説明

ボードゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラム

【課題】紙などで作られたボードを用いるボードゲームのアナログ的な遊び方と、ゲーム装置を用いたボードゲームのデジタルな遊び方とを組み合わせた、新しいボードゲームシステムを提供すること。
【解決手段】ボードゲームシステムは、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボード(1)と、所定の画像を画面に表示するゲーム装置(10)とからなる。ボードには、そのマスに駒が止まったときにゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマス(5、6、7)が少なくとも1つ以上描かれている。また、ゲーム装置は、プレイヤからの入力を受け付ける入力受付手段(15)と、入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、イベントマスに対応するイベント処理を実行するイベント処理実行手段(31)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボードを用いたゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラムに関し、より特定的には、ゲーム装置とボードとを用いたボードゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙等で作られたボードを使った双六式のゲームにおいては、ボードの上に描かれている固定的なマス目の上を、さいころの出た目の分だけ駒を移動させることで、スタートからゴールまでを目指すことで遊んでいた。また、紙のボードではなく、ゲーム装置を使った双六式のボードゲームも提案されている。このようなボードゲームにおいては、仮想ゲーム空間内にボードと駒とサイコロが用意され、プレイヤは、ゲーム装置のコントローラを介してサイコロを振り、出た目に応じて駒が進んでいく。また、専用のゲームボードを用意し、当該ボード自体をゲーム装置に接続して遊ぶゲーム装置も提案されている(例えば特許文献1)。このようなボードは、その上に多数のスイッチが配置されており、当該スイッチが升目に対応するよう構成されている。そして、駒で当該スイッチを押すことで、ゲームの進行状況をゲーム装置に入力する。すなわち、当該専用のゲームボード自体が入力装置として、ゲーム装置に接続されている。
【特許文献1】特開昭64−8992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述したようなボードゲームにおいては、従来から以下に示す問題点があった。まず、上述の紙ベースの双六式ゲームでは、さいころだけの運によって勝負が決定してしまう要素が大きく、また、各マスに記載されているイベント(1回休み等)も固定的なものであるため、ゲーム展開も単調になりがちである。これに対し、上記ゲーム装置を使ったボードゲームは、上記ゲーム装置のコンピュータを使ったミニゲームによる対戦や、突発的なイベントをゲーム進行中に随時取り入れている。そのため、ゲーム展開が単調にならないように工夫されている。その反面、ボード全体を画面に表示しようとすると各マスや各駒が小さくなって見えづらくなるため、例えば、4人で対戦する場合、画面には、上記ボードについて、サイコロを振る順番となっているプレイヤの駒の周りが拡大されて表示され、ボードの全体が表示されない。そのため、ボード全体を把握することが困難である。また、他の3人も、自分の駒の周りの状況やゲームの全体状況を把握しづらく、自分の順番がまわって来るのを待っている間、手持ち無沙汰となる。また、上記特許文献1に開示されたゲーム装置では、ゲームボード自体にスイッチ機構やゲーム装置へのデータ伝送手段を設ける必要がある。そのため、一般的な紙製のボードに比べ、高価で複雑なものとなってしまう。
【0004】
それ故に、本発明の目的は、紙などで作られたボードを用いるボードゲームのアナログ的な遊び方と、ゲーム装置を用いるボードゲームのデジタルな遊び方とを組み合わせた、新しいボードゲームシステム、ゲーム装置、ゲームプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0006】
第1の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボード(1)と、所定の画像を画面に表示するゲーム装置(10)とからなるボードゲームシステムである。ボードは、そのマスに駒が止まったときにゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマス(5、6、7)が少なくとも1つ以上描かれている。また、ゲーム装置は、プレイヤからの入力を受け付ける入力受付手段(15)と、入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに(S10、S11)、イベントマスに対応するイベント処理を実行するイベント処理実行手段(31)とを備える。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、ゲーム装置は、イベントマス画像記憶手段(35)と、イベントマス表示制御手段(S41)とを更に備える。イベントマス画像記憶手段は、イベントマスに対応する画像データを記憶する。イベントマス表示制御手段は、画像データを用いて、イベントマス画像を表示する。また、イベント処理実行手段は、イベントマス表示制御手段によって表示されているイベントマス画像が、入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときにイベント処理を実行する。
【0008】
第3の発明は、第2の発明において、ボードには、複数種類のイベントマスが描かれている。また、イベントマス画像記憶手段は、複数種類のイベントマスに対応する複数の画像データを記憶する。また、イベントマス表示制御手段は、複数の画像データを用いて、複数種類のイベントマス画像を一覧表示するメニュー表示手段(S41)を含む。さらに、イベント処理実行手段は、一覧表示されたイベントマス画像のうち、プレイヤによって選択されたイベントマス画像に対応するイベント処理を実行する。
【0009】
第4の発明は、第1の発明において、前記ボードには、複数種類のイベントマスが描かれている。また、ゲーム装置は、複数の入力受付手段を更に備える。また、イベントプログラム実行手段は、複数の入力受付手段のうち、入力があった入力受付手段に対応するイベント処理を実行する。
【0010】
第5の発明は、第1の発明において、ゲーム装置は、イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じてイベント処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とをさらに備える。履歴パラメータ更新手段は、例えば、イベント処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する。イベント処理が実行されたときに、特定の条件(例えば、履歴パラメータが所定値以下という条件や、以上という条件など)を判定し、その条件を満たしたときだけ履歴パラメータを更新してもよい。また、イベント処理が実行されたときに履歴パラメータを更新するとともに、イベント処理が実行されていない場合に、他の要因で履歴パラメータを更新してもよい(例えば、ゲームスタートからの時間を計測して所定時間になったときに更新するなど)。また、ゲーム装置は、履歴パラメータに応じて、所定の処理を所定のタイミングで更に実行する。
【0011】
第6の発明は、第5の発明において、ゲーム装置は、履歴パラメータが所定条件を満たすときに、前記イベント処理の実行の前または後に前記所定の処理を実行する。
【0012】
第7の発明は、第5の発明において、ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、ゲーム装置は、プレイヤの入力(S7)に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示する処理を繰り返すサイコロ制御手段をさらに備える。また、履歴パラメータが所定条件を満たすときに、サイコロ制御手段による処理の前または後に、所定の処理を実行する。
【0013】
第8の発明は、第1の発明において、ゲーム装置は、イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じてイベント処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とを更に備える。イベント処理実行手段は、履歴パラメータが所定条件を満たすときに、イベント処理を特別モードで実行する。
【0014】
第9の発明は、第1の発明において、ゲーム装置は、イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じてイベント処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とを更に備える。また、イベント処理実行手段は、履歴パラメータが所定条件を満たすときに、イベント処理の実行に代えて、特別処理を実行する。
【0015】
第10の発明は、第1の発明において、ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、ゲーム装置は、イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じてイベント処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段と、プレイヤの入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備える。また、サイコロ制御手段は、履歴パラメータが所定条件を満たさないときと、履歴パラメータが所定条件を満たすときとで、出目を決定する規則を変更する。
【0016】
第11の発明は、第1の発明において、履歴パラメータ記憶手段は、イベント処理の実行回数を示す実行回数パラメータを記憶する。また、履歴パラメータ更新手段は、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されるごとに前記実行回数パラメータを更新する。また、実行回数パラメータが所定回数になったときに、所定の処理を所定のタイミングで更に実行する。
【0017】
第12の発明は、第1の発明において、ゲーム装置は、携帯型のゲーム装置である。また、ボードには、携帯型ゲーム装置を載置するための載置領域が描かれている。また、イベント処理は、載置領域に載置された携帯型ゲーム装置の載置場所を移動させるための指示を表示する移動指示処理を含む。
【0018】
第13の発明は、第12の発明において、移動指示処理は、携帯型ゲーム装置の画面上の複数の方向から乱数値に基いて1つの方向を選択して、当該画面に当該選択された方向を示すための表示を行う。
【0019】
第14の発明は、第13の発明において、ボードは、複数の種類がある。また、ゲーム装置は、プレイヤの入力に基づいて複数のボードから使用するボードを選択するボード選択手段を更に備える。また、移動指示処理は、ボード選択手段により選択されたボードに応じて、複数の方向を設定し、当該複数の方向から1つの方向を選択する。
【0020】
第15の発明は、第13の発明において、移動指示処理は、携帯型ゲーム装置の移動方向を示すための表示をプレイヤからの所定の入力があるまで継続して表示し続ける。
【0021】
第16の発明は、第1の発明において、ボードには、複数の種類がある。また、ゲーム装置は、プレイヤの入力に基づいて複数のボードから使用するボードを選択するボード選択手段を更に備える。また、イベント処理は、ボード毎に対応する個別イベント処理を含む。また、実行手段は、ボード選択手段により選択されたボードに対応する個別イベント処理を実行する。
【0022】
第17の発明は、第16の発明において、ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスが描かれている。また、イベント処理は、各個別イベントマスに対応するそれぞれの個別イベント処理を含む。また、個別イベントマスに対応する画像データを記憶するイベントマス画像記憶手段と、画像データを用いて、個別イベントマス画像のうちボード選択手段によって選択されたボードに対応する個別イベントマス画像を表示するイベントマス表示制御手段とを更に備える。更に、イベント処理実行手段は、イベントマス表示制御手段によって表示されている個別イベントマス画像が、入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに、当該個別イベントマスに対応する個別イベント処理を実行する。
【0023】
第18の発明は、第16の発明において、ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスと、複数のボードに共通の共通イベントマスが描かれている。また、イベント処理は、個別イベントマスに対応する個別イベント処理と、共通イベントマスに対応する共通イベント処理を含む。また、個別イベントマスに対応する画像データと、共通イベントマスに対応する画像データを記憶するイベントマス画像記憶手段と、画像データを用いて、共通イベントマス画像と、個別イベントマス画像のうちボード選択手段によって選択されたボードに対応する個別イベントマス画像とを一覧表示するイベントマス表示制御手段とを更に備える。また、イベント処理実行手段は、イベントマス表示制御手段によって表示されている個別イベントマス画像が、入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに、当該個別イベントマス画像に対応する個別イベント処理を実行し、イベントマス表示制御手段によって表示されている共通イベントマス画像が、入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに共通イベント処理を実行する。
【0024】
第19の発明は、第16の発明において、ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスと、複数のボードに共通の共通イベントマスが描かれている。また、イベント処理は、個別イベントマスに対応する個別イベント処理と、共通イベントマスに対応する共通イベント処理を含む。また、ゲーム装置は、複数の入力受付手段を更に備える。更に、イベント処理実行手段は、複数の入力受付手段のうち個別イベント処理に対応付けられる入力受付手段の入力があったときに当該個別イベント処理を実行し、共通イベント処理に対応付けられる入力受付手段の入力があったときに共通イベント処理を実行する。
【0025】
第20の発明は、第1の発明において、ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、ゲーム装置は、サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備える。サイコロ制御手段は、出目を表示した後、第1の入力(S20)がプレイヤによってなされたときは、サイコロ制御手段による処理を再度実行し、出目を表示した後、第2の入力(S10)がプレイヤによってなされたときは、イベント処理を実行し、当該イベント処理の実行後、サイコロ制御手段による処理を再度実行する。
【0026】
第21の発明は、第20の発明において、ゲーム装置は、複数のキャラクタ画像を記憶するキャラクタ画像記憶手段と、キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する表示順番決定手段とをさらに備える。また、サイコロ制御手段は、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に従ってキャラクタ画像を表示し、出目を表示した後、第1の入力がなされたときには、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に基づく次の順番のキャラクタ画像を表示する。
【0027】
第22の発明は、第21の発明において、ゲーム装置は、サイコロ制御手段が、促すための表示をした後、第3の入力(S7)がプレイヤによってなされたときには、当該入力に基いてサイコロの出目を決定し、促すための表示をした後、第4の入力(S13)がプレイヤによってなされたときには、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に基づく次の順番のキャラクタ画像を表示する。
【0028】
第23の発明は、第1の発明において、ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、ゲーム装置は、キャラクタ画像記憶手段と、表示順番決定手段と、サイコロ制御手段を更に備える。キャラクタ画像記憶手段は、複数のキャラクタ画像を記憶する。表示順番決定手段は、キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する。サイコロ制御手段は、サイコロの出目を決定するための入力を促す表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示する。更に、サイコロ制御手段は、促す表示とともに、または、促す表示に先立って、決定された表示順番に従ってキャラクタ画像を表示する。また、イベント処理は、キャラクタ画像を用いてプレイヤ入力に応じたキャラクタ動作制御をおこなうミニゲーム処理である。
【0029】
第24の発明は、第23の発明において、ゲーム装置は、ミニゲーム処理に基いて1つのキャラクタ画像を選択し、当該キャラクタ画像の表示とともに、または、当該キャラクタ画像の表示の後、サイコロの出目を決定するための入力を促す表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するミニゲーム結果サイコロ制御手段をさらに備える。
【0030】
第25の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示する携帯型ゲーム装置とからなるボードゲームシステムである。ボードには、マスと、携帯型ゲーム装置を載置するための載置領域と、当該マスと当該載置領域との連結部が描かれる。また、ゲーム装置は、携帯型ゲーム装置の画面に所定のゲーム画像を表示し、プレイヤからの入力に応じて、当該ゲーム画像の表示を変化させる表示制御手段をさらに備える。
【0031】
第26の発明は、第25の発明において、表示制御手段は、携帯型ゲーム装置の画面に駒の進行を禁止する表示をおこない、プレイヤからの入力に応じて所定の処理をおこない、当該処理の結果が所定条件を満たしたときに、駒の進行を許可する旨の表示をおこなう。
【0032】
第27の発明は、第25の発明において、ボードには、載置領域が複数描かれている。また、表示制御手段は、携帯型ゲーム装置の画面に駒の進行を禁止する表示をおこない、かつ、プレイヤからの入力に応じて所定の処理をおこない、当該処理の結果が所定条件を満たしたときに、載置領域に載置したゲーム装置を移動させるための表示をおこなう。
【0033】
第28の発明は、第25の発明において、ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、携帯型ゲーム装置は、サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付け、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備える。また、携帯型ゲーム装置は、画面に、促すための表示または出目とともに所定のゲーム画像を同時に表示する。
【0034】
第29の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示するゲーム装置とからなるボードゲームシステムである。ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進める。また、ゲーム装置は、キャラクタ画像記憶手段と、表示順番決定手段と、サイコロ制御手段を更に備える。キャラクタ画像記憶手段は、複数のキャラクタ画像を記憶する。表示順番決定手段は、キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する。サイコロ制御手段は、サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示する。更に、サイコロ制御手段は、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に従ってキャラクタ画像を表示し、出目を表示した後、第1の入力がなされたときには、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に基づく次の順番のキャラクタ画像を表示する。
【0035】
第30の発明は、第29の発明において、ゲーム装置は、サイコロ制御手段が、促すための表示をした後、第3の入力がプレイヤによってなされたときには、当該入力に基いてサイコロの出目を決定し、促すための表示をした後、第4の入力がプレイヤによってなされたときには、促すための表示とともに、または、促すための表示に先立って、決定された表示順番に基づく次の順番のキャラクタ画像を表示する。
【0036】
第31の発明は、第29の発明において、ゲーム装置は、プレイヤの入力履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて所定の処理が実行されるごとに履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とをさらに備える。また、サイコロ制御手段は、履歴パラメータに応じて、出目を決定する規則を変更する。
【0037】
第32の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示するゲーム装置とからなるボードゲームシステムであって、ゲーム装置は、入力受付手段(15)と、進行関連処理手段(31)と、履歴パラメータ記憶手段(35)と、履歴パラメータ更新手段(31)とを備える。入力受付手段は、プレイヤからの入力を受け付ける。進行関連処理手段は、入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、ボードゲームの進行に関連した処理を実行する。履歴パラメータ記憶手段は、進行関連処理手段による進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する。履歴パラメータ更新手段は、進行関連処理手段によって進行に関連した処理が実行されることに応じて履歴パラメータを更新する。また、ゲーム装置は、履歴パラメータに応じて、ボードゲームの進行に関連した特別処理を実行する。ここで、特別処理とは、進行関連処理の前または後のタイミングで実行される処理である。または、進行関連処理に代えて実行される処理である。更には、特別処理には、進行関連処理を特別モードで実行することも含まれる。
【0038】
第33の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、そのマスに駒が止まったときにゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマスが少なくとも1つ以上描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置である。ゲーム装置は、入力受付部(15)と、イベント処理実行部(31)とを備える。入力受付部は、プレイヤからの入力を受け付ける。イベント処理実行部は、入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、イベントマスに対応するイベント処理を実行する。
【0039】
第34の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置である。ゲーム装置は、入力受付部(15)と、進行関連処理部(31)と、履歴パラメータ記憶部(35)と、履歴パラメータ更新部(31)とを備える。入力受付部は、プレイヤからの入力を受け付ける。進行関連処理部は、入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、ボードゲームの進行に関連した処理を実行する。履歴パラメータ記憶部は、進行関連処理手段による前記進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する。履歴パラメータ更新部は、進行関連処理手段によって進行に関連した処理が実行されることに応じて履歴パラメータを更新する。また、ゲーム装置は、履歴パラメータに応じて、ボードゲームの進行に関連した特別処理を実行する。
【0040】
第35の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、そのマスに駒が止まったときにゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマスが少なくとも1つ以上描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置のコンピュータに実行させるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、入力受付ステップ(S6)と、イベント処理実行ステップ(S12)とをコンピュータに実行させる。入力受付ステップでは、プレイヤからの入力を検出する。イベント処理実行ステップでは、入力受付ステップにおいてプレイヤの入力が検出されたときに、イベントマスに対応するイベント処理が実行される。
【0041】
第36の発明は、複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置のコンピュータに実行させるゲームプログラムである。ゲームプログラムは、入力受付ステップ(S58)と、進行関連処理ステップ(S56〜S73)と、履歴パラメータ記憶ステップ(S74)と、履歴パラメータ更新ステップ(S74)と、特別処理ステップ(S99)とをコンピュータに実行させる。入力受付ステップは、プレイヤからの入力を検出する。進行関連処理ステップでは、入力受付ステップにおいてプレイヤの入力が検出されたときに、ボードゲームの進行に関連した処理が実行される。履歴パラメータ記憶ステップでは、進行関連処理ステップにおける進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータが記憶される。履歴パラメータ更新ステップでは、進行関連処理ステップによって進行に関連した処理が実行されることに応じて履歴パラメータが更新される。特別処理ステップでは、履歴パラメータに応じて、ボードゲームの進行に関連した特別処理が実行される。
【発明の効果】
【0042】
上記第1の発明によれば、ゲーム装置の情報処理機能によってボードゲームの進行に変化を与えることができるとともに、プレイヤは常にボード全体を見ることができる。そのため、プレイヤが順番待ちの間等でも、ゲームの進行具合を把握しやすくすることができ、ゲーム装置を用いた様々なイベント処理を楽しみながらもゲームの戦略も考えやすい、ストレスを与えずに遊べるゲームを提供することができる。また、ボードには特殊な機構を設ける必要が無いため、ボードの製作にかかるコストを削減することができる。
【0043】
上記第2乃至第3の発明によれば、ボード上に描かれているイベントマスに対応する画像をゲーム装置で表示できるため、イベントの存在をプレイヤに分かりやすく提示することができる。
【0044】
上記第4の発明によれば、ボタンを押すだけで所定のイベント処理を実行できるため、操作性を高めることができる。
【0045】
上記第5乃至第11の発明によれば、プレイヤのイベント処理起動のための操作履歴や、ゲーム中のイベント処理の実行回数等の進行履歴を用いることでゲームの進行度を判断し、当該進行度に応じて所定の処理等を実行する。これにより、プレイヤに別途の手間を要求せずにゲームの進行度を判定し、意外性のあるゲーム展開を提供でき、より飽きのこないゲームとすることができる。さらに、プレイヤ間の駒の進み具合の差が過度につき過ぎないように調整することができ、ゲームを盛り上げることができる。
【0046】
上記第12乃至第14の発明によれば、ゲーム装置自体を、ボードゲームの進行に影響を与えるボード上の物体として扱うことができる。これにより、駒が進めないことなどをより分かりやすくプレイヤに提示できる。また、ボード上に載置したゲーム装置をボード上で移動させることで、偶発的に駒の位置を変化させることができ、ゲーム展開が予測不可能で意外性のあるゲームを提供することができる。なお、第14の発明によれば、ボードの種類に応じて、ゲーム装置自体の使い方に変化を与えることができ、ボードごとに特徴を与えることができる。
【0047】
上記第15乃至第19の発明によれば、複数のボード毎に個別のイベントを用意することができ、1つのゲーム装置と複数のボードによって、多彩な遊び方を提供することができる。なお、第18の発明によれば、一部のイベントを共通化することができ、ゲームプログラムの容量削減を図ることができる。
【0048】
上記第20の発明によれば、ゲーム装置をサイコロとして用いることができる。また、サイコロ処理とイベント処理とを混在させつつ、スムースなボードゲームの進行を補助するインターフェースを提供することができる。
【0049】
上記第21乃至第22の発明によれば、表示順番を決定し、当該順番に基づいてキャラクタ画像を表示するため、プレイヤに自分の順番がきたことを容易に把握させることができる。なお、第22の発明によれば、ゲームの進行がスムーズになるインターフェースを提供することができる。
【0050】
上記第23の発明によれば、プレイヤにキャラクタを操作させて進めるミニゲームを提供できるため、プレイヤの腕前を反映してゲーム展開を変化させることができる。そのため、プレイヤが負け気味であっても、逆転のチャンスを与えることができ、ゲームを盛り上げることが可能となる。
【0051】
上記第24の発明によれば、ミニゲームの結果に応じてサイコロをさらに振ることを可能とするため、ボードゲームの進行に変化を与えることができ、さらに、ミニゲームの結果によりだれがサイコロを振る権利を得たかがわかりやすいインターフェースを提供できる。
【0052】
上記第25乃至第28の発明によれば、ゲーム装置自体を、ボードの進行に変化を与える物体として扱うことができる。また、所定の条件を満たすことで、駒の進行を許可させたり、ゲーム装置を移動させることができる。これにより、多彩な遊び方を提供することができる。
【0053】
上記第29乃至30の発明によれば、ゲーム装置にキャラクタを表示することでプレイヤに順番を知らせることができる。これにより、プレイヤに、自分の順番についてわかりやすく提示することができる。なお、第30の発明によれば、ゲームの進行をスムーズにするインターフェースを提供することができる。
【0054】
上記第31の発明によれば、サイコロ入力を利用して別途入力を必要とせずにゲームの進行度を判定し、進行具合に応じてサイコロの出目を調整することができる。これにより、プレイヤ間の駒の進み具合の差が過度につき過ぎないように調整することができ、ゲームを盛り上げることができる。
【0055】
上記第32の発明によれば、ゲームの進行に関する履歴に基づいてゲームの進行度を判定し、その進行具合に応じて、ゲームの進行に関連する処理を実行できる。これにより、ゲーム展開が単調になることを防いだり、プレイヤ間の駒の進み具合の差が過度につき過ぎないように調整することができ、ゲームを盛り上げることができる。
【0056】
上記第33の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0057】
上記第34の発明によれば、上記第32の発明と同様の効果を得ることができる。
【0058】
上記第35の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0059】
上記第36の発明によれば、上記第32の発明と同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、この実施例により本発明が限定されるものではない。
【0061】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るボード1の外観を示す。ボード1は、仮想空間の存在ではなく、紙やプラスティックなどの現実世界に存在する媒体に絵がプリントされた双六のボードであり、スタート地点2、ゴール地点3、および、複数のマスが描かれている。また、スタート地点2から出発し、上記マスを経由してゴール地点3にたどり着けるように、各マスをつなぐ経路が描かれている。上記マスには、通常マス4とイベントマスとがあり、イベントマスには、2人用対戦マス5、4人用対戦マス6、ボードイベントマス7の3種類がある。また、ボード1の中央部には、後述するゲーム装置10を載置するための領域(以下、載置領域と呼ぶ)8が描かれている。なお、本実施形態では、図1に示したようなボード1を例として説明するが、ボードにはこれ以外にも複数の種類があり、それぞれ、描かれているイベントマスの図柄等が異なっている。
【0062】
次に、本発明の一実施形態に係るゲーム装置について図面を参照して説明する。
【0063】
図2に、携帯型ゲーム装置10(以下、単にゲーム装置)の外観を示す。ゲーム装置10は、ゲーム機本体部13とカートリッジ11とで構成される。ゲーム機本体部13には、LCD17や、スピーカ19や、複数の操作キー(Aボタン15a、Bボタン15b、十字キー15c、Rボタン15d、Lボタン15e、スタートボタン15f)が設けられている。
【0064】
次に、図3を参照してゲーム装置10の内部構成について説明する。カートリッジ11には、ゲームプログラムが記録されたROM21や、ゲーム処理の過程で生成されたゲームデータを必要に応じて記憶するためのRAM23が設けられている。
【0065】
一方、ゲーム機本体部13には、ゲーム画像を表示するためのLCD17や、カートリッジ11を接続するためのコネクタ27や、カートリッジ11から供給されたゲームプログラムに基づいてゲーム処理を実行するプロセッサ29や、スピーカ19や、サウンドアンプ41や、操作キー15が設けられている。プロセッサ29は、ゲームプログラムに基づいて各種処理を実行するCPUコア31や、LCD17を駆動するためのLCDコントローラ33や、CPUコア31のワークメモリとしてのWRAM35や、画像処理に利用されるVRAM37や、サウンド回路やDMA回路等の周辺回路39から構成される。
【0066】
なお、本実施形態では、カートリッジ11を通じてゲーム機本体部13のプロセッサ29にゲームプログラムが供給されるが、本発明はこれに限らず、CD−ROMやDVDなど、コンピュータ読み取り可能な任意の記録媒体を通じてゲームプログラムが供給されても構わない。また、有線または無線の通信回線を通じてゲームプログラムが供給されても構わない。また、ゲーム機本体部13の内部に設けられた任意の記録装置にゲームプログラムが予め格納されていても構わない。また、本発明は携帯ゲーム機に限らず、据え置き型のゲーム機など、任意のゲーム機に適用することができる。
【0067】
次に、図1、図4および図5を用いて、本実施形態で想定するゲームの概要について説明する。本ゲームは、双六式のゲームである。まず、プレイヤは、複数の紙媒体のボードの中から使用するボードを選択し、ゲーム装置10に、いずれのボードを使用して遊ぶのかを入力する(本実施形態では、上記図1で示したボード1を使用する)。併せて、プレイヤの順番および各プレイヤが使用するキャラクタ(ゲーム機上で表示されるキャラクタ)を決める。その後、ゲーム装置10をボード1の載置領域8に置く。ゲーム装置10の画面には、次の順番のプレイヤが誰であるかを示す表示がされ、続いて、その順番に対応したキャラクタの画像およびサイコロの画像が表示される。表示された順番のプレイヤがAボタン15aを押すと、サイコロが振られる画像が表示された後、サイコロの出目が決定して表示される。当該プレイヤは、表示された出目に従って、ボード1上の自分の駒を進める。その結果、駒がいずれかのイベントマスに止まれば、ゲーム装置10のLボタン15eあるいはRボタン15dを押す。すると、ゲーム装置10に対戦マス5、6、およびボードイベントマス7の画像が表示される。プレイヤは、自分が止まっているマスに対応するマス画像を選択する。2人用対戦マス5あるいは4人用対戦マス6にコマが止まっているときは、各対戦マスに応じた画像を選ぶ。すると、対戦用のミニゲームが開始される。プレイヤは、当該ミニゲームで対戦し、その結果で、自分の駒を負けたプレイヤの駒の場所と入れ替える、あるいは、好きな場所に駒を移動できる、もう一度サイコロを振ることができる等、ゲーム展開が有利になるような行動を取ることができる。一方、ボードイベントマス7に対応する画像を選択したときは、鉄球が転がる画像と、転がる方向を示す矢印が表示される(図4参照)。プレイヤは、当該表示されている矢印に従った方向に、ゲーム装置10を載置領域8から動かしていく(図5参照)。すなわち、ゲーム装置10を、鉄球に見立てて移動させるものである。この、ゲーム装置10を動かしていく過程で、ゲーム装置10に当たったコマは、スタートに戻される、あるいは、はしごの絵の先の通常マス9に飛ばされる。その後、ゲーム装置10を載置領域8に戻す。上記のようなミニゲームによる対戦、あるいはイベント処理の後、順番が次のプレイヤにまわり、同様にサイコロを振って駒を進めていく。以上のような流れを繰り返して、各プレイヤはゴール地点3を目指していく。
【0068】
次に、本実施形態で用いられる各種データについて説明する。図6は、図2に示したWRAM35のメモリマップを示す図解図である。図6において、WRAM35は、ゲームプログラム記憶領域351およびデータ記憶領域352を含む。ゲームプログラム記憶領域351は、CPUコア31によって実行されるゲームプログラムを記憶し、このゲームプログラムは、ゲームメイン処理プログラム353と、ミニゲームプログラム354と、ボードイベントプログラム355と、などによって構成される。なお、これらのプログラムやデータは、ROM21から読み出されてWRAM35に記憶される。
【0069】
ゲームメイン処理プログラム353は、上述したようなゲームのメインルーチンを処理するためのプログラムである。ミニゲームプログラム354は、後述する画像データ251を用いて、ミニゲームを実行するためのプログラムである。また、ミニゲームの種類は複数含まれており、これらミニゲームをメニュー形式にして表示するためのプログラムや、実行されるミニゲームをランダムで選択するためのプログラムも含まれる。なお、ミニゲームプログラムは、後述する、2人対戦用のプログラムと、4人対戦用のプログラムが区別可能に記憶される。ボードイベントプログラム355は、上記ボード1のボードイベントマス7に対応したイベント処理を実行するためのプログラムである。例えば、図1に示したボード1に対しては、上述したような鉄球が転がる方向の決定と、鉄球が転がる画像(図4参照)を表示するためのプログラムが含まれる。なお、ボードイベントプログラムは、ボードの種類ごとに記憶され、イベント処理においてゲーム装置を移動させる旨の指示表示をする場合には、複数の移動方向について、各移動方向への移動を指示する表示処理が設定され、イベント処理において、そのいずれかの表示処理が選択されて表示される。なお、このイベント処理における、移動指示のための表示処理はボードの種類によって異なっており、また、当該複数の移動方向についてもボードごとに異なっている。
【0070】
データ記憶領域352には、画像データ356、画像対応テーブル357などのデータが記憶されるとともに、各種フラグも記憶される。画像データ356は、ゲーム画像を生成するためのデータである画像データ356には、イベントマス画像データ358、プレイヤキャラクタ画像データ359、背景オブジェクトデータ360、所定のイベントキャラクタ画像データ361が含まれる。なお、プレイヤキャラクタ画像データは、順番表示のための画像データ(図11の50;順番表示用画像データ)とミニゲームで使用する画像データ(ミニゲーム用画像データ)を対応付けてそれぞれ記憶しておいてもよい。
【0071】
画像対応テーブル357は、各ボードと、各ボードで用いられるイベントマス画像データ358との対応関係を示すためのテーブルである。つまり、複数のボードにはそれぞれ異なるイベントマスが存在する。対して、画像データ341には、イベントマス全ての種類にそれぞれ対応するマス画像データが含まれている。そのため、どのボードでは、どのイベントマス画像を使うのかを識別するために、画像対応テーブル357が準備されている。
【0072】
次に、図7〜図16を参照して、ゲーム装置10によって実行されるゲーム処理について説明する。なお、図7および図8はゲーム装置10によって実行されるゲーム処理の全体処理を示すフローチャートである。
【0073】
図7において、ゲーム装置10の電源が入り、ゲーム処理が開始されると、まず、ボード選択画面が表示される(ステップS1)。当該画面に対して、プレイヤは、使うボードを選択する。ここでは、図1に示したボード1を選ぶ。CPUコア31は、画像対応テーブル357を参照し、選択されたボードで使用されるイベントマスに対応したマス画像データ358を読み出す。
【0074】
次に、プレイヤの順番、および、各プレイヤが使用するキャラクタを決める(ステップS2)。ステップS2においては、図9に示すようなキャラクタ選択画面を表示する。各プレイヤ(1P〜4P)は、使用するキャラクタ50を選択する。同時に、例えば乱数を用いて、プレイヤの順番が決められる。ここでは、1P→2P→3P→4Pの順番でゲームを進めるものとする。なお、図6では省略したが、使用するキャラクタ50の選択情報や順番情報はWRAM35に記憶される。
【0075】
プレイヤの順番等が決定すれば、続いて、ボード名が表示される(ステップS3)。図1のボードの場合、「宝探し」という表示が一定時間表示される。併せて、ゲーム装置10をボード1上に載置させる旨のメッセ−ジも表示される。プレイヤは、当該メッセージに従って、ゲーム装置10をボード1上の載置領域8に載置する。なお、ステップ1からステップ3までがボードゲームで遊ぶ前の準備処理であり、ステップ4以降が、ボードゲームで遊んでいるとき実行され、ボードゲームの進行に関連した処理である(以下の説明において進行関連処理と呼ぶ)。
【0076】
次に、図10に示すような、プレイヤの順番テロップが表示される(ステップS4)。その後、図11のようなサイコロ画面が表示される(ステップS5)。図11においては、上述のキャラクタ選択情報および順番情報を用いて、サイコロ画面には、順番のまわってきたキャラクタ画像50、サイコロ画像51、およびサイコロを振ることを促すための表示でもある操作ガイド52(図11ではAボタンを押すことでサイコロが振られることが示されている)が表示される。ここで、当該サイコロ画面における入力操作の概要を説明する。当該サイコロ画面で、Aボタン15aを押すことでサイコロを振る。また、LRボタン15d、eを押すと、マスイベントメニューが表示される。スタートボタン15fを押すと、自分の順番をパスして、次の人に順番をまわす(「1回休む」のマスにとまった場合などに使用される)。また、Bボタン15bを押すと、当該サイコロ画面がキャンセルされ、上記ステップS1のボード選択画面に戻る。また、十字キー15cを押すと、その入力方向に応じてサイコロを振らずにその場で回転させることができる。
【0077】
上記サイコロ画面が表示されたら、順番の回ってきたプレイヤは、自分の行いたい操作を行う。これを受けて、CPUコア31は、入力されたキー操作を検出する(ステップS6)。その結果、Aボタンが押されたときは(ステップS7でYES)、サイコロを振って出目を決定するためのサイコロ制御処理(以下、サイコロ処理と呼ぶ)が行われる(ステップS8)。
【0078】
図12は、上記ステップS8で示したサイコロ処理の詳細を示すフローチャートである。図12においては、まず、サイコロ51が振られて、画面左方向に転がるアニメーションが表示される(ステップS31)。その後、サイコロ51の出目がランダムに決定され、図13に示すように、キャラクタ画像50と共に、出目の画像が表示される(ステップS32)。以上で、サイコロ処理は終了する。
【0079】
図7に戻り、サイコロ処理で出目が表示された後、プレイヤの入力を待つ(ステップS9)。つまり、出目が表示されたら、ゲーム装置10は、プレイヤが出目に従って駒を動かし終えるのを待つことになる。ここで、駒を動かし終えた後にプレイヤが行うべき入力操作について説明すると、駒を動かした結果、駒がボードイベントマス7、又は、対戦マス5あるいは6に止まれば、プレイヤは、LあるいはRボタン15d、eを押す。すると、図14に示すような、マスイベントメニューが表示される。一方、通常マス4に止まったときは、AあるいはBボタンを押すことで、次の人に順番を進めることができる。
【0080】
プレイヤが駒を動かした後の入力操作を受け、CPUコア31は、入力されたキーを検出する(ステップS9)。その結果、Lボタン15dあるいはRボタン15eが押されたことが検出されたときは(ステップS10でYES)、後述するマスイベント処理(ステップS12)に進む。一方、Lボタン15dあるいはRボタン15e以外のボタンが押されていたときは(ステップS10でNO)、ステップS20に進み、AあるいはBボタンが押されたかどうかを判定する(ステップS20)。その結果、AあるいはBボタンが押されていれば(ステップS20でYES)、ステップS14に処理を進め、次の人に順番を進める。AあるいはBボタンも押されていなければ(ステップS20でNO)、ステップS9に戻り、プレイヤの入力を待つ。
【0081】
一方、上記ステップS7で、Aボタン15aが押されていないときは、LあるいはRボタン15d、eが押されたかが判定される(ステップS11)。その結果、LあるいはRボタン15d、eが押されていたときは(ステップS11でYES)、マスイベント処理へ進む(ステップS12)。
【0082】
図15は、上記ステップS12で示したマスイベント処理の詳細を示すフローチャートである。図15においては、まず、上記ステップS1で読み込んだイベントマス画像の一覧をマスイベントメニューとして表示する(ステップS41)。ボード1の場合、図14に示したような画面が表示される。図14では、ボードイベントマス7、2人対戦マス5、4人対戦マス6それぞれに対応する画像61、62、63が表示される(各画像は、ボードに描かれている図柄と同じまたは同等の図柄である)。ここで、プレイヤは、自分の止まったマスに対応する画像を十字キーで選択する。このとき、プレイヤは、当該メニュー画面をキャンセルするためにBボタン15bを押すこともできる。CPUコア31は、プレイヤの入力を受け、入力されたキーを検出する(ステップS42)。その結果、Bボタン15bが押されていれば(ステップS43でYES)、既にサイコロが振られた後かどうかが判定される。つまり、上記図11で示したサイコロ画面で、Aボタン15aが押されずにLRボタン15d、eが押されたか否かが判定される(ステップS45)。その結果、既にサイコロが振られた後であれば(ステップS45でYES)、そのままマスイベント処理を終了する。一方、まだサイコロが振られていないときは(ステップS45でNO)、上記ステップS5に戻る。
【0083】
一方、Bボタン15b以外のボタンが押されたときは(ステップS43でNO)、選ばれたイベントマス画像に対応する処理が実行される(ステップS44)。図14に示した画面から2人対戦マスの画像62が選ばれた場合は、2人対戦用のミニゲームプログラムの中から1つのミニゲームが選ばれる。この際、図16に示すようなミニゲームルーレットが表示され、複数のミニゲームの中から、実行されるミニゲームがランダムに一つ選ばれて実行される。これは、4人対戦マスの画像63が選ばれた場合も同様である。当該ミニゲームは、例えば、上記ステップS2で各プレイヤが選んだ各キャラクタを画面に表示し、当該キャラクタを各プレイヤが操作することでレースが行われる等の、プレイヤの入力に応じてキャラクタの動作制御が行われるようなゲームである(WRAM35のイベントキャラクタ画像データ(ミニゲーム用)を使用して、操作スイッチ15などのプレイヤ操作に応じて、キャラクタを動作させる)。なお、ミニゲームによる対戦の結果、勝利したプレイヤに対しては、ご褒美として、当該プレイヤが有利になるような処理が実行される。例えば、当該勝利したキャラクタ画像50(イベントキャラクタ画像データ(順番表示用))を用いて上記図11で示した画面を表示し、サイコロを振らせる処理が行われる。つまり、ミニゲームの結果に応じてサイコロ処理を実行する(この場合は、出目に応じて駒を進めるだけにしておき、止まった先がイベントマスであっても、そのイベントは実行しないようにしてもよい)。
【0084】
また、図14の画面において、ボードイベントマス画像61が選ばれたときは、ボードイベントプログラムが実行される。ここでは、鉄球が転がる方向がランダムに決定される。そして、上記図4に示したように、当該決定された方向を示す矢印と共に、鉄球が転がるアニメーションが画面に表示される。本ボード1においては、当該矢印(鉄球が転がる方向)は、右上、右下、左上、左下の4方向のいずれかであるものとする。当該表示がされれば、プレイヤは、ゲーム装置10を載置領域8から、上記矢印に従って、右上、右下、左上、左下の4方向のいずれかに移動させていく(図5参照)。そして、ボードの端までゲーム装置10を移動させれば、プレイヤは、当該ゲーム機1を載置領域8に置きなおす。そして、プレイヤがAボタン15aを押すことで、鉄球が転がるアニメーションの表示が終了する。換言すれば、プレイヤから入力があるまで、鉄球が転がるアニメーションが継続して表示されている。以上で、マスイベント処理は終了する。この後、次のプレイヤに順番を進めるためにステップS14の処理へと進む。なお、ボードイベントプログラムは、鉄球が右上に移動する表示処理と、右下に移動する表示処理と、左上に移動する表示処理と、左下に移動する表示処理が含まれており、これらの表示処理のうちの1つが選択されて実行される。
【0085】
図7に戻り、ステップS11において、LあるいはRボタン15d、eが押されていないと判定されたときは(ステップS11でNO)、スタートボタン15fが押されたか否かが判定される(図8のステップS13)。スタートボタン15fが押されたときは(ステップS13でYES)、プレイヤの順番を次に進める処理が行われる(ステップS14)。その後、ステップS4の処理に戻る。一方、スタートボタン15fも押されていないときは(ステップS13でNO)、十字キー15cが押されたか否かが判定される(ステップS15)。十字キー15cが押されていれば(ステップS15でYES)、押された方向に応じて、サイコロの画像を回転させて表示する処理が行われる(ステップS16)。一方、十字キー15cも押されていないときは(ステップS15でNO)、Bボタン15bが押されたか否かが判定される(ステップS17)。その結果、Bボタン15bが押されていれば(ステップS17でYES)、このボードで遊ぶことを終了して、ボード選択画面に戻るか否かの問い合わせメッセージを表示する(ステップS18)。その後、当該問い合わせに対するプレイヤの入力を受けて、終了することが選択されたか否かを判定する(ステップS18)。終了することが選択されたときは(ステップS18でYES)、ステップS1の処理に戻る。一方、選択されなかったときは(ステップS18でNO)、ステップS4に戻り、処理を繰り返す。また、ステップS17でBボタン15bが押されていなかったときも(ステップS17でNO)、ステップS4に戻り、処理を繰り返す。以上で、第1の実施形態にかかるゲーム処理が終了する。
【0086】
このように、第1の実施形態では、ボードとゲーム機とを併用することにより、順番待ちのプレイヤは、待っている間でもボード全体を見ることができる。これにより、ゲームの進行状況が把握しやすく、戦略を立てやすくなる。また、ボード上にゲーム機自体を載置し、ゲームの展開に応じて移動させるようにすることで、全て仮想ゲーム空間内で処理するのに比べ、アナログ的な事象を発生させることができ、ゲーム展開に意外性を持たせることができる。すなわち、デジタルなゲーム処理に、アナログの要素を加えることによって、単にデジタルで全て処理するゲームに比べて予測不可能な楽しみをプレイヤに提供することができる。また、ボード自体に特殊な機構を設ける必要が無いため、ゲーム機に記憶されているイベントマス画像に対応させるようなマスを用いてボードを作成すれば、安価にボードの種類を増やすことができる。更には、プレイヤが自分でボードを作成することもでき、より柔軟で多彩な遊び方を提供することができる。また、プレイヤの順番に対応付けてキャラクタを表示させるため、プレイヤは自分の順番を把握しやすくなる。
【0087】
なお、上述した実施形態では、ステップS41の処理でマスイベントメニューを出していたが、当該メニューを表示せずに、所定のボタンを予め割り当てておき、即座にミニゲーム等が実行されるようにしても良い。例えば、Lボタン15dをボードイベントプログラム355の実行に割り当て、Rボタン15eをミニゲームの実行に割り当てておく。そして、ステップS41のメニューは表示せず、そのままステップS42の入力値の検出を行う。その結果、Rボタン15eが押されたときは、即座にミニゲームプログラム354を実行し、Lボタン15dが押されたときは、ボードイベントプログラム355を実行するようにしても良い。
【0088】
また、ゲーム装置10の載置について、ゲーム装置10を駒が進む上での障害物として扱うようにしてもよい。図17は、ゲーム装置10を障害物とするボード91の一例である。ボード91では、載置領域8が2つあり、マス92に駒が止まることで、プレイヤは、ゲーム装置10の載置領域の場所を入れ替える。載置領域8にゲーム装置10があるときは、駒はそこから先に進むことができない。また、ゲーム装置10には、障害物となるキャラクタの絵が表示され、駒の進行が禁止されることが示される。
【0089】
また、図18は、同じくゲーム装置10を障害物として扱うボード93の一例である。図18では、載置場所が3ヶ所ある。まず、ゲーム開始時は、載置領域94に載置する。このとき(例えば、準備処理が終わって進行関連処理が開始された当初において)、ゲーム機には、駒の進行を禁止することを示すために、第1のボスキャラの画像が表示される。また、載置領域近傍のマスと、載置領域が連結された連結部95が描かれている。このボードでは、マス96に止まれば、ゲーム装置10に表示されているボスキャラとミニゲームで戦うことになる。すなわち、駒がマス96に止まれば、プレイヤがLRボタン15d、eを押すことで、ミニゲームが始まる。その結果、プレイヤが勝てば、第1のボスキャラを倒したことになる。この結果、ゲーム装置10を、駒の進行を許可する表示と共に、ゲーム装置10を載置領域97に載置させる旨のメッセージが表示される。プレイヤが当該メッセージに従い、ゲーム装置10を載置領域97に載置した後、Aボタンを押すことで、第2のボスキャラの画像が表示される。載置領域97にも連結部95が描かれており、ここでもミニゲームでボスキャラと戦う。勝てば、載置領域98に載置する旨のメッセージが表示され、載置後にプレイヤがAボタンを押せば、第3のボスキャラの画像が表示される。つまり、このボードでは、ゲーム装置10が、プレイヤの行く手を遮るボスキャラに見立てられている。なお、この例では、図7のステップS5において、図11に示すような表示をするときに、ボスキャラの画像を合成して表示する。これによって、サイコロを振るときにもボスキャラが表示されており、そのボスキャラの表示によって、ワールド1からワールド2、または、ワールド2からワールド3への移動がボスキャラによって阻止されていることをプレイヤに提示することができる。
【0090】
また、ゲーム装置10を載置領域から移動させるに際して、その移動方向がボード毎に異なっていてもよい。図19は、図1のボードと同様に、ゲーム装置10を、表示される矢印に従って載置領域から移動させて遊ぶボード101の図である。図19においては、載置領域が2箇所ある(102、103)。また、ボード101には線路104が描かれている。ゲーム開始時は、ゲーム装置10を載置領域102に載置する。また、ボードイベントマス105に駒がとまったときに、プレイヤがボードイベントを実行するための操作(S43)をすると、ゲーム装置10の画面には右向きに移動する汽車の画像または左向きに移動する汽車の画像のいずれか一方がランダムで選択されて表示される(すなわち、ゲーム装置10を汽車に見立てている)。また、このボードにおいては、ゲーム装置10自体がゴール地点である。ボード101においては(ステップS1においてボード101が選択されたときには)、上記図14で示したような画面でボードイベントマス画像が選択されたとき、ボード101に対応するボードイベントプログラム355が実行され、このプログラムでは、ゲーム装置10の移動方向が、右あるいは左の2方向のいずれかにランダムで決定される。そして、当該決定された方向に向かって汽車が走るアニメーションが表示される。プレイヤは、画面に示されている方向に従い、ゲーム装置10を線路104に沿って移動させる。また、移動する過程でゲーム装置10に当たった駒は、スタート地点に戻される。そして、プレイヤは、ゲーム装置10を載置領域103まで移動させれば、当該領域103にゲーム装置10を載置する。すなわち、ゴール地点であるゲーム装置10が、その場所を変化させることになる。
【0091】
また、イベントマスについて、複数のボードで共通するイベントマスを用いるようにしてもよい。例えば、上述したボード93、101では、対戦マス110が同じ図柄で描かれている。これらボードについては、ステップS41で表示するマスイベントメニューにおいて、それぞれのボードに固有のボードイベントマスの画像と、共通イベントマスとしての対戦マスの画像とが表示される。そして、当該共通イベントマスが選ばれると、ミニゲームの処理が開始される。このように、一部のイベントの画像および処理を共通にすることで、ゲームプログラムのプログラムサイズを抑えることができ、カートリッジ11の容量を有効に活用することが可能となる。
【0092】
(第2の実施形態)
次に、図20から図24を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、プレイヤの入力操作やミニゲームの実行結果等を履歴として取得しておく。そして、当該履歴を用いて、プレイヤの意図に関係なく、所定のタイミングで所定のイベント処理が実行される、あるいは、サイコロの出目を調整する等の処理が行われる。これは、例えば、ゲーム中盤〜終盤に、あるプレイヤが一人勝ちに近い状況になって他のプレイヤーが興冷めしてしまうなど、ゲームの盛り上がりに欠けてしまうことがある。そのため、プレイヤの入力操作、例えばサイコロを振る操作(サイコロ画面でAボタンが押された回数)や、イベント処理が実行された回数等(またはイベント処理のためにLRボタンが押された回数)を履歴パラメータとして取得しておく。これにより、例えば、ボードイベントが所定回数以上実行されている、あるいは、サイコロを振る操作が所定回数以上行われている場合は、ゲームの展開が終盤に差し掛かっている、等のように、大体のゲームの進行度を推測することが可能となる。そして、例えば、上記ボードイベントの実行回数が所定値以上になれば、ゲーム展開が終盤に差し掛かっているとして、ゲームが盛り上がるような突発的な、あるいは特別なイベント処理を実行させるものである。なお、これらの履歴に応じたイベント処理は、ゲームの終盤でなく、ゲームの初期段階や中盤に発生するようにしてもよい。
【0093】
なお、当該実施形態に係るボード1およびゲーム装置10は、上述した第1の実施形態と同様であるため、同一の参照符号を付して詳細な説明を省略する。
【0094】
図20は、本発明の第2の実施形態に係るメモリマップを示した図である。当該メモリマップは、第1の実施形態に係るメモリマップのプログラム記憶領域に、突発イベントプログラム362と、特別モードプログラム363が加えたものである。また、データ記憶領域352に、今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365を加えたものである。
【0095】
突発イベントプログラム362は、後述の今回履歴パラメータ364が所定の条件が満たされたときに実行されるイベント用のプログラムである。例えば、サイコロ画面でサイコロを振る前にサイコロの数を増やすためのプログラムや、サイコロ画面で出目が決定した後にそれを無効にして再度サイコロを振りなおさせるためのプログラムや、駒の位置を強制的に変更させることを指示表示するプログラムや、特別なミニゲームを実行するプログラムや、ミニゲームを特別のルールで実行するプログラムや、プレイヤに所定の操作・行動を行わせるためのメッセージを表示するプログラム等が含まれる。特別モードプログラム363は、後述の累積履歴パラメー365が所定の条件が満たされたときに実行されるプログラムであり、そのバリエーションは上述の突発イベントプログラムと同様である。
【0096】
今回履歴パラメータ364は、ゲームの進行度を推測して終盤などにイベントを発生させるために用いられるパラメータである。
今回履歴パラメータ364には、プレイヤが所定の入力(サイコロを振るための入力やイベント処理を実行するための入力)を行った回数や、上記イベント処理の実行履歴(サイコロを振る処理の実行回数や、各イベント処理の実行回数や、イベント処理の結果等)が記憶される。より具体的には、各入力がされた回数を記録するためのカウンタや、各ボードイベント・ミニゲームの実行回数を記録するためのカウンタや、どのプレイヤが何回ミニゲームに勝利したか、あるいは敗北したか等を記録するためのカウンタ等が含まれる。なお、今回履歴パラメータ364は、各ボードゲームをスタートする場合には毎回初期化される。すなわち、新たにボードゲームを開始するときには初期化され、また、勝負が決まるなどしてボードゲームが終了した後、新たにボードゲームを開始するときまでには初期化される。具体的には、ボードゲームを新たに開始することが決定されたときや、ボードゲームを終了することが決定されたときなどに初期化される。
【0097】
累積履歴パラメータ365は、今回履歴パラメータ364と異なり、ゲームの進行度を推測して終盤などにイベントを発生させることが目的ではなく、プレイヤのボードゲームに対する慣れや熟練度などを推測して、熟練度が高くなったときなどにイベントなどを発生させて、新たな楽しみを提供してゲームに対する興味を持続させることを目的として用いられるパラメータである。累積履歴パラメータ365には、数回の(または過去すべての)ボードゲームにおける履歴が記憶される。例えば、ゲーム装置を起動したときに初期化され、電源を切るまで累積される。すなわち、例えば、ボードゲームを5回遊んだときには、5回分の履歴が累積記憶される。なお、ユーザによって意図的に消去指示されたりある特別条件を満たしてゲーム装置の処理手段が自動的に消去するような場合には、電源を切る前であっても初期化してもよい。また、累積履歴パラメータ365を不揮発性の記憶手段に記憶する場合には、ゲーム装置を起動したときも初期化せずに、前回起動したときの履歴なども含めて過去の履歴が累積記憶されるようにしてもよい。なお、上記今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365については、プレイヤキャラクタごとに別々にカウントしてもよい(すなわち、サイコロを振るための入力やイベント処理を実行するための入力などがあったときに、そのとき順番になっているプレイヤキャラクタの今回履歴パラメータ364、累積履歴パラメータ365を更新する)また、ボードの種類ごとに別々に今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365をカウントして記憶しても良い。
【0098】
以下、図21〜図24を用いて、本発明の第2の実施形態にかかるゲーム処理を説明する。図21および図22は、第2の実施形態にかかるゲーム処理を示すフローチャートである。図21において、ステップS51からステップS52までの処理は、上述の第1の実施形態で図7を用いて説明したステップS1からステップS2の処理と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0099】
図21において、ステップS52の次に、CPUコア31は、累積履歴パラメータ365を参照して、特別モードが適用されるための条件が満たされているかどうかを判定する(ステップS53)。この条件は、例えば、累積履歴パラメータ365が各ボードごとに記憶され、かつ、図14に示すボードイベントマス画像が選択入力されてイベント処理が実行された回数(回数1)と、2人対戦マス画像が選択入力されて2人対戦ミニゲームが実行された回数(回数2)と、4人対戦マス画像が選択入力されて4人対戦ミニゲームが実行された回数(回数3)が累積履歴パラメータ365として記憶されるとする。この場合に、ステップS51で選択されたボードの累積履歴パラメータ365について、上記回数1、回数2、回数3のすべてが3になったときに、当該条件が満たされたと判定することが考えられる。当該条件を満たしていれば(ステップS53でYES)、CPUコア31は、特別モード適用のための条件が満たされているか否かを示すための特別モードフラグをオンにする(ステップS54)。一方、当該条件が満たされていないときは(ステップS53でNO)、処理をそのままステップS55の処理へ進める。
【0100】
続くステップS55〜S57では、上述の第1の実施形態におけるステップS3〜S5と同様の処理が行われ、その結果、図11に示したようなサイコロ画面が表示される。サイコロ画面が表示された後、プレイヤのキー操作が検出される(ステップS58)。続いて、検出したプレイヤのキー操作をキー操作履歴として、今回履歴パラメータ364、累積履歴パラメータ365を更新する(ステップS59)。
【0101】
ステップS59の次に、キー操作検出の結果、Aボタンが押されたか否かが判定される(ステップS60)。プレイヤによってAボタン15aが押されていれば(ステップS60でYES)、サイコロ処理(ステップS61)に進む。図23は、上記ステップS61で示したサイコロ処理の詳細を示すフローチャートである。図23において、まず、今回履歴パラメータ364を参照して、所定の条件が満たされているかを判定する(ステップS81)。当該所定の条件は、例えば、サイコロが振られた回数(サイコロを振るための入力の回数、すなわち、S58でAボタンが押されサイコロ処理を実行した回数)が15回以上、という条件である。その結果、当該所定の条件が満たされていれば、突発イベントプログラム362を実行する(ステップS82)。この突発イベントの内容は、例えば、サイコロが2つになる、サイコロが大きくなる、突然ミニゲームが始まる、等である。一方、所定の条件が満たされてなければ(ステップS81でNO)、サイコロが振られる画面が表示される(ステップS83)。
【0102】
次に、CPUコア31は、今回履歴パラメータ364を参照して、サイコロの出目を調整するための所定条件が満たされているかを判定する(ステップS84)。ここでの所定の条件は、例えば、現在の順番のプレイヤキャラクタの、サイコロを振った回数が所定値以上で、且つ、ボードイベント選択回数が0回である(ボードイベント選択のための入力の回数が0回、すなわち、後述するステップS92でBボタン以外が押され、S98でボードイベント処理が実行された回数が0回)、等である。この条件を満たしていれば(ステップS84でYES)、CPUコア31は、サイコロの出目を調整して決定する(ステップS86)。例えば、出目を強制的に6とする。これは、サイコロを相当回数振っているにも関わらず、ボードイベントを一度も選択していないプレイヤは、あまり駒が進んでいないと考えられる。そのため、このような進み具合の遅いプレイヤに大きい出目を出させて他のプレイヤに追いつかせ、ゲームを盛り上げようとするものである。もちろん、これと逆に、ボードイベントの選択回数の多いプレイヤを、先に進みすぎているとみなして、出目を小さい値に調整することも考えられる。一方、ステップS84で所定の条件を満たしていなければ(ステップS84でNO)、第1の実施形態同様、ランダムで出目が決定される(ステップS85)。
【0103】
次に、CPUコア31は、再度今回履歴パラメータ364を参照して、所定の条件が満たされているかを判定する(ステップS87)。満たしていれば、突発イベントプログラム362を実行する(ステップS88)。ここで実行される突発イベントプログラムの内容は、例えば、サイコロを振りなおしさせるという内容である。以上で、サイコロ処理が終了する。
【0104】
図21に戻り、ステップS61のサイコロ処理終了後、プレイヤのキー操作が検出される(ステップS62)。続いて、検出したプレイヤのキー操作をキー操作履歴として、今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365を更新する(ステップS63)。その後、キー操作検出の結果、LRボタンが押されたか否かが判定される(図22のステップS64)。LRボタンが押されていれば(ステップS64でYES)、マスイベント処理に進む(ステップS66)。また、上記ステップS60においてAボタン15aが押されずに(ステップS60でNO)、ステップS65でLあるいはRボタン15d、eが押されたと判定されたとき(ステップS65でYES)も、マスイベント処理に進む(ステップS66)。図24は、上記ステップS66で示したマスイベント処理の詳細を示すフローチャートである。図24において、まず、第1の実施形態におけるステップS41と同様の処理でメニューが表示され(ステップS91)、プレイヤのキー操作を検出する(ステップS92)。その後、CPUコア31は、プレイヤのキー操作(Aボタンが押されたか、Lボタンが押されたか)を、キー操作履歴として、今回履歴パラメータ364に出力しておく(ステップS93)。より具体的には、上記履歴パラメータ364に含まれている、各操作ボタン15が押された回数を記録するためのカウンタに1を加算する。入力検出の結果、Bボタン15bが押されていれば(ステップS94でYES)、上記第1の実施形態におけるステップS45と同様の処理が行われる(ステップS100)。
【0105】
一方、ステップS94の判定の結果、Bボタン15bが押されていないときは(ステップS94でNO)、今回履歴パラメータ364を参照して、所定の条件が満たされているかを判定する(ステップS95)。満たされていれば(ステップS95でYES)、突発イベントプログラム362を実行する(ステップS96)。ここで実行されるイベントプログラムの内容としては、例えば、大地震イベントと称して、ボード1そのものをプレイヤにゆすらせる旨のメッセージを表示する。このメッセージに従って、プレイヤがボードを揺らすと、ボード上の駒が飛んだり、その位置が移動したりすることになる。
【0106】
その後、特別モードフラグがオンか否かを判定する(ステップS97)。オフであれば、上述の第1の実施形態と同様に、プレイヤによって選択されたボードイベントやミニゲームが実行される(ステップS98)。
【0107】
一方、ステップS97の判定の結果、特別モードフラグがオンであれば(ステップS97でYES)、選択されたイベントやミニゲームが特別モードで実行される(ステップS99)。特別モードは、例えば、ミニゲームの実行において、あるプレイヤだけ有利な状態でミニゲームが実行される、また、例えば、画面の一部をわざと見えにくくした状態でミニゲームが開始される、等がある。また、ステップS99において、当該特別モードでミニゲーム等が一度実行されれば、特別モードフラグはオフにされる。なお、特別ルールを適用してミニゲーム等を実行することに限らず、特別処理として、ミニゲーム等の代わりに特別ゲームを実行するようにしてもよい。以上で、マスイベント処理が終了する。
【0108】
マスイベント処理の次に、上記第1の実施形態で図8を用いて説明したステップS13〜S19の処理と同様の処理が行われる(ステップS67〜S73)。この一連の処理において、本ボードで遊ぶことを終了することが選択されないときは(ステップS71、S73でNO)、今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365の更新処理が行われる(ステップS74)。本処理では、上記実行されたボードイベントあるいはミニゲームの実行結果(どのプレイヤが勝利したか、等)が、実行履歴として今回履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365に出力される。また、上記特別ルール下におけるミニゲーム等の結果も、実行履歴として履歴パラメータ364および累積履歴パラメータ365に出力される。
【0109】
このように、ミニゲームの実行結果やプレイヤの操作等の履歴を取得しておき、これに応じて、突発イベントを起こしたり、特別モードでイベントやミニゲームを実行させることで、ゲームの進行度に応じてゲーム展開を変化させることができ、より多彩な遊び方を提供することができる。これにより、単調なゲーム展開になることを防ぐことができる。また、一人勝ち等の状況によりゲームが盛り上がりに欠けることを防ぐことも可能となる。また、突発イベントとして、プレイヤにボードそのものを揺らせる等、偶発的な結果を引き起こすようなイベントを取り入れることで、ゲーム展開より一層多彩なものにすることができ、飽きにくいゲームを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明にかかるボードゲームシステムは、双六のボード等のアナログな媒体を用いたテーブルゲームにゲーム装置のデジタルな要素を取り入れた新しい遊びを提供することができ、ボードゲームやカードゲーム、テーブルゲーム等の用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の一実施形態に係るボードの外観
【図2】ゲーム装置10の外観
【図3】ゲーム装置の内部構成を示す図
【図4】鉄球が転がる画像の一例
【図5】ゲーム装置10を載置領域8から動かしていくことを示す図
【図6】図2に示したWRAM35のメモリマップを示す図解図
【図7】ゲーム装置10によって実行されるゲーム処理の全体処理を示すフローチャート
【図8】ゲーム装置10によって実行されるゲーム処理の全体処理を示すフローチャート
【図9】キャラクタ選択画面の一例
【図10】プレイヤの順番テロップの一例
【図11】サイコロ画面の一例
【図12】図7のステップS8で示したサイコロ処理の詳細を示すフローチャート
【図13】サイコロの出目を表示する画面の一例
【図14】マスイベントメニューの一例
【図15】図7のステップS12で示したマスイベント処理の詳細を示すフローチャート
【図16】ミニゲームルーレット画面の一例
【図17】ゲーム装置10を障害物とするボードの一例
【図18】ゲーム装置10を障害物とするボードの一例
【図19】ゲーム装置10を載置領域から移動させて遊ぶボードの一例
【図20】本発明の第2の実施形態に係るメモリマップを示した図
【図21】本発明の第2の実施形態にかかるゲーム処理を示すフローチャート
【図22】本発明の第2の実施形態にかかるゲーム処理を示すフローチャート
【図23】図21のステップS59で示したサイコロ処理の詳細を示すフローチャート
【図24】図21のステップS63で示したマスイベント処理の詳細を示すフローチャート
【符号の説明】
【0112】
1 ボード
2 スタート地点
3 ゴール地点
4 通常マス
5 2人用対戦マス
6 4人用対戦マス
7 ボードイベントマス
8 載置領域
9 通常マス
10 ゲーム装置
11 カートリッジ
13 携帯ゲーム機
15 操作キー
15a Aボタン
15b Bボタン
15c 十字キー
17 LCD
19 スピーカ
21 ROM
23 RAM
27 コネクタ
29 プロセッサ
31 CPUコア
33 LCDコントローラ
35 WRAM
37 VRAM
39 周辺回路
41 サウンドアンプ
50 キャラクタ画像
51 サイコロ画像
52 操作ガイド
91 ボード
93 ボード
101 ボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示するゲーム装置とからなるボードゲームシステムであって、
前記ボードは、
そのマスに駒が止まったときに前記ゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマスが少なくとも1つ以上描かれ、
前記ゲーム装置は、
プレイヤからの入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、前記イベントマスに対応するイベント処理を実行するイベント処理実行手段とを備える、ボードゲームシステム。
【請求項2】
前記ゲーム装置は、
前記イベントマスに対応する画像データを記憶するイベントマス画像記憶手段と、
前記画像データを用いて、前記イベントマス画像を表示するイベントマス表示制御手段とを更に備え、
前記イベント処理実行手段は、前記イベントマス表示制御手段によって表示されている前記イベントマス画像が、前記入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに前記イベント処理を実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項3】
前記ボードには、複数種類のイベントマスが描かれ、
前記イベントマス画像記憶手段は、前記複数種類のイベントマスに対応する複数の画像データを記憶し、
前記イベントマス表示制御手段は、前記複数の画像データを用いて、前記複数種類のイベントマス画像を一覧表示するメニュー表示手段を含み、
前記イベント処理実行手段は、前記一覧表示された前記イベントマス画像のうち、プレイヤによって選択されたイベントマス画像に対応する前記イベント処理を実行する、請求項2に記載のボードゲームシステム。
【請求項4】
前記ボードには、複数種類のイベントマスが描かれ、
前記ゲーム装置は、
複数の前記入力受付手段を更に備え、
前記イベントプログラム実行手段は、前記複数の入力受付手段のうち、入力があった入力受付手段に対応する前記イベント処理を実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項5】
前記ゲーム装置は、
前記イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とをさらに備え、
前記履歴パラメータに応じて、所定の処理を所定のタイミングで更に実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項6】
前記ゲーム装置は、前記履歴パラメータが所定条件を満たすときに、前記イベント処理の実行の前または後に前記所定の処理を実行する、請求項5に記載のボードゲームシステム。
【請求項7】
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記ゲーム装置は、
プレイヤの入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示する処理を繰り返すサイコロ制御手段をさらに備え、
前記履歴パラメータが所定条件を満たすときに、前記サイコロ制御手段による前記処理の前または後に、前記所定の処理を実行する、請求項5に記載のボードゲームシステム。
【請求項8】
前記ゲーム装置は、
前記イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とを更に備え、
前記イベント処理実行手段は、前記履歴パラメータが所定条件を満たすときに、前記イベント処理を特別モードで実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項9】
前記ゲーム装置は、
前記イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とを更に備え、
前記イベント処理実行手段は、前記履歴パラメータが所定条件を満たすときに、前記イベント処理の実行に代えて、特別処理を実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項10】
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記ゲーム装置は、
前記イベント処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段と、
プレイヤの入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備え、
前記サイコロ制御手段は、前記履歴パラメータが所定条件を満たさないときと、前記履歴パラメータが所定条件を満たすときとで、前記出目を決定する規則を変更する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項11】
前記履歴パラメータ記憶手段は、前記イベント処理の実行回数を示す実行回数パラメータを記憶し、
前記履歴パラメータ更新手段は、前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて前記イベント処理が実行されることに応じて前記実行回数パラメータを更新し、
前記実行回数パラメータが所定回数になったときに、所定の処理を所定のタイミングで更に実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項12】
前記ゲーム装置は、携帯型のゲーム装置であり、
前記ボードには、前記携帯型ゲーム装置を載置するための載置領域が描かれ、
前記イベント処理は、前記載置領域に載置された携帯型ゲーム装置の載置場所を移動させるための指示を表示する移動指示処理を含む、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項13】
前記移動指示処理は、前記携帯型ゲーム装置の画面上の複数の方向から乱数値に基いて1つの方向を選択して、当該画面に当該選択された方向を示すための表示を行う、請求項12に記載のボードゲームシステム。
【請求項14】
前記ボードには、複数種類のボードがあり、
前記ゲーム装置は、プレイヤの入力に基づいて前記複数のボードから使用するボードを選択するボード選択手段を更に備え、
前記移動指示処理は、前記ボード選択手段により選択されたボードに応じて、前記複数の方向を設定し、当該複数の方向から1つの方向を選択する、請求項13に記載のボードゲームシステム。
【請求項15】
前記移動指示処理は、前記携帯型ゲーム装置の移動方向を示すための表示をプレイヤからの所定の入力があるまで継続して表示し続ける、請求項13に記載のボードゲームシステム。
【請求項16】
前記ボードには、複数種類のボードがあり、
前記ゲーム装置は、プレイヤの入力に基づいて前記複数のボードから使用するボードを選択するボード選択手段を更に備え、
前記イベント処理は、前記ボード毎に対応する個別イベント処理を含み、
前記イベント処理実行手段は、前記ボード選択手段により選択されたボードに対応する前記個別イベント処理を実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項17】
前記ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスが描かれ、
前記ゲーム装置は、
前記個別イベントマスに対応する画像データを記憶するイベントマス画像記憶手段と、
前記画像データを用いて、前記個別イベントマス画像のうち前記ボード選択手段によって選択されたボードに対応する前記個別イベントマス画像を表示するイベントマス表示制御手段とを更に備え、
前記イベント処理は、各前記個別イベントマスに対応するそれぞれの個別イベント処理を含み、
前記イベント処理実行手段は、前記イベントマス表示制御手段によって表示されている前記個別イベントマス画像が、前記入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに、当該個別イベントマスに対応する前記個別イベント処理を実行する、請求項16に記載のボードゲームシステム。
【請求項18】
前記ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスと、複数のボードに共通の共通イベントマスが描かれ、
前記ゲーム装置は、
前記個別イベントマスに対応する画像データと、前記共通イベントマスに対応する画像データとを記憶するイベントマス画像記憶手段と、
前記画像データを用いて、前記共通イベントマス画像と、前記個別イベントマス画像のうち前記ボード選択手段によって選択されたボードに対応する前記個別イベントマス画像とを一覧表示するイベントマス表示制御手段とを更に備え、
前記イベント処理は、前記個別イベントマスに対応する個別イベント処理と、前記共通イベントマスに対応する共通イベント処理とを含み、
前記イベント処理実行手段は、前記イベントマス表示制御手段によって表示されている前記個別イベントマス画像が、前記入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに、当該個別イベントマス画像に対応する前記個別イベント処理を実行し、前記イベントマス表示制御手段によって表示されている前記共通イベントマス画像が、前記入力受付手段を介してプレイヤによって選択されたときに前記共通イベント処理を実行する、請求項16に記載のボードゲームシステム。
【請求項19】
前記ボードには、前記ボード毎に異なる個別イベントマスと、複数のボードに共通の共通イベントマスが描かれ、
前記ゲーム装置は、
複数の前記入力受付手段を更に備え、
前記イベント処理は、前記個別イベントマスに対応する個別イベント処理と、前記共通イベントマスに対応する共通イベント処理を含み、
前記イベント処理実行手段は、前記複数の入力受付手段のうち前記個別イベント処理に対応付けられる入力受付手段の入力があったときに当該個別イベント処理を実行し、前記共通イベント処理に対応付けられる入力受付手段の入力があったときに前記共通イベント処理を実行する、請求項16に記載のボードゲームシステム。
【請求項20】
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記ゲーム装置は、
サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備え、
前記サイコロ制御手段は、出目を表示した後、第1の入力がプレイヤによってなされたときは、前記サイコロ制御手段による処理を再度実行し、出目を表示した後、第2の入力がプレイヤによってなされたときは、前記イベント処理を実行し、当該イベント処理の実行後、前記サイコロ制御手段による処理を再度実行する、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項21】
前記ゲーム装置は、
複数のキャラクタ画像を記憶するキャラクタ画像記憶手段と、
前記キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する表示順番決定手段とをさらに備え、
前記サイコロ制御手段は、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に従って前記キャラクタ画像を表示し、出目を表示した後、前記第1の入力がなされたときには、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に基づく次の順番の前記キャラクタ画像を表示する、請求項20に記載のボードゲームシステム。
【請求項22】
前記ゲーム装置は、
前記サイコロ制御手段が、前記促すための表示をした後、第3の入力がプレイヤによってなされたときには、当該入力に基いてサイコロの出目を決定し、前記促すための表示をした後、第4の入力がプレイヤによってなされたときには、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に基づく次の順番の前記キャラクタ画像を表示する、請求項21に記載のボードゲームシステム。
【請求項23】
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記ゲーム装置は、
複数のキャラクタ画像を記憶するキャラクタ画像記憶手段と、
前記キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する表示順番決定手段と、
サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備え、
前記サイコロ制御手段は、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に従って前記キャラクタ画像を表示し、
前記イベント処理は、前記キャラクタ画像を用いてプレイヤ入力に応じたキャラクタ動作制御をおこなうミニゲーム処理である、請求項1に記載のボードゲームシステム。
【請求項24】
前記ゲーム装置は、
前記ミニゲーム処理に基いて1つの前記キャラクタ画像を選択し、当該キャラクタ画像の表示とともに、または、当該キャラクタ画像の表示の後、サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するミニゲーム結果サイコロ制御手段をさらに備える、請求項23に記載のボードゲームシステム。
【請求項25】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示する携帯型ゲーム装置とからなるボードゲームシステムであって、
前記ボードには、前記マスと、前記携帯型ゲーム装置を載置するための載置領域と、当該マスと当該載置領域との連結部が描かれ、
前記ゲーム装置は、
前記携帯型ゲーム装置の画面に所定のゲーム画像を表示し、プレイヤからの入力に応じて、当該ゲーム画像の表示を変化させる表示制御手段とをさらに備える、ボードゲームシステム。
【請求項26】
前記表示制御手段は、前記携帯型ゲーム装置の画面に駒の進行を禁止する表示をおこない、プレイヤからの入力に応じて所定の処理をおこない、当該処理の結果が所定条件を満たしたときに、駒の進行を許可する旨の表示をおこなう、請求項25に記載のボードゲームシステム。
【請求項27】
前記ボードには、前記載置領域が複数描かれ、
前記表示制御手段は、前記携帯型ゲーム装置の画面に駒の進行を禁止する表示をおこない、かつ、プレイヤからの入力に応じて所定の処理をおこない、当該処理の結果が所定条件を満たしたときに、前記載置領域に載置したゲーム装置を他の載置領域に移動させるための表示をおこなう、請求項25に記載のボードゲームシステム。
【請求項28】
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記携帯型ゲーム装置は、
サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付け、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備え、
前記画面に、前記促すための表示または前記出目とともに前記所定のゲーム画像を同時に表示する、請求項25に記載のボードゲームシステム。
【請求項29】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示するゲーム装置とからなるボードゲームシステムであって、
前記ボードゲームは、サイコロの出目に基づいて駒を進め、
前記ゲーム装置は、
複数のキャラクタ画像を記憶するキャラクタ画像記憶手段と、
前記キャラクタ画像の循環的な表示順番を決定する表示順番決定手段と、
サイコロの出目を決定するための入力を促すための表示を画面に表示し、プレイヤの入力を受け付けて、当該入力に応じてサイコロの出目を決定し、当該出目を画面に表示するサイコロ制御手段を更に備え、
前記サイコロ制御手段は、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に従って前記キャラクタ画像を表示し、出目を表示した後、第1の入力がなされたときには、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に基づく次の順番の前記キャラクタ画像を表示する、ボードゲームシステム。
【請求項30】
前記ゲーム装置は、
前記サイコロ制御手段が、前記促すための表示をした後、第3の入力がプレイヤによってなされたときには、当該入力に基いてサイコロの出目を決定し、前記促すための表示をした後、第4の入力がプレイヤによってなされたときには、前記促すための表示とともに、または、前記促すための表示に先立って、前記決定された表示順番に基づく次の順番の前記キャラクタ画像を表示する、請求項29に記載のボードゲームシステム。
【請求項31】
前記ゲーム装置は、
プレイヤの入力履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤ入力に応じて所定の処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とをさらに備え、
前記サイコロ制御手段は、前記履歴パラメータに応じて、出目を決定する規則を変更する、請求項29に記載のボードゲームシステム。
【請求項32】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと、所定の画像を画面に表示するゲーム装置とからなるボードゲームシステムであって、
前記ゲーム装置は、
プレイヤからの入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、前記ボードゲームの進行に関連した処理を実行する進行関連処理手段と、
前記進行関連処理手段による前記進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶手段と、
前記進行関連処理手段によって前記進行に関連した処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新手段とを備え、
前記履歴パラメータに応じて、前記ボードゲームの進行に関連した特別処理を実行する、ボードゲームシステム。
【請求項33】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、そのマスに駒が止まったときに前記ゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマスが少なくとも1つ以上描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置であって、
プレイヤからの入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、前記イベントマスに対応するイベント処理を実行するイベント処理実行部とを備える、ゲーム装置。
【請求項34】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置であって、
プレイヤからの入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付手段によるプレイヤの入力があったときに、前記ボードゲームの進行に関連した処理を実行する進行関連処理部と、
前記進行関連処理手段による前記進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶部と、
前記進行関連処理手段によって前記進行に関連した処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新部とを備え、
前記履歴パラメータに応じて、前記ボードゲームの進行に関連した特別処理を実行する、ゲーム装置。
【請求項35】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、そのマスに駒が止まったときに前記ゲーム装置を使ったイベントを行うことを示すためのイベントマスが少なくとも1つ以上描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置のコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
プレイヤからの入力を検出する入力受付ステップと、
前記入力受付ステップにおいてプレイヤの入力が検出されたときに、前記イベントマスに対応するイベント処理を実行するイベント処理実行ステップとを前記コンピュータに実行させるゲームプログラム。
【請求項36】
複数のマスによって形成される経路が描かれ、駒を動かしてゲームを進行させるボードゲーム用のボードと共に用いられ、所定の画像を画面に表示するゲーム装置のコンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
プレイヤからの入力を検出する入力受付ステップと、
前記入力受付ステップにおいてプレイヤの入力が検出されたときに、前記ボードゲームの進行に関連した処理を実行する進行関連処理ステップと、
前記進行関連処理ステップにおける前記進行に関連した処理の実行履歴を示す履歴パラメータを記憶する履歴パラメータ記憶ステップと、
前記進行関連処理ステップによって前記進行に関連した処理が実行されることに応じて前記履歴パラメータを更新する履歴パラメータ更新ステップと、
前記履歴パラメータに応じて、前記ボードゲームの進行に関連した特別処理を実行する特別処理ステップとを前記コンピュータに実行させるゲームプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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