説明

プリントシステム

【課題】 熱昇華型プリンタの印刷処理時にオーバーコート後に色素層を印刷してインクリボンの貼り付き、切断に至る重大問題を未然に防ぐ。
【解決手段】 面順次に配置されその各々に先頭検出用の検出マーカーを持つ熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出方法であり、該熱昇華インクリボンの先頭マーカーを検出する検出手段、該検出手段で検出した熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出を契機に、その通過時間を計測する計測手段、該計測手段により計測した該通過時間から次色熱昇華インクの検出にかかる時間を予測算出する算出手段、該算出時間以内に次色熱昇華インクの先頭検出が出来なかった場合、次色熱昇華インクリボンの先頭検出失敗として判定する判定手段、該判定手段の判定結果により以後の印刷処理を制御する制御手段から構成される事を特徴とするプリントシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱昇華型プリンターのインクリボンマーカーサーチ方法、エラー回避、並びにエラー発生時の復帰のための印刷シーケンス制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年デジタルカメラ等で撮影された写真を印刷するプリンターとして熱昇華型のプリンターが注目されている。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の熱昇華インクリボンをサーマルヘッドにより印刷用紙に昇華吸着させて諧調表現を行う手法である。またイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)印刷終了後は保護層としてオーバーコート層を形成、印画物の保護を行う事が可能である。印刷にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、オーバーコート(OC)と連続的に配置された熱昇華インクリボンを用いる。また図7に示す様に、各色のインクの先頭検出はイエローのインク開始位置に2本の先頭マーカー701,702を設け、以下マゼンタ(M)、シアン(C)、並びにオーバーコート(OC)はインクの開始位置に1本の先頭マーカー704,706,708を設ける。イエロー(Y)の先頭マーカー701の検出を契機に次に検出された先頭マーカーはマゼンタ(M)、その次に検出された先頭マーカーはシアン(C)、その次に検出された先頭マーカーはオーバーコート(OC)と順次、インクリボンを検出する。よって印刷は必ず先頭色であるイエローから開始される。
【0003】
以下に図2から図7、図8のフローチャートを用いて従来の昇華型プリンターの印刷シーケンスを説明する。図2は印刷用紙2−1が給紙ローラー対2−5、2−6によってサーマルヘッド2−7、プラテンローラー2−12間を経由してグリップローラー2−8、ピンチローラー2−9方向(矢印2−14方向)へ印刷用紙搬送を開始した状態を示している。2−2、2−3は熱昇華型インクがシート状に巻かれているインクリボンであり、2−2側から供給されて2−3側に印刷済みの熱昇華型インクが巻き取られて行く。2−10は熱昇華型インクの先頭マーカーを検出するためのリボンマーカーセンサーである。リボンマーカーセンサー2−10は、反射板2−11に向かって発光ダイオードを照射し、その反射光をフォトセンサーで受け、先頭マーカーの検出を行う。印刷用紙先端検出センサー2−13は印刷用紙の先端を検出するためのセンサーである。図2は図8のフローチャートのS801の給紙状態にあたり、サーマルヘッド2−7は現時点ではプラテンローラー2−12と圧接されていない。図3は図2の印刷用紙搬送を矢印2−14方向へ続け、グリップローラー2−8、ピンチローラー2−19で狭持され印刷用紙先端検出センサー2−13で印刷用紙2−1の先端を検出した時点の図である。印刷用紙先端が検出がされた時点から印刷用紙2−1の搬送量はグリップローラー2−8を駆動するステッピングモーター(不図示)の駆動ステップ数により管理される。図8のフローチャートに於けるS802用紙先端検出状態にあたる。図4は印刷用紙先端が検出された後は熱昇華型インクリボン2−3をDCモーター(不図示)により矢印2−16方向に巻き上げながら、リボンマーカーセンサーにより熱昇華型インクリボンのイエローの先頭を検出を行う。インクリボンは図7に示す様にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、オーバーコート(OC)が面順次に配置されイエロー(Y)の先頭マーカー701、702だけが他の面と区別が出来る様に構成される。以下マゼンタ(M)先頭マーカー704、シアン(C)先頭マーカー706、オーバーコート(OC)先頭マーカー708は同一形状に構成されている。図8のフローチャートに於けるS803でイエロー印刷と判定された後のS804のイエローマーカーサーチが実行される。イエローマーカーサーチが完了するとサーマルヘッド2−7をプラテンローラー2−12に圧接してサーマルヘッド2−7に通電を開始してインクリボンを巻き上げながら、印刷用紙2−1を矢印2−14方向へ搬送していく事によりインクリボンを昇華させ印刷用紙に吸着させる。搬送距離の管理はグリップローラー2−8を駆動するステッピングモーター(不図示)のステップ数により管理される。規定のステップ数印刷用紙搬送が完了するとステッピングモーター(不図示)を停止し、サーマルヘッド2−7の通電を停止して、プラテンローラー2−14との圧接を解除する。図8のフローチャートに於けるS806印刷処理にあたる。イエロー(Y)の印刷処理が完了するとS807でオーバーコート(OC)の印刷完了判定を行い、印刷完了ではない場合は、図7に示すインクリボンの面順次の配列に従って次色マゼンタ(M)の印刷処理を行う。図6に示す様にイエロー印刷時に印刷用紙搬送した分印刷用紙2−1を戻すためにイエロー(Y)の印刷用紙搬送を行ったステップ数分印刷時と逆の矢印2−14方向へ印刷用紙搬送を行う。図8のフローチャートに於けるS308にあたる。以降S803で次印刷色はイエロー以外と判定されS805でマゼンタ(M)のインクリボン先頭マーカーサーチを行う。S807でオーバーコート(OC)の印刷完了判定を行い、マゼンタ(M)、シアン(C)、オーバーコート(OC)の印刷処理、印刷用紙逆搬送を繰り返し、S809でオーバーコート(OC)の印刷処理完了をもって印画物を排紙して印画動作を完了する。
【0004】
以下にS804、S805のリボンマーカーサーチに付いて詳述する。インクリボンマーカーの検出は2−10リボンマーカーセンサーから2−11反射板に向かってLED光を照射しその反射光を2−10のリボンマーカーセンサーで受光して電気信号に変換し、その電圧値により検出を行う。インクリボンマーカーは透過率がインク部分より低く形成されるため反射光がインク部に比べて低くなるためリボンマーカーセンサーからの出力がインク部とリボンマーカー部で出力電圧が変わる事を利用して検出を行う。図7の710はリボンマーカーセンサーの電圧出力を示す。図9はS804のイエローマーカーサーチの詳細なフローチャートである。S901ではマーカー検出を開始する。S902ではリボンの巻上げを開始する。S903ではリボンマーカーの検出を待つ。マーカーが検出されるとS904でリボンマーカー通過時間の計測を開始する。S905ではリボンマーカーがリボンマーカーセンサー上を通過するのを待つ。S906ではS904で計測を開始したリボンマーカー通過時間と予め設定されている規定時間とを比較する。これは図7の701、702に示す様に連続して配置されたリボンマーカーを検出するためである。予め設定された規定時間は701、702のリボンマーカーを2本通過するより大きく、また704のリボンマーカーを2回連続して検出するより小さい時間に設定されなければならない。S906でS904で開始したリボンマーカー通過時間が規定時間より大きくなった場合は連続してリボンマーカーを検出したとは判定せずに、新たにリボンマーカーの検出を待つためにS907でリボンマーカー通過時間の計測を停止してS903に戻る。S908でリボンマーカー通過時間が規定時間に達する前にリボンマーカーを検出した場合には連続して配置されたリボンマーカーと判定してS909でリボン巻上げを停止し、S910でリボンマーカー通過時間計測を停止する。最後にS911でリボンマーカー検出動作を停止する。
【0005】
図10はS805のイエロー以外のマゼンタ、シアン、オーバーコートのリボンマーカーサーチの詳細なフローチャートである。マゼンタ、シアン、オーバーコートのインクリボンマーカーは図7の704、706,708に示す通り1本のマーカーである。S1001でインクリボンマーカーの検出を開始する。S1002ではインクリボンの巻上げを開始する。S1003ではインクリボンマーカーの検出を待つ。インクリボンマーカーが検出されると、S1004でインクリボンの巻上げを停止し、S1005でインクリボンマーカーの検出を停止してリボンマーカーサーチ動作を停止する。インクリボンマーカーの検出方法として特開2006−263919にはインクリボンマーカーの通過時間からインリボン残量を予測する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−263919号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述した色順次のリボンマーカー検出方法では、例えばイエロー(Y)の先頭マーカー検出後のマゼンタ(M)の先頭マーカーの検出に何らかの要因で失敗するとイエロー(Y)、シアン(C)、オーバーコート(OC)、イエロー(Y)の順に印刷を実行してしまう。よってオーバーコート層の上に色素層を熱転写してしまう。色素層をオーバーコート層の上に熱転写してしまうとインクリボンがオーバーコート層に張り付いてしまい、インクリボンジャム、インクリボンの切断等に至る使用者が容易に復旧出来ない重大な問題の要因となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本件発明の請求項1によれば、面順次に配置されその各々に先頭検出用の検出マーカーを持つ熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出方法であり、該熱昇華インクリボンの先頭マーカーを検出する検出手段、該検出手段で検出した熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出を契機に、その通過時間を計測する計測手段、該計測手段により計測した該通過時間から次色熱昇華インクの検出にかかる時間を予測算出する算出手段、該算出時間以内に次色熱昇華インクの先頭検出が出来なかった場合、次色熱昇華インクリボンの先頭検出失敗として判定する判定手段、該判定手段の判定結果により以後の印刷処理を制御する制御手段から構成される事により課題である重大問題を未然に防ぐ。
【0009】
本件発明の請求項2によれば、該算出手段により算出される時間は次色熱昇華インクの先頭検出が可能で、次々色熱昇華インクの先頭検出は不可能な時間に設定される事により課題である重大問題を未然に防ぐ。
【0010】
本件発明の請求項3によれば該判定手段が次色熱昇華インクの先頭検出に失敗したと判定した場合、該制御手段は当該印刷処理を中止して、使用者に印刷失敗を通知する事により課題である重大問題を未然に防ぐ。
【0011】
本件発明の請求項4によれば、該判定手段が次色熱昇華インクの先頭検出に失敗したと判定した場合、該制御手段は当該熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出を中止して、熱昇華インクの先頭色の検出から当該色のインクリボン先頭マーカー検出をやり直し印刷を継続する事により課題である重大問題を未然に防ぐ。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、印刷完了後から次色インクリボンの検出時間を予測し、次色インクリボン検出の実行時間を決定するため、使用者による復旧が不可能な重大問題を未然に防ぐ事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明のイエローマーカーサーチフローチャート。
【図2】従来例の動作図1。
【図3】従来例の動作図2。
【図4】従来例の動作図3。
【図5】従来例の動作図4。
【図6】従来例の動作図5。
【図7】熱昇華型インクリボン配置図1。
【図8】従来例の印刷フローチャート。
【図9】従来例のイエローマーカーサーチフローチャート。
【図10】従来例のマーカーサーチフローチャート。
【図11】本発明のブロック図。
【図12】熱昇華インクリボン配置図2。
【図13】本発明のマーカーサーチフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[実施例]
図11は本発明の熱昇華型印刷装置の構成を示すブロック図である。1101は印刷用紙先端検出センサー、インクリボン先頭検出センサー等の状態検出を行うセンサー群である。1102は印刷用紙の搬送を行うステッピングモーター、1103はステッピングモーター1102を駆動するステッピングモータードライバ、1104はサーマルヘッドとインクリボン、印刷用紙を圧着、させたり離したりするポジションチェンジモーターである。1105はインクリボンを巻き上げるリボンフィードモーター、1106はポジションチェンジモーター1104、リボンフィードモーター1105を駆動するDCモータードライバである。1107は印刷装置本体の制御プログラムが格納されたフラシュメモリー等のROM(Read Only Memory)、1108は印刷画像データ作成などに使われ、印刷画像データが展開される書き換え可能なRAM(Randam Access Memory)である。印刷時にはこの1108RAMに展開された印刷画像データを元にサーマルヘッド1110の制御を行う。1116はダイレクトプリント用の通信インターフェースA、1115はパーソナルコンピューター接続用の通信インターフェースBである。1116インターフェースAはデジタルカメラが接続可能でデジタルカメラ上の操作から印刷を行う事が可能である。またインターフェースBはパーソナルコンピューターからの操作で印刷を行う事が可能である。1118はメモリーカードスロット、1117はメモリーカードスロットに装着されるメモリカードである。図11中にはメモリーカードスロットが単数で構成してあるが複数備えても構わない。1109はサーマルヘッド1110を駆動する熱制御IC、1111は1112表示装置LCD(Liquid Cristal Display)を駆動するLCDドライバ、1113は電源スイッチ、印刷指示、画像選択等を行う操作部材である。1113は本発明の熱昇華型印刷装置に装着される印刷用紙カセット、インクリボンカセットの種別を判別する用紙カセット種判別部である。1119は印刷装置本体の印刷処理を制御するMPU(Micro Processor Unit)である。操作部材1113の状態検出、1101センサー群の状態検出、以後のシーケンス上の判定、判断を司る部位である。1119MPUはマイクロプロセッサ機能に加えて画像処理機能、メモリーカードアクセス機能、通信インターフェース等が複合された専用ICとなっている。印刷装置本体は1118メモリーカードスロットに装着された1117メモリーカードから圧縮画像ファイルを読み出して1119MPUで伸張し1112表示装置に画像を表示しする事が出来る。1113操作部材で画像を選択して印刷する事も可能である。1119MPUは1113操作部材または、通信インターフェースA、通信インタフェースB経由でデジタルカメラ、パーソナルコンピューターから印刷が指示されると図8のフローチャートに従って印刷動作が開始され、S804に至る。以下に本件発明のイエローマーカーサーチについて詳述する。図1は本件発明のイエローマーカーサーチのフローチャートである。従来例との比較のため図9と同じ部分は同じ符号を使用している。図9のフローチャートに対してS101、S102が追加されている。S101はイエローリボンマーカーの第二インクリボンマーカーを検出した時点で、S904から開始されているインクリボンマーカー通過時間を記憶する。図12に図7に示されるインクリボンのイエロー部分を拡大して示す。インクリボンマーカー通過時間は図12に示すLmarker分の距離を巻き上げる時間に相当する。従来例で説明したようにインクリボンと印刷用紙はサーマルヘッドとプラテンロラーにより狭持されサーマルヘッドに通電紙ながら印刷用紙搬送、インクリボンの巻上げを行う事により印刷処理が開始される。印刷用紙サイズに見合った印刷長分の印刷が終了した時点でサーマルヘッドに対する通電を停止し、サーマルヘッドとプラテンローラーによる狭持の解除、インクリボンの巻き上げ停止、次色印刷のために印刷用紙を印刷開始位置に逆搬送させる。印刷用紙の逆搬送が終了すると、次色印刷のためのリボンマーカーサーチが実行される。ここで図12によればインクリボンの巻上げが停止されたのは1201の地点にあたる。インクリボンのリボンマーカー長、インク部分の長さはほぼ一定に形成されているため、印刷に使われなかったインク長は図12にLblankとして示す分だけ存在しLmarkerとLblankは印画長が同じであれば一定の比率となる。インクリボンが定速で巻き上げられるとするとLblankの通過時間は図1の101で記憶したインクリボンマーカー通過時間と比例関係にある。そのため図12の1201地点から次色インクリボンマーカー検出に要する時間を予測する事が出来る。また同じ理由により次々色(この場合イエローの次の次の色でシアンにあたる)が検出されるまでの時間も予測する事が可能である。そこでS102では次色のインクリボンマーカー検出にS101で記憶したインクリボンマーカー通過時間から次色インクリボン検出が可能で、次々色インクリボンの検出が不可能な時間を算出し、次色リボンマーカー検出にタイムアウトを設定する。S102で設定された時間が図12Ltimeoutまで移動可能な時間Ttimeoutとすると、図13の本発明にイエロー以外のインクリボンマーカーサーチフローチャートによれば以下に説明するように振舞う。図10に対し、S1301、S1302、S1303、S1304、S1305が追加されている。従来例に対してS1002でインクリボン巻上げが開始されると、S1301でリボンマーカー検出時間の計測が開始され、S1302で図1のS102で算出されたタイムアウト時間によりインクリボンマーカーの検出に時間制限をかける。インクリボンマーカーの検出に成功するとS1303で1108ROMに格納され1119上で実行される階層的に構築された上位アプリケーションプログラムに対して成功応答を行う。インクリボンマーカーの検出前にタイムアウトした場合にはS1304で上位アプリケーションに対して失敗応答を行う。上位アプリケーションはこの成否の応答をもって以後の印刷シーケンスを決定する。以後リボンマーカー検出終了に伴い、S1305でS1301で開始されたインクリボン検出時間計測を停止する。成否応答を受けた上位アプリケーションは以後の印刷シーケンスを制御する。例えば1112LCD上にメッセージを表示して印刷を中止しても良い。またインクリボンマーカーの検出をイエローマーカーサーチからやり直して失敗応答があった当該色のリボンマーカーサーチを行い印刷を再開しても良い。どちらにしても、何らかの要因でインクリボンマーカーの検出が出来ない状況があったとしてもイエローマーカーサーチ時に算出したタイムアウト時間でタイムアウトをかけるためオーバーコート層に色素層を昇華させる事が無い。そのためインクリボンの貼り付き、インクリボンジャム、インクリボン切断に至る重大な問題を未然に防ぐ事が出来る。実施形態については印刷用紙2−1は切断済みの形態のものに付いて説明したが、本発明の動作はカッター機構を備えたロール状印刷用紙を用いた場合でも実現可能である。また実施例では図1のS906でイエローマーカーサーチ時には予め設定された規定時間とインクリボンマーカー通過時間との比較を行うように説明した。しかし電源投入後少なくとも1度印画物の印刷に成功した後はイエローマーカーサーチも前回のイエローマーカーサーチS102で算出したタイムアウト時間でタイムアウトさせる設定にしても良い。
【符号の説明】
【0015】
S101 リボンマーカー通過時間記憶部
S102 次色リボンマーカーサーチタイムアウト時間算出部
2−1 印刷用紙
2−2 供給側インクリボン
2−3 巻き上げ側インクリボン
2−5 給紙ローラー
2−6 給紙ローラー
2−7 サーマルヘッド
2−8 グリップローラー
2−9 ピンチローラー
2−10 リボンマーカーセンサー
2−11 反射板
2−12 プラテンローラー
2−13 印刷用紙先端検出センサー
2−14 印刷用紙搬送方向
2−15 供給側インクリボン回転方向
2−16 巻き上げ側インクリボン回転方向
701 イエロー第一リボンマーカー
702 イエロー第二リボンマーカー
703 イエローインクリボン
704 マゼンタ、シアン、オバーコートリボンマーカー
705 マゼンタインクリボン
706 シアンインクリボン
707 オーバーコートインクリボン
708 リボンマーカーセンサー出力波形
S801 給紙部
S802 印刷用紙先端検出部
S803 印刷色判定部
S804 イエローマーカーサーチ部
S805 マーカーサーチ部
S806 印刷処理部
S807 オーバーコート終了判定部
S808 印刷用紙逆搬送部
S809 排紙部
S901 インクリボンマーカー検出開始部
S902 インクリボン巻上げ開始部
S903 第一インクリボンマーカー検出判定部
S904 インクリボンマーカー通過時間計測開始部
S905 第一インクリボンマーカー通過判定部
S906 インクリボンマーカー通過時間、タイムアウト時間比較部
S907 インクリボンマーカー通過時間計測停止部
S908 第二インクリボンマーカー検出判定部
S909 リボン巻き上げ停止部
S910 インクリボンマーカー通過時間計測停止部
S911 インクリボンマーカー検出停止部
S1001 インクリボンマーカー検出開始部
S1002 インクリボン巻き上げ開始部
S1003 インクリボンマーカー検出判定部
S1004 インクリボン巻き上げ停止部
S1005 インクリボンマーカー検出停止部
1101 センサー群
1102 ステッピングモーター
1103 ステッピングモータードライバ
1104 ポジションチェンジモーター
1105 リボンフィードモーター
1106 DCモータードライバ
1107 RAM(Randam Access Memory)
1108 ROM(Read Only Memory)
1109 熱制御IC
1110 サーマルヘッド
1111 LCD(Liquid Crystal Display)ドライバ
1112 LCD(Liquid Crystal Display)
1113 操作部材
1114 用紙カセット種別検出
1115 通信インターフェースB
1116 通信インターフェースA
1117 メモリーカード
1118 メモリーカードスロット
1119 MPU(Micro Processer Unit)
1201 印刷時インクリボン巻き上げ停止地点
S1301 インクリボンマーカー検出時間計測開始部
S1302 インクリボンマーカー検出時間、タイムアウト時間比較部
S1303 成功応答部
S1304 失敗応答部
S1305 インクリボンマーカー検出時間計測停止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
面順次に配置されその各々に先頭検出用の検出マーカーを持つ熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出方法であり、該熱昇華インクリボンの先頭マーカーを検出する検出手段、該検出手段で検出した熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出を契機に、その通過時間を計測する計測手段、該計測手段により計測した該通過時間から次色熱昇華インクの検出にかかる時間を予測算出する算出手段、該算出時間以内に次色熱昇華インクの先頭検出が出来なかった場合、次色熱昇華インクリボンの先頭検出失敗として判定する判定手段、該判定手段の判定結果により以後の印刷処理を制御する制御手段から構成される事を特徴とするプリントシステム。
【請求項2】
該算出手段により算出される時間は次色熱昇華インクの先頭検出が可能で、次々色熱昇華インクの先頭検出は不可能な時間に設定される事を特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項3】
該判定手段が次色熱昇華インクの先頭検出に失敗したと判定した場合、該制御手段は当該印刷処理を中止して、使用者に印刷失敗を通知する事を特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。
【請求項4】
該判定手段が次色熱昇華インクの先頭検出に失敗したと判定した場合、該制御手段は当該熱昇華インクリボンの先頭マーカー検出を中止して、熱昇華インクの先頭色の検出から当該色のインクリボン先頭マーカー検出をやり直し印刷を継続する事を特徴とする請求項1に記載のプリントシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−56744(P2011−56744A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208082(P2009−208082)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】