説明

プログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ

【課題】データ伝送、処理時間の短縮化を図り、RFIDタグの高機能化および大容量化に対応するとともにRFIDシステムの集約一体化によりコストダウンを可能にする。
【解決手段】RFIDタグとの双方向無線送受信を担当するリーダ/ライタ部3と、共有メモリおよびネットワーク接続を担当する通信/システム/メモリ部21、各種ロジック命令で作成するプログラムに基づいてシステム制御を行うPID機能部23をキャッシュメモリ、メインメモリを共有化したマルチプロセッシングシステムで集約一体化し、SQL(言語)とPLC(命令/言語)を融合し、データ伝送、処理時間の短縮化を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDシステムにおいて、RFID(Radio Frequency IDentification)リーダライタ部に、シリアル通信やネットワークを介して接続してなるプログラマブル/ロジック/コントローラであって、詳しくは、RFIDリーダ/ライタ機能、PLC機能およびデータおよび命令(コマンド)を共有する機能を共有メモリおよび共有バスを有するマルチプロセッシングシステムとして集約してなるスタンドアローン型のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、RFIDシステムにおいては、システムの高速化,高機能化を図るために、種々の改良がなされている。第1の従来構造では、RFIDリーダライタ部の上位コントローラであるPLCの内部に共有メモリを設けたうえで、PLC本体と周辺機器とがともにアクセスできるように共有データを共有メモリに格納することで、共有データの削除や復帰処理の高速化を図っている(特許文献1参照)。第2の従来構造では、RFIDリーダライタ部にRFID検索サーバ機能を設けることで、上位PLCとの間で、API(Application Program Interface)を設定している(特許文献2参照)。第3の従来構造では、PLCに複数の無線機器と無線通信できるRF無線インタフェースを設けている(特許文献3参照)。第4の従来構造では、アンテナの改良を図っている(特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3038900号公報
【特許文献2】米国特許0080211632号明細書
【特許文献3】欧州特許1764665号明細書
【特許文献4】米国特許20070164868号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
RFIDシステムでは、その利便性からますますシステムに用いられるタグ数量が増加し、処理も高機能化しているが、上記従来構造では、増加の一途を辿るRFIDタグ付き物品を処理するRFIDシステム全体の高速・高機能処理化に寄与することはできない。以下、説明する。
【0005】
近年になって、RFIDの無線タグ規格はローカルな規格から、IP(Internet Protocol)技術などのネットワーク技術と組みあわせた国際標準規格(EPC global規格)に移行しつつあり、ネットワーク技術を取り込むことにより、格段に高機能化、大規模化されている。このようにして進化しつつあるRFIDシステムにおいては、従前のごとく機能別に独立した機器どうしをシリアル通信やネットワークで接続するシステム形態、
すなわち、
(RFIDタグ)←[radio transmission]→(RFIDリーダライタ部)←[serial communication]→(上位コントローラ:PLC等)←[network communication]→(検索サーバ)←[LAN/WAN]→(サーバ/クライアント)
を構築すると、
各機器間の通信時間や処理時間が増加するうえに、各機器の高機能化によるコスト増も招く。
【0006】
そこで、本発明は、高速、高機能かつシンプルなRFIDシステムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラは、
RFIDタグから無線送信信号を受信するとともに前記RFIDタグに書き込み信号を送信するリーダライタ部と、前記無線送信信号および前記書き込み信号に論理処理、演算処理、PID処理、および入出力処理のうちの少なくとも一つを実行するプログラマブル・ロジックコントローラ部とを、CPUのメインメモリやキャッシュメモリの少なくとも一部を共有メモリにしたマルチプロセッシングシステムで集約して一体化した。
【0008】
上記構成によれば、複数のRFIDタグとの間で無線送受信を行うRFIDリーダ/ライタ部と、ユーザプログラムで論理処理、演算処理、PID処理、入出力処理等を実行するプログラマブル・ロジックコントロール機能、RFIDタグとのリード/ライトおよびデータ処理演算機能が、各CPUのメインメモリやキャッシュメモリ(一部)を共有メモリ化したマルチプロセッシングシステムで集約されることで、スタンドアローン型のログラマブル/ロジック&RFIDコントローラが実現される。
【0009】
また、本発明は、
RFIDタグから第1のRFIDデータを無線受信し、当該第1のRFIDデータに含まれる初期データを確認するとともに、前記第1のRFIDデータに基づいて生成される第2,第3のRFIDデータのなかで必要となるデータを前記RFIDタグに無線送信して書き込むリーダ/ライタ部と、
周辺機器がシリアル通信またはネットワークを介して接続されるとともに、前記第1〜第3のRFIDデータのデータ伝送/データ管理/データ格納に関する制御を行う通信/システム/メモリ部と、
各種ロジック命令で作成するプログラムに基づいてシステム制御を行うPLC機能部と、
前記リーダ/ライタ部と前記通信/システム/メモリ部と前記PLC機能部とのそれぞれが共有バスを介して同時併行アクセス可能な共有メモリと、
を備え、
前記PLC機能部は、前記リーダ/ライタ部が無線通信を介して前記RFIDタグから受け取る前記第1のRFIDデータを、データ処理して前記第2のRFIDデータとし、当該第2のRFIDデータを、前記共有バスを介して前記共有メモリに共有データとして格納するとともに、前記通信/システム/メモリ部と前記周辺機器とを情報処理することで、前記周辺機器で前記第3のRFIDデータを生成させたうえで当該第3のRFIDデータを前記周辺機器から受け取り、受け取った前記第3のRFIDデータを前記共有バスを介して共有データとして前記共有メモリに格納し、
前記通信/システム/メモリ部は、前記データ伝送/データ管理/データ格納に関する制御を、前記PLC機能部が有するCPU回路または独立したCPU回路によって実行する。
【0010】
上記構成によれば、共有バスと共有メモリとを設けたうえで、これらを制御するソフトウエア(PLC機能部、通信/システム/メモリ部、リーダ/ライタ部)によって、第1〜第3のRFIDデータが、それぞれのCPUローカルバスおよびマルチバス(共有バス)で接続されたマルチプロセッシングシステムに集約一体化されるようになる。これにより、システム内の各機能要素間の通信接続/処理の重複やバッファメモリ等の重複が無くなって同時併行処理が可能になる。
【0011】
本発明には、
前記共有メモリは、前記PLC機能部が有するCPU回路または独立したCPU回路が有するメインメモリまたはキャッシュメモリの全部または一部を共有アドレス空間とし、
前記リーダ/ライタ部と前記PLC機能部と前記通信/システム/メモリ部とは、前記第1〜第3のRFIDデータを共有・管理・格納するリレーショナルデータベースマネージングソフトウエア(RDBMS)が実装されることで、データの検索,認証,処理,取消し等が併行処理可能である、
という態様がある。
【0012】
この態様によれば、本システムが有するPLC機能とデータ処理、管理、格納機能との間で、データやコマンドが共有されて、両機能の併行動作が可能になる。結果として、通信時間の短縮および両機能の処理時間が短縮化されて、メインメモリやキャッシュメモリ容量が減少する。
【0013】
なお、SQL(Structured Query Language)の規格または準拠規格のソフトウエアをPLC機能ソフトウエアと融合し、高速リアルタイム処理に最適化されたソフトウエア(ミドルウエア)が、前記リレーショナルデータベースマネージングソフトウエアとして実装される、
のが好ましい。
【0014】
1つのRFIDタグのデータはパーソナルコンピュータ等で取り扱うデータ(音声データや画像データを含む)に比べはるかに小さい。このことに着目して、この好ましい形態では、Structured Query Languageに準拠した前記第1〜第3のRFIDデータの伝送に最適化したリレーショナルデータベースマネージングソフトウエアをPLC機能部または通信/システム/メモリ部に実装しており、これにより、
・1つのSQL(準拠)で操作可能なテーブルを最小限(1個等)にする、
・SQLの機能を必要最低限に絞る、
などの工夫を加えることにより処理を大幅に高速にすることが可能になる。
【0015】
また、本発明には、
ローカルネットワークや広域ネットワークを介して前記通信/システム/メモリ部に接続されたクライアント機器/装置の機能で、前記第1〜第3のRFIDデータのうちの少なくとも一つを供給して蓄積する管理を行うリレーショナルデータベースサーバ機能と、前記RFIDタグのID管理を行う検索サーバ機能とを実現するソフトウエア機能を、前記リーダ/ライタ部と前記PLC機能部と前記通信/システム/メモリ部とに実装する、
という態様がある。
【0016】
近年、RFIDシステムでは、デファクトスタンダードであるインターネットインフラストラクチュアの活用と整合が必須になっている。従来ではこの種の活用と整合は、EPCglobal規格(EPC(Electronic Product Code)およびRFIDの開発,実施,採用の国際デファクトスタンダード)に則るために、インターネット回線経由のデータ伝送に必要なデータ蓄積,加工,検索等の機能を有する機器は、それぞれのシリアル通信を介してRDIFシステムに接続されていた。これでは、データ処理時間の削減とシステム要素の削減とが不十分となる。本発明では、前記リーダ/ライタ部と前記PLC機能部と前記通信/システム/メモリ部とに、サーバ機能(第1〜第3のRFIDデータをネットワーク(広域ネットワークを含む)を介してクライアント機器に供給する機能)を設けることで、標準化されたインターネットインフラストラクチュアを、必要最小限のシステム要素で最小のデータ処理時間で実現することが可能になる。
【0017】
また、本発明には、
前記リーダ/ライタ部と前記通信/システム/メモリ部と前記PLC機能部とのそれぞれは、互いにマルチプロセッシングを構成するCPU回路を備え、これらCPU回路が有するローカルバスと前記共有バスに加えて、USB規格またはIEEE1394規格を内部バスとするもう一つの共有バスを備える2重共有バスである、
という態様がある。これにより、データの大容量化への対応,処理の高速化,高信頼性化が促進される。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、リーダ/ライタ部と通信/システム/メモリ部とPLC機能部とを、共有バスと共有メモリとを介してデータおよびコマンドの相互伝送可能に接続されたマルチプロセッシングシステムに集約一体化することで、システム内での通信接続やバッファメモリ等の重複を無くして同時併行処理が可能になる。
【0019】
これにより、通信時間の大幅短縮化と同時/同期処理性とが向上してRFIDシステムの信頼性化が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のRFIDコントローラを含むRFIDシステムの構成を従来のシステムと対比した図である。
【図2】本発明の一実施の形態のRFIDコントローラの構成図である。
【図3】実施の形態のRFIDコントローラの要部詳細図である。
【図4】実施の形態のプログラマブル/ロジック/RFIDコントローラでさらにUSB/IEEEバスを加えて共有バスを2重化した構成図である。
【図5A】従来のRFIDコントローラにおける処理のフロー図である。
【図5B】実施の形態のRFIDコントローラにおける処理のフロー図である。
【図6】実施の形態のRFIDコントローラにおける命令語の構成図である。
【図7】RFIDコントローラにおける実施の形態の構成と従来の構成とを比較するための図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下添付した図面を参照して、本発明の実施の形態に係るプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ(以下、RFIDコントローラと略する)を説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態のRFIDコントローラ1の概略構成範囲を示すブロック図であり、図2はその詳細図であり、図3は、さらにそのメモリとバスとの詳細図である。RFIDコントローラ1は、複数種のRFIDタグ100(ラベル型ICタグ,ICカード,ウェッジ型ICタグ,コイン型ICタグ,スティック型ICタグ等)との間で無線を介した相互通信が可能となっている。
【0023】
RFIDコントローラ1は、リーダ/ライタアンテナ2と、リーダライタ部3と、コントローラ(PLC)4と、ローカルRFIDネットワーク5と、アプリケーションサーバ6と、その他のアプリケーションソフトウエア機器(以下、ソフトウェア機器という)7とを備える。アプリケーションサーバ6とソフトウエア機器7とは、周辺機器の例である。リーダ/ライタアンテナ2は、内部アンテナ2aを備え、使用状況に応じてと外部アンテナ2bと切り替える。アプリケーションサーバ6は、RFIDタグのID認証(局)サーバと、ONSサーバ(Object Name Server)と、RDBMS(Relational Data base Management Software)サーバの全てもしくは一部として機能する。コントローラ(PLC)4とアプリケーションサーバ6とソフトウエア機器7とは、ローカルRFIDネットワーク5を介して相互通信可能に接続される。
【0024】
リーダライタ部3は、送受信回路8と、ID認証/復号化回路9と、第1のCPU回路10とを備える。送受信回路8は、リーダ/ライタアンテナ2に接続され無線通信を行う。ID認証/復号化回路9は、送受信回路8が受信するRFIDタグ100のRFID発行データに含まれるID認証関連データ等を予め記憶しておいた認証データと比較する。ID認証データが暗号化されていれば、暗号文を復号する。第1のCPU回路10は、リーダライタ部3内の各回路の動作制御を行う。内部アンテナ2aはRFIDコントローラ1に内蔵され、外部アンテナ2bは、RFIDコントローラ1の外部に設けられて、使用状況に応じて内部アンテナ2aと切り替えられて、リーダ/ライタ部3に接続される。リーダライタ部3は、コントローラ(PLC)4に、共有バス49で接続される。
【0025】
さらにリーダライタ部3は、第1のローカルメインメモリ40と、第1の大容量メモリ(ハードディスク装置等)43と、第1のCPUローカルバス46とを備える。第1のCPU回路10は、第1のCPUローカルバス46を介してメモリ40,43に接続される。第1のローカルメインメモリ40は、リーダライタ部3内で扱う命令やローカルデータを格納する記憶部である。
【0026】
コントローラ(PLC)4は、PLC機能部20と通信/システム/メモリ部21とを備える。PLC機能部20は、PLC実行演算部22と、PID機能部23と、カウンタ/タイマ24と、入出力ドライバ25と、第2のCPU回路26とを備える。さらに、PLC機能部20は、第2のローカルメインメモリ41と、第2の大容量メモリ(ハードディスク装置等)44と、第2のCPUローカルバス47とを備える。第2のCPU回路26は、第2のCPUローカルバス47を介してメモリ41,44に接続される。第2のローカルメインメモリ41は、PLC機能部20内で扱うローカルデータを格納する記憶部である。
【0027】
通信/システム/メモリ部21は、バス変換機能を含むマルチバス制御部27(以下マルチバス制御部27と記述する)と、共有メモリ28と、イーサネット(登録商標)ドライバ29と、第3のCPU回路30とを備える。イーサネット(登録商標)ドライバ29は、イーサネット(登録商標)端子31を介してローカルRFIDネットワーク5に接続され、さらにイーサネット(登録商標)ドライバ29は、ローカルRFIDネットワーク5を介して、アプリケーションサーバ6とソフトウエア機器7とに相互通信可能に接続される。アプリケーションサーバ6は、正規に通信可能なRFIDタグ100を特定するID認証文群が格納された認証サーバとして機能するうえに、RFIDタグ100のデータベース(リレーショナルデータベース)として機能する。
【0028】
さらに通信/システム/メモリ部21は、第3のローカルメインメモリ42と、第3の大容量メモリ(ハードディスク装置等)45と、第3のCPUローカルバス48とを備える。第3のローカルメインメモリ42は、通信/システム/メモリ部21内で扱う命令やローカルデータを格納する記憶部である。
【0029】
第1のCPU回路10と第2のCPU回路26と第3のCPU回路30とには、これらCPU回路10, CPU回路26, CPU回路30でデータの共用と伝送を可能にする共有バス49が設けられる。共有バス49を介して伝送されるデータは、通信/システム/メモリ部21に設けられたマルチバス制御部27によって管理される。
【0030】
なお、本実施の形態では、通信/システム/メモリ部21の第3のCPU回路30にキャッシュメモリが必要な場合は共有メモリ28を併用している。つまり、共有メモリ28は、CPU回路10,26、30のそれぞれのローカルメインメモリの一部に加えて、それぞれのキャッシュメモリ部を共有メモリとし、共有アドレス空間としている。
【0031】
さらには、本実施の形態では、マルチバス制御部27と共有メモリ28とを、通信/システム/メモリ部21に設けているが、これは本発明の一実施の形態に過ぎない。マルチバス制御部27と共有メモリ28とを、リーダライタ部3に設けてもよいし、コントローラ(PLC)4に設けてもよい。さらには、マルチバス制御部27と共有メモリ28とを、リーダライタ部3やPLC機能部20や通信/通信/システム/メモリ部21に組み込むことなく別途設けてもよい。
【0032】
また、本実施の形態では、PLC機能部20に第2のCPU回路26を、通信/システム/メモリ部21に第3のCPU回路30をそれぞれ設けているが、第2のCPU回路26と第3のCPU回路30とを一つのCPU回路で兼用させてもよい。
【0033】
また、本実施の形態では、RFIDタグ100が発行する(無線送信する)RFID発行データとあらかじめアプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7から第1の大容量メモリ40または第1のローカルメインメモリ9に格納されているRFID認証文群の発行データとを比較確認後、第1のRFIDデータが構成される。また、PLC機能部20が、あらかじめアプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7から第2の大容量メモリ44または第2のローカルメインメモリ41に格納されているRFID単体処理データおよび復号データから第2のRFIDデータが構成される。また、アプリケーションサーバ6からコントローラ(PLC)4が受け取ったRFIDシステム演算処理データを第2のCPU回路で処理し、第3のRFIDデータが構成される。
【0034】
また、アプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7は、RFIDコントローラ1のリレーショナルデータベースを読み書きでき、リーダライタ部3とPLC機能部20と通信/システム/メモリ部21とには、第1〜第3のRFIDデータを共有・管理・蓄積するリレーショナルデータベースのマネージングソフトウエアが実装されている。これにより、RFIDコントローラ1は、アプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7によるデータの検索/認証/取消し処理を含む情報処理と、リーダライタ部3によるデータの受信/送信処理とを併行処理することが可能となる。
【0035】
さらには、第1〜第3のRFIDデータは、Structured Query Languageにそれぞれ準拠したデータであって、上記リレーショナルデータベースマネージングソフトウエアは、Structured Query Languageの規格または準拠規格を高速リアルタイムに最適化されPLC機能を一体化したソフトウエア(ミドルウエア)である。
【0036】
以上の構成を備えたRFIDコントローラ1の動作の概略を説明する。RFIDタグ100と送受信回路8とが、内部アンテナ2aまたは外部アンテナ2bを介して無線通信可能に接続されると、送受信回路8は、通信可能なRFIDタグ100を特定するID認証確認データが格納されており、確認データを検出範囲内のRFIDに送信する。確認=不良を示す場合、通信/システム/メモリ部21は、その不良RFIDタグ100との間の通信を停止する指示を、リーダライタ部3に行う。通信停止指示を受けたリーダライタ部3(具体的には、第1のCPU回路10)は、そのRFIDタグ100との間の通信を停止する指示を、送受信回路8に行う。通信停止指示を受けた送受信回路8は、RFIDタグ100との間の通信をそれ以降停止する。
【0037】
一方、読み出した判断結果が確認=良を示す場合、RFIDタグ100からRFID発行データを受信する。送受信回路8がRFID発行データを受信すると、第1のCPU回路10は、そのRFID発行データを第1のCPUローカルバス46を介して第1の大容量メモリ43、または第1のローカルメインメモリ40に格納したうえで、ID認証/復号化回路9に復号指示を行う。復号指示を受けたID認証/復号化回路9はメモリ43、または第1のローカルメインメモリ40にあらかじめアプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7から第2の大容量メモリ44または第2のローカルメインメモリ41に格納されているRFID 認証文群の復号データを読み出した上で復号し、共有バス49を介して共有メモリ28に格納する。
次にあらかじめアプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7から第2の大容量メモリ44または第2のローカルメインメモリ41に格納されているRFID認証文群の単体処理データおよび復号データから単体処理データにより復号・デジタル化処理し、取り出しを完了する。第1のCPU回路10は、そのことをPLC機能部20に報知する。復号/デジタル化されたRFID発行データをRFID復号データという。
【0038】
取り出し・格納の完了を報知されたPLC機能部20(具体的には第2のCPU回路26)は、通信/システム/メモリ部21に、アプリケーションサーバ6に格納されているRFIDシステムの演算処理データの第2のCPU送信依頼を行う。送信依頼を受けた通信/システム/メモリ部21は、共有バス49を介して共有メモリ28からRFIDシステムの演算処理データを読み出し、PLC機能部20におくり第2のCPU回路26で処理し、共有メモリ28に格納すると同時にイーサネット(登録商標)ドライバ29からローカルRFIDネットワーク5を介してアプリケーションサーバ6に送信する。
【0039】
CPU回路26での処理は、PLC実行演算部22やPID機能部23等に処理開始指示をする。処理開始指示を受けたPLC実行演算部22やPID機能部23等は、共有メモリ28から共有バス49を介してRFID復号データを読み出し、読み出したRFID復号データを、第2のCPUローカルバス47を介して第2の大容量メモリ44に格納する。さらに、PLC実行演算部22やPID機能部23等は、第2の大容量メモリ44から第2のCPUローカルバス47を介してRFID復号データを読み出しながら、読み出したRFID復号データに第2のローカルメインメモリ41を用いてRFIDに関する種々の演算処理を実施する。さらに、PLC実行演算部22やPID機能部23等は、そのデータ処理により得られる第2のRFIDデータを第2のCPUローカルバス47を介して第2の大容量メモリ44に格納したうえで、処理完了を第2のCPU回路26に報知する。処理完了を報知された第2のCPU回路26は、第2の大容量メモリ44から第2のCPUローカルバス47を介して第2のRFIDデータを読み出したうえで、読み出した第2のRFIDデータを共有バス49を介して共有メモリ28に一旦格納する。第2のRFIDデータの格納を完了した第2のCPU回路26は、第2のRFIDデータの格納完了をリーダライタ部3と通信/システム/メモリ部21とに報知する。
【0040】
このとき通信/システム/メモリ部21(具体的には、第3のCPU回路30)は、RFID復号データを共有メモリ28から共有バス49を介して読み出したうえで、読み出したRFID復号データを、イーサネット(登録商標)ドライバ29から、ローカルRFIDネットワーク5を介してソフトウエア機器7等に供給する。RFID復号データを受け取ったソフトウエア機器7等は、RFID復号データに種々のデータ処理(リレーショナルデータベースに関する各種のデータ処理を含む)を行い、その処理により得られる第3のRFIDデータをローカルRFIDネットワーク5を介して通信/システム/メモリ部21に送信する。通信/システム/メモリ部21は、受け取った第3のRFIDデータを共有バス49を介して共有メモリ28に一旦格納するとともに、第3のRFIDデータの格納完了をリーダライタ部3と通信/システム/メモリ部21とに報知する。
【0041】
第2,第3のRFIDデータの格納完了を報知された通信/システム/メモリ部21(具体的には、第3のCPU回路30)は、共有メモリ28に格納されている第2,第3のRFIDデータを共有バス49経由で読み出したうえで、読み出した第2,第3のRFIDデータを、第3の大容量メモリ45や第3のローカルメインメモリ42を用いて、イーサネット(登録商標)ドライバ29からローカルRFIDネットワーク5を介してアプリケーションサーバ6に送信する。アプリケーションサーバ6は、受信した第2,第3のRFIDデータを、管理しているRFIDタグ100のデータベースに書き込む処理等を行う。
【0042】
一方、第2,第3のRFIDデータの格納完了を報知されたリーダライタ部3(具体的には、第1のCPU回路10)は、共有メモリ28に格納されている第2,第3のRFIDデータを共有バス49経由で読み出したうえで、読み出した第2,第3のRFIDデータからRFIDタグ100で必要となるデータ(以下、書き込みタグデータという)を、第1のCPUローカルバス46を介して第1の大容量メモリ43に格納する。送受信回路8は、第1の大容量メモリ43から書き込みタグデータを読み出したうえで、読み出した書き込みタグデータを、第1のローカルメインメモリ40を用いてRFIDタグ100に送信して、RFIDタグ100のメモリに書き込ませる。なお、書き込みタグデータは、第2,第3のRFIDデータの全てもしくは一部から構成される。
【0043】
以上の処理を行う本実施の形態のRFIDコントローラ1では、リーダライタ部3とPLC機能部20と通信/システム/メモリ部21とにわたって行き来するデータのみならず、各種処理のコマンド(命令)や制御(管理)に関するデータ(制御データ)も共有バス49を介して一旦共有メモリ28に格納されたうえで、リーダライタ部3とPLC機能部20と通信/システム/メモリ部21とに共有バス49を介して相互供給される。そのため、RFIDコントローラ1では、データと、コマンド(命令)実行と、コマンド(命令)実行に伴って発生する各CPU回路10,26,30の制御(管理)データとを、従来のリーダライタ機器とコントローラ機器間をそれぞれシリアル通信接続されている構成に比べて、はるかに高速に、各CPU回路10,26,30と各回路要素との間で入出力させることが可能になるうえ、処理の高速化によりメモリ容量も少なくできる。
【0044】
図4は、本実施の形態の変形例であって、第1〜第3のUSBドライブ50,52,53を備える。第1のUSBドライブ50は、周辺装置との間でUSB内部バス51を介してUniversal Serial Busの通信規格でデータのやりとりを行う通信ドライバである。この通信によりリーダライタ部3が外部から取得するデータは第1のローカルメインメモリ40に格納される。第2のUSBドライブ52は、周辺装置との間でUSB内部バス51を介してUniversal Serial Busの通信規格でデータのやりとりを行う通信ドライバである。この通信によりPLC機能部20が外部から取得するデータは第2のローカルメインメモリ41に格納される。第3のUSBドライブ53は、周辺装置との間でUSB内部バス51を介してUniversal Serial Busの通信規格でデータのやりとりを行う通信ドライバである。この通信により通信/システム/メモリ部21が外部から取得するデータは第3のローカルメインメモリ42に格納される。これら第1〜第3のUSBドライブ50,52,53は、第1−第3のCPU回路10,26,30から独立して動作(ただしその動作は限定されている)できるOTG(On-The-Go)機能で接続回路および端末間のデータ転送、処理が可能となる。なお、本実施の形態では、第1〜第3のUSBドライブ50,52,53とUSB内部バス51とを設けて、Universal Serial Busの通信規格で、データの送受を行うが、この他、IEEE11394の通信規格のドライブとバスとを設けてデータの送受を行っても同様の効果が得られる。
【0045】
以下、実施の形態に戻って説明を行う。図5A、図5Bは、RFIDコントローラ1による上記処理群の処理フローである。これらのフローは、9チャンネル(2006年UHF帯高出力パッシブタグ日本規定)の処理を同時に実施可能なRFIDコントローラ1において、複数のRFIDタグ100との間で同時に通信を開始する場合における上記処理群の処理フローであり、図5Aは、従来の構成で上記処理群を実施する場合の処理フローであり、図5Bは、本実施の形態の構成で上記処理群を実施する場合の処理フローである。
【0046】
まず、図5Aを参照して、従来の構成で上記処理群を実施する場合の処理手順を説明する。すなわち、一つないし複数のRFIDタグ100がリーダ/ライタアンテナ2の無線検出範囲に出現すると(ステップS401)、そのことをリーダライタ部3を介して第1のCPU回路10が検出する。すると第1のCPU回路10は、PLC機能部20の第2のCPU回路26にタグ検出報知を行う。タグ検出報知を受けた第2のCPU回路26は、通信開始指示を第1のCPU回路10に行う。通信開始指示を受けた第1のCPU回路10は、リーダライタ部3を介してリーダ/ライタアンテナ2から通信開始コマンドを各RFIDタグ100に向けて無線発信する(ステップS402)。この通信開始コマンドを無線で受信したRFIDタグ100はRFID発行データをリーダ/ライタアンテナ2に向けて無線発信する。リーダライタ部3は、9チャンネル同時受信可能力を有しており、RFIDタグ100から無線発信された着順最大9個のRFID発行データをリーダ/ライタアンテナ2から受信して認識する(ステップS403)。この認識処理は、あらかじめアプリケーションサーバ6やソフトウエア機器7から第1の大容量メモリ40または第1のローカルメインメモリ9に格納されているRFID認証文群の確認データによる。 リーダライタ部3によるRFID発行データ認識が完了すると第1のCPU回路10は、PLC機能部20の第2のCPU回路26にPLC機能部20がビジー状態であるか否かを問い合わせる(ステップS404)。第1のCPU回路10は、第2のCPU回路26からビジー状態でないという回答を得るまで待機する。第2のCPU回路26からビジー状態でないという回答を得ると、第1のCPU回路10は、受信している最大9個のRFID発行データを復号したうえで、そのRFID復号データをPLC機能部20に送信する(ステップS405)。この送信処理は、具体的には、PLC機能部20等によるデータ処理が可能となるように、RFID復号データを共有メモリ28に格納することである。PLC機能部20は、共有メモリ28からRFID復号データを読み出したうえで、読み出したRFID復号データをPLC実行演算部22やPID機能部23でデータ処理させる。一方、通信/システム/メモリ部21は、共有メモリ28からRFID復号データを読み出したうえで、読み出したRFID復号データをローカルRFIDネットワーク5を介してソフトウエア機器7に伝送される。
【0047】
通信/システム/メモリ部21は、以上のデータ処理により得られる第2,第3のRFIDデータをローカルRFIDネットワーク5を介してアプリケーションサーバ6に送信して、サーバ6内のデータベースに書き込ませる。また、リーダライタ部3は、第2,第3のRFIDデータから、書き込みタグデータ(RFIDタグ100で必要となるデータ)を抽出したうえで、抽出した書き込みタグデータをRFIDタグ100に無線送信してRFIDタグ100のメモリに書き込む。第2,第3のRFIDデータは、その全てもしくは一部がRFIDタグ100に書き込まれる(ステップS406)。
【0048】
以上の処理が完了すると、リーダライタ部3は、リーダ/ライタアンテナ2の検出範囲で検出した全てのRFIDタグ100の送受信が完了したか否かを判断する(ステップS407)。ステップS407の判断において、全てのRFIDタグ100の受信が完了していないと判断する場合、リーダライタ部3は、ステップS402に戻って処理を続行する。ステップS407の判断において、全てのRFIDタグ100の受信が完了していると判断する場合、PLC機能部20は、PLC機能部20において未処理のRFID復号データがあるか否かを判断する(ステップS408)。ステップS408の判断において、全てのRFIDタグ100の処理が完了していないと判断する場合、PLC機能部20は、ステップS401に戻って処理を続行する。ステップS408の判断において、全てのRFIDタグ100の処理が完了していると判断する場合、PLC機能部20は、RFIDタグ100の処理業務が終了しているか否かを判断する(ステップS409)。テップS409の判断において、RFIDタグ100の処理業務が終了していないと判断する場合、PLC機能部20は、ステップS401に戻って処理を続行する。ステップS409の判断において、RFIDタグ100の処理業務が終了していると判断する場合、RFIDコントローラ1はその全ての処理を終了する。
【0049】
次に図5Bを参照して、本実施の形態のRFIDコントローラにおける処理手順を説明する。なお、図5Bのフローは、RFID単位では基本的には図5Aに準じたものであって、同一ないし同様のステップには、同一のステップ番号を付与している。本実施の形態のフローでは、従来のリーダライタ機器とコントローラ機器間をそれぞれシリアル通信接続されている構成でのステップS403−S406に換えて、共有バス、共有メモリ、PLC機能を一体化したマルチプロセッシングシステムのステップS410に集約され、同様にステップS407−S409に換えて、ステップS411に集約されている。
【0050】
本実施の形態では、従来における上記ステップS403〜S406の処理を、第2のCPUローカルバス46に接続されている、第1のローカルメインメモリ40および第1の大容量メモリ40および送受信回路部8およびID認証/復号化部がバス変換回路経由で共用バス49に接続され共有メモリ内のデータを共有し、アプリケーションサーバおよびソフトウエア機器もRFID内部ネットワーク6またはインターネット回線54経由で共用メモリにアクセスできることにより、図5Aの構成に比べて同時/併行処理することが可能であり格段に高速化され、さらには、上記ステップS407〜S409の処理(条件分岐処理)をステップS411において同様に同時/併行処理されている。これにより、RFIDコントローラ1では、RFIDシステムの各種データ処理時間を大幅に減少させることが可能となる。
【0051】
本実施の形態のRFIDコントローラ1では、リーダライタ部3において単一のRFIDタグ100に要する処理時間で、複数のRFIDタグ100に対する連続/ランダム/リアルタイムでのリード/ライト処理が可能となるうえ、併行して不正/衝突検出処理、リレーショナルデータベース作成処理を行うことが可能となる。これにより、システム処理のさらなる高速化が可能となる。
【0052】
図6(a)は、リーダライタ部3とPLC機能部20と通信/システム/メモリ部21とに実装されるリレーショナルデータベースマネージングソフトウエアで用いられるSQL(Structured Query Language/ISO、JIS)規格または準拠規格の命令語例である。図6(a)において、(1)はデータ定義関連命令語であり、(2)はデータ操作関連命令語であり、(3)はデータ制御関連命令語であり、(4)はその他命令語を用いてプログラムされデータベースの管理用語である。図6(b)は、本実施の形態で用いるProgrammable Logic RFIF controller 命令語例である。図6(b)において、(5)はSQL先読みとデータ制御関連命令語であり、(6)はPLC基本ロジック制御/実行&データ操作関連命令語であり、(7)はPLC応用ロジック関連命令語であり、(8)は分岐制御関連命令語である。
【0053】
本実施の形態では、Programmable Logic RFIF controller 命令語によって、SQL規格の命令語を表現したうえで、Programmable Logic RFIF controller 命令語で表現されたSQL規格の命令語に、SQL先読みとデータ制御関連命令語(5)と、PLC基本ロジック制御/実行&データ操作関連命令語(6)と、PLC応用ロジック関連命令語(7)と、分岐制御関連命令語(8)とが追加されている。追加された命令語(5)〜(8)は独立した命令語でなく、図6(a)と図6(b)とが点線で結合されているように、SQL規格の命令語(1)〜(4)と相互に関連して実行される命令語である。このようにして、本実施の形態では、高速リアルタイム処理に最適化するためにPLC機能の一部を取り込んで整合する機能(整合機能)が追加されたソフトウエア (リレーショナルデータベースマネージングソフトウエア)を設けたうえで、このソフトウエアによって、PLC機能と整合機能とでデータやコマンドを共有し、さらに両機能の併行処理を実現している。これにより、通信時間の短縮ならびに両機能における処理時間の短縮が可能となる。
【0054】
図7は、本発明のRFIDコントローラにおける実施の形態の構成と従来の構成とを比較するための図である。なお図7において、図1と同一ないし同様の部分には同一の符号を付している。図1でのアプリケーションサーバ6は、外部サーバであるエッジサーバ(フロントエンドサーバ)60と、ONSサーバ61と、ID認証(局)サーバ62とが実装されるが、さらには、このアプリケーションサーバ6にインターネット回線54が接続される。さらには、ローカルRFIDネットワーク5とインターネット回線54とには、クライアント装置55が接続される。
【0055】
これにより図2、図3、図4のPLC機能部20は、通信/システム/メモリ部21とローカルRFIDネットワーク5とを介してクライアント装置55に相互通信可能に接続される。さらには、PLC機能部20は、ローカルRFIDネットワーク5とアプリケーションサーバ6とインターネット回線54とを介してクライアント装置55にアドレス空間を共有した相互通信可能に接続される。同様にアプリケーションサーバ6は、インターネット回線54を介してクライアント装置55にアドレス空間を共有した相互通信可能に接続される。
【0056】
したがって、PLC機能部20とアプリケーションサーバ6とは、第1〜第3のRFIDデータを構成する各種共用データを、ローカルRFIDネットワーク5を介してクライアント装置55に供給することができるとともに、アプリケーションサーバ6は、上記各種データをインターネット回線54を介してクライアント装置55に供給することができる。
【符号の説明】
【0057】
1 RFIDコントローラ 2 リーダ/ライタアンテナ
2a 内部アンテナ 2b 外部アンテナ
3 リーダ/ライタ部 4 コントローラ(PLC)
5 ローカルRFIDネットワーク 6 アプリケーションサーバ
7 ソフトウエア機器 8 送受信回路
9 ID認証/復号化回路 10 第1のCPU回路
20 PLC機能部 21 通信/システム/メモリ部
22 PLC実行演算部 23 PID機能部
24 カウンタ/タイマ 25 入出力ドライバ
26 第2のCPU回路 27 マルチバス制御部
28 共有メモリ 29 イーサネット(登録商標)ドライバ
30 第3のCPU回路 40 第1のローカルメインメモリ
41 第2のローカルメインメモリ 42 第3のローカルメインメモリ
43 第1の大容量メモリ 44 第2の大容量メモリ
45 第3の大容量メモリ 46 第1のCPUローカルバス
47 第2のCPUローカルバス 48 第3のCPUローカルバス
49 共有バス 50 第1のUSBドライブ
51 USB内部バス 52 第2のUSBドライブ
53 第3のUSBドライブ 54 インターネット回線
55 クライアント端末機器 60 エッジサーバ
61 ONSサーバ 62 ID認証局サーバ
100 RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDタグから無線送信信号を受信するとともに前記RFIDタグに書き込み信号を送信するリーダライタ部と、前記無線送信信号および前記書き込み信号に論理処理、演算処理、PID処理、および入出力処理のうちの少なくとも一つを実行するプログラマブル・ロジックコントローラ部とを、CPUのメインメモリやキャッシュメモリの少なくとも一部を共有メモリにしたマルチプロセッシングシステムで集約して一体化した、
ことを特徴とする、
プログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。
【請求項2】
RFIDタグから第1のRFIDデータを無線受信し、当該第1のRFIDデータに含まれる初期データを確認するとともに、前記第1のRFIDデータに基づいて生成される第2,第3のRFIDデータのなかで必要となるデータを前記RFIDタグに無線送信して書き込むリーダ/ライタ部と、
周辺機器がシリアル通信またはネットワークを介して接続されるとともに、前記第1〜第3のRFIDデータのデータ伝送/データ管理/データ格納に関する制御を行う通信/システム/メモリ部と、
各種ロジック命令で作成するプログラムに基づいてシステム制御を行うPLC機能部と、
前記リーダ/ライタ部と前記通信/システム/メモリ部と前記PLC機能部とのそれぞれが共有バスを介して同時併行アクセス可能な共有メモリと、
を備え、
前記PLC機能部は、前記リーダ/ライタ部が無線通信を介して前記RFIDタグから受け取る前記第1のRFIDデータを、データ処理して前記第2のRFIDデータとし、当該第2のRFIDデータを、前記共有バスを介して前記共有メモリに共有データとして格納するとともに、前記通信/システム/メモリ部と前記周辺機器とを情報処理することで、前記周辺機器で前記第3のRFIDデータを生成させたうえで当該第3のRFIDデータを前記周辺機器から受け取り、受け取った前記第3のRFIDデータを前記共有バスを介して共有データとして前記共有メモリに格納し、
前記信/システム/メモリ部は、前記データ伝送/データ管理/データ格納に関する制御を、前記PLC機能部が有するCPU回路または独立したCPU回路によって実行する。
ことを特徴とする、
プログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。
【請求項3】
前記共有メモリは、前記PLC機能部が有するCPU回路または前記独立したCPU回路が有するメインメモリまたはキャッシュメモリを共有アドレス空間とし、
前記リーダライタ部と前記PLC機能部と前記通信/システム/メモリ部とは、前記第1〜第3のRFIDデータを共有・管理・蓄積・消去するリレーショナルデータベースマネージングソフトウエア(RDBMS)が実装されることで、データの検索,認証,処理,取消し等が併行処理可能である、
ことを特徴とする、
請求項2に記載のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。
【請求項4】
SQL(Structured Query Language)の規格または準拠規格のソフトウエアをPLC機能ソフトウエアと融合し、高速リアルタイム処理に最適化されたソフトウエア(ミドルウエア)が、前記リレーショナルデータベースマネージングソフトウエアとして、実装される、
ことを特徴とする、
請求項3に記載のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。
【請求項5】
ローカルネットワークや広域ネットワークを介して前記通信/システム/メモリ部に接続されたクライアント機器/装置の機能で、前記第1〜第3のRFIDデータのうちの少なくとも一つを供給して蓄積する管理を行うリレーショナルデータベースサーバ機能と、前記RFIDタグのID管理を行う検索サーバ機能とを実現するソフトウエア機能を、前記リーダ/ライタ部と前記PLC機能部と前記通信/システム/メモリ部とに実装する、
ことを特徴とする、
請求項2ないし4のいずれかに記載のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。
【請求項6】
前記リーダ/ライタ部と前記通信/システム/メモリ部と前記PLC機能部とのそれぞれは、互いにマルチプロセッシングを構成するCPU回路を備え、これらCPU回路が有するローカルバスと前記共有バスに加えて、USB規格またはIEEE1394規格を内部バスとするもう一つの共有バスを備える2重共有バスである、
ことを特徴とする、
請求項2ないし5のいずれかに記載のプログラマブル/ロジック&RFIDコントローラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−250584(P2010−250584A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99734(P2009−99734)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000167288)光洋電子工業株式会社 (354)
【Fターム(参考)】