説明

プシコースエピメラーゼの固定化及びそれを用いたプシコースの製造方法

本発明は食品安全型に発現されたアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを利用して、フルクトースまたはグルコースからプシコースを連続生産する方法に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食品安全型に発現されたアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを利用してフルクトースまたはグルコースからプシコースを連続生産する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プシコースは砂糖と類似の甘味を持ち、熱量の非常に低い単糖類で、機能性甘味料として広く利用されている。特に、プシコースは天然にほとんど存在しないか、存在してもごく少量であるため"希少糖(rare sugar)"として知られている。
【0003】
プシコースはフルクトースのエピマーで、甘味の強度と種類はフルクトースと相当類似しているが、フルクトースと異なり体内吸収の時ほとんど代謝されないので熱量はゼロに近く、脂質合成に関与する酵素活性を抑制して腹部肥満を軽減させる作用があるため、ダイエット食品の有効成分として有用に使用できる。また、砂糖の代替甘味料として広く利用されている糖アルコール類は、一定量以上を摂取した場合に下痢を誘発するなどの副作用がある一方、プシコースは副作用がほとんどない(Matsue, T., Y. Baba, M. Hashiguchi, K. Takeshita, K. Izumori, and H. Suzuki. 2001. Dietary D-psicose, a C-3 epimer of D-fructose, suppresses the activity of hepatic lipogenic enzymes in rats. Asia Pac. J. Clin. Nutr. 10:233-237.; Matsuo, T., and K. Izumori. 2004. D-psicose, a rare sugar that provides no energy and additionally beneficial effects for clinical nutrition. Asia Pac. J. Clin. Nutr. 13:S127)。
【0004】
このような理由でプシコースはダイエット甘味料として脚光を浴びていて、食品産業分野でプシコースを効率的に生産できる方法に対する開発の必要性が高まっている。
【0005】
従来のプシコースエピメラーゼを利用するプシコースの生産技術は、組換え大腸菌で大量発現された組換え酵素またはこれを含む宿主を利用した、フルクトースからプシコースへのエピマー化工程の開発に集中していた。しかしこのような組換え大腸菌を利用したプシコースの生物工学的生産は、食品安全性の側面から、食品素材としてのプシコースの生産には不適合である。食品素材として利用できるプシコースを製造するためには、GRAS(一般に安全と認められる:Generally Recognized As Safe)菌株でありながら産業的に大量生産ができる宿主で発現されたプシコースエピメラーゼまたはこれを含む宿主を利用した大量生産方法を開発することが要求される。
【0006】
GRAS(Generally Recognized As Safe)は、経験と訓練を経た専門家が科学的手法により物質の意図された使用条件下で安全性を評価して、一般に安全であると判断したものに付与される。GRAS制度はアメリカだけの独特の制度で、一定の使用条件下で安全性の高い食品及び食品化学物質に適用されるが、その重要性及び必要性がアメリカのみならず国際的にも認識されているので、これからその進展が注目される制度である。
【0007】
一方、プシコースの産業的生産のためには、安価な基質からプシコースを生産する方法を開発することが要求される。現在はプシコースエピメラーゼの高い基質特異性のため、高価なフルクトースのみプシコース生産の基質として利用されている。
【0008】
そして、本発明者たちは食品素材として利用できるプシコースを効果的に大量生産する方法に関する研究を行い、プシコースの産業的大量生産のために、酵素の活性のための安定的な環境を提供する固定化を利用し、プシコースエピメラーゼとともにグルコース異性化酵素を利用すると、フルクトースまたはグルコースからプシコースを連続生産することができることを見出し、本発明を完成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は食品素材に利用できるプシコースを製造するための食品安全型のプシコースエピメラーゼを提供することである。
【0010】
本発明のまた他の目的は、固定化された食品安全型のプシコースエピメラーゼ及びグルコース異性化酵素を利用して、グルコースまたはフルクトースからプシコースを連続生産する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明はGRAS菌株で発現させたアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを利用してフルクトースからプシコースを製造する方法を提供する。
【0012】
上記の方法は、
GRAS(generally accepted as safe)菌株においてアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを発現させる工程、及び
発現させたプシコースエピメラーゼを利用してフルクトースからプシコースを製造する工程を含む。
【0013】
上記の方法は、
アグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS(generally accepted as safe)菌株の培養物よりプシコースエピメラーゼを分離する工程、及び
分離したプシコースエピメラーゼを利用してフルクトースからプシコースを製造する工程を含むこともできる。
【0014】
上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株は、該酵素をコードする遺伝子を含む組換えベクターにより形質転換されたものであり得る。
【0015】
本発明のプシコース製造に利用されるプシコースエピメラーゼは、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物に含まれた状態のものであるか、又はこの培養物から分離したものであり得る。上記のGRAS菌株はプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換えベクターにより形質転換された菌株であり得る。また上記の菌株はコリネバクテリウム属の菌株であることができ、好ましくはコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046の菌株であることができる。
【0016】
本発明の方法で用いられるアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼは配列番号 1のアミノ酸配列を有することが好ましい。
【0017】
本発明のプシコース製造方法はプシコースエピメラーゼを担体に固定化させる工程を更に含むことができる。上記の担体にはアルギネートが含まれ、好ましくはアルギン酸ナトリウムであるが、これらに限定されない。
【0018】
本発明のプシコース製造方法は上記のプシコースエピメラーゼが固定化された担体をカラムに充填する工程、及び充填されたカラムにフルクトース溶液を供給する工程を更に含むことができる。
【0019】
また、本発明はプシコースエピメラーゼ及びグルコース異性化酵素を担体に固定化する工程を含む、グルコースからプシコースを製造する方法を更に提供する。上記の担体にはアルギネートが含まれ、好ましくはアルギン酸ナトリウムであるが、これらに限定されない。
【0020】
上記の方法において、プシコースエピメラーゼは、アグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物に含まれた状態のものであるか、または該培養物から分離したものであることができる。上記のGRAS菌株はプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換えベクターによって形質転換された菌株であることができる。また、上記のGRAS菌株はコリネバクテリウム属の菌株であることができるし、好ましくはコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046の菌株である。
【0021】
上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼは配列番号 1のアミノ酸配列を有することが好ましい。
【0022】
更に、本発明はプシコースエピメラーゼ及びグルコース異性化酵素を担体に固定化する工程、プシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素が固定化された担体をカラムに充填する工程、及び充填されたカラムにグルコース溶液を供給する工程を含む、グルコースからプシコースを製造する方法を更に提供する。上記のプシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素がそれぞれ固定化された担体は、共に同一のカラムに充填されるか、又は各々別のカラムに充填されることができるが、各々別のカラムに充填することが好ましく、この場合、二つのカラムは連通するように接続されていることが好ましい。
【0023】
本発明はフルクトースまたはグルコースからプシコースを製造するために使用されるコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046の菌株を提供する。
【0024】
本明細書の"食品安全型"は食品素材として使用できる程度に十分安全であるという意味である。よって、"食品安全型に発現された"は、対象遺伝子が、食品素材として使用されても有害な効果を誘発せず安全であると認められる菌株、例えば、GRAS菌株において発現されたことを意味する。
【0025】
本発明の一つの実施形態において、組換えベクターによってGRAS菌株を形質転換させる方法には、電気穿孔法が含まれるが、これに限定されず、本発明が属する技術分野で知られている任意の形質転換方法により行うことができる。
【0026】
本発明の一つの実施形態において、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換えベクターは、コリネバクテリウム属のバクテリアにおいて活性を有するプロモーターにより作動できるように連結されたプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含むことができる。上記のプロモーターはコリネバクテリウム属のバクテリアにおいて tac プロモーターより効率的に対象遺伝子を発現させることが確認されている(大韓民国公開特許公報第2006-0068505号)、配列番号2ないし8の中の一つの配列を有することができる。
【0027】
本発明において、"プシコースエピメラーゼ"はフルクトースをプシコースに転換させる活性を有するプシコース-3-エピマー化酵素を意味する。
【0028】
本発明の一つの実施形態において、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有するか、又はその機能性断片であり得る。上記の機能性断片は配列番号1のアミノ酸配列において一部のアミノ酸の置換、挿入、または欠失などによる変異が含まれるが、フルクトースをプシコースに転換する活性を有する断片を意味する。
【0029】
本発明の一つの実施形態において、上記のGRAS菌株はコリネバクテリウム属の菌株であることができる。
【0030】
コリネバクテリウム属の菌株は、飼料、医薬品及び食品などの分野で多様な用途を有する化学物質、例えばL-リシン、L-トレオニン及び各種の核酸、を生産する産業用微生物である。このようなコリネバクテリウム属の菌株はGRAS(Generally Recognized As Safe)菌株で、遺伝子操作及び大量培養が容易であるといった菌株特性を有している。また、多様な工程条件で高い安定性を有する菌株で、他の細菌に比べて相対的に堅い細胞壁構造を有していて、これによって高濃度の糖などによる高い浸透圧下でも菌体が安定的な状態で存在するという生物学的特性を持っている。
【0031】
本発明の一つの実施形態において、上記のコリネバクテリウム属の菌株はコリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)であることができる。
【0032】
本発明の一つの実施形態において、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株は組換え菌株のコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046であることができる。
【0033】
プシコースエピメラーゼは、従来知られている突然変異誘発法、例えば進化分子工学(directed evolution)、部位特異的突然変異誘発(site-directed mutagenesis)などによって容易に修飾される。従って、配列番号1で表されるプシコースエピメラーゼのアミノ酸配列に対してある程度、例えば 70% 以上、好ましくは 80% 以上、さらに好ましくは 90% 以上の配列相同性を有し、GRAS菌株で活性型として発現される組換え酵素及びこれを含む宿主細胞は本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0034】
上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物は、菌株の特性に応じて、本発明が属する技術分野の当業者により容易に選択される培地及び培養条件で形質転換菌株を培養することにより得られる。培養方法は当業界で知られている任意の培養方法、例えば、回分培養(batch culture)、連続培養(continuous culture)、及び流加培養(fed-batch culture)などを用いることができるが、これらに限定されない。
【0035】
本発明の一つの実施形態によるプシコースの製造方法は、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物からプシコースエピメラーゼを分離する工程を含むことができる。
【0036】
本発明の一つの実施形態において、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現する菌株の培養物から遠心分離・濾過などによって分離した菌体、またはこの分離した菌体を均質化させて遠心分離して得られる上澄液、または該上澄液から分画、クロマトグラフィーなどによって分離精製したプシコースエピメラーゼを、フルクトースをプシコースに転換するための酵素として利用することができる。
【0037】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースエピメラーゼは培養物中の菌体、または菌体から分離したプシコースエピメラーゼの形態であることができる。
【0038】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースを製造する工程は、上記のプシコースエピメラーゼまたは該酵素を発現した菌体を担体に固定化させる工程を更に含むことができる。
【0039】
酵素や菌体を担体に固定化させると、活性が長期間維持できる環境を提供することができるため、酵素や微生物を利用した産業的生産方法において固定化が利用されている。固定化に利用できる担体にはアルギン酸ナトリウムのようなアルギネートが含まれるが、これに限定されない。
【0040】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化はアルギン酸ナトリウムを担体として利用して行うことができる。アルギン酸ナトリウムは海藻の細胞壁に豊富に存在するコロイド性の天然多糖類で、マンヌロン酸(β-D-mannuronic acid)とグルロン酸(α-L-gluronic acid)で構成され、含量においてランダムにベータ-1,4結合を成して形成されているため、菌体や酵素が安定的に固定化され有利である。
【0041】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化は1.5%ないし4.0%のアルギン酸ナトリウムを担体として利用して行うことができる。
【0042】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化は2%のアルギン酸ナトリウムを担体として利用して行うことができる。
【0043】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化はアルギン酸ナトリウムを固定化担体として利用し、酵素または菌体を含む試料に1ないし2倍量のアルギン酸ナトリウム水溶液を添加して、得られた混合液を注射器ポンプと真空ポンプを利用して0.1Mのカルシウムイオン溶液に滴下し、ビーズ形態の酵素-アルギネートの結合体または菌体-アルギネートの結合体を生成させることによって行うことができる。
【0044】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースエピメラーゼを担体に固定化させる工程は、固定化された酵素をカラムに充填する工程及び充填されたカラムにフルクトース溶液を供給する工程を更に含むことができる。
【0045】
酵素または菌体が固定化された担体を充填するカラム及びカラムに充填する方法は、本発明が属する技術分野の当業者が、用いられる酵素や菌体、または固定化担体に応じて適切かつ容易に選択できる。
【0046】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化された酵素をカラムに充填することで、充填床カラム(packed-bed column)を製造することができる。充填床カラムに基質のフルクトース溶液を供給することにより、酵素反応、即ち、フルクトースのプシコースへの転換が行われる。
【0047】
本発明の一つの実施形態において、プシコースエピメラーゼを含む菌体が充填された充填床カラムにフルクトース溶液を一定の濃度で供給すると、固定化された菌体によりエピマー化反応が進行してフルクトースがプシコースに転換される。転換されたプシコースは分離カラムを利用して分離及び精製した後、純粋なプシコースとして利用することができる。
【0048】
本明細書の“固定化反応器”は、プシコースを生産するための反応が、担体に固定化された菌体または酵素によって、または担体に固定化された菌体または酵素を充填したカラムを介して、行われる反応器を意味する。即ち、固定化は、生物学的活性を提供する物質、この場合、プシコースエピメラーゼやグルコースエピマー化酵素またはこれらを含む菌体が担体に固定化されていることを意味する。
【0049】
本明細書の“運転安定性”は、プシコースのような目的産物を連続的に生産するための生物反応器が初期活性に対して適切な水準の生産性を維持しながら運転することができることを意味し、通常運転期間として表示される。
【0050】
本発明の一つの実施形態において、プシコースエピメラーゼを発現する菌体が固定化された担体を充填したカラムに50℃で300g/Lのフルクトースを 0.1分/mlの流速で供給すると、25日以上の運転安定性を確保することができる。
【0051】
また本発明は、プシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素を担体に固定化させる工程を含む、グルコースからプシコースを製造する方法を提供する。
【0052】
前述の通り、プシコースエピメラーゼの基質として利用されるフルクトースは価格が高いため、産業的大量生産のためにはグルコースのような安価な基質からプシコースを生産することが要求される。グルコース異性化酵素はグルコースをフルクトースに転換する酵素であるため、グルコースをこの酵素でフルクトースに転換させることによってプシコースエピメラーゼに対する基質を提供することができる。したがって、二つの酵素を一緒に利用することにより、グルコースからプシコースを生産することができる。
【0053】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースエピメラーゼはアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物、または該培養物から分離した菌体もしくはプシコースエピメラーゼであることができる。
【0054】
本発明の一つの実施形態において、上記のグルコース異性化酵素はグルコース異性化酵素を発現するGRAS菌株の培養物、または該培養物から分離した菌体もしくはグルコース異性化酵素であることができる。
【0055】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースエピメラーゼは配列番号1のアミノ酸配列を有することができる。
【0056】
本発明の一つの実施形態において、上記のグルコース異性化酵素は商業的に購入されたものであり得る。例えば、デンマークのNovozymes社が販売するグルコース異性化酵素または固定化されたグルコース異性化酵素が利用できる。
【0057】
グルコース異性化酵素(glucose isomerase)はグルコースをフルクトースに転換する代表的な酵素で、現在フルクトオリゴ糖生産に利用されている。現在産業的生産のために利用されている酵素の中で、その活性とメカニズムが明確に確認されている酵素の一つである。
【0058】
本発明の一つの実施形態において、上記のGRAS菌株はプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子及びグルコース異性化酵素をコードする遺伝子を共に含む組換えベクターによって形質転換されるか、または上記の遺伝子を別々に含む組換えベクターによって同時に形質転換された菌株であることができる。
【0059】
本発明の一つの実施形態において、上記のGRAS菌株はコリネバクテリウム属のバクテリアであることができる。
【0060】
本発明の一つの実施形態において、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株は、組換え菌株のコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046であることができる。
【0061】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化担体はアルギン酸ナトリウムであることができる。
【0062】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化は1.5%ないし4.0%のアルギン酸ナトリウムを担体として利用して行うことができる。
【0063】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化は2%のアルギン酸ナトリウムを担体として利用して行うことができる。
【0064】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化はアルギン酸ナトリウムを固定化担体として利用し、酵素または菌体を含む試料に1ないし2倍量のアルギン酸ナトリウム水溶液を添加して、得られた混合液を注射器ポンプと真空ポンプを利用して0.1Mのカルシウムイオン溶液に滴下し、ビーズ形態の酵素-アルギネートの結合体または菌体-アルギネートの結合体を生成させることによって行うことができる。
【0065】
本発明の一つの実施形態において、上記のプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子とグルコース異性化酵素をコードする遺伝子は、一つのGRAS菌株で発現されるか、または各々異なるGRAS菌株で発現されることができるし、上記の固定化工程は、培養されたGRAS菌株の菌体、または該菌体から分離した二つの酵素を混合して担体に固定化させることで実施できる。
【0066】
本発明の一つの実施形態において、プシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物、または該培養物から分離した菌体もしくはプシコースエピメラーゼと、グルコース異性化酵素とを各々担体に固定化させることができる。
【0067】
本発明の一つの実施形態において、上記の方法は、上記の菌体または酵素が固定化された担体をカラムに充填する工程を更に含むことができる。
【0068】
本発明によるグルコースからプシコースを製造する方法は、固定化されたプシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素をカラムに充填する工程、及び充填されたカラムにグルコース溶液を供給する工程を更に含むことができる。
【0069】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化された酵素をカラムに充填することで充填床カラムを製造することができる。充填床カラムに基質のグルコース溶液を供給することによって酵素反応、即ち、グルコースのプシコースへの転換が行われる。
【0070】
本発明の一つの実施形態において、上記の固定化されたプシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素は各々別のカラムに充填することができる。
【0071】
酵素や菌体が固定化された担体を充填するカラム及びカラムに充填する方法は、本発明が属する技術分野の当業者が、用いられる酵素や菌体、または固定化担体に応じて適切かつ容易に選択できる。
【0072】
本発明の一つの実施形態において、プシコースエピメラーゼが固定化された担体と、グルコース異性化酵素が固定化された担体を、各々異なるカラムに充填して、二つのカラムが連通するように接続し、グルコース異性化酵素が充填されたカラムからプシコースエピメラーゼが充填されたカラムへグルコース異性化反応の産物であるフルクトースが供給されて、プシコースへの転換反応が起きるようにすることができる。連通するように接続された上記の二つのカラムより構成される固定化反応器にグルコース溶液を基質として供給すると、グルコース異性化酵素が充填されたカラムでグルコースがフルクトースに転換され、このフルクトースがプシコースエピメラーゼの充填されたカラムに供給されてプシコースに転換されるため、グルコースから最終産物のプシコースを得ることができる。
【0073】
以下、本発明を具体的な実施例により更に詳しく説明する。しかし、これら実施例は本発明を例示的に説明するためのもので、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0074】
本発明のプシコース生産方法を利用して、食品材料に利用できる食品安全型のプシコースをグルコースまたはフルクトースから大量に連続生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】アグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換え発現ベクターpCJ-1-ATPEの作製過程を概略的に示している。
【図2】本発明の一つの実施形態による方法において、アグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼの活性をHPLCによって測定した結果で、図2aは、各糖の標準物質、図2bは、反応による転換を示している。
【図3】本発明の一つの実施形態による方法において、組換え菌株を利用した、フルクトース 100g/L(3a)、300g/L(3b)、500g/L(3c)、及び、温度(40℃、45℃、50℃)の組合せによるプシコース転換反応の転換率を示している。
【図4】本発明の一つの実施形態による方法において、基質であるフルクトースの流速によるプシコースの生産性を示している。
【図5】本発明の一つの実施形態による方法において、反応温度50℃での固定化反応器の運転安定性を示している。相対的活性(%)は、運転開始時の活性に対する活性を意味する。
【図6】本発明の一つの実施形態による方法において、固定化されたグルコース異性化酵素と固定化されたプシコースエピメラーゼを発現する組換え菌株を用いた、グルコース 100g/L(6a)、300g/L(6b)、500g/L(6c)、及び、温度(40℃、45℃、50℃)の組合せによるプシコース転換反応の転換率を示している。
【図7】本発明の一つの実施形態による方法において、グルコースの流速によるプシコース生産性を示している。
【発明を実施するための形態】
【0076】
プシコースエピメラーゼ及びグルコース異性化酵素の活性測定
プシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素の活性は各々フルクトースとグルコースを基質として用いて測定した。100g/L基質を含む50mM PIPES(piperazine-N,N'-bis(2-ethanesulfonic acid))の緩衝溶液(pH 8.0)に上記の酵素または酵素を含む試料を添加して、50℃で1時間反応させた後、反応液を100℃で5分間加熱して反応を停止させた。フルクトース、グルコース及びプシコースの濃度は、RI(Refractive Index)検出器を備えているHPLCで測定した。HPLC分析は、80℃に設定したカラム(Supelcogel Pb column)に試料を注入した後、移動相として蒸留水を0.5ml/minの速度で通過させる条件で行った。分離されたプシコースは約32分の保持時間(retention time)を示し、プシコース標準試料の定量値に基づいて転換率と生産性を算出した。酵素活性の比較分析のために酵素1単位(unit)は、pH 8.0と50℃で1分当たり1マイクロモール(μmole)のプシコースを生産する量と定義した。
【0077】
実施例 1 : プシコースエピメラーゼを発現する組換え菌株
(1) 組換え菌株の作製
アグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens) ATCC 33970のゲノムDNAを鋳型として利用し、PstI制限酵素認識部位の配列が導入された配列番号9とXbaI制限酵素認識部位の配列が導入された配列番号10のオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いてポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)を行い(95℃で30秒間変性後、「95℃で30秒、55℃で30秒、68℃で1分」で構成されるサイクルを26回行った後、68℃で10分間伸長)、プシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を増幅させた。上記の増幅された遺伝子がコードするプシコースエピメラーゼを大量に発現させるため、コリネバクテリウム属のバクテリアに由来するシャトルベクターのpCJ-1(2004年11月6日、国際寄託機関である韓国微生物保存センターに寄託、受託番号 KCCM-10611)に制限酵素PstIとXbaIで切断した上記の増幅されたPCR産物を挿入して、組換え発現ベクターのpCJ-1-ATPEを作製した。図1はアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換え発現ベクターpCJ-1-ATPEの作製方法を概略的に示している。
組換え発現ベクターのpCJ-1-ATPEを、電気穿孔を利用した形質転換法によって、コリネバクテリウム・グルタミカム ATCC 13032に導入し、アグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を発現することができる組換え菌株を作製した。この菌株をコリネバクテリウム・グルタミカム ATPEと命名し、ブダペスト条約によりソウル西大門区弘済1洞に所在の韓国微生物保存センター(Korean Culture Center of Microorganism、KCCM)に、2009年10月26日、受託番号KCCM 11046で寄託した。
【0078】
(2) プシコースエピメラーゼの発現
上記の(1)で得られた組換え菌株を各々10μg/mlの濃度のカナマイシンを含むMB培地(Bacto-trypton 10g/L、Bacto-yeast extract 5g/L、NaCl 5g/L、Soytone 5g/L)に、初期濃度 O.D.600=0.1で接種し、30℃で24時間培養して、組換えプシコースエピメラーゼの発現を誘導した。得られた培養液を10μg/mlの濃度のカナマイシンを含む修正培地(グルコース 80g/L、ソイトン(soytone) 20g/L、(NH4)2SO4 10g/L、KH2PO4 1.2g/L, MgSO4 1.4g/L)を3L注入した5L用の発酵器(jar fermenter)にO.D.600=0.6で接種し、30℃で20時間培養した。発現されたプシコースエピメラーゼの活性を測定するため、培養液を 8000×gで10分間遠心分離して菌体を得た。その後、50mMのEPPS緩衝溶液(pH 8.0)(Sigma-Aldrich)に再懸濁し、この懸濁液に超音波処理を行い、細胞を溶解させた。細胞溶解液を遠心分離してプシコースエピメラーゼを含む上澄液を得て、これを酵素として用いてフルクトースのエピマー化反応を行った。エピマー化反応は前述のプシコースエピメラーゼ活性の測定法を利用した。図2bはエピマー化反応のHPLC分析結果を示している。
【0079】
実施例 2. 組換え菌株の固定化及びプシコースの製造
(1) 組換え菌株の固定化
本実施例ではプシコースの大量生産のために上記の実施例1で作製されたアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するコリネバクテリウム・グルタミカム ATPE(KCCM 11046)を担体に固定化させた。組換え菌体の固定化のために、先ず実施例1で用いたコリネバクテリウム用修正培地に組換え菌株を初期濃度O.D.600=0.6で接種し、30℃で20時間培養した。培養後、培養液の遠心分離によって菌体を回収し、回収した菌体が20%になるように50mM EPPSの緩衝溶液(pH 8.0)に懸濁した。懸濁した組換え菌株の菌体を2%(v/v)のアルギン酸ナトリウム(sodium alginate)水溶液に添加し、得られた混合液を注射器ポンプと真空ポンプを利用して、100mM CaCl2の溶液に滴下して、菌体がアルギン酸ナトリウムビーズに捕捉された菌体-アルギネートの結合体を生成させた。
【0080】
(2) 固定化組換え菌株を利用したプシコースの製造
上記の(1)でアルギン酸ナトリウムに固定化された組換え菌株をXK16充填床カラム(packed-bed column)(16 mm×20 mm、Amersham pharmacia)に充填した後、フルクトースのプシコースへの転換率を測定した。固定化反応器の最適反応温度とフルクトース基質の濃度を決定するため、40℃、45℃、50℃の温度と100g/L、300g/L、500g/Lのフルクトース濃度の条件を組合せてフルクトースのプシコースへの転換反応を行った。図3a ないし3cによると、50℃の反応温度と100g/Lのフルクトース濃度で最大の転換率を示したが、300g/Lと500g/Lの基質濃度でも高い転換率を示した。また、他の糖転換反応と異なり、プシコースエピマー化反応は温度に対する依存性は低いと見られる。
【0081】
(2-1) フルクトースの流入速度による生産性
上記の通り、固定化された組換え菌株をXK16充填床カラムに充填した後、フルクトースが投入される流速によるプシコース生産性を測定した。このとき、上記の(2)での結果に基づいて、フルクトース濃度を300g/L、反応温度を50℃で固定した。フルクトース基質の流速は空間速度(space velocity)(1/h)が、0.4, 1, 2, 4, 8 h-1 になるように調節して生産性を測定した。結果は下記の表1と図4に示されている。
【0082】
【表1】

【0083】
(2-2) 運転安定性(operational stability)
カラムに充填された固定化組換え菌株の運転安定性を測定するために、XK16充填床カラムに充填された固定化組換え菌株を用いて、50℃の温度で各々比活性(specific activity)が50%になるまで運転を実施した。この時、フルクトース基質の濃度は300g/L、流速は0.1min/ml(空間速度0.4 h-1)であった。本反応条件下で、約25日以上運転安定性を維持できることが確認された。
図5は、50℃の反応温度における固定化組換え菌株の運転安定性を示している。
【0084】
実施例 3. 固定化組換え菌株/酵素を利用したグルコースからプシコースの製造
(1) 反応温度とグルコース濃度による生産性
固定化されたグルコース異性化酵素(Novozymes、Denmark) 10gと、上記の実施例2の(1)でアルギン酸ナトリウムに固定化された組換え菌株を各々XK16充填床カラム(packed-bed column)(16 mm×20 mm、Amersham pharmacia)に充填した後、グルコースのプシコースへの転換率を測定した。二つの酵素の混合反応の最適条件を決定するために、40℃、45℃、50℃の反応温度と、100g/L、300g/L、500g/Lのグルコース濃度の条件を組合せてグルコースのプシコースへの転換反応を行った。図6は、反応温度と基質濃度の変化によるグルコースからプシコースへの転換率を示している。図6aないし6cによると、グルコース異性化反応はプシコースエピマー化反応と異なり、温度依存的な反応である。即ち、温度が高いほどグルコースからフルクトースへの転換速度が速くなり、結果的にプシコース生産性にも影響を及ぼしていることが分かった。グルコースのプシコースへの転換率は50℃の反応温度で最も高く、基質濃度が高くなっても反応速度に有意な差は見られなかった。この結果は、高濃度の基質条件で固定化反応器の運転が可能で、単位生産性を増加することができるということを示している。
【0085】
(2) グルコースの流入速度による生産性
固定化されたグルコース異性化酵素とプシコースエピメラーゼを含む固定化組換え菌株を各々二つの充填床カラムに充填して、グルコースの投入される流速によるプシコース生産性を測定した。反応条件は上記の実施例の結果に基づいて、グルコース濃度は300g/L、反応温度は50℃に固定した。フルクトース基質の流速は空間速度(1/h)が、0.4, 1, 2, 4, 8 h-1 になるように調節して生産性を測定した。結果は下記の表2と図7に示されている。
【0086】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
GRAS(一般に安全と認められる:generally accepted as safe)菌株においてアグロバクテリウム・トゥメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)由来のプシコースエピメラーゼを発現させる工程;及び
発現させたプシコースエピメラーゼを利用してフルクトースからプシコースを製造する工程
を含む、GRAS菌株で発現させたアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを利用して、フルクトースからプシコースを製造する方法。
【請求項2】
上記のプシコース製造に利用されるプシコースエピメラーゼが、上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物に含まれている状態であるか、又は該培養物から分離したものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
上記のGRAS菌株が、コリネバクテリウム属の菌株である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
上記のGRAS菌株が、コリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼが、配列番号1のアミノ酸配列を有する、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
上記のプシコースを製造する工程が、上記のプシコースエピメラーゼを担体に固定化させる工程を含む、請求項1ないし4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
上記の担体が、アルギン酸ナトリウムである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
上記のプシコースエピメラーゼが固定化された担体をカラムに充填する工程、及び充填されたカラムにフルクトース溶液を供給する工程を更に含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
プシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素を担体に固定化させる工程を含む、グルコースからプシコースを製造する方法。
【請求項10】
上記のプシコースエピメラーゼが、アグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼを発現するGRAS菌株の培養物に含まれている状態であるか、または該培養物から分離したものである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
上記のGRAS菌株が、プシコースエピメラーゼをコードする遺伝子を含む組換えベクターによって形質転換された菌株である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
上記のGRAS菌株が、コリネバクテリウム属の菌株である、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
上記のGRAS菌株が、コリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
上記のアグロバクテリウム・トゥメファシエンス由来のプシコースエピメラーゼが、配列番号1のアミノ酸配列を有する、請求項10ないし13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
上記の担体が、アルギン酸ナトリウムである、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
上記のプシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素がそれぞれ固定化された担体をカラムに充填する工程、及び該担体が充填されたカラムにグルコース溶液を供給する工程を更に含む、請求項9ないし13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
上記のプシコースエピメラーゼとグルコース異性化酵素がそれぞれ固定化された担体が各々異なるカラムに充填され、この2つのカラムが連通するように接続されている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
フルクトースまたはグルコースからプシコースを製造するために使用されるコリネバクテリウム・グルタミカム KCCM 11046の菌株。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−501519(P2013−501519A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524662(P2012−524662)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【国際出願番号】PCT/KR2010/005902
【国際公開番号】WO2011/040708
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(507406611)シージェイ チェルジェダン コーポレイション (6)
【Fターム(参考)】