説明

ホログラフィックヒューマンマシンインタフェース

ホログラフィックHMIは、コンピュータ及び他の電子機器に入力できるデータ及びコマンドによって描写される。このホログラフィックHMIは、人間であるオペレータとHMIのコントロールエレメントとの間で、物理的接触を全く必要としない。これは、入力デバイスが、キーや他の通常接触駆動する有形の入力エレメントを表すホログラフィックイメージだからである。オペレータが、これらのホログラフィックイメージに対して行うインタラクションは、いかなる入力用有体物やその表面に対しても直接物理的に接触する必要はなく、電磁的手段あるいは他の手段によって検知される。そのようなホログラフィックHMIは、電子式または電子機械式デバイス用の有形制御メカニズムにおける入力用有体物を表す、ホログラフィックイメージを生成するためのホログラムを含む。照明デバイスは、ホログラフィックイメージを生成するためホログラムに光を当てる。操作検出デバイスは、オペレータが、ホログラムによって生成された入力用有体物を表すホログラフィックイメージのいずれを選択したかを検出する。そして、信号ジェネレータは、操作検出デバイスによる検出を受けて、その応答を行うため、入力信号を、電気デバイスまたは電子機械デバイスに送る。ホログラムは、透明のあるいは半透明の素材に貼り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間と、電子式または電子機械式デバイスとの間の、ホログラフィックヒューマンマシンインタフェース(HMI)に関する。
【0002】
本願は、2003年7月3日に出願された米国仮出願第60/484,838号の利益を主張するものである。その仮出願の内容は、始めから完全にここに記載されていたのと同様に、援用されて本出願に完全に含まれる。
【背景技術】
【0003】
現在、コンピュータや他の電子機器にデータやコマンドを入力するために利用可能な方法や入力デバイスが数多く存在している。そのような入力デバイスには、例えば、キーボード、キーパッド、ライトペン、マウス、プッシュボタン、タッチスクリーン、そしてトラックボールなどがある。これらの入力デバイスの全ては、共通の特徴を有している。すなわち、これらの入力デバイスには、そのコンピュータや電子機器のユーザによる物理的な接触が必要になるということである。しかしながら、ホログラフィックHMIは、ヒューマンオペレータとHMIの制御部との間で、物理的な接触を全く要しない。なぜなら、そこでの入力デバイスは、キーや、通常は接触駆動する他の入力用有体物を表す、ホログラフィックイメージだからである。これらのホログラフィックイメージに対するオペレータによるインタラクションは、電磁手段や他の手段によって検知され、いかなる入力用有体物やその表面との直接的な物理的接触も必要としない。
【0004】
人間と、電子式または電子機械式装置との間のホログラフィックHMIは、従来から知られている。特に、McPhetersによる英国特許第2292711号と米国特許第6,317,238号には、「ホログラフィック制御装置」が記載されているが、ここで参照することにより、これらの内容は、本明細書に含まれているものとする。
【特許文献1】英国特許第2292711号明細書
【特許文献2】米国特許第6317238号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
既知のホログラフィックHMIシステムは、比較的大型のホログラフィックHMIデバイスであることを特徴としているといえる。そしてそれらは、比較的大量の電力を消費する可能性があるため、用途によっては非実用的になっている。
【0006】
複数のスクリーンに表示された情報をオペレータに提供するタッチスクリーンやタッチパッドに換えて、既知のホログラフィックHMIを使用しようとする場合も、問題が発生することがある。なぜなら、制御対象である電子式または電子機械式デバイスの情報提供機器上で、ヒューマンオペレータが利用可能な入力、出力情報を、ホログラフィックイメージとスムーズに組み合わせることができなかったからである。
【0007】
加えて、複数の電子式または電子機械式機器が、複数のホログラフィックイメージを要求しつつ、ホログラフィックHMIによって制御される場合にも問題は起こりうる。このような場合、オペレータはその複数のイメージのせいで混乱しやすくなる。
【0008】
現在知られているホログラフィックHMIには、他にも問題がある。これは、従来型のインタフェースと比べると、ホログラフィックHMIのオペレータは、ホログラフィックHMIを操作する際に、触覚的なフィードバックを全く受け取ることができないという問題である。これにより、ホログラフィックHMIのオペレータは、電子式または電子機械式デバイスに入力されたコマンドや情報がどうなったのか分からない場合があった。
【0009】
さらに、既知のホログラフィックHMIに必要なスペースは、制御対象である従来型の電子式または電子機械式デバイスの物理的な大きさに比べて小さくないという問題もある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、既知のホログラフィックHMIに対して、消費電力を削減し、小型化、軽量化を実現した装置を提供することを目的とする。さらに、制御される電子式または電子機械式デバイスの情報提供手段と、より一層スムーズに組み合わせることができ、それにより、オペレータはより容易に本発明に係る様々な方法を実施できる。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明にあっては、1つ以上の通常の接触駆動式入力用有体物を有する接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる装置を提供する。ここで、接触駆動式入力用有体物との物理的接触は、電子式または電子機械式デバイスによる応答を生成する。本装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなく、そのような制御を実現する。本装置は、電子式または電子機械式デバイスのための有形制御メカニズムにおける1つ以上の入力用有体物を表す1つ以上のホログラフィックイメージを生成するホログラム手段を有する。また本装置は、複数のホログラフィックイメージの少なくとも1つを生成するために前記ホログラム手段に光を照射する照明手段を有する。また、本装置は、ホログラム手段によって生成された、入力用有体物を表す複数のホログラフィックイメージの少なくとも1つに対する、オペレータの選択を検知する操作検出手段を有する。さらに本装置は操作検出手段の検知を受けて、応答を生成するため電子式または電子機械式デバイスへの入力信号を生成する信号生成手段を有する。さらにホログラム手段は、ガラス、アクリル、またはプラスティックを含むがこれらに限定されない透明素材または半透明素材の少なくともいずれか一方に貼付されている。
【0012】
本発明の他の態様に従えば、物理的接触により1つ以上の電子式または電子機械式デバイスによる応答を生成する複数の通常の接触駆動式入力用有体物を有する独立した接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの1つ以上の電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる装置が提供される。この装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とする。この装置は、複数の前記電子式または電子機械式デバイス用の有形制御メカニズムの入力用有体物を表す複数のホログラフィックイメージを生成するホログラムユニットを有する。前記ホログラムユニットに光を照射し、複数のホログラフィックイメージを生成する照明手段を有する。この装置は、入力用有体物を表す複数のログラフィックイメージのそれぞれに対するオペレータの選択を検出する操作検出ユニットを有する。また、この装置は、前記操作検出ユニットの検出を受けて、入力信号を前記デバイスに提供し、それによって応答を生成する信号生成器を有する。そして、生成された各ホログラフィックイメージは、各電子式または電子機械式デバイスの接触制御メカニズムの1つ以上の入力用有体物によって従来どおり生成されたものに対応して、各電子式または電子機械式デバイスによって独立して応答を生成できる。
【0013】
本発明の他の態様に従えば、物理的接触により電子式または電子機械式デバイスによる応答を生成する、通常の接触駆動式入力用有体物を有する接触制御メカニズムによって、従来どおり制御されるタイプの電子式または電子機械式デバイスを、オペレータに制御させる制御装置が提供される。該装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とする。本装置は、接触制御メカニズムの各入力用有体物によって従来から生成されたものに対応して、その装置によって応答を生成するために、生成されたホログラフィックイメージと共に、前記デバイス用の接触制御メカニズムの複数の入力用有体物の少なくとも1つを示すホログラフィックイメージを生成する合成ホログラムを備える。この合成ホログラムは、1つの水平軸に沿って配置された複数の狭いホログラムを含む。そして、ホログラフィックイメージはそれぞれ、入力用有体物のイメージの様々な薄い垂直スライスを提示する。これにより、合成ホログラムによって提示される狭いホログラフィックイメージのそれぞれを、水平面に対して少し異なるアングルから独立に見ることができる。各ホログラフィックイメージは、オペレータが頭を少し左右または上下に動かしても、または、オペレータが、水平面内で右から左へ、左から右へ少し合成ホログラムの向きを変えても見ることができる。多少異なるアングルから見ることができる。制御装置はさらに、入力用有体物を示すホログラフィックイメージのオペレータによる選択を検出する操作検出器と、操作検出器の検出を受信し入力信号を前記デバイスに提供し、それにより前記応答を生成する信号生成器とを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1実施形態)センサの位置
本発明の第1実施形態は、オペレータから見てホログラムの後ろ側に検知センサを配置し、これらのセンサがホログラムがマウントされた媒体を「通して見る」ことができるようにすることで、ホログラフィックHMIの小型化及び軽量化を実現する手段を提供する。この配置は、ホログラムと並べて、またはホログラムに対してオペレータと同じ側(手前側)に、ウェイブソースセンサを配置する方法に対して、好適な代替策である。なぜなら、必要なハードウェアをよりコンパクトにでき、ホログラフィックHMIの小型化及び軽量化を図ることができるからである。
【0015】
ホログラフィックHMIを構成する際の使用に適するタイプのウェイブソースセンサは、ホログラムに貼り付けられ、エンボスされ、あるいはマウントされたある種の素材を「通して見る」ことができる。ホログラムを、貼り付けたり、エンボスしたり、或いはマウントしたりすることのできるタイプの素材としては、様々な厚さのアクリルや、ガラスやプラスティックが挙げられるが、これに限定されるものではない。それらの素材を「通して見る」ことができるタイプのセンサとしては、所定の波長の赤外線を発光(エミッティング)/受光(ディテクティング)するもの、例えば、波長が約880ナノの赤外線を発光するセンサを挙げることができるが、これに限定されるものでもない。
【0016】
反射型ホログラムや透過型ホログラムが従来からよく知られており、ホログラフィックHMIに利用することもできる。反射型ホログラムとは、ホログラムに対して、HMIのオペレータと同じ側に配置された再生用光源を使用するものである。一方、透過型ホログラムとは、オペレータから見てホログラムの後ろ側に、直接、または反射材を介して配置された再生用光源を使用するものである。改良技術であるエッジリットホログラムは、後述するように、ホログラフィックHMIをより小型かつ軽量にするにあたり、非常に有利である。いずれにしても、従来からよく知られているように、ホログラフィックイメージは、半透明であり、結果として、他の物体の前に、その物体を覆い隠すことなく投影することができる。
【0017】
エッジリットホログラムは、従来から良く知られているが(S.A. Benton, S.M. Birner and A. Shirakura, “Edge-Lit Rainbow Holograms” in SPIE Proc. Vol. 1212, Practical Holography IV (Soc. Photo-Opt. Instr. Engrs., Bellingham, WA 1990)を参照のこと)、ホログラフィックHMIと組み合わせて利用することは、知られていない。
【0018】
エッジリットホログラムのイメージは、ホログラフィックHMIホログラムのエッジに配置された光源を用いて、そのエッジに光を照射することによって、再生される。これにより、ホログラムのイメージは、エッジリットホログラムを含む素材から少し離れた位置に再生される。さらに、反射型ホログラムや透過型ホログラムに必要な、再生用光源とホログラムとの間の物理的な間隔をほぼ無くすことができる。
【0019】
エッジリットホログラムをホログラフィックHMI用の再生用光源として利用すれば、HMIのホログラムとその再生用光源とをあまり離す必要が無い。これにより、HMIを再生するためのハードウェアとして、より小さくより軽いものを利用することができる。
【0020】
図1は、本発明の原理に係るHMIの機能的な構成を示す図である。ここで、ホログラフィックイメージに対してオペレータが行う操作を検出するセンサは、オペレータから見てホログラムの後ろ側に配置されている。また、このホログラフィックイメージは、電子式または電子機械式デバイスに設けられるキーや、他の従来型の接触駆動式入力デバイスを表したものである。図1において、ホログラム421が透過型ホログラムであれば、再生用光源28は、ホログラム421の背後に配置され、そこからホログラムに光を照射する。従って、ホログラフィックイメージ270は、オペレータの目前の空間に投影される。一方、ホログラム421が反射型ホログラムである場合、ホログラム421の前に配置された再生用光源28’によってホログラムに光が照射される。そして、ホログラフィックイメージ270は、やはりオペレータの目前の空間に投影される。ホログラム421が、エッジリットホログラムである場合には、そのエッジに配置された再生用光源28’’によってホログラムに光が照射される。そして、ホログラフィックイメージ270はオペレータの目前の空間に投影される。
【0021】
透過型、反射型或いはエッジリット型のホログラムからホログラフィックイメージを生成する技術は従来から知られている。
【0022】
デバイスの操作は、ホログラム421に向けて波360を放射するウェイブソースエミッタ/ディテクタ350によって検知されうる。この斜角により、波及びその反射は、ホログラムが貼り付けられ、エンボスされ、或いはマウントされた素材(不図示)を通過する。物体(例えば図1に示されるようなオペレータの指11)が、ホログラフィックイメージ270が現れている位置に存在すると、波360は反射して、波370としてエミッタ/ディテクタ350に入射する。ホログラム421が貼り付けられ、エンボスされ、或いはマウントされる素材の組成の透過性により、ホログラム421がマウントされた素材の存在にもかかわらず、反射波は、エミッタ/ディテクタ350によって検知される。そしてその反射波により、エミッタ/ディテクタ350は、ホログラフィックイメージに対するオペレータの選択を、HMIの電子式または電子機械式デバイスに送信する。このような方法及び装置については、例えば、米国特許6,317,238に記載がある。
【0023】
(第2実施形態) スクリーンエッジHMI
本発明の第2実施形態は、ホログラムを配置する手段を提供する。この手段によれば、操作または制御される電子式または電子機械式デバイスに関して、キーや他の従来型の接触駆動式入力デバイスを表す再生されたホログラフィックイメージは、オペレータに入出力情報を提示するために使用されるスクリーンの、下方、上方或いはいずれかのサイドに現れる。
【0024】
図2において、電子式または電子機械式デバイスに含まれる情報提供デバイス94(或いは他の電子式の情報提供デバイス)は、ホログラフィックHMIによって操作または制御される。情報提供デバイス94上に表れるアイコン(または他のシンボル)44は、ホログラフィックHMIの電子式または電子機械式デバイスのオペレータに対して、選択可能な選択肢を示す。ホログラフィックHMIの電子式または電子機械式デバイスに対してオペレータがコマンドや情報を入力しやすくするため、アイコン(または他のシンボル)44に対応するホログラフィックイメージ270は、情報提供デバイス94の下方、上方、またはいずれかのサイドに配置され、ソフトキーとして動作する。ソフトキーの機能は、アイコン(または他のシンボル)に割り当てられた機能によって決定される。ホログラフィックイメージ270は、もしホログラム421が透過型ホログラムであれば、ホログラム421の後方に配置された再生用光源28によってホログラム421から再生される。また、もし反射型ホログラムであれば、ホログラム421の前方に配置された再生用光源28’によって再生される。また、さらに、ホログラム421がエッジリットホログラムであれば再生用光源28’’によって再生される。図2に示すように、センサ350は、本実施形態のホログラフィックイメージ270のそれぞれの平面部分に対する、指や他の物体の侵入を検知する。
【0025】
図4は、本発明の原理に係るHMIの一実施形態の機能的構造を示す図である。ここで、ハードウェアをより都合よく配置するため、1つ以上のミラー52を用いて再生用光源28の通路を変更する。ここで、ホログラム421が透過型ホログラムであり、ホログラフィックイメージ270は光源28によって再生される。本実施形態のスクリーンエッジホログラフィックHMIにおいては、既知の透過型ホログラムによるイメージ再生方法を用いて、小型のホログラフィックHMIを構築する手段を提供し、再生用光源の通路が、ホログラフィックHMIのハードウェア(不図示)の「周りを包み込む」。これにより、本発明の第2実施形態に係るホログラフィックイメージを空間を効果的に利用しつつ、ニーズに合わせて提供することができる。
【0026】
本実施形態の原理に応じたホログラフィックHMIイメージを配置することにより、電子式または電子機械式デバイスは、複数の「スクリーン」の情報をオペレータに提示できる。その情報は、そのデバイスそのもののスクリーンの上方、下方またはいずれかのサイドに現れる1つ以上のホログラフィックイメージとのインタラクションによって選択される。そして、オペレータは、様々なホログラフィックイメージとのインタラクションにより、情報提供デバイス94のそれぞれ独立した「スクリーン」上での選択を行う。これらの様々なホログラフィックイメージは、情報提供デバイス94上に表れる、各独立した「スクリーン」上の、キャラクタ、アイコン、文字、プロンプト、あるいは他のシンボルに対応し結びついている。これらは、これらのキャラクタ、アイコン、文字、プロンプト、あるいは他のシンボルに関するデータを入力するためのホログラフィックイメージのそばにある。
【0027】
本発明の実施形態の原理に関して構成されたホログラフィックHMIは、オペレータに情報を表示する情報提供デバイス上において、従来のタッチスクリーンやタッチパッドに比べて、より明確に情報を提供する。
【0028】
(第3実施形態)複数のデバイス向けのHMI
本発明の第3実施形態は、車や飛行機のコックピットや、工業用、軍事用制御設備のように、2つ以上の電子式または電子機械式デバイスが少ない人数で操作され、制御される場所あるいは状況において用いることを目的とするホログラフィックHMIを改良する手段を提供する。(複数の)オペレータにとって都合の良いように1つの場所に配置された2つ以上の電子式または電子機械式デバイスの、キーや従来の接触駆動式入力デバイスを表すイメージを投影するために、当業者に知られた方法によって記録された単一のホログラムが配置される。この配置により、電子式または電子機械式デバイスとインタラクトするために、オペレータがこれらのタスクから目をそらす必要を減らし、元来のタスクの邪魔とならないようになり、オペレータにとっての利便性が向上する。
【0029】
本実施形態の一例では、例えば、セルラ電話やラジオ、エアコンディショナー、カーナビゲーションなどのように、自動車の運転席に導入されるような複数の電子式デバイスが、従来の原理に従って記録されたホログラムから投影された単一のホログラフィックHMIに対するインタラクティングによって操作され、制御される。そして、図3に示すように、(複数の)オペレータにとって便利な位置に、オペレータに対して、従来はこれらのデバイスのキーまたはボタンであったものに対応する半透明のホログラフィックイメージを提示する。ホログラフィックイメージは、半透明なので、オペレータの目前に投影することができる。例えば、自動車の運転者の視界中に、運転者の前方の道路に対する視界を遮ることなく、投影できる。また、パイロットの視界内に、パイロットが飛行機の外側で起こっていることを確認する際に邪魔にならないように投影できる。さらには、工業用の制御施設や軍事用の制御施設において、設備や測定器の前に、他の設備や測定器に対するオペレータの注意を制限することなく投影することができる。
【0030】
図3において、ホログラム421が透過型ホログラムの場合、ホログラフィックイメージ270は、ホログラム421の後ろ側に配置された光源28によってホログラム421から再生される。ホログラム421が反射型ホログラムの場合、ホログラム421の前方に配置された光源28’によってホログラム421が再生される。またさらに、ホログラム421がエッジリットホログラムの場合、光源28’’によってホログラム421が再生される。図3において、センサ350は、1つ以上のホログラフィックイメージ270に対して、指や他の物体が挿入されたことを検知する。
【0031】
(第4実施形態)再生用光源の効率的利用
本発明の第4実施形態は、小型化及び軽量化によって透過型ホログラムを利用したホログラフィックHMIを改良する手段を提供する。具体的には、収束参照ビームを用いてホログラムを記録することで、或いは、ホログラフィックイメージの再生に用いられる光源からの光を、ミラーやレンズを用いて、方向を変えたり、フォーカシングしたり、拡散させたりすることによって、再生用光源とホログラムとの間の距離を縮める。
【0032】
本実施形態では、収束参照ビームを知られている方法で使用して透過型ホログラムを記録する。これにより、ホログラムと再生用光源との間の光路を短くできる。実際、レンズの収束性能がホログラムそのものの内部に構築され、結果としてHMIの小型化、省スペース化及び軽量化を実現する。そして、介在するミラーやレンズの必要性を、たとえなくすことができないとしても減らすことができる。ホログラフィックHMIの再生用光源と、操作され制御される電子式または電子機械式デバイスのキーや接触駆動式入力デバイスを表すイメージを含むホログラムと、の間の物理的な距離を短くするためにミラーを用いることもできる。加えて、ホログラフィックHMIの再生用光源と、ホログラムと、の間の物理的距離を縮めるためにレンズを用いることができる。また、再生されるホログラフィックイメージをよりシャープにする目的で、再生用光源から照射される光を集めるためにレンズを用いても良い。
【0033】
従来から知られている通り、最適な画像解像度を得るためにホログラフィックHMIの再生用光源を透過型ホログラムからどの程度離して配置しなければならないかは、ホログラム自体の記録時に定義された照射ビームの収束または発散の角度に拠る。図4に示すように、1つ以上のミラーを用いれば、HMIのホログラフィックイメージを再生するために必要な全光路を、より小さな物理的空間に圧縮できる。ホログラム記録時に光源とフィルムの間にレンズを配置するか、或いは、図5に示すように再生用ビームとホログラムとの間に1つ以上のレンズを挿入することにより、収束や発散の角度を変化させ、同様の効果を得ることができることも知られている。
【0034】
図4では、透過型ホログラム421の下方のミラー52が再生用光源28からの光をホログラムの方向へ反射している。そして、ホログラフィックイメージ270は、透過型ホログラム421の上方のスペースに再生される。
【0035】
同様の効果が、図5に示すように、1つ以上のレンズを用いて再生用ビームをフォーカシングすることによっても得られる。
【0036】
図5において、再生用光源28からの光は、透過型ホログラム421に達する前に、レンズ56を通過して、収束または発散する。ホログラフィックイメージ270は、透過型ホログラム421上のスペースに再生される。
【0037】
本実施形態の原理に従って構築されたホログラフィックHMIは、再生用光源と透過型ホログラム自体との間の距離を短くしたことにより、より小型で、よりコンパクトになり得る。
【0038】
(第5実施形態)触覚的フィードバックの代替
本発明の第5実施形態は、ホログラフィックHMIのオペレータに対して、電子トーン、他のトーン、或いはコンピュータスクリーンなどの情報提供デバイス上に表された視覚的信号といった形態で、聴覚可能な或いは視覚可能な反応を提供する。そして、操作される或いは制御される電子式或いは電子機械式デバイスのキーや他の従来型の接触駆動式入力デバイスを表す、1つ以上のホログラフィックイメージの中からオペレータが何を選択したのかを示す。
【0039】
この改良は意味がある。それは、キーや他の従来型の接触駆動式デバイスに対してオペレータが物理的にインタラクトし、HMIを触って、触覚的なレスポンスを得る従来のHMIと異なり、ホログラフィックHMIのオペレータは、ホログラフィックHMIの操作にあたって実際には何も触らないので、ホログラフィックHMIを用いた選択を行う際になんら触覚的なフィードバックを受け取らないからである。従って、本発明の原理に従ってホログラフィックHMIに対してコマンドや選択を入力したことの聴覚的または視覚的証拠を受け取ることにより、オペレータは正確に、快適に、速く操作することを容易に達成できる。これは、操作されまたは制御される電子式または電子機械式デバイスにおける、キーや他の従来型の接触駆動式入力デバイスの操作の中でオペレータが感じるであろう接触的なフィードバックの代替となる。
【0040】
既知の方法により、どの電子トーンや可視信号がホログラフィックHMIによって制御された電子式または電子機械式デバイスによって生成されうるかを決定する。そして、オペレータが見たり聞いたりできる方法で、1つ以上の電子トーンや可視信号をそのデバイスに発信させるため、そのデバイスのソフトウェアに対するどのコマンドをそのデバイスに供給しなければならないかを決定する。当業者に知られている方法で、ホログラフィックHMIのソフトウェアは、本実施形態の原理に従って構築されたホログラフィックHMIのホログラフィックイメージに対してオペレータが操作する際に、HMIに、1つ以上のコマンドを送信させるようにプログラムされている。このコマンドは、所望の電子トーンや可視信号を得るために選択され、制御される電子式または電子機械式デバイスの内部回路に対して送信される。これにより、デバイスのハードウェアは、どのコマンドや選択が電子式または電子機械式デバイスに入力されたのかをオペレータに明確に示すべく、所望の電子トーンを発信したり、所望の可視信号を表示したりする。図6は、可聴のフィードバックを生成するために使用される、本発明に係る回路のブロック図である。
【0041】
図6において、フィールドターミネーション1は、電源2を本発明の原理に従うHMI用外部電源に接続し、リレーまたはソリッドステート回路でありうる出力回路3を、HMIが操作または制御しようとする電子式または電子機械式デバイスに接続する。図6において、電源2は出力回路3、検出光源14、画像光源28、マイクロプロセッサコントロール4、検出回路11及び音声出力器37に電力を供給している。また、図6では、マイクロプロセッサコントロール4に制御される画像光源28が、本発明の原理に従うミラーまたはレンズといった画像生成光学部52と組み合わさることで、ホログラム421の画像を再生する。図6に示すように、同様のハードウェアに含まれうる検出光学部350は、検出光源14と検出回路11を含み、指や他の物体がホログラフィックイメージに対してインタラクションしたかどうかを判定し、そのイベントをマイクロプロセッサコントロール4を介して出力回路3に送る。その信号が、HMIが操作または制御しようとする電子式または電子機械式デバイス及び音声出力器37に送信される。出力器37は、次に、問題となるインタラクションがHMIによって検出されたという聴覚可能なインディケーションを提供する。
【0042】
(第6実施形態)複数のホログラフィックイメージ
本発明の第6実施形態は、ホログラフィックHMIを改良する手段を提供する。それは、操作または制御される電子式または電子機械式デバイスのキーまたは他の従来型の接触駆動式入力デバイスを表すホログラフィックイメージが、操作または制御しようとする電子式または電子機械式デバイスの物理的な占有面積よりも大きくなるようにするものである。従って、この改良型のホログラフィックHMIは、従来の電子式または電子機械式デバイスに見られる、触ることのできる小さなキーボードやキーパッドやタッチスクリーンよりも大きく使いやすい。
【0043】
これは、キーまたは他の従来型の接触駆動式入力デバイスを表すイメージを、1つ以上の薄いホログラムに記録することによって実現される。そして、その再生イメージは、水平または垂直軸をまたいで少し異なるアングルで、(複数の)オペレータが視認でき、オペレータは各ホログラフィックイメージに関して情報を入力することができる。本実施形態は、オペレータに対し、HMIを使用する電子式または電子機械式デバイスのサイズに制限されずに、通常の指で操作するのに快適なサイズのホログラフィックHMIを提供しようとするものである。
【0044】
本実施形態の一例では、図7に示すように、1つ以上の狭いホログラム421が配置され、その再生用光源により各ホログラフィックイメージは、HMIのオペレータによって水平または垂直軸を横切り少し異なるアングルから視認可能となる。
【0045】
図7において、ホログラム421が透過型ホログラムの場合、ホログラフィックイメージ270はホログラム421の後ろ側に配置された光源によってホログラム421から再生される。また、ホログラム421が反射型ホログラムの場合ホログラムの前方に配置された光源28’によって再生される。さらにホログラム421がエッジリットホログラムの場合光源28’’によって再生される。
【0046】
知られているように、レーザーで視覚可能なホログラムは、本実施形態で検討される方法で使用するため、好適な視差性能のために水平軸及び垂直軸の両方に交差する、異なるアングルで視覚可能となるように意図されたホログラムの記録及び再生に適している。
【0047】
本実施形態で検討されるホログラムによって提示される各ホログラフィックイメージは、頭を少し左右または上下に動かしているオペレータによっても、またはホログラフィックHMIを少し右から左へ、左から右へ、或いは上下に少しターンするオペレータによっても、多少異なるアングルから見ることができる。或いは、異なる光源を用いて異なるアングルからホログラムに光を照射することにより、あるいは、異なるアングルからホログラムのイメージを再生するために動く光源によっても、見ることができる。
【0048】
図7に示すように、センサ350は、本実施形態の各ホログラフィックイメージ270の平面部分に指や他の物体が挿入されたことを検知するために、HMIに関してそれらのイメージが現れるアングルで配置される。既知の技術を用いることで、ホログラフィックHMIは、(複数の)オペレータによって選択されたホログラフィックイメージによって表されたコマンドまたは情報を、HMIの電子式または電子機械式デバイスに送信する。
【0049】
本実施形態は、HMIの物理的構成のサイズ面で改良されている。そしてこれにより、その使い勝手が向上し及び軽量化されてもいる。
【0050】
完全を期するため、ここに詳述したホログラフィックHMIについての詳説は、添付資料Aとして添付され、その全体的に参照することによって本明細書に組み込まれるものである。
【0051】
何が現在好適な実施形態となるかを考えて本発明を開示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。むしろ本発明は、添付の請求の範囲の概念の範囲に含まれる種々の変形や同様の構成をカバーする。添付の請求の範囲の概念は、そのような変形例や等価な構成や機能の全てを含むように、もっとも広く解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】図1は、本発明の原理に係るHMIの機能的な構成を示す図である。ここで、オペレータが、ホログラフィックイメージに対して行う操作を検知するために使用されるセンサは、オペレータから見てホログラムの後ろ側に配置されている。
【図2】図2は、本発明の原理に係るHMIの機能的な構成を示す図である。ここで、オペレータが、ホログラフィックイメージに対して行う操作を検知するために使用されるセンサは、制御される電子式または電子機械式デバイスのオペレータに入出力情報を提示するために使用されるスクリーンの下方、上方或いはいずれかのサイドに配置されている。そして、ホログラフィックイメージはソフトキーとして機能し、その機能は、スクリーン上の対応するアイコンや他のシンボルによって決定される。
【図3】図3は、本発明の原理に係るHMIの機能的な構成を示す図である。ここで、複数の電子式または電子機械式デバイスのインタフェースのホログラフィックイメージは、1つの好適な場所に投影される。
【図4】図4は、本発明の原理に係るHMIの一実施形態の機能的構造を示す図である。ここで、ホログラムと再生用光源との間の物理的な距離は、1つ以上のミラーを用いて減少される。
【図5】図5は、本発明の原理に係るHMIの一実施形態の機能的構造を示す図である。ここで、ホログラムと再生用光源との間の物理的な距離は、1つ以上のレンズを用いて減少される。
【図6】図6は、本発明の原理に係るHMIの一実施形態のブロック図である。ここで、HMIを操作した際、接触的応答の代わりに、聴覚的または視覚的応答がオペレータに提供される。
【図7】図7は、本発明の原理に係るHMIの一実施形態の機能的構造を示す図である。ここで、1つ以上の狭いホログラムが、オペレータが垂直軸または水平軸に沿って異なる角度から再生イメージを見て、操作できる方法で記録される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子式または電子機械式デバイスによる応答を物理的接触により生成する1つ以上の通常の接触駆動式入力用有体物を有する接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる装置であって、該装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とし、
電子式または電子機械式デバイス用の接触制御メカニズムの入力用有体物を表すホログラフィックイメージを提供するホログラム手段と、
ホログラフィックイメージを生成するために前記ホログラム手段に光を照射する照明手段と、
前記ホログラム手段によって生成された前記入力用有体物を表すホログラフィックイメージに対する、オペレータの選択を検出する操作検出手段と、
前記操作検出手段の検出を受けて、前記応答を生成するため前記電子式または電子機械式デバイスに対して入力信号を提供する信号生成手段と、
を有し、
前記ホログラム手段は、透明素材及び半透明素材の少なくともいずれか一方に貼付されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記透明素材及び前記半透明素材の少なくともいずれか一方は、ガラス、アクリル、またはプラスティックから選択されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記操作検出手段は、
前記ホログラム手段を挟んでオペレータと対向する側に配置され、電磁波を生成し、かつ受信する放射/検出手段を有し、
前記放射/検出手段は、電磁波を、入力用有体物を表すホログラフィックイメージに向けて、かつ前記ホログラム手段が貼り付けられた前記素材を通して、放射し、かつ検出するために配置され、前記放射/検出手段は、前記素材を通じて入力用有体物の前記ホログラフィックイメージに対するオペレータの選択を判定することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記照明手段の光路を変更して、1つ以上のホログラフィックイメージを、情報をオペレータに提示するために用いられるスクリーンのエッジに配置するため、少なくとも1つのミラーをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも1つの電子式または電子機械式デバイスによる応答を物理的接触により生成する複数の通常の接触駆動式入力用有体物を有する独立した接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの複数の電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる装置であって、該装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とし、
複数の前記電子式または電子機械式デバイス用の接触制御メカニズムの入力用有体物をそれぞれが表す複数のホログラフィックイメージを生成するホログラムユニットと、
前記ホログラムユニットに光を照射し、前記複数のホログラフィックイメージを生成する照明手段と、
入力用有体物を表す前記複数のホログラフィックイメージのそれぞれに対するオペレータの選択を検出する操作検出ユニットと、
前記操作検出手段の検出を受けて、前記応答を生成するため前記電子式または電子機械式デバイスに対して入力信号を提供する信号生成器と、
を有し、
前記操作検出ユニットと前記信号生成器とは、それぞれ独立した前記ホログラフィックイメージに対する選択を検出して、各電子式または電子機械式デバイスによって独立して応答を生成するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項6】
電子式または電子機械式デバイスによる応答を物理的接触により生成する、通常の接触駆動式入力用有体物を有する接触制御メカニズムによって、従来どおり制御されるタイプの電子式または電子機械式デバイスを、オペレータに制御させる制御装置であって、該制御装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とし、
接触制御メカニズムの複数の入力用有体物によって従来から生成されたものに対応する前記デバイスによって応答を生成するために生成されたホログラフィックイメージと共に、前記デバイス用の接触制御メカニズムの複数の入力用有体物を示すホログラフィックイメージを生成する合成ホログラムであって、1つの軸に沿って配置された複数のホログラムを含み、そこに生成されたホログラフィックイメージはそれぞれ、入力用有体物の異なる位置を表し、その結果、それぞれのホログラフィックイメージを、前記1つの軸に対して異なるアングルから独立に見ることができる合成ホログラムと、
それぞれの前記入力用有体物を示すホログラフィックイメージのオペレータによる選択を検出する操作検出器と、
前記操作検出器の検出を受信し入力信号を前記デバイスに提供し、それにより前記応答を生成する信号生成器と、
を有することを特徴とする制御装置。
【請求項7】
前記合成ホログラムは、各ホログラフィックイメージが複数の入力有体物の異なる部位を表すように、前記1つの軸に対してほぼ垂直を為す第2軸に沿って配置された複数のホログラムから構成され、前記合成ホログラムによって提示された各ホログラフィックイメージは、前記第2軸に対して異なるアングルから独立して見られることを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記ホログラム手段は、複数の入力用有体物のそれぞれを示す複数のホログラフィックイメージを生成し、前記操作検出手段は、前記複数のホログラフィックイメージのいずれがオペレータによって選択されたかを検出できることを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項9】
前記ホログラム手段と前記照明手段との間の物理的な距離を縮め、なおかつホログラフィックイメージを生成するため、前記ホログラム手段と前記照明手段との間に挿入された少なくとも1つのミラーをさらに有することを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項10】
前記ホログラム手段は収束性能を有するレンズを含むことを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項11】
前記ホログラム手段と前記照明手段との間の物理的な距離を縮め、なおかつホログラフィックイメージを生成するため、前記ホログラム手段と前記照明手段との間に挿入された少なくとも1つのレンズをさらに有することを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項12】
前記信号生成手段は、さらに、可聴信号及び可視信号のうち少なくともいずれかを生成し、前記操作検出手段が、オペレータによるホログラフィックイメージの選択を検出したことを、オペレータに対して示すことを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項13】
前記照明手段は、前記ホログラム手段が貼り付けられた素材のエッジに配置された再生用光源を備えることを特徴とする請求項1、5または6に記載の装置。
【請求項14】
少なくとも1つの電子式または電子機械式デバイスによる応答を物理的接触により生成する複数の通常の接触駆動式入力用有体物を有する独立した接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの複数の電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる装置であって、該装置は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とし、
前記電子式または電子機械式デバイス用の接触制御メカニズムの1つ以上の入力用有体物を表す複数の3次元イメージのうち、少なくとも一つを生成するアクチュエータイメージ生成ユニットと、
アクチュエータイメージ生成ユニットによって生成された、入力用有体物を表す前記複数の3次元イメージのうち、少なくとも1つに対するオペレータの選択を検出するアクチュエータ検出ユニットと、
前記アクチュエータ検出手段の検出を受けて、前記応答を生成するため前記電子式または電子機械式デバイスに対して入力信号を提供する信号生成ユニットと、
を有し、
前記アクチュエータ検出ユニットと前記信号生成器とは、各3次元イメージに対する選択を検出してそれに応答し、前記アクチュエータイメージ生成ユニットは、オペレータから物理的に近い位置に3次元画像を投影できる電子式または電子機械式デバイスに備えられることを特徴とする装置。
【請求項15】
少なくとも1つの電子式または電子機械式デバイスによる応答を物理的接触により生成する複数の通常の接触駆動式入力用有体物を有する独立した接触制御メカニズムによって従来どおり制御されるタイプの複数の電子式または電子機械式デバイスをオペレータに制御させる方法であって、該方法は、オペレータがいかなる有体物に対しても物理的に接触することなくそのような制御を可能とし、
前記電子式または電子機械式デバイス用の接触制御メカニズムの1つ以上の入力用有体物を表す複数の3次元イメージのうち、少なくとも一つを生成するアクチュエータイメージ生成ステップと、
アクチュエータイメージ生成ステップによって生成された、入力用有体物を表す前記複数の3次元イメージのうち、少なくとも1つに対するオペレータの選択を検出するアクチュエータ検出ステップと、
前記アクチュエータ検出ステップでの検出を受けて、前記応答を生成するため前記電子式または電子機械式デバイスに対して入力信号を提供する信号生成ステップと、
を有し、
前記アクチュエータ検出ステップと前記信号生成ステップとは、各3次元イメージに対する選択を検出してそれに応答し、前記アクチュエータイメージ生成ユニットは、オペレータから物理的に近い位置に3次元画像を投影できる電子式または電子機械式デバイスに備えられることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−531067(P2007−531067A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518820(P2006−518820)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2004/021482
【国際公開番号】WO2005/008378
【国際公開日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(506004883)ホロタッチ, インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】Holotouch, Inc.
【住所又は居所原語表記】10 Weed’s Landing, P. O. Box 2077, Darien, CT 06820−2077, U.S.A.
【Fターム(参考)】