説明

プリンタの駆動方法、プリンタドライバのプログラム及びプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体

【課題】 本発明は、プリンタの駆動方法、プリンタドライバのプログラム及びプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体に関し、例えば超音波診断装置、内視鏡装置等の医療用画像出力装置に適用して、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができるようにする。
【解決手段】 本発明は、プリンタドライバにおいて、順次入力される複数のジョブに係る画像を1枚の用紙にレイアウトしてプリンタ3に出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタの駆動方法、プリンタドライバのプログラム及びプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体に関し、例えば超音波診断装置、内視鏡装置等の医療用画像出力装置に適用することができる。本発明は、プリンタドライバにおいて、順次入力される複数のジョブに係る画像を1枚の用紙にレイアウトしてプリンタに出力することにより、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができるようにする。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波診断装置、内視鏡装置等の医療用画像出力装置においては、超音波診断画像、内視鏡画像等による診断画像をビデオ信号により出力してモニタ装置でモニタできるようになされており、必要に応じてこのモニタ装置に表示した画像をプリンタにより印刷できるようになされていた。このためこの種の医療用画像出力装置に適用されるプリンタにおいては、モニタ装置に表示する画像をキャプチャーして印刷に供するようになされ、またこのような画像を複数枚キャプチャーして1枚の用紙に印刷するようになされている。
【0003】
これに対して近年、このような医療用画像出力装置にあっては、コンピュータを用いたシステムにより形成されようになされており、このようなコンピュータを用いた医療用画像出力装置においては、専用装置の使い勝手を確保する工夫がなされている。すなわちコンピュータによる医療用画像出力装置においては、電源の立ち上げにより自動的にアプリケーションプログラムが起動してシステムを構築するようになされている。また例えばキャプチャーのメニュー操作により、動画による診断画像をキャプチャーして静止画により表示すると共に、この静止画を自動的にファイル化するようになされている。また印刷のメニュー操作により、このようにファイル化した静止画を印刷するようになされている。
【0004】
しかしてコンピュータにおいては、アプリケーションプログラムからプリンタドライバにジョブを渡して印刷の処理を実行するようになされており、通常のコンピュータに係るアプリケーションプログラムにおいては、このジョブを渡す際に、プリンタドライバのユーザーインターフェースを開いて印刷用メニュー画面を表示し、この印刷用メニュー画面を用いたプリンタドライバの設定により、印刷枚数等を設定し、さらには印刷に供するファイルの複数ページを1枚の用紙に印刷できるようになされている。これに対してコンピュータによる医療用画像出力装置においては、このような印刷用メニュー画面の表示を中止して標準の設定によりプリンタドライバにジョブを渡し、所望する診断画像を印刷するようになされ、これにより印刷に関して専用装置としての使い勝手を確保するようになされている。このような印刷に係る処理に関して、例えば特開平5−11943号公報には、このようなジョブに係るプリンタドライバをアプリケーションプログラムにより選択する方法が提案されるようになされている。
【0005】
ところでコンピュータによる医療用画像出力装置においても、複数の診断画像を1枚の用紙により印刷することができれば、これら複数の診断画像を容易に比較することができ、さらにはランニングコストを低減することができ、便利であると考えられる。しかしながら複数の診断画像を1枚の用紙により印刷する場合であっても、コンピュータによる医療用画像出力装置における専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避することが望まれる。
【特許文献1】特開平5−11943号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができるプリンタの駆動方法、プリンタドライバのプログラム及びプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、アプリケーションプログラムによる印刷のジョブをプリンタドライバに渡し、前記プリンタドライバによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタの駆動方法に適用して、前記プリンタドライバにおいて、前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持し、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、前記画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷する。
【0008】
また請求項2の発明においては、演算処理手段による実行により、アプリケーションプログラムより渡される印刷のジョブによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタドライバのプログラムに適用して、前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持する画像データの蓄積ステップと、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、該蓄積した画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷するように、前記プリンタを駆動するプリンタ駆動のステップとを有するようにする。
【0009】
また請求項6の発明においては、演算処理手段による実行により、アプリケーションプログラムより渡される印刷のジョブによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体に適用して、前記プリンタドライバのプログラムは、前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持する画像データの蓄積ステップと、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、該蓄積した画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷するように、前記プリンタを駆動するプリンタ駆動のステップとを有するようにする。
【0010】
請求項1の構成により、プリンタの駆動方法に適用して、前記プリンタドライバにおいて、前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持し、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、前記画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷すれば、アプリケーションプログラムから順次、印刷のジョブを送出するようにして、何らアプリケーションプログラムによるユーザーインターフェースに影響を与えることなく、各ジョブに係る画像をまとめて1枚の用紙により印刷することができる。これによりコンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができる。
【0011】
また請求項2、請求項6の構成によれば、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができるプリンタドライバのプログラム及びプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【実施例1】
【0014】
(1)実施例の構成
図1は、本発明の実施例に係る超音波診断に係る医療用画像出力装置であり、超音波による診断画像を取得してモニタ装置2に表示し、またプリンタ3によりこの診断画像を印刷する。これによりモニタ装置2は、例えば液晶表示装置により構成され、コンピュータ4から出力されるビデオデータによる診断画像を表示する。プリンタ3は、コンピュータ4の制御によりコンピュータ4から出力されるプリントデータによる診断画像を印刷する。
【0015】
外部機器5は、この超音波診断に係るプローブ、このプローブを駆動する駆動回路、プローブで検出される反射波による信号を処理する信号処理回路等により構成され、コンピュータ4の制御により超音波診断に供する超音波を出力し、またこの超音波による反射波の受信結果を出力する。
【0016】
コンピュータ4は、この外部機器5の動作を制御して診断結果による画像データを取得してモニタ装置2により表示し、またプリンタ3によりその画像を印刷する。すなわちコンピュータ4において、超音波ユニット6は、外部機器5の接続に供するPCIボードにより形成され、バスBUSを介して入力されるコマンドにより外部機器5の動作を制御し、またこの外部機器5からの出力信号を信号処理して診断結果に係る画像データをバスBUSに出力する。
【0017】
インターフェース(IF)7は、このバスBUSに出力される画像データによりモニタ装置2を駆動し、これにより診断結果による診断画像、各種のメニュー等を表示する。インターフェース8は、バスBUSに出力されるコマンドによりプリンタ3の動作を制御し、これにより所望の診断画像を印刷する。
【0018】
ハードディスク装置(HDD)9は、このコンピュータに係る各種のプログラム等を記録して保持し、中央処理ユニット(CPU)10は、リードオンリメモリ(ROM)11の記録に従ってランダムアクセスメモリ(RAM)12にワークエリアを確保してこのハードディスク装置9に記録したプログラムを実行することにより、この医療用画像出力装置1全体の動作を制御する。
【0019】
なおこの実施例において、このようにしてハードディスク装置9に記録されている各種のプログラムにあっては、この医療用画像出力装置1に事前にインストールされて提供されるようになされているものの、これらのプログラムにあってはインターネット等のネットワークを介したダウンロードにより、さらには記録媒体からのダウンロードにより提供するようにしてもよく、このような記録媒体にあっては、光ディスク、メモリカード等、種々の記録媒体を広く適用することができる。
【0020】
しかして中央処理ユニット10は、電源の立ち上げにより、ハードディスク装置9に記録された各種のプログラムよりOS(Operating System )に係るプログラムを立ち上げ、続いてこの医療用画像出力装置1に係るアプリケーションプログラムを起動するようになされている。またこのようにアプリケーションプログラムを立ち上げると、モニタ装置2に所定のメニュー画面を表示する。
【0021】
中央処理ユニット10は、このメニュー画面を表示した状態における所定のキー操作により、プリンタドライバの設定画面を表示し、この設定画面におけるオペレータの入力によりプリンタドライバを設定する。ここでこの実施例においては、この設定画面により印刷枚数、1枚の用紙に印刷する画像の枚数、印刷に供する画像の枚数がこの1枚の用紙に印刷する画像の枚数に達した場合に自動的に印刷を開始するプリントモード、画像の大きさを印刷可能な領域に対応する大きさに自動変更するリサイズツーフィットのモードを設定できるようになされている。なおこれらのうちの1枚の用紙に印刷する画像の枚数については、この印刷する画像の枚数により分割される用紙の分割数により設定できるようになされ、この分割数を2、4又は9により選択できるようになされている。中央処理ユニット10は、この設定画面による設定をプリンタドライバに設定するようになされている。
【0022】
これに対して起動時におけるメニュー画面において、オペレータがメニューを選択すると、中央処理ユニット10は、図示しない入力手段によりこのメニューの選択を検出し、このメニュー画面における操作に応動して各部の動作を制御する。中央処理ユニット10は、この各部の制御により、オペレータにより診断のメニューが操作されると、超音波ユニット6を介して外部機器5の動作を制御し、これにより超音波診断による画像データを順次取得する。またこの取得した画像データによる画像をモニタ装置2で表示し、これにより超音波診断による画像を動画により表示する。またこのようにして動画を表示した状態で、所定のメニューの選択によりこの動画から静止画をキャプチャーし、続く印刷のメニューの操作により、このキャプチャーした静止画による画像をプリンタ3により印刷する。
【0023】
これらの処理において、中央処理ユニット10は、この医療用画像出力装置1に係るアプリケーションプログラムによりキャプチャーに係る静止画を自動的にファイル化してハードディスク装置9に一時保存する。また印刷による指示により、この一時保存したファイルに係る印刷のジョブをプリンタドライバに渡し、これによりプリンタドライバによる処理により印刷の処理を実行する。
【0024】
ここで図2は、このプリンタドライバによる印刷の処理に係る処理手順を示すフローチャートである。中央処理ユニット10においては、アプリケーションプログラムより印刷の指示が得られると、この処理手順を開始してステップSP1からステップSP2に移り、印刷の指示を受け付け、続くステップSP3において、この印刷の指示に係る画像データを取り込んで保持する。これにより中央処理ユニット10は、プリンタドライバにより印刷のジョブを受け取る。
【0025】
また続くステップSP4において、この画像データによる画像の大きさを印刷に供する大きさに変更する。ここで例えばプリンタドライバの設定画面により、リサイズツーフィットのモードに設定されている場合、中央処理ユニット10は、プリンタ3の印刷可能範囲に画像を印刷できるように、画像の大きさを補正する。またプリンタドライバの設定画面により設定された分割数に対応する大きさに画像の大きさを補正する。またこのようにして大きさを補正してなる画像をこの分割数に対応するようにレイアウトする。
【0026】
続いて中央処理ユニット10は、ステップSP5に移り、ここで印刷の指示に係るジョブの数が分割数に到達したか否か判断する。ここで否定結果が得られると、中央処理ユニット10は、ステップSP6に移ってこの処理手順を終了する。これにより中央処理ユニット10は、アプリケーションプログラムにより印刷に係るジョブが提供される毎に、この処理手順を繰り返して画像データを蓄積し、この処理の繰り返しによりこのジョブの数が分割数になった場合、ステップSP5で肯定結果が得られることにより、ステップSP5からステップSP7に移る。
【0027】
ここで中央処理ユニット10は、プリンタドライバの設定画面により、プリントモードがオフに設定されているか否か判断し、ここで肯定結果が得られると、この場合も、ステップSP6に移ってこの処理手順を終了する。これに対してプリントモードがオンに設定されている場合、中央処理ユニット10は、ステップSP7からステップSP8に移り、1ページの印刷に供するコマンドをプリンタ3に出力し、またこのコマンドに対するプリンタ3からの応答によりプリントデータを出力して印刷の処理を実行する。
【0028】
このステップSP8の処理の前提として、中央処理ユニット10は、ジョブの数が分割数となるまでの間、この図2に示す処理手順を繰り返し実行してステップSP4の処理を繰り返すことにより、これら複数のジョブに係る複数枚の画像を1枚の用紙により印刷するように事前にレイアウトし、このレイアウトによりこのステップSP8で印刷の処理を実行し、その後、ステップSP6に移ってこの処理手順を終了する。
【0029】
具体的に、図3に示すように、中央処理ユニット10は、この図2の処理手順を繰り返す毎に、ステップSP4の処理により、順次、各ジョブに係る画像を用紙の各印刷位置にレイアウトし、最終的に、ステップSP8の処理によりこのレイアウトで印刷の処理を実行する。なお図3は、分割数を4に設定した場合の印刷結果を示す平面図であり、この場合連続して入力された4つのジョブに係る各画像を1枚の用紙にまとめて印刷するようになされている。
【0030】
これによりこの実施例においては、従来構成に係る医療用画像出力装置に対して単にプリンタドライバを変更するだけの簡易な構成により、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができるようになされている。
【0031】
これに対してステップSP8の処理を実行することなく、この図2に示す処理手順を終了した場合、中央処理ユニット10は、この医療用画像出力装置1に係るアプリケーションプログラムにこの状態をステータスによりプリンタドライバから通知する。またこの通知により、中央処理ユニット10は、このアプリケーションプログラムによりモニタ装置2に強制印刷のメニューを表示し、この強制印刷のメニューの操作により、プリンタドライバに強制印刷を指示する。
【0032】
ここで図4は、このプリンタドライバの強制印刷に係る中央処理ユニット10の処理手順を示すフローチャートである。中央処理ユニット10は、アプリケーションプログラムよりプリンタドライバに強制印刷が指示されると、この処理手順を開始してステップSP11からステップSP12に移る。ここで中央処理ユニット10は、強制プリントの指示を受け付けた後、プリンタドライバに保持してなる画像データによるページ印刷をプリンタ3に指示する。このとき中央処理ユニット10は、図3との対比により図5に示すように、図2の処理手順におけるステップSP4の処理によりレイアウトした配置により、複数枚の画像を1枚の用紙により印刷する。
【0033】
これによりこの実施例においては、例えば4分割により印刷するようにプリンタドライバを設定して、アプリケーションプログラムから5つのジョブを順次プリンタドライバに渡した場合に、これら5つのジョブのうちの初めの4つのジョブに係る画像については、プリントモードのオン設定により自動的に1枚の用紙に印刷した後、最後のジョブに係る1枚の画像をこの強制印刷により印刷できるようになされている。またこの場合に、プリントモードをオフ設定している場合には、5つのジョブをプリンタドライバに渡した後、最後に、強制印刷を指示することにより、それぞれ4つのジョブに係る画像を印刷した1枚の印刷結果、残る1つのジョブに係る画像を印刷した1枚の印刷結果を出力できるようになされている。またプリントモードをオン設定又は、オフ設定している場合に、例えば5つのジョブのうちの3つのジョブを渡した時点で、強制印刷により3枚の画像を印刷し、残る2つのジョブに係る画像を改めて強制印刷により印刷できるようになされている。
【0034】
また中央処理ユニット10は、ステップSP8の処理を実行することなく、図2に示す処理手順を終了した場合、プリンタドライバからのステータスの通知により、強制印刷のメニューと共に、ページ表示のメニューを表示する。またこのページ表示のメニューの操作により、プリンタドライバにおいて、図6の処理手順を実行する。
【0035】
ここで中央処理ユニット10は、ステップSP15からステップSP16に移り、アプリケーションプログラムからのページ表示の指示を受けた後、ステップSP17に移る。ここで中央処理ユニット10は、このプリンタドライバのユーザーインターフェースを立ち上げ、図2の処理手順により蓄積してなる画像データによる印刷結果をモニタ装置2により表示する。これによりこの実施例においては、強制印刷により如何なる印刷結果が得られるかを確認できるようになされている。中央処理ユニット10は、この印刷結果の表示をダイアログにより強制印刷のメニューと共に実行し、これによりこの強制印刷のメニューが操作された場合にも、図4の処理手順を実行するようになされている。これにより中央処理ユニット10は、このプリンタドライバに係るユーザーインターフェースによっても強制印刷の処理を実行できるようになされている。しかして中央処理ユニット10は、ステップSP17の処理手順を実行すると、ステップSP18に移ってこの処理手順を終了するようになされている。
【0036】
(2)実施例の動作
以上の構成において、この医療用画像出力装置1では、オペレータによる操作により、超音波ユニット6を介した外部機器5の制御により、超音波診断に係る診断画像の画像データが順次超音波ユニット6により取得され、この画像データによる動画がモニタ装置2により表示される。これによりこの医療用画像出力装置1では、種々の超音波診断に利用できるようになされている。
【0037】
医療用画像出力装置1では、このようにして超音波による診断画像をモニタ装置2により表示して、オペレータがキャプチャーを指示すると、この動画による診断画像より静止画がキャプチャーされ、モニタ装置2に表示される。またオペレータが印刷を指示すると、この静止画による印刷のジョブが医療用画像出力装置1のアプリケーションプログラムからプリンタドライバに渡され、このプリンタドライバによりプリンタ3を駆動して静止画による診断画像が印刷される。
【0038】
この処理において、医療用画像出力装置1では、オペレータが印刷を指示する毎に、静止画による印刷のジョブがアプリケーションプログラムからプリンタドライバに渡され、プリンタドライバにおいて、このようにしてアプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データが順次蓄積される。またこの画像データによる診断画像が所定枚数だけ蓄積されると、この蓄積した画像データに基づいたプリンタの駆動により、所定枚数の診断画像が一枚の用紙に配置されて印刷される。
【0039】
これにより医療用画像出力装置1では、アプリケーションプログラムによるユーザーインターフェースに何ら変更を加えることなく、各ジョブに係る画像をまとめて1枚の用紙により印刷することができ、これによりコンピュータによる医療用画像出力装置において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができる。
【0040】
この一連の処理において、医療用画像出力装置1では、オペレータによる事前の設定により、このようにして1枚の用紙に印刷する診断画像の枚数がプリンタドライバに設定される。また印刷枚数、印刷における各種モードも同様にしてプリンタドライバに設定される。これにより医療用画像出力装置1では、実際に印刷に係る操作を実行する場合には、プリンタドライバによる印刷に係るグラフィカルユーザーインターフェースを開くことなく、一連の操作を実行できるようになされ、これによっても専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避できるようになされている。
【0041】
またこのモードの設定により、診断画像が所定枚数だけ蓄積されても印刷しないように設定して、強制印刷の指示により、蓄積した画像データによる診断画像が一枚の用紙に配置されて印刷され、これによっても専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避してオペレータの使い勝手を向上することができる。
【0042】
また所定枚数の蓄積により自動的に印刷するようにして、プリンタドライバに残る画像がこの所定枚数に至らない場合、さらには診断の途中の任意の時点で、強制印刷の操作によりプリンタドライバに蓄積された画像データによる診断画像が、設定に係る分割数によるレイアウトにより1枚の用紙に印刷され、これにより種々の診断に有効に利用することができる。
【0043】
またこのようにして印刷するようにして、オペレータがページ表示を指示した場合、プリンタドライバのユーザーインターフェースにより、印刷に供するレイアウトによりプリンタドライバに保持されてなる画像データによる画像がモニタ装置2により表示され、これによりいちいち印刷することなく複数の診断画像をモニタ装置2の表示上で比較確認することができ、これによっても使い勝手を向上することができる。しかしてこの場合、これら複数の診断画像がサムネイル画像により表示されることになる。
【0044】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、プリンタドライバにおいて、順次入力される複数のジョブに係る画像を1枚の用紙にレイアウトしてプリンタに出力することにより、コンピュータによる医療用画像出力装置等において、専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避しつつ、複数の画像を1枚の用紙に印刷することができる。
【0045】
またこの所定枚数が、事前の設定による枚数であることにより、実際に印刷に係る操作を実行する場合には、プリンタドライバによる印刷に係るグラフィカルユーザーインターフェースを開くことなく、一連の操作を実行できるようになされ、これによっても専用装置としての使い勝手の劣化を有効に回避できるようになされている。
【0046】
またアプリケーションプログラムの指示により、又はユーザーインターフェースによるユーザーの操作に応動して、画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積される以前にあっても、該蓄積した画像データに基づいたプリンタの駆動により、診断画像を印刷することにより、例えばプリンタドライバに残る画像がこの所定枚数に至らない場合、さらには診断の途中の任意の時点で、プリンタドライバに蓄積された画像データによる診断画像を設定に係る分割数によるレイアウトにより1枚の用紙に印刷することができ、これにより種々の診断に有効に利用することができる。
【0047】
またアプリケーションプログラムの指示により、このようにして1枚の用紙に印刷される画像を表示することにより、いちいち印刷することなく複数の診断画像をモニタ装置2の表示上で比較確認することができ、これによっても使い勝手を向上することができる。
【実施例2】
【0048】
なお上述の実施例においては、アプリケーションプログラムの指示により、図6の処理手順を実行して印刷結果を表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、このプリンタドライバのユーザーインターフェースによるユーザーの操作に応動して、印刷結果を表示するようにしてもよい。
【0049】
また上述の実施例においては、本発明を超音波による医療用画像出力装置に適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、内視鏡による医療用画像出力装置、さらには医療用画像出力装置に限らず、種々の画像出力装置、画像処理装置に広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、例えば超音波診断装置、内視鏡装置等の医療用画像出力装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例に係る医療用画像出力装置を示すブロック図である。
【図2】図1の医療用画像出力装置におけるプリンタドライバによる中央処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図2の処理手順の実行による印刷結果を示す平面図である。
【図4】図1の医療用画像出力装置におけるプリンタドライバによる強制印刷時の中央処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図4の処理手順の実行による印刷結果を示す平面図である。
【図6】図1の医療用画像出力装置におけるプリンタドライバによるページ表示時の中央処理ユニットの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1……医療用画像出力装置、2……モニタ装置、3……プリンタ、4……コンピュータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションプログラムによる印刷のジョブをプリンタドライバに渡し、前記プリンタドライバによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタの駆動方法において、
前記プリンタドライバにおいて、前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持し、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、前記画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷する
ことを特徴とするプリンタの駆動方法。
【請求項2】
演算処理手段による実行により、アプリケーションプログラムより渡される印刷のジョブによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタドライバのプログラムにおいて、
前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持する画像データの蓄積ステップと、
前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、該蓄積した画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷するように、前記プリンタを駆動するプリンタ駆動のステップと
を有することを特徴とするプリンタドライバのプログラム。
【請求項3】
前記所定枚数が、
事前の設定による枚数である
ことを特徴とする請求項2に記載のプリンタドライバのプログラム。
【請求項4】
前記アプリケーションプログラムの指示により、又はユーザーインターフェースによるユーザーの操作に応動して、前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積される以前にあっても、該蓄積した画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記プリンタ駆動のステップによる配置により、前記蓄積した画像データの画像を一枚の用紙に配置して印刷するように、前記プリンタを駆動する強制駆動のステップを有する
ことを特徴とする請求項2に記載のプリンタドライバのプログラム。
【請求項5】
前記アプリケーションプログラムの指示により、又はユーザーインターフェースによるユーザーの操作に応動して、前記プリンタ駆動のステップによる配置により前記1枚の用紙に印刷される画像を、ディスプレイにより表示する表示のステップを有する
ことを特徴とする請求項2に記載のプリンタドライバのプログラム。
【請求項6】
演算処理手段による実行により、アプリケーションプログラムより渡される印刷のジョブによりプリンタを駆動して所望の画像を印刷するプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体において、
前記プリンタドライバのプログラムは、
前記アプリケーションプログラムから順次渡される複数のジョブに係る複数の画像データを蓄積して保持する画像データの蓄積ステップと、
前記画像データによる画像が所定枚数だけ蓄積されると、該蓄積した画像データに基づいた前記プリンタの駆動により、前記所定枚数の画像を一枚の用紙に配置して印刷するように、前記プリンタを駆動するプリンタ駆動のステップと
を有することを特徴とするプリンタドライバのプログラムを記録した記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−24056(P2006−24056A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202577(P2004−202577)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】