プレゼンテーションシステム、制御装置およびプログラム
【課題】プレゼンテーションにおいて、複数の出力機器を適切に使い分けることが可能な技術を提供する。
【解決手段】プレゼンテーションシステム100は、複数の出力機器(詳細には、プロジェクタ30およびディスプレイ50)と制御装置10とを備える。制御装置10は、出力機器決定部と送出制御部とを備える。出力機器決定部には、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、複数の出力機器(プロジェクタ30およびディスプレイ50等)の中から当該プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する。送出制御部は、出力機器決定部により決定された送出対象機器に対して、プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する。
【解決手段】プレゼンテーションシステム100は、複数の出力機器(詳細には、プロジェクタ30およびディスプレイ50)と制御装置10とを備える。制御装置10は、出力機器決定部と送出制御部とを備える。出力機器決定部には、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、複数の出力機器(プロジェクタ30およびディスプレイ50等)の中から当該プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する。送出制御部は、出力機器決定部により決定された送出対象機器に対して、プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンテーションシステムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像を表示する技術が存在する。たとえば、特許文献1には、マルチ画面を構成する複数のディスプレイに同一信号に基づく映像を表示するだけでなく、当該複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像を表示することが可能なマルチ画面表示システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−84563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の出力機器を利用してプレゼンテーションが行われることがある。
【0005】
プレゼンテーションにおいて複数の出力機器が用いられる場合には、当該複数の出力機器を適切に使い分けることが好ましい。
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術においては、複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像をそれぞれ表示することはできるものの、各信号に基づく映像をいずれのディスプレイに表示させるかは予め決定されている。たとえば、或るディスプレイには第1の信号源からの映像が表示され、別のディスプレイには第2の信号源からの映像が表示される。そのため、仮に当該技術を用いてプレゼンテーションを行うとしても、複数のディスプレイを適切に使い分けることは困難である。
【0007】
そこで、この発明の課題は、プレゼンテーションにおいて、複数の出力機器を適切に使い分けることが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、プレゼンテーションシステムであって、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器と、プレゼンテーションデータに基づく信号の前記複数の出力機器への送出を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、前記複数の出力機器の中から、前記プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、音声出力部を有する第1の出力機器を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータにおける音声データの有無を示す情報を含み、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第2の出力機器をさらに備え、前記第2の出力機器は、音声出力部を有さず且つ表示出力部を有し、前記第1の出力機器は、表示出力部をさらに有し、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれない場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、表示出力部を有する第2の出力機器をさらに備え、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれるか否かにかかわらず、前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器をも前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器の中には、それぞれ表示出力部を有する第1の出力機器と第2の出力機器とが含まれており、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータがプレゼンテーションの本文資料データであるか否かを示す情報を含み、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データである場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データ以外のデータである場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数を示す情報を含み、前記決定手段は、前記文字数が所定値よりも少ない場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記文字数が前記所定値よりも多い場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズを示す情報を含み、前記決定手段は、前記文字サイズが所定値よりも大きい場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記文字サイズが前記所定値よりも小さい場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、プレゼンテーションシステムにおける制御装置であって、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、コンピュータを、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する動作を制御する送出制御手段と、を備える制御装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1ないし請求項9に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、複数の出力機器の中から、当該プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、当該複数の出力機器を適切に使い分けることが可能である。
【0018】
特に、請求項2に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有する第1の出力機器が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を第1の出力機器によって適切に音声出力することが可能である。
【0019】
また特に、請求項5に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータが本文資料データである場合には、第1の出力機器が送出対象機器として決定される。また、プレゼンテーションデータが本文資料データ以外のデータである場合には、第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、本文資料は第1の出力機器による表示領域に固定的に出力され、本文資料以外の資料は第2の出力機器による表示領域に固定的に出力されるので、第1の出力機器と第2の出力機器とを適切に使い分けることができる。
【0020】
また、特に請求項6に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、プレゼンテーションの聴講者は、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域において、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを比較的大きく視認することが可能である。
【0021】
また、特に請求項7に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定値よりも小さい場合には、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、第2の表示領域において比較的大きく視認することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図2】第1実施形態に係る制御装置(MFP)の概略構成を示す図である。
【図3】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図4】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図5】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図6】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図7】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図8】プレゼンテーションにおけるMFPの動作を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図10】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図11】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図12】第2実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図14】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図15】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図16】第3実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図18】第4実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図19】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図20】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、プレゼンテーションシステム100を示す概念図である。
【0025】
図1に示されるように、プレゼンテーションシステム100は、制御装置10と複数の出力機器(詳細には、プロジェクタ30およびディスプレイ50)とを備えている。
【0026】
制御装置10は、プロジェクタ30およびディスプレイ50に対するプレゼンテーションデータに基づく信号の送出を制御する機能を有している。ここでは、制御装置10として、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)を例示する。当該MFPは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびデータ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)である。
【0027】
プロジェクタ30は、MFP10から送出される映像信号を表示出力する機能を有する。具体的には、プロジェクタ30は、MFP10の信号送出部7a(詳細には、音声出力部)(図2参照)に接続されている。MFP10によりプレゼンテーションデータに基づく映像信号が送出されると、当該映像信号は、MFP10の信号送出部7aから出力され、プロジェクタ30の信号入力部に入力される。そして、当該映像信号に基づく映像が、プロジェクタ30によりスクリーンSCに投影される。なお、ここでは、MFP10から送出される映像信号は、アナログ信号であるものとする。
【0028】
ディスプレイ50は、MFP10から送出される映像信号を表示出力する機能を有するとともに、MFP10から送出される音声信号を音声出力する機能を有する。具体的には、ディスプレイ50は、映像信号に基づく映像を表示出力する表示部51と、音声信号に基づく音声を音声出力する音声出力部(スピーカとも称する)53とを備える。ディスプレイ50は、MFP10の信号送出部7b(詳細には、映像出力部および音声出力部)(図2参照)に接続されている。MFP10によりプレゼンテーションデータに基づく映像信号と音声信号とが送出されると、これらの映像信号と音声信号とは、MFP10の信号送出部7bから出力され、ディスプレイ50の信号入力部に入力される。そして、当該映像信号に基づく画像が表示部51に表示されるとともに、当該音声信号に基づく音声が音声出力部53から音声出力される。なお、ここでは、MFP10から送出される映像信号と音声信号とは、アナログ信号であるものとする。
【0029】
図2は、MFP10の概略構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、MFP10は、画像読取部2、通信部4、格納部5、入出力部6、信号出力部7および全体制御部9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0030】
画像読取部2は、いわゆるスキャナ部であり、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
【0031】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種プロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
【0032】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および不揮発性メモリ等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成された画像データ(原稿画像)等が格納される。
【0033】
また、格納部5には、プレゼンテーションにおいて使用する複数のプレゼンテーションデータPDi(PD1,PD2,...)と、次述するデータテーブルTB1とが格納される。
【0034】
図3は、データテーブルTB1を示す図である。図3に示すように、データテーブルTB1には、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。
【0035】
具体的には、データテーブルTB1には、プレゼンテーションデータPDiに関する情報として、呼び出し順と名称と特性情報とが記録されている。
【0036】
呼び出し順には、プレゼンテーションにおけるプレゼンテーションデータPDiの呼び出し順に対応する番号が記録されている。
【0037】
名称には、プレゼンテーションデータPDiの名称を示す文字列が記録されている。
【0038】
特性情報には、プレゼンテーションデータPDiにおける音声データの有無(プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれるか否か)が記録される。
【0039】
このデータテーブルTB1に関する各種情報は、プレゼンテーションデータPDiをMFP10に登録するデータ登録動作(後述)において記録されるものとする。なお、データテーブルTBの具体的な記録方法については、データ登録動作を説明する際に詳述する。
【0040】
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。詳細には、MFP10には操作パネルが設けられている。この操作パネルは、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部6bの一部として機能するとともに、操作入力部6aの一部としても機能する。
【0041】
信号出力部7は、複数の信号送出部7a,7bを備えている。各信号送出部7a,7bは、それぞれ、プレゼンテーションデータPDiに基づく映像信号および/または音声信号を送出対象機器に送出する。ここでは、信号送出部7aは、プレゼンテーションデータに基づく映像信号を送出対象機器に送出し、信号送出部7bは、プレゼンテーションデータに基づく映像信号と音声信号とを送出対象機器に送出する。
【0042】
全体制御部9は、MFP10を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。
【0043】
全体制御部9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウェアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PGを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG等は、ネットワークを経由してダウンロードされて取得されるようにしてもよく、あるいは、各種の可搬性記憶媒体(USBメモリ等)を介して取得されるようにしてもよい。
【0044】
具体的には、全体制御部9は、出力機器決定部92と送出制御部93とを含む各種処理部を実現する。
【0045】
出力機器決定部92は、プレゼンテーションデータPDiの特性情報に基づいて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定する処理部である。具体的には、出力機器決定部92は、プレゼンテーションデータPDiの音声データの有無に基づいて、複数の出力機器(ここではプロジェクタ30またはディスプレイ50)のうちのいずれかをプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器として選択して決定する。
【0046】
送出制御部93は、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号(映像信号および/または音声信号)を出力機器決定部92により決定された送出対象機器に送出する動作を制御する処理部である。
【0047】
<1−2.動作>
図4〜図7は、MFP10の操作パネルに表示される画面を示す図である。以下では、これらの図を参照しながら、はじめに、プレゼンテーションデータPDiのデータ登録動作について説明する。なお、このデータ登録動作は、操作者(プレゼンテーションの発表者等)によって、プレゼンテーションを実施する前に予め行われるものとする。
【0048】
まず、操作者は、MFP10を操作して、図4に示す画面GA1をMFP10の操作パネルに表示させ、プレゼンテーションデータPDiの登録方法を選択する。プレゼンテーションデータPDiの登録方法としては、スキャニングによる登録方法とデータファイルの指定による登録方法とが存在する。
【0049】
スキャニングによる登録方法においては、MFP10は、原稿を読み取って生成されるスキャン画像に基づいて、プレゼンテーションデータPDiを生成して登録する。
【0050】
データファイル指定による登録方法においては、MFP10は、ユーザによって指定されるデータファイルをプレゼンテーションデータPDiとして取得して登録する。なお、データファイルの指定において、ユーザは、MFP10の内部(格納部5等)に格納されているデータファイルを指定してもよく或いはMFP10の外部(MFP10にネットワーク接続されたサーバ等)に格納されているデータファイルを指定してもよい。
【0051】
図4の画面GA1において、ボタンBN1が押下されるとスキャニングよる登録方法が選択されたと判定され、図5に示す画面GA2がMFP10の操作パネルに表示される。
【0052】
図5に示すように、画面GA2には、「原稿をセットしてスタートボタンを押してください。」とのメッセージが画面中央に表示されるとともに、スキャニングを開始するためのスタートボタンが画面右下に表示される。
【0053】
原稿が所定の位置にセットされ画面GA2内のスタートボタンが押下されると、画像読取部2においてスキャニングが開始されるとともに、図7に示す画面GA4がMFP10の操作パネルに表示される。なお、この画面GA4については、後に詳述する。
【0054】
一方、図4の画面GA1において、ボタンBN2が押下されるとデータファイルの指定による登録方法が選択されたと判定され、図6に示す画面GA3がMFP10の操作パネルに表示される。
【0055】
図6に示すように、この画面GA3には、データファイルを指定するためのファイル指定領域SAが画面中央に表示されるとともに、決定ボタンが画面右下に表示される。
【0056】
ファイル指定領域SAにてデータファイルが指定され画面GA3内の決定ボタンが押下されると、MFP10は、当該指定されたデータファイルを取得するとともに、図7に示す画面GA4を操作パネルに表示させる。
【0057】
図7の画面GA4においては、データテーブルTB1に記録する情報(詳細には、呼び出し順、名称、特性情報)が設定される。
【0058】
図7に示すように、画面GA4には、テキストボックスBX1,BX2,BX3が表示される。
【0059】
テキストボックスBX1には、プレゼンテーションデータPDiの呼び出し順が入力される。ここでは、テキストボックスBX1には、プレゼンテーションデータPDiを登録する登録順に応じた連番(1,2,3,...)が自動で入力されるものとする。例えば、プレゼンテーションデータPDiを初めて登録する場合においては、図7に示すように、テキストボックスBX1に「1」が入力される。また、プレゼンテーションデータPDiを2番目に登録する場合にはおいては、テキストボックスBX1に「2」が入力される。なお、これに限定されず、操作者が、テキストボックスBX1において、呼び出し順を個別に入力するようにしてもよい。
【0060】
テキストボックスBX2には、プレゼンテーションデータPDiの名称を示す文字列が入力される。ここでは、テキストボックスBX2には、所定の文字列(例えば「プレゼンデータ」)と、プレゼンテーションデータPDiを登録する登録順に応じた連番(1,2,3...)に対応する文字列(例えば「1」)とを組み合わせた文字列(例えば「プレゼンデータ1」)が自動で入力されるものとする。例えば、プレゼンテーションデータPDiを初めて登録する場合においては、図7に示すように、テキストボックスBX2に「プレゼンデータ1」が入力される。また、プレゼンテーションデータPDiを2番目に登録する場合にはおいては、テキストボックスBX1に「プレゼンデータ2」が入力される。なお、これに限定されず、操作者が、テキストボックスBX2において、名称を個別に入力するようにしてもよい。
【0061】
テキストボックスBX3には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれるか否か)が入力される。ここでは、テキストボックスBX3には、登録対象のプレゼンテーションデータPDiに応じて「無」又は「有」のいずれかが自動で入力されるものとする。
【0062】
例えば、スキャニングによる登録方法においては、原稿を読み取って生成されるスキャン画像に基づいてプレゼンテーションデータPDiが登録される。そのため、プレゼンテーションデータPDiには音声データが含まれず、テキストボックスBX3には「無」が入力される。
【0063】
また、データファイルの指定による登録方法においては、音声データを有しない静止画データ等がプレゼンテーションデータPDiとして登録されるとともに、音声データを有する動画データ等がプレゼンテーションデータPDiとして登録される。そのため、データファイルの指定による登録方法においては、指定されたデータファイルの拡張子等によって音声データの有無を判断する。具体的には、指定されたデータファイルの拡張子が例えば「pdf」である場合には音声データが含まれていないと判断され、当該拡張子が例えば「mov」である場合には音声データが含まれていると判断される。そして、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれない場合には、テキストボックスBX3に「無」が入力され、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれる場合にはテキストボックスBX3に「有」が入力される。
【0064】
なお、これに限定されず、テキストボックスBX3において、操作者は、「無」又は「有」を個別に入力するようにしてもよい。
【0065】
この画面GA4において、登録ボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiが格納部5に登録されるとともに、テキストボックスBX1,BX2,BX3に入力された情報に基づいてデータテーブルTB1に関する各種情報が記録される。一方、キャンセルボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiの登録は中止される。
【0066】
続いて、図8のフローチャートを参照しながら、プレゼンテーション実行時におけるMFP10の動作を説明する。なお、図8は、プレゼンテーション実行時におけるMFP10の動作を示すフローチャートである。
【0067】
プレゼンテーションが開始されると、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、呼び出し順の最も若い番号(詳細には、呼び出し順「1」)に対応するプレゼンテーションデータPDiを送出対象データとして取得する(ステップS11)。
【0068】
つぎに、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、送出対象データに音声データが含まれるか否かを判定する(ステップS12)。
【0069】
例えば、データテーブルTB1の1行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報には、「無」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに音声データが含まれていないと判定する。一方、データテーブルTB1の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報には、「有」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに音声データが含まれていると判定する。
【0070】
当該送出対象データに音声データが含まれていないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30を送出対象機器として決定する(ステップS13)。
【0071】
また、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号をプロジェクタ30に送出する(ステップS14)。プロジェクタ30は、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSCに投影する。
【0072】
一方、当該送出対象データに音声データが含まれていると判定されると、出力機器決定部92は、ディスプレイ50を送出対象機器として決定する(ステップS15)。
【0073】
また、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号および音声信号をディスプレイ50に送出する(ステップS16)。ディスプレイ50は、MFP10から受信した映像信号に基づく映像を表示部51に表示出力するとともに、MFP10から受信した音声信号に基づく音声を音声出力部53に音声出力する。
【0074】
そして、操作者によって次のプレゼンテーションデータPDiへの遷移指示が受け付けられると(ステップS17)、次のプレゼンテーションデータPDiが存在する否かが判定される(ステップS18)。
【0075】
次のプレゼンテーションデータPDiが存在する場合には、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、複数のプレゼンテーションデータPDiの中から、次の呼び出し順(詳細には、呼び出し順「2」)に対応するプレゼンテーションデータPDiを送出対象データとして取得する(ステップS11)。そして、新たに取得した送出対象データについても、上述の処理を実行する。
【0076】
一方、次のプレゼンテーションデータPDiが存在しない場合には、MFP10は、図8のフローチャートの処理を終了する。
【0077】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、音声データの有無)に基づいて、複数の出力機器30,50の中から、送出対象データPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30,50を適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30,50の相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0078】
特に、送出対象データPDiに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有するディスプレイ50が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を当該ディスプレイ50によって適切に音声出力することが可能である。また、プレゼンテーションの聴講者は、当該音声データに基づく音声を適切に聴取することが可能である。
【0079】
また特に、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、複数の出力機器30,50のうちディスプレイ50が送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号と音声信号とがディスプレイ50に送出される。一方、送出対象データPDiに音声データが含まれない場合には、複数の出力機器30,50のうちプロジェクタ30が送出対象機器として決定される。すなわち、送出対象データPDiに音声データが含まれているか否かに応じて、複数の出力機器30,50の中から送出対象機器が選択的に決定される。したがって、送出対象データPDiの特性と複数の出力機器30,50の特性とを考慮して、プロジェクタ30とディスプレイ50とを非常に適切に使い分けることが可能である。
【0080】
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。
【0081】
第2実施形態では、プレゼンテーションデータPDiが本文資料であるか否かに応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が決定される場合を例示する。
【0082】
以下では、第1実施形態との相違点を中心に、この第2実施形態について詳細に説明する。
【0083】
この第2実施形態においては、図9に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30aとプロジェクタ30bとを複数の出力機器として備える。
【0084】
プロジェクタ30aは、MFP10の信号送出部7aから送出される映像信号に基づいて画像をスクリーンSC1に投影する。プロジェクタ30bは、MFP10の信号送出部7bから送出される映像信号に基づいて画像をスクリーンSC2に投影する。なお、プロジェクタ30aによりスクリーンSC1に投影される投影画像と、プロジェクタ30bによりスクリーンSC2に投影される投影画像とは、同じ大きさであってもよく或いは異なる大きさであってもよい。また、スクリーンSC1とスクリーンSC2とは、プレゼンテーション会場内の異なる配置場所にそれぞれ配置されるものとする。例えば、スクリーンSC1が会場前方の中央に配置されるとともに、スクリーンSC2が会場前方の右側に配置される。
【0085】
また、この第2実施形態では、格納部5内には、データテーブルTB2(図10参照)が格納される。
【0086】
図10は、データテーブルTB2を示す図である。図10に示すように、データテーブルTB2には、データテーブルTB1(図3参照)と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB2においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiの資料属性が記録されている。詳細には、資料属性として、「本文資料」、「補足資料」および「目次資料」のいずれかが記録される。
【0087】
また、このデータテーブルTB2は、データテーブルTB1と同様に、上述のデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図11の画面GA5を用いて、データテーブルTB2の各種の情報(資料属性等)が記録される。
【0088】
図11に示すように、画面GA5には、上述のテキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX4が表示される。
【0089】
このテキストボックスBX4には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiの資料属性)が入力される。ここでは、テキストボックスBX4には、操作者によって、プレゼンテーションデータPDiの資料属性に応じて「本文」、「補足」または「目次」のいずれかが入力されるものとする。
【0090】
この画面GA5において、登録ボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiが格納部5に登録されるとともに、テキストボックスBX1,BX2,BX5に入力された情報に基づいてデータテーブルTB2に関する各種情報が記録される。
【0091】
つぎに、図12を参照しながら、この第2実施形態におけるMFP10の動作について説明する。この第2実施形態においては、特に図12のステップS22〜ステップS26の処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16の処理と相違する。なお、図12のステップS21,S27,S28においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0092】
具体的には、MFP10は、データテーブルTB2を参照して、送出対象データの資料属性が本文資料であるか否かを判定する(ステップS22)。
【0093】
例えば、データテーブルTB2の1行目のプレゼンテーションデータPD1の資料属性には、「目次資料」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データの資料属性が本文資料でないと判定する。一方、データテーブルTB2の2行目のプレゼンテーションデータPD2の資料属性には、「本文資料」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データの資料属性が本文資料であると判定する。
【0094】
送出対象データの資料属性が本文資料であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30aを送出対象機器として決定する(ステップS23)。
【0095】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30a)に送出する(ステップS24)。プロジェクタ30aは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDi(本文資料)に係る映像をスクリーンSC1に投影する。
【0096】
一方、送出対象データの資料属性が本文資料でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30bを送出対象機器として決定する(ステップS25)。
【0097】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30b)に送出する(ステップS26)。プロジェクタ30bは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDi(補足資料または目次資料)に係る映像をスクリーンSC2に投影する。
【0098】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、「本文資料」であるか否か)に基づいて、複数の出力機器30a,30bの中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30a,30bを適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30a,30bの相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0099】
特に、送出対象データPDiが本文資料である場合には、プロジェクタ30aが送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号が当該送出対象機器(プロジェクタ30a)に送出される。一方、送出対象データPDiが本文資料でない場合には、プロジェクタ30bが送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号が当該送出対象機器(プロジェクタ30b)に送出される。このように、MFP10は、本文資料に関する映像をプロジェクタ30aによってスクリーンSC1に表示させ、本文資料以外の資料に関する映像をプロジェクタ30bによってスクリーンSC2に表示させる。したがって、本文資料はプロジェクタ30aによる表示領域に固定的に出力され、本文資料以外の資料(補足資料または目次資料等)はプロジェクタ30bによる表示領域に固定的に出力される。このように、送出対象データが本文資料であるか否かに応じて、プロジェクタ30aとプロジェクタ30bとを適切に使い分けることが可能である。また、プレゼンテーションにおける発表者および聴講者は、スクリーンSC1に投影される画像を本文資料であると認識し、スクリーンSC2に投影される画像を本文資料以外の資料であると認識することが可能である。すなわち、各スクリーンSC1,SC2にはそれぞれ所定の属性の資料が表示される。そのため、判り易いプレゼンテーションが実現可能である。
【0100】
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態の変形例である。
【0101】
第3実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキスト(文字データ)のページあたりの文字数に応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が決定される場合を例示する。
【0102】
この第3実施形態においては、図13に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30cとプロジェクタ30dとを複数の出力機器として備える。
【0103】
プロジェクタ30cは、MFP10の信号送出部7aから送出される映像信号に基づく画像をスクリーンSC3に投影し、スクリーンSC3内の投影領域(表示領域)に対して表示出力を行う。また、プロジェクタ30dは、MFP10の信号送出部7bから送出される映像信号に基づく画像をスクリーンSC4に投影し、スクリーンSC4内の投影領域(表示領域)に対して表示出力を行う。この第3実施形態では、プロジェクタ30dによるスクリーンSC4への投影領域(表示領域)は、プロジェクタ30cによるスクリーンSC3への投影領域(表示領域)よりも大きいものとする。
【0104】
また、この第3実施形態では、格納部5内には、データテーブルTB3(図14参照)が格納される。
【0105】
図14は、データテーブルTB3を示す図である。図14に示すように、データテーブルTB3には、データテーブルTB1(図3参照),TB2(図10参照)と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB3においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数が記録される。なお、文字数としては、複数のページに関するページ別の文字数のうちの最大値が記録されるようにしてもよく或いは当該ページ別の文字数の平均値が記録されるようにしてもよい。
【0106】
このデータテーブルTB3は、データテーブルTB1,TB2と同様に、上述したデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図15の画面GA6を用いて、データテーブルTB3の各種の情報(文字数等)が設定される。
【0107】
図15に示すように、画面GA6には、テキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX5が表示される。
【0108】
テキストボックスBX5には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数)が入力される。
【0109】
ここでは、テキストボックスBX5には、登録対象のプレゼンテーションデータPDiに含まれるページあたりの文字数が自動で入力される場合を想定する。例えば、スキャニングによる登録方法においては、OCR(光学文字認識)処理によって、スキャン画像に含まれるページ別の文字データが認識されるとともに、当該ページ別の文字数が取得される。そして、テキストボックスBX5には、当該ページ別の文字数のうちの最大値が自動的に入力される。
【0110】
また、データファイル指定による登録方法においては、画面GA4(図6参照)においてデータファイルが指定されると、当該指定されたデータファイルに含まれるページ別の文字数が取得される。そして、テキストボックスBX5には、当該ページ別の文字数のうちの最大値が自動的に入力される。
【0111】
操作者が、自動入力された内容を確認して画面GA6の登録ボタンを押下すると、MFP10は、画面GA6での表示内容をデータテーブルTB3に登録する。
【0112】
なお、これに限定されず、テキストボックスBX5において、操作者は、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数を個別に入力するようにしてもよい。
【0113】
つぎに、図16を参照しながら、この第3実施形態におけるMFP10の動作について説明する。この第3実施形態においては、特に図16のステップS32〜ステップS36の処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16の処理(および第2実施形態の対応ステップS22〜ステップS26の処理)とは相違する。なお、図16のステップS31,S37,S38においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0114】
具体的には、MFP10は、データテーブルTB3を参照して、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS32)。なお、ここでは、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上であるか否かを判定するものとする。
【0115】
例えば、データテーブルTB3の一行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報(ページあたりの文字数)には、「380」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上でないと判定する。一方、データテーブルTB3の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報には、「560」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象である場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上であると判定する。
【0116】
送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上(例えば400字以上)でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30cを送出対象機器として決定する(ステップS33)。
【0117】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30c)に送出する(ステップS34)。プロジェクタ30cは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSC3に投影する。
【0118】
一方、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上(例えば400字以上)であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30dを送出対象機器として決定する(ステップS35)。
【0119】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30d)に送出する(ステップS36)。プロジェクタ30dは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSC2に投影する。
【0120】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、テキストのページあたりの文字数)に基づいて、複数の出力機器30c,30dの中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30c,30dを適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30c,30dの相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0121】
特に、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも少ない場合には、スクリーンSC3への投影領域(表示領域)に対して表示出力を行うプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。また、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、スクリーンSC4への投影領域(表示領域)に対して表示出力を行うプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。このスクリーンSC4への投影領域は、スクリーンSC3への投影領域よりも大きい。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、スクリーンSC4への投影領域において比較的大きく視認することが可能である。そのため、見易いプレゼンテーションを実現することが可能である。
【0122】
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第1実施形態の変形例である。
【0123】
上記第1実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれているか否かに基づいて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が選択的に決定される場合を例示した。より詳細には、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれていない場合には、プロジェクタ30が出力機器として決定され、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、ディスプレイ50が出力機器として決定される場合を例示した。
【0124】
一方、この第4実施形態では、まず、プロジェクタ30が出力機器として無条件に決定され、さらに、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、音声出力機器(コンピュータ70)(後述)も出力機器として決定される場合を例示する。
【0125】
以下では、第1実施形態との相違点を中心に、この第4実施形態について詳細に説明する。
【0126】
この第4実施形態においては、図17に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30とコンピュータ70(70a,70b,70c)とを複数の出力機器として備える。
【0127】
コンピュータ70(70a,70b,70c)は、音声出力部73(73a,73b,73c)を備えており、MFP10の信号送出部7bから送出される音声信号に基づいて、音声出力部73から音声を出力(音声出力)する。音声出力部73としては、スピーカおよびヘッドホン等が例示される。なお、ここでは、コンピュータ70は、プレゼンテーションの聴講者によって利用される聴講者用端末であるものとする。
【0128】
つぎに、図18を参照しながら、この第4実施形態におけるMFP10動作について説明する。この第4実施形態においては、特に図18のステップS42〜ステップS46処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16と相違する。なお、図18のステップS41,S47,S48においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0129】
ステップS42において、出力機器決定部92は、プロジェクタ30を送出対象機器として決定する。
【0130】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号をプロジェクタ30に送出する(ステップS43)。
【0131】
つぎに、MFP10は、データテーブルTB1(図3参照)を参照して、送出対象データに音声データが含まれるか否かを判定する(ステップS44)。
【0132】
送出対象データに音声データが含まれないと判定されると、ステップS47に進む。
【0133】
一方、送出対象データに音声データが含まれると判定されると、出力機器決定部92は、コンピュータ70a,70b,70cをも送出対象機器として決定する(ステップS45)。
【0134】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく音声信号をコンピュータ70a,70b,70cに送出する(ステップS46)。
【0135】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、音声データの有無)に基づいて、複数の出力機器30,70の中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30,70を適切に使い分けることが可能である。また、プレゼンテーションデータPDiの出力先を手動で決定する場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0136】
特に、送出対象データPDiに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有するコンピュータ70が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を当該コンピュータ70によって適切に音声出力することが可能である。また、プレゼンテーションの聴講者(コンピュータ70の使用者)は、当該音声データに基づく音声を適切に聴取することが可能である。
【0137】
また特に、送出対象データPDiに音声データが含まれない場合には、コンピュータ70が送出対象機器として決定されることなくプロジェクタ30が送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号がプロジェクタ30に送出される。一方、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、プロジェクタ30とコンピュータ70との双方が送出対象機器として決定される。そして、送出対象データPDiに基づく映像信号がプロジェクタ30とコンピュータ70とに送出され、送出対象データPDiに基づく音声信号がコンピュータ70に送出される。端的に言えば、送出対象データPDiに音声データが含まれるか否かにかかわらず、プロジェクタ30は送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、音声出力部を有するコンピュータ70もが送出対象機器として決定される。したがって、送出対象データPDiの特性と複数の出力機器30,50の特性とを考慮して、プロジェクタ30とディスプレイ50とを非常に適切に使い分けることが可能である。
【0138】
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0139】
具体的には、上記第3実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数に応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定する場合を例示したが、これに限定されない。
【0140】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズに応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定するようにしてもよい。以下では、このような変形例について説明する。
【0141】
この変形例においては、格納部5内には、データテーブルTB4(図19参照)が格納される。
【0142】
図19は、データテーブルTB4を示す図である。図19に示すように、データテーブルTB4には、データテーブルTB1〜TB3と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB3においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズが記録されている。文字サイズとしては、たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれる文字の文字サイズの最大値が記録されるもとする。なお、これに限定されず、プレゼンテーションデータPDiに含まれる文字の文字サイズの平均値が記録されるようにしてもよい。
【0143】
このデータテーブルTB4は、データテーブルTB1,TB2と同様に、上述したデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図20の画面GA6を用いて、データテーブルTB4の各種の情報(文字サイズ等)が設定される。
【0144】
図20に示すように、画面GA5には、テキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX6が表示される。
【0145】
このテキストボックスBX6には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズが自動で入力される。
【0146】
つぎに、この変形例におけるMFP10の動作について説明する。この変形例においては、図16のステップS32が第3実施形態と相違する。
【0147】
具体的には、この変形例においては、図16のステップS32において、MFP10は、データテーブルTB4を参照して、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが所定値未満であるか否かを判定する。なお、ここでは、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満であるか否かを判定するものとする。
【0148】
例えば、データテーブルTB4の一行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報(文字サイズ)には、「18ポイント」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満であると判定する。一方、データテーブルTB4の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報(文字サイズ)には、「36ポイント」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満でないと判定する。
【0149】
送出対象データに含まれるテキストの文字数が所定値未満(例えば24ポイント未満)でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30cを送出対象機器として決定する(ステップS33)。
【0150】
一方、送出対象データに含まれるテキストの文字数が所定値以上(24ポイント以上)であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30dを送出対象機器として決定する(ステップS35)。
【0151】
このような動作によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズ(例えば、24ポイント)よりも大きい場合には、スクリーンSC3への投影領域に対して表示出力を行うプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。一方、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、スクリーンSC4への投影領域に対して表示出力を行うプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。このスクリーンSC4への投影領域は、スクリーンSC3への投影領域よりも大きい。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、スクリーンSC4への投影領域において比較的大きく視認することが可能である。そのため、見易いプレゼンテーションを実現することが可能である。
【0152】
なお、上記変形例および第3実施形態等における大小判定において、或る値が閾値と等しい場合には、上述の動作とは逆の動作が行われるようにしてもよい。たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数が「400字」である場合には、(ステップS35,S36ではなく)ステップS33,S34に進むようにしてもよい(図16参照)。
【0153】
また、上記第3実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字数が「400字未満」である場合と当該文字数が「400字以上」である場合との2つの場合に分けて、2つの出力機器(詳細には、プロジェクタ30c、プロジェクタ30d)の中から送出対象機器がそれぞれ決定される態様を例示したが、これに限定されない。
【0154】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字数が「350字未満」である場合と当該文字数が「350字以上450字未満」である場合と当該文字数が「450字以上」である場合との3つの場合に分けて、3つの出力機器(詳細には、プロジェクタ30c、プロジェクタ30d、プロジェクタ30e)の中から送出対象機器がそれぞれ決定されるようにしてもよい。以下では、このような変形例について説明する。
【0155】
具体的には、プレゼンテーションシステム100が、送出対象機器としてプロジェクタ30e(不図示)をさらに備える。この変形例では、プロジェクタ30eによるスクリーンSC5(不図示)への投影領域(表示領域)は、プロジェクタ30dによるスクリーンSC4への投影領域よりも大きいものとする。そして、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキスト文字数が350字未満の場合にはプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。また、当該文字数が350字以上450字未満の場合にはプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。また、当該文字数が450字以上の場合にはプロジェクタ30eが送出対象機器として決定される。
【0156】
また、上記第4実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、当該音声データに基づく音声信号がコンピュータ70に送出される場合を例示したが、これに限定されない。
【0157】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、当該音声データに基づく音声を再生可能な音楽再生装置(例えば、携帯電話、携帯音楽プレイヤー等)に送信するようにしてもよい。このように、プレゼンテーションシステム100は、複数の出力機器として、当該音楽再生装置を備えるものであってもよい。
【0158】
また、上記各実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに基づくアナログ信号が送出対象機器に対してMFP10から送出される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、プレゼンテーションデータPDiに基づくデジタル信号が、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号として、送出対象機器に対してMFP10から送出されるようにしてもよい。
【0159】
具体的には、ネットワークNWを介して複数の出力機器に接続されたMFP10(詳細には送出制御部93および通信部4等)が、ネットワークNWを介して、プレゼンテーションデータPDiをデジタル信号として送出するようにすればよい。なお、ネットワークNWとしては、データ通信用のネットワーク(LAN、WAN、インターネット等)が含まれる他、公衆電話回線に関するネットワーク(公衆回線網)も含まれる。また、ネットワークNWへの接続形態は、有線接続であってもよく或いは無線接続であってもよい。
【0160】
また、上記各実施形態においては、プレゼンテーションにおける操作者からの遷移指示に応じて、或るプレゼンテーションデータPDi(例えばi=n(nは自然数))から次のプレゼンテーションデータPDi(i=n+1)に遷移する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、或るプレゼンテーションデータPDi(i=n)への遷移後一定時間(例えば30秒)が経過すると、データテーブルTB1等の呼び出し順に応じて、或るプレゼンテーションデータPDi(i=n)から次のプレゼンテーションデータPDi(i=n+1)に自動的に遷移するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0161】
10 制御装置
30,30a〜30d プロジェクタ
50 ディスプレイ
51 表示部
53 音声出力部
70a〜70c コンピュータ
BX1〜BX6 テキストボックス
GA1〜GA6 画面
TB1〜TB4 データテーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレゼンテーションシステムおよびそれに関連する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像を表示する技術が存在する。たとえば、特許文献1には、マルチ画面を構成する複数のディスプレイに同一信号に基づく映像を表示するだけでなく、当該複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像を表示することが可能なマルチ画面表示システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−84563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、複数の出力機器を利用してプレゼンテーションが行われることがある。
【0005】
プレゼンテーションにおいて複数の出力機器が用いられる場合には、当該複数の出力機器を適切に使い分けることが好ましい。
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に記載された技術においては、複数のディスプレイに互いに異なる信号に基づく映像をそれぞれ表示することはできるものの、各信号に基づく映像をいずれのディスプレイに表示させるかは予め決定されている。たとえば、或るディスプレイには第1の信号源からの映像が表示され、別のディスプレイには第2の信号源からの映像が表示される。そのため、仮に当該技術を用いてプレゼンテーションを行うとしても、複数のディスプレイを適切に使い分けることは困難である。
【0007】
そこで、この発明の課題は、プレゼンテーションにおいて、複数の出力機器を適切に使い分けることが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、プレゼンテーションシステムであって、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器と、プレゼンテーションデータに基づく信号の前記複数の出力機器への送出を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、前記複数の出力機器の中から、前記プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、音声出力部を有する第1の出力機器を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータにおける音声データの有無を示す情報を含み、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項2の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第2の出力機器をさらに備え、前記第2の出力機器は、音声出力部を有さず且つ表示出力部を有し、前記第1の出力機器は、表示出力部をさらに有し、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれない場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項2の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、表示出力部を有する第2の出力機器をさらに備え、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれるか否かにかかわらず、前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器をも前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器の中には、それぞれ表示出力部を有する第1の出力機器と第2の出力機器とが含まれており、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータがプレゼンテーションの本文資料データであるか否かを示す情報を含み、前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データである場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データ以外のデータである場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数を示す情報を含み、前記決定手段は、前記文字数が所定値よりも少ない場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記文字数が前記所定値よりも多い場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1の発明に係るプレゼンテーションシステムにおいて、前記複数の出力機器は、第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、を備え、前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズを示す情報を含み、前記決定手段は、前記文字サイズが所定値よりも大きい場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、前記文字サイズが前記所定値よりも小さい場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、プレゼンテーションシステムにおける制御装置であって、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、コンピュータを、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する動作を制御する送出制御手段と、を備える制御装置として機能させるためのプログラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1ないし請求項9に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、複数の出力機器の中から、当該プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、当該複数の出力機器を適切に使い分けることが可能である。
【0018】
特に、請求項2に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有する第1の出力機器が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を第1の出力機器によって適切に音声出力することが可能である。
【0019】
また特に、請求項5に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータが本文資料データである場合には、第1の出力機器が送出対象機器として決定される。また、プレゼンテーションデータが本文資料データ以外のデータである場合には、第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、本文資料は第1の出力機器による表示領域に固定的に出力され、本文資料以外の資料は第2の出力機器による表示領域に固定的に出力されるので、第1の出力機器と第2の出力機器とを適切に使い分けることができる。
【0020】
また、特に請求項6に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、プレゼンテーションの聴講者は、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域において、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを比較的大きく視認することが可能である。
【0021】
また、特に請求項7に記載の発明によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定値よりも小さい場合には、第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器が送出対象機器として決定される。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、第2の表示領域において比較的大きく視認することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図2】第1実施形態に係る制御装置(MFP)の概略構成を示す図である。
【図3】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図4】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図5】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図6】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図7】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図8】プレゼンテーションにおけるMFPの動作を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図10】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図11】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図12】第2実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図14】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図15】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【図16】第3実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態に係るプレゼンテーションシステムの概要を示す概念図である。
【図18】第4実施形態に係るMFPの動作を示すフローチャートである。
【図19】プレゼンテーションデータに関するデータテーブルを示す図である。
【図20】操作パネルに表示される画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
<1.第1実施形態>
<1−1.構成>
図1は、プレゼンテーションシステム100を示す概念図である。
【0025】
図1に示されるように、プレゼンテーションシステム100は、制御装置10と複数の出力機器(詳細には、プロジェクタ30およびディスプレイ50)とを備えている。
【0026】
制御装置10は、プロジェクタ30およびディスプレイ50に対するプレゼンテーションデータに基づく信号の送出を制御する機能を有している。ここでは、制御装置10として、マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi Function Peripheral)(MFPとも略称する)を例示する。当該MFPは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能およびデータ通信機能などを備える装置(複合機とも称する)である。
【0027】
プロジェクタ30は、MFP10から送出される映像信号を表示出力する機能を有する。具体的には、プロジェクタ30は、MFP10の信号送出部7a(詳細には、音声出力部)(図2参照)に接続されている。MFP10によりプレゼンテーションデータに基づく映像信号が送出されると、当該映像信号は、MFP10の信号送出部7aから出力され、プロジェクタ30の信号入力部に入力される。そして、当該映像信号に基づく映像が、プロジェクタ30によりスクリーンSCに投影される。なお、ここでは、MFP10から送出される映像信号は、アナログ信号であるものとする。
【0028】
ディスプレイ50は、MFP10から送出される映像信号を表示出力する機能を有するとともに、MFP10から送出される音声信号を音声出力する機能を有する。具体的には、ディスプレイ50は、映像信号に基づく映像を表示出力する表示部51と、音声信号に基づく音声を音声出力する音声出力部(スピーカとも称する)53とを備える。ディスプレイ50は、MFP10の信号送出部7b(詳細には、映像出力部および音声出力部)(図2参照)に接続されている。MFP10によりプレゼンテーションデータに基づく映像信号と音声信号とが送出されると、これらの映像信号と音声信号とは、MFP10の信号送出部7bから出力され、ディスプレイ50の信号入力部に入力される。そして、当該映像信号に基づく画像が表示部51に表示されるとともに、当該音声信号に基づく音声が音声出力部53から音声出力される。なお、ここでは、MFP10から送出される映像信号と音声信号とは、アナログ信号であるものとする。
【0029】
図2は、MFP10の概略構成を示す機能ブロック図である。図2に示すように、MFP10は、画像読取部2、通信部4、格納部5、入出力部6、信号出力部7および全体制御部9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
【0030】
画像読取部2は、いわゆるスキャナ部であり、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って、当該原稿の画像データ(原稿画像とも称する)を生成する処理部である。
【0031】
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、通信ネットワークNWを介したネットワーク通信が可能である。このネットワーク通信では、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)およびFTP(File Transfer Protocol)等の各種プロトコルが利用され、当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先との間で各種のデータを授受することが可能である。
【0032】
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および不揮発性メモリ等の格納装置で構成される。この格納部5には、画像読取部2等で生成された画像データ(原稿画像)等が格納される。
【0033】
また、格納部5には、プレゼンテーションにおいて使用する複数のプレゼンテーションデータPDi(PD1,PD2,...)と、次述するデータテーブルTB1とが格納される。
【0034】
図3は、データテーブルTB1を示す図である。図3に示すように、データテーブルTB1には、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。
【0035】
具体的には、データテーブルTB1には、プレゼンテーションデータPDiに関する情報として、呼び出し順と名称と特性情報とが記録されている。
【0036】
呼び出し順には、プレゼンテーションにおけるプレゼンテーションデータPDiの呼び出し順に対応する番号が記録されている。
【0037】
名称には、プレゼンテーションデータPDiの名称を示す文字列が記録されている。
【0038】
特性情報には、プレゼンテーションデータPDiにおける音声データの有無(プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれるか否か)が記録される。
【0039】
このデータテーブルTB1に関する各種情報は、プレゼンテーションデータPDiをMFP10に登録するデータ登録動作(後述)において記録されるものとする。なお、データテーブルTBの具体的な記録方法については、データ登録動作を説明する際に詳述する。
【0040】
入出力部6は、MFP10に対する入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。詳細には、MFP10には操作パネルが設けられている。この操作パネルは、液晶表示パネルに圧電センサ等が埋め込まれて構成されており、表示部6bの一部として機能するとともに、操作入力部6aの一部としても機能する。
【0041】
信号出力部7は、複数の信号送出部7a,7bを備えている。各信号送出部7a,7bは、それぞれ、プレゼンテーションデータPDiに基づく映像信号および/または音声信号を送出対象機器に送出する。ここでは、信号送出部7aは、プレゼンテーションデータに基づく映像信号を送出対象機器に送出し、信号送出部7bは、プレゼンテーションデータに基づく映像信号と音声信号とを送出対象機器に送出する。
【0042】
全体制御部9は、MFP10を統括的に制御する制御装置であり、CPUと、各種の半導体メモリ(RAMおよびROM等)とを備えて構成される。
【0043】
全体制御部9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM等)内に格納されている所定のソフトウェアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)PGを実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラムPG等は、ネットワークを経由してダウンロードされて取得されるようにしてもよく、あるいは、各種の可搬性記憶媒体(USBメモリ等)を介して取得されるようにしてもよい。
【0044】
具体的には、全体制御部9は、出力機器決定部92と送出制御部93とを含む各種処理部を実現する。
【0045】
出力機器決定部92は、プレゼンテーションデータPDiの特性情報に基づいて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定する処理部である。具体的には、出力機器決定部92は、プレゼンテーションデータPDiの音声データの有無に基づいて、複数の出力機器(ここではプロジェクタ30またはディスプレイ50)のうちのいずれかをプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器として選択して決定する。
【0046】
送出制御部93は、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号(映像信号および/または音声信号)を出力機器決定部92により決定された送出対象機器に送出する動作を制御する処理部である。
【0047】
<1−2.動作>
図4〜図7は、MFP10の操作パネルに表示される画面を示す図である。以下では、これらの図を参照しながら、はじめに、プレゼンテーションデータPDiのデータ登録動作について説明する。なお、このデータ登録動作は、操作者(プレゼンテーションの発表者等)によって、プレゼンテーションを実施する前に予め行われるものとする。
【0048】
まず、操作者は、MFP10を操作して、図4に示す画面GA1をMFP10の操作パネルに表示させ、プレゼンテーションデータPDiの登録方法を選択する。プレゼンテーションデータPDiの登録方法としては、スキャニングによる登録方法とデータファイルの指定による登録方法とが存在する。
【0049】
スキャニングによる登録方法においては、MFP10は、原稿を読み取って生成されるスキャン画像に基づいて、プレゼンテーションデータPDiを生成して登録する。
【0050】
データファイル指定による登録方法においては、MFP10は、ユーザによって指定されるデータファイルをプレゼンテーションデータPDiとして取得して登録する。なお、データファイルの指定において、ユーザは、MFP10の内部(格納部5等)に格納されているデータファイルを指定してもよく或いはMFP10の外部(MFP10にネットワーク接続されたサーバ等)に格納されているデータファイルを指定してもよい。
【0051】
図4の画面GA1において、ボタンBN1が押下されるとスキャニングよる登録方法が選択されたと判定され、図5に示す画面GA2がMFP10の操作パネルに表示される。
【0052】
図5に示すように、画面GA2には、「原稿をセットしてスタートボタンを押してください。」とのメッセージが画面中央に表示されるとともに、スキャニングを開始するためのスタートボタンが画面右下に表示される。
【0053】
原稿が所定の位置にセットされ画面GA2内のスタートボタンが押下されると、画像読取部2においてスキャニングが開始されるとともに、図7に示す画面GA4がMFP10の操作パネルに表示される。なお、この画面GA4については、後に詳述する。
【0054】
一方、図4の画面GA1において、ボタンBN2が押下されるとデータファイルの指定による登録方法が選択されたと判定され、図6に示す画面GA3がMFP10の操作パネルに表示される。
【0055】
図6に示すように、この画面GA3には、データファイルを指定するためのファイル指定領域SAが画面中央に表示されるとともに、決定ボタンが画面右下に表示される。
【0056】
ファイル指定領域SAにてデータファイルが指定され画面GA3内の決定ボタンが押下されると、MFP10は、当該指定されたデータファイルを取得するとともに、図7に示す画面GA4を操作パネルに表示させる。
【0057】
図7の画面GA4においては、データテーブルTB1に記録する情報(詳細には、呼び出し順、名称、特性情報)が設定される。
【0058】
図7に示すように、画面GA4には、テキストボックスBX1,BX2,BX3が表示される。
【0059】
テキストボックスBX1には、プレゼンテーションデータPDiの呼び出し順が入力される。ここでは、テキストボックスBX1には、プレゼンテーションデータPDiを登録する登録順に応じた連番(1,2,3,...)が自動で入力されるものとする。例えば、プレゼンテーションデータPDiを初めて登録する場合においては、図7に示すように、テキストボックスBX1に「1」が入力される。また、プレゼンテーションデータPDiを2番目に登録する場合にはおいては、テキストボックスBX1に「2」が入力される。なお、これに限定されず、操作者が、テキストボックスBX1において、呼び出し順を個別に入力するようにしてもよい。
【0060】
テキストボックスBX2には、プレゼンテーションデータPDiの名称を示す文字列が入力される。ここでは、テキストボックスBX2には、所定の文字列(例えば「プレゼンデータ」)と、プレゼンテーションデータPDiを登録する登録順に応じた連番(1,2,3...)に対応する文字列(例えば「1」)とを組み合わせた文字列(例えば「プレゼンデータ1」)が自動で入力されるものとする。例えば、プレゼンテーションデータPDiを初めて登録する場合においては、図7に示すように、テキストボックスBX2に「プレゼンデータ1」が入力される。また、プレゼンテーションデータPDiを2番目に登録する場合にはおいては、テキストボックスBX1に「プレゼンデータ2」が入力される。なお、これに限定されず、操作者が、テキストボックスBX2において、名称を個別に入力するようにしてもよい。
【0061】
テキストボックスBX3には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれるか否か)が入力される。ここでは、テキストボックスBX3には、登録対象のプレゼンテーションデータPDiに応じて「無」又は「有」のいずれかが自動で入力されるものとする。
【0062】
例えば、スキャニングによる登録方法においては、原稿を読み取って生成されるスキャン画像に基づいてプレゼンテーションデータPDiが登録される。そのため、プレゼンテーションデータPDiには音声データが含まれず、テキストボックスBX3には「無」が入力される。
【0063】
また、データファイルの指定による登録方法においては、音声データを有しない静止画データ等がプレゼンテーションデータPDiとして登録されるとともに、音声データを有する動画データ等がプレゼンテーションデータPDiとして登録される。そのため、データファイルの指定による登録方法においては、指定されたデータファイルの拡張子等によって音声データの有無を判断する。具体的には、指定されたデータファイルの拡張子が例えば「pdf」である場合には音声データが含まれていないと判断され、当該拡張子が例えば「mov」である場合には音声データが含まれていると判断される。そして、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれない場合には、テキストボックスBX3に「無」が入力され、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれる場合にはテキストボックスBX3に「有」が入力される。
【0064】
なお、これに限定されず、テキストボックスBX3において、操作者は、「無」又は「有」を個別に入力するようにしてもよい。
【0065】
この画面GA4において、登録ボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiが格納部5に登録されるとともに、テキストボックスBX1,BX2,BX3に入力された情報に基づいてデータテーブルTB1に関する各種情報が記録される。一方、キャンセルボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiの登録は中止される。
【0066】
続いて、図8のフローチャートを参照しながら、プレゼンテーション実行時におけるMFP10の動作を説明する。なお、図8は、プレゼンテーション実行時におけるMFP10の動作を示すフローチャートである。
【0067】
プレゼンテーションが開始されると、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、呼び出し順の最も若い番号(詳細には、呼び出し順「1」)に対応するプレゼンテーションデータPDiを送出対象データとして取得する(ステップS11)。
【0068】
つぎに、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、送出対象データに音声データが含まれるか否かを判定する(ステップS12)。
【0069】
例えば、データテーブルTB1の1行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報には、「無」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに音声データが含まれていないと判定する。一方、データテーブルTB1の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報には、「有」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに音声データが含まれていると判定する。
【0070】
当該送出対象データに音声データが含まれていないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30を送出対象機器として決定する(ステップS13)。
【0071】
また、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号をプロジェクタ30に送出する(ステップS14)。プロジェクタ30は、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSCに投影する。
【0072】
一方、当該送出対象データに音声データが含まれていると判定されると、出力機器決定部92は、ディスプレイ50を送出対象機器として決定する(ステップS15)。
【0073】
また、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号および音声信号をディスプレイ50に送出する(ステップS16)。ディスプレイ50は、MFP10から受信した映像信号に基づく映像を表示部51に表示出力するとともに、MFP10から受信した音声信号に基づく音声を音声出力部53に音声出力する。
【0074】
そして、操作者によって次のプレゼンテーションデータPDiへの遷移指示が受け付けられると(ステップS17)、次のプレゼンテーションデータPDiが存在する否かが判定される(ステップS18)。
【0075】
次のプレゼンテーションデータPDiが存在する場合には、MFP10は、データテーブルTB1を参照して、複数のプレゼンテーションデータPDiの中から、次の呼び出し順(詳細には、呼び出し順「2」)に対応するプレゼンテーションデータPDiを送出対象データとして取得する(ステップS11)。そして、新たに取得した送出対象データについても、上述の処理を実行する。
【0076】
一方、次のプレゼンテーションデータPDiが存在しない場合には、MFP10は、図8のフローチャートの処理を終了する。
【0077】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、音声データの有無)に基づいて、複数の出力機器30,50の中から、送出対象データPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30,50を適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30,50の相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0078】
特に、送出対象データPDiに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有するディスプレイ50が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を当該ディスプレイ50によって適切に音声出力することが可能である。また、プレゼンテーションの聴講者は、当該音声データに基づく音声を適切に聴取することが可能である。
【0079】
また特に、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、複数の出力機器30,50のうちディスプレイ50が送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号と音声信号とがディスプレイ50に送出される。一方、送出対象データPDiに音声データが含まれない場合には、複数の出力機器30,50のうちプロジェクタ30が送出対象機器として決定される。すなわち、送出対象データPDiに音声データが含まれているか否かに応じて、複数の出力機器30,50の中から送出対象機器が選択的に決定される。したがって、送出対象データPDiの特性と複数の出力機器30,50の特性とを考慮して、プロジェクタ30とディスプレイ50とを非常に適切に使い分けることが可能である。
【0080】
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。
【0081】
第2実施形態では、プレゼンテーションデータPDiが本文資料であるか否かに応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が決定される場合を例示する。
【0082】
以下では、第1実施形態との相違点を中心に、この第2実施形態について詳細に説明する。
【0083】
この第2実施形態においては、図9に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30aとプロジェクタ30bとを複数の出力機器として備える。
【0084】
プロジェクタ30aは、MFP10の信号送出部7aから送出される映像信号に基づいて画像をスクリーンSC1に投影する。プロジェクタ30bは、MFP10の信号送出部7bから送出される映像信号に基づいて画像をスクリーンSC2に投影する。なお、プロジェクタ30aによりスクリーンSC1に投影される投影画像と、プロジェクタ30bによりスクリーンSC2に投影される投影画像とは、同じ大きさであってもよく或いは異なる大きさであってもよい。また、スクリーンSC1とスクリーンSC2とは、プレゼンテーション会場内の異なる配置場所にそれぞれ配置されるものとする。例えば、スクリーンSC1が会場前方の中央に配置されるとともに、スクリーンSC2が会場前方の右側に配置される。
【0085】
また、この第2実施形態では、格納部5内には、データテーブルTB2(図10参照)が格納される。
【0086】
図10は、データテーブルTB2を示す図である。図10に示すように、データテーブルTB2には、データテーブルTB1(図3参照)と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB2においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiの資料属性が記録されている。詳細には、資料属性として、「本文資料」、「補足資料」および「目次資料」のいずれかが記録される。
【0087】
また、このデータテーブルTB2は、データテーブルTB1と同様に、上述のデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図11の画面GA5を用いて、データテーブルTB2の各種の情報(資料属性等)が記録される。
【0088】
図11に示すように、画面GA5には、上述のテキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX4が表示される。
【0089】
このテキストボックスBX4には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiの資料属性)が入力される。ここでは、テキストボックスBX4には、操作者によって、プレゼンテーションデータPDiの資料属性に応じて「本文」、「補足」または「目次」のいずれかが入力されるものとする。
【0090】
この画面GA5において、登録ボタンが押下されると、プレゼンテーションデータPDiが格納部5に登録されるとともに、テキストボックスBX1,BX2,BX5に入力された情報に基づいてデータテーブルTB2に関する各種情報が記録される。
【0091】
つぎに、図12を参照しながら、この第2実施形態におけるMFP10の動作について説明する。この第2実施形態においては、特に図12のステップS22〜ステップS26の処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16の処理と相違する。なお、図12のステップS21,S27,S28においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0092】
具体的には、MFP10は、データテーブルTB2を参照して、送出対象データの資料属性が本文資料であるか否かを判定する(ステップS22)。
【0093】
例えば、データテーブルTB2の1行目のプレゼンテーションデータPD1の資料属性には、「目次資料」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データの資料属性が本文資料でないと判定する。一方、データテーブルTB2の2行目のプレゼンテーションデータPD2の資料属性には、「本文資料」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データの資料属性が本文資料であると判定する。
【0094】
送出対象データの資料属性が本文資料であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30aを送出対象機器として決定する(ステップS23)。
【0095】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30a)に送出する(ステップS24)。プロジェクタ30aは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDi(本文資料)に係る映像をスクリーンSC1に投影する。
【0096】
一方、送出対象データの資料属性が本文資料でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30bを送出対象機器として決定する(ステップS25)。
【0097】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30b)に送出する(ステップS26)。プロジェクタ30bは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDi(補足資料または目次資料)に係る映像をスクリーンSC2に投影する。
【0098】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、「本文資料」であるか否か)に基づいて、複数の出力機器30a,30bの中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30a,30bを適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30a,30bの相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0099】
特に、送出対象データPDiが本文資料である場合には、プロジェクタ30aが送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号が当該送出対象機器(プロジェクタ30a)に送出される。一方、送出対象データPDiが本文資料でない場合には、プロジェクタ30bが送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号が当該送出対象機器(プロジェクタ30b)に送出される。このように、MFP10は、本文資料に関する映像をプロジェクタ30aによってスクリーンSC1に表示させ、本文資料以外の資料に関する映像をプロジェクタ30bによってスクリーンSC2に表示させる。したがって、本文資料はプロジェクタ30aによる表示領域に固定的に出力され、本文資料以外の資料(補足資料または目次資料等)はプロジェクタ30bによる表示領域に固定的に出力される。このように、送出対象データが本文資料であるか否かに応じて、プロジェクタ30aとプロジェクタ30bとを適切に使い分けることが可能である。また、プレゼンテーションにおける発表者および聴講者は、スクリーンSC1に投影される画像を本文資料であると認識し、スクリーンSC2に投影される画像を本文資料以外の資料であると認識することが可能である。すなわち、各スクリーンSC1,SC2にはそれぞれ所定の属性の資料が表示される。そのため、判り易いプレゼンテーションが実現可能である。
【0100】
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態および第2実施形態の変形例である。
【0101】
第3実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキスト(文字データ)のページあたりの文字数に応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が決定される場合を例示する。
【0102】
この第3実施形態においては、図13に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30cとプロジェクタ30dとを複数の出力機器として備える。
【0103】
プロジェクタ30cは、MFP10の信号送出部7aから送出される映像信号に基づく画像をスクリーンSC3に投影し、スクリーンSC3内の投影領域(表示領域)に対して表示出力を行う。また、プロジェクタ30dは、MFP10の信号送出部7bから送出される映像信号に基づく画像をスクリーンSC4に投影し、スクリーンSC4内の投影領域(表示領域)に対して表示出力を行う。この第3実施形態では、プロジェクタ30dによるスクリーンSC4への投影領域(表示領域)は、プロジェクタ30cによるスクリーンSC3への投影領域(表示領域)よりも大きいものとする。
【0104】
また、この第3実施形態では、格納部5内には、データテーブルTB3(図14参照)が格納される。
【0105】
図14は、データテーブルTB3を示す図である。図14に示すように、データテーブルTB3には、データテーブルTB1(図3参照),TB2(図10参照)と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB3においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数が記録される。なお、文字数としては、複数のページに関するページ別の文字数のうちの最大値が記録されるようにしてもよく或いは当該ページ別の文字数の平均値が記録されるようにしてもよい。
【0106】
このデータテーブルTB3は、データテーブルTB1,TB2と同様に、上述したデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図15の画面GA6を用いて、データテーブルTB3の各種の情報(文字数等)が設定される。
【0107】
図15に示すように、画面GA6には、テキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX5が表示される。
【0108】
テキストボックスBX5には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数)が入力される。
【0109】
ここでは、テキストボックスBX5には、登録対象のプレゼンテーションデータPDiに含まれるページあたりの文字数が自動で入力される場合を想定する。例えば、スキャニングによる登録方法においては、OCR(光学文字認識)処理によって、スキャン画像に含まれるページ別の文字データが認識されるとともに、当該ページ別の文字数が取得される。そして、テキストボックスBX5には、当該ページ別の文字数のうちの最大値が自動的に入力される。
【0110】
また、データファイル指定による登録方法においては、画面GA4(図6参照)においてデータファイルが指定されると、当該指定されたデータファイルに含まれるページ別の文字数が取得される。そして、テキストボックスBX5には、当該ページ別の文字数のうちの最大値が自動的に入力される。
【0111】
操作者が、自動入力された内容を確認して画面GA6の登録ボタンを押下すると、MFP10は、画面GA6での表示内容をデータテーブルTB3に登録する。
【0112】
なお、これに限定されず、テキストボックスBX5において、操作者は、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数を個別に入力するようにしてもよい。
【0113】
つぎに、図16を参照しながら、この第3実施形態におけるMFP10の動作について説明する。この第3実施形態においては、特に図16のステップS32〜ステップS36の処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16の処理(および第2実施形態の対応ステップS22〜ステップS26の処理)とは相違する。なお、図16のステップS31,S37,S38においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0114】
具体的には、MFP10は、データテーブルTB3を参照して、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS32)。なお、ここでは、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上であるか否かを判定するものとする。
【0115】
例えば、データテーブルTB3の一行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報(ページあたりの文字数)には、「380」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上でないと判定する。一方、データテーブルTB3の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報には、「560」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象である場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が400字以上であると判定する。
【0116】
送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上(例えば400字以上)でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30cを送出対象機器として決定する(ステップS33)。
【0117】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30c)に送出する(ステップS34)。プロジェクタ30cは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSC3に投影する。
【0118】
一方、送出対象データに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値以上(例えば400字以上)であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30dを送出対象機器として決定する(ステップS35)。
【0119】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号を送出対象機器(プロジェクタ30d)に送出する(ステップS36)。プロジェクタ30dは、MFP10から受信した映像信号に基づいて、プレゼンテーションデータPDiに係る映像をスクリーンSC2に投影する。
【0120】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、テキストのページあたりの文字数)に基づいて、複数の出力機器30c,30dの中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30c,30dを適切に使い分けることが可能である。また、手動でプレゼンテーションデータPDiの出力先を複数の出力機器30c,30dの相互間で切り替える場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0121】
特に、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも少ない場合には、スクリーンSC3への投影領域(表示領域)に対して表示出力を行うプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。また、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、スクリーンSC4への投影領域(表示領域)に対して表示出力を行うプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。このスクリーンSC4への投影領域は、スクリーンSC3への投影領域よりも大きい。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数が所定値よりも多い場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、スクリーンSC4への投影領域において比較的大きく視認することが可能である。そのため、見易いプレゼンテーションを実現することが可能である。
【0122】
<4.第4実施形態>
第4実施形態は、第1実施形態の変形例である。
【0123】
上記第1実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれているか否かに基づいて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器が選択的に決定される場合を例示した。より詳細には、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれていない場合には、プロジェクタ30が出力機器として決定され、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、ディスプレイ50が出力機器として決定される場合を例示した。
【0124】
一方、この第4実施形態では、まず、プロジェクタ30が出力機器として無条件に決定され、さらに、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、音声出力機器(コンピュータ70)(後述)も出力機器として決定される場合を例示する。
【0125】
以下では、第1実施形態との相違点を中心に、この第4実施形態について詳細に説明する。
【0126】
この第4実施形態においては、図17に示すように、プレゼンテーションシステム100は、プロジェクタ30とコンピュータ70(70a,70b,70c)とを複数の出力機器として備える。
【0127】
コンピュータ70(70a,70b,70c)は、音声出力部73(73a,73b,73c)を備えており、MFP10の信号送出部7bから送出される音声信号に基づいて、音声出力部73から音声を出力(音声出力)する。音声出力部73としては、スピーカおよびヘッドホン等が例示される。なお、ここでは、コンピュータ70は、プレゼンテーションの聴講者によって利用される聴講者用端末であるものとする。
【0128】
つぎに、図18を参照しながら、この第4実施形態におけるMFP10動作について説明する。この第4実施形態においては、特に図18のステップS42〜ステップS46処理は、第1実施形態の対応ステップS12〜ステップS16と相違する。なお、図18のステップS41,S47,S48においては、図8のステップS11,S17,S18と同様の処理が実行される。
【0129】
ステップS42において、出力機器決定部92は、プロジェクタ30を送出対象機器として決定する。
【0130】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく映像信号をプロジェクタ30に送出する(ステップS43)。
【0131】
つぎに、MFP10は、データテーブルTB1(図3参照)を参照して、送出対象データに音声データが含まれるか否かを判定する(ステップS44)。
【0132】
送出対象データに音声データが含まれないと判定されると、ステップS47に進む。
【0133】
一方、送出対象データに音声データが含まれると判定されると、出力機器決定部92は、コンピュータ70a,70b,70cをも送出対象機器として決定する(ステップS45)。
【0134】
そして、送出制御部93は、送出対象データに基づく音声信号をコンピュータ70a,70b,70cに送出する(ステップS46)。
【0135】
以上の動作によれば、プレゼンテーションデータ(詳細には送出対象データ)PDiの特性情報(詳細には、音声データの有無)に基づいて、複数の出力機器30,70の中から、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号の送出対象機器が決定されるので、複数の出力機器30,70を適切に使い分けることが可能である。また、プレゼンテーションデータPDiの出力先を手動で決定する場合に比べて、ユーザの操作負担が少なく操作が簡易である。
【0136】
特に、送出対象データPDiに音声データが含まれることを条件として、音声出力部を有するコンピュータ70が送出対象機器として決定されるので、当該音声データに基づく音声を当該コンピュータ70によって適切に音声出力することが可能である。また、プレゼンテーションの聴講者(コンピュータ70の使用者)は、当該音声データに基づく音声を適切に聴取することが可能である。
【0137】
また特に、送出対象データPDiに音声データが含まれない場合には、コンピュータ70が送出対象機器として決定されることなくプロジェクタ30が送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに基づく映像信号がプロジェクタ30に送出される。一方、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、プロジェクタ30とコンピュータ70との双方が送出対象機器として決定される。そして、送出対象データPDiに基づく映像信号がプロジェクタ30とコンピュータ70とに送出され、送出対象データPDiに基づく音声信号がコンピュータ70に送出される。端的に言えば、送出対象データPDiに音声データが含まれるか否かにかかわらず、プロジェクタ30は送出対象機器として決定され、送出対象データPDiに音声データが含まれる場合には、音声出力部を有するコンピュータ70もが送出対象機器として決定される。したがって、送出対象データPDiの特性と複数の出力機器30,50の特性とを考慮して、プロジェクタ30とディスプレイ50とを非常に適切に使い分けることが可能である。
【0138】
<5.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0139】
具体的には、上記第3実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数に応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定する場合を例示したが、これに限定されない。
【0140】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズに応じて、複数の出力機器の中からプレゼンテーションデータPDiの送出対象機器を決定するようにしてもよい。以下では、このような変形例について説明する。
【0141】
この変形例においては、格納部5内には、データテーブルTB4(図19参照)が格納される。
【0142】
図19は、データテーブルTB4を示す図である。図19に示すように、データテーブルTB4には、データテーブルTB1〜TB3と同様に、プレゼンテーションデータPDiに関する各種の情報が記録されている。ただし、このデータテーブルTB3においては、特性情報として、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズが記録されている。文字サイズとしては、たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれる文字の文字サイズの最大値が記録されるもとする。なお、これに限定されず、プレゼンテーションデータPDiに含まれる文字の文字サイズの平均値が記録されるようにしてもよい。
【0143】
このデータテーブルTB4は、データテーブルTB1,TB2と同様に、上述したデータ登録動作において記録されるものとする。具体的には、図20の画面GA6を用いて、データテーブルTB4の各種の情報(文字サイズ等)が設定される。
【0144】
図20に示すように、画面GA5には、テキストボックスBX1,BX2とともに、テキストボックスBX6が表示される。
【0145】
このテキストボックスBX6には、プレゼンテーションデータPDiの特性情報(詳細には、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字サイズが自動で入力される。
【0146】
つぎに、この変形例におけるMFP10の動作について説明する。この変形例においては、図16のステップS32が第3実施形態と相違する。
【0147】
具体的には、この変形例においては、図16のステップS32において、MFP10は、データテーブルTB4を参照して、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが所定値未満であるか否かを判定する。なお、ここでは、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満であるか否かを判定するものとする。
【0148】
例えば、データテーブルTB4の一行目のプレゼンテーションデータPD1の特性情報(文字サイズ)には、「18ポイント」が記録されている。プレゼンテーションデータPD1が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満であると判定する。一方、データテーブルTB4の2行目のプレゼンテーションデータPD2の特性情報(文字サイズ)には、「36ポイント」が記録されている。プレゼンテーションデータPD2が送出対象データである場合には、MFP10は、送出対象データに含まれるテキストの文字サイズが24ポイント未満でないと判定する。
【0149】
送出対象データに含まれるテキストの文字数が所定値未満(例えば24ポイント未満)でないと判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30cを送出対象機器として決定する(ステップS33)。
【0150】
一方、送出対象データに含まれるテキストの文字数が所定値以上(24ポイント以上)であると判定されると、出力機器決定部92は、プロジェクタ30dを送出対象機器として決定する(ステップS35)。
【0151】
このような動作によれば、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズ(例えば、24ポイント)よりも大きい場合には、スクリーンSC3への投影領域に対して表示出力を行うプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。一方、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、スクリーンSC4への投影領域に対して表示出力を行うプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。このスクリーンSC4への投影領域は、スクリーンSC3への投影領域よりも大きい。したがって、プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズが所定サイズよりも小さい場合には、プレゼンテーションの聴講者は、プレゼンテーションデータに含まれるテキストを、スクリーンSC4への投影領域において比較的大きく視認することが可能である。そのため、見易いプレゼンテーションを実現することが可能である。
【0152】
なお、上記変形例および第3実施形態等における大小判定において、或る値が閾値と等しい場合には、上述の動作とは逆の動作が行われるようにしてもよい。たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストのページあたりの文字数が「400字」である場合には、(ステップS35,S36ではなく)ステップS33,S34に進むようにしてもよい(図16参照)。
【0153】
また、上記第3実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字数が「400字未満」である場合と当該文字数が「400字以上」である場合との2つの場合に分けて、2つの出力機器(詳細には、プロジェクタ30c、プロジェクタ30d)の中から送出対象機器がそれぞれ決定される態様を例示したが、これに限定されない。
【0154】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキストの文字数が「350字未満」である場合と当該文字数が「350字以上450字未満」である場合と当該文字数が「450字以上」である場合との3つの場合に分けて、3つの出力機器(詳細には、プロジェクタ30c、プロジェクタ30d、プロジェクタ30e)の中から送出対象機器がそれぞれ決定されるようにしてもよい。以下では、このような変形例について説明する。
【0155】
具体的には、プレゼンテーションシステム100が、送出対象機器としてプロジェクタ30e(不図示)をさらに備える。この変形例では、プロジェクタ30eによるスクリーンSC5(不図示)への投影領域(表示領域)は、プロジェクタ30dによるスクリーンSC4への投影領域よりも大きいものとする。そして、プレゼンテーションデータPDiに含まれるテキスト文字数が350字未満の場合にはプロジェクタ30cが送出対象機器として決定される。また、当該文字数が350字以上450字未満の場合にはプロジェクタ30dが送出対象機器として決定される。また、当該文字数が450字以上の場合にはプロジェクタ30eが送出対象機器として決定される。
【0156】
また、上記第4実施形態では、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、当該音声データに基づく音声信号がコンピュータ70に送出される場合を例示したが、これに限定されない。
【0157】
たとえば、プレゼンテーションデータPDiに音声データが含まれている場合には、当該音声データに基づく音声を再生可能な音楽再生装置(例えば、携帯電話、携帯音楽プレイヤー等)に送信するようにしてもよい。このように、プレゼンテーションシステム100は、複数の出力機器として、当該音楽再生装置を備えるものであってもよい。
【0158】
また、上記各実施形態においては、プレゼンテーションデータPDiに基づくアナログ信号が送出対象機器に対してMFP10から送出される場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、プレゼンテーションデータPDiに基づくデジタル信号が、プレゼンテーションデータPDiに基づく信号として、送出対象機器に対してMFP10から送出されるようにしてもよい。
【0159】
具体的には、ネットワークNWを介して複数の出力機器に接続されたMFP10(詳細には送出制御部93および通信部4等)が、ネットワークNWを介して、プレゼンテーションデータPDiをデジタル信号として送出するようにすればよい。なお、ネットワークNWとしては、データ通信用のネットワーク(LAN、WAN、インターネット等)が含まれる他、公衆電話回線に関するネットワーク(公衆回線網)も含まれる。また、ネットワークNWへの接続形態は、有線接続であってもよく或いは無線接続であってもよい。
【0160】
また、上記各実施形態においては、プレゼンテーションにおける操作者からの遷移指示に応じて、或るプレゼンテーションデータPDi(例えばi=n(nは自然数))から次のプレゼンテーションデータPDi(i=n+1)に遷移する場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、或るプレゼンテーションデータPDi(i=n)への遷移後一定時間(例えば30秒)が経過すると、データテーブルTB1等の呼び出し順に応じて、或るプレゼンテーションデータPDi(i=n)から次のプレゼンテーションデータPDi(i=n+1)に自動的に遷移するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0161】
10 制御装置
30,30a〜30d プロジェクタ
50 ディスプレイ
51 表示部
53 音声出力部
70a〜70c コンピュータ
BX1〜BX6 テキストボックス
GA1〜GA6 画面
TB1〜TB4 データテーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレゼンテーションシステムであって、
表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器と、
プレゼンテーションデータに基づく信号の前記複数の出力機器への送出を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、前記複数の出力機器の中から、前記プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、
を備えることを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、音声出力部を有する第1の出力機器を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータにおける音声データの有無を示す情報を含み、
前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、第2の出力機器をさらに備え、
前記第2の出力機器は、音声出力部を有さず且つ表示出力部を有し、
前記第1の出力機器は、表示出力部をさらに有し、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれない場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、表示出力部を有する第2の出力機器をさらに備え、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれるか否かにかかわらず、前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器をも前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器の中には、それぞれ表示出力部を有する第1の出力機器と第2の出力機器とが含まれており、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータがプレゼンテーションの本文資料データであるか否かを示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データである場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データ以外のデータである場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、
第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、
前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、
を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数を示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記文字数が所定値よりも少ない場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記文字数が前記所定値よりも多い場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、
第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、
前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、
を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズを示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記文字サイズが所定値よりも大きい場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記文字サイズが前記所定値よりも小さい場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項8】
プレゼンテーションシステムにおける制御装置であって、
プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項9】
コンピュータを、
プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する動作を制御する送出制御手段と、
を備える制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
プレゼンテーションシステムであって、
表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器と、
プレゼンテーションデータに基づく信号の前記複数の出力機器への送出を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、前記複数の出力機器の中から、前記プレゼンテーションデータに基づく信号の送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、
を備えることを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、音声出力部を有する第1の出力機器を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータにおける音声データの有無を示す情報を含み、
前記決定手段は、前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれることを条件として、前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、第2の出力機器をさらに備え、
前記第2の出力機器は、音声出力部を有さず且つ表示出力部を有し、
前記第1の出力機器は、表示出力部をさらに有し、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれない場合には、前記第1の出力機器と前記第2の出力機器とのうち前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項4】
請求項2に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、表示出力部を有する第2の出力機器をさらに備え、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれるか否かにかかわらず、前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータに音声データが含まれる場合には、前記第1の出力機器をも前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項5】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器の中には、それぞれ表示出力部を有する第1の出力機器と第2の出力機器とが含まれており、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータがプレゼンテーションの本文資料データであるか否かを示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データである場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記プレゼンテーションデータが前記本文資料データ以外のデータである場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、
第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、
前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、
を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストのページあたりの文字数を示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記文字数が所定値よりも少ない場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記文字数が前記所定値よりも多い場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のプレゼンテーションシステムにおいて、
前記複数の出力機器は、
第1の表示領域に対して表示出力を行う第1の出力機器と、
前記第1の表示領域よりも大きな第2の表示領域に対して表示出力を行う第2の出力機器と、
を備え、
前記特性情報は、前記プレゼンテーションデータに含まれるテキストの文字サイズを示す情報を含み、
前記決定手段は、
前記文字サイズが所定値よりも大きい場合には前記第1の出力機器を前記送出対象機器として決定し、
前記文字サイズが前記所定値よりも小さい場合には前記第2の出力機器を前記送出対象機器として決定することを特徴とするプレゼンテーションシステム。
【請求項8】
プレゼンテーションシステムにおける制御装置であって、
プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する送出制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項9】
コンピュータを、
プレゼンテーションデータの特性情報に基づいて、表示出力および/または音声出力することが可能な複数の出力機器の中から前記プレゼンテーションデータの送出対象機器を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された前記送出対象機器に対して、前記プレゼンテーションデータに基づく信号を送出する動作を制御する送出制御手段と、
を備える制御装置として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−70060(P2012−70060A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210813(P2010−210813)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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