説明

プリントシステム

【課題】 プリンタ装置において、一枚の用紙に複数の画像が配置された印刷データを作成する際に、画像の選択と配置を行いやすくすること。
【解決手段】 一枚の用紙に複数の画像が配置された印刷データを作成する際のレイアウト方法である。互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置において、プリンタ装置の表示画面に表示された枠で画像挿入先を指定する。撮像装置で転送対象画像を選択すると、撮像装置からプリンタ装置へ画像が転送される。プリンタ装置の表示画面に表示されたレイアウト枠の個数分、撮像装置からプリンタ装置への画像転送を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置とを用いたプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する際の、画像レイアウト方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、撮像装置とプリンタ装置を直接接続し、パーソナルコンピュータ無しで写真を印刷可能なプリントシステムが提供されている。
【0003】
また、プリンタ装置にメモリーカードを直接挿入し、パーソナルコンピュータ無しで写真を印刷可能なプリントシステムも提供されている。
【0004】
このようなプリントシステムによれば、一枚の写真を一枚の用紙に印刷するだけでなく、複数の写真を一枚の用紙に印刷したり、飾りとレイアウト枠の中に任意の写真を埋め込んで印刷することができる。
【0005】
飾りとレイアウト枠の中に任意の写真を埋め込んで印刷する方法は幾つかある。レイアウトに関するものでは、飾りが選択出来るもの、レイアウト枠の形とサイズを選択できるもの、レイアウト枠の数を選択できるものがある。
【0006】
飾りやレイアウト枠を表示するものでは、新規のレイアウト情報を作成し、レイアウト画像生成手段に用いられるフォームとして登録する。これにより、レイアウト画像生成手段に用いられるフォームを新規に登録することができるので、各種の送信画像や印刷物に対応する様々なレイアウトのフォームを提供することができる。(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−63031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
複数の写真を一枚の用紙に印刷するためのレイアウトフォームは、プリンタ装置の記憶装置内に格納されており、使用者はプリンタ装置が規定した幾つかのレイアウトフォームの中から使用するレイアウトフォームを選択する。
【0008】
レイアウトフォームを選択した後は、使用者は任意の写真を選択してレイアウトフォームの中に埋め込んで行く。特許文献1に記載されている方法では、任意のレイアウトフォームを登録することが出来るが、任意の画像はレイアウトフォームとは別のファイル選択メニューから呼び出さねばならず、ユーザーにとって、簡便に任意の画像を選択できるものではない。
【0009】
このように、従来の複数の写真を一枚の用紙に印刷する方法では、レイアウトフォームを選択した後に、レイアウトフォームとは別のファイル選択メニューを用いて埋め込む画像を選択する必要がある。そのため、使用者にとって使い勝手の良い、プリントシステムを提供することができなかった。
【0010】
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、埋め込み画像の選択を行いやすくすることを第1の目的とする。
【0011】
更に、プリンタ装置に繋がれた撮像装置にマルチレイアウト印刷データ作成機能が無い場合、プリンタ装置のマルチレイアウト印刷データ作成機能を使用することで、マルチレイアウト印刷を可能とすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記第1の目的を解決するために、互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面に表示したレイアウトフォーム内のレイアウト枠から、画像挿入先となるレイアウト枠をプリンタ装置が自動で指定することを特徴とする。
【0013】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面に表示したレイアウトフォーム内のレイアウト枠から、画像挿入先となるレイアウト枠をユーザーが手動で指定することを特徴とする。
【0014】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、撮像装置で選択した画像データをプリンタ装置へ送信中は、撮像装置とプリンタ装置共に同一の画像を送受信中であることをユーザーインターフェースに表示してユーザーに明示することを特徴とする。
【0015】
上記第2の目的を解決するために、互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面で画像挿入先となるレイアウト枠を選択し、撮像装置で送信対象画像を選択することを特徴とする。
【0016】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、画像データを印刷データに変換する処理が撮像装置に備わっていない場合、撮像装置は画像データをプリンタ装置へ送信し、プリンタ装置において画像データを印刷データに変換する処理を行うことを特徴とする。
【0017】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面を印刷イメージ確認手段、撮像装置のユーザーンターフェース画面を操作手段として用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、プリンタ装置において一枚の用紙に複数の画像が配置された印刷データを作成する際に、画像の選択と配置を行い易くすることができる。
【0019】
更に、プリンタ装置に繋がれた撮像装置にマルチレイアウト印刷データ作成機能が無い場合でも、プリンタ装置のマルチレイアウト印刷データ作成機能を使用することで、マルチレイアウト印刷を可能とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ただし、本形態において例示される構成部品の寸法、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
【0021】
図1は、本実施の形態に係るプリントシステムのプリンタ装置1と撮像装置2とを係合した際のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【0022】
プリンタ装置1は液晶表示器106に撮像装置2と接続されていることを明示する文字やアイコンを表示しており、撮像装置2は液晶表示器206にプリンタ装置2と接続されていることを明示する文字やアイコンを表示している。
【0023】
本実施の形態では説明を簡単なものとするため、プリンタ装置1と撮像装置2とは予めUSBインターフェース、PictBridge(登録商標)プロトコルで接続しているものとする。しかし、本実施の形態に供するインターフェース及びプロトコルは、USBインターフェース及びPictBridgeプロトコルに限ったものでなく、他のインターフェースやプリントプロトコルを持つ通信規格でも構わない。
【0024】
図2は、本実施の形態に係るプリンタ装置の一例として、代表的にプリンタ装置1の構成を示すブロック図である。同図において、101はプリンタ装置1全体の制御を司るCPUであり、102はCPU101のワークエリアとして使用されるRAMである。103はCPU101の処理手順を記憶しているROMであり、例えばフラッシュメモリなどの書き換えが可能な不揮発性メモリで構成される。104は画像処理部であり、デジタル画像データ等をプリント可能なデジタルデータに変換するために用いられる。
【0025】
105は各種表示を行うための表示制御部である。106は液晶表示器であり、デジタル画像データの確認や各種設定を行う際のユーザーインターフェースを表示するために使用される。107は発光ダイオードであり、プリンタ装置1の処理状態を示すインジケーターとして使用される。
【0026】
108は外部記憶装置の制御部であり、メモリソケット109に挿入されたコンパクトフラッシュ(登録商標)やメモリースティック等の記憶媒体に記憶されているデジタルデータの読み込み及び記憶媒体へのデジタルデータの書き出しの制御を行う。
【0027】
110は各種操作を行うボタン等の操作制御部であり、操作キー111、操作ボタン112の操作情報をCPU101へ伝える。113はプリンタ装置1のプリンタ機能のプリンタ制御部であり、プリンタエンジン114でデジタルデータのプリントを行う。115はUSBインターフェースの制御部であり、USBコネクタ116を介して他のUSBインターフェースを持つ装置と接続することができる。
【0028】
図3は、本実施の形態に係る撮像装置の一例として、代表的に撮像装置2の構成を示すブロック図である。
【0029】
同図において、201は撮像装置2全体の制御を司るCPUであり、202はCPU201のワークエリアとして使用されるRAMである。203はCPU201の処理手順を記憶しているROMであり、例えばフラッシュメモリ等の書き換えが可能な不揮発性メモリで構成される。204は画像処理部であり、撮像された画像をデジタル画像データに変換するために用いられる。
【0030】
205は各種表示を行うための表示制御部である。206は液晶表示器であり、撮像した画像の確認及び各種設定を行う際のユーザーインターフェースを表示するために使用される。207は発光ダイオードであり、撮像装置2の処理状態を示すインジケーターとして使用される。
【0031】
208は外部記憶装置の制御部であり、メモリソケット209に挿入されたコンパクトフラッシュ(登録商標)やメモリースティック等の記憶媒体へのデジタルデータの書き出し及び記憶媒体に記憶されているデジタルデータの読み込みの制御を行う。
【0032】
210は各種操作を行うボタン等の操作制御部であり、操作キー211、操作ボタン212の操作情報をCPU201へ伝える。
【0033】
213は撮像素子、214は撮像装置2の撮像素子213の制御を行う撮像素子制御部である。216は主としてレンズ及びその駆動系で構成される光学ユニット、215は光学ユニット216の制御を行う光学ユニット制御部である。217はUSBインターフェースの制御部であり、USBコネクタ218で他のUSBインターフェースを持つ装置と接続することができる。
【0034】
次に、上記構成を有するプリンタ装置1と撮像装置2において、マルチレイアウト枠を選択してからマルチレイアウト画像の印刷を行うまでの方法について説明する。
【0035】
図4は液晶表示器106を備えたプリンタ装置1と液晶表示器206を備えた撮像装置2との間で、マルチレイアウト枠を選択してからマルチレイアウト画像の印刷を行うまでの処理を並列して示すフローチャートである。
【0036】
まず、プリンタ装置1では、操作キー111及び/またはボタン112を操作して、マルチレイアウトフォームを選択する(ステップS101)。プリンタ装置1は指定されたレイアウト枠を液晶表示器106に表示し(ステップS102)、一枚目画像データの挿入先となるレイアウト枠を指定する(ステップS103)。プリンタ装置1は印刷用紙の種類や印刷用紙のサイズ情報を含む印刷設定を撮像装置2へ送信する(ステップS104)。
【0037】
撮像装置2はステップS201で、メモリソケット209に挿入されている記憶媒体に記憶されているデジタル画像データを液晶表示器206に表示している。撮像装置2は前記プリンタ装置1より送られた印刷設定を受信し(ステップS202)、撮像装置2に接続されているプリンタ装置1の印刷用紙の種類や印刷用紙のサイズ情報を含む印刷設定を記憶する(ステップS203)。
【0038】
プリンタ装置1は指定されたレイアウト枠に挿入する画像データ要求を撮像装置2へ送信する(ステップS105)。該画像データ要求を受信した撮像装置2は(ステップS204)、メモリソケット209に挿入されている記憶媒体に記憶されているデジタル画像データの中から、指定されたレイアウト枠に挿入する一枚目画像データを選択する(ステップS205)。
【0039】
説明を分かりやすくするために、プリンタ装置1で指定されたレイアウト枠に挿入する画像データを撮像装置2で選択する際のプリンタ装置1及び撮像装置2のユーザーインターフェース表示の例を、図5を用いて説明する。
【0040】
プリンタ装置1はレイアウトフォームとして二つの画像レイアウト枠を持つカレンダーを表示している。図5の例では、プリンタ装置1は二つあるレイアウト枠の一方を、デフォルトの画像挿入先として表示枠を強調して表示している。図5の例では画像挿入先のレイアウト枠はプリンタ装置1がデフォルトとして指定しているが、画像挿入先のレイアウト枠の指定はユーザーがプリンタ装置1の操作キー111を操作して行っても良い。
【0041】
撮像装置2は操作キー211を操作してレイアウト枠に挿入する画像データを選択している。選択中の画像データは他の画像データより拡大するか表示枠を強調して、ユーザーに対し選択中であることを明示している。
【0042】
撮像装置2は一枚目画像データを選択後、プリンタ装置1へ一枚目画像データを送信する(ステップS206)。一枚目画像データを受信したプリンタ装置1は(ステップS106)、受信画像データをRAM102に記憶し、受信画像データを指定されたレイアウト枠内に表示する(ステップS107)。
【0043】
説明を分かりやすくするために、撮像装置2で選択した一枚目画像データをプリンタ装置1へ送信中のユーザーインターフェース表示の例を図6を用いて説明する。撮像装置2はイアウト枠に挿入する一枚目の画像データとして画像7を選択している。画像7を受信中のプリンタ装置1と、画像7を送信中の撮像装置2とは、共に画像7を送受信中であることをステータスバーとして表示し、ユーザーに対し選択中であることを明示している。
【0044】
プリンタ装置1は、全てのレイアウト枠に挿入する画像データが取得されたかを判断する(ステップS108)。画像データが全て取得されていない場合(ステップS108でNOの場合)は、画像データが空のレイアウト枠へと指定レイアウト枠を移動し(ステップS109)、ステップ105へ戻る。
【0045】
説明を分かりやすくするために、撮像装置2で選択した一枚目画像データをプリンタ装置1へ送信した後のユーザーインターフェース表示の例を図7を用いて説明する。一枚目の画像データである画像7を受信したプリンタ装置1は、一枚目の画像データ挿入先として指定されたレイアウト枠に画像7を表示している。また、二枚目の画像データ挿入先として、空いているレイアウト枠を画像挿入先として表示枠を強調して表示している。
【0046】
プリンタ装置1は指定されたレイアウト枠に挿入する画像データ要求を撮像装置2へ送信し、全てのレイアウト枠に挿入する画像データが取得されるまでステップS150を繰り返す。
【0047】
説明を分かりやすくするために、撮像装置2で選択した二枚目画像データをプリンタ装置1へ送信中のユーザーインターフェース表示の例を図8を用いて説明する。撮像装置2はイアウト枠に挿入する二枚目の画像データとして画像2を選択している。画像2を受信中のプリンタ装置1と、画像2を送信中の撮像装置2とは、共に画像2を送受信中であることをステータスバーとして表示し、ユーザーに対し選択中であることを明示している。
【0048】
プリンタ装置1は、全てのレイアウト枠に挿入する画像データの取得が終了すると(ステップS108でYESの場合)、全ての受信画像データを指定されたレイアウト枠内に表示する。ユーザーは印刷を開始するか、印刷を行わないかを選択する(ステップS111)。
【0049】
説明を分かりやすくするために、撮像装置2で選択した画像データを、全てプリンタ装置1へ送信した後のユーザーインターフェース表示の例を図9を用いて説明する。全ての画像データを受信したプリンタ装置1は、一枚目画像データ挿入先として指定されたレイアウト枠に画像7、二枚目画像データ挿入先として指定されたレイアウト枠に画像2を表示している。
【0050】
プリンタ装置1は印刷を行わない場合(ステップS111でNOの場合)、RAM102に記憶している全受信画像データを消去する(ステップS112)。そして、画像データが空のレイアウト枠へと指定レイアウト枠を移動し(ステップS109)、ステップ105へ戻る。
【0051】
プリンタ装置1は印刷を開始する場合(ステップS111でYESの場合)、撮像装置2へ画像データ取得終了を送信する(ステップS113)。撮像装置2は画像データ取得終了を受信したら(ステップS207)、フローを終了する。プリンタ装置1はステップS113で画像データ取得終了を送信した後、画像処理部104でRAM102に記憶している画像データから印刷データを作成し(ステップS114)、プリンタ装置1のプリンタエンジン114で印刷データのプリントを行う(ステップS115)。
【0052】
以上説明した図4のフローに示すマルチレイアウト枠を選択してからマルチレイアウト画像の印刷を行うまでの処理を並列して示すフローチャートにおいて、プリンタ装置1のRAM102の画像処理用メモリマップ使用概念の一例を図10に示す。
【0053】
図4のフローのステップS206以前は、図10(A)のように全ての画像処理用メモリマップのアドレスは空の状態である。ステップS206とステップS106とで一枚目画像データを受信したプリンタ装置1は、図10(B)のように画像処理用メモリマップのアドレスADR_001に一枚目画像データを記憶する。
【0054】
ステップS150を繰り返して二枚目画像データを受信したプリンタ装置1は、図10(C)のように画像処理用メモリマップのアドレスADR_002に二枚目画像データを記憶する。
【0055】
プリンタ装置1はステップS114で図10(D)のように、画像処理用メモリマップの空き領域を利用して画像データから印刷データを作成する。
【0056】
以上説明した本実施の形態によれば、画像挿入先のレイアウト枠の指定は、プリンタ装置1が自動で指定するか、ユーザーがプリンタ装置1の操作キー111を操作して行うことになる。しかし、画像挿入先のレイアウト枠の指定はプリンタ装置1に表示したレイアウト枠内の領域にある液晶表示器106の一部を触れることで指定できるようにしても良い。
【0057】
以上説明したように本実施の形態によれば、互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を用いて、一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを簡便に作成することができる。
【0058】
本実施の形態では、画像が挿入されるマルチレイアウト枠を二つとして説明したが、レイアウト枠は二つに限ったものでない。例えば、ステップS101のレイアウトフォームの選択でレイアウト枠がn個あるレイアウトフォームを選択し、図4のステップS150をn回繰り返す。すると、レイアウト枠がn個に画像がn個挿入された印刷データを作成することも可能である。
【0059】
本実施の形態では、プリンタ装置1と撮像装置2とは有線接続されているものとして説明したが、有線接続と同様に一対一の通信リンクが確立でき、ステータスやデータの送受信を行えれば、無線接続でも構わない。
【0060】
また、本実施の形態ではプリンタ装置1の相手機器として撮像装置2を用いて説明したが、この装置によって本願発明が限定されるものではない。画像データを表示でき、プリンタ装置と接続し印刷が行えるプリントプロトコルを持つ装置は、プリンタ装置1の相手機器になり得る。
【0061】
また、本発明の目的は、以下の様にして達成することも可能である。まず、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0062】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、以下のようにして達成することも可能である。即ち、読み出したプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合である。ここでプログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、CD−ROM、CD−R、DVD、光ディスク、光磁気ディスク、MOなどが考えられる。また、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やWAN(ワイド・エリア・ネットワーク)などのコンピュータネットワークを、プログラムコードを供給するために用いることができる。
【0063】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明した図4に示すフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】プリントシステムのプリンタ装置1と撮像装置2とを係合した図である。
【図2】プリンタ装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】撮像装置2の構成を示すブロック図である。
【図4】プリントシステムのプリンタ装置1と撮像装置2との間で、マルチレイアウト枠を選択してからマルチレイアウト画像の印刷を行うまでの処理を並列して示すフローチャートである。
【図5】一枚目画像データを挿入するレイアウト枠と、一枚目画像データを選択中のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【図6】撮像装置2で選択した一枚目画像データをプリンタ装置1へ送信中のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【図7】撮像装置2で選択した一枚目画像データをプリンタ装置1へ送信した後のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【図8】撮像装置2で選択した二枚目画像データをプリンタ装置1へ送信中のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【図9】撮像装置2で選択した画像データを、全てプリンタ装置1へ送信した後のユーザーインターフェースの表示例を示す図である。
【図10】図4のフローチャートにおけるプリンタ装置1のRAM102の画像処理用メモリマップ使用概念の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0065】
1 プリンタ装置1
2 撮像装置2
150 接続ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、
一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面で画像挿入先となるレイアウト枠を選択し、撮像装置で送信対象画像を選択するマルチレイアウト画像データのレイアウト手段を備えることを特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
互いに通信可能なプリンタ装置と撮像装置を備えるプリントシステムにおいて、
一枚の用紙に複数の画像が配置されたマルチレイアウト印刷データを作成する場合に、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面を印刷イメージ確認手段、撮像装置のユーザーンターフェース画面を操作手段として用いるマルチレイアウト画像データのレイアウト手段を備えることを特徴とするプリントシステム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のプリントシステムにおいて、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面に表示したレイアウトフォーム内のレイアウト枠から、画像挿入先となるレイアウト枠をプリンタ装置が自動で指定することを特徴とするプリントシステム。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のプリントシステムにおいて、プリンタ装置のユーザーインターフェース画面に表示したレイアウトフォーム内のレイアウト枠から、画像挿入先となるレイアウト枠をユーザーが手動で指定することを特徴とするプリントシステム。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のプリントシステムにおいて、撮像装置で選択した画像データをプリンタ装置へ送信中は、撮像装置とプリンタ装置共に同一の画像を送受信中であることをユーザーインターフェースに表示してユーザーに明示することを特徴とするプリントシステム。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載のプリントシステムにおいて、画像データを印刷データに変換する処理が撮像装置に備わっていない場合、撮像装置は画像データをプリンタ装置へ送信し、プリンタ装置において画像データを印刷データに変換する処理を行うことを特徴とするプリントシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−129343(P2009−129343A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−306046(P2007−306046)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】