説明

ベータ−アミロイド生成および/または凝集に関連した疾病の防止、処置および診断

本発明はβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の防止ならびに処置のための組成物ならびに方法を提供する。そのような方法は、N−末端短縮および/または翻訳後修飾Aβペプチドに対する免疫応答の誘導を包含する。これらのペプチドはβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の診断のための組成物ならびに方法においてさらに使用される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントがN−末端短縮および/または翻訳後修飾を含有することを特徴とする、β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントを含んでなる調製物。
【請求項2】
N−末端短縮β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントがβ−アミロイドの2、3、4、5、6、7、8、9または10位で開始し、翻訳後修飾がメチル化またはピログルタミル化であることをさらに特徴とする、請求項1に記載の調製物。
【請求項3】
ピログルタミル化が、β−アミロイドの3位で開始するN−末端短縮β−アミロイド変異体の3位に存在することをさらに特徴とする、請求項2に記載の調製物。
【請求項4】
β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントが配列番号1〜165よりなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の調製物。
【請求項5】
β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントがさらなる修飾を含み、その結果、二次元ゲル電気泳動において、前記さらなる修飾を伴わないβ−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントにより得られるスポットと比較して、β−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントの分離したスポットが生じることをさらに特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の調製物。
【請求項6】
N−末端APP可溶性フラグメントのC−末端がβ−アミロイドの1位、1〜2位、1〜3位、1〜4位、1〜5位、1〜6位、1〜7位、1〜8位、もしくは1〜9位よりなることを特徴とする、APPのセクレターゼ切断によって得ることのできるN−末端APP可溶性フラグメントを含んでなる調製物、またはそのC−末端フラグメントを含んでなる調製物。
【請求項7】
N−末端APP可溶性フラグメントまたはそのC−末端フラグメントが配列番号1〜6、14〜18、27〜30、53〜55、66〜67、79、および166〜261よりなる群から選択されるアミノ酸配列を含んでなることをさらに特徴とする、請求項6に記載の調製物。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載のβ−アミロイド変異体またはそのN−末端フラグメントをコードすることが可能な核酸配列を含んでなる、核酸調製物。
【請求項9】
請求項6または7のいずれか1項に記載のN−末端APP可溶性フラグメントまたはそのC−末端フラグメントをコードすることが可能な核酸配列を含んでなる、核酸調製物。
【請求項10】
N−末端短縮および/または翻訳後修飾β−アミロイド変異体を特異的に認識する抗体の調製のための方法であって、以下の工程:
(a)請求項1〜5に記載の調製物または請求項8に記載の核酸調製物を動物に免疫する工程;
(b)工程(a)の免疫化によって生成される抗体を得る工程;
(c)N−末端短縮および/または翻訳後修飾β−アミロイド変異体の特異的認識に関して、工程(b)において得られる抗体をスクリーニングする工程、
を含んでなる、上記方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法によって得ることのできる抗体。
【請求項12】
請求項6または7のいずれか1項に記載のN−末端APP可溶性フラグメントを特異的に認識する抗体の調製のための方法であって、以下の工程:
(a)請求項6もしくは7のいずれか1項に記載のN−末端APP可溶性フラグメントまたはそのC−末端フラグメントの調製物あるいは請求項9に記載の核酸調製物を動物に免疫する工程;
(b)工程(a)の免疫化によって生成される抗体を得る工程;
(c)請求項6または7のいずれか1項に記載のN−末端APP可溶性フラグメントの特異的認識に関して、工程(b)において得られる抗体をスクリーニングする工程、
を含んでなる、上記方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法によって得ることのできる抗体。
【請求項14】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物を含んでなるか、請求項11に記載の抗体を含んでなるか、もしくは請求項8に記載の核酸調製物を含んでなる、ワクチン組成物または治療組成物。
【請求項15】
アルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の防止のための予防ワクチンとしての使用のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11に記載の抗体、または請求項8に記載の核酸調製物。
【請求項16】
アルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の処置のための治療薬としての使用のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11に記載の抗体、または請求項8に記載の核酸調製物。
【請求項17】
アルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の防止のための予防ワクチンの製造のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11に記載の抗体、または請求項8に記載の核酸調製物の使用。
【請求項18】
アルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患を処置のための治療薬の製造のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11に記載の抗体、または請求項8に記載の核酸調製物の使用。
【請求項19】
アルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患の哺乳動物における防止ならびに/あるいは処置のための方法であって、前記方法は、請求項14に記載のワクチン組成物もしくは治療組成物の前記哺乳動物への投与を含んでなる、上記方法。
【請求項20】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物を含んでなるか、請求項6もしくは7のいずれか1項に記載の調製物を含んでなるか、または請求項11もしくは13のいずれか1項に記載の抗体を含んでなる診断あるいは療法診断キット。
【請求項21】
それぞれ請求項14に記載のワクチン組成物もしくは治療組成物によるワクチン化もしくは治療適用により哺乳動物において誘導される免疫応答の測定のための診断薬または療法診断薬として使用される請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物。
【請求項22】
それぞれ請求項14に記載のワクチン組成物もしくは治療組成物によるワクチン化もしくは治療適用により哺乳動物において誘導される免疫応答の測定のための診断または療法診断キットの製造のための請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物の使用。
【請求項23】
それぞれ請求項14に記載のワクチン組成物もしくは治療組成物によるワクチン化もしくは治療適用により哺乳動物において誘導される免疫応答の測定のための方法であって、以下の工程:
(a)前記哺乳動物から得られるサンプルにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載のβ−アミロイド変異体に特異的な抗体の量を決定する工程;
(b)工程(a)において決定される量と請求項14に記載のワクチンまたは治療組成物によるワクチン化または治療適用の前に哺乳動物に存在する前記β−アミロイド変異体に特異的な抗体の量とを比較する工程;
(c)工程(b)における比較から、哺乳動物がワクチン化または治療に応答しているかどうかを結論付ける工程であって、前記β−アミロイド変異体に特異的な抗体の量の増加が、哺乳動物がワクチン化または治療に応答していることを示すものである工程、
を含んでなる、上記方法。
【請求項24】
哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患に対する感受性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患を発展する危険性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド沈着のクリアランスのスクリーニングのためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷のレベルを予想するための診断薬あるいは療法診断薬として使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11または13のいずれか1項に記載の抗体、あるいは請求項6または7のいずれか1項に記載の調製物。
【請求項25】
哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患に対する感受性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患を発展する危険性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド沈着のクリアランスのスクリーニングのためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷のレベルを予想するための診断あるいは療法診断キットの製造のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の調製物、請求項11または13のいずれか1項に記載の抗体、あるいは請求項6または7のいずれか1項に記載の調製物の使用。
【請求項26】
哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患に対する感受性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患を発展する危険性を決定するためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド沈着のクリアランスのスクリーニングのためか、あるいは哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷のレベルを予想するための方法であって、以下の工程:
(a)前記哺乳動物における請求項1〜5のいずれか1項に記載のβ−アミロイド変異体の量、請求項6もしくは7のいずれか1項に記載のN−末端APP可溶性フラグメントの量、または前記β−アミロイド変異体または前記APP可溶性フラグメントに特異的な抗体の量を決定する工程;
(b)工程(a)において決定される量とコントロール哺乳動物における前記β−アミロイド変異体、前記N−末端APP可溶性フラグメント、または前記抗体の量とを比較する工程;
(c)工程(b)における比較から、哺乳動物がアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患にかかり易いかどうか、哺乳動物がアルツハイマー病などのβ−アミロイド形成および/または凝集に関連する疾患を発展する危険性にあるかどうか、哺乳動物におけるβ−アミロイド沈着が浄化されているかどうか、あるいは前記哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷はどのレベルであるかを結論付ける工程、
を含んでなる、上記方法。
【請求項27】
β−アミロイド変異体の量、N−末端APP可溶性フラグメントの量または前記β−アミロイド変異体もしくは前記N−末端APP可溶性フラグメントに特異的な抗体の量が、前記哺乳動物から得られる組織サンプルに対して決定されることをさらに特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷のレベルを予想するための請求項27に記載の方法であって、前記方法は、以下の工程:
(a)請求項14に記載のワクチン組成物または治療組成物を前記哺乳動物に対して投与する工程;
(b)前記哺乳動物から得られる生物学的液体サンプルにおいて、請求項1〜5のいずれか1項に記載β−アミロイド変異体の量を決定する工程;
(c)工程(b)において決定される量とコントロール哺乳動物から得られる生物学的液体サンプルにおける前記β−アミロイド変異体の量とを比較する工程;
(d)工程(c)における比較から、前記哺乳動物におけるβ−アミロイド負荷はどのレベルであるかを結論付ける工程、
を含んでなる、上記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−513259(P2006−513259A)
【公表日】平成18年4月20日(2006.4.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−505654(P2005−505654)
【出願日】平成15年7月18日(2003.7.18)
【国際出願番号】PCT/EP2003/007833
【国際公開番号】WO2004/013172
【国際公開日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【出願人】(399044160)イノジェネティックス・ナムローゼ・フェンノートシャップ (17)
【氏名又は名称原語表記】INNOGENETICS N.V.
【Fターム(参考)】