説明

プロジェクター装置

【課題】エアーフィルターの配置の向きに関係なく効率よくエアーフィルターの塵埃を除去でき、メンテナンスの容易なプロジェクター装置を提供する。
【解決手段】吸気口4から外気を吸引し本体2a内を冷却した後排気口(図示せず)より排気する送風機10と、吸気口4と排気口を連通する空気通路9を横断して配されると共に吸引される外気に含まれた塵埃を捕集するエアーフィルター16と、除塵体26と、除去された塵埃を収納する塵埃収納部25aとを備え、除塵体26は、空気通路9の外方に配されエアーフィルター16の塵埃を除去する除塵ブラシ23と、除塵ブラシ23に付着した塵埃を除去する除去ブラシ24からなり、除塵ブラシ23及び/又は除去ブラシ24の先端を塵埃収納部25a側に対して、突き刺さるように傾斜させたもので、本体2a内でエアーフィルター16がどの向きに配置されても、塵埃を確実に除去出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクター装置に関するもので、特に、エアーフィルターを清掃する機構を有するプロジェクター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種のプロジェクター装置として、送り出しリールと、前記送り出しリールと間を置いて配された巻き取りリールと、一端が前記送り出しリールに係止されると共に巻かれ、他端が前記巻き取りリールに係止されたロール状のエアーフィルターと、巻き取りリールを回転駆動する駆動手段とを備え、前記エアーフィルターの前記送り出しリールと前記巻き取りリール間に位置する部分を、プロジェクター装置に設けられた空冷用吸気口の前に配置して、プロジェクター装置の運転中に、所定の時間間隔で前記駆動手段に通電して、汚れたエアーフィルターを巻き取りリールに順次巻き取るようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来のプロジェクター装置の構成では、エアーフィルターに付着した塵埃を自動的に除去する機構が無く、単に塵埃で目詰まりしたエアーフィルターを巻き取りリールで巻き取るだけなので、エアーフィルターの全長が目詰まりしたときは、エアーフィルターを巻き取りリールごと取り外し、そのエアーフィルターを広げて掃除する必要があり、清掃作業が非常に面倒であった。
【0004】
この問題を解決するために、プロジェクター装置に設けられた外気取り入れ口に沿って移動可能又は外気取り入れ口上で回転可能に配設したエアーフィルターと、前記エアーフィルターを移動又は回転させるための駆動メカユニットと、前記エアーフィルターに摺接し、付着した粉塵を除去するブラシとから構成され、前記エアーフィルターに一定量の粉塵が溜まっていることを、目詰まりセンサーで感知した時、あるいは所定の時間が経った時に、駆動メカユニットでエアーフィルターを移動または回転させ、その間にブラシでエアーフィルターに付着した埃や粉塵を除去するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−128400号公報
【特許文献2】特開2008−065021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2に記載された従来のプロジェクター装置には、エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシが設けられているので、エアーフィルターからの塵埃の除去を確実に行うことができるが、ブラシで除去した塵埃がエアーフィルターに再付着しにくいようにするために、同特許文献2にも図示されているようにエアーフィルターを水平に設置しなければならず、プロジェクター装置の高さが高くなるなど設計上制約を受けると言った課題があった。
【0006】
また、エアーフィルターの上流側に付着した塵埃を除去するのはブラシだけなので、エアーフィルターから除去された塵埃がブラシに残った場合、その塵埃がエアーフィルターに再付着するといった課題があった。
【0007】
また、同特許文献2に記載された従来のプロジェクター装置で、エアーフィルターの清掃時にエアーフィルターを回転させるようにしたものでは、塵埃を除去するブラシが、エアーフィルターの外気通過面に配置されているため、エアーフィルターの有効濾過面積が減少し、エアーフィルターの目詰まりの時期が早くなり、その結果、除塵回数が多くなって、駆動メカユニットの寿命が短くなる、という課題があった。
【0008】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、エアーフィルターの濾過面積を有効に活用しながら、エアーフィルターの配置の向きに関係なく効率よくエアーフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の排気頻度が少なく、メンテナンスの容易なプロジェクター装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記従来の課題を解決するために、本発明のプロジェクター装置は、吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、前記空気通路を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記空気通路の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたもので、除塵体を、除塵ブラシと除去ブラシで構成し、エアーフィルターに付着した塵埃をまず除塵ブラシで除去し、その除塵ブラシに付着した塵埃を除去ブラシで除去することで、プロジェクター装置内でエアーフィルターがどのような向きで配置されていても、エアーフィルターに付着した塵埃を確実に除去することが出来る。
【0010】
また、除塵ブラシ及び/又は除去ブラシの先端を塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させているので、除塵ブラシや除去ブラシに付着した塵埃が確実に塵埃収納部側に移動することになり、一旦除去された塵埃がエアーフィルターに再付着することが無い。
【0011】
また、除塵ブラシを、空気通路より外方、すなわち、エアフィルターの外気が通過する通気エリア以外に設けているので、除塵ブラシが、外気の通過を阻害することがなく、エアフィルターの濾過面積を有効に活用できる。
【0012】
また、除塵ブラシによるエアフィルターの除塵は、外気が通過する空気通路の外側で行われるので、エアフィルターに作用する吸引風と除塵ブラシの作用で、一旦捕集された塵埃がエアフィルターの目を通過することが無い。
【0013】
また、エアーフィルターの除塵が、使用者の手を煩わすこと無く除塵ブラシで確実に行われ、エアーフィルターが常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルターの部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却できるので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【0014】
また、本発明のプロジェクター装置は、吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、エアーフィルター清掃機構とを備え、前記エアーフィルター清掃機構は、前記吸気口の近傍で前記空気通路の途中に配される通気通路部と、前記通気通路部を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記通気通路部の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたもので、除塵体を、除塵ブラシと除去ブラシで構成し、エアーフィルターに付着した塵埃をまず除塵ブラシで除去し、その除塵ブラシに付着した塵埃を除去ブラシで除去することで、プロジェクター装置内でエアーフィルターがどのような向きで配置されていても、エアーフィルターに付着した塵埃を確実に除去することが出来る。
【0015】
また、除塵ブラシ及び/又は除去ブラシの先端を塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させているので、除塵ブラシや除去ブラシに付着した塵埃が確実に塵埃収納部側に移動することになり、一旦除去された塵埃がエアーフィルターに再付着することが無い。
【0016】
また、除塵ブラシを、空気通路より外方、すなわち、エアフィルターの外気が通過する通気エリア以外に設けているので、除塵ブラシが、外気の通過を阻害することがなく、エアフィルターの濾過面積を有効に活用できる。
【0017】
また、除塵ブラシによるエアフィルターの除塵は、外気が通過する空気通路の外側で行われるので、エアフィルターに作用する吸引風と除塵ブラシの作用で、一旦捕集された塵埃がエアフィルターの目を通過することが無い。
【0018】
また、エアーフィルターの除塵が、使用者の手を煩わすこと無く除塵ブラシで確実に行われ、エアーフィルターが常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルターの部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却できるので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【発明の効果】
【0019】
本発明のプロジェクター装置は、エアーフィルターの濾過面積を有効に活用しながら、エアーフィルターの配置の向きに関係なく効率よくエアーフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の排気頻度が少なく、メンテナンスが非常に容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
第1の発明は、吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、前記空気通路を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記空気通路の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたもので、除塵体を、除塵ブラシと除去ブラシで構成し、エアーフィルターに付着した塵埃をまず除塵ブラシで除去し、その除塵ブラシに付着した塵埃を除去ブラシで除去することで、プロジェクター装置内でエアーフィルターがどのような向きで配置されていても、エアーフィルターに付着した塵埃を確実に除去することが出来る。
【0021】
また、除塵ブラシ及び/又は除去ブラシの先端を塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させているので、除塵ブラシや除去ブラシに付着した塵埃が確実に塵埃収納部側に移動することになり、一旦除去された塵埃がエアーフィルターに再付着することが無い。
【0022】
また、除塵ブラシを、空気通路より外方、すなわち、エアフィルターの外気が通過する通気エリア以外に設けているので、除塵ブラシが、外気の通過を阻害することがなく、エアフィルターの濾過面積を有効に活用できる。
【0023】
また、除塵ブラシによるエアフィルターの除塵は、外気が通過する空気通路の外側で行われるので、エアフィルターに作用する吸引風と除塵ブラシの作用で、一旦捕集された塵埃がエアフィルターの目を通過することが無い。
【0024】
また、エアーフィルターの除塵が、使用者の手を煩わすこと無く除塵ブラシで確実に行われ、エアーフィルターが常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルターの部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却できるので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【0025】
第2の発明は、特に、第1の発明の除塵体又は/及び塵埃収納部を有する塵埃収納ケースを、プロジェクター装置本体に着脱自在に設けたもので、除塵体をプロジェクター装置本体に着脱自在に設けた場合は、除塵体の清掃、メンテナンスが容易になり、また、塵埃収納ケースをプロジェクター装置本体に着脱自在に設けた場合は、塵埃の廃棄が容易になる。
【0026】
第3の発明は、吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、エアーフィルター清掃機構とを備え、前記エアーフィルター清掃機構は、前記吸気口の近傍で前記空気通路の途中に配される通気通路部と、前記通気通路部を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記通気通路部の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたもので、除塵体を、除塵ブラシと除去ブラシで構成し、エアーフィルターに付着した塵埃をまず除塵ブラシで除去し、その除塵ブラシに付着した塵埃を除去ブラシで除去することで、プロジェクター装置内でエアーフィルターがどのような向きで配置されていても、エアーフィルターに付着した塵埃を確実に除去することが出来る。
【0027】
また、除塵ブラシ及び/又は除去ブラシの先端を塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させているので、除塵ブラシや除去ブラシに付着した塵埃が確実に塵埃収納部側に移動することになり、一旦除去された塵埃がエアーフィルターに再付着することが無い。
【0028】
また、除塵ブラシを、空気通路より外方、すなわち、エアフィルターの外気が通過する通気エリア以外に設けているので、除塵ブラシが、外気の通過を阻害することがなく、エアフィルターの濾過面積を有効に活用できる。
【0029】
また、除塵ブラシによるエアフィルターの除塵は、外気が通過する空気通路の外側で行われるので、エアフィルターに作用する吸引風と除塵ブラシの作用で、一旦捕集された塵埃がエアフィルターの目を通過することが無い。
【0030】
また、エアーフィルターの除塵が、使用者の手を煩わすこと無く除塵ブラシで確実に行われ、エアーフィルターが常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルターの部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却できるので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【0031】
第4の発明は、特に、第3の発明のエアーフィルター清掃機構を、プロジェクター装置本体に着脱自在に設けたもので、エアーフィルター清掃機構がプロジェクター装置本体に着脱自在なので、エアーフィルター清掃機構、プロジェクター装置それぞれの組み立てが容易になると共に、エアーフィルター清掃機構を前記プロジェクター装置本体から取り外すだけで、エアーフィルター清掃機構や、エアーフィルターの周辺部の点検、修理などのメンテナンスが非常に容易になる。又、エアーフィルター清掃機構をプロジェクター装置本体に取り付けたときに、通気通路部が吸気口と気密に連通するようにすれば、外気が吸気口以外の部分から吸引され、エアーフィルターを通過せずに直接プロジェクター装置内に侵入することが無い。更に、エアーフィルター清掃機構が着脱自在なので、塵埃収納部内の塵埃の廃棄も容易にできる。
【0032】
また、エアーフィルター清掃機構内にエアーフィルターも含まれているので、エアーフィルター清掃機構を取り外すと、除塵ブラシとエアーフィルターとの当接状態も容易に点検でき、メンテナンスが容易である。
【0033】
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1項に記載の吸気口と排気口間の通過空気の温度又は圧力、或いはプロジェクター装置の積算運転時間に応じて、エアーフィルターを所定角度回転又は所定距離移動させるもので、エアーフィルターが目詰まりしてくると、吸気口と排気口間の通過空気の温度が上がったり、圧力が低下する。また、プロジェクター装置を長い間使用するとエアーフィルター上の塵埃の量が増えてくる。従って、吸気口と排気口間の通過空気の温度又は圧力、或いはプロジェクター装置の積算運転時間よりエアーフィルターの汚れ具合を推定し、それに応じて、エアーフィルターを所定角度回転又は所定距離移動させて、エアーフィルターに付着した塵埃を除去するので、使用者が、定期的にエアーフィルターの汚れ具合をチェックしたり、チェックのために、エアーフィルター清掃機構を都度取り外す必要が無く、使用勝手が良い。
【0034】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0035】
(実施例1)
【0036】
図1は、本発明の第1の実施例におけるプロジェクター装置の外観斜視図、図2は、同プロジェクター装置のエアーフィルター清掃機構の取付け部周辺の断面図、図3は、同エアーフィルター清掃機構とエアーフィルターの関係を示す斜視図、図4は、同エアーフィルター清掃機構による清掃動作を説明する図である。
【0037】
図1〜3において、本実施例におけるプロジェクター装置2の本体2aの前部には、画像を投射する投射レンズを有する投射体3が、一側には、吸気口4が、他側には、排気口5がそれぞれ形成されている。
【0038】
本体2aの内部には、投射体3により投射される画像を光学的に処理する多数の電子部品等から成る画像表示素子体6と、画像表示素子体6に電源を供給する電源基板体7と、本体2a内の温度や圧力等を検知するセンサー8と、吸気口4と排気口5を連通する空気通路9内に配され、吸気口4から外気を吸引し、画像表示素子体6や電源基板体7などの発熱部品を冷却し、排気口5より排気させるための送風機10と、画像表示素子体6や送風機10などを制御する制御体11等が内装されている。
【0039】
また、本体2aの前方乃至上部には、LEDなどからなり、本体2aの動作状況等を表示して、使用者に告知する告知部12が設けられている。
【0040】
14は、空気通路9の一部を形成すると共の流入する空気をガイドするガイド壁で、後部に、外気通過口15aを有すると共に送風機10が固定された送風機取り付け壁15が設けられている。
【0041】
16は、略帯状で、空気通路9を横断して設けられると共に、吸気口4から流入する外気に含まれる塵埃を捕集するエアーフィルターで、ガイド壁14に対向して設けられた一対のスリット14aを貫通して配されると共に一端は、筒状の駆動リール17に、他端は、同じく筒状の従動リール18に固着されている。エアーフィルター16の長さは、一旦、エアーフィルター16を駆動リール17側に巻き取った状態から、従動リール18を回転させたときに、少なくともエアーフィルター16の空気通路9に露出した部分の全てが、後述の除塵ブラシ23に摺接できるような長さに設定されている。
【0042】
駆動リール17は、エアーフィルター16の一端が固定されるリール体17aと、本体2aに回転自在に支持された回転軸17bと、回転軸17bに固着され、後述のタイミングベルト21が張架されるプーリー17cから構成されている。19は、回転軸17bに連結され、駆動リール17を回転駆動する第1の駆動手段である。
【0043】
従動リール18は、エアーフィルター16の他端が固定されるリール体18aと、本体2aに回転自在に支持された回転軸18bと、回転軸18bに固着され、一端がプーリー17cに張架されたタイミングベルト21の他端が張架されるプーリー18cと、回転軸18bに取着された第1の歯車20から構成されている。本実施例では、第1の歯車20には、歯が形成されていない切欠部20aが2箇所対向して形成されている。また、第1の歯車20は、図示しないラチェット機構により、回転軸18bが矢印A方向に回転するときは、その回転軸18bの回転と共に友回りするが、回転軸18bが、矢印B方向に回転するときは、空回り、すなわち、回転軸18bの回転力が第1の歯車20に伝達されないようになっている。
【0044】
1は、エアーフィルター16を清掃するエアーフィルター清掃機構で、プロジェクター装置2の本体2aの上面に設けた開口部2bより、本体2aに着脱自在に装着できるようになっており、エアーフィルター16に付着した塵埃を除去する除塵体26と、除塵体26で除去された塵埃を収納する塵埃収納部25aを有する塵埃収納ケース25と、除塵体26を収納する清掃機構本体1aから構成されている。
【0045】
除塵体26は、従動リール18と平行に配されかつ回転自在でエアーフィルター16に付着した塵埃を除去する除塵ブラシ23と、除塵ブラシ23に付着した塵埃を除去する除去ブラシ24から構成されている。
【0046】
除塵ブラシ23は、エアーフィルター16の上流側表面に摺接するブラシ部材23aを外周に有する除塵ブラシ本体23bと、清掃機構本体1aに回転自在に軸支された軸体23cと、軸体23cの端部に固着されると共に従動リール18の第1の歯車20に噛み合う第2の歯車27から構成されている。又、除塵ブラシ23は、特に図示しないが、除塵ブラシ23の回転角度を規制する回転規制手段と、除塵ブラシ23を、矢印C方向に回転付勢する付勢手段を備えている。
【0047】
除去ブラシ24は、除塵ブラシ23に対向して配されると共に、その先端が除塵ブラシ23のブラシ部材23aに当接しており、除塵ブラシ23が回転したときに、ブラシ部材23aに付着した塵埃が除去されるようになっている。なお、本実施例では、除塵ブラシ23のブラシ部材23と、除去ブラシ24のそれぞれの先端が塵埃収納部25a側に向かって、突き刺さるように傾斜している。
【0048】
以上のように構成された本実施例におけるプロジェクター装置の動作、作用は、以下の通りである。
【0049】
まず最初に、投影したい画像情報を保有するパソコン(図示せず)の出力線(図示せず)をプロジェクター装置2の所定の接続端子(図示せず)に接続し、次にプロジェクター装置の本体2aに設けられたスイッチ(図示せず)をONすると、制御体11、送風機10、電源基板体7、画像表示素子体6のそれぞれに通電され、投射体3から、前記パソコンの操作により指定された画像が投影される。
【0050】
プロジェクター装置2の運転中は、送風機10の運転により、外気が、本体2aの吸気口4→エアーフィルター16→空気通路9→外気通過口15aを経て、本体2a内に入り、画像表示素子体6、電源基板体7、制御体11など熱を発生させる各発熱部品を冷却した後、排気口5より外部に排気される。
【0051】
外気が、エアーフィルター16を通過するときに、その外気に含まれた塵埃は、エアーフィルター16で捕集されるので、塵埃が本体2a内に入ることが無い。なお、本実施例では、エアーフィルター16は、予め駆動リール17側に巻き取られている(初期位置)。
【0052】
このようにして、本体2aを長期間使用していると、エアーフィルター16の空気通路9内に臨んでいる部分が次第に塵埃で目詰まりし、外気が吸気口4から入り難くなって、本体2a内の発熱部品の冷却性能が低下してくるが、本実施例では、本体2a内の温度や圧力を検知するセンサー8を設けて、空気の流れが悪くなって本体2a内の温度が所定の温度を超えたり、空気が本体2a内に入り難くなって、本体2a内の空気圧力が所定の値以下になったことを検知すると、エアーフィルター16の清掃運転を開始する。
【0053】
次に、エアーフィルター16の清掃運転の詳細について、図3及び4を参照しながら説明する。
【0054】
図3、4において、清掃運転の開始に先立ち、除塵ブラシ23は、付勢手段の付勢力及び回転規制手段により、図4(a)に示す位置で停止している(以下この位置を「初期位置」という)。そして清掃運転が開始すると、第1の駆動手段19に通電され、駆動リール17が矢印D方向に回転し、これに伴い、タイミングベルト21を介して連結された従動リール18が、同時に矢印B方向に回転し、エアーフィルター16が従動リール18側に移動し、従動リール18に巻き取られていく。
【0055】
このエアーフィルター16の移動の間に、初期位置で回転規制された状態の除塵ブラシ23のブラシ部材23aに、エアーフィルター16の表面に付着していた塵埃がこすり付けられるように、付着していく、つまりブラシ部材23aによって、エアーフィルター16の表面の塵埃が除去される(図4(a)参照)。この間、従動リール18側の第1の歯車20は、ラチェット機構により、従動リール18の回転軸18bと一緒に共回りすることは無い。
【0056】
そして、少なくともエアーフィルター16の空気通路9に臨んでいた部分の全てが、除塵ブラシ23により除塵され終わると、図4(b)に示すように、第1の駆動手段19が逆転し、駆動リール17、従動リール18がそれぞれ矢印E、A方向に回転し、エアーフィルター16が、駆動リール17側に移動し始める。
【0057】
このとき、図4(b)に示すように、従動リール18の回転軸18bの回転と共に、第1の歯車20が矢印A方向に回転し、それに噛み合っている第2の歯車27が矢印F方向に回転し、除塵ブラシ23のブラシ部材23aに付着していた塵埃が、除去ブラシ24で除去され塵埃収納ケース25内に落下する。エアーフィルター16の駆動リール17側への移動の間、第1の歯車20は、矢印A方向に回り続けるが、第1の歯車20には、歯の無い切欠部20aが形成されているので、切欠部20aが第2の歯車27と対向したときに、第1の歯車20と第2の歯車27の噛み合いが外れ、図4(c)に示すように、第2の歯車27は、付勢手段の付勢力により瞬時に矢印C方向に回転し、除塵ブラシ23が初期位置まで戻る。
【0058】
そして、第1の歯車20の回転に伴い、それが再び第2の歯車27と噛み合うと、図4(b)の状態になり、除塵ブラシ23が再び矢印F方向に回転し、その間に、除塵ブラシ23のブラシ部材23aに付着していた塵埃が除去ブラシ24で除去され塵埃収納ケース25内に落下する。
【0059】
エアーフィルター16が駆動リール17側に完全に巻き取られるまでこの動作が繰り返されることにより、除塵ブラシ23のブラシ部材23aに付着していた塵埃の全てが除去ブラシ24で除去され塵埃収納ケース25内に落下する。
【0060】
上記のようなエアーフィルター16の清掃が自動的に何度か行われている内に、塵埃収納部25aが塵埃で一杯になってきたら、つまみ1bを掴んで、本体2aに設けた開口部2bよりエアーフィルター清掃機構1を抜き取り、更にそのエアーフィルター清掃機構1より塵埃収納ケース25を取り外して、中に収納された塵埃を廃棄するようにする。
【0061】
以上のように、本実施例によれば、除塵体26を、除塵ブラシ23と除去ブラシ24で構成し、エアーフィルター16に付着した塵埃をまず除塵ブラシ23で除去し、その除塵ブラシ23に付着した塵埃を除去ブラシ24で除去することで、プロジェクター装置2内でエアーフィルター16がどのような向きで配置されていても、エアーフィルター16に付着した塵埃を確実に除去することが出来る。
【0062】
また、除塵ブラシ23及び除去ブラシ24の先端を塵埃収納部25a側に対して、突き刺さるように傾斜させているので、除塵ブラシ23や除去ブラシ24に付着した塵埃が確実に塵埃収納部25a側に移動することになり、一旦除去された塵埃がエアーフィルター16に再付着することが無い。
【0063】
また、除塵ブラシ23を、空気通路9より外方、すなわち、エアフィルター16の外気が通過する通気エリア以外に設けているので、除塵ブラシ23が、外気の通過を阻害することがなく、エアフィルター16の濾過面積を有効に活用できる。
【0064】
また、除塵ブラシ23によるエアフィルター16の除塵は、外気が通過する空気通路9の外側で行われるので、エアフィルター16に作用する吸引風と除塵ブラシ23の作用で、一旦捕集された塵埃がエアフィルター16の目を通過することが無い。
【0065】
また、エアーフィルター16の除塵が、使用者の手を煩わすこと無く除塵ブラシ23で確実に行われ、エアーフィルター16が常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルター16の部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置2内部を効率よく冷却できるので、信頼性に優れたプロジェクター装置2を提供することが出来る。
【0066】
エアーフィルター16が目詰まりしてくると、吸気口4と排気口5間の通過空気の温度が上がったり、圧力が低下する。また、プロジェクター装置2を長い間使用するとエアーフィルター16上の塵埃の量が増えてくる。そこで、吸気口4と排気口5を連通する空気通路9内に設けられたセンサー8で検知された温度や圧力等、或いはプロジェクター装置2の積算運転時間よりエアーフィルター16の汚れ具合を推定し、それに応じて、第1の駆動手段19を駆動してエアーフィルター16を所定距離移動させて、エアーフィルター16に付着した塵埃を除去するようにすれば、使用者が、定期的にエアーフィルター16の汚れ具合をチェックしたり、チェックのために、エアーフィルター清掃機構1を都度取り外す必要が無く、使用勝手が良い。
【0067】
なお、塵埃収納ケース25の上面に取っ手(図示せず)を設けて、エアーフィルター清掃機構1を本体2aより引き出す代わりに、塵埃収納ケース25のみ本体2aから引き出せるようにすれば、塵埃廃棄の際の作業性が向上することは言うまでも無い。又、除塵体26をプロジェクター装置2の本体2aに着脱自在に設けるようにすれば、除塵体26の清掃、メンテナンスが容易になることは言うまでも無い。
【0068】
なお、上記実施例では、帯状のエアーフィルター16を左右に移動させて除塵体26で、エアーフィルター16に付着した塵埃を除去するようにしたが、エアーフィルター16を円盤状に形成し、そのエアーフィルター16を回転させて、除塵体26で除塵するようにしても良い。更に、上記のように、エアーフィルター16を移動或いは回転させる代わりに、エアーフィルター16を固定しておき、除塵体26を移動又は回転させながら、除塵するようにしても良い。
【0069】
(実施例2)
【0070】
図5は、本発明の第2の実施例におけるプロジェクター装置の外観斜視図、図6は、同プロジェクター装置のエアーフィルター清掃機構の取付け部周辺の断面図、図7は、同エアーフィルター清掃機構の斜視図である。なお、上記第1の実施例と同一部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0071】
上記第1の実施例では、エアーフィルターを、プロジェクター装置2の本体2a側に設けたのに対し、本実施例では、エアーフィルターを、本体に対し着脱自在のエアーフィルター清掃機構に配置したものである。
【0072】
図5〜7において、本実施例におけるプロジェクター装置2の本体2aの上面には、エアーフィルター清掃機構30を着脱自在に出し入れするための細長の開口部2cが設けられ、その開口部2cは、開閉自在の蓋体31で覆われている。蓋体31には、その蓋体31の開閉を容易にするために、つまみ31aが設けられている。
【0073】
次に、本実施例におけるフィルター清掃機構30の構成について詳述する。
エアーフィルター清掃機構30の一側には、第1リール収納部32が、他側に第2リール収納部33が設けられ、第1リール収納部32と第2リール収納部33との間に通気通路部34が形成されている。
【0074】
エアーフィルター清掃機構30の前面には、第1開口部35が、後面には第2開口部36がそれぞれ設けられ、エアーフィルター清掃機構30を本体2aに装着したときに、第1開口部35と本体2aの吸気口4とが気密に接すると共に、吸気口4、第1開口部35、通気通路部34、第2開口部36、空気通路9が連通するようになっている。
【0075】
第1リール収納部32には、駆動リール17と、駆動リール17を回転駆動する第1の駆動手段19が収納され、第2リール収納部33には、従動リール18と、除塵ブラシ23と、除塵体24が収納され、更に第2リール収納部33には、塵埃収納部25aを有する塵埃収納ケース25が着脱自在に設けられている。又、第1リール収納部32と第2リール収納部33のそれぞれ通気通路部34に面する内壁には、エアーフィルター16を通すためのスリット34aが形成され、エアーフィルター16が、通気通路部34を横断するように、駆動リール17と従動リール18間に張架されている。又、駆動リール17に設けたプーリー17cと従動リール18に設けたプーリー17cとの間にタイミングベルト21が張架されている。
【0076】
プロジェクター装置2の運転時には、送風機10の運転により、外気が、本体2aの吸気口4→第1開口部35→エアーエアーフィルター16→通気通路部34→第2開口部36→空気通路9→外気通過口15aを経て、本体2a内に入り、画像表示素子体6、電源基板体7、制御体11など熱を発生させる発熱部品を冷却した後、排気口5より外部に排気され、その間に、流入する外気に含まれる塵埃は、エアーエアーフィルター16の通気通路部34に臨む部分で捕集される。
【0077】
なお、駆動リール17と、第1の駆動手段19、従動リール18、除塵ブラシ23、除去ブラシ24、塵埃収納ケース25等の上記各部品の配置関係、動作等は、基本的に、上記第1の実施例で述べたものと同一なので、エアーフィルター16の清掃時の動作も含め、説明は割愛する。
【0078】
なお、塵埃収納ケース25内に堆積した塵埃を廃棄するときは、つまみ31aを掴んで蓋体31を開け、本体2aよりエアーフィルター清掃機構30を取り出し、塵埃収納ケース25を外して行う。
【0079】
以上のように、本実施例によれば、エアーフィルター清掃機構30がプロジェクター装置2の本体2aに着脱自在なので、エアーフィルター清掃機構30、プロジェクター装置2それぞれの組み立てが容易になると共に、エアーフィルター清掃機構30をプロジェクター装置2の本体2aから取り外すだけで、エアーフィルター清掃機構30や、エアーフィルター16の周辺部の点検、修理などのメンテナンスが非常に容易になる。又、エアーフィルター清掃機構30を本体2aに取り付けたときに、通気通路部34が吸気口4と気密に連通するので、外気が吸気口4以外の部分から吸引され、エアーフィルター16を通過せずに直接プロジェクター装置2内に侵入することが無い。更に、エアーフィルター清掃機構30が着脱自在なので、塵埃収納部25a内の塵埃の廃棄も容易にできる。
【0080】
なお、塵埃収納ケース25の上面に取っ手(図示せず)を設けて、エアーフィルター清掃機構30を本体2aより引き出す代わりに、塵埃収納ケース25のみ本体2aから引き出せるようにすれば、塵埃廃棄の際の作業性が向上することは言うまでも無い。
【産業上の利用可能性】
【0081】
以上のように、本発明に係るプロジェクター装置は、エアーフィルターの濾過面積を有効に活用しながら、エアーフィルターの配置の向きに関係なく効率よくエアーフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の排気頻度が少なく、メンテナンスが容易なもので、外気を取り入れて内部の発熱部品を冷却するようにした各種電子機器、電気機器に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の第1の実施例におけるプロジェクター装置の外観斜視図
【図2】同プロジェクター装置のエアーフィルター清掃機構の取付け部周辺の断面図
【図3】同エアーフィルター清掃機構とエアーフィルターの関係を示す斜視図
【図4】(a)〜(c)同エアーフィルター清掃機構による清掃動作を説明する図
【図5】本発明の第2の実施例におけるプロジェクター装置の外観斜視図
【図6】同プロジェクター装置のエアーフィルター清掃機構の取付け部周辺の断面図
【図7】同エアーフィルター清掃機構の斜視図
【符号の説明】
【0083】
1、30 エアーフィルター清掃機構
2 プロジェクター装置
2a 本体
4 吸気口
5 排気口
9 空気通路
10 送風機
16 エアーフィルター
19 第1の駆動手段(駆動手段)
23 除塵ブラシ(フィルター支持体)
24 除去ブラシ
25a 塵埃収納部
26 除塵体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、前記空気通路を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記空気通路の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項2】
除塵体又は/及び塵埃収納部を有する塵埃収納ケースを、プロジェクター装置本体に着脱自在に設けた請求項1に記載のプロジェクター装置。
【請求項3】
吸気口と排気口を連通する空気通路と、前記吸気口から外気を本体内に吸引し内部を冷却した後前記排気口より排気するための送風機と、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記画像表示素子体と前記投射体を制御する電子部品等より成る制御体と、エアーフィルター清掃機構とを備え、前記エアーフィルター清掃機構は、前記吸気口の近傍で前記空気通路の途中に配される通気通路部と、前記通気通路部を横断して配されると共に前記吸気口から取り入れられる前記外気に含まれた塵埃等を捕集するエアーフィルターと、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵体と、前記エアーフィルターから除去された塵埃を収納する塵埃収納部と、前記除塵体及び/又は前記エアーフィルターを回転又は移動させる駆動手段とを備え、前記除塵体は、前記通気通路部の外方に配されると共に前記エアーフィルターの上流面に当接し前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去する除塵ブラシと、前記除塵ブラシに付着した塵埃を除去する除去ブラシとからなり、前記除塵ブラシ及び/又は前記除去ブラシの先端を前記塵埃収納部側に対して、突き刺さるように傾斜させたことを特徴とするプロジェクター装置。
【請求項4】
エアーフィルター清掃機構を、プロジェクター装置本体に着脱自在に設けた請求項3に記載のプロジェクター装置。
【請求項5】
吸気口と排気口間の通過空気の温度又は圧力、或いはプロジェクター装置の積算運転時間に応じて、エアーフィルターを所定角度回転又は所定距離移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロジェクター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−128394(P2010−128394A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−305685(P2008−305685)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】