ヘッドであってもよい。この研磨工程と同時に、たとえば蒸留水等のすすぎ液を内表面にかけてもよい。しかしながら、このように蒸留水をかけるのは、領域Bの終了時に、または研磨工程の後でも行うことができる。
【0037】
洗浄要素18はまた、洗浄のために、開いた状態のブロー成形金型2の内側領域の中に移動される。しかしながら、対応する洗浄要素を上から、または下から、ブロー成形金型の中に移動させることも可能である。幾何学的寸法に応じて、内壁8を機械的に洗浄する、2つの平行なブラシという形の2つの研磨要素も考えられる。
【0038】
領域Cの後に、ブロー成形金型は再び閉じられる。参照番号15は、回転キャリア(矢印P2)を指し、その上にブロー成形金型2が配置され、参照番号10は洗浄器全体を指す。さらに、装置は、ブロー成形金型2を開閉するカム(図示せず)を備えていてもよい。洗浄要素16,18を開いた状態のブロー成形金型の中に、およびブロー成形金型の外に移動させるカムもまた設置できる。しかしながら、これらの移動は、電気モータや、特にサーボモータで発生させてもよい。
【0039】
本発明による金型洗浄の結果、先行技術では非常に複雑であった手作業による洗浄が不要となる。たとえば、金型は、現在、金型交換キャリッジの中に保管されている間に洗浄液の中に入れなければならない。さらに、本発明のような自動金型洗浄には、ブロー成形金型の一部が依然として非常に高温であるときでも実行できるという利点があり、このような高温時の洗浄は、手作業で洗浄する場合、使用者の火傷のリスクにより、不可能である。しかしながら、特に内表面8がこのように高温であることは、洗浄剤および洗浄工程そのものの効率を高める可能性があるという利点も提供する。好ましくは、本発明による装置は、特別洗浄モードを有し、これは、たとえばインターバルサーキットとして提供してもよい。さらに、使用者によるブロー成形金型の開閉は不要となり、洗浄中でも機械の保護回路は閉じたままであるため、安全上のリスクが低減する。
【0040】
さらに、前述のように、ブロー成形金型は、洗浄中でも高温のまま保つことができ、あるいは洗浄中にブロー成形金型の温度を制御または冷却してもよい。その結果、洗浄工程終了後により素早く作業を再開できる。
【0041】
本発明による洗浄器はまた、既存の設備に組み込むことができる。図2では、洗浄要素16または噴射ヘッド16と洗浄要素18の両方が、キャリア15の回転方向に関して静止するように配置される。しかしながら、これらの要素16,18を、たとえばキャリア15の上に移動自在に配置することも可能である。洗浄モードにおいて、個々のブロー成形金型2を(好ましくは周期的に)移動させることができ、たとえば特定のブロー成形金型を正しい位置に留めてから、洗浄工程が実行されるようにしてもよい。
【0042】
本願において開示される特徴はすべて、これらが個々に、またはいくつかを組み合わせた状態で先行技術に対して新規性を有するかぎり、本発明にとって重要なものとして請求される。
【符号の説明】
【0043】
1 装置、2 ブロー成形金型、3 ブロー成形金型キャリア、4 空洞、8 内表面、10 洗浄器、11 メインキャリア、12 延伸ロッド、14 圧力印加装置、15 キャリア、16 第一の洗浄要素、噴射ヘッド、18 洗浄要素、22 ブロー成形金型の第一の半分、24 ブロー成形金型の第二の半分、26 底部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空洞(4)を形成するとともに前記空洞の中でプラスチックプリフォームを容器に変形することができる少なくとも1つのブロー成形金型と、
前記プラスチックプリフォームに媒質を加えて、前記ブロー成形金型(2)の、前記空洞(4)の境界を定める内壁(8)に押し付けるように前記プラスチックプリフォームを膨張させる加圧器(14)と、
前記プラスチックプリフォームをその縦方向(L)に延伸する延伸ロッド(12)と、
前記ブロー成形金型(2)を開閉する開閉機構と、
を備え、プラスチックプリフォームを容器に変形させる装置(1)であって、
前記装置は前記ブロー成形金型(2)の複数の領域を洗浄する洗浄器(10)を備え、
前記洗浄器(10)は、前記ブロー成形金型の前記内壁(8)を洗浄する少なくとも第一の洗浄要素(16,18)を備え、前記洗浄要素(16,18)は、少なくとも時々、前記ブロー成形金型(2)の外側に配置される、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置(1)であって、
前記装置は所定の搬送経路に沿って前記ブロー成形金型(2)を搬送する搬送手段を備えることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の装置(1)であって、
前記ブロー成形金型(2)は、前記洗浄器(10)に関して移動可能に配置されることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1から3いずれか1項に記載の装置であって、
前記少なくとも1つの洗浄要素(16)は、前記内壁(8)に液体洗浄剤を塗布する洗浄ノズル(16)であることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1から4いずれか1項に記載の装置であって、
前記洗浄器(10)は、前記内壁(8)と接触させることができる機械的洗浄要素(18)を備えることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項4または5に記載の装置であって、
前記機械的洗浄要素(12)は前記ブロー成形金型(2)の輸送方向に前記洗浄ノズル(16)の後ろに配置されることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置であって、
前記第二の洗浄要素(18)は、前記ブロー成形金型(2)の輸送方向に前記洗浄ノズル(16)から離間されていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1から7いずれか1項に記載の装置であって、
前記装置は回転可能なキャリア(15)を備え、その上に複数のブロー成形金型が配置されることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1から8いずれか1項に記載の装置であって、
前記装置は、前記ブロー成形金型(2)をすすぐ、すすぎ器を備えることを特徴とする装置。
【請求項10】
プラスチックプリフォームをプラスチック容器に変形する方法であって、前記プラスチックプリフォームは、空洞(4)の中で媒質が加えられて膨張してプラスチック容器を形成し、前記空洞(4)は、ブロー成形金型(2)の少なくとも1つの内壁によって形成され、前記ブロー成形金型(2)は開いた状態から閉じた状態に移動でき、前記ブロー成形金型(2)の中にプラスチック容器が収容されず、前記ブロー成形金型(2)の少なくとも1つの領域が洗浄される洗浄モードが設けられる方法であって、
前記洗浄は、前記ブロー成形金型(2)の前記開いた状態で行われ、前記ブロー成形金型(2)の前記内壁(8)を洗浄する第一の洗浄要素(16,18)が少なくとも時々、前記ブロー成形金型(2)の外側に配置されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記ブロー成形金型(2)が開かれ、前記開いた状態において、液体洗浄剤が前記内壁(8)に塗布されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項10に記載の方法であって、
前記内壁(8)は、前記ブロー成形金型(2)の前記開いた状態において、機械的洗浄要素(18)によって洗浄されることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、
前記洗浄流体は、所定の時間にわたり前記内壁(8)に残り、そこに作用することを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項10から13いずれか1項に記載の方法であって、
前記内壁(8)がすすがれる、すすぎモードが設けられることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−42169(P2011−42169A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−176942(P2010−176942)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(508120916)クロネス アーゲー (65)
【Fターム(参考)】