説明

ボセンタンの製造方法

本発明は、ボセンタンの製造に有用な新規な中間体、ならびに当該中間体およびボセンタンの製造方法に関する。本発明は、さらに、本発明の方法に従って製造されるボセンタンを含有する組成物、およびエンドセリン受容体が仲介する疾患の治療におけるその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボセンタンの製造に有用な新規な中間体、ならびに当該中間体およびボセンタンの製造方法に関する。本発明は、さらに、本発明の方法に従って製造されるボセンタンを含有する組成物、およびエンドセリン受容体が仲介する疾患の治療におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ボセンタンは、構造式(i)で表され、4−tert−ブチル−N−[6−(2−ヒドロキシエトキシ)−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−(2−ピリミジニル)−ピリミジン−4−イル]−ベンゼンスルホンアミドと化学的に命名され、エンドセリン受容体拮抗薬である。本化合物は、エンドセリン活性に関連する疾患、特に、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣、狭心症等の循環器系および心血管系の疾患の治療に有用である。販売されているボセンタンを含有する製品トラクリア(登録商標)は、肺高血圧(PAH)の治療に適用されており、機能分類クラスIIIの患者における運動能力と症状を改善する。
【0003】
【化1】

【0004】
ボセンタンは、US5292740に初めて記載された。その製造方法は、ジクロロ化合物:4,6−ジクロロ−5−(o−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)から出発する、2つの工程(スキーム1に記載の通り)を含んでいる。第二反応工程は、塩基として金属ナトリウムを用いてエチレングリコール中、100〜110℃で実施される。
【0005】
【化2】

【0006】
本方法の不利な点の1つは、2分子のピリミジンモノハライドが1分子のエチレングリコールと結合している、望まない式(ii)で表されるエチレングリコールのビススルホンアミド二量体が生成することである。この不純物の除去には、高価で労力を要する精製工程が必要である。この不純物の生成を最小限とするには、大過剰のエチレングリコールが用いられる。しかし、エチレングリコールには毒性があり、その高い沸点のために、蒸留によるその除去にはエネルギーと時間が必要とされるため、大過剰のエチレングリコールの使用は大きな工業スケールでは非実用的である。
【0007】
【化3】

【0008】
その他、多くのボセンタンの製造方法が記載されてきたが、それらはすべて、純粋な製品を得るために、面倒な精製方法を必要とする多段階の方法である。
【0009】
US6136971は、高いHPLC純度(99.1%)を有するボセンタンの製造方法(スキーム2に記載の通り)を記載しており、1つ保護された1,2−ジヘテロエチレンアニオンを利用することで、二量体生成の課題を解決している。記載された発明の特に好ましい側面において、その保護基は、エチレングリコールの1つの水酸基をエーテルで保護するために用いられるtert−ブチル基である。その後、その保護基はギ酸で脱離され、ホルミルオキシで保護されたエチレングリコールスルホンアミド誘導体が生成される。この化合物を、塩基、好ましくは水酸化ナトリウムで処理することで、フリーの水酸基を有するエチレングリコールスルホンアミド誘導体、すなわちボセンタンが製造される。
【0010】
【化4】

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先行技術に伴われる上記の不利な点を考慮すると、高純度のボセンタンを提供する、経済的で、高収率であるボセンタンの改良製造方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の概要
本発明者らは、ジクロロ化合物:4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)と、式:HOCHCHOR(式中、Rは水酸基の保護基である。)で表される1つ保護されたエチレングリコールとを結合させ、続いて次の工程でスルホンアミド基を導入することで、高純度のボセンタンの改良製造方法が提供されることを見出した。この方法は、エチレングリコール誘導体と比較すると高価な原料であるスルホンアミドを、先行技術の方法よりも少ない量しか必要としないという、類のない驚くべき利点を有している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
発明の詳細な説明
本発明は、商業スケールで非常に高い純度の製品を提供する、効率的で、経済的で、高収率であるボセンタンの合成を提供する。
【0014】
本発明者らは、最初にスルホンアミド基をジクロロ化合物(1)に結合させ、第二工程で1つ保護されたエチレングリコールを加える先行技術の方法とは逆に、最初にジクロロ化合物(1)を1つ保護されたエチレングリコールと結合させ、続いて第二工程でスルホンアミド基を導入することで、多数の驚くべき利点を有する方法が提供されることを見出した。本方法はさらに式(2a)を有する本発明の新規な中間体を提供するが、特にこの方法によって、99.70%より高い、好ましくは99.8%より高い、最も好ましくは99.9%より高い純度を有するボセンタンが製造される。このようなレベルの純度は、先行技術には以前見られたことがない。
【0015】
【化5】

【0016】
従って、本発明の第一の側面によって、式(2a)の化合物を用いるボセンタンの改良製造方法が提供される。本発明の1つの態様として、その方法は以下の工程を含む:
(a)式(1)のジクロロ化合物を、式:HOCHCHOR(式中、Rは水酸基の保護基である。)で表される1つ保護されたエチレングリコールに加えて、式(2a)の化合物を含む反応混合物を得る工程;
(b)化合物(2a)を4−tert−ブチルフェニルスルホンアミドと結合させる工程;
(c)保護基Rを脱離させる工程;および
(d)工程(c)で得られる混合物からボセンタンを単離する工程。
【0017】
特に好ましい態様において、Rは塩基性および弱酸性の条件で安定である。エチレングリコールの保護基として使用しうる基がさらに多数存在することは、知識を有する者であればもちろん理解するであろう。また確かに、塩基性および弱酸性の条件で安定な水酸基の保護基はいづれも、本発明の実施において使用するのに適しているであろう。かかる保護基の例は、T.W. Greene & P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis (第3版,John Wiley & Sons, 1999年)(参照として、本明細書に組み込まれる)の中から見出すことができる。従って、特に好ましいRとしては、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択することができる。特に好ましい態様において、Rはtert−ブチルである。
【0018】
1つ保護されたエチレングリコールと4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)との結合における好ましい反応温度は、約15℃〜約90℃、より好ましくは約30℃〜約90℃、最も好ましくは約50℃〜約60℃である。好ましい反応時間は、約1〜10時間、より好ましくは約1〜5時間、最も好ましくは約1〜3時間である。1つ保護されたエチレングリコールは、4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)に対して、好ましくは約1当量〜約10当量、より好ましくは約1当量〜約5当量、最も好ましくは約3当量が用いられる。特に好ましい態様において、1つ保護されたエチレングリコールを、塩基存在下、4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)と反応させる。好ましくは、塩基は、水酸化アルカリ金属(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等)、水酸化アルカリ土類金属、金属ナトリウム、DBU、DBN、ジメチルアミノピリジン(DMAP)およびピリジンを含む群から選択される。最も好ましくは、塩基は水酸化アルカリ金属であり、特に好ましい塩基は水酸化ナトリウムである。好ましくは、反応は有機溶媒中で行われ、当該有機溶媒は好ましくはトルエンであるが、選びうる溶媒としては、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)およびジメチルアセトアミドを含む群から選択することができる。
【0019】
工程(b)では、化合物(2a)を4−tert−ブチルフェニルスルホンアミドと結合させる。好ましくは、4−tert−ブチルフェニルスルホンアミドは、化合物(2a)に対して約1当量〜約2当量、好ましくは約1当量、用いられる。好ましくは、反応は炭酸カリウム等の塩基の存在下、実施される。好ましい反応温度は、約100℃〜約150℃、好ましくは約120℃である。好ましい反応時間は、約8〜15時間、好ましくは約10時間である。好ましくは、反応はDMSO等の有機溶媒の中で実施される。
【0020】
さらなる態様において、エチレングリコールの保護基は本技術分野で知られた手段のいずれかで脱離させることができる。例えば酸性化して、続いて塩基で処理することで、特に効率的に保護基を脱離できることを、本発明者らは見出した。特に保護基がtert−ブチルエーテルである好ましい態様において、特に好ましい脱離条件としては、ギ酸で処理し、続いて水酸化ナトリウムで処理することが含まれる。
【0021】
他の好ましい態様において、工程(d)で、ボセンタンをろ過によって単離し、重量が一定になるまで減圧下で乾燥する。
【0022】
本発明の第一の側面による方法は、好ましくは工業的スケールで、好ましくはボセンタンを約500g、約1kg、約2kg、約5kg、約10kg、約50kg、約100kgまたはそれ以上の単位で製造するように、実施される。
【0023】
本発明の第一の側面による方法によって、式(1)のジクロロ化合物から好ましくは30%、40%、50%、60%またはそれ以上のモル収率でボセンタンが提供される。
【0024】
本発明の第一の側面による方法は、好ましくはクロマトグラフィーを使用せずに実施される。
【0025】
本発明の第一の側面による方法で製造されるボセンタンは、好ましくは97%以上、好ましくは98%以上、好ましくは99%以上、好ましくは99.3%以上、好ましくは99.5%以上、好ましくは99.7%以上、好ましくは99.8%以上、好ましくは99.9%以上のHPLC純度を有する。好ましくは、ボセンタンは二量体の不純物(ii)を約0.1%より少なく、好ましくは約0.05%(HPLCにて測定)より少なく含む。
【0026】
本発明の第二の側面によって、式(2a)の新規な化合物、またはその塩もしくは結晶型が提供される。
【0027】
【化6】

【0028】
[式中、Rは前記の通りである。]
好ましくはRはtert−ブチルであり、それによって構造(2)を有する化合物となる。
【0029】
【化7】

【0030】
本化合物は、特定のスルホンアミド化合物、特にボセンタンの製造に有用であることが見出された。新規中間体の異なる形態のものも発明の実施において用いうることは、知識を有する者にとって、もちろん明らかである。それらには、塩の形態、異なる結晶型、非晶質の形態または異性体が含まれうる。酒石酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、ピメリン酸塩、アジピン酸塩、酢酸塩、スベリン酸塩、サリチル酸塩、メシル酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、カンファースルホン酸塩、マンデル酸塩、塩化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、リン酸二水素塩、グルタル酸塩またはクエン酸塩を含む群から選択される塩が特に有用であることを、本発明者らは見出した。再度、これらの塩は、当該技術分野で知られた手段のいずれかで、特に対応する酸との反応によって、製造できることが理解される。
【0031】
本発明の第三の側面によって、式(1)のジクロロ化合物を、式:HOCHCHOR(式中、Rは前記の通りである。)で表される1つ保護されたエチレングリコールと結合させることを含む、式(2a)の化合物の製造方法が提供される。好ましくは、Rは塩基性および弱酸性の条件で安定であり、特に好ましくはRがアルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択してもよい場合であり、最も好ましいRはtert−ブチルである。本発明の第一の側面に関連して先に記述した通り、エチレングリコールの保護基として使用しうる基がさらに多数存在することは、知識を有する者であれば理解するであろう。
【0032】
この結合における好ましい反応温度は、約15℃〜約90℃、より好ましくは約30℃〜約90℃、最も好ましくは約50℃〜約60℃である。好ましい反応時間は約1〜10時間、より好ましくは約1〜5時間、最も好ましくは約1〜3時間である。1つ保護されたエチレングリコールは、式(1)のジクロロ化合物に対して、好ましくは約1当量〜約10当量、より好ましくは約1当量〜約5当量、最も好ましくは約3当量が用いられる。特に好ましい態様において、1つ保護されたエチレングリコールを、塩基存在下、4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2,2’−ビピリミジン(1)と反応させる。好ましくは、塩基は、水酸化アルカリ金属(水酸化リチウム、水酸化ナトリウム等)、水酸化アルカリ土類金属、金属ナトリウム、DBU、DBN、DMAPおよびピリジンを含む群から選択される。最も好ましくは、塩基は水酸化アルカリ金属であり、特に好ましい塩基は水酸化ナトリウムである。好ましくは、反応は有機溶媒中で行われ、当該有機溶媒は好ましくはトルエンであるが、選びうる溶媒としては、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)およびジメチルアセトアミドを含む群から選択することができる。
【0033】
1つ保護されたエチレングリコール誘導体を用いて式(2a)または(2)の1つ保護されたエチレングリコールピリミジン誘導体を製造することで、望まない式(ii)で表されるエチレングリコールビス−スルホンアミド化合物の生成が阻止される。いかなる理論にも支配されている分けではないが、例えばUS5292740等の先行技術に記載されたいくつかの製造方法では、最初に生成されるエチレングリコール誘導体の水酸基が、未反応のナトリウムエチレングリコール(NaOCHCHOH)または反応混合物中でアニオンを生成して存在しうるその他の塩基と反応し、その後、他のピリミジンモノハライドの分子と反応することで、望まないエチレングリコールビス−スルホンアミド誘導体が生成すると信じられている。本発明では、1つ保護されたエチレングリコールピリミジン誘導体(2a)または(2)を用いることによって、そのようなアニオンが生成する可能性が排除され、それによって望まないエチレングリコールビス−スルホンアミド誘導体の生成が完全に排除される。望まないエチレングリコールビス−スルホンアミド誘導体の生成が排除されることで、製品の全収率がより高くなり、製品の精製がより容易になる。
【0034】
本発明の第三の側面による方法は、好ましくは工業的スケールで、好ましくは化合物(2a)を約500g、約1kg、約2kg、約5kg、約10kg、約50kg、約100kgまたはそれ以上の単位で製造するように、実施される。
【0035】
本発明の第三の側面による方法によって、式(1)のジクロロ化合物から好ましくは80%、85%、90%またはそれ以上のモル収率で化合物(2a)が提供される。
【0036】
本発明の第三の側面による方法は、好ましくは90℃、80℃、70℃、60℃またはそれより低い温度で実施される。
【0037】
本発明の第三の側面による方法は、好ましくはクロマトグラフィーを使用せずに実施される。
【0038】
本発明の上記すべての側面において、Rは水酸基の保護基である。好ましくは、Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリール、アルキニルアリール、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される。好ましくは、Rはアルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される。
【0039】
アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、好ましくは1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む。好ましいアルキルはtert−ブチルである。
【0040】
好ましくは、アリールは4〜14個の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を含む。典型的なアリールはフェニルである。
【0041】
アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリールおよびアルキニルアリールは、好ましくは5〜20個の炭素原子、好ましくは7〜15個の炭素原子を含む。典型的なアリールアルキルはベンジルである。
【0042】
好ましくは、アリルは−CH−CH=CH−R’(式中、R’は水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリールまたはアルキニルアリールである)である。好ましくはR’は水素である。
【0043】
好ましくは、シリルは−SiR’(式中、R’は独立して水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アルキルアリール、アルケニルアリールまたはアルキニルアリールである)である。典型的なシリルは、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ジメチルイソプロピルシリル、ジエチルイソプロピルシリル、ジメチル−t−ヘキシルシリル、t−ブチルジメチルシリル(TBDMS)、t−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、トリベンジルシリル、トリ−p−キシリルシリル、トリフェニルシリル(TPS)、ジフェニルメチルシリル(DPMS)およびt−ブチルメトキシフェニルシリル(TBMPS)である。
【0044】
さらなる側面において、本発明の方法で製造されるボセンタンを含有する医薬組成物が提供される。好ましくは、組成物は固形組成物、最も好ましくは錠剤またはカプセル組成物である。
【0045】
本発明の例として、本発明によるボセンタンと薬学上許容される担体を混合することで得られる医薬組成物が挙げられる。本発明の1つの態様として、本発明の方法で製造されるボセンタンの治療上有効な量を含有する組成物を、治療を必要とする対象に投与することを含む、その対象におけるエンドセリン受容体が介在する疾患の治療方法が提供される。さらなる態様として、治療を必要とする対象におけるエンドセリン受容体が介在する疾患を治療するための医薬の製造のための、本発明によって製造される実質的に不純物を含まないボセンタンの使用が提供される。好ましくは、その純度は97%を超え、より好ましくは98%を超え、より好ましくは99%をさらに超える。特に好ましい態様として、循環器系および心血管系の疾患の治療における使用のための組成物が提供される。好ましい態様として、その疾患は、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症の1つまたはそれ以上である。エンドセリン受容体が介在する疾患は、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症等の循環器系および心血管系の疾患を含む。
【0046】
活性成分に加えて、本発明の医薬組成物は、1またはそれ以上の賦形剤を含んでもよい。賦形剤は、いろんな目的で組成物に添加される。希釈剤は、固形医薬組成物の体積を増やし、患者および治療奉仕者にとってその組成物を含む医薬投与形態を取り扱いやすくする。固形組成物のための希釈剤には、例えば微結晶セルロース(アビセル(登録商標)等)、超微粒セルロース、乳糖、デンプン、アルファ化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、砂糖、デキストレーツ(dextrates)、デキストリン、ブドウ糖、二塩基性リン酸カルシウム2水和物、三塩基性リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタクリレート(オイドラギット(登録商標)等)、塩化カリウム、粉末セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトールおよびタルクが含まれる。
【0047】
錠剤等の投与形態の中に圧縮成形される固形医薬組成物は、圧縮後に活性成分と他の賦形剤との結合を促進する機能を有している賦形剤を含有してもよい。固形医薬組成物のための結合剤としては、アラビアゴム、アルギン酸、カルボマー(カルボポール(Carbopol,登録商標)等)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グアルゴム、水素化植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(クルーセル(Klucel,登録商標)等)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(メトセル(Methocel,登録商標)等)、液体グルコース、マグネシウムアルミニウムシリケート、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタクリレート、ポビドン(コリドン(Kollidon,登録商標)、プラスドン(Plasdone,登録商標)等)、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウムおよびデンプンが含まれる。
【0048】
患者の胃の中での圧縮成形された医薬組成物の溶解速度は、崩壊剤をその組成物に添加することで速めることができる。崩壊剤としては、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(アクジゾル(Ac−Di−Sol,登録商標)、プリメロース(Primellose,登録商標)等)、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン(コリドン(Kollidon,登録商標)、ポリプラスドン(Polyplasdone,登録商標)等)、グアルゴム、マグネシウムアルミニウムシリケート、メチルセルロース、微結晶セルロース、ポラクリリン(polacrilin)カリウム、粉末セルロース、アルファ化デンプン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(エクスプロタブ(Explotab,登録商標)等)およびデンプンが含まれる。
【0049】
圧縮成形されていない医薬組成物の流動性を改善し、また投与の正確性を改善するために、流動促進剤(glidant)を添加することができる。流動促進剤として機能しうる賦形剤としては、コロイド状二酸化ケイ素、マグネシウムトリシリケート、粉末セルロース、デンプン、タルクおよび三塩基性リン酸カルシウムが含まれる。
【0050】
粉末の組成物を圧縮成形することで錠剤等の投与形態を製造する場合、その組成物はポンチとダイス(punch and dye)で圧縮される。いつかの賦形剤および活性成分は、ポンチとダイスの表面に付着する傾向があり、その付着によって製品に穴が開いたり、その他の異常な表面となることがある。滑沢剤をその組成物に添加することで、付着が減り、製品のダイスからの放出が容易になる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセロール、パルミトステアリン酸グリセロール、水素化キャスター油、水素化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルクおよびステアリン酸亜鉛が含まれる。
【0051】
香味剤および香味強化剤によって、投与形態は患者にとってより口にあうようになる。本発明の組成物に含めることができる、医薬製品のための一般的な香味剤および香味強化剤としては、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトールおよび酒石酸が含まれる。
【0052】
固形組成物はまた、薬学上許容される着色剤のいずれかを用いて着色することもでき、それによってその外観が改良され、ならびに/または製品および単位投与レベルの患者の認識を容易にすることになる。
【0053】
本発明の固形組成物としては、粉末、顆粒、凝集および圧縮組成物が含まれる。
投与形態としては、経口、口腔内、経直腸、非経口(皮下、筋肉中および静脈内を含む)、吸入および経眼の投与に相応しい投与形態を含む。対象となる症例に対する最も適切な投与は、治療される症状の性質および厳しさに依存するが、本発明の最も好ましい投与経路は経口である。投与形態としては単位投与形態で好適に提供され、医薬の技術分野で周知の方法のいずれかで製造することができる。固形経口投与形態のためには、活性成分の量は、単位投与当たり約10〜200mgの範囲が好ましく、特に好ましくは単位投与当たり約50〜130mgの範囲である。
【0054】
好ましくは、組成物は固形組成物であり、最も好ましくは錠剤またはカプセル組成物である。
【0055】
本発明の投与形態として、組成物、好ましくは粉末または顆粒の本発明の固形組成物を、硬いまたは軟らかい皮膜の中に含有するカプセルとすることができる。そのカプセル皮膜はゼラチンで作られ、グリセリンおよびソルビトール等の可塑剤ならびに不透明剤または着色剤を含めてもよい。
【0056】
活性成分および賦形剤は、本技術分野で知られた方法に従って、組成物および投与形態に製剤化することができる。
【0057】
錠剤化またはカプセル充填のための組成物は、湿式造粒で製造することができる。湿式造粒では、粉末状の活性成分および賦形剤のいくつかまたは全てを混合し、その後、液体、典型的には水の存在下でさらに混合することで、粉末を顆粒へと凝集させる。顆粒は、選別および/または粉砕して、乾燥し、その後、所望の粒子サイズまで選別および/または粉砕する。その後、顆粒はそのまま錠剤化するか、または流動促進剤および/または滑沢剤等の他の賦形剤を添加した後、錠剤化することができる。
【0058】
錠剤化する組成物は、従来通り、乾式造粒によって製造することができる。たとえば、活性成分と賦形剤とを混合した組成物を、棒状(slug)又はシート状に圧縮成形して、その後、細かく砕くことで、圧縮成形された顆粒が得られる。引き続いて、その圧縮成形された顆粒を圧縮することで、錠剤を得ることができる。
【0059】
乾式造粒の代わりに、直接圧縮技術を用いて混合組成物を圧縮することで、直接、圧縮成形された投与形態を得ることができる。直接圧縮によって、顆粒を含まない均一の錠剤が製造される。直接圧縮による錠剤化に特に適している賦形剤としては、微結晶性セルロース、スプレードライで粉末化した乳糖、二塩基性リン酸カルシウム2水和物およびコロイド状シリカが含まれる。直接圧縮による錠剤化において特別な製剤上の問題が生じた場合、これらおよび他の賦形剤を直接圧縮による錠剤化で適切に使用することは、本技術分野における経験と知識を有する者に良く知られている。
【0060】
本発明のカプセル充填は、錠剤化に関連して記述された(しかし、最終の錠剤化工程はあたらない)前述の混合物および顆粒のいづれをも含むことができる。
【0061】
さらなる態様において、本発明の組成物は、さらに1つまたはそれ以上の活性成分を追加的に含有することができる。
【0062】
さらなる側面として、エンドセリン活性に関連する疾患の治療における使用のための本発明の組成物が提供される。
【0063】
本発明の詳細、その目的および有利な点を、制限をしない実施例によって、以下により詳細に説明する。
【実施例】
【0064】
ボセンタンの製造
本発明の方法を、以下に概要図として示す。文章中の化合物番号によって、本概念図における番号の付与された化合物が示される。
【0065】
【化8】

【0066】
化合物(1)から化合物(2)への変換プロセス(工程1)
水酸化ナトリウム(1当量)をトルエン(7 vol)中のエチレングリコール モノtert−ブチル エーテル(3当量)に加えた。化合物(1)(1当量)を加えて、反応混合物を55℃で2時間保温した。反応完結後、この混合物を、濃塩酸と水の1:1の混合液(0.4 vol)でpH2に酸性化した。有機層を分離し、水(5 vol)で洗浄した。トルエンを真空(10mbar)下、40℃で留去し、生成物(化合物(2))を淡褐色固体として得た(モル収率=90%)。
【0067】
化合物(2)から化合物(3)への変換プロセス(工程2)
DMSO(10 vol)、炭酸カリウム(1.2当量)、4−tert−ブチルフェニルスルホンアミド(1当量)および化合物(2)(1当量)を120℃で10時間保温した。反応完結後、水(25 vol)を反応混合物に加え、その反応混合物を酒石酸(1.8当量)の水(25 vol)の溶液でpH3に酸性化し、析出した固体を真空下、ろ取し、真空(10mbar)下、50℃で2時間乾燥した。生成物(化合物(3))を淡褐色固体として得た(モル収率=100%)。
【0068】
化合物(3)から化合物(4)への変換プロセス(工程3)
ギ酸(2 vol)中の化合物(3)(1当量)を85℃で4時間保温した。トルエン(8.3 vol)を反応混合物に加えて、ギ酸を真空(10mbar)下、50℃でトルエンとの共沸によって留去した。得られた褐色の粘性油状物をエタノール(3.3 vol)に加えて、加熱還流した。透明の溶液を25〜30℃に冷却し、3時間攪拌し、得られた個体をろ取した。湿った固体をエタノール(1.6 vol)に混合し、加熱還流し、25〜30℃に冷却した。得られた固体(化合物(4))をろ取した(モル収率=47%)。
【0069】
化合物(4)からボセンタン(i)への変換プロセス(工程4)
化合物(4)(1当量)をエタノール(2.5 vol)に加えて、水酸化ナトリウム(3当量)の水(2 vol)の溶液に加えた。水(6 vol)をその透明な溶液に加えて25〜30℃で1時間攪拌した。その混合物を濃塩酸(0.33 vol)でpH5.5まで酸性化し、水(10 vol)を加えて、反応混合物を1時間攪拌し、ろ取した。真空下、4時間乾燥することで、白色固体を得た。得られたボセンタンのHPLC純度は99.71%であった(モル収率=93%)。
【0070】
上記の記述および実施例は、本発明を例証するために単に説明されたものであり、何ら発明を制限する意図はない。本技術分野における知識を有する者は、本発明の魂と本質を組み入れて、記述された態様の改変を容易に思い浮かべることができるため、添えられた請求の範囲およびその均等物の範囲の中のすべての改変も含むように、本発明は広く解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(2a)の化合物を用いるボセンタンの製造方法。
【化1】

[式中、Rは水酸基の保護基である。]
【請求項2】
Rが塩基性および弱酸性の条件で安定である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
Rが、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
Rがtert−ブチルである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
以下の工程を含むボセンタンの製造方法。
(a)式(1)のジクロロ化合物を、式:HOCHCHOR(式中、Rは水酸基の保護基である。)で表される1つ保護されたエチレングリコールと反応させて、式(2a)の化合物を得る工程:
【化2】

(b)化合物(2a)を4−tert−ブチルフェニルスルホンアミドと結合させる工程;
(c)保護基Rを脱離させる工程;および
(d)工程(c)で得られる混合物からボセンタンを単離する工程。
【請求項6】
Rが塩基性および弱酸性の条件で安定である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
Rが、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される、請求項5または6記載の方法。
【請求項8】
Rがtert−ブチルである、請求項7記載の方法。
【請求項9】
tert−ブチルをギ酸で処理することで脱離させ、続いて水酸化ナトリウムで処理する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
工程(a)において、式(1)のジクロロ化合物および1つ保護されたエチレングリコールを塩基存在下、反応させる、請求項5〜9のいずれか記載の方法。
【請求項11】
塩基が、水酸化アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属、金属ナトリウム、DBU、DBN、DMAPおよびピリジンを含む群から選択される、請求項10記載の方法。
【請求項12】
塩基が水酸化アルカリ金属である、請求項11記載の方法。
【請求項13】
塩基が水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
塩基が水酸化ナトリウムである、請求項13記載の方法。
【請求項15】
有機溶媒中で実施される、請求項5〜14のいずれか記載の方法。
【請求項16】
工程(a)における有機溶媒がトルエン、THF、キシレン、DMF、DMSO、アセトニトリルおよびジメチルアセトアミドを含む群から選択される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
工程(a)における有機溶媒がトルエンである、請求項16記載の方法。
【請求項18】
工程(a)における反応混合物を約30〜90℃の間で保温する、請求項5〜17のいずれか記載の方法。
【請求項19】
工程(a)における反応混合物を約50〜60℃の間で保温する、請求項18記載の方法。
【請求項20】
工程(d)において、ボセンタンをろ過によって単離し、重量が一定になるまで減圧下で乾燥する、請求項5〜19のいずれか記載の方法。
【請求項21】
式(2a)で示される構造を有する化合物、またはその塩もしくは結晶型。
【化3】

[式中、Rは水酸基の保護基である。]
【請求項22】
Rが塩基性および弱酸性の条件で安定である、請求項21記載の化合物。
【請求項23】
Rが、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される、請求項21または22記載の化合物。
【請求項24】
Rがtert−ブチルである、請求項23記載の化合物。
【請求項25】
塩が、酒石酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、ピメリン酸塩、アジピン酸塩、酢酸塩、スベリン酸塩、サリチル酸塩、メシル酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、カンファースルホン酸塩、マンデル酸塩、塩化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、臭化水素酸塩、ベシル酸塩、安息香酸塩、リン酸二水素塩、グルタル酸塩またはクエン酸塩を含む群から選択される、請求項21〜24のいずれか記載の化合物。
【請求項26】
式(1)のジクロロ化合物を、式:HOCHCHOR(式中、Rは水酸基の保護基である。)で表される1つ保護されたエチレングリコールと結合させて、式(2a)の化合物を得る、式(2a)の化合物の製造方法。
【化4】

【請求項27】
Rが塩基性および弱酸性の条件で安定である、請求項26記載の方法。
【請求項28】
Rが、アルキル、アリール、アリールアルキル、アリル、シリル、ベンゾエートおよびピバレートを含む群から選択される、請求項26または27記載の方法。
【請求項29】
Rがtert−ブチルである、請求項28記載の方法。
【請求項30】
式(1)のジクロロ化合物を、塩基存在下、1つ保護されたエチレングリコールと結合させる、請求項26〜29のいずれか記載の方法。
【請求項31】
塩基が、水酸化アルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属、金属ナトリウム、DBU、DBN、DMAPおよびピリジンを含む群から選択される、請求項30記載の方法。
【請求項32】
塩基が水酸化アルカリ金属である、請求項31記載の方法。
【請求項33】
塩基が水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムである、請求項32記載の方法。
【請求項34】
塩基が水酸化ナトリウムである、請求項33記載の方法。
【請求項35】
式(1)のジクロロ化合物を、有機溶媒の存在下、1つ保護されたエチレングリコールと結合させる、請求項26〜34のいずれか記載の方法。
【請求項36】
有機溶媒がトルエン、THF、キシレン、DMF、DMSO、アセトニトリルおよびジメチルアセトアミドを含む群から選択される、請求項35記載の方法。
【請求項37】
有機溶媒がトルエンである、請求項36記載の方法。
【請求項38】
反応混合物を約30〜90℃の間で保温する、請求項26〜37のいずれか記載の方法。
【請求項39】
反応混合物を約50〜60℃の間で保温する、請求項38記載の方法。
【請求項40】
請求項1〜20のいずれか記載の方法で製造されるボセンタン。
【請求項41】
医薬として使用するための、請求項40記載のボセンタン。
【請求項42】
エンドセリン受容体が介在する疾患の治療または予防のための、請求項41記載のボセンタン。
【請求項43】
疾患が、循環器系および心血管系の疾患を含む群から選択される、請求項42記載のボセンタン。
【請求項44】
疾患が、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症の1つまたはそれ以上である、請求項43記載のボセンタン。
【請求項45】
請求項1〜20のいずれか記載の方法で製造されるボセンタンを含有する医薬組成物。
【請求項46】
エンドセリン受容体が介在する疾患の治療または予防のための、請求項45記載の組成物。
【請求項47】
疾患が、循環器系および心血管系の疾患を含む群から選択される、請求項46記載の組成物。
【請求項48】
疾患が、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症の1つまたはそれ以上である、請求項47記載の組成物。
【請求項49】
エンドセリン受容体が介在する疾患の治療または予防のための医薬の製造における、請求項1〜20のいずれか記載の方法で製造されるボセンタンの使用。
【請求項50】
疾患が、循環器系および心血管系の疾患を含む群から選択される、請求項49記載の使用。
【請求項51】
疾患が、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症の1つまたはそれ以上である、請求項50記載の使用。
【請求項52】
請求項1〜20のいずれか記載の方法で製造されるボセンタンの治療上または予防上、有効な量を、それ必要とする患者に投与することを含む、エンドセリン受容体が介在する疾患の治療または予防の方法。
【請求項53】
疾患が、循環器系および心血管系の疾患を含む群から選択される、請求項52記載の方法。
【請求項54】
疾患が、高血圧、虚血、肺高血圧、血管痙攣および狭心症の1つまたはそれ以上である、請求項53記載の方法。
【請求項55】
患者が哺乳類である、請求項52〜54のいずれか記載の方法。
【請求項56】
患者がヒトである、請求項55記載の方法。

【公表番号】特表2011−511054(P2011−511054A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−545563(P2010−545563)
【出願日】平成21年2月6日(2009.2.6)
【国際出願番号】PCT/GB2009/050120
【国際公開番号】WO2009/098517
【国際公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【出願人】(508116469)ジェネリクス・(ユーケー)・リミテッド (34)
【Fターム(参考)】