説明

プリンタ装置

【課題】良好な通信機能を有すると同時に、軽量化されたプリンタ装置を提供する。
【解決手段】装置本体部2と、装置本体部2に付設された少なくとも1つの紙ホルダー3,4と、装置本体部2に内蔵された無線通信回路5と、無線通信回路5に接続されるアンテナ7と、を有するプリンタ装置1,14であって、紙ホルダー3,4の少なくとも1つには、アンテナ7として、第1スロット8、第1スロット8と形状の異なる第2スロット9、及び第1スロット8と第2スロット9を連結するスロット状の給電部10を1つの導電部6に形成することにより構成されるスロットアンテナ7が付設されるとともに、共振点の1/2波長を決定する部分間距離が、第1スロット8と第2スロット9で異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ装置に係り、特に、スロットアンテナを備えたプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピューター、プリンタ装置、複写機等の電子機器に無線通信機能を持たせ、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)の無線化を可能とする技術が普及している。
例えば、特許文献1には、平面状のアンテナを紙ホルダーに内蔵させることで平面状のアンテナをプリンタに組み込む技術が開示されている。
また、平面状のアンテナとしては、例えば、特許文献2には、無給電素子を付加することにより比較的広帯域な特性が得られるスロット型のボウタイアンテナが開示されている。
また、特許文献3には、略正方形状のスロット状に形成された給電部の互いに対向する辺から、当該給電スロット内側に向けてインピーダンス整合用のスタブを給電線路に沿って設けることにより、広帯域特性を得る偏波アンテナが記載されている。また、特許文献4には、伝送線路を基準として左右対称となるような形状のスロットを組み合わせて形成し、スロットの形状が大きくなる程伝送線路上のスロットの幅を大きくするスロット型のボウタイアンテナが記載されている。
【特許文献1】特開2002−103734号公報
【特許文献2】特開2003−078345号公報
【特許文献3】特開2004−349928号公報
【特許文献4】特開2005−236672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
アンテナの特性やサイズは、無線通信技術において重要な要素である。しかしながら、特許文献1に記載の発明は、装置にアンテナを組み込む際のアンテナの種類、特性、及びサイズについての具体的な示唆はない。さらに、特許文献2や特許文献3に記載の発明は、得られるアンテナの帯域特性がUWB(Ultra Wideband)用として用いることができるほどではなく電子機器へ付加するのに適さないという問題があった。
また、特許文献4に記載の発明は、広い周波数帯域でVSWR特性を低くすることができないため、その帯域特性が電子機器に付加するほど広帯域ではないという問題があった。
ここで、VSWR特性とは、アンテナ装置の特性を示す1つの指標であって、放射板が共振する周波数において極小値をとるようになっており、一般的に、VSWR≦2.0となる周波数帯域がアンテナ装置の使用帯域である。
【0004】
本発明の課題は、広帯域特性を示すスロット型のアンテナを付加することで優れた無線通信機能を有するプリンタ装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
装置本体部と、
前記装置本体部に付設された少なくとも1つの紙ホルダーと、
前記装置本体部に内蔵された無線通信回路と、
前記無線通信回路に接続されるアンテナと、を有するプリンタ装置であって、
前記紙ホルダーの少なくとも1つには、前記アンテナとして、第1スロット、前記第1スロットと形状の異なる第2スロット、及び前記第1スロットと前記第2スロットを連結するスロット状の給電部を1つの導電部に形成することにより構成されるスロットアンテナが付設されるとともに、
共振点の1/2波長を決定する部分間距離が、前記第1スロットと前記第2スロットで異なることを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプリンタ装置において、
前記第1スロットが平面視半円状であって、前記第2スロットが平面視台形状であることを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプリンタ装置において、
前記紙ホルダーの少なくとも1つには、前記スロットアンテナが互いに異なる方向を向いて複数個付設されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプリンタ装置において、
給紙用及び排紙用の紙ホルダーを有し、各紙ホルダーには前記スロットアンテナが付設されていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプリンタ装置において、
1つの導電部に、前記第1スロット、前記第2スロット及び前記給電部の組が2組形成され、それらの組の間では、前記第1スロット、前記第2スロット及び前記給電部の向きが互いに直交することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
送受信される電波の共振周波数はスロットアンテナの第1スロット及び第2スロットの形状に応じて異なる。本発明によれば、第1スロット及び第2スロットの形状を異ならしめているため、共振周波数の数を増加させ、広帯域なアンテナ特性を有するプリンタ装置となる。すなわち、優れた無線通信機能を有するプリンタ装置とすることが可能である。
また、従来よりプリンタ装置に備えられている金属板等にスロットアンテナを形成することができるため、装置の軽量化を図ることが可能である。
【0011】
また、プリンタ装置に形成される複数のアンテナが互いに異なる方向を向いて形成されているものについては、個々のアンテナが互いに指向性のヌル(null)を補完しあい、プリンタ装置に形成されるアンテナ全体としての特性を良好にすることができ、優れた無線通信機能を有するプリンタ装置とすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明に係るプリンタ装置の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0013】
[第1実施形態]
本実施形態に係るプリンタ装置1は、図1に示すように、印刷機能を有する装置本体部2と、装置本体部2に突出して設けられた給紙用の紙ホルダー3及び排紙用の紙ホルダー4とを備えている。
このうち、装置本体部2には無線通信回路5が内蔵されている。また、給紙用の紙ホルダー3の一部には、平板状の導電部6が設けられている。この導電部6は、スロットアンテナ7の一部を構成し、上記無線通信回路5と接続されている。そして、この場合のスロットアンテナ7は、所定周波数の電波をパソコン等の外部機器との間で送受信する機能を有している。
なお、導電部6は、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、白金等の導電性部材により形成されているが、従来より装置に備えられている金属板等を用いることとしても良い。
また、給紙用の紙ホルダー3に代えて、又は給紙用の紙ホルダー3に加えて、図2に示すように、排紙紙のホルダー4の一部に導電部6を設け、当該導電部6をスロットアンテナ7の一部として構成することもできる。
【0014】
次に、スロットアンテナ7の構成について詳細に説明する。
図3に示すように、スロットアンテナ7は、導電部6と、導電部6に形成された第1スロット8、第2スロット9及びスロット状の給電部10とから構成されている。
第1スロット8は、平面視半円形状に形成され、円弧部が第2スロット9に対向するように配置されている。第2スロット9は、平面視台形状に形成され、上辺(上底)が第1スロット8に対向するように配置されている。この場合、第1スロット8の直線部と第2スロット9の上辺及び下辺(下底)とが略平行となるように、第1スロット8及び第2スロット9は配置される。
給電部10は、第1スロット8の円弧部頂点と第2スロット9の上辺中心とを連結している。
なお、導電部6,第1スロット8、第2スロット9及び給電部10は1つの導電性部材をエッチングによってくり抜いて形成しても良いし、導電ペイントによるパターン印刷等によって形成することとしても良い。
【0015】
ここで、第1スロット8及び第2スロット9の平面視形状について言えば、第1スロット8及び第2スロット9の平面視形状は異なっている必要がある。この場合、第1スロット8及び第2スロット9の平面視形状は、特に制限は無いが、以下の要件を満たすことが好ましい。例えば、第2スロット9における給電部10が連結される部分から該第2スロット9の縁に沿って該第2スロット9の下辺までに至る距離L2と、第1スロット8における給電部10が連結される部分から該第1スロット8の縁に沿って該第1スロット8の直線部までに至る距離L3とが異なる形状とすることが好ましい。L2とL3とを異ならしめれば、共振点の数が増えてアンテナ特性が向上するためである(図4参照)。
【0016】
導電部6の上面には、伝送線路11が給電部10の長さ方向とは直交する方向に延在して設けられている。この伝送線路11の一端にはスロットアンテナ7からの電気信号を送受信処理する信号処理装置である無線通信回路5が接続されている。
ここで、伝送線路11としては、特に制限は無いが、本実施形態においては同軸ケーブルが用いられている。そして、伝送線路11の外部導体11aは給電部10の一側縁に接続されており、中心導体11bは給電部10の他側縁に接続されている。このように伝送線路11と給電部10とは電気的に接続されており、伝送線路11と給電部10との間で電流が流れるようになっている。
【0017】
なお、本実施形態においては、スロットアンテナ7は、給電部10の長さ方向に延在する線で、かつ、当該スロットアンテナ7の第1スロット8及び第2スロット9を同時に貫く仮想の中心線(以下、「中心線」という。)が、給紙紙ホルダー3における用紙の供給方向(X方向)と一致するように形成されている。ただし、スロットアンテナ7の中心線の延在方向には特に制限は無く、必要に応じて適宜その延在方向を設定可能である。なお、以下の説明において、給紙紙ホルダー3に対して垂直方向をY方向とし、給紙紙ホルダー3の上面と平行であってX方向と直交する方向をZ方向とする。
【0018】
また、無線通信回路5は、RF(Radio Frequency:高周波)回路、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及びこれらを制御するCPU(Central Processing Unit)等を備えて構成されており、スロットアンテナ7によって受信された外部機器から送信された電波を、装置本体部2の制御部に印字データ等として供給するとともに、装置本体部2から送信されるデータを変換しスロットアンテナ7に供給するようになっている。
【0019】
続いて、上記スロットアンテナ7のアンテナ特性を説明すれば、スロットアンテナ7のアンテナ特性曲線は図4に示されている。
アンテナ特性の指標の一つとしては、入力電圧と反射電圧の比から求められるリターンロス[dB]が挙げられる。リターンロスは反射係数ともいい、その値が低減されているほどアンテナ装置としてマッチングがとれていることを示し、一般にはその値が−10dB以下の範囲が使用帯域とされている。
【0020】
図3及び図4に示すように、スロットアンテナ7の共振周波数は給電部10から第1スロット8又は第2スロット9までの距離に基づいて決定される。つまり、給電部10から第1スロット8の直線部までに至る距離L3、給電部10から第2スロット9の下辺までに至る距離L2に基づいて共振点の1/2波長が決定される。
また、第1スロット8の直線部から第2スロット9の下辺までに至る距離L1に基づいて、共振点の1/2波長が決定される。そして、共振点の1/2波長を決定する部分間距離である距離L1、L2、L3の相違量が大きくなるほどこれらの共振点の周波数が分散し、より広い周波数領域でリターンロスが低減されるため好ましい。
【0021】
図4に示すように、スロットアンテナ7のリターンロス周波数特性は、3GHz(L)、5.9GHz(L)、10.5GHz(L)の3つの共振が得られている。これは、第1スロット8及び第2スロット9を、それぞれ半円状及び台形状の平面視形状としたことに起因する。また、2つの共振で広帯域化するより、3つの共振で広帯域化するほうがより広帯域な特性を得ることができる。また、7.5GHzでリターンロス特性が劣化する点があるが、全体を通してみると2.4GHzから11GHzで利用可能なアンテナが得られることがわかる。また、7.5GHz付近の劣化を抑えるためにはL3の長さが短くなるように、曲率半径の小さな半円状としたり、同じ曲率であっても円弧部の長さを小さくすることが可能である。
【0022】
次に、本実施形態のプリンタ1の作用について説明する。
所定の周波数の電波が外部機器より送信されると、スロットアンテナ7は、導電部6により当該電波を受信する。導電部6により電波が受信されると、第1スロット8又は第2スロット9の側辺に沿って給電部10に向かって、受信した電波に応じた振幅及び位相の電圧電流が発生する。そして、給電部10に入射した電流は、伝送線路11を介して無線通信回路5に伝達され、電気信号として処理される。次に、無線通信回路5で処理された、例えば印字データ等の電気信号は装置本体部2の制御部に送信され印刷が開始される。
【0023】
また、スロットアンテナ7が電波を送信する場合、無線通信回路5からの電気信号に基づいて、伝送線路11を介して給電部10に所定の振幅及び位相で電流が供給される。給電部10に供給された電流は、導電部6に入射し、第1スロット8及び第2スロット9の給電部10が連結される辺部とその両端に連続する側辺に沿って流れる。このように、導電部6に電流が流れると、スロットアンテナ7から外部機器に対して電波が送信される。
【0024】
以上より、本実施形態のプリンタ1によれば、送受信される電波の共振周波数がスロットアンテナ7の第1スロット8及び第2スロット9の形状に応じて異なるため、共振周波数の数を増加させることができ、良好なアンテナ特性を得ることができる。この結果、良好な無線通信機能を有するプリンタ装置とすることが可能である。
また、プリンタ装置に備えられている金属板等にスロットアンテナ7をくり抜いて形成することができるため、プリンタ装置の軽量化を図ることが可能である。
【0025】
なお、本実施形態においては、同軸ケーブルを用いた伝送線路11を用いて給電方法を説明したが、絶縁基板を使用したマイクロストリップ線路を形成することにより給電を行うこともできる。
この場合、図5に示すように、第1スロット8、第2スロット9、及び給電部10が形成された導電部6の一面には、平板状の絶縁基板12が備えられている。絶縁基板12は、例えば、テフロン(登録商標)、ガラスエポキシ、FR−4、シリコン等、従来より用いられているものを適宜用いることができる。
【0026】
絶縁基板12の他面には、一の導体としてのストリップ導体13が、絶縁基板12を介して給電部10の長さ方向とは直交する方向に延在して設けられている。ストリップ導体13の一端には、スロットアンテナ7からの電気信号を送受信処理する無線通信回路5が接続されている。この無線通信回路5は、導電部6のストリップ導体13の一端と対向する位置に接続されており、導電部6はストリップ導体13と対となるグラウンド導体として機能するようになっている。従って、本実施形態における伝送線路は、ストリップ導体13と導電部6とからなるマイクロストリップ線路である。なお、この場合、ストリップ導体13の他端は導電部6と直接には接続していないが、絶縁基板12を介して電気的に接続するようになっている。ストリップ導体13の他端は、公知のvia等を絶縁基板12に穿設して直接接続することとしてもよい。
【0027】
この場合、図6に矢印で示すように、ストリップ導体13に電流が流れると、導電部6において給電部10からスロットの形状に沿って電流が流れるようになっている。従って、給電部10から第1スロット8及び第2スロット9に沿って電流が流れることにより、スロットアンテナ7から電波が送受信される。
【0028】
[第2実施の形態]
本実施形態に係るプリンタ14は、図7に示すように、給紙紙ホルダー3、及び排紙紙ホルダー4のそれぞれにスロットアンテナ7を備えている。このとき各スロットアンテナ7は、各スロットアンテナ7の中心線が互いに直交するように形成されており、それ以外の構成は第1の実施形態と同様である。
【0029】
本実施形態に係るプリンタ14に形成されたスロットアンテナ7の水平面(XZ面)内における3GHzの放射パターンを図8に、5GHzの放射パターンを図9に示す。
図8及び図9において、(a)はそれぞれ中心線がX方向に沿ったスロットアンテナ7の放射パターンであり、(b)はそれぞれ中心線がZ方向に沿ったスロットアンテナ7の放射パターンである。また、(c)は、それぞれの放射パターンを合成して得られる放射パターンを示している。
図8(c)及び図9(c)に示すように、2つのスロットアンテナ7を同じ平面内において異なる方向に形成することにより、互いに指向性のヌルを補完しあった放射パターンを得ることができる。
【0030】
以上より、本実施形態のプリンタ14によれば、2つのスロットアンテナ7が、その中心線が互いに直交するように配置されているため、互いにその指向性を補完しあい、プリンタ装置の設置向きによらず良好なアンテナ特性を得ることができる。この結果、良好な無線通信機能を有するプリンタ装置とすることが可能である。
また、プリンタ装置に備えられている金属板等にスロットアンテナ7をくり抜いて形成することができるため、プリンタ装置の軽量化を図ることが可能である。
【0031】
なお、形成するスロットアンテナ7の数は、必要に応じて設定されるものである。
また、図10(a),(b)に示すように、給紙紙ホルダー3又は排紙紙ホルダー4のどちらか一方に、中心線が互いに直交するよう2つのスロットアンテナ7を形成してもよい。
また、中心線が互いに直交するよう2つのスロットアンテナ7を1セットとし、複数のセット形成するようにしてもよい。
【0032】
また、以上の実施形態においては、プリンタ装置を用いて説明したが、少なくとも1つの紙ホルダーを有するものであれば適用される装置は特に限定されるものではなく、例えば、ファクシミリやコピー機及びこれらの複合機等に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1実施形態に係るプリンタ装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るプリンタ装置の変形例を示す斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタ装置に形成されたスロットアンテナの平面図である。
【図4】図3に示すスロットアンテナのアンテナ特性を示すグラフである。
【図5】他の給電方法を説明するための図である。
【図6】他の給電方法を説明するための図である。
【図7】第2実施形態に係るプリンタ装置の概略構成を示す斜視図である。
【図8】図5に示すプリンタ装置に形成されたスロットアンテナの放射パターンを示す図である。
【図9】図5に示すプリンタ装置に形成されたスロットアンテナの放射パターンを示す図である。
【図10】第2実施形態に係るプリンタ装置の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0034】
1,14 プリンタ
2 装置本体部
3 給紙用紙ホルダー
4 排紙用紙ホルダー
5 無線通信回路
6 伝導部
7 スロットアンテナ
8 第1スロット
9 第2スロット
10 給電部
11 伝送線路
11a 外部導体
11a 中心導体
12 絶縁基板
13 ストリップ導体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体部と、
前記装置本体部に付設された少なくとも1つの紙ホルダーと、
前記装置本体部に内蔵された無線通信回路と、
前記無線通信回路に接続されるアンテナと、を有するプリンタ装置であって、
前記紙ホルダーの少なくとも1つには、前記アンテナとして、第1スロット、前記第1スロットと形状の異なる第2スロット、及び前記第1スロットと前記第2スロットを連結するスロット状の給電部を1つの導電部に形成することにより構成されるスロットアンテナが付設されるとともに、
共振点の1/2波長を決定する部分間距離が、前記第1スロットと前記第2スロットで異なることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項2】
前記第1スロットが平面視半円状であって、前記第2スロットが平面視台形状であることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ装置。
【請求項3】
前記紙ホルダーの少なくとも1つには、前記スロットアンテナが互いに異なる方向を向いて複数個付設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリンタ装置。
【請求項4】
給紙用及び排紙用の紙ホルダーを有し、各紙ホルダーには前記スロットアンテナが付設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のプリンタ装置。
【請求項5】
1つの導電部に、前記第1スロット、前記第2スロット及び前記給電部の組が2組形成され、それらの組の間では、前記第1スロット、前記第2スロット及び前記給電部の向きが互いに直交することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプリンタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−258946(P2008−258946A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−99320(P2007−99320)
【出願日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(000001270)コニカミノルタホールディングス株式会社 (4,463)
【Fターム(参考)】