説明

ベーシックゲームと、プレイヤの選択により賞が変化するセカンドゲームを実行するゲーミングマシン

【課題】更なる新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供する。
【解決手段】ベーシックゲームにおいてセカンドゲーム開始コンビネーションが成立した場合に、セカンドゲームがスタートする(S200)。セカンドゲームでは、複数の移動シンボルが静止シンボルへ向かって移動する、いわゆるレースが実行される。このレースが開始される前に、最も早く静止シンボルに到達する移動シンボルをプレイヤが予想し、入力デバイスにより入力される(S300)。レースが開始され、最も早く静止シンボルに到達した移動シンボルが、プレイヤに選択されたシンボルである場合は、相対的に多くのコインを払い出し(S500)、ウィンシンボルがプレイヤに選択されたシンボルと異なるシンボルの場合は、相対的に少ないコインを払い出す(S600)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーシックゲームとプレイヤの選択により賞が変化するセカンドゲームを実行するゲーミングマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンでは、ベーシックゲームにおいて所定の条件が成立すると、ベットしてスピンボタンを入力するとシンボルが再配置されるといった単位ゲームの繰り返しとは異なるセカンドゲームが実行されるものが知られている。このセカンドゲームは、ベーシックゲームにおいて所定の図柄が表示された場合に実行され、通常はベーシックゲームよりも多くのペイアウトがなされることが多い。また、セカンドゲームでは、ベーシックゲームにおけるゲームの過程などは通常反映されず、ベーシックゲームとは別にペイアウトを行うか否かが判断される。ノーマルモードにおいて、ボーナスシンボルを揃えると、ボーナスフィーチャーゲームが実行されることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】米国特許第6168523号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、更なる新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1) 映像を表示するディスプレイと、セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、(c)前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、(d)前記複数の移動シンボルが前記静止シンボルに到達した順番を判断し、(e)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、(f)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【0005】
(1)の発明によるゲーミングマシンは、ベーシックゲームにおいて、複数の特定シンボルが特定の態様でディスプレイに表示されたか否かを判断し、複数の特定シンボルが特定の態様で表示されたと判断した場合に、セカンドゲームの実行を開始する。そして、セカンドゲームにおいては、複数の移動シンボルから一の移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、複数の移動シンボルを静止シンボルへ向けて移動させ、複数の移動シンボルが静止シンボルに到達した順番を判断する。その結果、静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、プレイヤにより選択された一の移動シンボルである場合に相対的に大きな賞を与える。他方で、プレイヤにより選択された一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に静止シンボルに到達したと判断した場合には、当該一の移動シンボルが最初に静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える。
【0006】
(2) (1)に記載のゲーミングマシンにおいて、前記複数の移動シンボルのいずれかが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める決定テーブルを記憶するメモリを有し、前記コントローラは、前記決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定することを特徴とするゲーミングマシン。
【0007】
(2)の発明によるゲーミングマシンは、(1)におけるゲーミングマシンに加えて、前記コントローラは、決定テーブルに基づいて、静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定する。
【0008】
(3) (1)に記載のゲーミングマシンにおいて、前記セカンドゲームの実行が開始されるまでに、前記複数の移動シンボルが前記ディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタと、前記複数の移動シンボルのいずれが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める複数の決定テーブルを記憶するメモリと、を有し、前記コントローラは、前記カウンタの値を比較した結果に基づいて、前記複数の決定テーブルのうち、一の決定テーブルを選択し、前記一の決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定することを特徴とするゲーミングマシン。
【0009】
(3)の発明によるゲーミングマシンは、(1)におけるゲーミングマシンに加えて、コントローラは、セカンドゲームの実行が開始されるまでに、複数の移動シンボルがディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタの値を比較し、その比較した結果に基づいて、複数の決定テーブルから、一の決定テーブルを選択する。そして、当該一の決定テーブルに基づいて、静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定する。
【0010】
(4) 映像を表示するディスプレイと、セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、前記複数の移動シンボルのいずれかが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める決定テーブルを記憶するメモリと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、(c)前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、(d)前記決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定し、(e)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、(f)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【0011】
(4)の発明によるゲーミングマシンは、ベーシックゲームにおいて、複数の特定シンボルが特定の態様でディスプレイに表示されたか否かを判断し、複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、セカンドゲームの実行を開始する。そして、セカンドゲームにおいて、入力デバイスにより、複数の移動シンボルから一の移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、複数の移動シンボルを静止シンボルへ向けて移動させる。このとき、メモリに記憶されている決定テーブルに基づいて、静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定する。そして、静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、プレイヤにより選択された一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、当該一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に静止シンボルに到達したと判断した場合には、一の移動シンボルが最初に静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える。
【0012】
(5) 映像を表示するディスプレイと、セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、前記セカンドゲームの実行が開始されるまでに、前記複数の移動シンボルが前記ディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタと、前記複数の移動シンボルのいずれが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める複数の決定テーブルを記憶するメモリと、コントローラと、を備え、前記コントローラは、(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、(c)前記カウンタの値を比較した結果に基づいて、前記複数の決定テーブルのうち、一の決定テーブルを選択し、(d)前記一の決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定し、(e)前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、(f)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、(g)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【0013】
(5)の発明によるゲーミングマシンは、ベーシックゲームにおいて、複数の特定シンボルが特定の態様でディスプレイに表示されたか否かを判断し、複数の特定シンボルが特定の態様で表示されたと判断した場合に、セカンドゲームの実行を開始する。そして、セカンドゲームの実行が開始されるまでに、複数の移動シンボルがディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタの値を比較した結果に基づいて、複数の決定テーブルから一の決定テーブルを選択し、当該一の決定テーブルに基づいて、静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定する。また、入力デバイスにより、複数の移動シンボルから一の移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、複数の移動シンボルを静止シンボルへ向けて移動させる。静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、一の移動シンボルである場合に相対的に大きな賞を与え、一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に静止シンボルに到達したと判断した場合には、一の移動シンボルが最初に静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える。
【0014】
(6) 映像を表示するディスプレイと、セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、を備え、コントローラが、ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断する段階と、前記コントローラが、前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始する段階と、前記コントローラが、前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動する段階と、前記コントローラが、前記複数の移動シンボルが前記静止シンボルに到達した順番を判断する段階と、前記コントローラが、前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与える段階と、前記コントローラが、前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える段階と、を含むゲーム制御方法。
【0015】
(6)の発明によるゲーム制御方法は、コントローラが、ベーシックゲームにおいて、複数の特定シンボルが特定の態様でディスプレイに表示されたか否かを判断する段階と、コントローラが、複数の特定シンボルが特定の態様で表示されたと判断した場合に、セカンドゲームの実行を開始する段階と、コントローラが、セカンドゲームにおいて、入力デバイスにより、複数の移動シンボルから一の移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、複数の移動シンボルを静止シンボルへ向けて移動する段階と、コントローラが、複数の移動シンボルが静止シンボルに到達した順番を判断する段階と、コントローラが、静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与える段階と、コントローラが、一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に静止シンボルに到達したと判断した場合には、当該一の移動シンボルが最初に静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える段階と、を含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、更なる新たなエンターテイメント性を備えたゲーミングマシンを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0018】
本発明に係るゲーミングマシン13は、映像を表示する液晶ディスプレイ30とベーシックゲームをスタートさせる信号を出力するスタートスイッチ25と、を備え、CPU106は、スタートスイッチ25から信号を受信したことに応じて、ベーシックゲームをスタートする。ベーシックゲームにおいて、特定の態様であるセカンドゲーム開始コンビネーションが成立した場合に、セカンドゲームがスタートする。セカンドゲームでは、複数の移動シンボルが静止シンボルへ向かって移動する、いわゆるレースが実行される。このレースが開始される前に、最も早く静止シンボルに到達する移動シンボルをプレイヤが予想し、入力デバイスにより入力される。CPU106は、この入力を受け付けたことに応じてレースを開始し、最も早く静止シンボルに到達した移動シンボル(以下、ウィンシンボルとする)が、プレイヤに選択されたシンボルである場合は、相対的に多くのコインを払い出し、ウィンシンボルがプレイヤに選択されたシンボルと異なるシンボル(以下、ルーズシンボルとする)場合は、相対的に少ないコインを払い出す。
【0019】
具体的には、詳細については後述するが、図1に示す様に、CPU106は、スタートスイッチ25から信号を受信したことに応じて、ベーシックゲームをスタートし(ステップS100)、ベーシックゲームにおいて、後述のセカンドゲーム移行する停止シンボルが特定の態様で停止したことを条件に、セカンドゲームを実行し(ステップS200)、入力デバイスから移動シンボルの選択入力を受け付けたことに応じてセカンドゲームの映像を液晶ディスプレイ30に表示する(ステップS300)。そして、選択された移動シンボルが、ウィンシンボルであったか否かを判断し、(ステップS400)、選択されたシンボルが、ウィンシンボルであると判断した場合には、ウィンシンボルに応じたコイン数のコインを払い出し(ステップS500)、選択されたシンボルがウィンシンボルでないと判断した場合には、ルーズシンボルに応じたコイン数のコインを払い出す(ステップS600)。
【0020】
図2は、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシン13を示す斜視図である。ゲーミングマシン13は、キャビネット20を備えている。キャビネット20は、プレイヤに臨む面が開放されている。このキャビネット20内には、本ゲーミングマシン13を電気的にコントロールするためのゲームコントローラ100(図4参照)、並びにコイン(ゲーム媒体)の投入、貯留及び払出をコントロールするためのホッパー44(図4)等を含む各種の構成部材が設けられている。ゲーム媒体としては、コインに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0021】
キャビネット20の前面略中央には、液晶ディスプレイ30が設けられ、その上方には、液晶ディスプレイ40が設けられている。
【0022】
液晶ディスプレイ30は、演出画像等を含むゲームに関する各種の画像を表示させるための表示デバイスを実現するものである。プレイヤは、当該液晶ディスプレイ30に表示された各種の画像を視認しながらゲームを進めていく。このようなゲームにおいては、後述するようなスロットゲーム及びセカンドゲームを表示する。
【0023】
ゲーミングマシン13は、ビデオリールにより構成されており、液晶ディスプレイ30に5個の仮想リールを表示させる。なお、ビデオリールとは、メカニカルリールの代わりに、液晶ディスプレイ30に画像としてあらわしたリールを表示させるものである。ゲームに必要な複数種類のシンボルとして、「FLAG」、「LACE CHARACTER 1」,「LACE CHARACTER 2」,「BONUS」、「WILD」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「SNAKE」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「10」の各シンボルをリールが回転しているかのような画像と共に表示する。
【0024】
液晶ディスプレイ30の上方にある、もう1つの液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイである。
【0025】
液晶ディスプレイ40の上方左右両側には、キャビネット20の内部に収納されたスピーカ41(図4参照)から発せられた効果音をキャビネット20の外部へ伝播するための透音口29a及び29bが設けられている。この透音口29a及び29bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ゲーミングマシン13の略中央左右両側には、装飾ランプ42a及び42bが設けられている。この装飾ランプ42a及び42bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0026】
液晶ディスプレイ30の下方には、略水平の操作部21が設けられている。この操作部21の右側には、ゲーミングマシン13内にコインを投入するためのコイン投入口22が設けられている。他方、操作部21の左側には、後述する賞を与えるための9本のラインL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9のうち、いずれを有効化するかを決定し当該有効化された賞を与えるためのライン(以下、単に「ウィニングライン」という)に対して賭けるゲーム媒体としてのコインの枚数を選択するためのBETスイッチ23、及び1つ前のゲームにおいて上記ウィニングラインに対して賭けたコインの枚数を変更せずに再びゲームを行うためのスピン・リピート・ベットスイッチ24が設けられている。これらのBETスイッチ23又はスピン・リピート・ベットスイッチ24を押圧操作することで、当該操作に応じて上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数が決定される。
【0027】
上記操作部21において、BETスイッチ23の左側には、1ゲーム毎にプレイヤのゲームの開始操作を受け付けるスタートスイッチ25が設けられている。このスタートスイッチ25及びスピン・リピート・ベットスイッチ24のうちのいずれか一方に対する押圧操作がゲームの開始のトリガーとなり、上記の5個のビデオリール3A〜3Eの回転が開始される画像を表示する。
【0028】
他方、上記操作部21において、コイン投入口22の近傍には、キャッシュアウトスイッチ26が設けられている。プレイヤがキャッシュアウトスイッチ26を押圧操作したときには、投入されているコインがキャビネット20の正面下部に開口されたコイン払出口27から払出され、この払出されたコインは、コイントレイ28に溜められる。
【0029】
図3は、ゲーミングマシン13の表示領域を拡大して示すものである。ゲーミングマシン13は、図3に示すように9本の賞を与えるためのラインL1〜L9を有している。これらの各賞を与えるためのラインL1〜L9は、5個のビデオリール3A〜3Eの回転映像が停止したときに、各ビデオリール3A〜3Eの1つのシンボルを通過するように延びている。
【0030】
上記のBETスイッチ23を1回押すと、例えば、第3の賞を与えるためのラインL3、第5の賞を与えるためのラインL5及び第7の賞を与えるためのラインL7が有効化されると共に1枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0031】
上記のBETスイッチ23を2回押すと、上記の3ラインに加えて、例えば、第1の賞を与えるためのラインL1、第4の賞を与えるためのラインL4及び第8の賞を与えるためのラインL8が有効化されると共に2枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0032】
上記のBETスイッチ23を3回押すと、上記の6ラインに加えて、例えば、第2の賞を与えるためのラインL2、第6の賞を与えるためのラインL6及び第9の賞を与えるためのラインL9が有効化されると共に3枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0033】
本実施形態におけるベーシックゲームで実行可能なゲームは、ウィニングラインに沿ってシンボルを揃えるゲームである。
【0034】
また、液晶ディスプレイ30の上方には、左から順番にペイアウト数表示部48、BET数表示部50、及びクレジット数表示部49が、表示される。ペイアウト数表示部48は、ウィニングラインに沿って賞を与えるためのコンビネーションが成立した時のコインのペイアウト数を表示する。クレジット数表示部49は、本ゲーミングマシン13にストアーされているコインのクレジット数を表示する。BET数表示部50は、上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数であるBET数を表示する。
【0035】
図4は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100は、マイクロコンピュータであって、インターフェイス回路群102、入出力バス104、CPU106、ROM108、RAM110、通信用インターフェイス回路111、乱数発生器112、スピーカ駆動回路122、ホッパー駆動回路124、ランプ駆動回路126、及び表示/入力コントローラ140を備えている。
【0036】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0037】
インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ25が接続されている。このスタートスイッチ25から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0038】
インターフェイス回路群102には、BETスイッチ23、スピン・リピート・ベットスイッチ24及びキャッシュアウトスイッチ26も接続されている。これらのスイッチ23、24、26から出力された各スイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0039】
インターフェイス回路群102には、コインセンサ43も接続されている。コインセンサ43は、コイン投入口22に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口22に関連して設けられる。このコインセンサ43から出力されたセンシング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0040】
入出力バス104には、ROM108及びRAM110が接続されている。
【0041】
CPU106は、スタートスイッチ25によりゲームのスタート操作が受け付けられたことを契機として、ゲームプログラムを読み出してゲームを実行する。ゲームプログラムは、表示/入力コントローラ140を介して液晶ディスプレイ30に5個のビデオリールのシンボルのスクロールを開始させる表示を行い、その後5個のビデオリールを停止させる表示を行うことによって5個のビデオリールにおいてシンボルを再配置させる。停止したシンボルのコンビネーションがウィニングラインに示されており、かつ、賞を与える特定のコンビネーションを示す場合には、その賞を与える特定のコンビネーションに応じたコインを払い出すようにプログラミングされている。
【0042】
ROM108には、ゲーミングマシン13を統括してコントロールするコントロールプログラム、図8〜図11に示すルーチンを実行するためのプログラム(以下、「ルーチン実行プログラム」とする)、コントロールプログラムを実行するための初期データ、及び決定処理において使用される種々のデータテーブルが格納されている。なお、ルーチン実行プログラムには、上記ゲームプログラム含まれている。また、データテーブルとしては、図7、図12、図13に示すテーブル等を挙げることができる。RAM110は、上記コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値等を一時的に記憶する。
【0043】
入出力バス104には、通信用インターフェイス回路111も接続されている。この通信用インターフェイス回路111は、各種のネットワーク網を含むネットワークを介して、センターコントローラ11等との通信をするための回路である。
【0044】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も接続されている。この乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、「0」〜「65535(2の16乗−1)」に含まれる乱数を発生する。代替的に、CPU106の演算処理により乱数を発するように構成しても構わない。
【0045】
入出力バス104には、スピーカ41を駆動するためのスピーカ駆動回路122も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されている音データを読み出し、入出力バス104を介して、当該読み出した音データをスピーカ駆動回路122に送信する。これにより、スピーカ41から所定の効果音が出力される。
【0046】
入出力バス104には、ホッパー44を駆動するためのホッパー駆動回路124も接続されている。CPU106は、キャッシュアウトスイッチ26からのキャッシュアウト信号が入力されると、入出力バス104を介して、駆動信号をホッパー駆動回路124に出力する。これにより、ホッパー44は、RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたその時点におけるクレジットの残数分に相当するコインを払い出す。
【0047】
なお、コインの払い出しにおいては、物理的なコインではなく、データカード等にクレジットデータを記憶する態様であってもよい。すなわち、プレイヤが自ら記録媒体となるカードを持参し、このカードをゲーミングマシン13に挿入して、クレジットに関するデータを記憶する態様であってもよい。
【0048】
入出力バス104には、装飾ランプ42a及び42bを駆動するためのランプ駆動回路126も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されているプログラムに基づき所定の条件によりランプを駆動する信号をランプ駆動回路126に送信する。これにより、装飾ランプ42a及び42bが点滅等する。
【0049】
入出力バス104には、表示/入力コントローラ140も接続されている。CPU106は、ゲームの状態及びゲームの結果に応じた画像表示命令を生成し、入出力バス104を介して、当該生成した画像表示命令を表示/入力コントローラ140に出力する。CPU106からの画像表示命令が入力されると、表示/入力コントローラ140は、当該入力された画像表示命令に基づき液晶ディスプレイ30を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ30に出力する。これにより、液晶ディスプレイ30には、所定の画像が表示される。その他、表示/入力コントローラ140は、液晶ディスプレイ30の表面にタッチパネル32を備える。そして、タッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス104を介してCPU106に送信する。なお、画像表示命令には、ペイアウト数表示部48、クレジット数表示部49、及びBET数表示部50に応じた命令も含まれる。
【0050】
図5は、ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140の電気的構成を示すブロック図である。ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140は、画像表示処理及びタッチパネル32からの入力コントロールを行うサブマイクロコンピュータであって、インターフェイス回路142、入出力バス144、CPU146、ROM148、RAM150、VDP152、ビデオRAM154、画像データ用ROM156、駆動回路158及びタッチパネルコントロール回路160を備えている。
【0051】
インターフェイス回路142は、入出力バス144に接続されている。ゲームコントローラ100側のCPU106から出力された画像表示命令は、インターフェイス回路142を介して入出力バス144に供給される。この入出力バス144は、CPU146に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0052】
入出力バス144には、ROM148及びRAM150が接続されている。ROM148には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に基づいて、液晶ディスプレイ30に供給する駆動信号を生成するための表示コントロールプログラムが格納されている。他方、RAM150には、上記表示コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値が格納されている。
【0053】
入出力バス144には、VDP152も接続されている。このVDP152は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路及びパレット回路等を含み、液晶ディスプレイ30に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる処理装置である。VDP152には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM154、及び上記の演出画像データ等を含む各種の画像データを記憶している画像データ用ROM156が接続されている。さらに、VDP152には、液晶ディスプレイ30を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路158も接続されている。
【0054】
上記CPU146は、ROM148に記憶されている表示コントロールプログラムを読み出して実行することにより、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じて液晶ディスプレイ30に表示する画像データをビデオRAM154に記憶させる。この画像表示命令には、上記演出画像の表示命令等を含む各種の画像表示命令が含まれている。
【0055】
画像データ用ROM156は、演出画像のデータ等を含む各種の画像データを記憶している。
【0056】
タッチパネルコントロール回路160は、液晶ディスプレイ30の表面に設けられたタッチパネル32が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス144を介してCPU106に送信する。
【0057】
図6は、各ビデオリール3A〜3Eに表わされたシンボルが21個配列されたシンボル列が示されている。なお、第1ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Aに、第2ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Bに、第3ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Cに、第4ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Dに、第5ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Eに、それぞれ対応している。
【0058】
図6を参照して、ビデオリール3A〜3Eの各シンボルには、「00」〜「20」のコード番号が付され、これらのコード番号は、テーブル化されてデータテーブルとして上述のROM108(図4)に格納(記憶)されている。
【0059】
各ビデオリール3A〜3Eには、「BONUS」シンボル(シンボル61)(以下、「BONUS」と略記する)、「FLAG」シンボル(シンボル62)(以下、「FLAG」と略記する)、「TREASURE BOX」シンボル(シンボル63)(以下、「TREASURE BOX」と略記する)、「GOLDEN MASK」シンボル(シンボル64)(以下、「GOLDEN MASK」と略記する)、「HOLY CUP」シンボル(シンボル65)(以下、「HOLY CUP」と略記する)、「COMPASS&MAP」シンボル(シンボル66)(以下、「COMPASS&MAP」と略記する)、「SNAKE」シンボル(シンボル67)(以下、「SNAKE」と略記する)、「A」シンボル(シンボル68)(以下、「A」と略記する)、「K」シンボル(シンボル69)(以下、「K」と略記する)、「Q」シンボル(シンボル70)(以下、「Q」と略記する)、「J」シンボル(シンボル71)(以下、「J」と略記する)及び「10」シンボル(シンボル72)(以下、「10」と略記する)、「LACE CHARACTER 1」シンボル(シンボル73)(以下「LACE CHARACTER 1」と略記する)、「LACE CHARACTER 2」(シンボル74)(以下「LACE CHARACTER 2」と略記する)で構成されるシンボル列が表わされている。各ビデオリール3A〜3Eのシンボル列は、当該リール3A〜3Eが順方向に回転する映像が表示されることによって移動する。なお、本実施形態においては、「FLAG」は第1ビデオリールにのみ設けられるとする。
【0060】
ここで、本実施の形態では、入賞役として、「BONUS」、「SECOND」、「SNAKE」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「10」の各役が設けられている。役(役データ)は、基本的に、プレイヤに付与される利益(コインの払出枚数)と入賞シンボル組み合わせとが対応付けられた制御情報であり、各ビデオリール3A〜3Eの停止制御、ゲーム状態の切り換え(移行)、及びコインの付与等に用いられる制御情報である。
【0061】
図7に示すのはシンボル配置テーブルである。このシンボル配置テーブルでは、上記のシンボル列を構成する各シンボルの位置を示すコード番号に各ビデオリール3A〜3Eの各シンボルを対応付けて登録されている。なお、第1〜第5ビデオリールは、それぞれビデオリール3A〜3Eに対応している。換言すると、シンボル配置テーブルは、ビデオリール3A〜3Eのシンボル位置(コード番号)に対応するシンボルの情報を備えている。
【0062】
図7において、上述した「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」及び「COMPASS&MAP」、「LACE CHARACTER 1」及び「LACE CHARACTER 2」のそれぞれは、「TREASURE」、「MASK」及び「COMPASS」、「CHARACTER 1」及び「CHARACTER 2」と省略して標記される。
【0063】
図8及び図9は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100によって実行される、ゲーミングマシン13のベーシックゲームにおける処理動作の流れを示すフローチャートである。図8及び図9に示すルーチンを1回処理すると、単位ゲームを一回実行したこととなる。
【0064】
なお、ゲーミングマシン13は予め起動されており、他方、上記ゲームコントローラ100側のCPU106において用いられる変数は所定の値に初期化されており、それによってゲーミングマシン13が定常動作しているものとする。
【0065】
まず、上記のゲームコントローラ100側のCPU106は、プレイヤが投入したコインの残数であるクレジットが残っているか否かを判断する(ステップS1)。具体的には、CPU106は、RAM110に記憶されたクレジット数Cを読み出し、この読み出したクレジット数Cに基づいて処理を行う。クレジット数Cが「0」である場合(ステップS1の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、ゲームを開始することができないので、何ら処理を行うことなく本ルーチンを終了させる。他方、クレジット数Cが「1」以上である場合(ステップS1の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、クレジットが残っていると判断し、処理をステップS2に移す。
【0066】
ステップS2に移行すると、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24の押圧操作が行われたか否かを判断する。スピン・リピート・ベットスイッチ24が押され、これに伴って当該スピン・リピート・ベットスイッチ24からの操作信号が入力された場合(ステップS2の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS15に移す。他方、所定時間が経過してもスピン・リピート・ベットスイッチ24からの操作信号が入力されない場合(ステップS2の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押されていないと判断し、処理をステップS3に移す。
【0067】
ステップS3に移行すると、CPU106はゲーム条件を設定する。具体的には、CPU106は、BETスイッチ23の操作に基づいて、本ゲームでのウィニングラインに対して賭けるコインの枚数を決定する。このとき、CPU106は、BETスイッチ23の操作が行われたことによって発せられた操作信号を受信し、この受信した操作信号を受信した回数に基づいて、ウィニングラインに関するBET数をRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。CPU106は、RAM110の所定のメモリ領域に書き込まれたクレジット数Cを読み出し、この読み出したクレジット数Cから上記BET数を加えた総BET数を減算し、この減算した値をRAM110の所定のメモリ領域に記憶させる。その後、CPU106は、処理をステップS4に移す。
【0068】
ステップS4に移行すると、CPU106は、スタートスイッチ25がONであるか否かを判断することにより、スタートスイッチ25が操作されるのを待つ。スタートスイッチ25が操作され、これに伴って当該スタートスイッチ25からの操作信号が入力された場合(ステップS4の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、スタートスイッチ25が操作されたと判断し、処理をステップS5に移す。
【0069】
他方、ステップS2からステップS15に移行すると、CPU106は、クレジット数Cの値が前回のゲームにおける総賭け数の値以上であるか否かを判断する。換言すると、CPU106は、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押圧操作されたことによりゲームを開始できるか否かを判断する。具体的には、スピン・リピート・ベットスイッチ24が押され、これに伴って当該スイッチ24から操作信号が入力されると、CPU106は、上記RAM110に所定のメモリ領域に書き込まれたクレジット数C及び前回のゲームでのウィニングラインL1〜L9に関するBET数を読み出し、この読み出したクレジット数C及びBET数の双方の関係に基づいて、当該クレジット数Cの値が前回のゲームでの総賭け数の値以上であるか否かに基づいて処理を行う。上記クレジット数Cの値が前回のゲームにおける総賭け数の値未満であると判断した場合(ステップS15の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、ゲームを開始できないので、何ら処理を行うことなく本ルーチンを終了させる。他方、上記クレジット数Cの値が前回のゲームにおける総賭け数以上であると判断した場合(ステップS15の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、当該クレジット数Cの値から前回のゲームにおける総賭け数の値を減算し、この減算した値をRAM110の所定のメモリ領域に記憶させる。その後、CPU106は、処理をステップS5に移す。
【0070】
ステップS5に移行すると、CPU106は、コンビネーション決定処理を行う。このコンビネーション決定処理の具体的な処理内容は、以下のとおりである。
【0071】
上記コンビネーション決定処理では、まず、CPU106は、上記ウィニングラインに沿った停止シンボルのコンビネーションを決定する。具体的には、CPU106は、乱数発生器112に対して乱数を発生させる旨の命令を発し、乱数発生器112により発生された所定の範囲の乱数(本実施の形態では「0」〜「65535」)を抽出する。CPU106は、乱数発生器112が抽出した乱数をRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。なお、本実施形態においては、乱数は、CPU106の外部に設けられた乱数発生器112において発生されるが、乱数発生器112を設けずに、CPU106の演算処理により発生されるようにしてもよい。
【0072】
次に、ステップS5において、CPU106は、ROM108に記憶されたベーシックゲーム用乱数テーブル(図12参照)を読み出し、RAM110における所定のメモリ領域に格納する。このベーシックゲーム用乱数テーブルは、賞を与える特定シンボルのコンビネーション名と乱数テーブルとで構成され、コンビネーション名(入賞役)と乱数テーブルにおける乱数範囲とをそれぞれ関連づけたテーブルである。詳細については後述する。そして、CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域から、乱数値とベーシックゲーム用乱数テーブルとを読み出し、ウィニングラインに関する停止シンボルのコンビネーション、すなわち、賞を与える特定のコンビネーションを決定する。
【0073】
このように、特定のコンビネーションを決定すると、CPU106は、この決定した特定のコンビネーションを示す特定コンビネーションデータをRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域に書き込まれた乱数値、及び特定コンビネーションデータを読み出し、この読み出した乱数値、及び特定コンビネーションデータに基づいて、停止表示すべき停止シンボルコンビネーションを決定する。このとき、ROM108に記憶されたシンボル配置テーブルは、CPU106によって読み出され、RAM110における所定のメモリ領域に格納されると共に参照される。CPU106は、上記決定した停止シンボルコンビネーションを示す停止シンボルコンビネーションデータをRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。なお、代替的に、乱数テーブルを用いてリール毎に停止シンボルを決定するようにしても構わない。
【0074】
上述のように、ウィニングラインに関する停止シンボルコンビネーションを決定すると、CPU106は、当該停止シンボルコンビネーションが、上述の賞を与える特定のコンビネーションであるか否かを判別する。ウィニングラインに対応する停止シンボルコンビネーションが、賞を与える特定のコンビネーションである場合には、CPU106は、賞を与えることを示すフラグを有効化する。このフラグは、特定のコンビネーションについての種類を示し、停止シンボルのコンビネーションが特定のコンビネーションに該当することにより、これに対応する賞を発生させるために有効化される。この賞を与えることを示す有効化されたフラグは、CPU106によってRAM110所定のメモリ領域に記憶される。他方、ウィニングラインに停止した停止シンボルのコンビネーションがハズレのコンビネーションである場合には、CPU106は、賞を与えることを示すフラグを有効化しない。その後、CPU106は、処理をステップS7に移す。
【0075】
続くステップS6では、CPU106は、ビデオリール3A〜3Eの回転を開始させる画像の表示を行う。具体的には、CPU106は、RAM110に格納されたシンボル配置テーブルに基づいて、各ビデオリール3A〜3Eを順に又は同時に回転させる画像の表示を行う。
【0076】
ビデオリール3A〜3Eの回転を開始させる映像を表示すると、CPU106は、所定時間が経過するのを待つ(ステップS7)。所定時間が経過した時点(ステップS7の処理でYESと判断した時点)で、CPU106は、各ビデオリール3A〜3Eの回転を自動的に停止させる(ステップS8)。具体的には、CPU106は、上記RAM110の所定のメモリ領域に書き込まれた賞を与える特定のコンビネーションに基づいて、上記ステップS5で決定した、賞を与える特定のコンビネーションに対応する停止シンボルが、プレイヤと視覚的にインタラクティブな関係を有する表示領域内に表示されるように、各ビデオリール3A〜3Eの回転の画像を順に又は同時に停止させる表示を行う。その後、CPU106は、処理をステップS9(図9)に移す。
【0077】
ステップS10に移行すると、CPU106は、所定のコンビネーションが成立しているか否かを判断する。具体的には、CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域に記憶されたフラグの状態に基づいて判断する。このフラグは、上述のように、停止シンボルコンビネーションが、特定コンビネーションに該当した場合に、当該特定のコンビネーションに対応する賞を与えることを示すものである。当該フラグが有効化されていない場合、つまり、賞を与える特定のコンビネーションが「その他」である場合(ステップS10でNOと判断される場合)には、CPU106は、賞を与える特定のコンビネーションが成立していないと判断し、本ルーチンを終了させる。他方、当該フラグが有効化されている場合、つまり、賞を与える特定のコンビネーションが上記の「その他」以外の場合(ステップS10の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS11に移す。
【0078】
ステップS10に移行すると、CPU106は、ステップS6のコンビネーション決定処理によって、成立したシンボルコンビネーションがセカンドゲーム開始コンビネーション(入賞役が「SECOND」)であるか否かを判断する。具体的には、賞を与える特定のコンビネーションがセカンド開始コンビネーションである場合(ステップS10の処理でYESと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS11に移す。他方、賞を与える特定のコンビネーションがセカンドゲーム開始コンビネーションではない場合(ステップS10の処理でNOと判断される場合)には、CPU106は、処理をステップS14に移す。
【0079】
ここで、セカンドゲーム開始コンビネーションとは、第1ビデオリールにおいて、特定シンボルである「FLAG」が停止シンボルとなり、かつ、第5ビデオリールにおいて、同じく特定シンボルである「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」が同時に停止シンボルとなった場合のことをいう。この態様でビデオリール3A,3B,3C,3D,3Eが停止した場合にセカンドゲームが開始される。なお、この場合、第2ビデオリールから第4ビデオリールにおける停止シンボルは任意のシンボルであってよい。
【0080】
ステップS13に移行すると、CPU106は、セカンドゲーム処理を行う。その後、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0081】
ステップS16に移行すると、CPU106は、上記賞を与える特定のコンビネーションに応じた枚数のコインを払い出す。具体的には、CPU106は、ペイアウトテーブルを参照して、上記賞を与える特定のコンビネーションに対応するコインのペイアウト数を算出する。CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域に格納されたクレジット数を読み出し、この読み出したクレジット数に上記算出したペイアウト数を加算し、この加算値をRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。CPU106は、当該記憶値をクレジット数表示部49に表示させる。その後、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0082】
図10を参照して、セカンドゲーム処理について説明する。
【0083】
セカンドゲームは、上述のようにセカンドゲーム開始コンビネーションが成立した場合に実行されるゲームである。また、セカンドゲームは、本実施形態では、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」が移動シンボルとして、液晶ディスプレイ40の画面内を移動して、いわゆるレースを行うゲームである。そして、複数の移動シンボルである「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」のうち、先に静止シンボルである「FLAG」に到達した移動シンボルがウィンシンボルとなる。また、後に「FLAG」に到達した移動シンボルが、レースに負けたシンボルとして、ルーズシンボルとなる。
【0084】
まず、ステップS21において、CPU106は、選択入力を受け付けたか否かを判断する。具体的には、CPU106は、まずセカンドーゲームとして行われるレースにおいて、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」のどちらが先に「FLAG」に到達するかをプレイヤに選択させる。選択させるには、CPU106は、画像表示信号をCPU146に送信し、液晶ディスプレイ40に「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」を表示させ、入力デバイスであるタッチパネル32による入力を受け付ける。この入力を受け付けた場合(ステップS21においてYESと判断した場合)には、CPU106は、選択された移動シンボルをRAM110に記憶し、処理をステップS22に移す。またこの入力を受け付けるまでCPU106は待機する(ステップS21においてNOと判断される)。なお、入力デバイスとして、タッチパネル32を備えるとしたが、これに限らず、例えば選択入力専用のボタンを備えてもよい。
【0085】
ステップS22において、CPU106は、ウィンシンボルを決定する。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、CPU106は、ステップS23に処理を移す。
【0086】
ステップS23では、CPU106は、レース画像を液晶ディスプレイ30に表示する。つまり、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」が、スタートラインとなる第5ビデオリールから、ゴールとなる第1ビデオリールに表示されている静止シンボルである「FLAG」へ向けて移動する画像が表示される(図16参照)。この処理が終了した場合には、CPU106は、ステップS24に処理を移す。
【0087】
ステップS24では、CPU106は、ウィンシンボルがプレイヤにより選択されたシンボルであるか否かを判断する。具体的には、CPU106は、プレイヤにより選択され、RAM110に記憶された移動シンボル及びウィンシンボルを読み出し、同じシンボルを示すか否かを判断する。プレイヤにより選択された移動シンボル及びウィンシンボルが同じシンボルを示す場合(ステップS24においてYESと判断された場合)には、ステップS25に処理を移す。また、プレイヤにより選択された移動シンボル及びウィンシンボルが同じシンボルを示さない場合(ステップS24においてNOと判断された場合)には、ステップS26に処理を移す。
【0088】
ステップS25では、CPU106は、ウィンシンボルに対応した払い出しを行う。具体的には、CPU106は、ペイアウトテーブルを参照して、ウィンシンボルに対応するコインのペイアウト数を算出する。CPU106は、RAM110における所定のメモリ領域に格納されたクレジット数を読み出し、この読み出したクレジット数に上記算出したペイアウト数を加算し、この加算値をRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。CPU106は、当該記憶値をクレジット数表示部49に表示させる。この処理が終了した場合は、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0089】
ステップS26では、CPU106は、ルーズシンボルに対応した払い出しを行う。具体的な処理は、ステップS25と同様である。この処理が終了した場合は、CPU106は、本ルーチンを終了する。
【0090】
セカンドゲームを実行した場合は、プレイヤが選択した移動シンボルがウィンシンボルではない場合であってもコインの払い出しが行われる。本実施形態においては、コインを払い出す枚数は、ウィンシンボルに対応したコイン数よりもルーズシンボルに対応したコイン数の方が少なくなるように定められる。したがって、プレイヤにより選択された移動シンボルがウィンシンボルであった場合は、相対的に大きな賞が与えられる。
【0091】
図11を参照して、ウィンシンボル決定処理について説明する。
【0092】
ステップS31において、CPU106は、乱数を発生させる。具体的には、乱数発生器112に対して乱数を発生させる旨の命令を発し、乱数発生器112により発生された乱数を抽出する。この乱数は、所定の範囲内の数値である(本実施形態では「0」〜「65535」)。CPU106は、乱数発生器112が抽出した乱数をRAM110における所定のメモリ領域に記憶させる。なお、本実施形態においては、乱数は、CPU106の外部に設けられた乱数発生器112により発生されるが、乱数発生器112を設けずに、CPU106の演算処理により発生されるようにしてもよい。この処理が終了した場合には、ステップS32に処理を移す。
【0093】
次に、ステップS32においてCPU106は、ROM108に記憶されたウィンシンボルを決定するウィンシンボル決定テーブル(図13)を読み出し、RAM110における所定のメモリ領域に格納する。この処理が終了した場合には、ステップS33に処理を移す。
【0094】
ステップS33では、CPU106は、ウィンシンボル決定テーブル及びステップS31で発生させた乱数値に基づいてウィンシンボルを決定する。そして決定したウィンシンボルをRAM110における所定のメモリ領域に格納する。この処理が終了した場合には、CPU106は、本ルーチンを終了し、図10のステップS23に処理を移す。
【0095】
図12を参照して、ベーシックゲーム用乱数テーブルについて説明する。このベーシックゲーム用乱数テーブルでは、賞を与える特定のコンビネーション毎に乱数の範囲及び当たりの確率が対応付けられて登録されている。それゆえ、コンビネーション決定処理(図8のステップS5)において、例えば、「0」〜「65535」の乱数のうち「0」〜「199」の範囲内での乱数が抽出された場合に、最終的なゲームの結果として「BONUS」の賞を与える特定のコンビネーションを発生させることがゲーミングマシン13内部で決定される。言い換えると、停止シンボルのコンビネーションが「BONUS」の賞を与える特定のコンビネーションとして決定される確率は、「200/65536」となる。
【0096】
ここで、ベーシックテーブル用乱数テーブルには、上述のセカンドゲーム開始コンビネーションは、「SECOND」と記載されている。
【0097】
図13を参照して、ウィンシンボル決定テーブルについて説明する。このウィンシンボル決定テーブルは、セカンドゲームにおいて、移動シンボルである「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」のうち、どちらをウィンシンボルとするか(セカンドゲームのレースでどちらを「FLAG」に先に到達するシンボルとするか)を決定するテーブルである。ウィンシンボル決定テーブルは、図11のウィンシンボル決定処理におけるステップS32でCPU106により参照される。例えば、乱数発生器112が発生した乱数が「10000」の場合には、乱数範囲「0〜32767」に属するため、「LACE CHARACTER1」がウィンシンボルとして決定される。
【0098】
本実施形態では、ベーシックゲームの結果から発展したセカンドゲームを実行することができる。また、セカンドゲームにおいては、プレイヤが自ら選択したシンボルにより払い出されるコイン数が異なる。これにより、プレイヤは、ベーシックゲームにおいて、セカンドゲーム開始コンビネーションとなるような停止態様となるか否かについてより関心を持つようになる。また、セカンドゲームにおいてはプレイヤ自身の選択により得られる利益が変化し、かつ結果が決まるまでにレース映像が表示されるなど、ある程度の時間を要するので、セカンドゲームの結果についてプレイヤがより関心を持つようになる。このため、更なるエンターテイメント性を高めることができる。
【0099】
図14〜図16は、セカンドゲームにおける演出画像を示す図である。
【0100】
図14における演出映像について説明する。図14は、ベーシックゲームにおいて「セカンドゲーム移行」となるコンビネーションが停止した場合の図である。すなわち、第1ビデオリール3Aにおいて「FLAG」が停止シンボルとして表示され、第5ビデオリールにおいて「LACE CHARACTER1」(シンボル73)及び「LACE CHARACTER2」(シンボル74)が2つとも停止シンボルとして表示されている。
【0101】
図15における演出画像について説明する。図15は、セカンドゲームにおけるレースが実行される前に、プレイヤが「FLAG」に先に到達すると思われるシンボルを選択するための画像である。すなわち、図10のステップS21で表示される画像である。図15では、ビデオリール3A〜3Eが液晶ディスプレイ30における上方に表示され、プレイヤが選択するためのオブジェクトを液晶ディスプレイ30における下方側に表示している。選択用のオブジェクト83,84は、ビデオリール3Eに表示されているシンボルと同様の態様であることが好ましい。図15では選択用のオブジェクト83が「LACE CHARACTER1」(シンボル73)に対応し、オブジェクト84が、「LACE CHARACTER2」(シンボル74)に対応している。また、図15においてオブジェクト83を囲むように表示されているライン85は、オブジェクト83が選択されたことを示している。
【0102】
図16における演出画像について説明する。図16は、セカンドゲームにおけるレースが実行されている状態を示す画像である。つまり、セカンドゲームにおけるレースが開始され、移動オブジェクトとなる「LACE CHARACTER1」(シンボル73)及び「LACE CHARACTER2」が「FLAG」が表示されている第1ビデオリールへ向けて移動している画像を示している。この場合、液晶ディスプレイ30においてビデオリール3A〜3Eが表示されていなくともよく、また、ビデオリール3A〜3Eが液晶ディスプレイ30の一端側から他端側へ回転するように表示されてもよい。すなわち、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」は、ビデオリール3A〜3Eが一端側から他端側へ回転するにつれてコマ送りのように移動するようにしてもよい。
【0103】
以下に、図17から図20を参照して上述の実施形態における変形例について説明する。
【0104】
変形例は、セカンドゲームにおけるウィンシンボル決定処理及び選択入力のための演出画像の態様が異なる。以下の変形例については、上述の実施形態と異なる部分を中心に説明し、特に記載のない部分は上述の実施形態と同様である。また、上述の実施形態と同様の部分については同じ符号をしている。
【0105】
図17を参照してウィンシンボル決定処理の変形例について説明する。このウィンシンボル決定処理のルーチン実行プログラムは、ROM108に格納されている。ウィンシンボル決定処理は、前回のセカンドゲーム実行から今回のセカンドゲーム実行までの間に行われたベーシックゲームにおいて、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」がビデオリール3A〜3Eに表示される停止シンボルとなった回数により、セカンドゲームにおいてウィンシンボルとなる確率が変化する処理である。
【0106】
ステップS41において、CPU106は、乱数を発生させる。この処理は、上述の図11のステップS31と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS42に処理を移す。
【0107】
次に、ステップS42においてCPU106は、表示カウントデータを読み込む。表示カウントデータとは、ベーシックゲームにおいて、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」がビデオリール3A〜3Eに表示される停止シンボルとなった回数をカウントした値を示すデータである。この表示カウントデータは、「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」それぞれについて設けられる。そして、図8のステップS8においてビデオリール3A〜3Eの回転表示が停止したときに、「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」が停止シンボルとして表示された場合にカウントアップされる。また、表示カウントデータは、RAM110に格納され、CPU106により適宜参照される。「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」が停止する否かについては、図8のステップS5において決定された停止シンボルコンビネーションに基づいて、CPU106が判断する。本ステップの処理が終了した場合には、ステップS43に処理を移す。
【0108】
ステップS43では、CPU106は、表示カウントデータを比較する。詳細には、CPU106は、RAM110から「LACE CHARACTER1」及び「LACE CHARACTER2」それぞれの表示カウントデータを読み出し、比較する。この処理が終了した場合には、ステップS44に移る。
【0109】
ステップS44では、CPU106は、ウィンシンボル決定テーブルを選択する。詳細には、ステップS43における比較の結果に基づいてウィンシンボル決定テーブルを選択する。すなわち、ウィンシンボル決定テーブルは、本変形例では2つ設けられており(図18、図19)、それぞれ、、「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」のどちらかが確率が高くなるように設定されている。そして、ステップS43における比較の結果、表示カウントデータが大きい値であるシンボルがウィンシンボルとして決定される確率が高いウィンシンボル決定テーブルを選択する。例えば、本変形例では、「LACE CHARACTER1」の表示カウントデータが「LACE CHARACTER2」の表示カウントデータよりも大きい値である場合は、図18のウィンシンボル決定テーブルAが選択される。また、「LACE CHARACTER2」の表示カウントデータが「LACE CHARACTER1」の表示カウントデータよりも大きい値である場合は、図19のウィンシンボル決定テーブルAが選択される。この処理が終了した場合には、ステップS45に処理を移す。
【0110】
ステップS45では、CPU106は、ステップS44で決定したウィンシンボル決定テーブルを読み込む。この処理は、図11のステップS32と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移す。
【0111】
ステップS46では、CPU106は、読み込んだウィンシンボル決定テーブル及びステップS41で発生させた乱数値に基づいて、ウィンシンボルを決定する。この処理は、図11のステップS33と同様である。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
【0112】
ステップS47では、CPU106は、各移動シンボルの表示カウントデータを0に更新する。これにより、今回のセカンドゲームが終了したときから次回のセカンドゲームまでに行われたベーシックゲームにおいて、「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」が表示された回数を新たにカウントすることができる。この処理が終了した場合には、本ルーチンを終了する。
【0113】
図18、図19は、当該変形例におけるウィンシンボル決定テーブルA,Bを示す図である。このウィンシンボル決定テーブルは、ROM108に格納されている。
【0114】
このウィンシンボル決定テーブルA,Bは、上述の実施形態におけるウィンシンボル決定テーブルと同様であるが、当該変形例では、2つのテーブルが設けられている。一方のテーブル(図18)は、「LACE CHARACTER1」がウィンシンボルと決定される可能性が高くなるように設定されている。また、他方のテーブル(図19)は、「LACE CHARACTER2」がウィンシンボルと決定される可能性が高くなるように設定されている。これらのテーブルのうち、いずれのテーブルが参照されるかは、上述の図17のステップS44の処理により決定される。
【0115】
図20は当該変形例における演出画像を示す図である。
【0116】
図20は、セカンドゲームにおけるレースが実行される前に、プレイヤが「FLAG」に先に到達すると思われるシンボルを選択するための画像である。すなわち、図10のステップS21で表示される画像であり、上述の実施形態における図15と同様の場面である。すなわち、ビデオリール3A〜3Eが液晶ディスプレイ30における上方に表示され、プレイヤが選択するためのオブジェクト83,84を液晶ディスプレイ30における下方側に表示している。そして、各オブジェクト83,84のそばには、それぞれカウンタ86,87が表示されている。このカウンタ86,87は、前回のセカンドゲームが終了してから今回のセカンドゲームが実行されるまでの間に行われたベーシックゲームにおいて、「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」が表示された回数を示すカウンタである。このカウンタは、RAM110に格納されているそれぞれの表示カウントデータと同期しており、表示カウントデータがそれぞれカウントアップされると同様にカウントアップされる。
【0117】
本変形例では、ベーシックゲームにおいて、ビデオリール3A〜3Eに停止シンボルとして表示された「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」の回数により、セカンドゲームにおいて「LACE CHARACTER1」又は「LACE CHARACTER2」がウィンシンボルとなる確率が変化する。また、この回数は液晶ディスプレイ30に表示されるため、セカンドゲームにおいて、より高い確率でウィンシンボルを当てることができる。そして、たとえベーシックゲームにおいて賞が与えられない態様のコンビネーションであったとしても、セカンドゲームの結果に影響を与えることができるという、更なるエンターテイメント性を高めることができる。
【0118】
以上、本発明に係るゲームミングマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したにすぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0119】
例えば、本実施形態及び変形例では、液晶ディスプレイ30の表示領域のうち、上方の表示領域には、ベーシックゲームの映像が表示され、下方の表示領域には、セカンドゲームの選択画面が表示されとしたがこれに限られない。例えば、上方の表示領域に選択画像が表示され、下方の表示領域にベーシックゲームの映像が表示されるようにしてもよい。また、セカンドゲームの映像を液晶ディスプレイ40に表示させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるゲームの流れを示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコントローラのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示/入力コントローラのブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの各ビデオリールに表されたシンボル列を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るシンボル配置テーブルを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるベーシックゲーム処理のフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるベーシックゲーム処理のフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるセカンドゲーム処理のフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるウィンシンボル決定処理のフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係るベーシックゲーム用乱数テーブルを示す図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るウィンシンボル決定テーブルを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるセカンドゲームを開始する態様を示す表示画面の例である。
【図15】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるセカンドゲームにおける表示画面の例である。
【図16】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて実行されるセカンドゲームにおける表示画面の例である。
【図17】本発明の変形例に係るゲーミングマシンにおいて実行されるウィンシンボル決定処理のフローチャートである。
【図18】本発明の変形例に係るウィンシンボル決定テーブルの例である。
【図19】本発明の変形例に係るウィンシンボル決定テーブルの例である。
【図20】本発明の変形例に係るゲーミングマシンにおいて実行されるセカンドゲームにおける表示画面の例である。
【符号の説明】
【0121】
3A、3B、3C、3D、3E ビデオリール
11 センターコントローラ
13 ゲーミングマシン
20 キャビネット
21 操作部
22 コイン投入口
24 ベットスイッチ
25 スタートスイッチ
26 キャッシュアウトスイッチ
27 コイン払出口
28 コイントレイ
29a、29b 透音口
30 液晶ディスプレイ
32 タッチパネル
40 液晶ディスプレイ
41 スピーカ
42a、42b 装飾ランプ
43 コインセンサ
44 ホッパー
48 ペイアウト数表示部
49 クレジット数表示部
50 BET数表示部
100 ゲームコントローラ
102 インターフェイス回路群
104 入出力バス
106 CPU
108 ROM
110 RAM
111 通信用インターフェイス回路
112 乱数発生器
122 スピーカ駆動回路
124 ホッパー駆動回路
126 ランプ駆動回路
140 入力コントローラ
142 インターフェイス回路
144 入出力バス
146 CPU
148 ROM
150 RAM
154 ビデオRAM
156 画像データ用ROM
158 駆動回路
160 タッチパネルコントロール回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示するディスプレイと、
セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、
コントローラと、を備えるゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、
(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、
(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、
(c)前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、
(d)前記複数の移動シンボルが前記静止シンボルに到達した順番を判断し、
(e)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、
(f)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記複数の移動シンボルのいずれかが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める決定テーブルを記憶するメモリを有し、
前記コントローラは、前記決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであり、
前記セカンドゲームの実行が開始されるまでに、前記複数の移動シンボルが前記ディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタと、
前記複数の移動シンボルのいずれが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める複数の決定テーブルを記憶するメモリと、を有し、
前記コントローラは、
前記カウンタの値を比較した結果に基づいて、前記複数の決定テーブルのうち、一の決定テーブルを選択し、
前記一の決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定することを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項4】
映像を表示するディスプレイと、
セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、
前記複数の移動シンボルのいずれかが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める決定テーブルを記憶するメモリと、
コントローラと、を備えるゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、
(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、
(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、
(c)前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、
(d)前記決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定し、
(e)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、
(f)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項5】
映像を表示するディスプレイと、
セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、
前記セカンドゲームの実行が開始されるまでに、前記複数の移動シンボルが前記ディスプレイに表示された回数をそれぞれカウントするカウンタと、
前記複数の移動シンボルのいずれが前記静止シンボルに最初に到達するかを決める複数の決定テーブルを記憶するメモリと、
コントローラと、を備えるゲーミングマシンであり、
前記コントローラは、
(a)ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断し、
(b)前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始し、
(c)前記カウンタの値を比較した結果に基づいて、前記複数の決定テーブルのうち、一の決定テーブルを選択し、
(d)前記一の決定テーブルに基づいて、前記静止シンボルに最初に到達する移動シンボルを決定し、
(e)前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動させ、
(f)前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与え、
(g)前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与えることを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項6】
映像を表示するディスプレイと、
セカンドゲームにおいて、前記ディスプレイに表示され、静止状態となる静止シンボルと前記ディスプレイの画面内を移動する複数の移動シンボルと、からなる複数の特定シンボルのうち、一の移動シンボルについての選択を受け付ける入力デバイスと、を備えるゲーム制御方法であり、
コントローラが、ベーシックゲームにおいて、前記複数の特定シンボルが特定の態様で前記ディスプレイに表示されたか否かを判断する段階と、
前記コントローラが、前記複数の特定シンボルが前記特定の態様で表示されたと判断した場合に、前記セカンドゲームの実行を開始する段階と、
前記コントローラが、前記セカンドゲームにおいて、前記入力デバイスにより、前記複数の移動シンボルから一の前記移動シンボルに対する選択を受け付けたことに応じて、前記複数の移動シンボルを前記静止シンボルへ向けて移動する段階と、
前記コントローラが、前記複数の移動シンボルが前記静止シンボルに到達した順番を判断する段階と、
前記コントローラが、前記静止シンボルに最初に到達した移動シンボルが、前記一の移動シンボルである場合に、相対的に大きな賞を与える段階と、
前記コントローラが、前記一の移動シンボルとは異なる移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達したと判断した場合には、前記一の移動シンボルが最初に前記静止シンボルに到達した場合よりも小さな賞を与える段階と、を含むことを特徴とするゲーム制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2009−112774(P2009−112774A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−61448(P2008−61448)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】