説明

プレカット加工システム

【課題】部材が正しく加工されているか否かをチェックするための情報を、加工部位や基本印字情報の印字位置に重なることなく適切に木材に付すこ。
【解決手段】木材に対して施されるべき加工の内容を印字用のイメージ情報として部材毎に生成し、各加工及び通り芯番地等の基本印字情報の両端位置から空白部を抽出し、長さが所定条件(例えば、より長いもの、一定値以上であって先端に近いものなど)を満足する空白部の中心を記入中心位置に設定すると共に、長さが所定条件を満足しない場合にイメージ情報が当該空白部に収まる様に長さ方向を縮小する縮尺倍率を設定することにより、プレカット制御手段によるプレカット加工、基本印字情報の印字、及びイメージ情報の記入を行ったときに、当該イメージ情報が加工や基本印字情報に重なって見難くなるということがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅を構成する横架材、柱材、羽柄材等の構造部材をプレカット加工によって製造するためのシステムに係り、特に、加工が正しく行われているか否か、ケラバ落としの様な残加工が必要か否かを容易にチェックすることができる様にしたプレカット加工システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、木材加工機の操作位置に配置した表示器にCADデータを表示したり(特許文献1)、チェック用の帳票出力を行うことで(特許文献2)、加工内容をチェック可能にしたプレカット加工システムの提案がなされている。
【0003】
しかし、特許文献1のシステムでは、例えば、刃物の折損などの加工中の何らかの不具合によって一部の加工が正常に実行できなかったことをストックヤードで確認する際には利用できず、特許文献2のシステムでは、帳票との突き合わせという面倒な作業が必要になるという問題がある。
【0004】
そこで、特許文献3の提案の様なラベル貼付や印字によって帳票情報を木材に付す方法も考えられるが、ラベル貼付は余分な手作業を必要とする問題があり、チェック情報の印字をするに当たっては、加工によって切削等の加工箇所や通り芯番地の印字箇所等に重なってしまうと意味をなさないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−109108(0014〜0016,図4〜図7)
【特許文献2】特開2007−247181(0077,図15)
【特許文献3】特開平11−343659(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、プレカット加工された構造部材が、正しく加工されているか否かをチェックするための情報を適切に木材に付すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明のプレカット加工システムは、木材搬送装置、木材加工機及び印字装置を備え、木材に対して、木造住宅構成部材としての各種加工をプレカット加工によって形成すると共に、物件名,部材番号,通り芯番地等の配材や組立に必要な基本印字情報を印字するための部材加工情報に基づいて、当該部材に対してなされるべき加工の内容を表示した加工チェック用の情報をも記入するために、以下の構成を備えたことを特徴とする。
(1)前記部材加工情報に基づいて、木材に対して施されるべき加工の内容を印字用のイメージ情報として部材毎に生成する加工内容イメージ情報生成手段を備えていること。
(2)前記部材加工情報に基づいて、プレカット加工によって形成される各加工の当該部材上での両端位置を算出する加工両端位置算出手段を備えていること。
(3)前記部材加工情報に基づいて、印字される各基本印字情報の当該部材上での両端位置を算出する基本印字情報両端位置算出手段を備えていること。
(4)前記加工両端位置算出手段及び前記基本印字情報両端位置算出手段によって算出された両端位置の情報に基づき、当該部材上で各加工及び各基本印字情報の間に残存する空白部の中心位置と長さを算出し、長さが所定条件を満足する空白部を抽出する空白部抽出手段を備えていること。
(5)前記空白部抽出手段が抽出した空白部の中心位置を前記イメージ情報の記入中心位置に設定する記入中心位置設定手段を備えていること。
(6)前記空白部抽出手段が抽出した空白部の長さが所定条件を満足するか否かを判定し、当該空白部の長さが所定条件を満足しない場合は前記イメージ情報が当該空白部に収まる様にするための縮尺倍率を設定する縮尺倍率設定手段を備えていること。
(7)前記加工情報に基づいて、前記木材搬送装置、木材加工機及び印字装置を駆動制御して、木材に対してプレカット加工及び基本印字情報の印字する制御処理を実行すると共に、前記記入中心位置設定手段及び縮尺倍率設定手段の設定に基づいて前記木材搬送装置及び印字装置を駆動制御して、前記加工内容イメージ情報生成手段の生成したイメージ情報を記入する制御処理を実行するプレカット制御手段を備えていること。
【0008】
本発明のプレカット加工システムによれば、「(1)イメージ情報生成手段」により、木材に対して施されるべき加工の内容を印字用のイメージ情報として部材毎に生成し、「(2)加工両端位置算出手段」及び「(3)基本印字情報両端位置算出手段」によって算出された両端位置の情報に基づいて、「(4)空白部抽出手段」が空白部の中心位置と長さを算出し、長さが所定条件(例えば、より長いもの、一定値以上であって先端に近いものなど)を満足する空白部を抽出し、「(5)記入中心位置設定手段」で記入中心位置を設定すると共に、「(6)縮尺倍率設定手段」で長さが所定条件を満足しない場合にイメージ情報が当該空白部に収まる様にするための縮尺倍率を設定することにより、「(7)プレカット制御手段」によるプレカット加工、基本印字情報の印字、及びイメージ情報の記入を行ったときに、当該イメージ情報が加工や基本印字情報に重なって見難くなるということがない。
【0009】
ここで、本発明のプレカット加工システムにおいて、前記イメージ情報生成手段は、以下のいずれかの手段として構成することができる。
(8−1)加工の位置、面、内容を一組とする文字情報を加工毎に生成し、当該文字情報を横書きで描画する際の列の数を、木材の寸法と加工の数との関係で決定し、各列毎に位置、面、加工の別を示す見出しを付したイメージ情報に展開する手段。
(8−2)加工の位置、面、内容を示す加工チェック用の模式図を、部材の長さに無関係な所定長さの図形描画用のイメージ情報として生成する手段。
【0010】
文字情報を、横書きで描画する際の列の数を木材の寸法と加工の数との関係で決定し、各列毎に位置、面、加工の別を示す見出しを付したイメージ情報に展開することにより、大きな文字で記入することを可能にする。同じく、模式図を部材の長さに無関係な所定長さの図形描画用のイメージ情報として生成することにより、より大きく見やすい図形とすることができる。
【0011】
一方、本発明のプレカット加工システムにおいて、前記イメージ情報生成手段、空白部抽出手段を以下の手段として構成することもできる。
(9)前記イメージ情報生成手段は、加工の位置、面、内容を一組とする文字情報を加工毎に生成し、当該文字情報を横書きで描画する際の列の数を、木材の寸法と加工の数との関係で決定し、各列毎に位置、面、加工の別を示す見出しを付したイメージ情報に展開すると共に、加工の位置、面、内容を示す加工チェック用の模式図を、部材の長さに無関係な所定長さの図形描画用のイメージ情報として生成する手段として構成され、前記空白部抽出手段は、2つの空白部を抽出し、一方をイメージ情報に展開された文字情報の記入箇所として、他方を模式図の記入箇所とする手段として構成されていること。
【0012】
文字情報あるいは図形情報のみであっても、十分に加工チェック用として便利であるが、文字情報と図形情報の両方が記入されることで、より利便性を高めることができる。なお、2つの空白箇所の抽出条件としては、長いものから2つという様に長さだけで抽出してもよいし、長さが大きいことを第1の優先条件とし、空白部同士の位置が近いことを第2の優先条件として2つの空白部を抽出してもよい。あるいは、所定値以上で隣合う空白部を先端側から探索して抽出するという条件であってもよい。文字情報及び図形情報がより近い場所に記入されると、図形情報で確認しづらい部分を文字情報で、逆に、文字情報で確認しづらい部分を図形情報で確認する際に視線を大きく動かす必要がなく、さらに利便性が高まる。
【0013】
そして、本発明のプレカット加工システムにおいて、前記縮尺倍率設定手段を以下の手段として構成することもできる。
(10)前記縮尺倍率設定手段は、前記空白部抽出手段が抽出した空白部の長さが所定条件を満足するか否かを判定し、当該空白部の長さが所定条件を満足しない場合は前記イメージ情報の長さ方向について縮小する様に前記縮尺倍率を設定する手段として構成されていること。
【0014】
縮尺をするときに、相似形ではなく、長さ方向の縮小で対応することにより、イメージ情報の内容を読み取りやすいままで空白部の長さに対応させることができる。イメージ情報であることにより、かかる縮尺におけるデータの変換が容易である。
【0015】
なお、イメージ情報には、プレカット加工では実施しづらい「ケラバ落とし」などの後加工についても記入する様にしておくことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プレカット加工された構造部材が、正しく加工されているか否かをチェックするための情報が、加工部位や基本印字情報の印字位置に重なることがなく、常に適切に木材に加工チェック情報を付すことができる。この結果、プレカット工場における製品チェック作業を容易にし、品質管理のための作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例のプレカット設備の機械装置の構成を示す模式図である。
【図2】実施例における設計支援装置の構成を示す模式図である。
【図3】実施例における間取りの表示状態を例示する説明図である。
【図4】実施例における伏図の表示状態を例示する説明図である。
【図5】実施例におけるプレカット加工制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】実施例において実行されるプレカット加工制御情報生成処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】実施例において実行される印字情報生成処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】実施例において実行される印字情報生成処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】実施例において実行される印字情報生成処理の内容を示すフローチャートである。
【図10】実施例において実行される印字情報生成処理の内容を示すフローチャートである。
【図11】実施例における加工チェック情報の記入例を示す説明図である。
【図12】実施例において実行されるプレカット加工制御処理の内容を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、住宅を構成する横架材、柱材、羽柄材等の構造部材をプレカット加工によって製造するためのシステムにおいて、加工が正しく行われているか否か、ケラバ落としの様な残加工が必要か否かを容易にチェックすることのできるプレカット加工システムについて実施例で説明する。
【実施例1】
【0019】
図1は、実施例1としてのプレカット設備1を構成する各種加工機11,12,13等の配置を示す模式的平面図である。まず最初に、この図1に従って、プレカット設備1の全体配置等について説明する。
【0020】
プレカット設備1は、各種加工機として、木材の先端及び後端の切断及び上下面に対する加工を行うための切断・上下面加工機11と、木材の側面に対する加工を行うための側面加工機12と、木材の木口部分に対して継手・仕口の加工を行うための木口加工機13と、加工済みの木材に通り芯番地等の情報を印字する印字装置14とを備えている。また、木材を横移動させるチェーンスラッシャ21〜23と、木材を軸方向移動させるローラコンベア31〜36と、木材を横移動で排出するホイールコンベア25とを備え、CAD/CAMデータに基づいて各加工機11,12,13及び印字装置14の駆動制御及び木材の搬入・搬出を自動的に実行しつつ柱材や横架材のプレカット加工を実行する様に構成されている。
【0021】
自動制御のためのCAD/CAMデータを作成するためのプレカット加工データ作成支援装置100は、図2に示す様に、CAD/CAMデータ作成プログラムがインストールされたハードディスク101を備えるパーソナルコンピュータ102と、ディスプレイ103と、キーボード104と、マウス105と、CD−ROMドライブ106と、FDドライブ107と、プリンタ108とを備えている。ハードディスク101には、CAD/CAMデータ作成プログラムがインストールされると共に、このプログラムを実行するために必要な各種情報がインストールされている。
【0022】
なお、ハードディスク101には、特開2005−165906、特開2005−165907、特開2005−165908、特開2005−165909及び特開2005−165918、さらに特開2007−149062の実施形態として開示したCAD/CAMデータ作成プログラム及び当該プログラムを実行するための各種情報がインストールされている。
【0023】
このCAD/CAMデータ作成プログラムを実行することにより、図3に示す様に、ディスプレイ103上において間取りを決定し、図4に示す様に、各階層の横架材及び柱材等の配置を示す伏図を作成することができる。
【0024】
本実施例においては、在来軸組工法による継手・仕口の加工形状・寸法に関する継手・仕口DB(軸組工法用)101aと、金物工法用の継手金物を取り付けるための継手・仕口の加工形状・寸法に関する継手・仕口DB(金物工法用)101bが、ハードディスク101にインストールされている。在来軸組工法用のDB101aには、「継手・仕口の種類及び基準寸法」とその「加工形状・寸法に関するデータ」が、金物工法用のDB101bには、「継手金物の種類・型番」とその取り付け孔等の「加工形状・寸法に関するデータ」が、それぞれ対応付けられて記憶されている。設計者は、横架材及び柱材の配置を決定した後、各構造材同士について、在来軸組工法であれば「継手・仕口の種類・基準寸法」を、金物工法であれば「継手金物の種類・型番」を決定し、継手・仕口データとして入力する。すると、上記データベース101a,101bから、それぞれの「加工形状・寸法に関するデータ」が検索され、該当部位を加工するための情報として各構造部材のデータに関連付けがなされる。そして、CAD機能によって構造材の配置及び継手・仕口に関する加工情報が決定されると、その結果は、プレカット加工のためのCAD/CAMデータとしてハードディスク101の記憶領域に記憶される。
【0025】
次に、実施例のプレカット設備1の制御系統の構成について説明する。制御系統は、図5に示す様に、イーサネット(登録商標)200を介して接続された制御コンピュータ210と、シーケンサ220と、印字機コントローラ230と、加工機コントローラ240とによって構成されている。
【0026】
制御コンピュータ210には、CAD/CAMデータ入力部211及びマニュアル指令入力部212から、加工条件や印字条件などの各種情報が入力される様に構成されている。制御コンピュータ210は、これら入力された加工条件や印字条件などの各種情報に基づいて、実際に機器を駆動制御して加工、印字等を実行するためのデータ(加工データ、印字データ、印字位置データなどによって構成される)を生成し、シーケンサ220、印字機コントローラ230及び加工機コントローラ240に対して送信する。
【0027】
このため、制御コンピュータ210は、CAD/CAMデータ入力部211又はマニュアル指令入力部212を介して入力されたデータに基づいて、実際に各加工機11,12,13を駆動制御して加工を実行するための加工データと、印字装置14を駆動して印字を実行するための印字データとを算出する。この演算処理において、印字装置14を駆動して印字する情報(通り芯番地、製品番号、加工形状チェック情報等の文字・記号・図形によって構成される)は、それぞれの印字位置についてもこのとき算出される。即ち、製品毎に加工データ、印字データ、印字位置データが算出され、イーサネット(登録商標)210を介してシーケンサ220、印字機コントローラ230及び加工機コントローラ240に指令される。
【0028】
シーケンサ220は、各種モータ、エアシリンダ、センサ等と接続されており、チェーンスラッシャ、コンベアローラ、クランパ、ストッパ、移送位置決め移動体、ローラテーブル、プッシャ、リフト装置、木材回転装置等の搬送系の機器を駆動制御するための指令を出力し、木材の投入・搬送・クランプ・排出等の機械動作を制御する役割を担っている。
【0029】
次に、本実施例におけるプレカット加工データ作成支援装置100を用いて実行する演算処理について説明する。図6に示す様に、プレカット加工データ作成用のコンピュータ102に対し、物件名として施主の名前を入力する(S10)。次に、建築設計図面に基づき、部屋や浴室等の区画を間取り図に従って入力する(S20)。このとき、各区画に対して、和室、洋室、浴室、土間、吹き抜け等といった区画毎の属性情報も併せて入力する。
【0030】
この属性情報は、例えば、予め、コンピュータ102に対し、和室、洋室、浴室、土間、吹き抜け等といった建築物の間取り図を作成する上で必要となる区画名の選択肢を複数用意しておき、「和室」を選択した上で和室が配置される区画をマウス等の入力装置によってディスプレイ画面上で指定することにより、当該区画に対して「和室」という属性情報が付随した形で間取りの入力を行うことができる様にしておけばよい。例えば、図3の様な間取り図に基づいてこの入力を実行する。
【0031】
こうして入力された間取りに関する情報は、各区画の位置と属性の情報として間取り情報メモリ101cに記憶される(S30)。なお、このとき、間取りに関する情報は、後で、物件名を指定することによって読み出すことができる様に、物件名と共に記憶される。
【0032】
次に、図3に例示する様な間取り図に基づいて、1階であれば土台、大引等の横架材の配置情報を、2階以上であれば、梁、桁、母屋、垂木、棟木、隅木等の横架材の配置情報を入力する(S40)。
【0033】
ここで、土台、大引等の横架材の配置情報を入力するに際しては、樹種、寸法等に応じた複数の横架材候補をテーブル等の形式にしてコンピュータ102に予めインプットしておき、それらの横架材候補の中から、建築設計図面による指示や、強度その他の条件に従って適切な樹種、寸法のものを選択しながら、その配置位置を横架材の中心線、始点及び終点の位置情報として入力する様に構成しておくと操作が簡単である。
【0034】
こうして入力された横架材の配置に関する情報は、各横架材の配置位置と寸法形状とからなる情報として部材配置情報メモリ101dに記憶される(S50)。このとき、各横架材には、所定の条件に従って、それぞれ固有の部材番号が付与されて、物件名と共に上記メモリ101dに記憶される。部材番号は、例えば、「土台1」、「土台2」、…、「梁1−1」、「梁1−2」、…といった具合に付与される。
【0035】
次に、柱、間柱、筋違いといった垂直方向の構造部材(以下、「柱材」という。)に関する配置情報を入力する(S60)。ここでも、柱、間柱等の候補としてコンピュータ102に予めインプットされている樹種、寸法等に応じた複数の柱、間柱、筋違い等の候補の中から、建築設計図面の指示等に従って、適切な構造部材を選択しながら、柱や間柱であればそれを配置する際の中心位置で配置情報を入力する。また、筋違いについては、その下端側になる柱と上端側になる柱の位置を指定すればよい。
【0036】
こうしてS60の処理によって入力された柱材に関する配置情報は、それぞれの配置される位置情報及び寸法形状情報と共に部材配置情報メモリ101dに記憶される(S70)。このとき、各柱材には、所定の条件に従って、それぞれ固有の部材番号が付与されて物件名と共に上記メモリ101dに記憶される。部材番号は、例えば、「柱1」、「柱2」、…といった具合に付与される。
【0037】
次に、各構造部材の継手・仕口の加工条件を決定しながら構造部材プレカット加工情報を生成する処理を実行する(S80)。この継手・仕口の加工条件を決定するに当たっては、木造軸組工法ならば「継手・仕口の種類・基準寸法」、金物工法ならば「金物の種類・型番」を検索キーとして継手・仕口DB101a,101bが参照される。なお、この継手・仕口の加工条件を決定する方法としては、コンピュータ102に予めインプットされているプログラムに従って自動生成させる方法、柱材や横架材を個々に指定しながらオペレータが一つずつ指定しつつ決定していく方法など、種々の方法を採用することができる。なお、この構造部材プレカット加工情報生成処理においては、部材配置情報メモリ101dに記憶されている情報に基づいて、各構造部材の長さに関する加工情報も併せて生成される。そして、このS80の処理によって、各構造部材に対する長さ加工情報及び継手・仕口加工情報からなるプレカット加工情報が生成されることになる。
【0038】
このS80の処理によって生成された各構造部材のプレカット加工情報は、各構造部材に対するプレカット加工情報として、物件名、部材番号、加工の種類、及び加工位置等を関連付けた形式で、部材加工情報メモリ101eに記憶される(S90)。なお、金物工法では金物の情報もこの際に関連付けされる。
【0039】
次に、部材加工情報メモリ101eに記憶されているプレカット加工情報に基づいて、各構造部材に対する印字情報を生成する(S100)。そして、各構造部材毎に、この印字情報と構造部材加工情報とからなるプレカット加工制御情報を生成し(S110)、プレカット加工制御情報メモリ101fに記憶して本処理を終了する(S120)。
【0040】
次に、S100で実行される印字情報生成処理の詳細について、図7〜図10のフローチャートに従って説明する。この処理では、まず、部材加工情報メモリ101eから、所定の順番(例えば、部材番号順)に従って、各構造部材のプレカット加工情報を読み出す(S210)。そして、このプレカット加工情報から、物件名、部材番号、通り芯番地といった部材に印字すべき情報(以下、これらの印字情報をまとめて「基本印字情報」という。)を抽出する(S220)。
【0041】
次に、S210で読み出した構造部材が、横架材か柱材かを判断する(S230)。横架材と判断された場合には、通り芯番地が「い1」に近い側の中心線上の位置を原点とすると共に、建築時に上側となる面を印字面に設定する(S240)。なお、この建築時に上側となる面は、プレカット加工時には下側となり、印字装置14に対面する面となる。次に、この横架材が東西方向に配置されるものか南北方向に配置されるものかを判断する(S245)。東西方向に配置されるものであると判断された場合は(S245:東西)、続いて、S240で定めた原点位置の近傍所定距離の位置に対して物件名を横書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S250)。続いて、同じく原点位置を基準として、物件名の近傍に部材番号を横書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S260)。次に、やはり原点位置を基準として、端部の通り芯番地を横書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S270)。次に、やはり原点位置を基準として、仕口加工位置の原点側に仕口の通り芯番地を横書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S280)。
【0042】
一方、横架材が、南北方向に配置されるものであると判断された場合は(S245:東西)、続いて、S240で定めた原点位置の近傍所定距離の位置に対して物件名を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S255)。続いて、同じく原点位置を基準として、物件名の近傍に部材番号を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S265)。次に、やはり原点位置を基準として、端部の通り芯番地を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S275)。次に、やはり原点位置を基準として、仕口加工位置の原点側に仕口の通り芯番地を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S285)。
【0043】
一方、S230で柱材と判断された場合には、図8に示す様に、建築時の上端側の中心線上の位置を原点とすると共に、建築時に南側となる面を印字面に設定する(S310)。なお、この建築時に南側となる面は、プレカット加工時には下側となり、印字装置14に対面する面となる。続いて、S310で定めた原点位置の近傍所定距離の位置に対して物件名を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S320)。続いて、同じく原点位置を基準として、物件名の近傍に部材番号を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S330)。次に、やはり原点位置を基準として、端部の通り芯番地を縦書きで印字するための印字開始位置及び印字文字の情報を生成する(S340)。
【0044】
こうして、S250〜S280、S255〜S285及びS320〜S340で生成された基本印字情報は、これを印字する構造部材(横架材又は柱材)を特定する情報と共に、プレカット加工制御情報メモリ101fに記憶される(S400)。そして、全ての構造部材について、基本印字情報の生成が完了したか否かを判断し(S410)、未だ基本印字情報の生成が完了していない構造部材がある場合には(S410:NO)、S210以下の処理を繰り返し実行する。
【0045】
一方、全ての構造部材について、基本印字情報の生成が完了している場合には(S410:YES)、図9に示す様に、加工チェック情報の印字機能がONに設定されているか否かを判定する(S510)。
【0046】
本実施例は、この加工チェック情報の印字機能を設定することができる点が一つの特徴である。加工チェック情報は、従来は、帳票としてプリンタ出力され、プレカット工場の現場作業者が、この帳票と部材とを照らし合わせて加工が正しく行われているか否かをチェックするという方法で利用されていた。本実施例では、この加工チェック情報を、部材に直に印字することができる様に、以下の処理が行われるのである。
【0047】
この加工チェック情報印字機能がONに設定されているときは(S510:YES)、S210で読み出した各構造部材に対する加工データに基づいて、部材毎の加工情報を文字情報として生成する(S520)。
【0048】
この加工チェック用の文字情報は、加工位置、加工する面、加工の内容から構成される。加工位置は、当該部材の先端位置を0とする先端からの距離(単位:mm)を意味する数字で構成される。加工する面は、先端なら「始」、上面なら「上」、下面なら「下」、前面なら「前」、後面なら「後」、終端なら「終」と文字で構成される。加工の内容は、「蟻オス」、「側面穴」、「上欠き」、「下欠き」、「蟻メス」、「上角穴」、「下角穴」、…といった文字で構成される。なお、本実施例では、「加工する面」は、S240,S310で設定された印字面を「上」とし、その反対側を「下」、先端を左に見たときの正面を「前」、その反対側を「後」としている。
【0049】
続いて、この文字情報を横書きで描画する際の列の数を決定する(S530)。加工チェック用の文字情報は、横架材か柱材かにかかわりなく、横書きにすることにしており、列の数は、木材の寸法と加工の数との関係で決定する。
【0050】
次に、S530で決定した列の数に従って、S520で生成した文字情報を、各列毎に位置、面、加工の見出しを付したイメージ情報に展開する(S540)。横書きで2列に描画することとなった場合のイメージ情報を図11(A)に例示する。
【0051】
続いて、加工チェック用の模式図を生成する(S550)。この模式図は、上、下、前、後の各面から目視した状態の図として、図11(B)に例示するす様な四面一組の図形で構成される。この加工チェック用の模式図は、部材の長さに関係なく、全長が一定値に設定された図形描画用のイメージ情報となっている。
【0052】
こうして加工チェック用の文字及び図形のイメージ情報が生成されたら、次に、これらを記入する位置を決定する。この記入位置の決定に当たっては、当該部材の加工情報を読み出し(S610)、加工チェック用情報を印字する面における各加工の両端位置を算出する(S620)。
【0053】
加工の両端位置は、部材の始点を0とする位置情報で算出する。例えば、図11(A),(B)の例であれば、上面側に加工による欠落部分が発生する「蟻オス」、「上欠き」、「蟻メス」、「上角穴」、…についてこの算出が行われる。図11の例であれば、始点の「蟻オス」の加工長L1と加工位置0から、始点側位置X1a=0,終点側位置X1b=L1が、次の「上欠き」については、その加工幅B2と加工位置428から、始点側位置X2a=428−0.5B2,終点側位置X2b=428+0.5B2が、といった様に算出がなされる。
【0054】
次に、当該部材の基本印字情報を読み出し(S630)、基本印字情報の両端位置を算出する(S640)。
【0055】
続いて、これらの位置情報に基づき、加工及び基本印字情報の間に残存する部分(以下、「空白部」という。)の中心位置と長さを算出する(S650)。そして、空白部の長さが最も大きい2箇所を抽出する(S660)。
【0056】
そして、図10に示す様に、こうして抽出した2箇所の空白部の一方の中心位置を加工チェック用の文字情報の記入中心位置に設定すると共に(S670)、当該空白部の長さが所定値以上か否かを判定する(S672)。長さが所定値以上の場合は高さ,長さ共に倍率1に設定し(S674)、長さが所定値未満の場合は高さは倍率1とするものの長さについては空白部に収まる様に0.9,0.8,0.7等の縮尺倍率を設定する(S676)。
【0057】
同じく、S660で抽出した2箇所の空白部の他方の中心位置を加工チェック用の図形情報の記入中心位置に設定すると共に(S680)、当該空白部の長さが所定値以上か否かを判定する(S682)。長さが所定値以上の場合は高さ,長さ共に倍率1に設定し(S684)、長さが所定値未満の場合は高さは倍率1とするものの長さについては空白部に収まる様に0.9,0.8,0.7等の縮尺倍率を設定する(S686)。
【0058】
こうして記入位置及び倍率の設定された加工チェック用の文字及び図形のイメージ情報を、これらを印字する構造部材(横架材又は柱材)を特定する情報と共に、プレカット加工制御情報メモリ101fに記憶する(S690)。そして、全ての構造部材について、加工チェック用の情報の生成が完了したか否かを判断し(S700)、未だ生成が完了していない構造部材がある場合には(S700:NO)、S510以下の処理を繰り返し実行する。
【0059】
次に、プレカット加工制御用コンピュータ210によるプレカット加工制御処理の内容について説明する。この処理では、図12に示す様に、まず最初に、物件名を入力する(S810)。そして、この物件名に基づいて、CAD/CAMデータ入力部211を介してプレカット加工情報生成用コンピュータ102の構造部材プレカット加工制御情報メモリ101fから該当する物件のプレカット加工制御情報を読み出す(S820)。次に、このプレカット加工制御情報から、横架材に関するプレカット加工制御情報を抽出する(S830)。そして、まず、搬送系の機器を駆動制御して木材を切断・上下面加工機11の加工位置に送り込みつつ、S830で抽出した横架材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機11を駆動制御して、木材の長さ切断と、上下面に対する加工とを実行する(S840)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を側面加工機12の加工位置に送り込みつつ、S830で抽出した横架材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機12を駆動制御して、木材の側面に対する加工を実行する(S850)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を木口加工機13の加工位置に送り込みつつ、S830で抽出した横架材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機13を駆動制御して、木材の木口に対する加工を実行する(S860)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を印字装置14の印字位置に送り込みつつ、S830で抽出した横架材に関するプレカット加工制御情報に基づいて印字装置14を駆動制御して印字を実行する(S870)。そして、搬送系を駆動制御して加工の終了した木材をストックヤードへと排出する(S880)。そして、全ての横架材に対する加工が終了したか否かを判断し(S890)、全ての横架材に対する加工が終了するまでS840以下の制御処理を繰り返し実行する。
【0060】
一方、全ての横架材に対する加工が終了したと判断された場合には(S890:YES)、次に、S820で読み出したプレカット加工制御情報から、柱材に関するプレカット加工制御情報を抽出する(S930)。そして、まず、搬送系を駆動制御して木材を切断・上下面加工機11の加工位置に送り込みつつ、S930で抽出した柱材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機11を駆動制御して、木材の長さ切断と、上下面に対する加工とを実行する(S940)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を側面加工機12の加工位置に送り込みつつ、S930で抽出した柱材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機12を駆動制御して、木材の側面に対する加工を実行する(S950)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を木口加工機13の加工位置に送り込みつつ、S830で抽出した柱材に関するプレカット加工制御情報に基づいて加工機13を駆動制御して、木材の木口に対する加工を実行する(S960)。続いて、搬送系を駆動制御して木材を印字装置14の印字位置に送り込みつつ、S830で抽出した柱材に関するプレカット加工制御情報に基づいて印字装置14を駆動制御して印字を実行する(S970)。そして、搬送系を駆動制御して加工の終了した木材をストックヤードへと排出する(S980)。そして、全ての横架材に対する加工が終了したか否かを判断し(S990)、全ての柱材に対する加工が終了するまでS940以下の制御処理を繰り返し実行する。
【0061】
そして、全ての柱材に対する加工も終了したと判断されたら(S990:YES)、この加工制御の処理を終了する。
【0062】
以上の様な制御を実行することにより、本実施例によれば、図11(C)に例示する様に、木材の上面に対して、通り芯番地等の基本印字情報や加工による穴などと重ならない位置に加工チェック用の文字情報及び図形情報が印字される。従って、正しく加工が行われているか否かを、面倒な帳票との突き合わせ作業をしなくても判断することができる。
【0063】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例に限られることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々の態様にて実施することができる。
【0064】
例えば、イメージ情報には、プレカット加工では実施しづらい「ケラバ落とし」などの後加工についても記入する様にしておくことができる。加えて、羽柄材加工用のプレカット加工システムに応用することもできる。
【0065】
また、文字情報と模式図のいずれか一方のみとしてもよく、この場合、空白部は「一定値以上であって先端に近いもの」といった条件で抽出する様にしてもよい。
【0066】
さらに、文字情報と図形情報の両方を記入する場合において、長いものから2つという条件ではなく、先端側により近く所定値以上で隣合う空白部を抽出することを条件としたり、長さが大きいことを第1の優先条件とし、空白部同士の位置が近いことを第2の優先条件として2つの空白部を抽出する様にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
プレカット工場における製品チェック、品質管理等に利用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1・・・プレカット設備
11・・・切断・上下面加工機
12・・・側面加工機
13・・・木口加工機
14・・・印字装置
21〜23・・・チェーンスラッシャ
25・・・ホイールコンベア
31〜36・・・ローラコンベア
100・・・プレカット加工データ作成支援装置
101・・・ハードディスク
101a・・・継手・仕口DB(軸組工法用)
101b・・・継手・仕口DB(金物工法用)
101c・・・間取り情報メモリ
101d・・・部材配置情報メモリ
101e・・・部材加工情報メモリ
101f・・・プレカット加工制御情報メモリ
102・・・パーソナルコンピュータ
103・・・ディスプレイ
104・・・キーボード
105・・・マウス
106・・・CD−ROMドライブ
107・・・FDドライブ
108・・・プリンタ
200・・・イーサネット(登録商標)
210・・・制御コンピュータ
220・・・シーケンサ
230・・・印字機コントローラ
240・・・加工機コントローラ
211・・・CAD/CAMデータ入力部
212・・・マニュアル指令入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材搬送装置、木材加工機及び印字装置を備え、木材に対して、木造住宅構成部材としての各種加工をプレカット加工によって形成すると共に、物件名,部材番号,通り芯番地等の配材や組立に必要な基本印字情報を印字するための部材加工情報に基づいて、当該部材に対してなされるべき加工の内容を表示した加工チェック用の情報をも記入するために、以下の構成を備えたことを特徴とするプレカット加工システム。
(1)前記部材加工情報に基づいて、木材に対して施されるべき加工の内容を印字用のイメージ情報として部材毎に生成する加工内容イメージ情報生成手段を備えていること。
(2)前記部材加工情報に基づいて、プレカット加工によって形成される各加工の当該部材上での両端位置を算出する加工両端位置算出手段を備えていること。
(3)前記部材加工情報に基づいて、印字される各基本印字情報の当該部材上での両端位置を算出する基本印字情報両端位置算出手段を備えていること。
(4)前記加工両端位置算出手段及び前記基本印字情報両端位置算出手段によって算出された両端位置の情報に基づき、当該部材上で各加工及び各基本印字情報の間に残存する空白部の中心位置と長さを算出し、長さが所定条件を満足する空白部を抽出する空白部抽出手段を備えていること。
(5)前記空白部抽出手段が抽出した空白部の中心位置を前記イメージ情報の記入中心位置に設定する記入中心位置設定手段を備えていること。
(6)前記空白部抽出手段が抽出した空白部の長さが所定条件を満足するか否かを判定し、当該空白部の長さが所定条件を満足しない場合は前記イメージ情報が当該空白部に収まる様にするための縮尺倍率を設定する縮尺倍率設定手段を備えていること。
(7)前記加工情報に基づいて、前記木材搬送装置、木材加工機及び印字装置を駆動制御して、木材に対してプレカット加工及び基本印字情報の印字する制御処理を実行すると共に、前記記入中心位置設定手段及び縮尺倍率設定手段の設定に基づいて前記木材搬送装置及び印字装置を駆動制御して、前記加工内容イメージ情報生成手段の生成したイメージ情報を記入する制御処理を実行するプレカット制御手段を備えていること。
【請求項2】
さらに、以下の構成を備えていることを特徴とする請求項1記載のプレカット加工システム。
(8)前記イメージ情報生成手段は、以下のいずれかの手段として構成されていること。
(8−1)加工の位置、面、内容を一組とする文字情報を加工毎に生成し、当該文字情報を横書きで描画する際の列の数を、木材の寸法と加工の数との関係で決定し、各列毎に位置、面、加工の別を示す見出しを付したイメージ情報に展開する手段。
(8−2)加工の位置、面、内容を示す加工チェック用の模式図を、部材の長さに無関係な所定長さの図形描画用のイメージ情報として生成する手段。
【請求項3】
さらに、以下の構成を備えていることを特徴とする請求項1記載のプレカット加工システム。
(9)前記イメージ情報生成手段は、加工の位置、面、内容を一組とする文字情報を加工毎に生成し、当該文字情報を横書きで描画する際の列の数を、木材の寸法と加工の数との関係で決定し、各列毎に位置、面、加工の別を示す見出しを付したイメージ情報に展開すると共に、加工の位置、面、内容を示す加工チェック用の模式図を、部材の長さに無関係な所定長さの図形描画用のイメージ情報として生成する手段として構成され、前記空白部抽出手段は、2つの空白部を抽出し、一方をイメージ情報に展開された文字情報の記入箇所として、他方を模式図の記入箇所とする手段として構成されていること。
【請求項4】
さらに、以下の構成を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載のプレカット加工システム。
(10)前記縮尺倍率設定手段は、前記空白部抽出手段が抽出した空白部の長さが所定条件を満足するか否かを判定し、当該空白部の長さが所定条件を満足しない場合は前記イメージ情報の長さ方向について縮小する様に前記縮尺倍率を設定する手段として構成されていること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−269575(P2010−269575A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125568(P2009−125568)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(390017385)宮川工機株式会社 (23)
【Fターム(参考)】