説明

プラズマを用いたスクリーニング装置及びそのスクリーニング方法

【課題】後の製造工程で発生する可能性がある進行性の欠陥を見出す方法の提供。
【解決手段】基板9、配線パターン(第1の配線パターン)10、層間絶縁膜11および配線パターン(第2の配線パターン)12によって構成される回路基板に対して、バイアス電源8に接続したグリッド部5を通過したプラズマ生成部2で発生させたプラズマを照射して、前記回路基板に電気的ストレス及び熱ストレスを掛けることにより、進行性を有する欠陥を顕在化させるスクリーニング装置1及びそれによるスクリーニング方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不良検出する際に、製造工程における負荷により回路素子又は配線に発生している進行性を有する欠陥に対して、プラズマを用いて顕在化するスクリーニング装置及びそのスクリーニング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シリコン基板上や液晶用ガラス基板上には、半導体製造技術による複数の製造工程を経て、回路素子や配線が形成されている。これらの製造工程の間には、完成時の歩留まりを向上させるために、必要に応じてスクリーニング処理を含む種々の検査が実施されている。これらの検査結果に基づいて、回路配線の不良箇所は、可能であればリペア処理によって修繕が行われている。また、検査によっては、バーンイン検査のように最終製品の構成又は電極が形成されていなければ、電圧印加等ができない場合もある。
【0003】
特に、製造工程におけるプラズマを用いた成膜処理又はエッチング処理や、高温下によるアニール処理などの製造途中のプロセスにおいて発生した断線や短絡の不良については、その製造工程終了後に検査を実施して、不良箇所を検出してリペア処理に施すことにより、製品の歩留まりを大きく改善している。
【0004】
このような検査を行う検査装置として、例えば、特許文献1には非接触の検査装置が提案されている。この検査装置は、例えば、基板上に形成された配線パターンを検査する際に、非接触の一対のセンサを用いて、一方のセンサに交流の検査用信号を印加し、他方のセンサを検出に用いて、その検査信号を検出する。複数の配線パターン上方を横断する際に、正常であれば、予め想定した検査信号が検出される。しかし、断線や短絡による不良があった場合には、その検査信号が変化する。よって、順次得られる検査信号を隣接する正常な配線パターンによる検査信号と比較して、その変化に基づき、断線や短絡の不良を検出している。
【特許文献1】特開2004−191381号公報
【非特許文献1】「プラズマチャージアップダメージ評価ウエハーの開発」福本吉人、住江伸吾、神戸製鋼技報/Vol.52 No.2(Sep. 2002)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した製品に対する電気的検査の結果においては、常温状態では潜在的となり高温下、例えば40℃以上であれば現れたり、ある使用時間を経過した後に現れたりする不良もある。そこで、検査を実施するに際して、不良が早期に発生するように、従来から検査に先立って、発生している進行性を有する欠陥を浮き出させて顕在化するスクリーニング処理が利用されている。スクリーニング処理は、一例として、バーンイン処理のように駆動負荷を大きくした状態(定格以上の電源電圧の印加)でランプ等を用いて加熱する、電気的ストレス及び熱ストレスを掛ける処理である。
【0006】
これは半導体製造工程において、成膜工程やエッチング工程でプラズマ処理が多用されている。プラズマ下では、配線パターンから侵入した電子又は正イオンが絶縁層に電荷として溜まってチャージアップする場合がある。例えば、基板上で絶縁層を挟んで積層するように形成された多層型配線において、上下の配線パターンが交差する箇所は、絶縁層を挟んで対向する配線部分が電極となり、コンデンサの形態を形成する。この構造において、製造上の問題により絶縁層が設計値よりも薄く形成されていたり、配線パターンの導電体物質が絶縁層内に拡散や析出したりして、リーク電流による局所的な損傷(例えば、絶縁破壊による短絡)も発生する。例えば、非特許文献2を参照。
【0007】
また、基板がチャージアップした状態のときに、製造工程後の搬送によるチャッキングやハンドリング用アーム等により把持又は受け渡された際に、それらが接地電位であるため、チャージアップされた電荷が一気に放出されて、アーク放電などにより、基板上の配線や回路素子の損傷(例えば、溶解や剥がれによる断線)が発生する。特に、マルチチャンバーを採用する製造装置においては、減圧雰囲気下で搬送が行われるため、配線パターンと内部機構の金属部材との間で直接接触しなくとも近接するだけで放電が起こりやすくなっている。
【0008】
このような損傷は、その度合いにより潜在的な欠陥となり、定格や常温下における通常の短時間の導通検査では不良が発見できず、正常な製品として種々な電子機器に実装され、使用した時間や状況により欠陥が進行して、ある時点で不良となるため、製品への信頼性だけではなく、実装した電子機器の信頼性に繋がるという面で出荷前に排除することが要望されている。
【0009】
また、出荷前に不良を見いだせたとしても、製品の内部、例えば、多層配線の基板に近い下層の配線に欠陥があった場合には、リペアできない事態も想定され、最終製品まで製造するコストが無駄となってしまう。即ち、製造の最終工程で進行性の欠陥が検出されたとしても、その欠陥をリペアできる可能性が低くなり、最終製品における歩留まり改善や低コスト化には寄与せず、リペアが容易に実施できる中間工程で欠陥を検出することが要望されている。
【0010】
そこで本発明は、基板上に形成された回路素子や配線に対して、後の製造工程又は完成後に不良となる可能性がある潜在的な欠陥を見出す検査を実施するに先立ち、制御されたプラズマ放電の帯電による電気的ストレス及び熱ストレスを与えるスクリーニング装置及びそのスクリーニング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態は、プラズマを発生させて大気下の被照射体に照射し、該被照射体に電荷を帯電させるプラズマ生成部と、前記被照射体と前記プラズマ生成部との間に設けられ、バイアス電圧が可変可能に印加されるグリッド部と、を具備し、前記プラズマ生成部から前記プラズマが照射された際に、前記グリッド部は印加するバイアス電圧値及びその正負に応じて、前記プラズマに含まれる電子又は正イオンの何れかを取り込み、該電子と正イオンとの平衡状態を制御することで前記被照射体の表面電位を制御し、定量的にストレスを与えるスクリーニング装置を提供する。
【0012】
また、本発明の実施形態は、プラズマを発生させて大気下の被照射体に照射する際に、プラズマに含まれる電子又は正イオンの何れかをバイアスを印加したグリッド部で取り込み、該電子と正イオンとの不平衡状態を生成して、印加するバイアス電圧値及びその正負に応じて、前記被照射体の表面電位を制御し、前記被照射体に定量的に電気的ストレス及び熱ストレスを与えるスクリーニング方法を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、基板上に形成された回路素子や配線に対して、後の製造工程又は完成後に不良となる可能性がある潜在的な欠陥を見出す検査を実施するに先立ち、制御されたプラズマ放電の帯電による電気的ストレス及び熱ストレスを与えるスクリーニング装置及びそのスクリーニング方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係る回路素子や配線に対して、制御されたプラズマ放電の帯電による電気的ストレス及び熱ストレスを与えるスクリーニング装置の概念的な構成例を示す図である。以下に説明する実施形態においては、検査対象を液晶表示用ガラス基板(以下、基板と称する)上に積層形成される金属からなる配線パターンを一例として説明する。
【0015】
図1に示すように、検査対象となる回路基板14は、基板9上に配線パターン10(第1の配線パターン)が形成され、シリコン酸化膜(SiO2)等の層間絶縁膜11を介して、配線パターン10とは交差するように、配線パターン12(第2の配線パターン)が形成された回路基板を一例とする。この回路基板14は、一般的な半導体製造技術、例えば、プラズマCVD、パターニング及びプラズマエッチングの各製造方法を用いて形成される。
【0016】
本実施形態では、図示しないステージにセットされた回路基板14の配線パターン10,12に対して、後述するプラズマを用いてスクリーニング処理を実施する。
図1に示すスクリーニング装置1は、内部にプラズマ生成領域Aを有するプラズマ生成部2と、プラズマ生成部2内で対向して配置されるプラズマ電極3(3a,3b)と、プラズマ生成領域A内に不活性ガス(N2,Ar等)を導入するガス導入系13と、プラズマ生成領域Aを覆うように設けられたグリッド部5と、プラズマ電極3とグリッド部5とを電気的に分離する絶縁部材4と、プラズマ電極3にプラズマを発生させるための電源を印加するプラズマ電源7と、グリッド部5に所望するバイアス電圧を印加するバイアス電源8とで構成される。この例では、プラズマ電源7は、高周波電源電圧を印加し、バイアス電源8は、直流電圧を印加する。
【0017】
尚、図1に示したスクリーニング装置1のプラズマ生成部の構成は一例であり、プラズマを生成し大気下にプラズマを照射できるプラズマ源であれば、特に限定されるものではなく、プラズマが照射される箇所にバイアスの印加が可能なグリッド部を設けたことが特徴である。
【0018】
また、ガス導入系13は、不良検出のための欠陥の顕在化を行うため、大気下でガス雰囲気を作り、安定したプラズマを発生させるために放電補助として用いている。従って、ガス導入せずに大気下で安定したプラズマが発生できるのであれば、ガス導入系13は必ずしも必要ではない。
【0019】
スクリーニング装置1と回路基板14は、プラズマ照射領域Bとなるエリアを離間して対向するように配置される。この離間の距離は、プラズマの照射量が照射対象となる被照射体(回路基板14の回路素子及び配線等)に対して適正になる、即ち過印加により被照射体に新たな損傷を与えないように規定される。
【0020】
グリッド部5は、細い金属線により織られたメッシュ部材又は、薄い金属板の全面に微細な孔(メッシュ)が多数開口されたメッシュ板を用いる。これらのメッシュ(網目)の大きさは、スクリーニング処理を施す被照射体の仕様又は、プラズマの照射量によって適宜、好適する大きさに設計される。このグリッド部5は、異なる種別の被照射体に対応できるように、プラズマの照射量が異なる複数のグリッド部材を用意して、取り替え可能に構成し、それぞれに好適するプラズマの照射量に変更可能な構造としてもよい。尚、本実施形態のグリッド部5は、プラズマに晒されるため、エッチングされ難い材料が好ましく、例えば、銅、ステンレス、又はこれらの合金等を用いる。
【0021】
次に図2を参照して、本実施形態におけるプラズマを用いたスクリーニング処理の概念について説明する。
一般に、プラズマを被照射体(回路基板14)に照射した場合、空間的な不均一性や電子シェーデング効果によって、プラズマから被照射体へ流入する電子流とイオン電流の平衡状態が局所的に崩れて、回路基板の表面上にチャージアップされた領域が発生する。
【0022】
図2に示すように、大気圧下のプラズマ生成領域Aにガス吐出口6から不活性ガスを導入してガス雰囲気を生成した後、プラズマ電極3a,3b間に高周波電圧を印加して放電させて、プラズマを発生させる。
【0023】
本実施形態では、グリッド部5にバイアス電源8から直流正電圧を印加することにより、プラズマの電子を引き込み、イオン電流の不平衡状態を意図的に発生させる。つまり、プラズマ生成領域Aで生成されたプラズマの電子(−)はグリッド部5にトラップされて取り込まれ、イオン(+)は、グリッド部5を通り抜けて、接地電位又は電位が低い配線パターン12に照射されるように到達する。本実施形態は、電子の取り込み具合を調整する即ち、グリッド部5に印加する電圧値を加減することにより、イオン電流の不平衡状態を意図的に調整する。
【0024】
また、配線パターン12は、プラズマのイオンの入射時に配線パターンに、照射量に比例する熱エネルギーが与えられて温度が上昇する。このため、従来のバーンインにおけるヒータやランプ等による加熱と同様な作用を与える。
【0025】
図3には、グリッド部5に印加するバイアス電圧と、測定した回路基板14(配線パターン12)の表面電圧との特性を示す。この測定においては、図2に示すように、配線パターン12と接地電位(基準電位)との間に電圧検出器(又は、オシロスコープ)21を設けて、測定している。不活性雰囲気内でプラズマ放電が安定した後、バイアス電源8からグリッド部5に直流バイアス電圧を印加して、電圧検出器21により配線パターン12から表面電圧を測定した。この測定時の状況は、気温22℃、湿度52%、プラズマ電源9KV 1.8−2.2kWにおいて、直流バイアス電圧−350V〜+350Vを印加して、配線パターン12にプローブをあてて電圧値を測定している。
【0026】
図3に示すように、グリッド部5に正バイアス電圧を印加した場合には、回路基板14の表面電圧は正電圧が検出される。一方、グリッド部5に負バイアス電圧を印加した場合には、回路基板14の表面電圧は負電圧が検出される。この負バイアス電圧をグリッド部5に印加した場合、グリッド部5はプラズマの正イオンを取り込み、電子が回路基板14に到達して、負電荷に帯電する。従って、回路基板14の表面電圧は、負電圧となる。このようにバイアス電圧と表面電圧は、直線的な比例関係を有しているため、入力したバイアス電圧の値によって、一義的に表面電圧の値が決定される。
【0027】
従って、バイアス電圧を調整することにより、意図する表面電圧に設定することができる。但し、図3に示した比例関係(傾き等)は、被照射体の違いによって異なるため、必ずしも図示する数値に限定されるものではない。また、このようなバイアス電圧を被照射体に印加する場合に、配線パターン12に新たな損傷が発生しない範囲内で高いバイアス電圧を印加した方がスクリーニング処理の効果を得ることができる。
【0028】
本実施形態において、バイアス電圧を被照射体である回路基板14に印加した場合、配線パターン12に接する絶縁体(層間絶縁膜11)に電荷が帯電した状態となる。この帯電状態で、前述したように接地電位の他の構成部材に接触すると、短絡が起き新たな欠陥を発生させる虞がある。そこで、本実施形態では、図3に示すバイアス電圧を例として、例えば200Vを印加して電気的及び熱的ストレスを与えた後、正の電荷の帯電状態を解消する。本実施形態では、図3に示す表面測定電位(表面電位)が0Vとなるバイアス電圧、即ち、−20V程度を印加することにより電子を供給して、強制的に帯電状態を解消する。
【0029】
図4は、本実施形態のプラズマを用いたスクリーニング処理を施した被照射体の不良検出の結果となるセンサ出力信号を示す図である。図4では、同じ被照射体であって、a.プラズマを照射前の検査結果と、b.プラズマの照射後の検査結果をそれぞれに示している。
【0030】
この例では、基板上に層間絶縁膜を介して交差するように形成された配線パターンに対して、本実施形態のプラズマを用いたスクリーニング処理を施し、前述した特許文献1に開示するような非接触の検査装置により、配線パターンを短絡又は断線の良・不良を検出している。
【0031】
図4は、同じ配線パターン箇所に対して、プラズマの照射前後に行った検査結果を示す図である。図4において、[プラズマ照射前]時における検査結果では、2つの不良箇所m,nが検出されている。次に、[プラズマ照射後]における検査結果では、元々の不良箇所m,nに加えて、新たに不良箇所pが検出されている。この不良箇所pを配線パターン上の位置に対応させると、配線パターンが交差する位置に相当していた。つまり、プラズマを用いたスクリーニング処理を実施した際に、配線パターンが交差するゲート配線−データ配線間における絶縁体の層間短絡であることが確認された。つまり、配線交差箇所のクロス容量に、スクリーニング処理による電気的ストレス及び熱ストレスに耐えられなかった潜在的な欠陥があったものと想定される。
【0032】
以上のように、本発明の実施形態によるスクリーニング装置は、製造途中又は製造完了の回路素子又は配線等に対して、良否判断を行う検査に先立って、バイアス印加により制御されたプラズマ放電の帯電による電気的ストレス及び熱ストレスを与え、その後の製造工程又は完成後に不良となる可能性がある潜在的な欠陥を顕在化させることができる。
【0033】
さらに、制御されたプラズマ放電を用いて、基板上の回路素子又は配線等に対して熱を与えることと、不活性ガス雰囲気を作り出すことを利用して、成膜後の膜質改善のために行うアニール処理にも用いることができる。また、高出力のイオナイザーとしても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、第1の実施形態に係るスクリーニング装置の概念的な構成例を示す図である。
【図2】図2は、プラズマを用いたスクリーニング処理の概念について説明するための図である。
【図3】図3は、グリッド部に印加するバイアス電圧と基板の表面電圧の特性を示す図である。
【図4】図4は、プラズマによるスクリーニング処理を施した被照射体の検出結果となるセンサ出力信号を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1…スクリーニング装置、2…プラズマ生成部、3,3a,3b…プラズマ電極、4…絶縁部材、5…グリッド部、6…ガス吐出口、7…プラズマ電源、8…バイアス電源、9…基板、10…配線パターン(第1の配線パターン)、11…層間絶縁膜、12…配線パターン(第2の配線パターン)、13…ガス導入系、A…プラズマ生成領域、m,n,p…不良箇所。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマを発生させて大気下の被照射体に照射し、該被照射体に電荷を帯電させるプラズマ生成部と、
前記被照射体と前記プラズマ生成部との間に設けられ、バイアス電圧が可変可能に印加されるグリッド部と、
を具備し、
前記プラズマ生成部から前記プラズマが照射された際に、前記グリッド部は印加するバイアス電圧値及びその正負に応じて、前記プラズマに含まれる電子又は正イオンの何れかを取り込み、該電子と正イオンとの平衡状態を制御することで前記被照射体の表面電位を制御し、定量的にストレスを与えることを特徴とするスクリーニング装置。
【請求項2】
前記グリッド部は、金属線が編み込まれたメッシュ部材又は、全面に亘り複数の孔が開口された薄平板からなるメッシュ板のいずれかからなることを特徴とする請求項1に記載のスクリーニング装置。
【請求項3】
プラズマを発生させて大気下の被照射体に照射し、該被照射体に電荷を帯電させるプラズマ生成部と、
前記プラズマ生成部におけるプラズマ生成時にプラズマを生成する領域に不活性ガスを導入するガス導入系と、
前記プラズマ生成部にプラズマ放電用の高周波電源電圧を供給するプラズマ電源と、
前記プラズマ生成部から照射されるプラズマを覆うように配置されて、可変可能にバイアス電圧が印加され、そのバイアス電圧値及びその正負に応じて、前記プラズマに含まれる電子又は正イオンの何れかを取り込むグリッド部と、
前記グリッド部に直流バイアス電圧を印加するバイアス電源と、
を具備し、
前記グリッド部が前記プラズマの電子又は正イオンの何れかを取り込み、該電子と正イオンとの平衡状態を制御することで前記被照射体の表面電位を制御し、定量的に電気的ストレス及び熱ストレスを与えることを特徴とするスクリーニング装置。
【請求項4】
プラズマを発生させて大気下の被照射体に照射する際に、プラズマに含まれる電子又は正イオンの何れかをバイアスを印加したグリッド部で取り込み、該電子と正イオンとの不平衡状態を生成して、印加するバイアス電圧値及びその正負に応じて、前記被照射体の表面電位を制御し、前記被照射体に定量的に気的ストレス及び熱ストレスを与えることを特徴とするスクリーニング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−147204(P2010−147204A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321861(P2008−321861)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(594157142)オー・エイチ・ティー株式会社 (28)
【Fターム(参考)】