説明

ペレット又はブリケットの製造方法

処理可能な粒子の形態のリグニン含有材料からペレット又はブリケットを製造する方法が提供され、当該方法は、材料が約30重量%よりも多くの、代替的に、約20重量%よりも多くの相対含水率を有するならば、材料を乾燥ステップに移し、材料を約0〜30重量%の、代替的に、約0〜20重量%の相対含水率まで乾燥するステップと、選択的に、中間貯蔵ステップを介して、材料を熱処理ステップに移し、蒸気を反応炉内に噴射することによって、材料を約180〜235℃まで加熱するステップと、材料を軟化し且つリグニンを解放するために十分な時間に亘って到達される時間で、材料を反応炉内で維持するステップと、少なくとも1回のステップで反応炉内の圧力を減少するステップと、処理済み材料をペレット化又はブリケット化するステップとを含む。本発明は、当該方法によって製造されるペレット又はブリケットにも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木、竹、バガス、藁、又は、草からのように、リグニン含有材料からペレット及びブリケットを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境に関して、特に、「化石」COの排出に関して、着実に増大する焦点がある。従って、「化石」COの排出を削減するために、化石エネルギ源(石油、ガス、石炭、及び、コークス)から生物学的な再生可能なエネルギ源への移行を達成することの強い国際的なコミットメント(履行責任)がある。
【0003】
木の燃料パレットは、最も速く成長しているバイオエネルギの形態の1つである。ウッドパレット及びブリケットは幾つかの他の用途も有するが、最も一般的な使用の分野は燃料ペレットとしての使用である。今日、ウッドペレットは、欧州及び北米における多数の工場で相当な量で製造されている。
【0004】
伝統的には、原料は、主に、3mm未満の典型的な粒子サイズ及び約50〜55重量%の相対含水率を備える鋸屑、及び、約10〜18重量%の範囲内の典型的な相対含水率を備える平削り製粉所、家具工場等からの残留物である原料である。
【0005】
(機械的プロセス)
微粉砕及び圧縮を含むペレットを製造する最も一般的な方法の主な機能は、以下の通りです。
【0006】
乾燥
約18〜20重量%よりも多くの相対含水率を備える原料はペレット化の前に乾燥される。これらの材料は原料の大部分を構成し、今日それらは鋸屑である。乾燥は普通ドラム乾燥機内で行われ、原料がドラム乾燥機内に導入され、チップ/バーク等を燃料とする燃焼工場からの煙道ガスがドラム乾燥機内に噴射され、直接乾燥が煙道ガスに基づき行われる。しかしながら、低温乾燥機を含む幾つかの種類の乾燥機が使用されている。
【0007】
研磨
次のステップは、約2mm未満の典型的な粒子サイズへの、原料の機械的な微粉砕である。普通これは衝撃式製粉器(ハンマーミル)内で行われる。
【0008】
ペレット化
次に、材料はペレットプロセスに移され、そこでは、典型的には、ペレット化が行われ、材料はリングダイ内の円筒形孔を通じて押し込まれ、出て来る圧縮済み材料は切断されてペレットになる。
【0009】
冷却
次に、高温及び軟粘稠度を有する新しい製造済みペレットは冷却機に移される。ペレットの制御された冷却が得られると同時に、微粉の量が減少されるように、冷却機は空気が内部を通る容器である。次に、最終ペレットが冷却機から出る。
【0010】
このようにして製造されるペレットに関して、微粉(屑)の量は、特に輸送及び取扱いの後、所望よりも高いことが多い。従って、ペレット化プロセスの間に、ある程度まで、結合材(木材加工の副産物であるリグノスルホネートであることが多い)が前もって加えられる。しかしながら、これは化学物質の望ましくない添加である。
【0011】
US4,502,227及びGB2402398は、ウッドペレットの乾燥及びペレット化を記載している。
【0012】
ブリケットはペレットと同じ原料から製造される。ペレットは約6.8〜12mmの典型的な直径及び約10〜20mmの長さを有するが、ブリケットはより大きく、約50mmの典型的な直径及び約20mm以上であって約300mmまでの長さを備える。ブリケットはリングダイ内ではなく、別個のブリケットプレス内で製造され、原料はブリケットプレス内で圧縮される。ブリケットは、典型的には、ペレットよりも低い容積重量を有する。
【0013】
(蒸気爆発)
NO320971/EP1776440から、原料が先ず30〜45重量%の相対含水率まで乾燥され、次に、反応炉に移され、材料を軟化するのに十分な時間に亘って200〜300℃に維持されるまで反応炉に蒸気が供給され、然る後、材料が「蒸気爆発」されるよう、少なくとも2段階で除圧される。次に、材料は繊維離解され、リグニンが解放される。材料は引き続き新しい乾燥ステップに移され、然る後、材料は選択的にペレット化される。この方法は今日商業的に使用されている方法である。
【0014】
この技術が依然として使用されている主要な理由の1つは、当該技術分野において、材料が圧力タンク内で繊維離解されるのを可能にするために、30〜45%として与えられる「十分な残留水分」が材料中になければならず、よって、より低い水分レベルでは繊維離解のための十分な水分がないという見方が取られていることである。NO320971/EP1776440には、従来的な45〜65%に対するものとして当該発明に従った30〜45%の相対含水率を用いてさえ、減圧によって繊維離解のための十分な残留水分があることが示されている。従って、当該技術においては、過剰に低い含水率、即ち、30%より下の含水率は十分な力の蒸気爆発をもたらさないことが想定される。
【0015】
更に、より低い水分レベルでは、材料と反応炉の逃し管との間の摩擦が上昇することが観察され、実際的な経験は、30%よりも乾燥した材料での試運転中、工場にある反応炉を空にする問題があることを示した。
【0016】
その上、従来技術によれば、排出後の凝縮の結果としての材料中の水分の分散がペレット化のために十分に均一であることを保証するために、2つの乾燥ステップが使用され、一方は蒸気爆発前であり、他方は蒸気爆発後である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
上記の方法において使用される温度範囲内では、短時間の後、有機材料の特定の加水分解及び望ましくない乾物の損失が開始する。何故ならば、材料は加水分解され、よって、ペレット化プロセス中の加熱の間又は乾燥後のいずれかにおいて、材料のエネルギ分は消失し或いは酸化される。従来技術の方法を用いるならば、この乾物損失は数パーセントである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
「リグニン含有材料」という用語は、リグノセルロース材料、木含有材料、例えば、木、竹、バガス、藁、又は、草のような、本発明において使用し得るリグニンを含む如何なる材料であってもよいことが理解されるべきである。リグニン含有材料は、粉末(powder)、屑(dust)、鋸屑(saw
dust)、削屑(chip)、破片(splinter)、削取り片(chipping)、削出し片(shaving)、切断片(cutting)、又は、類似の粒子(particle)の形態のような、如何なる適切な処理可能な形態であってもよい。
【0019】
よって、本発明によれば、処理可能な粒子の形態のリグニン含有材料からペレット又はブリケットを製造する方法が提供され、本方法は、
(a)前記材料が約30重量%よりも多くの、代替的に、約20重量%よりも多くの相対含水率を有するならば、材料を乾燥ステップに移し、材料を約0〜30重量%の、代替的に、約0〜20重量%の相対含水率まで乾燥するステップと、
(b)選択的に、中間貯蔵ステップを介して、材料を熱処理ステップに移し、蒸気を反応炉内に噴射することによって、材料を約180〜235℃まで加熱するステップと、
(c)材料を軟化し且つリグニンを解放するために十分な時間に亘って到達される時間で、材料を反応炉内で維持するステップと、
(d)少なくとも1回のステップで反応炉内の圧力を減少するステップと、
(e)処理済み材料をペレット化又はブリケット化するステップとを含むことを特徴とする。
【0020】
本方法の好適実施態様は、従属項において示され、1つの特徴は、材料がリグノセルロース材料、木含有材料、木、竹、バガス、藁、又は、草を含む群から選択される方法に関する。屑、鋸屑、削屑、破片、粗い粒子、削取り片、削出し片、又は、切断片を含む群からも材料を選択し得る。
【0021】
他の特徴において、本発明は、反応炉内に噴射される前記蒸気が過熱非飽和蒸気であり、材料の相対水分の約1〜5パーセント単位、又は、約4〜5パーセント単位、及び、代替的に、約5パーセント単位の範囲内であるように、蒸気が加熱処理中に材料の水分を更に減少する発明に関する。
【0022】
可能であれば、ステップ(d)とステップ(e)との間で、ステップ(d2)において、処理済み材料を反応炉から空にして収容タンク又はサイクロン内に収容してもよく、蒸気からの可能な限り僅かな凝縮水がプロセス又は製品において更に水分として連行されるよう、蒸気は収容タンク又はサイクロンで材料から分離される。更に、ステップ(d)とステップ(e)との間、好ましくは、選択的なステップ(d2)の後のステップ(d3)において、処理済み材料はリグニン含有材料と混合される。
【0023】
1つの実施態様において、材料が反応炉ステップ(b)に移る前に、材料を約5〜15重量%、代替的に、約2〜12重量%の相対含水率まで乾燥してもよい。反応炉内の保持時間は、約10秒〜2時間、約30秒〜60分、約1〜30分、約1〜20分、約1〜15分、及び、代替的に、約1〜12分の範囲内であり得る。
【0024】
1つの実施態様において、材料が繊維離解されるよう、反応炉の最終減圧は蒸気爆発によって突然行われるのに対し、他の実施態様では、反応炉の減圧は蒸気爆発を伴わずゆっくり行われる。
【0025】
材料は、約25mmの長さを備えるようなセルロースチップのように、粗い粒子であり得る。約3mm未満の長さを備えるような屑又は鋸屑の形態のように、反応炉ステップの前に材料を微細に分割し得る。
【0026】
可能であれば、混合済み材料は、約18重量%未満の含水率、及び/又は、約2mm未満の典型的な粒子サイズを有する。
【0027】
他の特徴において、本発明は上記のような方法に関し、本方法は、(f)ペレット又はブリケットを冷却機に移し、ペレット又はブリケットの制御された冷却のために、冷却機を通じて空気が通され、それによって、微粉の量が減少されるという追加的なステップを含む。
【0028】
他の特徴において、本発明は上述の方法に従って製造されるペレット又はブリケットに関する。ペレット又はブリケットは、約5重量%未満、代替的に、約2重量%未満の相対含水率を含み、可能であれば、約5.0MWh/tonne以上、又は、5.2MWh/tonne以上のエネルギ量を有し得る。
【0029】
乾燥
使用されるべき材料は事前乾燥され、或いは、30重量%未満、又は、20重量%未満の相対含水率を有してもよく、よって、乾燥を必要としない。水分が30重量%より上、又は、20重量%より上であるならば、材料はプロセス自体におけるプロセスとして乾燥される。よって、反応炉内に送り込まれる材料は、従来技術において以前に使用された含水率よりも実質的に低い含水率を有する。本発明は、従来技術における30〜45%に対するものとして、約0〜30%、代替的に、約0〜20%の乾燥後水分を開示し、それによって、導入的に説明されたような従来技術において依然として存在する一部の大きな欠点を克服する。材料中の水分減少は、より少ない反応炉内の蒸気消費をもたらし、それはより低い製造コストをもたらす。反応炉に進入する材料の相対含水率は、好ましくは、約5〜15重量%、又は、約2〜12重量%の範囲内にある。
【0030】
材料を本発明に従った範囲まで乾燥することによって、凝縮水は僅かであるので、既述のペレット化に関する水分の分散における不均一性の問題が解消される。よって、(蒸気爆発前の乾燥と材料がペレットプレスに移る前の乾燥とを含む)従来技術におけるような2回のステップにおいての代わりに、(蒸気爆発に前にのみ)1回のステップで乾燥を行うことができ、それは以前のように2回の乾燥ステップが使用される場合よりも実質的に低い投資コストをもたらす。
【0031】
最終製品の水分を減少するために、蒸気爆発後に処理済み材料を更に乾燥することが可能であり、反応炉内の含水率が質量の0〜30%の間隔の上半分にあるならば、それは主として電気(current)である。
【0032】
一部の乾燥は、例えば、上述の方法のステップ(d)の後に、乾燥飽和蒸気の代わりに、過熱(非飽和)蒸気を反応炉内に噴射することによって起こり得る。これは蒸気が飽和するまで蒸発する乾燥材料をもたらし、反応炉内での処理後の材料中の水分は、飽和蒸気のみが噴射される場合よりも低い。
【0033】
熱処理
処理のための温度範囲を、既知の200〜300℃の範囲と比べて、約180〜235℃に限定することによって、235℃よりも上で起こる材料中の望ましくない反応も回避されると同時に、エネルギ消費、特に、蒸気生成に関して、動作的に最適な温度内に留まる。
【0034】
反応炉内の保持時間は、有利に、約1〜12分である。
【0035】
減圧
反応炉内の減圧は、以下のいずれかにおいて起こる。
(1)最終減圧が突然起こり、それによって、材料が繊維離解され且つリグニンが解放される蒸気爆発を得る減圧。
(2)この減圧自体は材料の繊維離解をもたらさないが、材料が上述のような温度範囲、約180〜235℃で、十分な長さの時間に亘って加熱されるので、それにも拘わらずリグニンは解放される漸進的な減圧。
【0036】
方法(2)は、材料が(例えば、3mm未満の典型的な長さを備える鋸屑のように或いはより一層微細に分割される材料のように)反応炉内の処理の前に相対的に微細に分割されるときに最適であるのに対し、方法(1)は、(例えば、約25mmの典型的な長さを備えるセルロースチップのような)より粗い粒子があるときに好ましい。これは、方法(1)を用いるならば、原料はセルロースチップのサイズであるとしても、反応炉内の処理後に機械的な微粉砕の必要がないという事実に起因する。しかしながら、方法(2)が使用されるならば、材料が如何なる更なる機械的粉砕を用いずに直接的にペレット化に移し得るべきである場合には、原料はセルロースチップよりも微細に分割されなければならない。
【0037】
方法(2)において起こる繊維離解の実質は従来技術におけるよりも少ないが、より少ない残留含水率を備える材料を使用することによって、それはペレット化にとって依然として十分である。
【0038】
材料が事前に十分に微細に分割されるならば、そのような漸進的な減圧を反応炉内で実施することによって、方法(1)を用いて十分に良好な結果が得られるので、蒸気爆発は不要であり、反応炉内での蒸気を用いた材料の熱処理があるだけである。
【0039】
蒸気爆発による繊維離解は、材料をペレット化に適するものにすることにおいて主として重要なパラメータの1つであるに過ぎない。試験結果は、温度の増大、特に、保持時間の増大が、蒸気爆発によって材料を繊維離解するのを容易にするのみならず、蒸気爆発を用いずに、材料をより軟らかくし、より多くの解放リグニンをもたらし、よって、それは材料をペレット化により適したものにすることを示している。
【0040】
反応炉及びその関連設備の設計は、材料が低い含水率を有するときに排出を許容する。最終ステップにおいて急激な減圧(蒸気爆発)を用いずに反応炉を空にし得るよう反応炉を装備することが極めて可能である。
【0041】
ペレット化−ブリケット化
最後に、選択的に、それが他のリグニン含有材料、例えば、非蒸気爆発リグニン含有材料と混合された後、処理済み材料はペレット化される。混合リグニン含有材料は、有利に、18重量%に過ぎない含水率及び2mmに過ぎない典型的な粒子サイズを有する。代替的に、処理済み材料をペレット化する代わりに、ブリケットプレス内でブリケット化し得る。
【0042】
本発明を使用することによって、水分の早期の大きな減少は、既知の方法よりも後に開始し且つ弱くなる有機材料の熱誘導加水分解を引き起こす。よって、本発明は、従来技術における問題である乾物の損失を減少する。
【0043】
今日、ペレット内の通常の水分は、約8〜10%であり、実際には、5%未満の含水率を備えるペレットはない。これは、ペレット化のために、解放される材料中のリグニンがなければ、特定の含水率が本質的に要求されるという事実に起因する。本発明を用いて、蒸気爆発される木から準備される他の既知のペレットと同じ良好な結合特性を有する2%以下の含水率を備えるペレット又はブリケットを得ることができる。
【0044】
8%の含水率を備える今日のペレットは、4.8MWh/Tonneのエネルギ量を有し、5%の水分で、エネルギ量は、5.0MWh/Tonneである。これは輸送及び貯蔵に関して大きな利点であり、燃焼室内のエネルギのより高い集中の結果、燃焼工場内でより高い出力を得ることができる。
【0045】
本発明は、ウッドペレット及びブリケットの機械的製造と比べて多数の利点を有する。ペレットの製造のための機械的プロセスに対する利点は、より高い品質及びより高い容量に存する。より高い品質は、以前に得られたパルプを遥かに超える結合特性を有する処理済みパルプに存する。ペレットの結合特性の改良は、より少ない量の微粉(屑)及びより良好な凝集をもたらす。同じ電気消費でペレットプレス又はブリケットプレスのより高い容量が得られる。何故ならば、本発明のパルプは、機械的に微細に粉砕される木よりも軟らかい粘稠度を有し、ペレット化がより容易であり、電気消費を増大せずに、ペレット又はブリケットの嵩重量も増大し得るからである。
【0046】
機械的製造によって製造されるペレット及びブリケットと比較した更なる利点は、本発明に従って準備されるペレットが実質的に非引湿性であることである。機械的に製造されるペレット及びブリケットは早期に水分を吸収するので、それらは乾燥状態で貯蔵され且つ取り扱われなければならない。ペレット及びブリケットが水と接触するようになるならば、それらはそれらの形態を失い、木粉末又は鋸屑の形態に復帰する。他方、本発明に従ったペレット及びブリケットを、問題である水又は水分と接触せずに取扱い且つ貯蔵し得る。ペレット及びブリケットはそれらの形状を保持し、長い時間の後にのみ僅かな程度に水を吸収するに過ぎない。実際的な言い方をするならば、これは、とりわけ、ウッドペレット及び/又はブリケットが石炭燃焼工場内で補充燃料として使用されるところでは、本発明に従ったペレット及びブリケットを用いるならば、石炭のために既に存在するのと同じ貯蔵及び輸送施設を使用することが可能であることを意味する。他方、機械的に製造されるペレットを用いるならば、貯蔵及び輸送中の湿式取扱いを保証するために、別個の施設が提供されなければならない。ペレット工場に関して、本発明は貯蔵施設を今日よりも一層安価に製造し得ることも意味する。
【0047】
よって、本発明は、上記に開示されるような改良された製品を得る改良された方法を提供する。ペレット化のために蒸気爆発も蒸気高温処理も今日使用しない既存のペレット又はブリケット工場に本発明に従って提供される方法を適合し得る。
【0048】
例示的な実施態様の記載が以下に続くが、それは本発明の範囲を制限することを意図しない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】2つの別個の処理コースに関して時間に対する温度のプロットを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0050】
実施態様の実施例
原料は如何なる種類のリグニン含有材料であってもよい。人工的に或いは自然に乾燥されなかった原料は、約45〜55重量%の相対含水率を普通有するが、自然に乾燥された原料は、約13〜35重量%、又は、28〜35重量%さえもの典型的な相対含水率を有する。
【0051】
本発明に従った有利な方法は、以下のステップを含む。
【0052】
(a)約30重量%よりも多い、代替的に、約20重量%よりも多い相対含水率を備える原料は、約0〜30重量%、代替的に、約0〜20重量%の相対含水率まで乾燥される。典型的には、これはドラム乾燥機内での直接乾燥として行われ、ドラム乾燥機内に煙道ガスが噴射されるが、他の乾燥方法も使用し得る。
【0053】
(b)次に、原料は乾燥ステップから直接的に或いは選択的に中間貯蔵後に反応炉に移され、原料は反応炉内で加熱され、選択的に蒸気爆発される。これは原料が反応炉内に導入された後に行われ、チップ用の充填弁が閉じられ、例えば約20バールの圧力で温度が約180〜235℃に達するまで、蒸気が反応炉内に噴射される。
【0054】
通常、上記に与えられた範囲内の温度で、飽和水蒸気が乾燥ステップにおいて使用される。しかしながら、本発明において、反応炉に供給される蒸気が過熱(不飽和)蒸気であるならば、加熱処理自体の間に材料の水分を更に減少し得ることが分かった。
【0055】
(c)この温度は引き続き約1〜12分に亘って維持される。
【0056】
(d)次に、減圧が1回又はそれよりもステップにおいて実施される。最終減圧において、圧力は大気圧まで減少され、処理済み材料が反応炉から排出される。
【0057】
次に、材料は、入って来る原料よりも実質的に軟らかい粘稠度を備えるパルプに変換され、原料として木が使用される場合には、茶色に着色された「ウッドチップ」に変換される。最終減圧が急激な圧力降下として行われるならば、これは伝統的な意味における蒸気爆発である。最終減圧が漸進的且つ注意深く行われるならば、材料を繊維離解する蒸気爆発はないが、それにも拘わらず、より軟らかい粘稠度及び特徴的な茶色が材料に与えられる。茶色はリグニンが軟化され且つ上述の温度範囲内での保持を通じて部分的に解放されるという事実に起因する。
【0058】
(d2)可能であれば、反応炉から排出されるパルプを収容タンク又はサイクロン内に収容し得る。その場合には、蒸気はパルプから分離されるので、蒸気からの最少凝縮物が更にプロセス又は製品中に水分として残る。
【0059】
(d3)次に、材料は、選択的に、衝撃式製粉器内で粉砕されてペレット化に適した粒子サイズとされた乾燥原料と混合される。選択的に混ぜられたリグニン含有材料は、18重量%よりも高くない含水率及び2mmよりも大きくない典型的な粒子サイズを有利に有する。次に、この混合パルプ材料又は選択的な非混合パルプ材料はパレット化又はブリケット化に移される。
【0060】
(e)材料(混合質量又は可能であれば非混合材料)は引き続きパレット及び/又はブリケットプロセスに移され、そこでは、典型的には、ペレット化が行われ、材料はリングダイ内の円筒形孔を通じて押し込まれ、出て来る圧縮済み材料は切断されてペレットになり、或いは、材料は代替的にブリケットプレス内で押し付けられてブリケットになる。
【0061】
(f)次に、高温及び軟粘稠度を有する新しく製造されたペレット又はブリケットは、好ましくは、冷却機に移され、冷却機は、空気が内部を通じる容器であるので、ペレットの制御された冷却が得られると同時に、微粉の量が減少される。次に、完成ペレット/ブリケットは冷却機から出る。
【0062】
本発明では、多数の方法で反応炉内の処理を最適化し得る。基本的な関係は以下の通りである。
【0063】
− 反応炉の温度が増大されるならば、保持時間を減少し得る。温度が下げられるならば、保持時間は増大されなければならない。温度を上昇することによって、より短い保持時間を通じて能力を増大し得る。
【0064】
− 入って来る水分が低ければ低いほど、蒸気消費もより低く、よって、エネルギ消費が低ければ低いほど、蒸気の充填時間が短ければ短いほど、製造能力はより高い。
【0065】
− 粒子サイズが増大されるならば、温度及び/又は保持時間は増大されなければならない。
【0066】
最適な処理条件は、異なる種類のリグニン含有材料によって異なり、異なる種類の木によってさえも異なる。個々の材料の範囲内で(とりわけ、成長条件に基づく)局所的な変化もあり、個々の工場のために行われるとき、それは処理条件の最適化が最良の結果をもたらすことを意味する。
【0067】
図1において、処理パラメータ、この場合には、特定圧力での温度と時間との間の関係又は従属性の原理が、特定の材料を処理する2つの異なる方法で例証されている。曲線A「軽い処理」は、特定の材料を「緩やかな」方法で処理するための温度及び時間の関係を例証している。曲線A上の温度及び保持時間の全ての組み合わせに関して、処理の程度はほぼ同じである、即ち、ペレット炉のためのような一部の市場において最適であり得る緩やかな処理である。相応して、曲線B「強い処理」は、より精力的な処理をもたらすパラメータを表しており、それは所与の保持時間に亘って「緩やかな」処理に比べてより高い温度で常に処理され且つより過酷な取扱いを含むバルク供給のような他の市場にとって最適であり得る。「過酷な処理」において処置されるペレット/ブリケットは、「軽い処理」によって処置されるペレット/ブリケットよりも高いバルク重量を有する。
【0068】
原料の粒子サイズが増大されるならば、同じ程度の処理をもたらすために、曲線は図中で外側に、即ち、源(origo)から離れる方向に移動する。
【0069】
異なる種類の原料のために、保持時間及び温度の変化は、同じ種類の形状又はコースの曲線に概ね従う。しかしながら、変位は、各種類の材料、及び、異なる種類の木のような下位種類の材料によって異なる。曲線は同じ構造を有するが、図面中の異なる位置及び幾分異なるコースを有する。例えば、軟らかい木及び硬い木のための曲線には重要な相違があり、エゾマツ/モミ及びマツの間でさえ特定の相違がある。例えば、マツについての曲線は、同じ程度の処理に関して、エゾマツ/モミについての曲線よりも源から更に離れる。
【0070】
故に、約1〜12分の保持時間の処理パラメータは、実際上の温度及び圧力範囲に関する工場内の所望の処理時間及び処理の程度に基づく好適な間隔であるに過ぎない。殆どの場合において、これらの範囲内に留まることが好適であるが、一部の場合には、これらの範囲の外側の他の条件が好適であり得る。そのような範囲は、例えば、約10秒〜2時間、約30秒〜60分、約1〜30分、約1〜20分、又は、約1〜15分、及び、中間の任意の範囲であり得る。例えば、小さな製造は、より安価な蒸気設備が使用可能であり且つ操作者の安全及び適格(コンピタンス)の厳格性がより少ないよう、蒸気について可能な限り低い圧力及び温度範囲の方を好むかもしれないが、殆どの製造者にとっては、より高い温度がより採算が取れるであろう。低い温度/圧力で作業するのに必要とされるより長い保持時間は生産能力を減少する。例えば、蒸気の供給が限定的であるならば、これは依然として好適であり得る。また、約180℃のような低温でのより長い保持時間を始動の間又はプロセス運転の終了時のような特定の時間にのみ使用し得る。何故ならば、処理は約180℃で開始し、温度が180℃より上に維持される限り継続するからである。
【0071】
ペレット及びブリケットの製造のための機械的プロセスに対する利点は、より高い品質及びより高い能力に存する。より高い品質は、木が如何なる先行する蒸気爆発を用いずに機械的に圧縮されるときに木が有する結合特性を遥かに超える自然な結合特性を有する蒸気爆発/熱処理パルプに存する。これはセルロース、ヘミセルロース、及び、リグニンがある程度解放されるという事実に起因する。非蒸気爆発パルプの如何なる添加もない蒸気爆発パルプをペレット化するときに最良の結合特性が得られる。しかしながら、木のような機械的に微粉されるリグニン含有材料と本発明の水蒸気爆発/熱処理パルプとの混合物から製造されるペレットのための結合特性の増大は、純粋に機械的に微粉される木から製造されるペレット/ブリケットと比較されると大きいので、それはペレット/ブリケット市場の大部分に関して十分な品質の増大をもたらす。結合特性の改良は、より少ない量の微粉及びより良好な凝集をもたらす。これはペレットに関する最も中心的な品質基準の1つである。ペレット及びブリケットプレスにおけるより高い能力が同じ電力消費で得られる。何故ならば、蒸気爆発パルプはより軟らかい粘稠度を有し、機械的に微粉される木に比べてより容易にペレット化され得るからであり、電気消費を増大せずにペレット及びブリケットのバルク重量を増大させることも可能である。
【0072】
ペレット/ブリケットにおける木のような他のリグニン含有材料に対する蒸気爆発/熱処理パルプの最適な混合比率は、各個々の工場によってしばしば異なる数多くの要因に依存する。工場一般での原料の利用可能性と同様に、使用される木のようなリグニン含有材料の種類は大きな要因である。反応炉プロセス中に使用される熱エネルギと電気コストとの間の関係も重要である。何故ならば、蒸気爆発パルプと混合される部分は事前に衝撃式製粉器内で微粉され、それは電気エネルギを必要とするからである。製品、即ち、ペレット又はブリケットがどの市場に行くことになっているかも大きく重要である。何故ならば、品質の増大の相対的重要性は異なり得るからである。一部の市場にとっては、何も混合されないこと、即ち、蒸気爆発パルプのみ及び/又は熱処理パルプのみが使用されることが最適であるのに対し、他の市場にとっては、約20〜25%の混合が最適であり得る。他の場合には、約10〜20重量%の蒸気爆発/熱処理パルプ及び約80〜90重量%の木のような非蒸気爆発リグニン含有材料のみを使用し得る。
【0073】
蒸気爆発/熱処理パルプの粘稠度は、ペレット/ブリケットの品質に対して影響を有し、よって、どの混合比が最適であるかに対しても影響を有する。反応炉に進入直後の複数原料/原料の粒子サイズは、入って来る原料が鋸屑であるときのようにパルプが茶色粉末になるか否か、或いは、軟らかいより長い繊維の束を備えて、パルプがむしろ乾燥細断された泥炭のような粘稠度を有するか否かを決定する。最後の種類のパルプからのペレット/ブリケットは、鋸屑からの蒸気爆発パルプよりも小さい品質の微粉に関して、より一層良好な特性をもたらす。この種類のパルプを作製するために、反応炉内に入って来る原料は、鋸屑のための典型的な粒子サイズよりも遥かに大きくなければならず、一部の種類のリグニン含有材料は、そのようなパルプを製造するために他の材料よりも良好に適している。
【0074】
本方法において、原料が蒸気爆発/熱処理されるべく反応炉に進入するときの原料内の水分は、従来技術方法(30〜45重量%)よりも相当に低い(約0〜30重量%、代替的に、約0〜20重量%)。これは材料を所与の温度まで加熱するのに必要な反応炉内の蒸気消費がより低く、より低い製造コストをもたらすことを意味する。より低い蒸気要求は蒸気のための減圧及びより短い充填時間ももたらし、ひいては、それは時間単位当たりのより大きな数の部分又はバッチをもたらす。これは所与のサイズの反応炉内でのより高い製造能力を意味する。
【0075】
本発明において、初期湿度とは無関係に、好ましくは、1回だけの選択的な乾燥ステップがあり、パルプはパルプがペレット化に移動する前に乾燥される必要はない。しかしながら、場合によっては、そのような熱処理にとっては一般的である飽和蒸気の代わりに、熱処理中に反応炉内で過熱(非飽和)蒸気を使用して本発明に従って質量を乾燥し得る。
【0076】
熱処理中に反応炉内で非飽和の過熱蒸気を使用することによって、水が材料から引き抜かれ、均衡状況を得るために、反応炉内の雰囲気の温度は減少される。このようにして、前述されたような処理のために必要な熱処理のために、反応炉内で同じ温度範囲(約180〜235℃)をもたらす条件及び量で過熱蒸気を供給し得る。そのような条件は、例えば、約20バールでの約350℃の非飽和水蒸気であり得る。実生活において、このようにして、典型的には最大で5%単位までの原料中の水分の減少が得られる。換言すれば、反応炉内に装填される材料の約20%の相対水分を約15%に減少し得る。同様に、約12%の相対水分を備える材料が反応炉内に送られるならば、過熱蒸気を反応炉内に噴射することによって、この材料の水分を約7%に減少し得る。
【0077】
故に、本発明はペレット化又はブリケット化のために極めて乾燥した材料を得ること可能にし、それによって、極めて乾燥したペレット又はブリケットを得ることを可能にする。代替的に、反応炉内の材料の水の減少のための過熱蒸気の技法は、前述されたように同じ特性を備える同じ製品を得るために、熱処理前に温度及び乾燥ステップの回数を減少するために使用される。より多い、より少ない、又は、同じ量のエネルギが過熱蒸気に供給されるか否かに依存して、異なる結果及び製品を得ることができる。
【0078】
より多くの材料を反応炉内で乾燥することも可能であるが、その場合には、反応炉は熱処理に加えて乾燥機としても使用される必要があり、それは反応炉内での保持時間を延長し、それによって、処理能力を減少する。
【0079】
1回の乾燥ステップのみを遂行すること、及び、場合によっては、反応炉内の過熱蒸気によって材料中の水分の更なる減少を得ることの利点は、従来技術におけるような、飽和蒸気及び2つの乾燥機が使用される2回の古典的な乾燥ステップが回避されることであり、それは本発明におけるような1回の乾燥ステップが使用されるよりも高い重大な投資コストを意味する。同じ乾燥能力が2つの古典的な乾燥機に分割されるべきとき、投資コストは単独で収集能力を有する1つの乾燥機よりも更に実質的に高い。本発明によれば、上述のように追加的な乾燥が反応炉内で行われるならば、或いは、全処理時間を減少し得るならば、場合によっては1つの乾燥機の能力も減少し得る。
【0080】
本発明では、蒸気爆発が得られるよう、代替的に減圧を実施し得る。或いは、蒸気爆発がないよう、減圧を漸進的に実施し得る。これらの方法の間の選択は、材料が事前に微細に分割されていることの故にそれを蒸気爆発によって繊維離解することが不要であるか否かに基づき行われる。
【0081】
反応炉、蒸気生成、パルプ収容、パルプから分離される蒸気の取扱い、及び、機械的に微粉されるリグニン含有材料、例えば、木との選択的な混合以外の他の投資を伴わない機械的微粉及びペレット化又はブリケット化に基づく既存のペレット/ブリケット工場に本発明に従って提供される方法を適合し得る。全供給原料が蒸気爆発されるべきであるならば、(典型的には衝撃式製粉器を用いた)微粉の代わりに反応炉を製造ラインに置き得る。混合が行われるべきであるならば、原料の一部を乾燥機の後に選択的に反応炉に、一部を機械的微粉に移動し得る(典型的には、より大きな粒子は反応炉に運ばれる)。
【0082】
従来技術からの2段階乾燥方法が既存の工場に適合されるべきならば、蒸気爆発の後にパルプを乾燥するために、即ち、パルプがペレット化又はブリケット化される前に、追加的な乾燥機が投資されなければならない。実際には、蒸気爆発されるべき原料及び選択的に機械的に微粉される原料の部分のために同じ乾燥機を使用し得ない。何故ならば、乾燥後の相対含水率の要求は2つの場合において極めて異なるからである。よって、本発明に従った方法は、既存の工場に実用的に、ロジスティックに、経済的に実施するのに好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理可能な粒子の形態のリグニン含有材料からペレット又はブリケットを製造する方法であって、
(a)前記材料が約30重量%よりも多くの、代替的に、約20重量%よりも多くの相対含水率を有するならば、前記材料を乾燥ステップに移し、前記材料を約0〜30重量%、代替的に、約0〜20重量%の相対含水率まで乾燥するステップと、
(b)選択的に、中間貯蔵ステップを介して、前記材料を熱処理ステップに移し、蒸気を反応炉内に噴射することによって、前記材料を約180〜235℃まで加熱するステップと、
(c)前記材料を軟化し且つリグニンを解放するために十分な時間に亘って到達される時間で、前記材料を前記反応炉内で維持するステップと、
(d)少なくとも1回のステップで前記反応炉内の圧力を減少するステップと、
(e)前記処理済み材料をペレット化又はブリケット化するステップとを含む、
方法。
【請求項2】
前記材料は、リグノセルロース材料、木含有材料、木、竹、バガス、藁、又は、草を含む群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記材料は、屑、鋸屑、削屑、破片、粗い粒子、削取り片、削出し片、又は、切断片を含む群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記材料は、約25mmの長さを備えるような、セルロース削屑のような粗い粒子の形態である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記反応炉内に噴射される前記蒸気は、約350℃及び約20バールにあるような過熱非飽和蒸気であり、前記蒸気は、前記材料の相対水分の約1〜5パーセント単位、又は、約4〜5パーセント単位、及び、約5パーセント単位であるように、前記加熱処理中に前記材料の水分を更に減少する、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記処理済み材料は、前記ステップ(d)と前記ステップ(e)との間のステップ(d2)において、前記反応炉から空にされ、収容タンク又はサイクロン内に収容され、前記蒸気は、前記蒸気からの可能な限り僅かな凝縮水が前記プロセス又は製品において更に水分として連行されるよう、前記収容タンク又は前記サイクロンで前記材料から分離される、請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記処理済み材料は、前記ステップ(d)と前記ステップ(e)との間、好ましくは、前記選択的なステップ(d2)の後のステップ(d3)において、リグニン含有材料と混合される、請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記材料が前記反応炉ステップ(b)に移る前に、前記材料は約5〜15重量%又は約2〜12重量%の相対含水率まで乾燥される、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記反応炉内の前記保持時間は、約10秒〜2時間、約30秒〜60分、約1〜30分、約1〜20分、約1〜15分、及び、代替的に、約1〜12分の範囲内である、請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記材料が繊維離解されるよう、前記反応炉の最終減圧は、蒸気爆発によって急激に行われる、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記反応炉の前記減圧は、蒸気爆発を伴わずゆっくり行われる、請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記材料は、前記反応炉ステップの前に、約3mm未満の長さを備えるような屑又は鋸屑の形態のように、微細に分割される、請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記混合済み材料は、約18重量%未満の含水率、及び/又は、約2mm未満の典型的な粒子サイズを有する、請求項7乃至12のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
(f)前記ペレット又は前記ブリケットを冷却機に移し、前記ペレット又は前記ブリケットの制御された冷却のために、前記冷却機を通じて空気が通され、それによって、微粉の量が減少されるステップを追加的に含む、請求項1乃至13のうちのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
請求項1乃至14のうちのいずれか1項に記載の方法に従って製造され、約5重量%未満、代替的に、約2重量%未満の相対含水率を有し得る、ペレット又はブリケット。
【請求項16】
約5.0MWh/tonne以上、好ましくは、5.2MWh/tonne以上のエネルギ量を有する、請求項15に記載のペレット又はブリケット。

【図1】
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【公表番号】特表2012−512270(P2012−512270A)
【公表日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540623(P2011−540623)
【出願日】平成21年10月5日(2009.10.5)
【国際出願番号】PCT/NO2009/000346
【国際公開番号】WO2010/071440
【国際公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【出願人】(511144550)ジルカ バイオマス フュールズ エルエルシー (2)
【Fターム(参考)】