説明

プローブ、プローブセット、プローブ固定担体及び遺伝子検査方法

【課題】病原性細菌であるPropionibacterium属細菌の種による分類を目的に、株を問わず同じ種の菌であれば一括検出が可能で、かつ、他の菌種の細菌は区別して検出できるような核酸プローブを提供する。
【解決手段】Propionibacterium属感染症起炎菌遺伝子を検出するために、16S rRNAをコードする遺伝子配列を基として設計した特定の塩基配列及びその相補配列をプローブとして使用する。また更に多数のプローブセットを使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染による疾患の原因菌の検出および同定に有用な感染症起炎菌であるプロピオニバクテリウム属菌の遺伝子を検出するプローブ及びプローブセット、これらを担体に固定したプローブ固定担体及びこれらを用いた遺伝子検査方法、ならびに遺伝子検査のためのキットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検体中の、感染症の原因菌をより迅速かつ確実に検出するための試薬並びに方法が提案されてきている。例えば特許文献1には、カンジダ症及びアスペルギルス症の起炎菌を検出するためのプローブ及びプライマーとして用い得る特定の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド及びそれを用いた対象菌の検出方法が開示されている。また、同特許文献には、複数の対象菌を共通にPCRで増幅するためのプライマーセットが開示されている。これらのプライマーは検体中の複数の対象となる真菌由来の核酸断片をPCRで増幅するために用いられるものである。これらのプライマーにより増幅された核酸断片中における各菌に特異的な配列部分の有無を、各菌に固有のプローブを用いるハイブリダイゼーションアッセイで検出することで、検体中の真菌の菌種を同定することができる。
【0003】
一方、複数の異なる塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを同時的に検出可能な方法として、当該塩基配列の各々に相補的な配列を有するプローブを固相上に隔離して配置したプローブアレイを用いる方法が知られている(特許文献2)。
【特許文献1】特開平8−89254号公報
【特許文献2】特開2004−313181号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、試料中に含まれる感染症起炎菌の遺伝子を特異的に検出するプローブを設定することは決して容易なことではない。即ち、試料中には、検出対象たる感染症起炎菌の遺伝子だけではなく、他の感染症起炎菌の遺伝子も存在している可能性がある。このような状況においても検出対象外の感染症起炎菌遺伝子の存在による影響(クロスコンタミネーション)を極力抑えつつ検出対象たる感染症起炎菌遺伝子を特異的に検出可能なプローブを設定することは、決して容易なことではないのである。このような状況の下、本願発明者らは、下記の感染症起炎菌を検出するためのプローブについての検討を行った。この検討の目的は、複数の菌の遺伝子が存在する試料からもクロスコンタミネーションをより低いレベルに抑えつつ当該感染症起炎菌遺伝子を精度良く検出することができるプローブを得ることにあった。その結果として当該感染症起炎菌遺伝子を精度良く検出可能なプローブの複数を得るに至った。
[名]
Propionibacterium(プロピオニバクテリウム)
本発明の第1の目的は、対象となる菌の遺伝子を正確に同定することのできるプローブ及びプローブセットを提供することを目的とする。
【0005】
また本発明の他の目的は、様々な菌が同時に存在しうる検体の中から、対象となる菌を正確に同定することのできるプローブ固定担体を提供することを目的とする。
【0006】
更にまた本発明の他の目的は、検体中に様々な菌が含まれている場合に、それらから対象となる菌をより迅速に、且つより正確に検出することのできる感染症起炎菌の遺伝子検査方法およびそのためのキットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の感染症起炎菌遺伝子を検出するためのプローブは、下記の塩基配列からなることを特徴とするプローブである。
(1)GCTTTCGATACGGGTTGACTTGAGGAA(配列番号35)またはその相補配列、
(2)配列番号35の配列またはその相補配列のいずれかに、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ。
【0008】
また、本発明の感染症起炎菌遺伝子を検出するためのプローブセットは、下記の(A)乃至(D)のプローブのいずれかの2以上を含むことを特徴とするプローブセット。
(A)GCTTTCGATACGGGTTGACTTGAGGAA(配列番号35)で表される塩基配列からなるプローブ、
(B)配列番号35の塩基配列の相補配列からなるプローブ、
(C)配列番号35の塩基配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ、
(D)配列番号35の塩基配列の相補配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ。
【0009】
本発明のプローブ固定担体は、上記の(A)乃至(D)のいずれかのプローブの少なくとも1つが固相担体上に固定され、プローブが複数の場合は各プローブが互いに隔離して配置されていることを特徴とするプローブ固定担体である。
【0010】
本発明のプローブ固定担体を用いた検体中での感染症起炎菌遺伝子の検出方法は、
(i)上記のプローブ固定担体と検体とを反応させる工程と、
(ii)前記プローブ固定担体上にプローブと前記検体中の核酸との反応の有無を検出する工程と

を有することを特徴とする感染症起炎菌遺伝子の検出方法である。
【0011】
本発明の感染症起炎菌検出用のキットは、上記(A)乃至(D)のプローブの少なくとも1つのプローブと、プローブと標的核酸との反応を検出するための試薬と、を有することを特徴とする感染症起炎菌検出用のキットである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、検体が、上記に示した原因菌に感染している場合に、上記に示した菌以外の菌と同時に複合的に感染している場合であっても、該検体から上記に示した菌をより迅速かつ正確に同定することができる。特に、クロスコンタミネーションの可能性の高いEscherichia coliと精度良く区別してプロピオニバクテリウム属菌の検出を行なうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明により、感染症の起炎菌同定の為のオリゴヌクレオチドプローブ(以下単にプローブという)及びその2以上の組み合わせからなるプローブセットが提供される。このプローブまたはプローブセットを用いることで、感染により炎症を引き起こす以下の菌の検出が可能である。
[菌名]
Propionibacterium属
すなわち、本発明のプローブは、上記菌の遺伝子のうち16S rRNA遺伝子配列を検出し得るものであり、以下の各塩基配列からなるものが含まれる。
(A)GCTTTCGATACGGGTTGACTTGAGGAA(配列番号35)で表される塩基配列からなるプローブ、
(B)配列番号35の塩基配列の相補配列からなるプローブ、
(C)配列番号35の塩基配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ、
(D)配列番号35の塩基配列の相補配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ。
【0014】
これらのプローブの2つ以上を用いてプローブセットを構成することができる。
【0015】
上記の変異配列は、プローブとしての機能を損なわない範囲内、すなわち、検出対象としての標的核酸配列にハイブリダイズしてこれを検出可能な範囲内での変異を有するものである。なかでも、ストリンジェントな条件で検出対象としての標的核酸配列にハイブリダイズし得る範囲での変異を有することが好ましい。変異の範囲を限定するハイブリダイゼーションの好ましい条件としては、後述する実施例における条件を挙げることができる。なお、ここでいう検出対象は、ハイブリダイゼーションを行なう試料中に含まれるもので、感染症起炎菌に特有な塩基配列そのものであってもよいし、この特有な塩基配列の相補配列であってもよい。更に、かかる変異としては、1から数個の塩基の欠失、置換または付加がプローブ機能を保持する範囲内で行なわれた変異配列を挙げることができる。
【0016】
これらのプローブによれば、16S rRNA遺伝子をコーディングしているゲノム部分より、当該菌に対し非常に特異性が高く、また、それぞれのプローブ配列でばらつきがなく、十分なハイブリダイゼーション感度が期待できるようになった。これらのプローブは、その1種以上を担体に固定した状態での検体とのハイブリダイゼーション反応において、安定なハイブリッド体を形成し、良好な結果を与えるように設計されている。
【0017】
さらに本発明にかかる感染症起炎菌検出用プローブが固定されたプローブ固定担体(例えばDNAチップ)は、担体の所定位置にプローブを供給し、固定することにより得ることができる。担体へのプローブの供給には、種々の方法が利用できる。例えば、プローブが化学結合(共有結合など)により担体に固定可能な状態としておき、これを含む液体をインクジェット法により担体の所定位置に付与する方法が好適に利用できる。これにより、プローブが担体から剥がれにくくなるうえ、感度が向上するという付帯的な効果も得られる。つまり、従来、一般的に用いられるスタンフォード法と呼ばれるスタンピング法によりDNAチップを作成した場合、塗布したDNAが剥がれやすい場合があるという欠点があった。また、DNAチップの作成方法としては、担体表面上でのDNA合成によりプローブを配置する方法がある(例えばAffymetrixのDNAチップ等)。この担体上でのプローブを合成する方法においては、プローブ配列ごとの合成量を均一に制御することが難しい為に、各プローブの固定領域(スポット)ごとにプローブの固定量が大幅に異なる場合が生じ易い。そのような各プローブの固定量にばらつきがあると、それを用いた検出結果に対する正確な評価ができない場合が生じる。このような観点から、本発明にかかるプローブ担体は、上述したインクジェット法を利用して作成されることが好ましい。上述したインクジェット法によれば、プローブが担体に安定に固定され剥がれにくく、高感度と高精度の検出ができるプローブ担体を効率良く提供できるという利点がある。
【0018】
また、前記配列番号35及びその相補配列、更にはこれらの配列にプロピオニバクテリウム属菌遺伝子検出用としてのプローブとしての機能を失なわない範囲内で塩基の欠失、置換または付加を行なった配列からなる群から選ばれる少なくとも2つのプローブを用いてプローブセットを構成してもよい。この場合、プロピオニバクテリウム属菌の遺伝子の検出精度のより一層の向上を図ることができる。
【0019】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0020】
本発明のプローブを担体に固定したプローブ担体(例えば、DNAチップ)を用いた検査対象としての試料には、ヒト、家畜等の動物由来のものがある。例えば、血液、髄液、喀痰、胃液、膣分泌物、口腔内粘液等の体液、尿及び糞便のような排出物等細菌が存在すると思われるあらゆるものが検査対象となる。また、食中毒、汚染の対象となる食品、飲料水及び温泉水のような環境中の水等、または空気清浄機等のフィルタなど、細菌による汚染が引き起こされる可能性のある媒体全てが検査対象として挙げられる。さらに、輸出入時における検疫等の動植物も検体の対象となる。
【0021】
上記のような試料がDNAチップとの反応にそのまま利用できる場合には、それを検体としてDNAチップと反応させて、その結果を分析する。また、試料をそのままDNAチップと反応させることができない場合には、標的物質の抽出、精製などの必要に応じた処理を試料に行なって得たサンプルを検体としてDNAチップと反応させる。例えば、標的核酸が含まれている場合にこれを含むと想定される抽出物を試料から調製し、更に必要に応じて洗浄や希釈などの処理を行なって検体溶液とし、これをDNAチップと反応させてもよい。更に、PCR増幅処理などを含む各種の増幅処理を行って標的核酸が検体に含まれている場合にこれを増幅してDNAチップと反応させる検体としてもよい。このような増幅核酸検体には、以下のものがある。
(a)16S rRNA遺伝子検出用に設計されたPCR反応用プライマーを用いて調製された増幅検体。
(b)PCR増幅物を元にさらにPCR反応等を行なって調製された検体。
(c)PCR以外の増幅方法により調製された検体。
(d)可視化のために各種標識方法により標識された検体。
【0022】
また、DNAチップなどのプローブ固定担体の調製に用いられる担体としては、目的とする固相−液相反応を行なうことができる特性を満たすものであればよい。例えば、ガラス基板、プラスチック基板、シリコンウェハー等の平面基板、凹凸のある三次元構造体、ビーズのような球状のもの、棒状、紐状、糸状のもの等を担体として用いることができる。さらに、その担体の表面はプローブの固定化が可能なように処理されたものであってもよい。特に、表面に化学反応が可能となるように官能基を導入したものは、ハイブリダイゼーション反応の過程でプローブが安定に結合している為に、再現性の点で好ましい形態である。
【0023】
プローブの固定化には種々の方法が利用できる。一例として、マレイミド基とチオール(−SH)基との組み合わせを用いる方法が挙げられる。この方法では、プローブの末端にチオール(−SH)基を結合させておき、担体(固相)表面がマレイミド基を有するように処理しておく。これにより、担体表面に供給されたプローブのチオール基と担体表面のマレイミド基とが反応して共有結合が形成されプローブが固定化される。
【0024】
マレイミド基の導入には、まず、ガラス基板にアミノシランカップリング剤を反応させ、次にそのアミノ基とEMCS試薬(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimide:Dojin社製)との反応によりマレイミド基を導入する方法が利用できる。DNAへのチオール基の導入は、DNA自動合成機上5’−Thiol−Modifier C6(Glen Research社製)を用いることにより行なうことができる。固定化に利用する官能基の組み合わせとしては、上記したチオール基とマレイミド基の組み合わせ以外にも、例えばエポキシ基(固相上)とアミノ基(核酸プローブ末端)の組み合わせ等が挙げられる。また、各種シランカップリング剤による表面処理も有効であり、該シランカップリング剤により導入された官能基と反応可能な官能基を導入したプローブが用いられる。さらに、官能基を有する樹脂をコーティングする方法も利用可能である。
【0025】
本発明にかかるプローブ固定担体を用いた感染症起炎菌遺伝子の検出は以下の工程を有する遺伝子検出方法により行なうことができる。
(i)本発明のかかるプローブを固定したプローブ固定担体と検体とを反応させる工程。
(ii)プローブ固定担体上のプローブと検体中の核酸との反応の有無を検出する工程。
(iii)プローブと検体中の核酸の反応が検出される場合に、検体中の核酸と反応したプローブを特定し、プローブの塩基配列に基づいて検体中に含まれる感染症起炎菌遺伝子を特定する工程。
【0026】
プローブ固定担体に固定するプローブは、先に挙げた(A)乃至(B)の少なくとも1種であり、担体には検査目的に応じてその他のプローブ(プロピオニバクテリウム属以外の菌種を検出するためのプローブ)が固定されていてもよい。この場合、その他のプローブとしてプロピオニバクテリウム属以外の菌種を、クロスコンタミネーションを起こすことなく検出可能なプローブを用いることで複数菌種の精度良い同時検出が可能となる。
【0027】
更に、先に述べたとおり、検体中に含まれる感染症起炎菌の16S rRNA遺伝子配列をPCRで増幅させてこれをプローブ担体と反応させるサンプルとする場合には、感染症起炎菌の検出用プライマーセットを用いることができる。このプライマーセットとしては、以下の(1)乃至(21)に挙げるオリゴヌクレオチドから1種以上、(22)乃至(28)に挙げるオリゴヌクレオチドから1種以上、好ましくは全種をプライマーとして含むものが好適である。
(1)5’ gcggcgtgcctaatacatgcaag 3’(配列番号1)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(2)5’ gcggcaggcctaacacatgcaag 3’(配列番号2)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(3)5’ gcggcaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号3)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(4)5’ gcggtaggcctaacacatgcaag 3’(配列番号4)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(5)5’ gcggcgtgcttaacacatgcaag 3’(配列番号5)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(6)5’ gcgggatgccttacacatgcaag 3’(配列番号6)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(7)5’ gcggcatgccttacacatgcaag 3’(配列番号7)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(8)5’ gcggcatgcttaacacatgcaag 3’(配列番号8)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(9)5’ gcggcgtgcttaatacatgcaag 3’(配列番号9)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(10)5’ gcggcaggcctaatacatgcaag 3’(配列番号10)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(11)5’ gcgggatgctttacacatgcaag 3’(配列番号11)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(12)5’ gcggcgtgcctaacacatgcaag 3’(配列番号12)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(13)5’ gcggcgtgcataacacatgcaag 3’(配列番号13)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(14)5’ gcggcatgcctaacacatgcaag 3’(配列番号14)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(15)5’ gcggcgcgcctaacacatgcaag 3’(配列番号15)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(16)5’ gcggcgcgcttaacacatgcaag 3’(配列番号16)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(17)5’ gcgtcatgcctaacacatgcaag 3’(配列番号17)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(18)5’ gcgataggcttaacacatgcaag 3’(配列番号18)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(19)5’ gcgacaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号19)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(20)5’ gctacaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号20)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(21)5’ acagaatgcttaacacatgcaag 3’(配列番号21)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(22)5’ atccagccgcaccttccgatac 3’(配列番号22)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(23)5’ atccaaccgcaggttcccctac 3’(配列番号23)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(24)5’ atccagccgcaggttcccctac 3’(配列番号24)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(25)5’ atccagccgcaccttccggtac 3’(配列番号25)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(26)5’ atccagcgccaggttcccctag 3’(配列番号26)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(27)5’ atccagccgcaggttctcctac 3’(配列番号27)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(28)5’ atccagccgcacgttcccgtac 3’(配列番号28)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
【0028】
以上説明したプローブと、検体中の核酸とプローブとの反応を検出するための試薬とを少なくとも用いて感染症起炎菌検出用のキットを構成することができる。このキットにおけるプローブは上述したプローブ固体担体として提供されていることが好ましい。また、検出用試薬には、反応を検出するための標識や、前処理としての増幅を行う場合のプライマーが含まれる。
【実施例】
【0029】
以下、プロピオニバクテリウム属菌を検出するための感染症起炎菌検出用プローブを用いた実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
以下の実施例では、2 Step PCR法を用いた微生物の検出について説明する。
[1.プローブDNAの準備]
プロピオニバクテリウム属菌検出用プローブの塩基配列として、表1に示す核酸配列を設計した。具体的には、プロピオニバクテリウム属菌の16S rRNA遺伝子をコーディングしているゲノム部分より、この塩基配列を選択した。このプローブ塩基配列は、当該菌に対して非常に特異性が高く、十分かつそれぞれのプローブ塩基配列でばらつきのないハイブリダイゼーション感度が期待できるように設計されている。なお、プローブとしては、表1に示す塩基配列からなるプローブの他に、各塩基配列を含む20から30程度の塩基長を有するプローブも利用可能である。この場合、表1で規定される塩基配列以外の部分については検出精度に影響のない塩基配列を有していることが必要である。
【0030】
【表1】

【0031】
表1中に示した塩基配列を有するプローブには、DNAチップに固定するための官能基として、合成後、定法に従って核酸の5’末端にチオール基を導入した。官能基の導入後、精製し、凍結乾燥した。凍結乾燥した内部標準用プローブは、−30℃の冷蔵庫に保存した。
【0032】
[2.PCRプライマーの準備]
[2−1.検体増幅用PCRプライマーの準備]
起炎菌検出用の為の16s rRNA遺伝子(標的遺伝子)増幅用PCRプライマーとして以下の表2に示す核酸配列を設計した。これらのプライマーセットは、16s rRNAをコーディングしているゲノム部分を特異的に増幅するためのものである。具体的には、約1400〜1700塩基長の16s rRNAコーディング領域の両端部分から選択された塩基配列に基づき、特異的な融解温度をできるだけ揃えるよう設計されたプライマーを使用した。なお、変異株や、ゲノム上に複数存在する16s rRNA遺伝子も同時に増幅できるように複数種類のプライマーが設計されている。なお、起炎菌の16s rRNA遺伝子に対して共通にほぼ全長を増幅できるプライマーセットであれば、下記の表2に挙げたプライマーセットに限定する必要はないのは言うまでもない。
【0033】
【表2】

【0034】
上記表2中に示したプライマーは、合成後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、Forwardプライマーを21種、Reverseプライマーを7種それぞれ混合し、それぞれのプライマー濃度が、最終濃度10pmol/μlとなるようにTE緩衝液に溶解した。
【0035】
[2−2.標識用PCRプライマーの準備]
上述の検体増幅用のプライマーと同様に、以下の表3に示す配列を持つオリゴヌクレオチドを標識用のプライマーとして使用した。
【0036】
【表3】

【0037】
表3中に示したプライマーには、蛍光色素としてCy3を用いて標識を行なった。
合成後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製し、6種類の標識プライマーを混合し、それぞれの標識プライマー濃度が、最終濃度10pmol/μlとなるようにTE緩衝液に溶解した。
【0038】
[3.Propionibacterium菌 Genome DNA(モデル検体)の抽出]
[3−1.微生物の培養 & Genome DNAの抽出]
まず、Propionibacterium属菌である、Propionibacterium acnes(JCM 6473)、Propionibacterium avidum(ATCC 25577)、Propionibacterium freudenreichii(ATCC 6207)の3種(いずれも公的入手可能である)を、定法に従って培養した。この微生物培養液から、核酸精製キット(FastPrep FP100A・FastDNA Kit:フナコシ株式会社製)を用いて、各Genome DNAの抽出と精製を行なった。なお、JMC番号のものは理化学研究所微生物系統保存施設(JCM)における寄託であり、ATTC番号のものは米国のAmerican Type Culture Collection (ATCC)における寄託である。
【0039】
[3−2.回収したGenome DNAの検査]
回収された微生物(Propionibacterium属菌)のGenome DNAは、定法に従って、アガロース電気泳動と260/280nmの吸光度測定を行い、その品質(低分子核酸の混入量、分解の程度)と回収量を検定した。本実施例では、約10μgのGenome DNA が回収され、Genome DNAのデグラデーションやrRNAの混入は認められなかった。回収したGenome DNAは、最終濃度50ng/μlとなるようにTE緩衝液に溶解し、以下の実施例に使用した。
【0040】
[4.DNAチップの作成]
[4−1.ガラス基板の洗浄]
合成石英のガラス基板(サイズ:25mm×75mm×1mm、飯山特殊ガラス社製)を耐熱、耐アルカリ のラックに入れ、所定の濃度に調製した超音波洗浄用の洗浄液に浸した。一晩洗浄液中で浸した後、20分間超音波洗浄を行った。続いて基板を取り出し、軽く純水ですすいだ後、超純水中で20分超音波洗浄をおこなった。次に80℃に加熱した1N水酸化ナトリウム水溶液中に10分間基板を浸した。再び純水洗浄と超純水洗浄を行い、DNAチップ用の石英ガラス基板を用意した。
【0041】
[4−2.表面処理]
シランカップリング剤KBM−603(信越シリコーン社製)を、1重量(wt)%の濃度となるように純水中に溶解させ、2時間室温で攪拌した。続いて、先に洗浄したガラス基板をシランカップリング剤水溶液に浸し、20分間室温で放置した。ガラス基板を引き上げ、軽く純水で表面を洗浄した後、窒素ガスを基板の両面に吹き付けて乾燥させた。次に乾燥した基板を120℃に加熱したオーブン中で1時間ベークし、カップリング剤処理を完結させ、基板表面にアミノ基を導入した。次いで、N−マレイミドカプロイロキシスクシイミド(以下EMCSと略す)を、ジメチルスルホキシドとエタノールの1:1混合(容量比)溶媒中に最終濃度が0.3mg/mlとなるように溶解したEMCS溶液を用意した。EMCSは、同仁化学研究所社製のN−マレイミドカプロイロキシスクシイミド(N−(6−Maleimidocaproyloxy)succinimido)である。
【0042】
ベークの終了したガラス基板を放冷し、調製したEMCS溶液中に室温で2時間浸した。この処理により、シランカップリング剤によって表面に導入されたアミノ基とEMCSのスクシイミド基が反応し、ガラス基板表面にマレイミド基が導入された。EMCS溶液から引き上げたガラス基板を、先述のEMCSを溶解した混合溶媒を用いて洗浄し、さらにエタノールにより洗浄した後、窒素ガス雰囲気下で乾燥させた。
【0043】
[4−3.プローブDNA]
実施例1の[1.プローブDNAの準備]で作製した微生物検出用プローブを純水に溶解し、最終濃度(インク溶解時)10μMとなるように分注した後、凍結乾燥を行い、水分を除いた。
【0044】
[4−4.インクジェットプリンタによるDNA吐出、および基板への結合]
グリセリン7.5wt%、チオジグリコール7.5wt%、尿素7.5wt%、アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)1.0wt%を含む水溶液を用意した。続いて、先に用意した2種類のプローブ(表1)の夫々を上記の混合溶媒に規定濃度なるように溶解した。得られたDNA溶液をインクジェットプリンタ(商品名:BJF−850 キヤノン社製)用インクタンクに充填し、印字ヘッドに装着した。
【0045】
なおここで用いたインクジェットプリンタは平板への印刷が可能なように改造を施したものである。またこのインクジェットプリンタは、所定のファイル作成方法に従って印字パターンを入力することにより、約5ピコリットルのDNA溶液を約120μmピッチでスポッティングすることが可能となっている。
【0046】
続いて、この改造インクジェットプリンタを用いて、1枚のガラス基板に対して、印字操作を行い、アレイを作製した。印字が確実に行われていることを確認した後、30分間加湿チャンバー内に静置し、ガラス基板表面のマレイミド基と核酸プローブ末端のチオール基とを反応させた。
【0047】
[4−5.洗浄]
30分間のプローブ結合反応後、100mMのNaClを含む10mMのリン酸緩衝液(pH7.0)により表面に残ったDNA溶液を洗い流し、ガラス基板表面に一本鎖DNAが固定したDNAチップを得た。
【0048】
[5.検体の増幅と標識化]
[5−1.検体の増幅:1st PCR]
検体となる微生物遺伝子の増幅(1st PCR)、および、標識化(2nd PCR)反応を以下の表4に示す。
【0049】
【表4】

【0050】
上記組成の反応液を図1に示すプロトコルに従って、市販のサーマルサイクラーで増幅反応を行なった。
【0051】
反応終了後、精製用カラム(QIAGEN QIAquick PCR Purification Kit)を用いて精製した後、増幅産物の定量を行なった。
[5−2.標識化反応:2nd PCR]
表5の組成の反応液を図2に示すプロトコルに従って、市販のサーマルサイクラーで増幅反応を行なった。
【0052】
【表5】

【0053】
反応終了後、精製用カラム(QIAGEN QIAquick PCR Purification Kit)を用いて精製し、標識化検体とした。
【0054】
[6.ハイブリダイゼーション]
上述の[4.DNAチップの作成]で作成したDNAチップと[5.検体の増幅と標識化]で作成した標識化検体を用いて、検出反応を行なった。
【0055】
[6−1.DNAチップのブロッキング]
BSA(牛血清アルブミンFraction V:Sigma社製)を1wt%となるように100mM NaCl/10mM Phosphate Bufferに溶解した。次に、この溶液に[4.DNAチップの作製]で作製したDNAチップを室温で2時間浸し、ブロッキングを行った。ブロッキング終了後、以下の洗浄液で洗浄を行った後、純水でリンスしてからスピンドライ装置で水切りを行った。
洗浄液:
0.1wt%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を含む2×SSC溶液(NaCl 300mM 、Sodium Citrate (trisodium citrate dihydrate, C65Na3・2H2O) 30mM、p.H.7.0)
[6−2.ハイブリダイゼーション]
水切りしたDNAチップをハイブリダイゼーション装置(Genomic Solutions Inc. Hybridization Station)にセットし、以下に示すハイブリダイゼーション溶液、条件でハイブリダイゼーション反応を行った。
【0056】
[6−3.ハイブリダイゼーション溶液]
6xSSPE / 10% Formamide / Target(2nd PCR Products 全量)/ 0.05wt% SDS
(6xSSPE: NaCl 900mM、NaH2PO4・H2O 50mM、EDTA 6mM、p.H. 7.4)
[6−4.ハイブリダイゼーション条件]
65℃ 3min → 55℃ 4hr → Wash 2xSSC / 0.1% SDS at 50℃ → Wash 2xSSC at 20℃ → (Rinse with H2O : Manual) → Spin dry
[7.微生物Genomeの検出(蛍光測定)]
上記ハイブリダイゼーション反応終了後のDNAチップをDNAチップ用蛍光検出装置(Axon社製、GenePix 4000B)を用いで蛍光測定を行った。その結果、再現性良く、十分なシグナルでPropionibacterium属菌を検出することができた。
以下の表6に、Propionibacterium属菌の蛍光測定結果を示す。
【0057】
【表6】

【0058】
[8.他の菌種とのハイブリダイゼーション]
表1に示すプローブセットが、Propionibacterium属菌のみに特異的にハイブリッド体を形成することを証明するため、Escherichia coli(JCM 1649)(公的入手)とのハイブリダイゼーション反応を行なった結果を、次の表7に示す。
【0059】
【表7】

【0060】
[9.結果]
以上に説明したように、上記実施例によれば、Propionibacterium属菌のみを特異的に検出可能なプローブを固定したDNAチップを作成することができた。更に、このDNAチップを用いて、感染症起炎菌を同定することが可能になり、微生物由来のDNAプローブの問題を解決した。すなわち、オリゴヌクレオチドプローブは化学的に大量合成が可能であり、精製や濃度のコントロールが可能である。また、微生物の属による分類を目的に、同じ属の菌種は一括検出が可能で、しかも、他の属の菌は区別して検出できるようなプローブセットが提供できた。
【0061】
また、上記実施例によれば、感染症起炎菌遺伝子の16S rRNA遺伝子配列を過不足なく検出することにより、該感染症起炎菌の存在を効率良く、また高い精度で判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】1st PCRプロトコルを説明する図である。
【図2】2nd PCRプロトコルを説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感染症起炎菌であるプロピオニバクテリウム属菌の遺伝子を検出するためのプローブであって、下記の(1)乃至(2)のいずれか1つの塩基配列からなることを特徴とするプローブ。
(1)GCTTTCGATACGGGTTGACTTGAGGAA(配列番号35)またはその相補配列、
(2)配列番号35の配列またはその相補配列のいずれかに、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ。
【請求項2】
感染症起炎菌であるプロピオニバクテリウム属菌の遺伝子を検出するためのプローブセットであって、下記の(A)乃至(D)のプローブの2以上を含むことを特徴とするプローブセット。
(A)GCTTTCGATACGGGTTGACTTGAGGAA(配列番号35)で表される塩基配列からなるプローブ、
(B)配列番号35の塩基配列の相補配列からなるプローブ、
(C)配列番号35の塩基配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ、
(D)配列番号35の塩基配列の相補配列に、前記プローブとしての機能を保持できる範囲内で、塩基の欠失、置換もしくは付加がなされた変異配列からなるプローブ。
【請求項3】
請求項1に記載のプローブまたは請求項2に記載のプローブセットを構成する複数のプローブの各々が、固相担体上に、互いに隔離して配置されていることを特徴とするプローブ固定担体。
【請求項4】
プローブ固定担体を用いた検体中でのプロピオニバクテリウム属菌の遺伝子の検出方法において、
(i)請求項3に記載のプローブ固定担体と検体とを反応させる工程と、
(ii)前記プローブ固定担体上にプローブと前記検体中の核酸との反応の有無を検出する工程と、
を有することを特徴とするプロピオニバクテリウム属菌遺伝子の検出方法。
【請求項5】
請求項1に記載のプローブまたは請求項2に記載のプローブセットを構成する複数のプローブと、プローブと標的核酸との反応を検出するための試薬と、を有することを特徴とするプロピオニバクテリウム属菌遺伝子検出用のキット。
【請求項6】
前記プローブが担体に固定された状態で提供されている請求項5に記載のキット。
【請求項7】
該試薬として、プロピオニバクテリウム属菌の遺伝子を増幅するプライマーとして、以下の(1)乃至(21)から選ばれる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドと、以下の(22)乃至(28)から選ばれる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドと、を含む請求項5に記載のキット。
(1)5’ gcggcgtgcctaatacatgcaag 3’(配列番号1)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(2)5’ gcggcaggcctaacacatgcaag 3’(配列番号2)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(3)5’ gcggcaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号3)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(4)5’ gcggtaggcctaacacatgcaag 3’(配列番号4)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(5)5’ gcggcgtgcttaacacatgcaag 3’(配列番号5)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(6)5’ gcgggatgccttacacatgcaag 3’(配列番号6)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(7)5’ gcggcatgccttacacatgcaag 3’(配列番号7)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(8)5’ gcggcatgcttaacacatgcaag 3’(配列番号8)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(9)5’ gcggcgtgcttaatacatgcaag 3’(配列番号9)の
塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(10)5’ gcggcaggcctaatacatgcaag 3’(配列番号10
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(11)5’ gcgggatgctttacacatgcaag 3’(配列番号11
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(12)5’ gcggcgtgcctaacacatgcaag 3’(配列番号12
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(13)5’ gcggcgtgcataacacatgcaag 3’(配列番号13
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(14)5’ gcggcatgcctaacacatgcaag 3’(配列番号14
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(15)5’ gcggcgcgcctaacacatgcaag 3’(配列番号15
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(16)5’ gcggcgcgcttaacacatgcaag 3’(配列番号16
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(17)5’ gcgtcatgcctaacacatgcaag 3’(配列番号17
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(18)5’ gcgataggcttaacacatgcaag 3’(配列番号18
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(19)5’ gcgacaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号19
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(20)5’ gctacaggcttaacacatgcaag 3’(配列番号20
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(21)5’ acagaatgcttaacacatgcaag 3’(配列番号21
)の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(22)5’ atccagccgcaccttccgatac 3’(配列番号22)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(23)5’ atccaaccgcaggttcccctac 3’(配列番号23)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(24)5’ atccagccgcaggttcccctac 3’(配列番号24)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(25)5’ atccagccgcaccttccggtac 3’(配列番号25)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(26)5’ atccagcgccaggttcccctag 3’(配列番号26)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(27)5’ atccagccgcaggttctcctac 3’(配列番号27)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。
(28)5’ atccagccgcacgttcccgtac 3’(配列番号28)
の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−118908(P2008−118908A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−306004(P2006−306004)
【出願日】平成18年11月10日(2006.11.10)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】