説明

ヘパラン硫酸の精製方法並びに美容用及び皮膚用調製物中におけるその使用

本発明は、ヘパラン硫酸を含む美容用及び皮膚用組成物に関する。本発明はさらに、美容用及び皮膚用用途のヘパラン硫酸精製方法を開示し、前記方法は、以下の工程:水中へのヘパラン硫酸の可溶化、アニオン交換樹脂への吸着、ヘパラン硫酸の選択的脱離をもたらす条件を使用する樹脂からの脱離を含む。本発明の美容用及び皮膚用組成物は、とりわけ、抗加齢効果、鎮痛効果および白化効果を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘパラン硫酸の新規な精製方法に関する。本発明はまた、ヘパラン硫酸を利用する美容用及び皮膚用調製物にも関する。
【背景技術】
【0002】
ヘパランは、ブタの腸粘膜からヘパリンを精製する際の副産物を構成するヘパリノイド(heparinoid)から抽出される。それらは、グリコサミノグリカン(GAG)の合成の間に形成する構造異性体であり、高度に硫酸化され、エピマー化された構造はヘパリンに典型的である一方、高度にエピマー化され、あまりN-及びO-硫酸化されていない構造は、低抗凝集活性を提示するヘパリン様構造に典型的である。
【0003】
内因性プロテオグリカン(PG)が、傷の治療に重要な役割を果たしていることが知られている(V. Prathiba and S. Gupta: Cutaneous wound healing : Significance of proteoglycans in scar formation". Current Science, vol. 78, no 6, 2000)。しかし、先行技術には、美容及び皮膚適用における、プロテオグリカン投与の効果、より特異的には、ヘパラン硫酸投与の効果は記載されていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】V. Prathiba and S. Gupta: Cutaneous wound healing : Significance of proteoglycans in scar formation". Current Science, vol. 78, no 6, 2000
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ヘパラン硫酸を含む美容用及び皮膚用調製物、並びにホワイトニング剤、抗しわ剤、鎮痛剤及び抗酸化剤としてのその使用に関する。驚くべきことに、ヘパラン硫酸が、上述の状態の治療に有効であることが発見されている。
【0006】
さらなる実施態様において、本発明は、美容及び皮膚分野におけるヘパラン硫酸を利用する医療機器に関する。
【0007】
別の好ましい実施態様において、本発明は、ヘパラン硫酸の精製方法に関するものであり、その方法により、美容及び皮膚適用における純粋なヘパラン硫酸を使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
好ましい実施態様において、本発明の美容用及び皮膚用調製物は、精製ヘパラン硫酸を使用する。
【0009】
実際、ヘパラン硫酸の精製は、ヘパラン硫酸と一緒に抽出されるが異なる特徴を提示する、残余化合物を除去するために重要な工程である。
【0010】
本発明の精製方法は、以下の工程により特徴づけられる:水中へのヘパラン硫酸の可溶化、アニオン交換樹脂への吸着、ヘパラン硫酸の選択的脱離をもたらす条件下における樹脂からの脱離。
【0011】
アニオン交換樹脂は、好ましくは、例えばLewatit(登録商標)S 6328 Aのような、強塩基マクロ多孔性である。吸着を、十分な量の樹脂ビーズを混合することにより実行する。好ましくは、ビーズの量は、ヘパラン硫酸1gあたり15gより多い樹脂であり、より好ましくは、ヘパラン硫酸1gあたり18 gから25gの樹脂が含まれる。
【0012】
アニオン交換樹脂への吸着後、ヘパラン硫酸を、アルカリもしくはアルカリ土類金属塩、好ましくはハロゲナイドもしくはアセテートを使用して選択的に脱離する。適切な塩の例は、二塩化マグネシウム、二酢酸マグネシウム、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム及び酢酸カリウムである。塩の溶液のpHは、好ましくは7.0から10.0の間である。塩の濃度は、ヘパラン硫酸の完全かつ選択的な脱離を達成するために重要である。好ましい濃度の範囲は、0.3 Mから1.0 M、より好ましくは0.5Mから0.8 Mで含まれる。実際、塩の濃度が低すぎる場合、ヘパラン硫酸の脱離は不完全である。塩の濃度が高すぎる場合、脱離は選択的でなく、ヘパラン硫酸と一緒に、高度に硫酸化された化合物も脱離する。
【0013】
アニオン交換樹脂からの脱離後、任意にヘパラン硫酸をさらにカチオン性樹脂及びアニオン性樹脂に通過させる。適切なアニオン性樹脂の例は、Amberlite Forte IR 120(登録商標)である。適切なカチオン性樹脂の例は、Amberlite Forte IRA 410(登録商標)である。
【0014】
本発明による精製ヘパラン硫酸を、種々の美容及び皮膚適用において試験した。より詳細には、ヘパラン硫酸を、美白化、鎮痛、抗加齢効果について試験した。これら全ての適用において、ヘパラン硫酸は有意な活性を示した。
【0015】
本発明の好ましい実施態様は、ヘパラン硫酸を含む美容組成物に関するものである。
【0016】
好ましくは、本発明の美容組成物は、0.01重量%から5重量%、より好ましくは0.05重量%から2重量%、さらにより好ましくは0.1重量%から1.0重量%のヘパラン硫酸を含む。
【0017】
本発明の美容及び皮膚適用に適するヘパラン硫酸の重量分子量(Mw)は、好ましくは、6000から12000 Daの間で含まれる。
【0018】
本発明の美容組成物は任意に、美容及び皮膚用組成物に通常含まれる、保存剤、乳化剤、安定化剤、保湿剤、抗酸化剤のような他の基剤を含む。
【0019】
好ましい実施態様において、本発明の組成物は、抗加齢生成物として使用される。多くの抗加齢生成物が、細胞の硬さと厚さにおける関連した改善を伴い、細胞増殖または線維芽細胞におけるタンパク質合成の増大を誘導する能力をゆうすることがしばしばある。
【0020】
線維芽細胞は、真皮の結合組織における細胞の主成分であり、多量のコラーゲンとエラスチンを合成することができ、ここで真皮の主成分は、主に皮膚の厚みおよび外見における本質的に必要な役割を果たす。細胞に対するタンパク質量の増大は、線維芽細胞が、コラーゲンとエラスチンを合成する能力を刺激する。
【0021】
抗加齢及び保護化粧品用の他の請求の範囲は、皮膚における酸化ストレスとフリーラジカル放出の中和におけるそれらの活性である酸化ストレスは、加齢プロセスの主因の一つであり、多くの深刻なヒト疾患の進行に関する。紫外線、汚染物質、タバコの煙、ならびに食事、薬物取り込みまたは病理により、皮膚細胞における酸化活性レベルが上昇し、内因性抗酸化システムの有効性が減少する。酸化ストレスへの暴露に続き、反応性酸素種(ROS)形成と細胞膜およびDNAへの損傷が細胞中で起こり、細胞の形質転換に至るか、または死に至る。真皮細胞における線維芽細胞増殖とタンパク質合成の誘導は、抗加齢局所生成物を標的とする活性剤に多いに関係がある。
【0022】
ヘパラン硫酸を含む組成物が、抗しわ組成物、及び抗酸化組成物の両方として有効である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0023】
有機硫黄、ウロン酸、グルコサミン、旋光度、総窒素量、及びAPTTを、European Pharmacopeia第4版に従って測定した。電気泳動を、R. Cappelletti et al. "A new Electrophoretic method for the separation of all Gags" Anal. Biochem. 99: 311-315 (1979)に従って測定した。
【0024】
分子量(Mw)を、サイズ排除クロマトグラフィーにより測定した(クロマトグラフィー技術に対してEuropean Pharmacopoeia第4版: 2.2.30及び2.2.46、方法に対して01/2002:0828 p.1297)。
【0025】
ヘパラン硫酸の精製
ブタ小腸粘膜由来のヘパラン硫酸5 gを、200 mlの脱塩水中に溶解した。90 gのLewatit S 6238 A(登録商標)を、溶液に添加した。混合物を、室温で72時間ゆっくりと撹拌し、その後濾過した。濾過物を解析し、ヘパラン硫酸は検出されなかった。
【0026】
樹脂を洗浄し、カラムに充填し(直径3 cm、長さ40 cm)、pH 8.5のMgCl2 5重量%溶液で溶出した。
【0027】
最初の300 mlを回収し、その後溶液はヘパラン硫酸の存在を示さなかった(第四級アンモニウムに陰性反応)。
【0028】
溶液を、10%の塩酸溶液でpH = 6とし、600 mlのアセトンを添加することによりヘパラン硫酸を沈殿させた。懸濁物を、15℃で12時間放置した。その後固形物を回収し、50 mlの水に溶解し、100 mlのアセトンを添加することにより沈殿させた。
【0029】
その後ヘパラン硫酸を100 mlの水に溶解し、溶液を樹脂Amberlite Forte IR 120(登録商標)に通過させ、その後樹脂Amberlite Forte IRA 410(登録商標)に通過させた。溶出物を、5重量%のNaOH溶液を添加することにより、pH 6まで中和した。水を真空下で蒸発させ、固形物を0.45 μmフィルターで濾過し、凍結乾燥した。収量は4.12 gであった。
【0030】
分析:回転= +50.62°。有機S = 9.07%。ウロン酸= 31.97 %。グルコサミン= 37%。総N = 2.26%。APTT = 6.31 U/mg。Mw = 7538 Da (精製前8729 Da)。
【0031】
ホワイトニング効果評価のための試験
細胞培養物の粗材料のブリーチング活性のIn vitro評価−試験手順
HSのin vitroホワイトニング効果を、2つの異なる濃度:0.1 mg/ml (0.01%)及び0.05 mg/ml(0.005%)でHSと6日間接触させたメラノーマ細胞B16(メラニンを生成することができる線維芽細胞様細胞)のメラニン含量を測定することにより検出した。
【0032】
陰性対照(NC)を、非処理細胞(基質で処理しない細胞)により示した。陽性対照(PC)を、ヒドロキノン5 μg/ml (0.0005%)で処理した細胞により示した。得られた結果に基づくと、ヘパラン硫酸ナトリウム塩(HS)はin vitroでホワイトニング効果を示す。
【0033】
【表1】

【0034】
20人のボランティアにおける化粧配合物のIn vivoホワイトニング効果評価
試験手順
単純盲検モードで試験を実行した。(手、前頭部、腕、顔、首)に存在する年齢スポット(aged spot)を有する20人のボランティア(40歳から50歳の年齢)。年齢スポットを有する領域は、2つのゾーンに分割される:試験基質で処理するためのものと、プラセボのもの。スポットを連続30日間試験した:1適用(基質1 mg)/試験エリア(150-200 cm2)で死亡[コリパガイドライン(Colipa guideline)による]。
【0035】
試験基質は、以下の組成物のエマルションであった:水、エチルヘキシルパルミテート、セトアリールアルコール、0.9%ヘパラン硫酸ナトリウム塩、カルボマー、アクリレート/c-10-30アルキルアクリレート架橋ポリマー、水酸化ナトリウム、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、EDTA二ナトリウム。
【0036】
プラセボは、以下の組成物のエマルションであった:水、エチルヘキシルパルミテート、セトアリールアルコール、カルボマー、アクリレート/c-10-30アルキルアクリレート架橋ポリマー、水酸化ナトリウム、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、EDTA二ナトリウム。
【0037】
評価(MI−Mexameter MX18によるメラニン指標)を、以下の方法で行った:
−基礎値、基質を適用する前のメラニン指標値
15−基質適用後15日のメラニン指標値
30−最終値、(基質適用後30日の)試験の最後におけるメラニン指標値
【0038】
【表2】

【0039】
試験基質で処理した領域のMI(メラニン指標)は、適用後30日プラセボで処理したMIに比較して、統計的に関連している結果が得られた(p<0.01)。それゆえ、試験基質(0.9%ヘパラン硫酸ナトリウム塩を有するエマルション)のホワイトニング効果が確認された。
【0040】
鎮痛効果の評価のための試験
In vitro -美容用粗材料による好塩基球細胞の脱顆粒試験−試験手順
好塩基球細胞は、刺激性基質と接触した場合、炎症イベントに寄与する(ヒスタミン、ロイコトリエン、ヘキサミニダーゼのようなタンパク質分解酵素のような)基質の(分解による)分泌である生物化学反応を引き起こす。
【0041】
好塩基球細胞の脱顆粒の阻害は、基質の鎮痛(抗かゆみ)効果の測定値である。HSのin vitro鎮痛効果を、4つの異なる濃度:10 mg/ml (1%)、5 mg/ml (0.5%)、1 mg/ml (0.1%)、0.2 mg/ml (0.02%)でHSと2時間接触させた後の、β-ヘキソースアミニダーゼの放出を測定することにより検出した。
【0042】
【表3】

【0043】
得られた結果に基づくと、ヘパラン硫酸ナトリウム塩(HS)はin vitroで鎮痛効果を示す。
【0044】
β-ヘキソースアミニダーゼ「天然」レベル、すなわち、刺激性基質と全く接触しないレベルは、0.054(450 nmのOD)である。(異なる濃度の)単独HSは、陰性対照と同じ効果を有し、それはその「天然」レベルのβ-ヘキソースアミニダーゼで細胞を接触させたままのことを意味する。これにより、HSが好塩基球脱顆粒に全く効果がないことが確認された。
【0045】
細胞を刺激性基質(陽性対照)と接触した場合、値は0.117に増大し、あるいはTriton X-100 (1%)と接触した場合0.377よりも高かった。
【0046】
20人のボランティアにおける化粧配合物の鎮痛効果評価−短期間試験−試験手順
単純盲検モードで試験を実行した。各ボランティアの背中に1 cm2の外接処理ゾーンで(36歳から52歳の年齢の)20人のボランティアを処理した。試験を、試験エリア(1 cm2)に単独適用(2 mgの基質)により実行した[コリパガイドライン(Colipa guideline)による]。総時間:適用後60分。
【0047】
試験基質は、以下の組成物のエマルションであった:水、エチルヘキシルパルミテート、セトアリールアルコール、0.9%ヘパラン硫酸ナトリウム塩、カルボマー、アクリレート/c-10-30アルキルアクリレート架橋ポリマー、水酸化ナトリウム、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、EDTA二ナトリウム。
【0048】
プラセボは、以下の組成物のエマルションであった:水、エチルヘキシルパルミテート、セトアリールアルコール、カルボマー、アクリレート/c-10-30アルキルアクリレート架橋ポリマー、水酸化ナトリウム、フェノキシエタノール、プロピレングリコール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、EDTA二ナトリウム。
【0049】
ソーラースティミュレーター(Solar Stimulator)に由来する既知の量のUVB放射に暴露することにより、一時的な紅斑反応(erythemagenic reaction)が誘導される。評価(EI−Mexameter MX 18による紅斑指標)を以下の方法で行った:
−基礎値、UVB放射後、および基質を適用する前の紅斑指標値
15−基質適用後15分の紅斑指標値
30−基質適用後30分の紅斑指標値
60−基質適用後60分の紅斑指標値
【0050】
【表4】

【0051】
【表5】

【0052】
試験基質で処理した領域のEI(紅斑指標)は、適用後60分プラセボで処理したMIに比較して、統計的に関連している結果が得られ(p<0.01)、基礎値に比較して60分後の減少は統計的に関連していた(p<0.01)。それゆえ、試験基質(0.9%ヘパラン硫酸ナトリウム塩を有するエマルション)の鎮痛(紅斑減少)効果が確認された。
【0053】
ヒトケラチノサイト細胞培養物におけるUVAに対するその抗酸化および保護活性の調査を通した、化粧生成物の抗加齢活性のIn vitro評価
試験手順
HSの抗酸化効果を、7つの異なる濃度:0.031 mg/ml (0.0031%)、0.063 mg/ml (0.0063%)、0.125 mg/ml (0.0125%)、0.250 mg/ml (0.0250%)、0.500 mg/ml (0.0500%)、1.000 mg/ml (0.1000%) および9.000 mg/ml (0.9000%)のHSと、1分30秒(1’30’’)、3分(3’)、および4分30秒(4’30’’)の3つの異なるUVA照射への暴露後に、反応性酸素種(Reactive Oxygen Species (ROS))としてフリーラジカルの減少を測定することにより検出した。陰性対照(NC)は、非処理細胞(基質で処理しない細胞)であった。陰性対照(NC)は、ビタミンC(0.15 mg/ml) (0.015%)であった。
【0054】
得られた結果を表6は、示す。ヘパラン硫酸ナトリウム塩(HS)はin vitroで抗酸化効果を示すことは明らかである。0.1%濃度のHSの効果は、ビタミンCの効果に匹敵する、またはそれよりも高い。HSの効果は、あるいはHSの効果は、ビタミンCがUVA照射への延長した暴露(4’30’’)よりも高い。
【0055】
【表6】

【0056】
In vitro−粗物質の細胞分裂活性−試験手順
HSの細胞分裂効果を、2つの異なる濃度:0.1 mg/ml (0.01%)および0.05 mg/ml (0.005%)のHSを使用して、48時間および78時間の曝露後に、線維芽細胞細胞増殖の測定、タンパク質合成の測定により検出した。陰性対照(NC)を、非処理細胞(基質で処理しない細胞)により示し、陽性対照(PC)は、EGF(上皮成長因子)(10 μg/ml) (0.001%)である。
【0057】
【表7】

【0058】
得られた結果に基づくと、ヘパラン硫酸ナトリウム塩(HS)はin vitroで細胞増殖およびタンパク質合成効果を示す。最も高い効果(細胞増殖に対する18.2%およびタンパク質合成に対する20.4%)を、0.05 mg/mlで暴露から72時間後に観察した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘパラン硫酸を含む美容用および皮膚用組成物。
【請求項2】
ヘパラン硫酸が0.01重量%から5重量%、好ましくは0.05重量%から2重量%、より好ましくは0.1重量%から1重量%含まれる濃度で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
以下の成分:保存剤、乳化剤、安定化剤、保湿剤、抗酸化剤、ならびに美容用及び皮膚用組成物に含まれる他の成分のうち一つ以上をさらに含む、請求項1または2に記載の美容用および皮膚用組成物。
【請求項4】
抗加齢組成物としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項5】
鎮痛剤としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項6】
美白剤としての、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項7】
美容用適用のためのヘパラン硫酸の精製方法であって、以下の工程:
水中へのヘパラン硫酸の可溶化、アニオン交換樹脂への吸着、ヘパラン硫酸の選択的脱離をもたらす条件を使用することによる樹脂からの脱離
を含む方法。
【請求項8】
アルカリまたはアルカリ土類金属塩を使用することにより脱離が発生する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記塩が、二塩化マグネシウム、二酢酸マグネシウム、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化カリウム及び酢酸カリウムからなるリストから選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記塩の溶液のpHが、7.0から10.0の間に含まれる、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記塩の濃度が、0.3 Mから1.0 Mの間に含まれる、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記塩の濃度が、0.5 Mから0.8 Mの間に含まれる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
美容及び皮膚分野におけるヘパラン硫酸を利用する医療機器。

【公表番号】特表2012−509289(P2012−509289A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536799(P2011−536799)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【国際出願番号】PCT/EP2009/062582
【国際公開番号】WO2010/057710
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(504048412)ラボラトリ・デリバティ・オルガニシ・エス・ピー・エイ (3)
【Fターム(参考)】