説明

プリズムシート及びその製造方法

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性に優れ、かつ熱の影響による変形や変色等を引き起こさないレベルの優れた耐熱性を備えたプリズムシート及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】 ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリアミン(C)及び活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)を反応させることによって得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有してなり、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が有する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量重量が10000〜50000の範囲であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を成形して得られたことを特徴とするプリズムシート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過性、耐熱性に優れるプリズムシート及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ウレタン系成形材料を用いて得られた成形物は、現在、自動車部品及び家電部品や包装材、皮革様シートを構成する表皮材等の様々な用途で使用されているが、近年においては、ウレタン系成形材料が持つ機械的強度等の観点から、光学用フィルムとしての需要が増加しつつある。
【0003】
なかでも、液晶パネルのバックライト・ユニットを構成する要素部品の一つであり、前方への集光効果を持たせたシートであるプリズムシートに関する報告が多数なされている。
【0004】
前記プリズムシートとしては、例えば、水酸基末端プレポリマーとイソシアネート成分とをウレタン化触媒のもとに反応して得られる熱硬化性ポリウレタンを使用した面光源用プリズムシート(特許文献1参照。)や、2液反応硬化型無黄変透明ポリウレタン樹脂からなるプリズムシート(特許文献2参照。)などが開示されている。
【0005】
前記したプリズムシートによれば、実用上使用可能なレベルの光透過性を有する。しかしながら、前記プリズムシートに使用されるウレタン系樹脂は、いずれも耐熱性の点で劣るため、実用上供されるものではなかった。
【0006】
液晶パネルのバックライト・ユニットを構成する要素部品であるプリズムシートは、紫外線や比較的低波長領域の可視光線に対して高い光透過性が要求されることはもちろんのこと、前記液晶パネルが長時間使用されることにより液晶パネル自体が高温となる場合や、夏場の自動車等の高温環境下で使用される場合においても機能するための高い耐熱性が要求される。
【0007】
以上のように、産業界からは、紫外線や可視光線の低波長領域における優れた光透過性と、優れた耐熱性とを両立したプリズムシートが要求されているものの、未だ見出されていないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−149001号公報
【特許文献2】特開2008−96820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性に優れ、かつ熱の影響による変形や変色等を引き起こさないレベルの優れた耐熱性を備えたプリズムシート及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、前記課題を解決すべく、ウレタン樹脂構造中に特定量のアクリロイル基を導入して得られたアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を成形して得られたプリズムシートであれば、優れた前記光透過性と耐熱性とを両立できることを見出した。
【0011】
即ち、本発明は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリアミン(C)及び活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)を反応させることによって得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有してなり、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が有する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量重量が10000〜50000の範囲であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を成形して得られたことを特徴とするプリズムシートに関するものである。
また、本発明は、ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリアミン(C)及び活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)を反応させることによって得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有してなり、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が有する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量重量が10000〜50000の範囲であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を賦形基材に塗工し、塗工基材を乾燥後、前記賦形基材から剥離することで得られることを特徴とするプリズムシートの製造方法に関するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明のプリズムシートは、特定のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を成形して得ることにより、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性に優れ、かつ熱の影響による変形や変色等を引き起こさないレベルの優れた耐熱性を備えたものである。
また、本発明によれば、特定のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物と賦形基材とを使用することで、プリズム列を有するプリズムシートを、一体的に、且つ簡便に製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
はじめに、本発明で使用するアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)について説明する。
【0014】
本発明で使用するアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)は、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)と活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)とを反応させて得られる、前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基を有するウレタンウレア樹脂のうち、10000〜50000の範囲のアクリロイル基の当量重量を有するものである。
【0015】
ここで、前記アクリロイル基の当量重量とは、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を構成するポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)と活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)との合計質量を、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂中に存在する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量で除した値を指す。
【0016】
前記アクリロイル基の当量重量が50000を超えるアクリル変性ウレタンウレア樹脂は、該樹脂中にアクリロイル基をほとんど有さないため、耐熱性の著しい低下を引き起こす場合がある。一方、前記当量重量が10000未満であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂は、その重量平均分子量が概ね5000未満程度にまで低下してしまい、やはり、耐熱性の低下を引き起こす場合がある。したがって、本発明で使用するアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)としては、10000〜50000のアクリロイル基の当量重量を有するものを使用することが、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性と耐熱性とを両立するプリズムシートを付与するうえで必須である。前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)としては、前記当量重量10000〜30000の範囲であるものを使用することが好ましい。
【0017】
また、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)は、ウレタン結合とウレア結合とを有する。ウレア結合を有さない、いわゆるウレタンアクリレートを使用した場合には、成形加工性が低く、例えば薄肉化したフィルム等の成形物を製造しにくい場合がある。したがって、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)としては、優れた成形加工性とともに、良好な耐熱性と光透過性とを両立する観点から、4〜10質量%のウレア結合を有するものを使用することが好ましく、5〜8質量%であることがより好ましく、6〜7質量%であることが特に好ましい。なお、前記ウレア結合の質量割合は、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料である前記ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)と活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)との合計質量に対する、前記原料中に占めるウレア結合構造の質量の割合である。
【0018】
また、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)としては、優れた成形加工性とともに、良好な耐熱性と光透過性とを両立する観点から、5〜15質量%のウレタン結合を有するものを使用することが好ましく、7〜9質量%であることがより好ましい。なお、前記ウレタン結合の質量割合は、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料である前記ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)と活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)との合計質量に対する、前記原料中に占めるウレタン結合構造の質量の割合である。
【0019】
また、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)としては、5000〜200000の重量平均分子量を有するものを使用することが、優れた光透過性と耐熱性とともに良好な成形加工性を維持するうえで好ましく、15000〜200000の範囲がより好ましい。なお、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用い、溶離液としてテトラヒドロフランを使用し、スチレン換算によって求めた値である。
【0020】
次に、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用するポリオール(A)について説明する。
【0021】
前記ポリオール(A)としては、各種のものを使用することができるが、水酸基価が30〜230mgKOH/gの範囲であるものを使用することが好ましく、50〜230mgKOH/gの範囲であるものを使用することがより好ましい。なお、前記ポリオール(A)の水酸基価は、JIS K0070に準拠して測定を行った値である。
【0022】
前記ポリオール(A)としては、例えばポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール等を使用することができ、なかでも芳香族環式構造を有さないものを使用することが、光透過性をより一層向上するうえで好ましい。
【0023】
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られる脂肪族ポリエステルポリオールや、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステルや、これらの共重合ポリエステル等を使用することができる。
【0024】
前記低分子量のポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等の脂肪族環式構造含有ポリオール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールS、ビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物等のポリオールを使用することができ、なかでも脂肪族または脂肪族環式構造含有ポリオールを使用することが好ましく、脂肪族ジオールを使用することがより好ましい。
【0025】
前記ポリカルボン酸としては、例えばコハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸の脂肪族ポリカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸やシクロヘキサントリカルボン酸等の脂環族ポリカルボン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸、及びそれらの無水物またはエステル誘導体を単独または2種以上併用して使用することができ、脂肪族ポリカルボン酸を使用することが好ましく、脂肪族ジカルボン酸を使用することがより好ましい。
【0026】
前記ポリエステルポリオールとしては、芳香族環式構造を有さないポリエステルポリオールを使用することが好ましく、前記した脂肪族ポリオールと脂肪族ポリカルボン酸とを反応させて得られるものを使用することがより好ましく、なかでも2〜6個の炭素原子を有する脂肪族ポリオールと、2〜6個の炭素原子を有する脂肪族ポリカルボン酸とを反応させて得られるものを使用することが、優れた耐熱性と光透過性とを付与するうえで特に好ましい。
【0027】
また、前記ポリオール(A)に使用可能なポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステル及び/またはホスゲンと、後述するポリオールとを反応させて得られるものを使用することができる。
【0028】
前記炭酸エステルとしては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、フェニルナフチルカーボネート等を使用することできる。
【0029】
また、前記炭酸エステルやホスゲンと反応しうるポリオールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールや、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオール等を使用することができ、なかでも、脂肪族ジオールを使用することが好ましく、1,6−ヘキサンジオールを使用することがより好ましい。
【0030】
前記ポリカーボネートポリオールは、得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を用いて形成されたプリズムシートの耐熱性や光透過性をより一層向上できることから使用することが好ましい。なかでも、芳香族環式構造を有さないポリカーボネートポリオールを使用することがより好ましく、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートポリオールを使用することが特に好ましい。
【0031】
また、前記ポリオール(A)に使用可能なポリエーテルポリオールとしては、例えば活性水素原子を2個以上有する化合物の1種または2種以上を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものを使用することができる。
【0032】
前記開始剤としては、例えば水、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ジトリメチロールプロパン、トリトリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、サッカロース、エチレンジアミン、N−エチルジエチレントリアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、ジエチレントリアミン、燐酸、酸性リン酸エステル等を使用することができる。
【0033】
また、前記アルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン等を使用することができる。
【0034】
前記ポリオール(A)は、得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料であるポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)とアクリル化合物(D)との合計質量に対して、40〜80質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0035】
次に、前記ポリイソシアネート(B)について説明する。
前記ポリイソシアネート(B)としては、例えばフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂肪族環式構造含有ジイソシアネート等を、単独で使用または2種以上を併用して使用することができる。なかでも、脂肪族環式構造含有ジイソシアネートを使用することが、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性と耐熱性とを向上するうえで好ましく、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートを使用することがより好ましい。特に、耐熱性を向上する場合には、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを使用することが特に好ましい。
【0036】
前記ポリイソシアネート(B)は、得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料であるポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)とアクリル化合物(D)との合計質量に対して、15〜50質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0037】
次に、前記ポリアミン(C)について説明する。
【0038】
前記ポリアミン(C)は、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)中にウレア結合を導入するうえで使用する。
【0039】
前記ポリアミン(C)としては、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルへキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、メチルジアミノシクロヘキサン、ビペラジン、ノルボルネンジアミン等を使用することができ、なかでも、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、ノルボルネンジアミン等の脂肪族環式構造含有ポリアミンを使用することが紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性をより一層向上するうえで好ましく、脂肪族環式構造含有ジアミンを使用することがより好ましく、イソホロンジアミンが特に好ましい。
【0040】
前記ポリアミン(C)は、得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料であるポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)とアクリル化合物(D)との合計質量に対して、1〜20質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0041】
次に、前記アクリル化合物(D)について説明する。
【0042】
本発明で使用する活性水素原子含有基を有する(メタ)アクリル化合物(D)は、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)中にアクリロイル基を導入するうえで使用するものであって、イソシアネート基と反応しうる活性水素原子含有基を有するものを使用する。具体的には、水酸基含有アクリル化合物を使用することが好ましい。
【0043】
前記活性水素原子含有基としては、例えば水酸基、カルボキシル基等が挙げられるが、水酸基であることが好ましい。
【0044】
前記(メタ)アクリル化合物(D)としては、前記水酸基を有する(メタ)アクリル化合物やカルボキシル基を有する(メタ)アクリル化合物等を使用できるが、水酸基を有するアクリル化合物を使用することが好ましい。
【0045】
前記水酸基含有アクリル化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アクリル酸アルキルエステル、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート等を使用することができる。なかでも、光透過性と耐熱性の観点から、水酸基含有アクリル酸アルキルエステルを使用することが好ましく、原料入手のしやすさの観点から2−ヒドロキシエチルアクリレートや4−ヒドロキシブチルアクリレートを使用することがより好ましい。
【0046】
前記アクリル化合物(D)は、得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料であるポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)とアクリル化合物(D)との合計質量に対して、0.05〜10質量%の範囲で使用することが好ましい。
【0047】
また、前記アクリル化合物(D)の一部は、本発明のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物中に、未反応の状態で存在していても良い。即ち、本発明のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物は、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)とともに、未反応の前記アクリル化合物(D)を含有するものであってもよい。
【0048】
次に、本発明で使用する溶媒(2)について説明する。
【0049】
前記溶媒(2)としては、有機溶媒及び水溶媒を使用することができるが、プリズムシートの成形性をより向上できる観点から、有機溶媒を使用することがより好ましい。
【0050】
前記溶媒(2)として有機溶媒を使用する場合は、特に限定されないが、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブ、酢酸セロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、メタノール、イソプロパノール、2−ブタノール、n−ブタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等を使用することができ、これらは単独又は併用して使用してもよい。また、これらの有機溶媒は、使用される用途に応じて適宜選択される。
【0051】
また、本発明のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物における、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と前記溶媒(2)の質量割合は、(1)/(2)=10〜50/90〜50であることが好ましく、15〜35/85〜65であることがより好ましい。
【0052】
次に、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造方法について説明する。
【0053】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造方法としては、例えば以下の製法(i)〜製法(ii)の方法が挙げられる。なかでも以下の(i)の方法によって製造することが、反応を制御しやすいため好ましい。
【0054】
製法(i)は、前記溶媒(2)下で、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、次いで、前記ウレタンプレポリマーと前記ポリアミン(C)と前記アクリル化合物(D)とを反応させることによってアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を製造する方法である。
【0055】
前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)との反応は、該ポリオール(A)の有する水酸基とポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基との当量割合[イソシアネート基/水酸基]が1.1/1.0〜5.0/1.0の範囲で行うことが好ましく、1.5/1.0〜3.0/1.0の範囲であることがより好ましい。また、前記ポリオール(A)と前記ポリイソシアネート(B)との反応は、20〜120℃の条件下で概ね30分〜24時間程度行うことが好ましい。
【0056】
前記ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)との反応で得られた、前記分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーと、前記ポリアミン(C)と前記アクリル化合物(D)との反応は、例えば、前記ウレタンプレポリマーと前記ポリアミン(C)とを一括または逐次供給し反応させることによってウレタンウレアプレポリマーを製造し、該ウレタンウレアプレポリマーと前記アクリル化合物(D)とを反応させることによってアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を製造することができる。その際、前記ウレタンプレポリマーの有するイソシアネート基とポリアミン(C)のアミノ基との当量割合[アミノ基/イソシアネート基]は、0.70/1.0〜0.99/1.0の範囲であることが好ましい。また、前記ウレタンプレポリマーと前記ポリアミン(C)と前記アクリル化合物(D)とを一括または逐次混合し、20〜80℃の条件下で概ね1〜3時間ほど反応させることによって製造することもできる。
【0057】
また、前記製法(ii)は、前記溶媒(2)下で、前記ポリイソシアネート(B)と前記ポリアミン(C)とを反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するポリウレアプレポリマーを得、次いで、該ポリウレアプレポリマーと前記ポリオール(A)と前記アクリル化合物(D)とを反応させることによってアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を製造する方法である。
【0058】
前記ポリイソシアネート(B)と前記ポリアミン(C)との反応は、前記ポリイソシアネート(B)の有するイソシアネート基と前記ポリアミン(C)の有するアミノ基との当量割合[イソシアネート基/アミノ基]が1.1/1.0〜5.0/1.0の範囲で行うことが好ましい。
【0059】
前記ポリイソシアネート(B)と前記ポリアミン(C)との反応で得られた、前記分子末端にイソシアネート基を有するポリウレアプレポリマーと、前記ポリオール(A)と前記アクリル化合物(D)との反応は、例えば、前記ポリウレアプレポリマーと前記ポリオール(A)とを一括または逐次供給し反応させることによって、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマーを製造し、該ウレタンウレアプレポリマーと前記アクリル化合物(D)とを反応させることによってアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を製造することができる。また、前記ポリウレアプレポリマーと前記ポリオール(A)と前記アクリル化合物(D)とを一括または逐次混合し反応させることによって製造することもできる。
【0060】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)を製造する際には、前記製法(i)及び(ii)のいずれの場合であっても、必要に応じて三級アミン触媒や有機金属系触媒を使用して反応を促進することができる。
【0061】
以上の方法によって得られたアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有する本発明のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物は、必要に応じて硬化剤や硬化促進剤を含んでいても良い。
【0062】
前記硬化剤としては、例えば紫外線硬化剤や電子線硬化剤等の光硬化剤、熱硬化剤を使用することができる。
【0063】
前記紫外線硬化剤は、光増感性物質であり、例えばベンゾインアルキルエーテルのようなベンゾインエーテル系;ベンゾフェノン、メチルオルソベンゾイルベンゾエートなどのベンゾフェノン系;ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノンなどのアセトフェノン系;2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系化合物を使用することができる。
【0064】
また、前記電子線硬化剤としては、例えばハロゲン化アルキルベンゼン、ジサルファイド系化合物等を使用することができる。
【0065】
また、その他の光硬化剤としては、例えば、ヒドロキシアルキルフェノン系化合物、アルキルチオキサントン系化合物、スルホニウム塩系化合物等を使用することができる。
【0066】
また、前記熱硬化剤としては、有機過酸化物を使用することができ、具体的には、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシエステル系、ハイドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキサイド系、ケトンパーオキサイド系、パーオキシケタール系、アルキルパーエステル系、パーカーボネート系化合物等を使用することができる。
【0067】
前記硬化剤の使用量は、使用する種類によって異なるが、通常、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で使用することが好ましく、1〜5質量部の範囲で使用することがより好ましい。
【0068】
また、前記硬化促進剤としては、例えばナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト等の有機金属塩、アミン系、β−ジケトン類等を使用することができる。
【0069】
本発明で使用するアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物は、前記したものの他に、本発明の効果を損なわない範囲でその他の添加剤を含んでいても良い。
【0070】
前記その他の添加剤としては、例えば、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノアリルエーテル、1,2ーブチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル等の多価アルコール類のアリルエーテル化合物等を使用することもできる。
【0071】
また、前記その他の添加剤としては、得られるプリズムシートの耐熱性や耐久性を向上する観点から、アクリル化合物を使用することができる。
【0072】
前記アクリル化合物としては、例えば前記アクリル化合物(D)として例示したものと同様のものや、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリル化合物を使用することができる。
【0073】
また、前記その他の添加剤としては、例えば、充填材や顔料、染料、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、接着性付与剤、可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤、成膜助剤、安定剤、難燃剤や賦形剤等、従来知られている各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で使用することができる。
【0074】
次に、本発明のプリズムシートの製造方法について説明する。
【0075】
前記プリズムシートの製造方法は、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を賦形基材に塗工し、塗布基材を乾燥後、前記賦形基材から剥離することを特徴とする。
【0076】
前記賦形基材としては、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物の塗布物にプリズム列を付与できるものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、プリズム状突起列が直線状の三角形プリズム、もしくは直線状の三角形プリズムのプリズム先端角度が丸められている擬似三角形プリズム、もしくはかまぼこ形プリズム、ピラミッド状の三角錘もしくは四角錘形プリズムを片面に有する基材等が挙げられ、前記基材の材質としては、ガラス、ゴム、石英、セラミック、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属や各種プラスチック等を例示することができる。
【0077】
前記プラスチックとしては、例えば、シリコン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、TAC(トリアセチルセルロース)等が挙げられる。
【0078】
また、前記賦形基材のプリズム列は、連続的に形成されていればよく、隣接するプリズム列は適宜離れていてもよく、その距離(三角上のプリズムのピッチ)としては、概ね1〜200μmであることが好ましく、10〜100μmであることが好ましい。
【0079】
また、前記賦形基材の断面三角状のプリズム列の先端角度としては、特に限定されるものではないが、概ね160°以下のものを使用することが好ましく、40〜130°の範囲であることがより好ましい。
【0080】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を前記賦形基材に塗工する方法としては、特に限定されないが、例えば、カーテンフローコーター法やダイコーター法等のスリットコーター法、ナイフコーター法、ロールコーター法等によって塗工する方法が挙げられる。
【0081】
前記塗工の際のアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物の塗布量としては、特に限定はないが、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を前記賦形基材に塗工したのちに、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物に含まれる溶媒(2)を乾燥して除去し、得られるプリズムシートの厚み(突起列を含むプリズムシートの厚み)が10〜500μmとなるように塗布することが好ましい。前記プリズムシートの厚みが10μmを下回ると十分な耐熱性を付与することができず、反対に500μmを上回ると、フィルムの厚みが目立ってしまう。
【0082】
前記塗工基材を乾燥する方法しては、前記溶媒(2)が実用上除去できればよく、常温下で自然乾燥でも良いし、加熱乾燥させることもできる。なかでも、乾燥時間を短縮できる観点から、加熱乾燥させることが好ましく、前記加熱乾燥は、通常、40〜250℃、好ましくは60〜150℃で、1〜600秒程度、好ましくは1〜30分程度の時間で行うことが好ましい。
【0083】
また、前記塗工基材を乾燥した後においては、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物由来の(メタ)アクリロリル基同士の架橋率を向上させ、耐熱性を向上できる観点から、紫外線を照射することが好ましい。
【0084】
前記紫外線を照射する方法としては、例えば、前記紫外線硬化剤を使用したアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物は、メタルハライドランプ、水銀ランプ、紫外線LEDランプ等の一般的な紫外線光照射装置を用いて所定の紫外線を照射することができる。
【0085】
また、前記紫外線の照射は、好ましくは50〜5000mJ/cm、より好ましくは、100〜3000mJ/cm、300〜1500mJ/cmの範囲であることがよい。なお、紫外線の照射量は、UVチェッカーUVR−N1(GSユアサ(株))を用いて300〜390nmの波長域において測定した値を基準とした。
【0086】
前記塗工基材を乾燥した後、または必要に応じて前記紫外線を照射した後には、プリズムシートが形成されているため、前記賦形基材から剥離することで簡便にプリズムシートを得ることができる。
【0087】
以上の方法によって得られたプリズムシートは、紫外線や可視光線の低波長領域における光透過性に優れ、かつ熱の影響による変形や変色等を引き起こさないレベルの優れた耐熱性を備えたものであり、また、一体的に、且つ簡便に製造することができるものである。
【実施例】
【0088】
[合成例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0089】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1447.2質量部と、トルエンの543.1質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの73.6質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0090】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを8.1質量部とsec−ブタノール241.2質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(I)(アクリロイル基の当量重量;1.15×10、重量平均分子量;20000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0091】
[合成例2]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0092】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1445.9質量部と、トルエンの542.4質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの75.2質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0093】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを5.8質量部とsec−ブタノール241.0質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(II)(アクリロイル基の当量重量;1.61×10、重量平均分子量;39000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0094】
[合成例3]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0095】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1444.6質量部と、トルエンの541.7質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの76.8質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0096】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを3.5質量部とsec−ブタノール240.8質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(III)(アクリロイル基の当量重量;2.66×10、重量平均分子量;64000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0097】
[合成例4]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートを262.4質量部、トルエンを190.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0098】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1516.8質量部と、トルエンの567.8質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの76.8質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0099】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを3.5質量部とsec−ブタノールを252.8質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(IV)(アクリロイル基の当量重量;2.80×10、重量平均分子量;128000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0100】
[合成例5]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートポリオール(日本ポリウレタン工業(株)製の「ニッポラン981」、水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0101】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1444.6質量部と、トルエンの541.7質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの76.8質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0102】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを3.5質量部とsec−ブタノールを240.8質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(V)(アクリロイル基の当量重量;2.66×10、重量平均分子量;63000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0103】
[比較合成例1]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0104】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1442.6質量部と、トルエンの540.7質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの79.2質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0105】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、sec−ブタノールを240.4質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、ウレタンウレア樹脂組成物(VI)(アクリロイル基の当量重量;−、重量平均分子量;70000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0106】
[比較例合成2]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートポリオール(日本ポリウレタン工業(株)製の「ニッポラン981」、水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0107】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1442.6質量部と、トルエンの540.7質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの79.2質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0108】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、sec−ブタノールを240.4質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、ウレタンウレア樹脂組成物(VII)(アクリロイル基の当量重量;−、重量平均分子量;62000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0109】
[比較合成例3]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0110】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1455.9質量部と、トルエンの547.4質量部とを混合した後、イソホロンジアミンの63.4質量部と混合し、60℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンウレアプレポリマー溶液を得た。
【0111】
次いで、前記ウレタンウレアプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを23.2質量部とsec−ブタノールを242.6質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物(VIII)(アクリロイル基の当量重量;4.05×10、重量平均分子量;12000、不揮発分;25質量%)を得た。
【0112】
[比較合成例4]
温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、及び還流冷却器を備えた5リットルの四つ口フラスコに、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価:112.2)500.0質量部を仕込み、イソホロンジイソシアネートを222.2質量部、トルエンを180.6質量部加え、発熱を抑制しながら、80℃で3時間反応させることによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーのトルエン溶液を得た。
【0113】
次いで、40℃まで冷却した前記トルエン溶液と、N、N−ジメチルホルムアミドの1509.0質量部と、トルエンの574.0質量部とを混合することによって分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー溶液を得た。
【0114】
次いで、前記ウレタンプレポリマー溶液と、2−ヒドロキシエチルアクリレートを116.1質量部とsec−ブタノールを251.5質量部とを混合し、70℃で1時間程反応させることによって、アクリル変性ウレタン樹脂組成物(IX)(アクリロイル基の当量重量;8.38×10、重量平均分子量;6100、不揮発分;25質量%)を得た。
【0115】
[アクリル変性ウレタンウレア樹脂の重量平均分子量の測定方法]
上記実施例及び比較例で得られたアクリル変性ウレタンウレア樹脂の重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算により求めた。得られたアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物の固形分0.4gをテトラヒドロフラン100gに溶解して測定試料とした。
測定装置は、東ソー(株)製高速液体クロマトグラフHLC−8220型を用いた。カラムは、東ソー(株)製カラムTSK−GEL(HXL−H、G5000HXL、G4000HXL、G3000HXL、G2000HXL)を組み合わせて使用した。
測定条件として、カラム温度は40℃、溶離液はテトラヒドロフラン、流量は1.0mL/min、試料注入量500μLとし、標準ポリスチレンはTSK標準ポリスチレンを用いた。
【0116】
[実施例1]
上記合成例1で得られた樹脂組成物の固形分100質量部に対してイルガキュア184(チバ・ジャパン(株)製、光重合開始剤)2質量部を混合し、10分間攪拌することによって塗工液を得た。
次いで、前記塗工液を、断面三角状の直線プリズム列を有するアクリルプレート(ピッチ50μm、先端角度90°)上に、塗工した後、熱風乾燥機を用いて100℃で20分間乾燥した後、コンベアタイプの紫外線照射装置(株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション製のCSOT−40)を用い1000mJ/cmを照射し、前記断面三角状の直線プリズム列を有するアクリルプレートから剥離することにより、プリズムシートの厚み(突起列を含むプリズムシートの厚み)が50μmのプリズムシートを得た。
【0117】
[実施例2〜5、比較例1〜4]
使用する樹脂組成物を表1〜2に示すとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして
膜厚が50μmのプリズムシートを得た。
【0118】
[光透過性の評価方法]
プリズムシートは、バックライトの光を液晶モジュールへ送るための部材である。そして、前記バックライトの光は、プリズムシートの断面から見ると、プリズムシートの賦形されていない片面側から進入し、賦形されていない部分を通り、そして、プリズム部分から外部へ誘導する様に進む。従って、プリズムシートの光透過性の評価を行うにあたっては、バックライトの光がプリズムシートに進入してから、プリズム部分に到達するまでの光透過性、つまり、賦形されていない箇所の光透過性を評価することが重要である。
従って、本願明細書においては、プリズムシートの光透過性の評価を、賦形されていない平滑フィルムを用いて行った。
なお、前記平滑フィルムの光透過性が良好なものは、バックライトの光をよりロス無くプリズム部分まで到達させることができるため、プリズムシートの光透過性も良好であると判断した。
(平滑フィルムの作成方法)
前記塗工液を、離形処理ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、塗工した後、熱風乾燥機を用いて100℃で20分間乾燥した後、コンベアタイプの紫外線照射装置(株式会社ジーエス・ユアサコーポレーション製のCSOT−40)を用い1000mJ/cmを照射し、ポリエチレンテレフタレートフィルムから剥離することにより、膜厚が50μmの透明フィルムを得た。
上記で作成したフィルムの光透過率(%)を、日本分光株式会社製のV−570型分光光度計を用いて、200nm〜900nmの波長の範囲で測定し、380nm、350nm及び300nmの波長で測定した際の光透過率に基づいて評価した。波長380nmにおける光透過率が85%以上、波長350nmにおける光透過率が80%以上、及び波長300nmにおける光透過率が70%以上であるものを光透過性に優れると評価した。
なお、成形加工性が不良なためフィルムを製作することができなかったものは、光透過率を測定できないため、「×」と評価した。
【0119】
[耐熱性の評価方法]
前記方法で作成したプリズムシートの流動開始温度を、島津フローテスター CFT500D−1(株式会社島津製作所製)を用い、測定開始温度;40℃、昇温速度;3.0℃/分、昇温法、シリンダ圧力;9.807×10Pa、ダイス;1mm×1mmL、荷重;98N、ホールド時間;600秒の条件で測定した。
【0120】
前記流動開始温度が概ね170℃以上であるものは、耐熱性に優れるものと評価した。また、成形加工性が不良なためフィルムを製作することができなかったものは、前記方法で流動開始温度を測定できないため、耐熱性を「×」と評価した。
【0121】
【表1】

【0122】
【表2】

【0123】
表1〜2中の略称について説明する。
「BG−AA」は、1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを反応させて得られたポリエステルポリオール(水酸基価;112.2)である。
「HG-PC」は、日本ポリウレタン工業(株)製の「ニッポラン981」(1,6−ヘキサンジオール系ポリカーボネートポリオール)である。
「IPDI」は、イソホロンジイソシアネートである。
「H12MDI」は4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである。
「IPDA」はイソホロンジアミンである。
「HEA」は2−ヒドロキシエチルアクリレートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリアミン(C)及び活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)を反応させることによって得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有してなり、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が有する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量重量が10000〜50000の範囲であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を成形して得られたことを特徴とするプリズムシート。
【請求項2】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物における、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と前記溶媒(2)の質量割合が、(1)/(2)=10〜50/90〜50である、請求項1に記載のプリズムシート。
【請求項3】
前記ポリオール(A)が30〜230mgKOH/gの水酸基価を有するものである、請求項1又は2に記載のプリズムシート。
【請求項4】
前記ポリオール(A)が芳香族環式構造を有さないポリオールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項5】
前記芳香族環式構造を有さないポリオールがポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールからなる群より選ばれる1種以上である、請求項4に記載のプリズムシート。
【請求項6】
前記ポリイソシアネート(B)が脂肪族環式構造含有ポリイソシアネートである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項7】
前記脂肪族環式構造含有ポリイソシアネートが4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートからなる群より選ばれる1種以上である、請求項6に記載のプリズムシート。
【請求項8】
前記ポリアミン(C)が脂肪族環式構造含有ポリアミンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項9】
前記アクリル化合物(D)が、水酸基含有アクリル酸アルキルエステルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項10】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が5000〜200000の重量平均分子量を有するものである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項11】
前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)の製造に使用する原料である前記ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とポリアミン(C)と活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)との合計質量に対する、前記原料中に占めるウレア結合構造の質量の割合が、4〜10質量%である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプリズムシート。
【請求項12】
ポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、ポリアミン(C)及び活性水素原子含有基を有するアクリル化合物(D)を反応させることによって得られるアクリル変性ウレタンウレア樹脂(1)と溶媒(2)を含有してなり、前記アクリル変性ウレタンウレア樹脂が有する前記アクリル化合物(D)由来のアクリロイル基の当量重量が10000〜50000の範囲であるアクリル変性ウレタンウレア樹脂組成物を賦形基材に塗工し、塗工基材を乾燥後、前記賦形基材から剥離することで得られることを特徴とするプリズムシートの製造方法。

【公開番号】特開2012−194308(P2012−194308A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−57543(P2011−57543)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】