説明

ヘッド防塵構造及び防塵キャップ

【課題】放水圧力により離脱したヘッド放水部から離脱したキャップによる散水障害を確実に防止する。
【解決手段】ヘッド10は、ヘッド本体12に突出されたバンド固定用の嵌合突起24とその近傍に突出された位置決め突起24とを備える。防塵キャップ16−1,16−2は、ヘッド放水部14−1,14−2に装着されるキャップ本体18−1,18−2と、ヘッド本体12に固定されるバンド固定部22−1,22−2と、キャップ本体18−1,18−2とバンド固定部22−1,22−2を連結するバンド部20−1,20−2とを有する。バンド固定部22−1,22−2を嵌合突起24に嵌合し、バンド部20−1,20−2の方向を位置決め突起34により離脱したキャップ本体18−1,18−2が散水障害を起さない方向とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管の先端に配置されて消火水を散水するヘッドに着脱自在に装着されるヘッド防塵構造及び防塵キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネル防災設備に用いる水噴霧ヘッドや防災設備に用いる開放型スプリンクラーヘッド、泡ヘッド等については、配管が充水されない乾式であるため、ヘッドの放出部から虫や埃が入って穴が詰まる可能性がある。また、車の排気ガス、温泉地、沿岸地等の周囲の環境条件によっては金属製の放出部が腐食し、所定の散水性能を維持し得ない恐れがある。この問題を解消するため、ヘッドに防塵キャップを装着するようにしている。
【0003】
図9は従来のトンネルに設置された水噴霧ヘッドの防塵キャップであり、ヘッド110はヘッド本体104に装着したヘッド放水部101からなり、ヘッド放水部101にキャップ100を装着し、キャップ100に一体に連結したバンド102の先端をヘッド本体104に対しバンド止め用突起106にバンド102に設けた穴を嵌めこむことにより連結している。なお、ヘッド本体104にはヘッド放水部101が2つ装着されており、バンド102を備えたキャップ100を2つ使用している。
【0004】
火災時には、ヘッド放水部101に加わる放水圧力によってキャップ100を離脱させて散水する。放水圧力により離脱されたキャップ100はバンド102によりヘッド本体104に連結されているため飛散せず、放水停止後にキャップ100をヘッド放水部101に嵌め戻すようにしている。
【特許文献1】特開2001−95935号公報
【特許文献2】特開平11−4908号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の防塵キャップにあっては、ヘッド放水部101に加わる放水圧力によってキャップ100を離脱させて散水した場合、離脱されたキャップ100はバンド102によりヘッド本体104に連結されているため飛散することはないが、バンド102によってヘッド放水部101の直近から離れないため、散水された水がキャップ100に当たって散水の障害を起こし、期待される散水分布を維持できないという問題がある。
【0006】
本発明は、放水圧力によりヘッド放水部から離脱したキャップによる散水障害を確実に防止するヘッド防塵構造及び防塵キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明はヘッド防塵構造を提供する。本発明は、配管の先端に配置されたヘッドのヘッド放水部に防塵キャップを着脱自在に装着したヘッド防塵構造に於いて、
ヘッドは、ヘッド本体に突出されたバンド固定用の嵌合突起と、突起部の近傍に突出された位置決め突起とを備え、
防塵キャップは、ヘッド放水部に装着されるキャップ本体と、ヘッド本体に固定されるバンド固定部と、キャップ本体を一端に連結しバンド固定部を他端に連結したバンド部と、バンド固定部に形成されヘッドの嵌合突起に嵌着される嵌合穴と、ヘッドの位置決め突起に嵌合されてバンドの配置方向を決定する位置決め穴とを可撓性材料により一体に形成したことを特徴とする。
【0008】
ここで位置決め用突起と嵌合突起とを結ぶ直線の延長線方向を、ヘッド放水部の散水により離脱したキャップ本体を散水方向から外れる方向とする位置に位置決め用突起を設ける。
【0009】
ヘッド本体に設けた嵌合突起は、突出軸部に続いて抜け止め頭部を備え、防塵キャップの嵌合穴は抜け止め頭部より小径であり、嵌合穴を横切る方向にスリットを形成して嵌合穴を拡張可能とし、位置決め穴をスリットで兼用する。
【0010】
防塵キャップのバンド部として、長手方向に対しV字形に屈曲形成するようにしても良い。
【0011】
本発明のヘッド防塵構造は、防塵ヘッドが少なくとも2つのヘッド放水部を有する場合、ヘッド放水部に対応して2組の防塵キャップをそれぞれのバンド固定部の嵌合穴及び位置決め穴によりヘッド本体の嵌合突起と位置決め突起に嵌合して固定し、この固定状態で2組の防塵キャップのバンド部を少なくとも1回捻り合わせた状態で各キャップ本体を各ヘッド放水部に装着する。
【0012】
本発明は、配管の先端に配置されたヘッドに着脱自在に装着される防塵キャップを提供する。本発明の防塵キャップは、ヘッドのヘッド放水部に装着されるキャップ本体と、ヘッドのヘッド本体に固定されるバンド固定部と、キャップ本体を一端に連結しバンド固定部を他端に連結したバンド部と、バンド固定部に形成されヘッドの嵌合突起に嵌着される嵌合穴と、ヘッドの位置決め突起に嵌合されてバンドの配置方向を決定する位置決め穴とを可撓性材料により一体に形成したことを特徴とする。
【0013】
ここで、防塵キャップの嵌合穴を横切る方向にスリットを形成して嵌合穴を拡張可能とし、位置決め穴を前記スリットで兼用する。バンド部として長手方向に対しV字形に屈曲形成しても良い。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、防塵キャップのバンド部をヘッド本体に固定する際に、ヘッド本体に嵌合突起と位置決め突起を設け、これに対応して防塵キャップのバンド固定部に嵌合穴と位置決め穴を形成して各々嵌合することで、ヘッド本体の嵌合突起と位置決め突起を結んだ直線の延長線の方向にバンド部を支持することにより、キャップ本体がヘッド放水部から散水により離脱してフリー状態となった時に、キャップ本体をヘッド散水部の散水方向から外れた方向に保持させることができ、離脱したキャップ本体に散水した水が当たって起きる散水障害を確実に防止することができる。
【0015】
また防塵キャップのバンド部をV字形に屈曲しておくことで、ヘッド散水部からの散水でキャップ本体を吹き飛ばす際に、V字形の屈曲部分が離脱方向に伸展してバンド部に加わる応力を吸収し、散水圧力により加わる力でバンド部が破断してキャップ本体が失われてしまうことを確実に防止できる。
【0016】
また2組の防塵キャップをバンド固定部でヘッド本体に装着する場合、2つのバンド部を1回捻った後に各キャップ本体を各ヘッド放水部に装着することで、キャップ本体が散水により離脱した際に、バンド部の捻りが戻ることで、より確実に散水方向から外れた位置に離脱できる。
【0017】
またバンド固定部のヘッド本体に対する嵌合部のがたつきがバンド部の捻りでなくなり、バンド部がまとまって見栄えも良くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は本発明によるヘッド防塵構造の実施形態を示した説明図である。図1において、ヘッド10はヘッド本体12を有し、ヘッド本体12に対し本実施形態にあっては、ヘッド放水部14−1,14−2の2つを装着している。ヘッド本体12には嵌合突起24が設けられ、嵌合突起24に近接して位置決め突起26を設けている。
【0019】
ヘッド10に対しては2組の防塵キャップ16−1,16−2を装着している。防塵キャップ16−1,16−2は、キャップ本体18−1,18−2、バンド部20−1,20−2及びバンド固定部22−1,22−2で構成され、バンド固定部22−1,22−2をヘッド本体12に設けた嵌合突起24及び位置決め突起26に嵌め入れて固定している。
【0020】
防塵キャップ16−1,16−2の材質としては、可撓性を有する合成樹脂の射出成形により作り出すことができる。また防塵キャップ16−1,16−2に使用する合成樹脂としては、温度上昇により緩んで外れることを防止するため荷重撓み温度が100℃を超えるものが望ましく、更にポリエステル系のエラストマーを使用することが望ましい。もちろん、これ以外の合成樹脂例えばポリエチレンなどであってもよい。
【0021】
ここでヘッド本体12に設けた嵌合突起24と位置決め突起26は、両者を結んだ直線の延長線11の方向を、防塵キャップ16−1,16−2のキャップ本体18−1,18−2がヘッド放水部14−1,14−2からの散水で離脱した際にヘッド放水部14−1,14−2からの放水方向から外れた散水を妨げない方向となるように設定している。
【0022】
更に本実施形態にあっては、防塵キャップ16−1,16−2は、ヘッド本体12の嵌合突起24及び位置決め突起26に対し、バンド固定部22−1,22−2の嵌合で固定した後に、バンド部20−1,20−2を1回捻って捻り部38を形成した後に、先端のキャップ本体18−1,18−2をヘッド放水部14−1,14−2に装着している。
【0023】
このバンド部20−1,20−2に捻り部38を設けることで、キャップ本体18−1,18−2が離脱した際の散水方向からの戻りを捻りの回復作用により容易とし、更に図示の取付状態で、捻り部38による捻りで嵌合突起24及び位置決め突起26に対するバンド固定部22−1,22−2のがたつきを抑止し、更にバンド固定部22−1,22−2の部分がまとまることで見栄えを良くしている。
【0024】
なお、必要な場合は、バンド固定部22−1,22−2の嵌合で固定した後に、バンド部20−1,20−2を捻ることなく、キャップ本体18−1,18−2をヘッド放水部14−1,14−2に装着しても良い。
【0025】
図2は本実施形態におけるヘッド本体12を取り出して示した説明図である。図2(A)は正面図、図2(B)は右側面図、図2(C)は背面図である。
【0026】
図2(A)において、ヘッド本体12の下側には嵌合突起24が設けられ、これに隣接して位置決め突起26が配置されている。嵌合突起24及び位置決め突起26に対してはバンド固定部22−1の穴部分が嵌合している。嵌合突起24は突出軸部24aに続いて、大径にした抜け止め部24bを形成しており、バンド固定部22−1の開口穴を抜け止め部24bを広げて突出軸部24aに押し込むことで抜け止めしている。
【0027】
またヘッド本体12の上部には放水部接続口28−1が形成され、また手前側にも放水部接続口28−2が形成されている。ここで放水部接続口28−2は図2(B)に示すように、図示の状態で水平方向に対し例えば10°程度下向きに配置されている。
【0028】
図3は本実施形態における防塵キャップの説明図であり、図3(A)は平面図、図3(B)は断面図、図3(C)は側面図である。
【0029】
図3において、防塵キャップ16−1は一端にキャップ本体18−1を形成し、キャップ本体18−1に続いてバンド部20−1を形成し、バンド部20−1の反対側にバンド固定部22−1を一体に形成している。バンド固定部22−1には嵌合穴32が開口されている。この嵌合穴は図3(C)の断面図に示すように、ヘッド本体に対する押込み側で径が大きく、上部側で径の小さいテーパ穴としている。
【0030】
また嵌合穴32に対してはバンド部20−1の方向にスリット34が開口され、スリット34の両端には、それ以上の亀裂を防止するための止め穴36が形成されている。嵌合穴32を横切る方向に形成したスリット34は、嵌合穴32の径が図2(A)に示した嵌合突起24における抜け止め部24bの径より小さいことから、抜け止め部24bに押し込む際に嵌合穴32を広げるためにスリット34を形成している。
【0031】
バンド固定部22−1に形成したスリット34は、本実施形態にあっては同時に、ヘッド本体12に設けている位置決め突起26を嵌合する位置決め穴としての機能を兼ねている。このため嵌合穴32にヘッド本体の嵌合突起24が嵌合すると同時に、後ろ側のスリット34の部分に位置決め突起26が位置し、嵌合穴32とスリット34を結んだ延長線11の方向に向けてバンド22−1を支持する。
【0032】
図4は図1の実施形態をキャップ本体18−1側から見た説明図である。この状態でヘッド本体12に加圧消火用水が供給されてヘッド放水部14−1,14−2から散水されると、キャップ本体18−1,18−2は散水により離脱し、図5の離脱状態となる。
【0033】
図5にあっては、ヘッド放水部14−1に装着されていたキャップ本体18−1及びヘッド放水部14−2に装着されていたキャップ本体18−2は、それぞれヘッド本体12に設けている嵌合突起24と位置決め突起26を結んだ延長線の方向にバンド部20−1,20−2により戻り、ヘッド放水部14−1の散水方向及びヘッド放水部14−2の散水方向のいずれに対しても十分に離れた離脱位置となり、離脱後のキャップ本体18−1,18−2による散水障害を確実に防止することができる。
【0034】
図6は本発明による他の実施形態であり、本実施形態にあってはヘッド放水部の長さが大きいヘッドについての実施形態である。図6(A)において、ヘッド本体12には配管接続口30に対し直交する下向きにヘッド放水部14が装着されており、ヘッド放水部14はスパイラル状のノズルガイドを備え、軸方向に寸法が長い構造である。
【0035】
このヘッド放水部14に対応してキャップ本体18が装着される。防塵キャップ16は、キャップ本体18に続いてバンド部20を一体に形成し、バンド部20の反対側にバンド固定部22を形成し、バンド固定部22をヘッド本体12の嵌合突起24と位置決め突起26に嵌め入れて固定している。
【0036】
本実施形態のように、キャップ本体18がヘッド放水部14に応じて寸法の長い場合についても、ヘッド本体12に対する加圧消火用水の供給でキャップ本体18が散水圧力で離脱すると、防塵キャップ16のバンド部20によりキャップ本体18は上方に離脱し、ヘッド放水部14の散水方向から十分に外れた位置に保持されることで、散水障害が確実に防止できる。
【0037】
図7は本実施形態のヘッド防塵構造に使用する防塵キャップの他の実施形態を示した説明図であり、図7(A)が平面図、図7(B)が側面図となる。
【0038】
図7の実施形態にあっては、キャップ本体18とバンド固定部22を連結するバンド部としてV字バンド部40を設けたことを特徴とする。V字バンド部40は、バンド固定部22に対し散水圧力を受けてキャップ本体18が飛散する際の飛散方向の引っ張り力を受けた際に、V字バンド部40が広がってバンド固定部22に加わる応力を低減し、散水圧力によるキャップ本体18の飛散時の力でバンド部が切れてしまうことを確実に防止する。
【0039】
またバンド固定部22に対しV字バンド部40を捻ってヘッド放水部に装着する際に、バンド部をV字形としたことで、捻りに伴う曲げ応力がバンド全体に分散され、バンド全体に捻り方向の応力が生ずる。このため長期間装着した状態でV字バンド部40に発生する曲がり癖を軽減し、またバンド部の全長を短くでき、更に、散水により離脱するキャップ本体18に加わる回転力の回転軸をV字バンド部40により複数方向の回転軸とし、ヘッド散水部からのキャップ本体18の離脱を容易且つ確実にすることができる。
【0040】
図8は図7のV字バンド部40を備えた防塵キャップを使用した実施形態の説明図である。図8において、ヘッド本体12の嵌合突起24及び位置決め突起26に対しては、V字バンド部40−1,40−2を備えた防塵キャップ16−1,16−2のバンド固定部22−1,22−2が重ね合わせた状態で嵌合されている。
【0041】
バンド固定部22−1,22−2に続いて、V字バンド部40−1,40−2の付け根部分を1回捻ることにより捻り部38を形成した後に、先端のキャップ本体18−1,18−2をそれぞれヘッド放水部14−1,14−2に装着している。
【0042】
この図8のV字バンド部40−1,40−2を設けた場合と、図1のストレートなバンド部20−1,20−2とした場合を比較してみると、図8のV字バンド部40−1,40−2の方がバンド部に加わるバンド部の捻りなどによる応力を分散できていることが分かり、長期間装着した状態における応力変形を十分に抑えることができる。
【0043】
また圧力水の供給でヘッド放水部14−1,14−2からキャップ本体18−1,18−2を散水により飛散させる際に、図1のバンド部20−1,20−2については直線バンド部であることから、キャップ本体18−1,18−2の離脱による力を直接、バンド固定部22−1,22−2が受けることになる。
【0044】
これに対し図8の場合には、ヘッド放水部14−1,14−2からの散水でキャップ本体18−1,18−2を飛散させた場合、V字バンド部40−1,40−2が広がる方向に変形し、このV字バンド部40−1,40−2の変形によりバンド固定部22−1,22−2に加わる力を十分に低減し、バンド切断を確実に防止することができる。
【0045】
なお本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含む。また本実施形態にあっては、ヘッド本体にヘッド放水部を1つまたは2つ設けた場合を例に取るものであったが、必要に応じて3つ以上のヘッド放水部を設けるようにしてもよく、ヘッド放水部の数に応じた防塵キャップを同様にして取り付けることになる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明によるヘッド防塵構造の実施形態を示した説明図
【図2】図1のヘッド本体を取出して示した説明図
【図3】本発明による防塵キャップの実施形態の説明図
【図4】図1の実施形態を別の方向から見た説明図
【図5】キャップ本体を離脱退避させた状態の説明図
【図6】本発明によるヘッド防塵構造の他の実施形態を示した説明図
【図7】本発明による防塵キャップの他の実施形態の説明図
【図8】図7の防塵キャップを使用した実施形態の説明図
【図9】トンネル用水噴霧ヘッドに取り付けた従来の防塵キャップの説明図
【符号の説明】
【0047】
10:ヘッド
12:ヘッド本体
14,14−1,14−2:ヘッド放水部
16,16−1,16−2:防塵キャップ
18,18−1,18−2:キャップ本体
20,20−1,20−2:バンド部
22,22−1,22−2:バンド固定部
24:嵌合突起
24a:突出軸部
24b:抜け止め部
26:位置決め突起
28−1,28−2:放水部接続口
30:配管接続口
32:嵌合穴
34:スリット
36:止め穴
40,40−1,40−2:V字バンド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管の先端に配置されたヘッドのヘッド放水部に防塵キャップを着脱自在に装着したヘッド防塵構造に於いて、
前記ヘッドは、
ヘッド本体に突出されたバンド固定用の嵌合突起と、
前記嵌合突起の近傍に突出された位置決め突起と、
を備え、
前記防塵キャップは、
前記ヘッド放水部に装着されるキャップ本体と、
前記ヘッド本体に固定されるバンド固定部と、
前記キャップ本体を一端に連結し、前記バンド固定部を他端に連結したバンド部と、
前記バンド固定部に形成され、前記ヘッドの嵌合突起に嵌着される嵌合穴と、
前記ヘッドの位置決め突起に嵌合されて前記バンドの配置方向を決定する位置決め穴と、
を可撓性材料により一体に形成したことを特徴とするヘッド防塵構造。
【請求項2】
請求項1記載のヘッド防塵構造に於いて、前記位置決め用突起と嵌合突起とを結ぶ直線の延長線方向を、前記ヘッド放水部の散水により離脱した前記キャップ本体を散水方向から外れる方向とする位置に前記位置決め用突起を設けたことを特徴とするヘッド防塵構造。
【請求項3】
請求項1記載の防塵キャップに於いて、
前記ヘッド本体に設けた嵌合突起は、突出軸部に続いて抜け止め頭部を備え、
前記防塵キャップの嵌合穴は前記抜け止め頭部より小径であり、前記嵌合穴を横切る方向にスリットを形成して前記嵌合穴を拡張可能とし、前記位置決め穴を前記スリットで兼用したことを特徴とするヘッド防塵構造。
【請求項4】
請求項1記載の防塵キャップに於いて、前記バンド部を長手方向に対しV字形に屈曲形成したことを特徴とするヘッド防塵構造。
【請求項5】
請求項1記載の防塵キャップに於いて、前記防塵ヘッドが少なくとも2つのヘッド放水部を有する場合、前記ヘッド放水部に対応して2組の前記防塵キャップをそれぞれのバンド固定部の嵌合穴及び位置決め穴により前記ヘッドの嵌合突起と位置決め突起に嵌合して固定し、該固定状態で2組の防塵キャップのバンド部を少なくとも1回捻り合わせた状態で各キャップ本体を各ヘッド放水部に装着したことを特徴とするヘッド防塵構造。
【請求項6】
配管の先端に配置されたヘッドに着脱自在に装着される防塵キャップに於いて、
前記ヘッドのヘッド放水部に装着されるキャップ本体と、
前記ヘッドのヘッド本体に固定されるバンド固定部と、
前記キャップ本体を一端に連結し、前記バンド固定部を他端に連結したバンド部と、
前記バンド固定部に形成され、前記ヘッドの嵌合突起に嵌着される嵌合穴と、
前記ヘッドの位置決め突起に嵌合されて前記バンドの配置方向を決定する位置決め穴と、
を可撓性材料により一体に形成したことを特徴とする防塵キャップ。
【請求項7】
請求項6記載の防塵キャップに於いて、前記防塵キャップの嵌合穴を横切る方向にスリットを形成して前記嵌合穴を拡張可能とし、前記位置決め穴を前記スリットで兼用したことを特徴とする防塵キャップ。
【請求項8】
請求項6記載の防塵キャップに於いて、前記バンド部を長手方向に対しV字形に屈曲形成したことを特徴とする防塵キャップ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−267764(P2007−267764A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93531(P2006−93531)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】