説明

ペレット、ペレットの製造方法、及びヒューム処理装置

【課題】金属材料の加工時に発生するヒュームに由来する微粉末を固化する方法及び装置を提供する。
【解決手段】金属材料の加工時に発生するヒュームから捕集した微粉末をスクリューコンベア35で供給路45から成形室48内に供給し、供給された微粉末が所定量に達したときに圧縮シリンダ44を作動させて圧縮スライダ43を下降させることにより微粉末を圧縮、減容、固化し、その後、圧縮スライダを上昇させて再びスクリューコンベアにより微粉末を成形室内にさらに供給して圧縮スライダを下降させて圧縮、減容、固化する操作を繰り返すことにより成形品を形成させ、成形品が所定の大きさに達したことが検出されたときに切換シリンダ47を作動させてスライド体46の排出孔46aをシリンダスリーブ51の成形孔51aと連通する位置に移動させ、圧縮スライダを下降させて成形品を排出する、金属材料の加工時に副生する微粉末の固化方法及び装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材の熱切断加工や溶接作業などの加工時に発生するヒューム由来のペレット、このペレットの製造方法、及びヒューム処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマアークもしくはレーザ光などにより金属板材(以下、「ワーク」という。)の熱切断加工を行うと、ワークの切断溝より吹き飛ばされた溶融金属や金属蒸気が凝固してなる数百ミクロンからサブミクロン単位の粉塵(成分は鋼板切断時には酸化鉄。以下、「ヒューム」という。)が発生する。このヒュームは、比重が0.5g/cm以下と軽く高温ガス中に浮遊するため、これを放置すると工場内の作業環境が悪化することになる。
このため、従来、この種の熱切断加工機においては、切断テーブルの内部空間から集塵ダクトを介して吸引したヒュームを集塵する集塵装置を付設し、この集塵装置を熱切断加工中に稼動することによって、熱切断時に発生するヒュームを捕集・集塵するようにしている。
【0003】
ここで、前記集塵装置としては、バグフィルタによりヒュームから微粉末を濾過するものや、電極板に微粉末を吸着させるものといった乾式集塵装置が多く用いられている。この乾式集塵装置において、ヒュームから分離・捕集された微粉末はホッパーに一旦貯留された後、ロータリーバルブやスクリューコンベア等によって自動的に装置外へ排出されたり、あるいはスコップ等を用いる手作業によって掻き出されて、ビニール袋、ドラム缶、ペール缶等に詰められ、産業廃棄物として処理される。
【0004】
なお、本願発明に関連する先行技術として、ダストフィルタ等により集塵された綿塵等の微粉体をプレス装置によってブリケット状に圧縮固化して排出するようにした技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−230727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、熱切断加工機に付設の集塵装置にて捕集されてホッパーに貯留された微粉末を処理する際に、手作業にて処理する場合には、粉塵が舞い上がり作業環境を汚すだけでなく、作業者にとって苦渋を強いる作業となる。また、ロータリーバルブやスクリューコンベア等によって自動的に装置外へ排出し、その排出口からドラム缶等に詰める場合でも、ドラム缶の入れ換え作業は人手に頼らざるを得ず、またその入れ換え時に粉塵の飛散を避けることができない。
【0007】
また、熱切断加工が多用される軟鋼板の切断においては、切断量が多いため大量のヒュームが発生する。特にプラズマ切断ではレーザ切断に比べて切断溝幅が広く切断速度も速いため、大量(多いところで1日100リットル)のヒュームが発生する。このため、産業廃棄物としての処理コストが嵩むことになり、これが熱切断加工、特にプラズマ切断加工のメリットを減じることにつながってしまう。
【0008】
一方、上述のように軟鋼板の切断により発生するヒュームの主成分は酸化鉄であるが、この酸化鉄はスクラップ(くず鉄、破材、残枠)と同様、電炉で再溶融すればリサイクル可能な工業原料である。しかし、前記集塵装置にて捕集された微粉末は比重が軽く搬送コストがかかる上、舞い上がり易く原料としての再利用が困難であるという欠点がある。また、この舞い上がりを防ぐために水分を加えたり、固化剤を混ぜてしまうと、酸化鉄としての再利用が不可能になってしまう。
以上のことから、集塵装置にて捕集した微粉末の処理、再利用のための方策が望まれているところである。
【0009】
なお、先行技術として挙げた前記特許文献1に記載のものは、紡績工場において集塵された綿塵等の微粉末を圧縮・固化する技術に関するもので、このような技術を、本願発明の対象とする熱切断加工時等に発生するヒュームの処理に直ちに適用することはできない。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、金属材の熱切断加工や溶接作業などの加工時に発生するヒュームから微粉末を捕集し、固化することにより、作業環境の改善、微粉末の処理コストの軽減、さらにはリサイクルの容易化を図ることのできるペレット、ペレットの製造方法、及びヒューム処理装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
ところで、熱切断等により発生するヒュームの主成分は、溶融金属の液滴が単純に凝固したものではなく、酸化反応が継続することで内部にガスが発生しその圧力で更に細かく飛び散り、数百ミクロンからサブミクロンの微粉末の酸化鉄となったものである。この微粉末の構造は、稠密なものではなく中空になっており、また、フレーク状の形状のものも含まれている。したがって、このような微粉末を固化剤を添加せずに所定の条件で加圧すると、減容の過程において相互に変形し組み合わされることで連結し固化することになる。
本発明者らは、このような知見に基づいて、本発明を完成するに至ったものである。
【0012】
請求項1に係る発明は、軟鋼板のプラズマ切断により発生する金属ヒューム由来の、酸化鉄を主成分とするペレットであることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のペレットにおいて、固化剤を有せず、加圧により生成されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のペレットにおいて、円筒状の成形孔と、成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部とを備え、前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間に、前記金属ヒュームから捕集された微粉末が通過でき、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部との間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成された加圧手段により、固化剤を加えずに加圧して減容固化することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載のペレットにおいて、加圧する圧力が100kg/cm2以上であることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る発明は、金属材のプラズマ切断加工時に発生するヒュームから乾式集塵装置により捕集された微粉末を、固化剤を加えずに加圧して減容固化するペレットの製造方法であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のペレットの製造方法において、円筒状の成形孔と、成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部とを備え、前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間に、前記金属ヒュームから捕集された微粉末が通過でき、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部との間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成された加圧手段により、固化剤を加えずに加圧して減容固化することを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に記載のペレットの製造方法において、金属材は軟鋼板であり、加圧する圧力が100kg/cm2以上であることを特徴とする。
【0014】
請求項8に係る発明は、
成形室と、
金属材のプラズマ切断加工時に発生するヒュームから捕集された微粉末を前記成形室に搬送する搬送手段と、
前記成形室に搬送されたヒュームの微粉末を加圧する加圧手段とを備え、
前記加圧手段は、円筒状の成形孔と、
成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部と、
成形孔におけるピストン部と対向する側に配置され、成形孔の一端をふさぐ位置に移動自在なスライド体とを有し、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間には微粉末の通過できる隙間が形成されているヒューム処理装置であることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、前記隙間は、前記微粉末を前記成形孔と前記ピストン部の間で固体潤滑剤として機能させることを特徴とする。
【0015】
請求項10に係る発明は、
金属材の熱切断加工時に発生するヒュームから捕集された微粉末を貯留するホッパと、
成形室と、
前記ホッパに貯留されたヒュームの微粉末を、外部から密閉した状態で前記成形室に搬送する搬送手段と、
前記成形室に搬送されたヒュームの微粉末を加圧する加圧手段と、
前記加圧手段を覆うカバーとを備え、
前記加圧手段は、成形孔と、
成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部と、
成形孔におけるピストン部と対向する側に配置され、成形孔の一端をふさぐ位置に移動自在なスライド体とを有し、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間には微粉末が通過でき、、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部の間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成され、
前記加圧手段からカバー内に漏れ出た微粉末を前記ホッパに戻すように構成されるヒューム処理装置であることを特徴とする。
【0016】
請求項11に係る発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載のヒューム処理装置において、
前記隙間は0.1〜0.15mmであることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項8乃至11のいずれかに記載のヒューム処理装置において、
前記搬送手段は、ヒュームの微粉末を前記成形室に自然落下により搬送するものであることを特徴とする。
【0017】
請求項13に係る発明は、請求項8乃至11のいずれかに記載のヒューム処理装置において、
前記搬送手段は、ヒュームの微粉末を前記成形室にスクリューコンベアにより圧送するものである
ことを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項8乃至13のいずれかに記載のヒューム処理装置において、
前記成形孔の先端部にテーパ加工が施されて拡径されている
ことを特徴とする。
請求項15に係る発明は、請求項8乃至14のいずれかに記載のヒューム処理装置において、
成形孔は側面に連通孔を有し、ヒュームの処理時には、ピストン部の側面部は連通孔を塞ぐ位置にあるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、金属材の加工時に発生したヒュームから分離・捕集された微粉末は、成形室で加圧・固化されてペレット状で排出されるため、粉塵の舞い上がりがなく、処理作業が容易に行え、作業環境の改善を図ることができる。また、前記微粉末は1/5〜1/20程度、好ましくは1/5〜1/15、さらに好ましくは1/7〜1/11に減容されるため、処理コストを大幅に削減することができる。さらに、減容固化した酸化鉄を主成分とするペレットは、産業廃棄物ではなく、スクラップと同様、再溶融して鋼材の原料として再利用することができるので、産業廃棄物の処理コストが不要であるだけでなく、工業用原料としての利用価値が生じ、これによってもコスト削減を図ることができる。
【0019】
また、本発明によれば、処理方法を例えばプラズマ切断機に適用することで、上述した効果を最も効果的に発揮することができる。
【0020】
また、本発明によれば、搬送される微粉末の量が多い場合には加圧力を高くすることができ、また成形室内で繰り返し微粉末を減容する場合には加圧力を低くすることができるというように、微粉末の状態に応じてより適正に微粉末の加圧・減容を行うことができる。
【0021】
さらに、本発明の構成を採用すれば、シリンダスリーブの内周面と圧縮スライダの外周面との摺動部に積極的に微粉末を侵入させることができ、その侵入させた微粉末がその摺動部の潤滑剤として機能し、シリンダスリーブおよび圧縮スライダの摩耗を防ぐことができる。
【0022】
また、貯留手段の内部空間は、微粉末の分離・捕集時は負圧状態となり、捕集手段の逆洗時には正圧状態となって、圧力変動が生じることになるが、本発明のように搬送手段を密閉構造にすることで、そのような圧力変動にかかわらず、搬送手段にて搬送される微粉末が外部に噴出して舞い上がるのを確実に防止することができる。
【0023】
また、本発明の構成を採用すれば、ヒュームから微粉末を分離・捕集する前に、プレフィルタによって予めヒューム中に混在している異物を除去するとともに、通過ヒュームの粒径を整えることができるほか、火の粉を遮断することができるので、搬送手段および成形室内で引っ掛かりによるトラブルの発生を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るプラズマ切断機の全体斜視図。
【図2】本実施形態の集塵装置の部分正面図。
【図3】本実施形態の集塵装置の部分側面図。
【図4】図2のA部断面図(a)とB部断面図(b)。
【図5】図3の部分拡大断面図(1)。
【図6】図3の部分拡大断面図(2)。
【図7】圧縮スライダおよびシリンダスリーブの詳細構造図。
【図8】圧縮成形および成形体排出動作説明図。
【図9】圧縮シリンダおよび切換シリンダの油圧回路図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明によるヒューム処理方法および処理装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1には、本発明の一実施形態に係るプラズマ切断機の全体斜視図が示されている。
【0027】
本実施形態において、プラズマ切断機は、切断機本体1と、この切断機本体1に吸引ダクト2を介して接続される集塵装置3とにより構成されている。
【0028】
前記切断機本体1は、ワーク4を支持するテーブル5と、このテーブル5に沿って床上に設置されたX軸軌道6上を走行可能とされた移動台車7と、この移動台車7に固定されるY軸軌道8に沿って移動自在なキャリッジ9と、このキャリッジ9上に搭載されてZ軸方向に移動自在な移動台10と、この移動台10に装着されてプラズマアークを噴射するトーチ11とを備えている。また、前記移動台車7、キャリッジ9、移動台10をそれぞれ駆動する図示されないサーボモータが設けられ、各サーボモータに所定のNCプログラムに従ってそれぞれNC制御指令を出力する制御装置12が設けられ、この制御装置12によってトーチ11の各軸における位置および速度が制御されることで、ワーク4が予め決められた切断形状に切断されるようになっている。
【0029】
前記テーブル5内空間は、テーブル5の一辺(本実施形態ではテーブル5の短辺)と平行に設けられる複数の仕切り板(図示せず)によって複数の小区画の排気室13に区切られ、各排気室13の一側に、加工時に発生したヒュームをその排気室13から吸引するための排気口14が設けられ、各排気口14と対向する位置(図1で右方)にはその排気口14に向けてプッシュエアーを送風する送風口(図示せず)が設けられている。
【0030】
前記テーブル5内空間において、排気口14を挟んで排気室13と反対側には各排気口14から吸引されたヒュームを合流させる吸引室15が配され、この吸引室15の端部が吸引ダクト2の一端部に連通されている。そして、この吸引ダクト2の他端部は、後述する集塵装置3のヒューム導入室25(図2参照)に連通されている。
また、前記吸引ダクト2とヒューム導入室25との接続部、言い換えればヒューム導入室25におけるヒューム導入口には、ヒュームを集塵装置3内へ吸引する前に所要の粒径に整えるためのプレフィルタ16が設けられている。このプレフィルタ16によって、予めヒューム中に混在している異物が除去される。このプレフィルタ16は、多数の鉄板を空気の流れに対して所定角度をもって配置したブラインド状を呈している。ヒュームはプレフィルタ16の鉄板に衝突し、運動エネルギーを奪われて落下分離される。よって、大きな粒径のヒュームが除去され、通過ヒュームの粒径が整えられる。
また、このプレフィルタ16は、通過ヒュームに混在する火の粉を遮断する機能も有している。このように微粉末の捕集に当たり、ヒュームをプレフィルタ16に通すことで、後述のスクリューコンベア26,35および成形室48内で引っ掛かりのトラブルの原因となる大きな異物(火の粉、スパッタ)を除去することができる。
【0031】
次に、集塵装置3の詳細構造について説明する。図2には、本実施形態の集塵装置の部分正面図が、図3には、同集塵装置の部分側面図がそれぞれ示されている。また、図4には、図2のA部断面図(a)とB部断面図(b)が示され、図5には、図3の部分拡大断面図(1)が、図6には、図3の部分拡大断面図(2)がそれぞれ示されている。
【0032】
本実施形態の集塵装置3は、アングル材などにより組み立てられた架台20と、この架台20の上方に配される集塵装置本体21と、この集塵装置本体21の下方に配されるホッパー(貯留手段)22とを備えて構成されている。集塵装置本体21は、上部に吸気ファン(図示せず)を有して清浄化された空気を排出する排気室23と、この排気室23に対してバグフィルタ24を隔てて配されるヒューム導入室25とを備えており、このヒューム導入室25に吸引ダクト2がプレフィルタ16を介して接続されてヒュームが導入されるように構成されている。
こうして、排気室23内の吸気ファン(吸引手段)が駆動されることにより、切断機本体1の吸引室15内のヒュームは空気とともに吸引ダクト2を介してヒューム導入室25内に吸入され、バグフィルタ24によってヒュームから微粉末が分離・捕集され、浄化された空気が排気室23を通って大気に放出されるようになっている。
【0033】
前記ヒューム導入室25の下方には前記ホッパー22が配され、バグフィルタ24にて分離・捕集された微粉末がそのホッパー22内に貯留される。なお、ホッパー22の下部壁面には図示されない複数個の空気噴出口が設けられ、これら空気噴出口からホッパー22内に貯留されている微粉末に空気が吹き付けられることによりその流動化を図るようにされている。
【0034】
前記ホッパー22の下方には、このホッパー22内に貯留された微粉末を排出するためのスクリューコンベア26が水平方向に配設されている。このスクリューコンベア26は、図4に示されるように、スクリュー軸27が中空にされるとともに、このスクリュー軸27が駆動モータ28の出力軸に結合され、かつ両端部が軸受29,30を介して支持されて駆動モータ28の駆動により回転されるように構成されている。また、スクリュー軸27には軸方向に所定の間隔で空気噴出口31が形成され、これら空気噴出口31から空気が噴出されることで、微粉末の流動化を促進しブリッジ現象を防ぐようにされている。
また、スクリュー軸27の表面には複数の切欠32が形成され、搬送中に微粉末が固形化するのを防ぐようにされ、これによってスクリューコンベア26から排出される微粉末量が一定になるようにされている。ここで、本実施形態のようにホッパー22下方の搬送手段としてスクリューコンベア26を用いると、例えばシュートを用いるものに比べてホッパー22の高さを低く抑えることができ、省スペース化による装置の小型化が実現できるという効果がある。
【0035】
前記スクリューコンベア26の排出口33には鉛直向きのシューター34が接続され、このシューター34の排出口下方には、前記スクリューコンベア26と直交する水平向きの微粉末圧送用のスクリューコンベア35が配されている。図5に示されるように、このスクリューコンベア35は、スクリュー軸36が駆動モータ37の出力軸に結合されてその駆動モータ37の駆動により回転され、この回転時にシューター34から供給された微粉末を前方へ向けて圧送する。なお、本実施形態のように微粉末を後述の圧縮装置38に導入する搬送手段としてスクリューコンベア35を用いることで、微粉末を一定量ずつ確実に圧縮装置38へ送り込むことができるという効果がある。
【0036】
前記スクリューコンベア26、シューター34およびスクリューコンベア35により構成される搬送手段、言い換えればホッパー22から後述の成形室48に至る搬送手段は、密閉構造にされている。その理由は、1)バグフィルタ24にて分離・捕集された微粉末は舞い上がり易いこと、2)ホッパー22は、微粉末の分離・捕集時は負圧状態となり、バグフィルタ24の逆洗時には正圧状態となるが、もし搬送手段の一部が外気に対して開口していると、圧力変動により微粉末がその開口より噴出することがある、という点にある。
また、本実施形態では、スクリューコンベア26,35を水平配置にしたが、これらは水平よりも下方に傾斜させた配置にすることもできる。こうすることで、搬送される微粉末が自重により圧縮されることがなく、搬送途中での詰まりが発生するのを防止することができる。
【0037】
図6に示されるように、前記スクリューコンベア35の出口には圧縮装置38が接続されている。この圧縮装置38は、架台20の下部に配された小架台39上に載置され、基台40上に立設されるスライド筒体41と、このスライド筒体41の収容孔内に嵌合される円筒状の成形孔51aを有するシリンダスリーブ51と、プレスフレーム42に支持されて前記シリンダスリーブ51の内周面に沿って上下動自在に配される圧縮スライダ43と、この圧縮スライダ43を油圧駆動により上下動させる圧縮シリンダ44とを備えている。
そして、スライド筒体41の側部には微粉末の供給路45が穿設されるとともに、この供給路45に連通する連通孔51bがシリンダスリーブ51に穿設され、前記供給路45がスクリューコンベア35の排出口と連通するようにされている。
【0038】
また、前記スライド筒体41の下部には、圧縮スライダ43の移動方向に直交する方向にスライド自在なスライド体46が介挿され、このスライド体46が切換シリンダ47の作動により図6で左右方向に往復動されるようになっている。スライド体46には、前記シリンダスリーブ51の成形孔51aよりも若干大きめの排出孔46aが形成され、この排出孔46aが成形孔51aと連通したとき(図6の状態)に、成形品49(図8参照)がその排出孔46aおよび基台40に形成された排出孔40aを通って下方に落下するようにされている。なお、スライド体46がシリンダスリーブ51の成形孔51aを塞ぐ位置に移動したときには、スライド筒体41の側面と、スライド体46の上面と、圧縮スライダ43の下面とで成形室48が形成される。なお、本実施形態におけるスライド筒体41、シリンダスリーブ51、圧縮スライダ43およびスライド体46等が、本発明における加圧手段に相当する。
【0039】
次に、圧縮スライダ43およびシリンダスリーブ51の詳細構造について図7を参照しつつ説明する。なお、図7(a)(b)はそれぞれ圧縮スライダ43の上面図および正面図であり、図7(c)(d)はそれぞれシリンダスリーブ51の上面図および正面図である。
【0040】
圧縮スライダ43は、太径の基部43aと、この基部43aの先端部に設けられる細径のピストン部43bとを備え、基部43aに形成された二面幅部43c,43cがプレスフレーム42側に配された摺動部材42a,42b(図6参照)に沿って摺動できるように構成されている。なお、ピストン部43bには高周波焼入れが施されている。
一方、シリンダスリーブ51は、上端部にフランジ部51cを有するとともに、円筒状の成形孔51aを有し、側部にその成形孔51aに連通する連通孔51bを有する形状とされている。こうして、シリンダスリーブ51の成形孔51a内に圧縮スライダ43のピストン部43bが嵌合され、ピストン部43bが成形孔51aに沿って摺動されることで、成形室48内の微粉末が加圧・減容される。
【0041】
ここで、成形孔51aの内径D1は、ピストン部43bの外径D2に対して0.1〜0.15mm程度大きくなるように、言い換えればシリンダスリーブ51の内周面とピストン部43bの外周面との間には、0.1〜0.15mm程度の加圧される微粉末の通過できる隙間(クリアランス)が形成されている。
また、シリンダスリーブ51の成形孔51aの先端部P(図7(d)参照)にはテーパ加工が施されてやや拡径され、これによって微粉末の排出時に詰まりが発生するのを防ぐようにされている。
【0042】
このようにシリンダスリーブ51の内周面とピストン部43bの外周面との間に隙間(クリアランス)を設けるのは次の理由による。すなわち、発明者らのテストによれば、シリンダスリーブ51とピストン部43bとの摺動部に積極的に微粉末を侵入させることで、この微粉末が摺動に際しての邪魔者ではなく、固体潤滑剤として働くことがわかった。
これは、微粉末の形状が球形であり、ベアリングの鋼球のように作用していることによるものと解される。テストでは、シリンダスリーブ51とピストン部43bとの間のクリアランスを直径で0.15mm程度とすることで、摺動面の焼付きも生じず、シリンダスリーブ51およびピストン部43bがほとんど摩耗しないことがわかった。ただし、このようなクリアランスを設けると、そのクリアランスより微粉末が漏れてくるので、周囲を汚さないために、本実施形態では、図示されていないが、スライド筒体41の外周部をカバーで覆うとともに、このスライド筒体41から漏れ出た微粉末をホッパー22に戻すようにされている。なお、本実施形態では、集塵装置3内へヒュームを吸引する前にプレフィルタ16によって所要の粒径に整えられるようにされているので、シリンダスリーブ51とピストン部43bとの摺動部における微粉末の固体潤滑剤としての機能がより確実に発揮され、加圧部の信頼性と耐久性の向上を図ることができる。
【0043】
次に、以上のように構成されているプラズマ切断機におけるヒュームの処理工程を説明する。
【0044】
切断機本体1のテーブル5上にワーク4が搬入されてそのワーク4の切断加工が開始されると、集塵装置3の吸気ファンが駆動されるともに、テーブル5の下部に設けられた送風口からプッシュエアーが吹き出される。
これによりワーク4の加工時に発生したヒュームは、排気口14側から排気室13内の空気が吸引されることにより、空気とともに吸引ダクト2を介して集塵装置3に導かれる。その際、吸引ダクト2にて搬送されるヒュームは、その途中に介挿されたプレフィルタ16を通過する際に所要の粒径に整えられるとともに、ヒューム中に混在している異物が除去される。
【0045】
こうして、集塵装置3のヒューム導入室25内に吸入されたヒュームは、バグフィルタ24によって微粉末が分離・捕集され、浄化された空気が排気室23を通って大気に放出される。一方、バグフィルタ24に捕捉された微粉末はヒューム導入室25下方のホッパー22内に貯留され、このホッパー22に設けられた空気噴出口から噴出される空気によって適宜その流動化が図られる。
【0046】
所要量の微粉末がホッパー22内に貯留されると、駆動モータ28によりホッパー22下方のスクリューコンベア26を駆動する。すると、ホッパー22内の微粉末は順次スクリューコンベア26上に落下してそのスクリューコンベア26によってその排出口33まで搬送される。この搬送時にスクリュー軸27に形成された空気噴出口31から空気が噴出されることで微粉末の流動化が促進され、またスクリュー軸27の表面に形成された切欠32によって搬送中に微粉末が固形化するのが防がれる。
【0047】
この後、排出口33からシューター34を介して落下した微粉末は、このシューター34下方のスクリューコンベア35上に落下し、駆動モータ37によるスクリューコンベア35の間欠駆動によって前方へ圧送され、圧縮装置38のスライド筒体41に形成された供給路45から成形室48内に供給される。なお、この成形室48内に微粉末が供給される際には、スライド体46は図8(a)に示されるように成形孔51aを塞ぐ位置にある。
【0048】
こうして、成形室48内に供給された微粉末が所定量に達すると、圧縮シリンダ44が作動されて圧縮スライダ43が下動し、そのピストン部43bによって成形室48内の微粉末が圧縮されて減容固化される。
ここで、成形室48内への微粉末の供給時には圧縮スライダ43が上昇位置で停止し、微粉末の供給停止時には圧縮スライダ43が下動して成形室48内の微粉末を加圧するように、スクリューコンベア35の間欠駆動と圧縮スライダ43の上下動とが相互に連動するように制御される。また、2つのスクリューコンベア26,35も相互に連動して駆動される。
【0049】
このようにしてスクリューコンベア35による微粉末の供給と圧縮スライダ43の上下動とが数回繰り返されると、成形室48内に供給された微粉末が加圧・固化されて成形品49が形成される。
この成形品49が所定の大きさ(高さ)になったことが、圧縮シリンダ44の位置を図示されないリミットスイッチにて検出することにより検出されると、スクリューコンベア35および圧縮スライダ43が共に停止されるとともに、切換シリンダ47が作動されて、図8(b)に示されるようにスライド体46が前進し、このスライド体46の排出孔46aがシリンダスリーブ51の成形孔51aと連通し、この位置で圧縮スライダ43が下動されることにより、成形品49が下方へ突き落とされる。なお、小架台39内には回収箱50(図2、図3参照)が置かれており、落下した成形品49はその回収箱50内に収容される。なお、本実施形態において、圧縮スライダ43およびスライド体46の排出孔46aが、本発明における排出手段に相当する。
【0050】
ここで、前記圧縮シリンダ44と切換シリンダ47とは図9に示されるような油圧回路52によって作動される。この油圧回路52においては、電動機53にて駆動される可変容量型油圧ポンプ54からの圧油が、比例電磁リリーフ弁59にて減圧され、第1油路55から第1方向切換弁56を経由して、圧縮シリンダ44のヘッド側室44aもしくはロッド側室44bのいずれかへ供給され、この圧縮シリンダ44のロッド側室44bもしくはヘッド側室44aからの戻り油が前記第1方向切換弁56を経由して、第2油路57からタンク58に戻されるようになっている。また、前記可変容量型油圧ポンプ54からの圧油は、比例電磁リリーフ弁59にて減圧され、第1油路55から第2方向切換弁60を経由して、切換シリンダ47のヘッド側室47aもしくはロッド側室47bのいずれかへ供給され、この切換シリンダ47のロッド側室47bもしくはヘッド側室47aからの戻り油が前記第2方向切換弁60を経由して、第2油路57からタンク58に戻されるようになっている。こうして、第1方向切換弁56がA位置にあるときには、圧縮スライダ43は収縮方向(上方)へ移動し、第1方向切換弁56がB位置にあるときには、圧縮スライダ43は伸長方向(下方)へ移動する。また、第2方向切換弁60がA位置にあるときには、切換シリンダ47は収縮方向(図6で左方)へ移動し、第2方向切換弁60がB位置にあるときには、切換シリンダ47は伸長方向(図6で右方)へ移動する。
【0051】
前記比例電磁リリーフ弁59はその設定圧が変更可能にされており、この比例電磁リリーフ弁59にて調整された設定圧力の圧油が圧縮シリンダ44(および切換シリンダ47)に供給される。この場合、切換シリンダ47が収縮位置にあるとき、言い換えればスライド体46が図8(a)に示されるように成形孔51aを塞ぐ位置にあるときには、比例電磁リリーフ弁59の設定圧が第1油路55に加わることになるので、この比例電磁リリーフ弁59の設定圧を変更することで、圧縮シリンダ44により成形室48内の微粉末に加えられる加圧力が変更可能となる。なお、本実施形態における比例電磁リリーフ弁59が、本発明における加圧力変更装置に対応する。
【0052】
比例電磁リリーフ弁59による設定圧は、搬送される微粉末の量が多い場合には高めに設定され、また成形室48内で繰り返し微粉末を減容する場合には、先に成形した微粉末が砕けないように低めに設定される。また、成形室48内で減容・固化された成形品49を下方へ突き落とす際には前記設定圧は高めに設定される。このように、成形室48内の微粉末の量や状態に応じて比例電磁リリーフ弁59の設定圧、言い換えれば成形室48内の微粉末に加えられる加圧力を変更できるようにすることで、より適正に微粉末の加圧・減容を行うことが可能である。
【0053】
本実施形態において、成形室48における圧縮スライダ43の加圧力は100kg/cm以上とするのが好ましい。この加圧力が100kg/cm未満であると、微粉末を固化させることが困難である。
【0054】
本実施形態によれば、微粉末を加圧・固化する工程における減容率(みかけ密度)を1/5〜1/20にすることができる。しかも、固化剤なしで減容・固化することが可能である。したがって、処理費用を大幅に削減することができるだけでなく、減容固化した酸化鉄を主成分とするペレットは、スクラップと同様、再溶融して鋼材の原料として再利用することができるので、工業用原料としての利用価値(有償での引き取り)が生ずるという効果がある。勿論、従来のように、粉塵の舞い上がりによる作業環境への悪影響が生じることもなく、また作業者に苦渋作業を強いることもない。
【0055】
本実施形態によれば、ホッパー22下部よりスクリューコンベア26にて搬出された微粉末を、搬送手段としてのスクリューコンベア35により成形室48に送り込むようにしているので、微粉末の搬出量にムラがなく、確実に一定量の微粉末を成形室48に送り込むことができる。なお、本実施形態では、搬送手段としてスクリューコンベア35を用いたものを説明したが、この搬送手段としては、他に、シリンダピストン、自然落下方式等を用いることもできる。
【0056】
本実施形態では、スクリューコンベアによりヒュームに圧力を加えながら搬送する、いわゆる圧送であったが、ベルトコンベアのように単に搬送させる方式を採っても良い。また、スクリューコンベア26,35等の自動的な搬送手段に代えて、人手によるハンドリングを介在させることもできる。
【0057】
本実施形態では、成形室48内の微粉末を加圧して減容させる加圧手段として、油圧駆動による圧縮シリンダ44を用いたものを説明したが、この加圧手段としては、空圧装置やネジ駆動、モータのような他の手段を用いることもできる。なお、リンク機構やエキセン機構などを用いた場合には、加圧力の変更を行うのが困難であるという欠点がある。
【0058】
本実施形態では、バグフィルタにより微粉末を分離・捕集するものについて説明したが、この分離・捕集手段としては、電気集塵器を用いることもできる。
【0059】
本実施形態では、プラズマ切断機を例にとってそのヒュームの処理方法について説明したが、本発明は、レーザ加工機等の他の熱切断加工機のほか、溶接作業時に生じるヒュームの処理に対しても適用できるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0060】
1…切断機本体
2…吸引ダクト
3…集塵装置
4…ワーク
5…テーブル
11…トーチ
13…排気室
14…排気口
15…吸引室
16…プレフィルタ
21…集塵装置本体
22…ホッパー
23…排気室
24…バグフィルタ
25…ヒューム導入室
26…スクリューコンベア
34…シューター
35…スクリューコンベア
38…圧縮装置
41…スライド筒体
43…圧縮スライダ
44…圧縮シリンダ
46…スライド体
47…切換シリンダ
48…成形室
49…成形品
51…シリンダスリーブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟鋼板のプラズマ切断により発生する金属ヒューム由来の、酸化鉄を主成分とするペレット。
【請求項2】
固化剤を有せず、加圧により生成されることを特徴とする請求項1記載のペレット。
【請求項3】
円筒状の成形孔と、成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部とを備え、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間に、前記金属ヒュームから捕集された微粉末が通過でき、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部との間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成された加圧手段により、固化剤を加えずに加圧して減容固化することを特徴とする請求項2記載のペレット。
【請求項4】
加圧する圧力が100kg/cm2以上であることを特徴とする請求項2又は3記載のペレット。
【請求項5】
金属材のプラズマ切断加工時に発生するヒュームから乾式集塵装置により捕集された微粉末を、固化剤を加えずに加圧して減容固化することを特徴とする、酸化鉄を主成分とするペレットの製造方法。
【請求項6】
円筒状の成形孔と、成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部とを備え、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間に、前記金属ヒュームから捕集された微粉末が通過でき、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部との間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成された加圧手段により、固化剤を加えずに加圧して減容固化することを特徴とする請求項5記載のペレットの製造方法。
【請求項7】
金属材は軟鋼板であり、加圧する圧力が100kg/cm2以上であることを特徴とする請求項5又は6記載の酸化鉄を主成分とするペレットの製造方法。
【請求項8】
成形室と、
金属材のプラズマ切断加工時に発生するヒュームから捕集された微粉末を前記成形室に搬送する搬送手段と、
前記成形室に搬送されたヒュームの微粉末を加圧する加圧手段とを備え、
前記加圧手段は、円筒状の成形孔と、
成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部と、
成形孔におけるピストン部と対向する側に配置され、成形孔の一端をふさぐ位置に移動自在なスライド体とを有し、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間には微粉末の通過できる隙間が形成されている
ことを特徴とするヒューム処理装置。
【請求項9】
前記隙間は、前記微粉末を前記成形孔と前記ピストン部の間で固体潤滑剤として機能させることを特徴とする請求項8に記載のヒューム処理装置。
【請求項10】
金属材の熱切断加工時に発生するヒュームから捕集された微粉末を貯留するホッパと、
成形室と、
前記ホッパに貯留されたヒュームの微粉末を、外部から密閉した状態で前記成形室に搬送する搬送手段と、
前記成形室に搬送されたヒュームの微粉末を加圧する加圧手段と、
前記加圧手段を覆うカバーとを備え、
前記加圧手段は、成形孔と、
成形孔の内周面に沿って摺動可能なピストン部と、
成形孔におけるピストン部と対向する側に配置され、成形孔の一端をふさぐ位置に移動自在なスライド体とを有し、
前記成形孔の内径と、前記ピストン部の外径との間には微粉末が通過でき、該微粉末を前記成形孔と前記ピストン部の間で固体潤滑剤として機能させる隙間が形成され、
前記加圧手段からカバー内に漏れ出た微粉末を前記ホッパに戻すように構成される
ことを特徴とするヒューム処理装置。
【請求項11】
前記隙間は0.1〜0.15mmであることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載のヒューム処理装置。
【請求項12】
前記搬送手段は、ヒュームの微粉末を前記成形室に自然落下により搬送するものであることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のヒューム処理装置。
【請求項13】
前記搬送手段は、ヒュームの微粉末を前記成形室にスクリューコンベアにより圧送するものである
ことを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のヒューム処理装置。
【請求項14】
前記成形孔の先端部にテーパ加工が施されて拡径されている
ことを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のヒューム処理装置。
【請求項15】
成形孔は側面に連通孔を有し、ヒュームの処理時には、ピストン部の側面部は連通孔を塞ぐ位置にあるように構成されていることを特徴とする請求項8乃至14のいずれかに記載のヒューム処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−69536(P2010−69536A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−230641(P2009−230641)
【出願日】平成21年10月2日(2009.10.2)
【分割の表示】特願2008−68273(P2008−68273)の分割
【原出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(394019082)コマツ産機株式会社 (103)
【出願人】(503159450)シンコー技研株式会社 (11)
【Fターム(参考)】