説明

プラスチック製の装飾部を設けた圧力調理器

【課題】従来の圧力調理器は、多数の使用者または潜在的な使用者に恐怖感を生じさせてしまうことが多く、実際には一般的にこれらの器具は非常に単純で安全に使用できるのであるが、多くの人々の頭には依然として恐怖感が存在し、調理の迅速性と品質に関連する多くの利点を持つにもかかわらず圧力調理器の使用を思いとどまらせてしまう。
【解決手段】鍋2と、鍋2に追加してこれと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋とを少なくとも備えた家庭用圧力調理器1に関しており、前記蓋は、チャンバの内部と対向して位置決めされた内面と、この反対側にあたる外面とを有し、前記外面を実質的に全て被覆するプラスチック製の装飾部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理用容器タイプの台所道具の一般的な技術範囲に関し、特に、加圧蒸気を使用する物を含む、食品を調理するよう設計された加圧式調理用深鍋のような圧力調理器の技術範囲に関する。
【0002】
本発明は、より詳細には、鍋と、この鍋に取り付けてこれと共に調理チャンバを形成する蓋とを少なくとも備えた家庭用圧力調理器に関し、上記蓋はチャンバの内部と対向して位置決めされるように設計された内面と、これの反対側にあたる外面とを設けている。
【背景技術】
【0003】
家庭用圧力調理器はよく知られた調理器具である。家庭用圧力調理器は、通常、鍋と蓋で構成されており、鍋は金属製であり食品を収容するように設計されており、蓋は、やはり金属製であり、鍋に追加してロックすることで、鍋と共に不浸透性の調理チャンバを形成するように設計されている。
【0004】
このような圧力調理器は、チャンバの圧力および温度を上昇させて、内部の食品を加圧調理するために、熱源(例えば調理用レンジの最上部)の影響に晒されるように設計されている。
【0005】
したがって、これらの器具は、加圧蒸気によって食品を調理することができるために特に効率的であり、食品の、感覚を刺激する特性と栄養特性とを重視する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、こうした従来の圧力調理器には、多くの潜在的な使用者を怖がらせる性質の、非常に技術的な局面がある。
【0007】
換言すれば、従来の圧力調理器は、多数の使用者または潜在的な使用者に恐怖感を生じさせてしまうことが多く、実際には一般的にこれらの器具は非常に単純で安全に使用できるのであるが、多くの人々の頭には依然として恐怖感が存在し、調理の迅速性と品質に関連する多くの利点を持つにもかかわらず圧力調理器の使用を思いとどまらせてしまう。
【0008】
この恐怖感は、調理中、従来の圧力調理器の金属部品が高温に達した時に、使用者が、例えば調理器の設定を変更しようとして誤ってその金属部品のうちの1つに触れ、火傷を負ってしまう危険を生じさせることにより強調される。また、この火傷の危険は実際に存在する。
【0009】
最後に、上述した恐怖感は、圧力増加時に蓋が変形するという認識によっても強調される。こうした変形は輪郭部分によって実際に生じ、これは通常のものであり危険もないが、特定の人々にはヒヤッとした感じを与え危険を誘起させるものである。これは、内蓋を設けた、即ち内蓋を鍋内部に挿入するタイプの圧力調理器の場合に特に当てはまる。
【0010】
したがって、本発明に任命された目的は、上述した様々な欠点を克服し、さらに、構造が特に安全であるだけでなく、特に使用者の恐怖感の低減に貢献する一方で、圧力調理器のエネルギー効率性を向上させることが可能な新規の家庭用圧力調理器を提案することである。
【0011】
本発明の別の目的は、小型かつ安価に製造できる一方で、蓋と鍋の相対位置を制御することが可能なその構造を備えた新規の家庭用圧力調理器を提案することである。
【0012】
本発明の別の目的は、小型かつ安価に製造できる一方で、蓋を鍋の上の特定の相対位置に配置することを必要とする、蓋を鍋からロック/ロック解除する手段を使用できる構造の新規の家庭用圧力調理器を提案することである。
【0013】
本発明の別の目的は、特に安全な家庭用圧力調理器を提案することである。
【0014】
本発明の別の目的は、特に単純で、安価かつ小型の構造を備えた家庭用圧力調理器を提案することである。
【0015】
本発明の別の目的は、その動作が単純かつ信頼性の高い機械原理に基づいている家庭用圧力調理器を提案することである。
【0016】
本発明の別の目的は、十分な安全性を保った上で、特に安価な構造を備えた家庭用圧力調理器を提案することである。
【0017】
本発明の別の目的は、圧力増加によって圧力調理器の金属部品が変形する際に使用者が経験する可能性のある恐怖感を大幅に抑える家庭用圧力調理器を提案することである。
【0018】
本発明の別の目的は、非常に信頼性が高く、目立たないロック/ロック解除手段を装備した家庭用圧力調理器を提案することである。
【0019】
本発明の別の目的は、特に安価な家庭用圧力調理器を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明に任命されたこれらの目的は、鍋と、この鍋に追加してこれと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋とを少なくとも備えた家庭用圧力調理器の手段によって達成され、前記蓋は、チャンバの内部と対向して位置決めされた内面と、この反対側にあたる外面とを有し、前記外面を実質的に全て被覆するプラスチック製の装飾部を備えることを特徴とする。
【0021】
本発明のこれ以外の特定の局面は、限定ではなく例証の方法で提供された添付の図面を参照しながら以下の説明を読解することでより詳細に明白となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明による圧力調理器1は、家庭環境において様々な食品を圧力下で調理するように設計されている。したがって、本発明は家庭用圧力調理器を形成する。本発明による圧力調理器1は、携帯可能(即ち手で動かせる)で独立した台所道具である。
【0023】
好ましくは、本発明の圧力調理器1は受熱式であり、即ち、調理用レンジ最上部のような外部熱源の効果によって圧力を増すように設計されている。換言すれば、圧力調理器1は独立した外部熱源に関連して設計されることが好ましい。
【0024】
本発明の圧力調理器1は少なくとも鍋2を備え、この鍋は、調理容器を形成し、有利なことに、実質的に軸X−X’に従って回転対称的である。以降の説明において、「軸方向に」という形容詞は、この対称軸X−X’の方向、通常使用されている際の器具の垂直方向と類似した方向を意味し、鍋2は例えば、また通常、アルミニウムまたはステンレス鋼といった金属材料の未完成金属片を型押しして製造される。
【0025】
鍋2はさらに壁を備えており、図示の実施形態では、この壁には例えば円盤状の基部2Aが設けられている。
【0026】
この鍋はさらに、基部2Aからそのまま上昇した側壁2Bを備えている。この側壁2Bは実質的に環状であり、調理する食品を鍋2に導入するための上方開口部2Cを画定していることが好ましい。側壁2Bはさらに、鍋2の内部と対向して位置決めされた内面30と、これの反対側にあたる外面31とを設けている。
【0027】
図面に示すように、側壁2B自体は、対称軸X‐X’を有する例えば実質的に切頭形状の集中部分2Dを備えているのが好ましく、上記集中部分2Dは、第1直線部分2Eと、第1直線部分2Eよりも直径が大きい第2直線部分2Fとの間に位置決めされており、第2直線部分2Fは鍋2の上方開口部2Cを画定している。そのため、鍋2はその基部2Aから上昇して、上方開口部2Cを画定する上方自由縁2bへと広がっている。
【0028】
本発明による圧力調理器1はさらに、上記鍋2に追加して、これと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋3を備えている。調理チャンバは、内部の圧力を増加させられるよう、実質的に不浸透性である、即ち十分な機密性を有することが好ましい。したがって、鍋2と蓋3を連結させて形成したチャンバは、調理中に内部圧力を大気圧よりも著しく高くなるように、例えばこの大気圧を10kPa以上、好ましくは20kPa以上上回るようにするべく、内部で圧力が大幅に増加できるように設計されている。さらに、非常に高速で効率的な調理を可能にするために、チャンバを、内部の圧力が大気圧を実質的に40〜110kPa、好ましくは実質的に50〜100kPa上回るように設計することが考えられる。
【0029】
蓋3は概して円盤形状で、鍋2の形状と相補し合い、さらに、チャンバの内部と対向して位置決めされるように設計された内面3’と、これの反対側にあたる外面3”とを設けていることが好ましい。好ましくは、また図に示すように、蓋3は通常円形である、即ち、特に対称軸Y−Y’を有する。
【0030】
蓋3は内蓋であり、即ち、鍋2の内部に挿入されて、鍋2の側壁2Bにより、詳細には側壁2Bの内面30により包囲されるように設計されていることが有利である。このケースでは、蓋3は、集中部分2Dの内面30と不浸透性の接触を形成することで、調理チャンバ内の密封を確実に得られるようにする。
【0031】
この目的のために、蓋3は、鍋2、より詳細には鍋2の内面30との間に不浸透性接触を作成する環状密封部3Cを、蓋3のこれ以外の部分と共に備えていることが好ましい。
【0032】
蓋3は降下縁3Bを備えていることが好ましく、この下降縁3Bは、蓋3を鍋2に追加した場合に基部2Aと平行に位置決めされるように設計された主要本体3A自体から底部へと延びている。降下縁3Bはさらに、鍋2内に導入され、鍋2内部で実質的に第2部分2Fの反対側へ延びることができるように設計されており、この場合、特に図8に見られるように、密封部3Cは、この目的のために設けられた凹部上で下降縁3Bを包囲し、切頭部分2Dと接触する。
【0033】
蓋3は必要に応じて鍋2にロックする、またはロック解除することができ、蓋3をロックすることで、圧力の影響下で蓋3が逃げることなく、チャンバ内の圧力を増加させられるため有利である。この目的のために、圧力調理器1は、蓋3を鍋2の上にロックする/ロック解除する手段4を備えていることが好ましい。ロック/ロック解除手段4は、蓋3が鍋2との関係においてロックされて(特に図2、図3、図5、図8に示す)蓋3が鍋2に取り付けられた形状と、蓋3が鍋2との関係から解除されて(特に図6に示す)蓋3を鍋2から自由に分離することができる形状との間で移動するように有利に設計されている。
【0034】
図面に示すように、ロック/ロック解除手段4は、少なくともロック開口部50A、50B、60A、60Bを備えており、これらのロック開口部は鍋2の壁を通っている、即ち、鍋の壁の厚さ全体eを貫通している。
【0035】
図面に示す例では、圧力料理器1は、4つのロック開口部50A、50B、60A、60Bを備えており、これらのロック開口部は、第2部分2fの、鍋2の側壁2Bの上方部分80、即ち鍋2の上方開口部2cに向かう部分に配置されることが好ましい。図面に示すように、上記ロック開口部50A、50B、60A、60Bは対毎にグループ化されていることが好ましく、上記対は相互に対して正反対である。
【0036】
本発明によれば、ロック/ロック解除手段4はさらに、少なくとも1本のピン5A、5B、6A、6Bを、蓋3に搭載された可動取り付け部と共に備えており、この可動取り付け部は、蓋3がロックされた位置(特に図5に示す)と、蓋3がロック解除された位置(図6に示す)の間で移動し、上記蓋3がロックされた位置では、蓋3が鍋2から分離してしまうことを防止するために、ピン5A、5B、6A、6Bが、ピン/ストライクプレートシステムと同じ方法で、対応するロック開口部50A、50B、60A、60B内に係合しており、一方、上記蓋3がロック解除された位置では、ピン5A、5B、6A、6Bは対応するロック開口部50A、50B、60A、60Bに係合していないため、蓋3を鍋に関連して自由に移動することができ、また、この位置は特に蓋3と鍋2を分離するために使用される。
【0037】
図面に示すように、圧力調理器1は、ロック開口部50A、50B、60A、60Bの数に対応した数のピン5A、5B、6A、6Bを備えていることが好ましく、即ち、このケースでは、開口部50A、50B、60A、60Bとそれぞれ係合するように設計された4本のピン5A、5B、6A、6Bを備えている。ピン5A、5B、6A、6Bは、蓋3上の、格納位置(図6に示す)と展開位置(図5に示す)の間で並進移動できる取り付け部を設けていることが好ましく、上記格納位置では、ピン5A、5B、6A、6Bは、蓋3を超えて側方へ突出しないよう蓋3内部に格納されており、上記展開位置では、各ピン5A、5B、6A、6Bは対応する開口部50A、50B、60A、60B内に貫通している。この場合、格納位置から展開位置への(およびこの反対の)移行は、蓋3の主要延長面と実質的に平行なZ−Z’方向への並進動作によって行われる。この主要延長面は鍋2の基部2Aと平行であることが好ましい。
【0038】
図面に示す実施形態によれば、ロック/ロック解除手段4は、X−X’軸に関連して相互に対し正反対に位置決めされた2つの二また部分5、6を備えており、各二また部分5、6は第1対のピン5A、5Bと、第2対のピン6A、6Bをそれぞれ形成している。例えば、各二また部分5、6は、一端がフォーク型になっている1枚の金属板で形成されており、このフォークの各爪はピン5A、5B、6A、6Bに対応している。
【0039】
各二また部分5、6は、X−X’軸に関連した放射状に移動する取り付け部を設けている。上記の二また部分5、6は、当業者に周知である任意の手段によって駆動される。例えば、図面に示すように、ロック/ロック解除手段4は使用者によって手動で制御される。そのため、圧力調理器1は、蓋3の上に取り付けられ、X−X’軸に従って回転する制御ノブ7Aを備えていることが好ましい。このノブ7Aは二また部分5、6に機械的に接続しているため、ノブ7Aが或る方向に回転すると、ピン5A、5B、6A、6Bが放射状に(求心的に)格納され、一方、これに対し、ノブ7Aが反対方向に回転すると、ピン5A、5B、6A、6Bが遠心的かつ放射状に移動して、ピンが、対応するロック開口部50A、50B、60A、60B内に係合する。
【0040】
二また部分5、6はノブ7Aにより、当業者に周知の任意の手段で駆動される。例えば、ノブ7Aを、駆動開口部70を設けた板に取り付けることができ、この場合、二また部分5、6自体には、これに対応した、駆動開口部70内に係合するピン51が設けられている。そのため、ノブ7Aが回転すると、これに随伴して駆動開口部70が回転し、その結果、傾斜効果によって、また、二また部分5、6の並進案内との組み合せにて、駆動開口部70の回転動作が上記二また部分5、6の放射状の並進動作に変換される。
【0041】
本発明によれば、圧力調理器1は、プラスチック製で、蓋3の外面3”全体を実質的に被覆する装飾部8を備えており、この装飾部8は使用者が簡単に取り外せないようになっていることが好ましい。換言すれば、この装飾部8は外面3”と一列に並んで位置決めされているので、蓋3を鍋2に追加すると、蓋3の主要本体3Aがこの装飾部8によって覆われ、これにより、特に使用者が本体3Aに直接触れることが防止される。この特徴のために、圧力調理器1の全体外観が従来の圧力調理器のものとは大きく変化する。当然、蓋3を鍋2に追加すると、金属部分3A、3Bは図面に示すように実質的に覆われてしまうため、使用者には蓋3全体がプラスチックで出来ているように見える。一般に、プラスチックは金属とは違い、高い熱応力/機械応力に晒された器具を連想させないので、使用者が圧力調理器を使用する際に経験する恐怖感を軽減するのに役立つ。とりわけ、プラスチック製の装飾部8によって熱絶縁層が形成されることにより、特に、使用者が器具を開閉しようとして、あるいは別の機能(減圧、動作圧力の較正など)を制御しようとして制御ノブ7Aを使用する際に、火傷の危険が減少する、または完全に排除することができる。装飾部8の取り外し不能な性質によって、即ち、圧力調理器1の通常使用時に使用者が蓋3から装飾部8を分離することができないことで、この機能の効果はさらに高まる。
【0042】
ここでは、「プラスチック」という用語は最も幅広い意味で考慮され、即ち、一般的に、高分子で形成されたあらゆる合成(さらには天然)材料を表す。当然、装飾部8に使用されるプラスチックは、特に蓋3が放出する熱に耐えられるよう、その熱および機械性質に従って選択される。例えば、装飾部8は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のような熱可塑性の熱抵抗材料で作成することが有利である。
【0043】
装飾部8は、蓋3の外面3”に配置された単体部品によって形成することができる。さらに、装飾部8は、蓋3の外面3”付近に位置決めした数個の明確に独立した部品から成っていてよいと考えることも可能であり、これは図面に示した実施形態にも関連している。この場合には、使用者は装飾部8のそれぞれの構成部品を蓋3から簡単に分離することができない。そのため、図面に示した例では、装飾部8は、実質的に一般回転形状をした制御モジュール9を備えている。上記制御モジュール9はノブ7Aを備えており、このノブ7Aは、環状型のカバー7Bを装備したプレート上でY−Y’ 軸に従って回転するように取り付けられており、環状型カバー7Bは、ノブ7Aの基部からの延長線上に延び、ノブ7Aを同心的に包囲している。特にノブ7Aとカバー7Bを具備しているモジュール9は、蓋3の中央の、外面3”の上に位置決めされている。食器洗浄機内で洗浄し易くするために、モジュール9は蓋3に取り外し可能に取り付けられていることが好ましい。
【0044】
この目的のために、ノブ7Aとカバー7Bが搭載されているプレートに、蓋3の主要本体3A上のねじ切りロッド9Aとナット9Bが、蓋3の中央において取り付けられている。
【0045】
図に示した例において、装飾部8は、これが追加される蓋3の外面3”の直径よりも小さい被覆直径Dlを有するモジュール9の他にも、鋳造された熱可塑性材料から成ることが好ましいクラウン10を備えている。クラウン10はモジュール9を包囲し、外面3”の、モジュール9で被覆されない外周範囲を被覆する。最後に、図面に示す実施形態では、装飾部8はノブ7A、カバー7B、クラウン10の関連によって形成されている。これらの部品は全てプラスチック、好ましくは熱可塑性材料から成る。
【0046】
装飾部8は、例えば、図面に示した実施形態に関連した以下の方法によって、蓋3に取り付けられていることが好ましい:
− モジュール9は、上述のねじ切りロッド9A/ナット9Bのシステム手段によって蓋に装着されており、
− クラウン10も蓋3上、好ましくは蓋3の主要本体3A上にネジ留めされており;例えば、図面に示すように、クラウン10は、2つのネジ10A、10Bの手段によって蓋3に取り付けられており、ネジ10A、10Bは、蓋3の対称軸Y−Y’に関連して正反対に位置決めされ、クラウン10に直接設けられた関連するタップ穴と係合しており、このタップ穴は鋳造されていることが好ましい。
【0047】
有利なことに、装飾部8は上記蓋3上に永久的に取り付けられており、永久的にとは、即ち、使用者が装飾部8を蓋から分離することが困難であり、さらには不可能でさえある。当然ながら、本発明の好ましい一実施形態では、装飾部8は、その寿命を通して圧力調理器1の蓋3上に永久的に留まるように設計されている。この技術対策により、使用者は装飾部8を鍋3から簡単に取り外すことができず、圧力調理器1の熱伝導性部品に接触できないため、使用者の安全性の確保が促進される。
【0048】
図面に示すように、装飾部8は、蓋3の別個部分から成る範囲(このケースでは、取り付け部分9A、10A、10Bの位置に対応した範囲)に取り付けられていることで、チャンバ内の圧力増加の影響下で蓋3に伝播する変形形状が、少なくとも全体的には装飾部8に伝播しないようになっていることが好ましい。
【0049】
換言すれば、装飾部8を蓋3に取り付ける手段により、チャンバ内の圧力増加の影響下における蓋3の外形変形全体が装飾部8へ伝えられることで、圧力調理器1の動作中に、使用者が実質的に著しい変形現象に気付くことがなくなる。
【0050】
この機能は、上述したように、好ましい複数の別個の取り付け点によって、即ち、装飾部8と蓋3の間に配置されていることによって得られることが好ましい。具体的には、所望の効果を得るには、これらの取り付け点を(取り付け部分9A、10A、10Bに関連して)、部分5、6が作用する軸Z−Z’に実質的に接近させて位置決めすることが特に興味深い。もちろん、図面に示した例では、チャンバ内の圧力の影響下における蓋3の変形は当然ながら最小であるか、または実質的にゼロでさえあり、対応する開口部50A、50B、60A、60B内に係合したピン5A、5B、6A、6Bにおいては、蓋3のあらゆる動作が局所的に防止される。その結果、図面に示した実施形態では、蓋3は 実質的に波形である外形に従って変形し、この場合、蓋の自由外周縁は、実質的に、部分5、6が最大変形を経験する動作範囲から90°の位置にある。これに対し、部分5、6の動作軸Z−Z’に従った蓋の変形は最小である。その結果、装飾部8を部分5、6の動作範囲の近くに取り付けることで、また、蓋3、より詳細にはその主要本体3Aと、装飾部8、特にクラウン10の間に十分な間隙を設けることで、装飾部8に大きな変形が伝達されることを防止できる。もちろん、装飾部8、特にクラウン10と、蓋3との間の間隙のために、蓋3は、装飾部8に大きな変形を伝達することなく、装飾部の下で自由に変形することができる。
【0051】
このようにして蓋3に取り付けた装飾部8は、蓋3と重なることで、鍋2と接触するよう設計された接触手段8’を形成するため有利であり、この接触手段8’は、鍋2と接触すると、蓋3が装飾部8から垂下され、鍋2内の所定の密封位置に位置決めされて、鍋2と共に調理チャンバを形成する。換言すれば、装飾部8は蓋3の外面3”と並んで延びるだけでなく、鍋と接触するように、また好ましくは鍋2の上方自由縁2Gと接触するように設計された縁を形成するべく、上記外面3"を超えて放射状にも延びている。上記縁が接触手段8’を形成する。図面に示した例では、接触手段8’は、鍋2にもたれるように設計された接触縁を形成するべく、蓋3を越えて放射状に延びるクラウン10によって形成されている。好ましくは円の弧の形状をしたこの接触縁は、これ自体が、蓋3の鍋2に対する位置をさらに効率的に制御するべく、正確な点状の接触を可能にするための接触ボス800を設けている。
【0052】
そのため、装飾部8は2つの機能を設けている。その1つは、圧力調理器の全体エネルギー性能を向上させながら、圧力調理器1の全体外観を変え、使用者を火傷の危険から守る装飾部機能そのものであり、もう1つは、蓋3を鍋2内に位置決めする際の垂直位置決め制御機能である。
【0053】
具体的には、この接触手段8’の使用により、蓋と重なり、鍋2の自由縁2Gと接触するクラウン10の縁によって蓋3の全重量が分散されることで、蓋3の全重量を支える必要がなくなるので、密封部3Cの疲労が抑えられる。
【0054】
そのため、接触手段8’により、蓋3の鍋に対する垂直インデックスが可能になり、即ち、特に以下を考慮した場合に、蓋を鍋に対して精密に位置決めすることができるようになる:
− 鍋2と蓋3の間に作成される相対位置は、密封を作成するために密封部3Cが十分に抑制されるが、密封部3Cが垂直停止部として機能するほどには抑制されないものであるため、疲労の生成が減少し、
− ピン5A、5B、6A、6Bは、対応する開口部50A、50B、60A、60Bと全く同じ高さに位置決めされているため、使用者は、特に難しい動作なしで、蓋3のロックおよびロック解除を非常に簡単に行える。
【0055】
こうしたことから、内部蓋3と垂直インデックス手段との組み合せの実行は、蓋3の外面3”全体を被覆するかどうかに関係のない明確な発明をさらに構成する。より詳細には、この明確かつ独立的な本発明は、鍋2と、鍋2に追加してこれと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋3とを少なくとも備えた家庭用圧力調理器に関し、上記鍋2は、その内側と対向して位置決めされた内面30と、これと反対側にあたる外面31とを設けており、上記圧力調理器1は、蓋3に取り付けられ、また、鍋2と接触するように設計された接触手段8’を備えており、そのため、接触手段8’が鍋2と接触する際に、蓋3は、鍋と共に調理チャンバを形成するために、接触手段8’によって垂下され、鍋2内の所定の密封位置に位置決めされる。このケースでは、接触手段は、少なくともクラウン10またはこれ以外の任意の手段を有利に備えた装飾部で形成されていることが好ましく、上記任意の手段は、鍋2上、特に鍋2の自由縁2G上にしっかりと接触して停止部を作成できる手段である。
【0056】
有利なことに、また図面に示した実施形態によれば、蓋3を鍋2に追加した際に、蓋3が鍋2の対称軸Y−Y’の周囲で鍋2に対して回転してしまうことを防止するために、装飾部8は、蓋3と(放射上に)重なり、鍋2に嵌め込んだ相補的な受容手段2Hと係合するように設計されたインデックス手段8”を形成している。換言すれば、インデックス手段8”と相補的な受容手段2Hとが係合することで、水平面上において、蓋3をその場で不動化することが可能となり、もちろん、上記位置は、ピン5A、5B、6A、6Bを対応するロック開口部50A、50B、60A、60Bと正確に整列させることができるように選択することが好ましい。そのため、インデックス手段8”と相補的な受容手段2Hにより、蓋3の水平面上で鍋2に関連したインデクシングが可能になる。したがって、図面に示した実施形態では、装飾部8は、装飾、垂直インデックス、および水平インデックスの3つの機能を設けている。もちろん、装飾部8に装飾機能と垂直インデックス機能のみ、あるいは装飾機能と水平インデックス機能のみを設けることも考えられ、この場合、3つの機能を同時に備えることは好ましいが、必須というわけではない。
【0057】
鍋2は、好ましくはその壁に取り付けられたグリップ部20を少なくとも設けていることが有利である。このグリップ部20は、使用者が、このグリップ部20が装着されている鍋2だけではなく、とりわけ、調理済みまたは未調理の食品と、恐らくはこれに加えて調理液とで充填された状態の前記圧力調理器1全体(鍋2と蓋3の組み立て品で形成されている)をも扱えるように設計されている。そのため、グリップ部20は、使用者が、圧力調理器1を、落とす危険なく、必要に応じて手で動かせるようにするために、圧力調理器1を簡単かつしっかり掴めるように設計されている。好ましくは、また図面に示すように、グリップ部20は、鍋2の側壁2Bの、好ましくは鍋2の外側の前記側壁の第2上方部分2Fに取り付けられた少なくとも1本、好ましくは2本のハンドル21、22を備えている。各ハンドル21、22は、実質的に鍋2の外面31から、X−X'軸に対して放射上に、鍋の外側に向かって延びている。この2つのハンドル21、22は、X−X’軸を考慮して、相互に対して正反対に位置決めされていることが好ましい。
【0058】
グリップ部20は相補的な受容手段2Hを設けていることが非常に有利であり、さらに、グリップ部20自体が、上記の相補的な受容手段2Hを形成するように適合されていることがより好ましい。
【0059】
したがって、図面に示した例では、各ハンドル21、22は、インデックス手段8”と係合するように設計された相補的な受容手段2Hを形成するように適合されている。インデックス手段8”自体は、装飾部8、好ましくはクラウン10によって形成されている。
【0060】
有利なことに、インデックス手段8”と、相補的な受容手段2Hは相互に係合するように設計されている。
【0061】
例えば、装飾部8は、蓋3と重なってインデックス手段8”を形成する少なくとも1つの突出部11を備えていることが好ましく、グリップ部20は、受容手段2Hを形成し、上記突出部11を、これと係合する目的で(好ましくはかみ合うことにより)受容するように設計された凹部21Aを設けている。
【0062】
有利なことに、また図面に示す実施形態によれば、装飾部8は、クラウン10と同じ材料で作成され、蓋3と放射状および正反対に重なってインデックス手段8”を形成する2つの突出部11、12を備えている。グリップ部20は、各ハンドル21、22内にそれぞれ嵌め込まれた2つの凹部21A、22Aを備えており、各凹部21A、22Aの形状は、以降で装飾部8と蓋3で形成された組み立て品の回転を防止するべく調節された方法で突出部11、12を収容するべくこれと相補する形状になっている。各凹部21A、22Aが突出部11、12の両方を偏りなく収容できるように、突出部11、12は、凹部21A、22Aが同一であるのと同様、同一であることが好ましい。これにより、蓋3の2つの動作位置を鍋2に対して確立することができるため、圧力調理器1の使用が容易になる。
【0063】
その結果、2つの部品、即ち装飾部8と少なくとも1つのハンドル21、22のみで、蓋3の垂直および水平インデックスを行うことが可能となり、これは、ロック/ロック解除手段4が、蓋3の鍋2に対する特定の位置を必要とする場合には特に重要である。
【0064】
さらに優れた点は、これら全ての機能は、プラスチック製であることが好ましい部品を使用して、即ち、複雑な部品の合致を容易にする方法(例えば鋳造)で作成した部品を使用して得られることである。これらの部品は、耐熱性/耐機械性の理由から金属製でなければならず、このためにより高額で作成が困難となるが、形状作成に特別な動作を要さない。
【0065】
内蓋3に関連した水平インデックス手段の実現はさらに別の発明を構成し、上述した本発明の局面とは異なっている。また特に、装飾部8が蓋3の外面3”全体またはその一部を被覆するために独立している。
【0066】
この独立した発明は、より具体的には、鍋2と、鍋2に追加してこれと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋3とを少なくとも備えた家庭用圧力調理器1に関し、前記蓋3は内蓋であり、即ち、鍋2の内部に導入することで、鍋2の側壁2Bによって包囲されるように設計されており、前記圧力調理器1はインデックス手段8”を備えており、このインデックス手段8”は、蓋3が対称軸Y−Y’の周囲で鍋2に対して回転することを実質的に防止するために、蓋3に取り付けられ、相補的な受容手段2Hと係合するように設計されている。
【0067】
有利なことに、また図面に示すように、装飾部8は、蓋3と重なり合って好ましくは接触手段8’を形成するつばを備えており、前記つばはさらに、突出部11、12とも局所的に合致する。そのため、このつばは突出部11、12の両方を形成しており、また、接触手段8’はクラウン10と同じ材料から成る。
【0068】
有利なことに、つばは、突出部11が対応する凹部21A内に収容されている際には鍋2と放射状に重ならず、また、鍋3がその所定の密封位置をとるように設計されている(装飾部8が図示のような対称性を有利に備えていれば、突出部11が凹部22A内に、突出部12が凹部21A内に収容されることがさらに可能であると仮定した場合には、突出部12は凹部22A内に収容される)。したがって、図に見られるように、つばは常に、側壁2Bの延長部分、またはハンドル21、22の一方の延長部分に存在し、これらの延長部分は通常熱硬化プラスチックのような耐熱材料または金属から成る。
【0069】
この技術対策のお陰で、実施されている安全基準から逸脱せずに、クラウン10を熱可塑性材料で作成することが可能となる。
【0070】
有利なことに、圧力調理器1は、インデックス手段8"が相補的な受容手段2Hと係合していないときには、蓋3が対称軸Y−Y’の周囲で鍋2に対して回転することが実質的に防止され、また、蓋が所定の密封位置に達することを防止するために、接触手段8’が鍋2から十分な距離に維持されるように設計されている。この有利な技術対策は、図9、図10の実施形態による圧力調理器1において実現され、図1〜図8、図9、図10の実施形態ではこの点のみが異なっている。図9、図10の実施形態によれば、接触手段8’とインデックス手段8”の両方を形成するつばは、突出部11が対応する凹部21A内に収容されていない時には(より正確には、このケースでは、突出部11、12は対応する凹部21A、22A内に収容されていない)、グリップ部20に接触するように設計されているため、蓋3を所定の密封位置から外れて、即ち、十分に上昇して維持することで、密封部3Cが鍋2の内壁30と不浸透的に接触しなくなる。そのため、不浸透性の調理チャンバの作成を可能にする唯一の形状は、突出部11、12が対応する凹部21A、22A内に係合し、 蓋3を鍋2に対してこれ以外の向きで配置すると、つばがハンドル21、22に押圧されて、蓋が不浸透性位置へ下降できなくなる形状である。
【0071】
この安全機能を達成するために、ハンドル21、22は、例えば図9に示すように、蓋3が鍋2に対して不適切に位置決めされた時に接触手段8’の接触面を形成するべく、鍋2の内部に向いた突起部21B、21C、22B、22Cを設けている。
【0072】
蓋3を鍋2に追加した場合に、使用者にロック開口部50A、50B、60A、60Bが見えなくなるようにするために、ハンドル21、22を、鍋2の外側の、これらのロック開口部の反対側に配置することが非常に好ましい。
【0073】
ロック/ロック解除手段4の大部分が蓋3の外面3”と装飾部8の間に位置決めされることを考慮すると、ロック/ロック解除手段4を装飾部8で覆い隠すことが有利である。
【0074】
これにより、ロック/ロック解除手段4の構造および動作のほぼ全てが使用者の目から隠されることで、器具の信頼性がより高まる(全ての可動部品および開口部が保護されるため)だけでなく、さらに、圧力調理器の技術の性質を理解していない使用者が経験する可能性のある恐怖感を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明による家庭用圧力調理器の第1実施形態を全体斜視図で示す。
【図2】図1の圧力調理器を立面図で示しており、この場合、ハンドルの一方を省略している。
【図3】図2中の円で囲んだ部分を詳細に示す拡大図である。
【図4】図1の圧力調理器の直交する2つの断面平面に従った部分断面図である。
【図5】ロック/ロック解除手段がロック形状にある、図1〜図4の圧力調理器の部分断面平面図である。
【図6】図1〜図5の圧力調理器の平面図であり、この図ではハンドルを省略し、また、ロック/ロック解除手段は解除された形状にある。
【図7】図1〜図6の圧力調理器と同じ詳細を、それぞれ異なる2つの断面平面に従った部分断面図にて示す。
【図8】図1〜図6の圧力調理器と同じ詳細を、それぞれ異なる2つの断面平面に従った部分断面図にて示す。
【図9】本発明の第2実施形態による圧力調理器の鍋を全体斜視図にて示す。
【図10】図9の鍋に関連するように設計された蓋/装飾部による副組み立て品を斜視図にて示す。
【0076】
1 家庭用圧力調理器
2 鍋
2A 基部
2B 側壁
2C 上方開口部
2D 集中部分(切り頭部分)
2b 上方自由縁
2f 第2部分
2G 上方自由縁
2H 受容手段
3 蓋
3’内面
3’’ 外面
3A 主要本体
3B 降下縁
3C 密封部
4 ロック/ロック解除手段
5、6 二また部分
5A、5B、6A、6B ロックピン
7A ノブ
7B 環状型カバー
8 装飾部
8’ 接触手段
8’’インデックス手段
9 制御モジュール
9A ねじ切りロッド
9B ナット
10 クラウン
10A、10B ネジ
11、12 突出部
20 グリップ部
21、22 ハンドル
21A、22A 凹部
21B、21C、22B、22C 突起部
30 内面
31 外面
50A、50B、60A、60B ロック開口部
70 駆動開口部
800 接触ボス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍋(2)と、前記鍋(2)に追加してこれと共に調理チャンバを形成するように設計された蓋(3)とを少なくとも備え、前記蓋(3)は、前記チャンバの内部と対向して位置決めされた内面(3’)と、この反対側にあたる外面(3")とを有する家庭用圧力調理器(1)であって、
前記外面(3")を実質的に全て被覆するプラスチック製の装飾部(8)を備えることを特徴とする、家庭用圧力調理器(1)。
【請求項2】
前記装飾部(8)は、前記鍋(2)と接触するように設計された接触手段(8’)を形成するために、前記蓋に重なって取り付けられているため、前記接触手段(8')が前記鍋(2)と接触すると、前記蓋(3)が前記装飾部(8)から垂下し、前記鍋(2)の内部の、所定の密封位置にて位置決めされて、前記鍋(2)と共に前記調理チャンバを形成できることを特徴とする、請求項1に記載の圧力調理器(1)。
【請求項3】
前記蓋(3)は対称軸(Y−Y’)を有し、前記装飾部(8)は前記蓋(3)に取り付けられこれと重なり合ってインデックス手段(8")を形成し、前記インデックス手段(8")は、前記鍋(2)と合致した相補的な受容手段(2H)と協働するように設計されており、前記インデックス手段により、前記蓋(3)が前記鍋(2)に対してその対称軸(Y−Y’)の周囲で回転することが実質的に防止されることを特徴とする、請求項1または2に記載の圧力調理器(1)。
【請求項4】
前記蓋(3)が前記鍋(2)に対してその対称軸(Y−Y’)で回転することを防止するために、前記インデックス手段(8")が前記相補的な受容手段(2H)と実質的に係合していない限り、前記接触手段(8’)は前記鍋(2)から十分な距離で離れて維持され、これにより、前記蓋(3)がその所定の密封位置に達することが防止されることを特徴とする、請求項2または3に記載の圧力調理器(1)。
【請求項5】
前記鍋(2)は少なくともグリップ部(20)を備えており、前記グリップ部(20)は相補的な受容手段(2H)を設けていることを特徴とする、請求項3または4に記載の圧力調理器(1)。
【請求項6】
前記インデックス手段(8")と前記相補的な受容手段(2H)は相互に係合するように設計されていることを特徴とする、請求項5に記載の圧力調理器(1)。
【請求項7】
前記装飾部(8)は、前記蓋(3)と重なって前記インデックス手段(8")を形成する突出部(11、12)を少なくとも備えており、前記グリップ部(20)は、前記受容手段(2H)を形成し、また、前記突出部(11、12)を収容するように設計された凹部(21A、22A)を有することを特徴とする、請求項6に記載の圧力調理器(1)。
【請求項8】
前記装飾部(8)は、前記蓋(3)と重なり合うつばを備えており、前記つばは、前記蓋(3)をその所定の密封位置から離れた場所に維持するべく、前記突出部(11、12)が前記凹部(21A、22A)内に収容されていない時には、前記グリップ部(20)に接触するように設計されていることを特徴とする、請求項4および7に記載の圧力調理器(1)。
【請求項9】
前記つばは、前記突出部(11、12)が前記凹部(21A、22A)内に収容され、前記蓋(3)がその密封位置にある場合には、前記鍋(2)と放射状に重ならないように設計されていることを特徴とする、請求項8に記載の圧力調理器(1)。
【請求項10】
前記装飾部(8)は、前記蓋(3)の別個の範囲に取り付けられているため、前記チャンバ内で増加した圧力の影響下で前記蓋(3)に伝達される変形形状が前記装飾部(8)に伝わらない、または少なくとも全体には伝わらないことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧力調理器(1)。
【請求項11】
前記蓋(3)を前記鍋(2)にロック/ロック解除手段(4)を備えており、前記ロック/ロック解除手段(4)は、少なくとも、前記鍋(2)の壁に配置されたロック開口部(50A、50B、60A、60B)と、前記蓋(3)上に取り付けられた可動取り付け部を設けているピン(5A、5B、6A、6B)とを備えており、前記可動取り付け部は、前記蓋(3)がロックされ、前記ピン(5A、5B、6A、6B)が前記ロック開口部に係合する位置と、前記蓋(3)がロック解除され、前記ピン(5A、5B、6A、6B)が前記ロック開口部から外れる位置との間で移動できることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の圧力調理器(1)。
【請求項12】
前記ロック/ロック解除手段(4)は前記装飾部(8)によって覆い隠されていることを特徴とする、請求項11に記載の圧力調理器(1)。
【請求項13】
前記鍋(2)は側壁(2B)を備えており、前記側壁(2B)自体は集中部分(2D)を備え、前記鍋(2)の内部にて前記集中部分に前記蓋(3)が接触し、前記調理チャンバを形成するように設計されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の圧力調理器(1)。
【請求項14】
前記装飾部(8)は熱可塑性材料から成ることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の圧力調理器(1)。
【請求項15】
独立した外部熱源に関連するように設計されていることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の圧力調理器(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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