説明

プローブ装着方法および該プローブ装着方法が可能なサブランスプローブ

【課題】地金付着防止用スリーブがプローブ外面にスライド可能に外被される稼動型において、コネクタ接続してホルダーへ装着する際、スリーブが逃げずに確実に接続でき、二つのクランプを用いる複雑な構造を採用することなく、装置の大型化や複雑化、コスト増大等を回避でき、スリーブとプローブ筒体間のクリアランスを小さくする必要もなく稼動不良も未然に回避できるプローブ装着方法及びサブランスプローブを提供せんとする。
【解決手段】プローブ筒体10における稼動型スリーブ2の先端側2aに隣接する位置に筒状部3を設け、筒状部3と稼動型スリーブ2の双方を跨ぐように同一クランプ4で掴み、サブランス5方向に相対移動させることにより該プローブ1にホルダー50が装着され、さらにクランプ4をサブランス5方向に移動させて該クランプ4とともに稼動型スリーブ2のみをスライド稼動させ、地金付き防止位置に装着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融金属の各種特性を測定するためのサブランスプローブを、サブランス下端のホルダーへ装着する方法に係わり、特に、地金付き防止用の稼動型スリーブを備えるサブランスプローブの装着方法、及びサブランスプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のサブランスプローブは、従来、浸漬時に溶湯のスプラッシュ等により該サブランスに地金が付き、浸漬後に新しいサブランスプローブを装着する際に不完全装着により導通不良を誘発する。付着した地金は人的作業で改修する必要があり、手間がかかり且つ安全上問題である。そこで、この地金付きを防止するために、地金付着防止用スリーブを該プローブに設けることが行われている。このスリーブの構造としては、プローブ筒体の後端位置にステープル釘でスリーブが強固に固定される固定型と、スリーブがプローブ筒体の外面にスライド可能に外被される稼動型に大別される。
【0003】
一般的にサブランスプローブは溶湯に浸漬部分が最も溶損するため、プローブ折損や採取サンプルの落下等を防止するべく溶湯に浸漬するプローブ筒体先端部分の外径を太く設定しているが、固定型の場合は、溶湯に浸漬されずに溶損の少ない先端部よりも後ろ側の部分を細くし、その後端にスリーブを固定することができ、スリーブによる全体外径の増加を避けられるものの、スリーブを含む使用前のプローブ全長が長いため、自動装着装置の大型化、輸送や保管等の取り回しの悪さなどの面でデメリットがある。
【0004】
稼動型のものは、プローブ筒体の浸漬される先端側部分から後端部にわたりスリーブがスライド可能に外被され、装着クランプで該プローブ筒体の外面に沿って軸方向にスライド移動させる構造であり(例えば、特許文献1〜3参照。)、使用前にはステープル釘で仮固定されており、装着クランプで掴んで可動させるとステープル釘が容易に外れ、スリーブがスライドできるように構成されている。この稼動型のものは、使用前のプローブ全長を短くできるが、スリーブをクランプで掴みサブランスプローブ全体を上方に移動させ、ホルダーに装着する際、クランプで掴んでいるスリーブが容易にスライドして(逃げて)しまい、プローブ筒体の装着が確実にできなくなる場合がある。すなわち、プローブ筒体をサブランスに装着するためには最低でも50kgh程度の装着力が必要となるが、スリーブをクランプで掴んで当該50kghの力をかけようとしてもプローブ筒体が装着する前にスリーブが上方に稼動してしまい、当該力をプローブ筒体にかけることができず、その結果コネクタ接続が不十分になるなど、確実な装着ができないこととなる。
【0005】
そこで、ホルダーへの装着の際スリーブが容易にスライドしないように、稼動型スリーブとプローブ筒体との間のクリアランスを小さくし、抵抗を増やすことも行われている。しかしながら、プローブ筒体は通常1.5〜2mの長さを有する紙管からなり、多少なりとも曲がりや反りが発生するため摩擦抵抗が大きくなりすぎ、クランプしている紙管表面がすべって逆に稼動スリーブが装着できないという稼動不良の問題が発生する。クリアランスを調節してこの摩擦抵抗を上手く設定することは難しく、また、スリーブ表面湿度や温度でスリーブにも反りや曲がりが発生しやすく、またプローブ筒体やスリーブの反りや曲がりだけでなくホルダー側の使用による曲がりやサブランスを含む装置のガタなどにより摩擦抵抗は容易に変化し、抵抗が過大にならないようにクリアランスを調節することは実際上、非常に困難であった。
【0006】
このようなクリアランスを小さくすることによる稼動不良の問題を避けるためには、クリアランスを小さくすることなく、上記スリーブの逃げを防止する必要があるた、そのためには筒状プローブ装着用のクランプとスリーブ稼動用のクランプの二つが必要となり、装置の大型化、複雑化、コストアップを招くという問題があった。更に、従来の稼動型のスリーブは、溶損防止のため比較的大径に構成される筒状プローブ先端部分に重ねるように被着されているため、固定型に比べプローブ全体の外径が太くなってしまい、装着クランプ等も大型なものが必要となり費用がかかる問題もあった。
【0007】
【特許文献1】特開2001−26809号公報
【特許文献2】特開平10−147809号公報
【特許文献3】特開平7−218155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、地金付着防止用スリーブがプローブ外面にスライド可能に外被される稼動型において、プローブ筒体を上方に移動させてホルダーに装着する際、クランプで掴んでいるスリーブが逃げずに確実に装着できるとともに、二つのクランプを用いる複雑な構造を採用することなく、装置の大型化や複雑化、コスト増大等を回避でき、また、稼動型スリーブとプローブ筒体との間のクリアランスを小さくする必要もなく稼動不良も未然に回避できるプローブ装着方法および該プローブ装着方法が可能なサブランスプローブを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述の課題解決のために、炉内へ昇降自在に配置したサブランスの下端に設けたホルダーに装着して使用され、溶融金属の温度測定、凝固温度測定、酸素測定、および溶融金属採取のうち少なくとも1つ以上の機能を有するプローブ筒体に、地金付き防止用の稼動型スリーブを設けてなるプローブの前記ホルダーへの装着方法であって、前記プローブ筒体における前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に筒状部を設け、プローブ装着の際、前記筒状部と稼動型スリーブの双方を跨ぐように同一クランプで掴み、当該プローブをサブランス方向に相対移動させることにより、該プローブに前記ホルダーが装着され、さらにクランプをサブランス方向に移動させて該クランプとともに稼動型スリーブのみをスライド稼動させ、地金付き防止位置に装着することを特徴とするプローブ装着方法を提供する。
【0010】
ここで、前記筒状部を、前記稼動型スリーブとほぼ同じ外径寸法に設定することが好ましい。
【0011】
また、本発明は炉内へ昇降自在に配置したサブランスの下端に設けたホルダーに装着して使用され、溶融金属の温度測定、凝固温度測定、酸素測定、および溶融金属採取のうち少なくとも1つ以上の機能を有するプローブ筒体に、地金付き防止用の稼動型スリーブを設けてなり、前記プローブ筒体における前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に、該稼動型スリーブとほぼ同じ外径寸法を有する筒状部を設けたことを特徴とするサブランスプローブであって、上記プローブ装着方法が可能なサブランスプローブをも提供する。
【0012】
ここで、前記稼動型スリーブを、プローブ筒体の基端側にスライド可能に設けるとともに、前記筒状部を、前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に、前記プローブ筒体と一体的に設けたものが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
以上にしてなる本願発明によれば、一つのクランプでプローブ筒体の筒状部と稼動型スリーブの双方を掴んでいるので、ホルダーに装着する際には、クランプで筒状部を掴んでいることからスリーブが逃げることなく確実にプローブ筒体をコネクタ接続して装着することができ、そのまま更にクランプをサブランス方向に移動させれば、装着完了したプローブ筒体上を稼動型スリーブがクランプとともに移動し、地金付き防止位置にスムーズに装着でき、二つのクランプを用いることなく、プローブ筒体の装着とスリーブ稼動を行うことができ、装置の大型化や複雑化、コスト増大等を回避できるとともに、上述のとおりスリーブの逃げを防止できるため稼動型スリーブとプローブ筒体とのクリアランスを十分にとってもホルダーへの装着を確実にでき、その後の稼動型スリーブの移動もスムーズにでき、スリーブの稼動不良を未然に回避できる。
【0014】
また、筒状部を稼動型スリーブとほぼ同じ外径寸法に設定したので、外径が異なる場合に段差が必要となるクランプに比べ、従来のクランプをそのまま使用して双方を掴むことも可能となりコスト増大を防止できるとともに、クランプで双方を掴む際に多少の上下のズレがあっても許容でき、設備設計上の自由度も維持される。
【0015】
また、稼動型スリーブをプローブ筒体の基端側にスライド可能に設けるとともに、前記筒状部を前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に前記プローブ筒体と一体的に設けたので、従来の稼動型のスリーブのように筒状部の外側に重ねるように被着して全体の外径が太くなってしまうといった問題が回避でき、固定型と同様の外径に抑えることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に係るサブランスプローブ1の全体構成を示す断面図である。また、図2は該サブランスプローブのホルダーへの装着方法を示す説明図であり、図中符号1はサブランスプローブ、2は稼動型スリーブ、3は筒状部、4はクランプ、5はサブランスをそれぞれ示している。
【0018】
本発明のサブランスプローブ1は、炉内へ昇降自在に配置したサブランスの下端に設けたホルダーに装着して使用され、図1に示すように、溶融金属の温度測定、凝固温度測定、酸素測定、および溶融金属採取のうち少なくとも1つ以上の機能を有するプローブ筒体10に、地金付き防止用の稼動型スリーブ2を設け、プローブ筒体10における稼動型スリーブ先端側2aに隣接する位置に、該稼動型スリーブ2とほぼ同じ外径寸法を有する筒状部3を設けたことを特徴とする。
【0019】
プローブ筒体10は、紙製の筒状本体11の内部に測温センサ70や溶融金属採取室73、カーボンセンサ71、コネクタ72等を内装して構成されており、筒状本体11は、長手方向に延びる外管60と内管61、62より構成され、内管62の先端部には測温センサ70が設けられる紙製の支持筒63が支持され、同じく内管62の中央位置には採取容器74やその取込部75が内挿支持され、基端部にはコネクタ72が設けられている。
【0020】
測温センサ70は、支持筒63の先端開口部に突出状態で装着したものであり、鉄カバーで覆われた内部に、アーチ状の石英保護管付き熱電対77を配設したものであり、その頂点付近に熱電対の測温接点を有した測温部を備えている。また鉄カバーはさらに紙キャップで覆われている。熱電対によって測定される測温値は、溶融金属の温度変化をリアルタイムに測温する為の手段として利用される。尚、このような測温センサ70を設けること以外に、酸素センサなど種々のセンサを代わりに或いは併設してもよい。また、測温センサ70にサンプラーを併設することも可能である。
【0021】
また本例では、筒状本体11の内部、具体的には内管62の内面側に溶融金属採取室73を構成する採取容器74が内装されており、採取容器74の開口位置には、筒状本体11に開設された流入口76を介して外部に連通される溶融金属取込部75が設けられ、熱電対よりなるカーボンセンサ71が設けられている。そして、流入口76から流入した溶融金属は、キル材で脱酸された後、溶融金属採取室73内に流入し、カーボンセンサ71により凝固温度が測定されるとともに凝固したサンプルが元素分析されることとなる。
【0022】
また、内管62の基端側には中軸管64が内嵌接合されており、この中軸管64は測温センサ70やカーボンセンサ71から導出されるリード線を接続したコネクタ72が内部に設けられており、ホルダー50側の電気接点と接続して各センサからの信号を外部に伝送するように構成されている。
【0023】
尚、本発明に係るサブランスプローブは、上記の測定機能を備えたものに何ら限定されず、測温センサーとピンサンプラーとが突設され、連続鋳造設備タンディッシュ用測温サンプラとして用いられる複合プローブとして構成したものや、ピンサンプラーのみ設けもの、測温センサーと酸素センサーを並設したもの、測温センサーとピンサンプラーと酸素センサーをそれぞれ並設したものなど、その他の種々の形態、使用環境用のプローブとして構成することができることは勿論である。
【0024】
稼動型スリーブ2は、プローブ筒体10の基端側10bに、該プローブ筒体10を構成している筒状本体11の外管60外面上に摺動可能に外装されており、上下方向にスライド可能に設けられている。
【0025】
また、稼動型スリーブ2の先端側2aに隣接する位置には、プローブ筒体10と一体的に筒状部3が設けられており、該筒状部3は、図3(a)にも示すように、稼動型スリーブ2とほぼ同じ外径寸法に設定されている。この筒状部3は、具体的には筒状本体11を構成している外管60の外面に密着状態で固定される筒状部材よりなり、プローブ筒体10の先端側10aのうち、溶融金属採取室73やカーボンセンサ71が設けられる位置よりも基端側に設けられている。そして該筒状部3よりも先端側には、薄い紙製の筒体65が更に設けられている。
【0026】
尚、筒状部3とスリーブ2の外径寸法は、上記のように一致させることで従来のクランプを利用できるようにしたものであるが、本発明はこれに限定されず、例えば図3(b)、(c)に示すように外径寸法が異なり、段差部8を有するものでもよい。このような段差部8を有する筒状部3とスリーブ2の双方を掴むためにはクランプにも対応する段差部を設けておく必要があるが、特に図3(b)のようにスリーブ2の外径を筒状部3の外径よりも大きく設定したものでは、コネクタ接続してホルダーに装着した後に更にスリーブを稼動させる際、段差部8の存在によりスリーブ先端側2aがクランプ4の段差に圧される形になり、プローブの変形等でクリアランスが小さくなっていたとしてもスリーブ2を確実に上方にスライド稼動させることが可能となる点でより好ましい例である。
また、図示したものでは筒状部3とスリーブ2が隙間なく密着しているが、このような形態に何ら限定されず、隣接する位置であれば、クランプ4で双方を掴んで装着できる程度の隙間があっても勿論よい。
【0027】
次に、図2に基づき、上記サブランスプローブ1のホルダーへの装着方法を説明する。
【0028】
まず、図中(a)〜(b)に示すように、筒状部3と稼動型スリーブ2の双方を跨ぐように同一クランプ4で掴んで、当該プローブ1を移動させることができ、装着時には、上方に移動させ、サブランス5のホルダー50をスリーブ筒体基端側10bの開口部に挿入してゆく。
【0029】
そして、図中(c)に示すようにコネクタ72がホルダー50側に電気接続されることで、プローブ筒体10とホルダー50の装着が完了する。この際、クランプ4は筒状部3とスリーブ2の双方を掴んでおり、スリーブ2のみが上方に逃げてしまうことなく、筒状部3を確実に上方に移動させ、上記コネクタ72接続を経てホルダー50への装着を確実に行うことができるのである。
【0030】
尚、本例では、上記のとおり筒状部3とスリーブ2をほぼ同じ外径寸法に設定し、従来と同様のクランプを利用しているが、スリーブ2の逃げをより確実に防止するべく、クランプ4内面と筒状部3外面との摩擦力がクランプ4内面とスリーブ2外面との摩擦力よりも大きくなるように、クランプはそのまま利用し、筒状部3の外径寸法を微小量だけスリーブ2よりも大きく設定したり、クランプ4内面のうち筒状部3を掴む下側部分に摩擦力を高める表面加工を施したり、或いは筒状部3のクランプ4で掴まれる外面側に同じく摩擦力を高める表面加工を施すことなども好ましい例である。
【0031】
次に、上記コネクタ接続後、そのままクランプ4を上昇させると、プローブ筒体に一体化されている筒状部3がこれ以上移動しないことから、該筒状部3とクランプ4との間はスリップを起こし、図中(d)に示すようにスリーブ2のみがクランプ4に掴まれたまま上方に移動してスライド稼動し、図中(e)に示すように地金付き防止位置に装着される。図中(f)は、クランプを外したプローブ装着完了状態を示している。尚、プローブ1をサブランス5から離脱させる際には、上記と逆の工程を辿れることができる。
【0032】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。特に、本発明のサブランスプローブは一つのクランプで筒状部とスリーブの双方を掴んで装着する方法に使用可能なプローブであるが、その他の方法、例えば筒状部等を掴むプローブ装着クランプとスリーブを掴むスリーブ稼動用クランプの2つのクランプを用いた設備で使用すること等も勿論できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の代表的実施形態に係るサブランスプローブを示す断面図。
【図2】同じくサブランスプローブ1のホルダーへの装着方法を示す説明図。
【図3】(a)は、筒状部とスリーブの双方を跨ぐようにクランプで掴んだ様子を示す要部断面図、(b),(c)は、筒状部とスリーブの外径寸法が異なり、段差部を有する変形例を示す要部断面図。
【符号の説明】
【0034】
1 サブランスプローブ
2 稼動型スリーブ
2a 先端側
3 筒状部
4 クランプ
8 段差部
10 プローブ筒体
10a 先端側
10b 基端側
11 筒状本体
50 ホルダー
60 外管
61 内管
62 内管
63 支持筒
64 中軸管
65 筒体
70 測温センサ
71 カーボンセンサ
72 コネクタ
73 採取室
74 採取容器
75 取込部
76 流入口
77 熱電対

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炉内へ昇降自在に配置したサブランスの下端に設けたホルダーに装着して使用され、溶融金属の温度測定、凝固温度測定、酸素測定、および溶融金属採取のうち少なくとも1つ以上の機能を有するプローブ筒体に、地金付き防止用の稼動型スリーブを設けてなるサブランスプローブの前記ホルダーへの装着方法であって、前記プローブ筒体における前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に筒状部を設け、プローブ装着の際、前記筒状部と稼動型スリーブの双方を跨ぐように同一クランプで掴み、当該プローブをサブランス方向に相対移動させることにより、該プローブに前記ホルダーが装着され、さらにクランプをサブランス方向に移動させて該クランプとともに稼動型スリーブのみをスライド稼動させ、地金付き防止位置に装着することを特徴とするプローブ装着方法。
【請求項2】
前記筒状部を、前記稼動型スリーブとほぼ同じ外径寸法に設定してなる請求項1記載のプローブ装着方法。
【請求項3】
炉内へ昇降自在に配置したサブランスの下端に設けたホルダーに装着して使用され、溶融金属の温度測定、凝固温度測定、酸素測定、および溶融金属採取のうち少なくとも1つ以上の機能を有するプローブ筒体に、地金付き防止用の稼動型スリーブを設けてなり、前記プローブ筒体における前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に、該稼動型スリーブとほぼ同じ外径寸法を有する筒状部を設けたことを特徴とするサブランスプローブであって、請求項1又は2記載のプローブ装着方法が可能なサブランスプローブ。
【請求項4】
前記稼動型スリーブを、プローブ筒体の基端側にスライド可能に設けるとともに、前記筒状部を、前記稼動型スリーブのプローブ先端側に隣接する位置に、前記プローブ筒体と一体的に設けてなる請求項3記載のサブランスプローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−37621(P2010−37621A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−203917(P2008−203917)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【出願人】(390007755)ヘレウス・エレクトロナイト株式会社 (11)
【Fターム(参考)】