説明

プリント配線板およびその製造方法

【課題】折り曲げ、屈曲に適し、多層化せずに基板の高密度化が可能な擬似同軸構造を有するプリント配線板およびその製造法を提供する。
【解決手段】部品実装部8と、この部品実装部に連設された伝送線路部7とをそなえたプリント配線板において、前記伝送線路部は、中心に配された信号配線4の周囲に、絶縁樹脂層6を介して接地層5が配置され、前記伝送線路部の信号配線の幅が5〜30μmの範囲にあり、前記絶縁樹脂層の厚さが前記信号配線の幅に対応する5〜40μmの範囲にあって、前記伝送線路部7の接地層5が前記部品実装部8に設けられた接地層と接続されたことを特徴とするプリント配線板、およびその製造法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板の製造法に係わり、とくに電気・電子機器の小型化・高性能化への要求に対応した高速信号を伝送するためのプリント配線板の製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器における信号の処理速度は、近年ますます上昇している。このため、プリント配線板を通る信号の伝送速度も速くなっている。高速信号の伝送においては、その信号配線に外部からの電磁波ノイズが侵入すると、的確に信号が伝わらなくなる。電磁波ノイズの影響は、信号が高速であるほどより顕著となる。
【0003】
一般に、プリント配線板において外部からの電磁波ノイズを抑制するために、信号配線の周囲に接地層を配して電磁波を遮蔽する。その手法としては、ストリップラインやマイクロストリップラインなどがあるが、図1に示すように、信号配線1の周囲に配した絶縁層2を介して接地層3により信号配線1を覆う同軸構造が最も効果的である。
【0004】
そこで、高速伝送を行う信号配線のみ、セミリジッドケーブルなどの同軸線路を基板上に表面実装により配する手法が提案されている(特許文献1)。また、同軸ケーブルを基板内に埋設する手法も提案されている(特許文献2)。
【0005】
さらに、ストリップラインにおける上、下接地層間を連続的に接続することで、擬似的に同軸構造とする手法も提案されている(特許文献3および4)。あるいは、信号配線の周辺に形成した溝に接地層を設けることで、擬似的に同軸構造とする手法が提案されている(特許文献5)。また、樹脂エッチングにより信号配線の周囲にある第一の絶縁層を第一の接地層まで除去し、電着手法により配線周囲に第二の絶縁層を形成し、その後、第二の接地層を形成する手法が提案されている(特許文献6)。
【0006】
一方、電子機器は、携帯電話をはじめとして小型化・軽量化が図られており、これに搭載されるプリント配線板もまた、小型化、軽量化の要求が高まっている。これに対応するため、プリント配線板の薄型化、表面実装部品の低背化などの手段により高密度化する手法や、フレキシブルプリント配線板などを用いて基板を折り畳んで実装することで、機器内の空間を有効に利用する手法が採られている。
【特許文献1】特開2004-335515号公報
【特許文献2】特開平6-251642号公報
【特許文献3】特開2001-16007号公報
【特許文献4】特開2003-249731号公報
【特許文献5】特開2000-323846号公報
【特許文献6】特開2004-119604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来例は、何れも問題点があり次の通りである。まず、セミリジッドケーブルを表面実装する場合、セミリジッドケーブルが伝送に必要な距離だけ基板表面を横切る。このため、当該箇所は実装ができなくなり、高密度化には不向きである。
【0008】
また、同軸ケーブルを基板内に埋設する場合、一般に100μm以上の径を有するため、埋設に要する樹脂厚さも100μm以上が必要となる。この結果、基板全体が厚くなり、高密度化に不利である。
【0009】
また、擬似的に同軸構造とする場合、第一の接地層、信号配線層、第二の接地層を順次形成、積層する必要がある。この結果、基板全体は3層構造となり、高密度化には不向きである。
【0010】
加えて、これらの擬似的な同軸構造の第一の接地層と第二の接地層とを接続するためには、レーザ加工により溝を形成する必要があって加工時間が長くなる。この結果、生産性の低下、生産コストの増大などの問題を生じる。
【0011】
樹脂エッチングおよび電着手法により擬似的に同軸構造を作る場合、多層化を避けることができ、樹脂エッチングのため面内一括加工により溝形成が可能であるから、レーザ加工に比べて有利であるといえる。
【0012】
しかしながら、金属からなる第一の接地層が各同軸線路間を接続した構造であるため、基材として可撓性に富むポリイミドを適用しているにも拘わらず、折り畳んでの実装には不向きである。
【0013】
本発明は上述の点を考慮してなされたもので、折り曲げに適し、多層化せずに基板の高密度化が可能な擬似同軸構造を有するプリント配線板およびその製造法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的達成のため、本発明は、
部品実装部と、この部品実装部に連設された伝送線路部とをそなえたプリント配線板において、
前記伝送線路部は、中心に配された信号配線の周囲に、絶縁樹脂層を介して接地層が配置され、
前記伝送線路部の信号配線の幅が5〜30μmの範囲にあり、
前記絶縁樹脂層の厚さが前記信号配線の幅に対応する5〜40μmの範囲にあって、
前記伝送線路部の接地層が前記部品実装部に設けられた接地層と接続された
ことを特徴とするプリント配線板、
および
部品実装部と、この部品実装部に連設された伝送線路部とをそなえ、前記伝送線路部は、中心に配された信号配線の周囲に、絶縁樹脂層を介して接地層が配置された同軸構造であり、前記伝送線路部と前記部品実装部とが一体に設けられたプリント配線板の製造法において、
a.絶縁性基材の上に前記信号配線を設ける工程と、
b.前記信号配線の周囲の前記絶縁性基材を除去する工程と、
c.前記信号配線の周囲に電着手法により絶縁層を設ける工程と、
d.前記絶縁層の周囲に前記接地層を設ける工程と
を有することを特徴とするプリント配線板の製造法、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、伝送線路のみを選択的かつ独立した同軸構造とすることで、基板の高密度化を阻害せず、かつ高速信号の伝送に適したプリント配線板を製造することが可能となり、延いては電子機器の高性能化、小型化に貢献するものである。
【0016】
概要説明
(プリント配線板の構造)
図2は、本発明によるプリント配線板の基本構造を示しており、伝送線路部のみを選択的かつ独立の同軸構造としている。このプリント配線板は、信号配線4の周囲に接地層5が絶縁層6を介して配置され、各々が独立して屈曲可能な同軸構造の伝送線路7と部品実装部8とを一体に有しており、伝送線路部7の信号配線4の幅が5〜30μmの範囲にあり、絶縁層6の厚さが信号配線の幅に対応した5〜40μmの範囲にある。
【0017】
この絶縁層をポリイミドやフッ素樹脂とすることで、同軸構造の伝送線路に可撓性を付与することが可能となり、これら樹脂は誘電正接が小さいことから高速信号の伝送における誘電体による損失を軽減することが可能となり、高速信号の伝送に有利である。
【0018】
また、同軸構造の伝送線路が個々に独立して屈曲可能であるため、ねじれ方向への実装や、従来、フレキシブルプリント配線板では適用不能な回転機構を有する部位への適用が可能である。
【0019】
そして、信号配線の幅を5〜20μm、絶縁樹脂層の厚さを5〜30μmの範囲とすることで、特性インピーダンスが正確に50Ωである同軸構造の伝送線路を形成できる。
【0020】
本発明により形成される同軸構造の径は100μm未満であるため、多層基板の内層に埋設した場合においても、埋設のための樹脂の厚さを抑制することが可能である。
【0021】
(プリント配線板の製造法)
本発明の製造法では、基材上の信号配線の周囲の基材を除去し、この信号配線の周囲に絶縁層、接地層を設けることで、プリント配線板の伝送線路部のみを選択的に同軸構造として基板の小型化に寄与する。
【0022】
そして、本発明における信号配線層の形成方法は特に限定されるものではないが、信号配線の線幅を精度よく制御するには、セミアディティブ法が望ましい。また、絶縁層を電着手法により塗布することで、膜厚を精度よく制御しかつ選択的に絶縁層を形成することが可能となる。
【0023】
プリント配線板の製造法における絶縁性基材はポリイミドで、信号配線の周囲の基材を除去する手段が化学エッチングであってもよい。基材の除去手法は、ブラスト、レーザ、プラズマなどが考えられる。ただし、ブラストは研磨剤が配線に食い込むなどして、除去が困難になるという問題があること、レーザは前述のごとく大面積の加工に時間がかかり、またプラズマはそのエッチング時間が長いことを考慮する必要がある。
【0024】
この結果、絶縁性基材をポリイミドとし、例えばヒドラジンなどのような化学エッチングに比べて安全かつ環境への負荷が少ない無機アルカリ成分と水とを主成分とするTPE-3000(東レエンジニアリング株式会社製)などによる化学エッチングを行うことが、配線へのダメージ、加工時間すなわち加工コスト、延いては製品のコストの面で有利である。このエッチングに用いるエッチング液は、ポリイミド種によりエッチング時間が変化することから、ポリイミドは単一なものが望ましく、例えばメタロイヤル(東洋メタライジング株式会社製)などが挙げられる。
【0025】
セミアディティブ法により配線を形成する場合は、カプトンなどの単一組成のポリイミドに対しスパッタなどの乾式めっき、あるいは無電解めっきなどの湿式めっきを行ったものを適用してもよい。
【0026】
また、プリント配線板の製造法における電着手法により形成する絶縁層は、ポリイミドまたはフッ素樹脂であってもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【実施例1】
【0028】
図3は、本発明の一実施例による同軸構造の形成法を示す工程断面図である。
【0029】
まず、図3A(1)に示すように、単一組成のポリイミド9の両面に対し0.1μmの銅のシード層10を形成し、両面銅張り板11とする。ポリイミドの種類は、ここでは厚さ25μmのカプトン100EN(東レ・デュポン株式会社製)を選択した。
【0030】
また、シード層の形成方法は、スパッタ、蒸着などの乾式めっき、無電解めっきなどの湿式めっきなどの手法が考えられるが、ここではスパッタ法により形成した。
【0031】
次いで、図3A(2)に示すように、両面銅張り板の片面を全面保護、もう片面を信号配線形成部が開口するように、めっきレジストパターン12を形成する。めっきレジストは、めっき液に対する耐性を有し、後に行うめっき厚さよりも厚いものであればよい。ここでは、厚さ19μmのドライフィルムレジストRY3219(日立化成工業株式会社製)を適用した。ここで、信号配線部の開口幅は14μmとした。
【0032】
続いて、図3A(3)に示すように、硫酸銅めっきにより13μmめっきを行うことで信号配線13を形成し、めっきレジスト12を剥離する。この後、図3A(4)に示すように、ポリイミド除去部14を開口してエッチング保護層を形成し、過硫酸ナトリウム水溶液などの適切なエッチャントにより銅めっき換算で1μmエッチングを行うことで、ポリイミド除去部14のシード層10を除去し、エッチング保護層を剥離した。
【0033】
エッチング保護層は、ここでは厚さ20μmのドライフィルムレジストSPG202(旭化成エレクトロニクス株式会社製)を選択した。ポリイミド除去部14のシード層10を除去した後の信号配線13の幅は12μm、厚さは12μmとなる。
【0034】
この後、図3B(5)に示すように、化学エッチングの手法によりTPE-3000(東レエンジニアリング株式会社製)を用いて、残ったシード層10をマスクとしてポリイミド9を除去した。
【0035】
さらに図3B(6)に示すように、電着により21μmの厚さの絶縁層15を形成する。絶縁層15には、誘電率、誘電損失の低い樹脂を適用することで、高速信号の伝送には有利となる。ここでは、ポリイミドを樹脂分とするエレコートPI(株式会社シミズ製)を適用した。
【0036】
次いで図3B(7)に示すように、絶縁層15の周囲に無電解めっき、電解めっきの順で接地層16を形成した。このときの接地層16の厚さは、5μmとした。さらに図3B(8)に示すように、接地層16の周囲にエレコートPIを用いて厚さ8μmの保護層17を形成することにより、特性インピーダンスが50Ωの同軸構造の伝送線路が形成できる。
【実施例2】
【0037】
図4は、本発明の第二の実施例により形成される同軸構造の伝送線路の断面図である。
【0038】
実施例1における絶縁層18の電着樹脂を、ポリイミドに代えて、ポリイミドよりさらに誘電率、誘電正接の低いフッ素樹脂としたエレコートナイスロン(株式会社シミズ製)を適用した。このときの信号配線19は、シード層の除去後で幅15μm、厚さ15μmとし、電着膜厚は18μmとした。
【0039】
また、接地層20は、銀を0.5μm蒸着した。接地層20を貴金属である銀とすることで、この後の保護層の形成は不要となる。また、接地層20が0.5μmと薄いので、折り曲げに有利である。これにより、特性インピーダンスを50Ωとした同軸構造の伝送線路が形成できる。
【実施例3】
【0040】
図5A(a),(b)ないし図5E(a),(b)は、本発明の第三の実施例によるフレキシブルプリント配線板の工程平面図を示しており、各図とも(a)は信号配線側から、(b)はその反対側から見たものである。
【0041】
また、図6A(a),(b)および図6B(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面図を示す。
【0042】
まず、絶縁性基材21である厚さ25μmのカプトン100ENに対し層間接続用の穴22を形成し、実施例1と同様に0.1μmの銅をスパッタし、シード層23とする。穴の種類は非貫通、貫通を問わず、また穴の形成方法は非貫通であればレーザ、エッチング、貫通であれば機械的なドリル、パンチ、レーザ、エッチングなどの手法が挙げられるが、特に限定するものではない。ここでは、UV-YAGレーザによりφ50μmの貫通穴を形成した。
【0043】
次いで図5Aおよび図6Aに示すように、信号配線24を含めた配線25をめっきにより形成する。この際、めっきレジストにはRY3219(日立化成工業株式会社製)を適用した。
【0044】
また、信号配線24のレジスト開口幅は12μmとし、めっき厚さは11μmとした。このとき、層間接続用の穴22にもめっきが析出するため、層間接続も同時に行える。
【0045】
続いて図5Bおよび図6Bに示すように、ポリイミド除去部26を開口するようにしてエッチングレジストSPG202を形成し、過硫酸ナトリウム水溶液などの適切なエッチャントを用いてポリイミド除去部26のシード層23を除去する。エッチングは銅めっき換算で1μmとし、これによりシード層23を除去した後の信号配線24の幅は10μm、厚さは10μmとなる。
【0046】
次いで図5Cおよび図6Cに示すように、TPE-3000を用いてポリイミド除去部26のポリイミドを化学エッチングする。
【0047】
この後、残りのシード層23を除去し、図5Dおよび図6Dに示すように実装部27および接地層接続部28をマスキングし、エレコートPIにより18μm電着を行って配線25の周囲に絶縁層29を形成する。
【0048】
マスキングの材料は、電着する樹脂の厚さよりも厚いマスキング材を適用する。ここでは、厚さ50μmのドライフィルムレジストALPHO411Y50(ニチゴー・モートン株式会社製)を選択した。マスキング材の剥離後、導体露出部である実装部27および接地層接続部28に、絶縁層29をマスクとして無電解ニッケルをし、次いで金メッキを行う。
【0049】
そして、図5Eおよび図6Eに示す通り、信号配線24および接地層接続部28を露出するように接地層パターンをマスキング材により形成し、接地層となる銀30を0.5μm蒸着し、マスキング材を剥離した。マスキング材は、蒸着時の熱により変成せず、蒸着後に剥離容易なものを適用することが望ましい。
【0050】
ここでは、クレープマスキングテープNo.293(株式会社寺岡製作所製)を用いた。これにより、伝送線路の特性インピーダンスがほぼ正確に50Ωである同軸構造を持ったフレキシブルプリント配線板が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明が指標とする同軸構造の断面図。
【図2】本発明による同軸構造を示す概念的な斜視図。
【図3A】本発明の第一の実施例を説明するための部分工程断面図。
【図3B】本発明の第一の実施例を説明するための部分工程断面図。
【図4】本発明の第二の実施例を説明するための断面図。
【図5A】本発明の第三の実施例におけるフレキシブルプリント配線板の工程平面図であり、図5A(a)は信号配線側から見た図であり、図5A(b)はその反対側から見た図。
【図5B】本発明の第三の実施例におけるフレキシブルプリント配線板の工程平面図であり、図5B(a)は信号配線側から見た図であり、図5B(b)はその反対側から見た図。
【図5C】本発明の第三の実施例におけるフレキシブルプリント配線板の工程平面図であり、図5C(a)は信号配線側から見た図であり、図5C(b)はその反対側から見た図。
【図5D】本発明の第三の実施例におけるフレキシブルプリント配線板の工程平面図であり、図5D(a)は信号配線側から見た図であり、図5D(b)はその反対側から見た図。
【図5E】本発明の第三の実施例におけるフレキシブルプリント配線板の工程平面図であり、図5E(a)は信号配線側から見た図であり、図5E(b)はその反対側から見た図。
【図6A】図6A(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面を示す工程断面図。
【図6B】図6B(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面を示す工程断面図。
【図6C】図6C(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面を示す工程断面図。
【図6D】図6D(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面を示す工程断面図。
【図6E】図6E(a),(b)は、図5AにおけるA-A’線 およびB-B’線に沿って切断した断面を示す工程断面図。
【符号の説明】
【0052】
1 信号配線
2 絶縁層
3 接地層
4 信号配線
5 接地層
6 絶縁層
7 同軸構造の伝送線路部
8 部品実装部
9 ポリイミド
10 シード層
11 両面銅張り板
12 めっきレジスト
13 信号配線
14 ポリイミド除去部
15 絶縁層
16 接地層
18 保護層
18 絶縁層
19 信号配線
20 接地層
21 基材
22 層間接続用穴
23 シード層
24 信号配線
25 配線
26 ポリイミド除去部
27 実装部
28 接地層接続部
29 絶縁層
30 接地層となる銀

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品実装部と、この部品実装部に連設された伝送線路部とをそなえたプリント配線板において、
前記伝送線路部は、中心に配された信号配線の周囲に、絶縁樹脂層を介して接地層が配置され、
前記伝送線路部の信号配線の幅が5〜30μmの範囲にあり、
前記絶縁樹脂層の厚さが前記信号配線の幅に対応する5〜40μmの範囲にあって、
前記伝送線路部の接地層が前記部品実装部に設けられた接地層と接続された
ことを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
請求項1記載のプリント配線板において、
前記絶縁層が、ポリイミドまたはフッ素樹脂であることを特徴とするプリント配線板。
【請求項3】
部品実装部と、この部品実装部に連設された伝送線路部とをそなえ、前記伝送線路部は、中心に配された信号配線の周囲に、絶縁樹脂層を介して接地層が配置された同軸構造であり、前記伝送線路部と前記部品実装部とが一体に設けられたプリント配線板の製造法において、
a .絶縁性基材の上に前記信号配線を設ける工程と、
b.前記信号配線の周囲の前記絶縁性基材を除去する工程と、
c.前記信号配線の周囲に電着手法により絶縁層を設ける工程と、
d.前記絶縁層の周囲に前記接地層を設ける工程と
を有することを特徴とするプリント配線板の製造法。
【請求項4】
請求項3記載のプリント配線板の製造法において、
前記絶縁性基材をポリイミドとし、前記信号配線の周囲の前記絶縁性基材を化学エッチングで除去することを特徴とするプリント配線板の製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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