ポインティングデバイス
【課題】 立体表示物体のポインティングを簡単な構成で行うことができるポインティングデバイスを提供する。
【解決手段】 マグネット2のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向への傾きを検出するホール素子10、11、12、13、14、15と、マグネット2の傾きに応じて出力される、ホール素子10、11、12、13、14、15の出力電圧からポインティング方向を決定するMPU21とを有している。ホール素子の出力電圧からX方向、Y方向、Z方向のいずれの方向にポインティング操作がなされたかを判定することができる。
【解決手段】 マグネット2のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向への傾きを検出するホール素子10、11、12、13、14、15と、マグネット2の傾きに応じて出力される、ホール素子10、11、12、13、14、15の出力電圧からポインティング方向を決定するMPU21とを有している。ホール素子の出力電圧からX方向、Y方向、Z方向のいずれの方向にポインティング操作がなされたかを判定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上に表示された縦、横、奥行き方向からなる3次元空間の座標位置を指定するポインティグデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
表示画面上に表示される3次元空間での位置(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)をポインティングするためには、物理的に3軸方向に動くポインティグデバイスが必要となる。
【0003】
特許文献1は、2つの球体のX軸方向の回転量と、Y軸方向の回転量と、これらの回転量の差に基づいてZ軸方向の移動量を検出している。
【0004】
【特許文献1】特開平6−59811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物理的に3軸方向に動くポインティグデバイスは、2軸方向に物理的に動くポインティングデバイスと比較して、3軸方向に動かすため構成が複雑となり、装置のコストが高くなるという問題がある。特許文献1も2つの球体の回転量からZ軸方向の移動量を検出する機構を有しており、構成が複雑となる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、立体表示物体のポインティングを簡単な構成で行うことができるポインティングデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために本発明のポインティングデバイスは、マグネットの第1の方向、第2の方向及び第3の方向への傾きを検出するホール素子と、前記マグネットの傾きに応じて出力される、前記ホール素子の出力電圧からポインティング方向を決定する制御手段と、を有して構成している。
【0008】
ホール素子の出力電圧から第1の方向、第2の方向及び第3の方向のいずれの方向にポインティング操作がなされたかを判定することができる。従って、3方向のポインティングを簡単な構成で判定することができる。
【0009】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置されているとよい。
【0010】
第1の方向、第2の方向及び第3の方向に、対向する1対のホール素子がそれぞれ配置されているので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。また、対向する1対のホール素子を配置したことで、1つの方向について基準点から正方向、負方向へのポインティング操作を判定することができる。
【0011】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向にそれぞれ前記ホール素子が配置されているとよい。
【0012】
第1の方向、第2の方向及び第3の方向にそれぞれホール素子が配置されているので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。
【0013】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向と前記第2の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置され、前記制御手段は、前記第1の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧と、前記第2の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に前記第3の方向に操作入力がなされたと判定するとよい。
【0014】
第1の方向に配置された1対のホール素子の差分出力電圧と、第2の方向に配置された1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に第3の方向へのポインティング操作であると判定することができるので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、簡単な構成のポインティンぐデバイスで立体表示物体のポインティングを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
まず、図1を参照しながら本実施例の構成を説明する。図1には本発明をPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯情報端末20に搭載した構成を示す。図1に示すように本実施例は、MPU(Micro Processing Unit)21と、システムメモリ22と、ハードディスクドライブ等の記憶装置23と、VRAM(ビデオRAM)24と、I/O部25と、表示部26と、演算部27と、ポンティングデバイス1とを有している。
【0018】
MPU21は、システムメモリ22に記録されたプログラムを読み出して処理を実行する。MPU21は、システムメモリ22に記録されたオペレーティングシステム、アプリケーションプログラムを実行し、画面に表示されたアイコンを選択するだけで、簡単にファイルの操作やアプリケーションソフトの起動などを実行できるグラフィカル・ユーザー・インターフェースを実現する。オペレーティングシステムには、カーソルの表示機能やフォーカスの移動機能が備えられている。
【0019】
システムメモリ22はシステム情報を保存するROMおよびMPU21用の一時記憶として使用するRAMで構成される。
【0020】
記憶装置23は上記オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを保存する。オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムはシステムメモリ22にロードされた後、MPU21により実行される。また、アプリケーションプログラムに付随するGUIを実現するためのボタン、プルダウンメニューの図形イメージも記憶装置23に予め保存されている。
【0021】
VRAM24は表示部26に表示すべき1画面分のイメージを記憶する。VRAM24に記憶されているイメージが一定周期で、MPU21あるいはダイレクトメモリアクセスコントローラ(不図示)によりI/O25経由で表示部26に送られ、表示される。MPU21は表示画面の変更が必要な場合、たとえば、マウスカーソルの移動等が生じた場合には、新たに表示すべきイメージを合成し、VRAM24に書き込む。
【0022】
ポインティングデバイス1の原理をここで説明する。本実施例のポインティングデバイスは、磁気変化を利用してカーソルを画面上の360度どの方向にも操作できるポインティングデバイスである。
【0023】
図2に示す磁気変化を利用したポインティングデバイス1は、ハウジング4内に配置され、操作部(図示せず)に協動するマグネット2と、マグネット2の傾斜もしくは移動を検出するホール素子3とを備えている。マグネット2を収納したハウジング4上には、ハウジング4を覆うカバーとしてのキートップ部5が設けられている。またキートップ部5は、スプリング6によって上下方向に移動可能に支持されている。
【0024】
ホール素子3は、磁界を電圧に変換して出力する素子であり、図4に示すようにプリント基板7上の所定の基準点に対して点対称に配置される。本実施例のホール素子は、図4に示すように円周上に60度間隔で6個配置されている。ホール素子(+X方向)10と(−X方向)11とがX方向に、ホール素子(+Y方向)12と(−Y方向)13とがY方向に、ホール素子(+Z方向)14と(−Z方向)15とがZ方向に配置される。
【0025】
マグネット2は図3に示すように円柱状であり、底面に対して垂直方向に磁界を形成する。操作されていない状態では、マグネット2は各ホール素子10、11、12、13、14、15に対してほぼ等間隔で離間している。マグネット2がホール素子10、11、12、13、14、15からほぼ等間隔の位置にあると、各ホール素子10、11、12、13、14、15に印加される磁界はほぼ等しくなるので、各ホール素子10、11、12、13、14、16が出力する電圧値も等しい。
【0026】
マグネット2を操作して傾斜もしくは移動させると、各ホール素子10、11、12、13、14、15に印加される磁界がそれぞれ変化するので、ホール素子10、11、12、13、14、15が出力する電圧値が変化する。例えばマグネット2をX方向の正の向きに傾斜もしくは移動させると、ホール素子(+X方向)10の出力電圧がホール素子(−X方向)11の出力電圧よりも大きくなる。
【0027】
このような各ホール素子10、11、12、13、14、15の出力変化から、表示画面上の操作対象を360度任意の方向に任意の速度で移動させるような信号が計算される。ホール素子(+X)10の出力する電圧を(+Vx)、ホール素子(−X)11の出力する電圧を(−Vx)、ホール素子(+Y)12の出力する電圧を(+Vy)、ホール素子(−Y)13の出力する電圧を(−Vy)、ホール素子(+Z)14の出力する電圧を(+Vz)、ホール素子(−Z)15の出力する電圧を(−Vz)とする。ポインティングデバイス1を操作すると、マグネット2の位置が変化し、6つのホール素子10、11、12、13、14、15から得られる電圧に変化が生じる。
【0028】
図5に演算部27の構成を示す。演算部27は、図5に示すようにX方向の電圧(+Vx)と(−Vx)とを入力し、これらの差分を増幅する第1差動増幅器31と、Y方向の電圧(+Vy)と(−Vy)とを入力し、これらの差分を増幅する第2差動増幅器33と、Z方向の電圧(+Vz)と(−Vz)とを入力し、これらの差分を増幅する第3差動増幅器35と、第1差動増幅器31の出力をデジタル信号に変換する第1A/D変換器32と、第2差動増幅器33の出力をデジタル信号に変換する第2A/D変換器34と、第3差動増幅器35の出力をデジタル信号に変換する第3A/D変換器36とを有している。
【0029】
MPU21は、第1A/D変換器32、第2A/D変換器34、第3A/D変換器36から出力されるXパルス、Yパルス、Zパルスによって、カーソルのX方向、Y方向、またはZ方向の操作入力を検出する。
【0030】
次に、図6に示すフローチャートを参照しながら、ポインティングデバイス1の出力から、操作方向を判定する手順を説明する。ポインティングデバイス1の出力電圧(+Vx),(−Vx),(+Vy),(−Vy),(+Vz),(−Vz)を演算部27でデジタルデータに変換し、このデータからX軸方向、Y軸方向、Z方向のいずれの方向に操作入力がなされたかを判定する。X軸方向の差分電圧値を|+Vx−(−Vx)|、Y軸方向の差分電圧値を|+Vy―(―Vy)|、Z方向の差分電圧値を|+Vz―(―Vz)|とする。MPU21は、この電圧値を予め定められたしきい値βと比較し(ステップ1、2、3)、操作入力があったか否かを判定する。操作入力がなかった場合には(ステップS1/YESかつS2/YESかつS3/YES)、この処理を抜ける。
【0031】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の差分電圧値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分電圧値|+Vy―(―Vy)|とを比較する(ステップS4)。X軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合には(ステップS4/YES)、X軸方向の差分電圧値|+Vx−(−Vx)|と、Z軸方向の差分電圧値|+Vz―(―Vz)|とを比較する(ステップS5)。X軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS5/YES)、操作方向はX軸方向であると判断し、+Vx−(−Vx)を計算し(ステップS6)、X軸の正方向への入力であるのか、X軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vx−(−Vx)の値が正であった場合には(ステップS6/YES)、X軸の正方向への入力と判定する(ステップS7)。+Vx−(−Vx)の値が負であった場合には(ステップS6/NO)、X軸の負方向への入力と判定する(ステップS8)。
【0032】
また、ステップS4で、Y軸方向の差分電圧値がX軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合(ステップS4/NO)や、ステップS5で、Z軸方向の差分電圧値がX軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合(ステップS5/NO)、Y軸方向の差分電圧値|+Vy−(−Vy)|と、Z軸方向の差分電圧値|+Vz―(―Vz)|とを比較する(ステップS9)。Y軸方向の差分電圧値がZ軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS9/YES)、操作方向はY軸方向であると判断し、+Vy−(−Vy)を計算し(ステップS10)、Y軸の正方向への入力であるのか、Y軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vy−(−Vy)の値が正であった場合には(ステップS10/YES)、Y軸の正方向への入力と判定する(ステップS11)。+Vx−(−Vx)の値が負であった場合には(ステップS6/NO)、X軸の負方向への入力と判定する(ステップS12)。
【0033】
また、ステップS9において、Z軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS9/NO)、操作方向はZ軸方向であると判断し、+Vz−(−Vz)を計算し(ステップS13)、Z軸の正方向への入力であるのか、Z軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vz−(−Vz)の値が正であった場合には(ステップS13/YES)、Z軸の正方向への入力と判定する(ステップS14)。+Vz−(−Vz)の値が負であった場合には(ステップS13/NO)、Z軸の負方向への入力と判定する(ステップS15)。
【0034】
このようにして本実施例は、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【0035】
ここで、本実施例のポインティング動作の具体例を説明する。図7には、表示部26の表示画面に表示されるメニュー選択画面が示されている。例えば、携帯情報端末1が、メール、TV、電話、インターネット等の機能を具備していた場合、図7に示すようなメニュー選択画面が表示される。このメニュー選択画面には、携帯情報端末1の具備する各機能がブロック表示され、Z軸方向に積層されている。ユーザは、Z軸方向にポインティングデバイス1を移動させて、機能を選択する。ここでは、TVが選択されたとする。すると、図8に示すTVチャンネルの選択画面が表示される。この画面は、図8に示すようにTVのチャンネルごとのブロックがX、Y軸方向に並べられている。ユーザはポインティングデバイスを操作してX、Y軸方向にカーソルを移動させることで、視聴したいチャネルを選択する。
【0036】
また、図9に示すポインティング動作の具体例は、文字入力の具体例であり、+X,−X,+Y,−Y,+Z,−Z軸方向にそれぞれ入力文字が配置されている。ユーザは、ポインティングデバイス1の操作によって文字を選択入力する。
【実施例2】
【0037】
次に、本発明の第2実施例を説明する。本実施例は、図10に示すようにホール素子を円周上に120度の間隔で3個配置している。この3個のホール素子41、42、43をそれぞれX軸、Y軸、Z軸に割り当てている。
【0038】
ポインティングデバイス1からは、X軸に対応した電圧+Vx、Y軸に対応した電圧+Vy、Z軸に対応した電圧+Vzが出力される。このため演算部50の構成が上述した第1の実施例と異なる。演算部50は、図11に示すようにX方向の電圧(+Vx)を入力し、これを増幅する第1増幅器51と、Y方向の電圧(+Vy)を入力し、これを増幅する第2増幅器53と、Z方向の電圧(+Vz)を入力し、これを増幅する第3増幅器55と、第1増幅器52の増幅出力をA/D変化する第1A/D変換器52と、第2増幅器53の増幅出力をA/D変化する第2A/D変換器54と、第3増幅器55の増幅出力をA/D変化する第3A/D変換器56とを有している。
【0039】
MPU21は、X、Y、Z方向のカーソルの移動を示すXパルス、Yパルス、Zパルスが第1A/D変換器32、第2A/D変換器34、第3A/D変換器36から出力されることによって、X方向、Y方向、またはZ方向への操作入力を検出する。
【0040】
本実施例の動作手順を図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
MPU21は、ポインティングデバイス1の出力電圧(Vx),(Vy),(Vz)からX軸方向、Y軸方向、Z方向のいずれの方向に操作入力があったかを判定する。判定は、X軸方向の電圧とY軸方向の電圧の差の絶対値が所定の値βよりも大きいか否か(ステップS21)、又はX軸方向の電圧とZ軸方向の電圧の差の絶対値が所定の値βよりも大きいか否か(ステップS22)を判定する。ある方向に操作入力がなされると、その方向の電圧値が他の方向の電圧よりも大きくなるので、電圧値の差を比較することで操作入力があったのかなかったのかを判定することができる。操作入力がなかった場合には(ステップS21/YESかつS22/YES)、この処理を抜ける。
【0041】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS23)。X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS23/YES)、次に、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS24)。X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS24/YES)、X軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、X軸方向の電圧Vxと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS25)、Vxが所定値Sよりも大きかった場合にはX軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS26)。また所定値SがVxよりも大きかった場合にはX軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS27)。
【0042】
またステップS23で、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合(ステップS23/NO)、又はステップS24で、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合(ステップS24/NO)、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS28)。Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS28/YES)、Y軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、Y軸方向の電圧Vyと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS29)、VyがSよりも大きかった場合にはY軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS30)。またSがVyよりも大きかった場合にはY軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS31)。
【0043】
また、ステップS28で、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS28/NO)、Z軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、Z軸方向の電圧Vzと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS32)、VzがSよりも大きかった場合にはZ軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS33)。またSがVzよりも大きかった場合にはZ軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS34)。
【0044】
このようにして本実施例も、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【実施例3】
【0045】
本実施例は、図13に示すようにホール素子を円周上に90度の間隔で4個配置している。対向するホール素子同士を一組とし、2組のホール素子を設けている。X軸の正方向のホール素子をホール素子61とし、X軸の負方向のホール素子をホール素子62とする。またY軸の正方向のホール素子をホール素子63とし、Y軸の負方向のホール素子をホール素子64とする。
【0046】
ポインティングデバイス1からは、+X軸に対応した電圧+Vx、−X軸に対応した電圧−Vx、+Y軸に対応した電圧+Vy、−Y軸に対応した電圧−Vyが出力される。このため演算部70の構成が他の実施例とは異なる。
【0047】
演算部70は、図14に示すようにX方向の電圧(+Vx)と(−Vx)とを入力し、これらの差分を増幅する第1差動増幅器71と、Y方向の電圧(+Vy)と(−Vy)とを入力し、これらの差分を増幅する第2差動増幅器73と、第1差動増幅器71の出力をデジタル信号に変換する第1A/D変換器72と、第2差動増幅器73の出力をデジタル信号に変換する第2A/D変換器74とを有している。
【0048】
MPU21は、X軸方向のホール素子61、62の差分出力値と、Y軸方向のホール素子63、64の差分出力値との差を取り、その差が所定のしきい値レベル以下である場合にはZ軸方向に操作入力がなされたと判定する。また、X軸方向のホール素子61、62の差分出力値と、Y軸方向のホール素子63、64の差分出力値との差が所定のしきい値レベルよりも大きい場合には、X軸又はY軸方向を操作方向と判定する。X軸方向とY軸方向の判定は、ホール素子61、62の差分出力値の絶対値が大きいに操作入力がなされたと判定する。
【0049】
本実施例の動作手順を図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
MPU21は、ポインティングデバイス1の出力電圧(+Vx),(−Vx),(+Vy),(−Vy)から操作入力があったかを判定する。判定は、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|が所定値βよりも大きいか否か(ステップS41)、またY軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|が所定値βよりも大きいか否か(ステップS42)によって判定する。ある方向に操作入力がなされると、その方向の電圧値が大きくなるので、電圧値の差を比較することで操作入力があったかなかったかを判定することができる。操作入力がなかった場合には(ステップS41/YESかつS42/YES)、この処理を抜ける。
【0050】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|との差を求め、この絶対値を所定値αと比較する(ステップS43)。X軸方向の差分出力とY軸方向の差分出力との差の絶対値が所定値αよりも小さかった場合には(ステップS43/YES)、Z軸方向に操作入力がなされたと判定することができる。このため、+X軸方向の電圧値+Vxと−X軸方向の電圧値−Vxとの大小比較を行い(ステップS44)、+X軸方向の電圧値+Vxが−X軸方向の電圧値−Vxよりも大きかった場合には(ステップS44/YES)、+Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS45)。また、−X軸方向の電圧値−Vxが+X軸方向の電圧値+Vxよりも大きかった場合には(ステップS44/NO)、−Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS46)。
【0051】
また、X軸方向の差分出力とY軸方向の差分出力との差の絶対値が所定値αよりも小さかった場合には(ステップS43/NO)、X軸方向又はY軸方向に操作入力がなされたと判定することができる。そこで、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|との大小比較を行う(ステップS47)。X軸方向の差分出力の絶対値の方が、Y軸方向の差分出力の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS47/YES)、X軸方向の操作入力であると判定することができる。ここで、+X軸方向の電圧値+Vxと−X軸方向の電圧値−Vxとの大小比較を行い(ステップS48)、+X軸方向の電圧値+Vxが−X軸方向の電圧値−Vxよりも大きかった場合には(ステップS48/YES)、+X方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS49)。また、−X軸方向の電圧値−Vxが+X軸方向の電圧値+Vxよりも大きかった場合には(ステップS48/NO)、−Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS50)。
【0052】
また、Y軸方向の差分出力の絶対値の方が、X軸方向の差分出力の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS47/NO)、Y軸方向の操作入力であると判定することができる。ここで、+Y軸方向の電圧値+Vyと−Y軸方向の電圧値−Vyとの大小比較を行い(ステップS51)、+Y軸方向の電圧値+Vyが−Y軸方向の電圧値−Vyよりも大きかった場合には(ステップS51/YES)、+Y方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS52)。また、−Y軸方向の電圧値−Vyが+Y軸方向の電圧値+Vyよりも大きかった場合には(ステップS51/NO)、−Y方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS52)。
【0053】
このようにして本実施例も、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【0054】
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】携帯情報端末の構成を示す図である。
【図2】ポインティングデバイスの構成を示す図である。
【図3】ポインティングデバイスの原理を説明するための図である。
【図4】実施例1のホール素子の配置を示す図である。
【図5】実施例1の演算部の構成を示す図である。
【図6】実施例1の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【図7】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図8】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図9】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図10】実施例2のホール素子の配置を示す図である。
【図11】実施例2の演算部の構成を示す図である。
【図12】実施例2の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【図13】実施例3のホール素子の配置を示す図である。
【図14】実施例3の演算部の構成を示す図である。
【図15】実施例3の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 ポインティングデバイス 2 マグネット
3 ホール素子 4 ハウジング
5 キートップ部 6 スプリング
7 プリント板 10 ホール素子(+X方向)
11 ホール素子(−X方向) 12 ホール素子(+Y方向)
13 ホール素子(−Y方向) 14 ホール素子(+Z方向)
15 ホール素子(−Z方向) 20 携帯情報端末
21 MPU 22 システムメモリ
23 記憶装置 24 VRAM
25 I/O 26 表示部
27 演算部 28 システムバス
31 第1差動増幅器 32 第1A/D変換器
33 第2差動増幅器 34 第2A/D変換器
35 第3差動増幅器 36 第3A/D変換器
41 ホール素子(X方向) 42 ホール素子(Y方向)
43 ホール素子(Z方向) 50 演算部
51 第1増幅器 52 第1A/D変換器
53 第2増幅器 54 第2A/D変換器
55 第3増幅器 56 第3A/D変換器
61 ホール素子(+X方向) 62 ホール素子(−X方向)
63 ホール素子(+Y方向) 64 ホール素子(−Y方向)
71 第1差動増幅器 72 第1A/D変換器
73 第2差動増幅器 74 第2A/D変換器
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面上に表示された縦、横、奥行き方向からなる3次元空間の座標位置を指定するポインティグデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
表示画面上に表示される3次元空間での位置(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)をポインティングするためには、物理的に3軸方向に動くポインティグデバイスが必要となる。
【0003】
特許文献1は、2つの球体のX軸方向の回転量と、Y軸方向の回転量と、これらの回転量の差に基づいてZ軸方向の移動量を検出している。
【0004】
【特許文献1】特開平6−59811号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物理的に3軸方向に動くポインティグデバイスは、2軸方向に物理的に動くポインティングデバイスと比較して、3軸方向に動かすため構成が複雑となり、装置のコストが高くなるという問題がある。特許文献1も2つの球体の回転量からZ軸方向の移動量を検出する機構を有しており、構成が複雑となる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、立体表示物体のポインティングを簡単な構成で行うことができるポインティングデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる目的を達成するために本発明のポインティングデバイスは、マグネットの第1の方向、第2の方向及び第3の方向への傾きを検出するホール素子と、前記マグネットの傾きに応じて出力される、前記ホール素子の出力電圧からポインティング方向を決定する制御手段と、を有して構成している。
【0008】
ホール素子の出力電圧から第1の方向、第2の方向及び第3の方向のいずれの方向にポインティング操作がなされたかを判定することができる。従って、3方向のポインティングを簡単な構成で判定することができる。
【0009】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置されているとよい。
【0010】
第1の方向、第2の方向及び第3の方向に、対向する1対のホール素子がそれぞれ配置されているので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。また、対向する1対のホール素子を配置したことで、1つの方向について基準点から正方向、負方向へのポインティング操作を判定することができる。
【0011】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向にそれぞれ前記ホール素子が配置されているとよい。
【0012】
第1の方向、第2の方向及び第3の方向にそれぞれホール素子が配置されているので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。
【0013】
上記のポインティングデバイスにおいて、前記第1の方向と前記第2の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置され、前記制御手段は、前記第1の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧と、前記第2の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に前記第3の方向に操作入力がなされたと判定するとよい。
【0014】
第1の方向に配置された1対のホール素子の差分出力電圧と、第2の方向に配置された1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に第3の方向へのポインティング操作であると判定することができるので、第1の方向、第2の方向及び第3の方向へのポインティング操作を判定することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、簡単な構成のポインティンぐデバイスで立体表示物体のポインティングを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例1】
【0017】
まず、図1を参照しながら本実施例の構成を説明する。図1には本発明をPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯情報端末20に搭載した構成を示す。図1に示すように本実施例は、MPU(Micro Processing Unit)21と、システムメモリ22と、ハードディスクドライブ等の記憶装置23と、VRAM(ビデオRAM)24と、I/O部25と、表示部26と、演算部27と、ポンティングデバイス1とを有している。
【0018】
MPU21は、システムメモリ22に記録されたプログラムを読み出して処理を実行する。MPU21は、システムメモリ22に記録されたオペレーティングシステム、アプリケーションプログラムを実行し、画面に表示されたアイコンを選択するだけで、簡単にファイルの操作やアプリケーションソフトの起動などを実行できるグラフィカル・ユーザー・インターフェースを実現する。オペレーティングシステムには、カーソルの表示機能やフォーカスの移動機能が備えられている。
【0019】
システムメモリ22はシステム情報を保存するROMおよびMPU21用の一時記憶として使用するRAMで構成される。
【0020】
記憶装置23は上記オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを保存する。オペレーティングシステムおよびアプリケーションプログラムはシステムメモリ22にロードされた後、MPU21により実行される。また、アプリケーションプログラムに付随するGUIを実現するためのボタン、プルダウンメニューの図形イメージも記憶装置23に予め保存されている。
【0021】
VRAM24は表示部26に表示すべき1画面分のイメージを記憶する。VRAM24に記憶されているイメージが一定周期で、MPU21あるいはダイレクトメモリアクセスコントローラ(不図示)によりI/O25経由で表示部26に送られ、表示される。MPU21は表示画面の変更が必要な場合、たとえば、マウスカーソルの移動等が生じた場合には、新たに表示すべきイメージを合成し、VRAM24に書き込む。
【0022】
ポインティングデバイス1の原理をここで説明する。本実施例のポインティングデバイスは、磁気変化を利用してカーソルを画面上の360度どの方向にも操作できるポインティングデバイスである。
【0023】
図2に示す磁気変化を利用したポインティングデバイス1は、ハウジング4内に配置され、操作部(図示せず)に協動するマグネット2と、マグネット2の傾斜もしくは移動を検出するホール素子3とを備えている。マグネット2を収納したハウジング4上には、ハウジング4を覆うカバーとしてのキートップ部5が設けられている。またキートップ部5は、スプリング6によって上下方向に移動可能に支持されている。
【0024】
ホール素子3は、磁界を電圧に変換して出力する素子であり、図4に示すようにプリント基板7上の所定の基準点に対して点対称に配置される。本実施例のホール素子は、図4に示すように円周上に60度間隔で6個配置されている。ホール素子(+X方向)10と(−X方向)11とがX方向に、ホール素子(+Y方向)12と(−Y方向)13とがY方向に、ホール素子(+Z方向)14と(−Z方向)15とがZ方向に配置される。
【0025】
マグネット2は図3に示すように円柱状であり、底面に対して垂直方向に磁界を形成する。操作されていない状態では、マグネット2は各ホール素子10、11、12、13、14、15に対してほぼ等間隔で離間している。マグネット2がホール素子10、11、12、13、14、15からほぼ等間隔の位置にあると、各ホール素子10、11、12、13、14、15に印加される磁界はほぼ等しくなるので、各ホール素子10、11、12、13、14、16が出力する電圧値も等しい。
【0026】
マグネット2を操作して傾斜もしくは移動させると、各ホール素子10、11、12、13、14、15に印加される磁界がそれぞれ変化するので、ホール素子10、11、12、13、14、15が出力する電圧値が変化する。例えばマグネット2をX方向の正の向きに傾斜もしくは移動させると、ホール素子(+X方向)10の出力電圧がホール素子(−X方向)11の出力電圧よりも大きくなる。
【0027】
このような各ホール素子10、11、12、13、14、15の出力変化から、表示画面上の操作対象を360度任意の方向に任意の速度で移動させるような信号が計算される。ホール素子(+X)10の出力する電圧を(+Vx)、ホール素子(−X)11の出力する電圧を(−Vx)、ホール素子(+Y)12の出力する電圧を(+Vy)、ホール素子(−Y)13の出力する電圧を(−Vy)、ホール素子(+Z)14の出力する電圧を(+Vz)、ホール素子(−Z)15の出力する電圧を(−Vz)とする。ポインティングデバイス1を操作すると、マグネット2の位置が変化し、6つのホール素子10、11、12、13、14、15から得られる電圧に変化が生じる。
【0028】
図5に演算部27の構成を示す。演算部27は、図5に示すようにX方向の電圧(+Vx)と(−Vx)とを入力し、これらの差分を増幅する第1差動増幅器31と、Y方向の電圧(+Vy)と(−Vy)とを入力し、これらの差分を増幅する第2差動増幅器33と、Z方向の電圧(+Vz)と(−Vz)とを入力し、これらの差分を増幅する第3差動増幅器35と、第1差動増幅器31の出力をデジタル信号に変換する第1A/D変換器32と、第2差動増幅器33の出力をデジタル信号に変換する第2A/D変換器34と、第3差動増幅器35の出力をデジタル信号に変換する第3A/D変換器36とを有している。
【0029】
MPU21は、第1A/D変換器32、第2A/D変換器34、第3A/D変換器36から出力されるXパルス、Yパルス、Zパルスによって、カーソルのX方向、Y方向、またはZ方向の操作入力を検出する。
【0030】
次に、図6に示すフローチャートを参照しながら、ポインティングデバイス1の出力から、操作方向を判定する手順を説明する。ポインティングデバイス1の出力電圧(+Vx),(−Vx),(+Vy),(−Vy),(+Vz),(−Vz)を演算部27でデジタルデータに変換し、このデータからX軸方向、Y軸方向、Z方向のいずれの方向に操作入力がなされたかを判定する。X軸方向の差分電圧値を|+Vx−(−Vx)|、Y軸方向の差分電圧値を|+Vy―(―Vy)|、Z方向の差分電圧値を|+Vz―(―Vz)|とする。MPU21は、この電圧値を予め定められたしきい値βと比較し(ステップ1、2、3)、操作入力があったか否かを判定する。操作入力がなかった場合には(ステップS1/YESかつS2/YESかつS3/YES)、この処理を抜ける。
【0031】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の差分電圧値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分電圧値|+Vy―(―Vy)|とを比較する(ステップS4)。X軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合には(ステップS4/YES)、X軸方向の差分電圧値|+Vx−(−Vx)|と、Z軸方向の差分電圧値|+Vz―(―Vz)|とを比較する(ステップS5)。X軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS5/YES)、操作方向はX軸方向であると判断し、+Vx−(−Vx)を計算し(ステップS6)、X軸の正方向への入力であるのか、X軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vx−(−Vx)の値が正であった場合には(ステップS6/YES)、X軸の正方向への入力と判定する(ステップS7)。+Vx−(−Vx)の値が負であった場合には(ステップS6/NO)、X軸の負方向への入力と判定する(ステップS8)。
【0032】
また、ステップS4で、Y軸方向の差分電圧値がX軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合(ステップS4/NO)や、ステップS5で、Z軸方向の差分電圧値がX軸方向の差分電圧値よりも大きかった場合(ステップS5/NO)、Y軸方向の差分電圧値|+Vy−(−Vy)|と、Z軸方向の差分電圧値|+Vz―(―Vz)|とを比較する(ステップS9)。Y軸方向の差分電圧値がZ軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS9/YES)、操作方向はY軸方向であると判断し、+Vy−(−Vy)を計算し(ステップS10)、Y軸の正方向への入力であるのか、Y軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vy−(−Vy)の値が正であった場合には(ステップS10/YES)、Y軸の正方向への入力と判定する(ステップS11)。+Vx−(−Vx)の値が負であった場合には(ステップS6/NO)、X軸の負方向への入力と判定する(ステップS12)。
【0033】
また、ステップS9において、Z軸方向の差分電圧値がY軸方向の差分電圧値よりも大きいと(ステップS9/NO)、操作方向はZ軸方向であると判断し、+Vz−(−Vz)を計算し(ステップS13)、Z軸の正方向への入力であるのか、Z軸の負方向への入力であるのかを判定する。+Vz−(−Vz)の値が正であった場合には(ステップS13/YES)、Z軸の正方向への入力と判定する(ステップS14)。+Vz−(−Vz)の値が負であった場合には(ステップS13/NO)、Z軸の負方向への入力と判定する(ステップS15)。
【0034】
このようにして本実施例は、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【0035】
ここで、本実施例のポインティング動作の具体例を説明する。図7には、表示部26の表示画面に表示されるメニュー選択画面が示されている。例えば、携帯情報端末1が、メール、TV、電話、インターネット等の機能を具備していた場合、図7に示すようなメニュー選択画面が表示される。このメニュー選択画面には、携帯情報端末1の具備する各機能がブロック表示され、Z軸方向に積層されている。ユーザは、Z軸方向にポインティングデバイス1を移動させて、機能を選択する。ここでは、TVが選択されたとする。すると、図8に示すTVチャンネルの選択画面が表示される。この画面は、図8に示すようにTVのチャンネルごとのブロックがX、Y軸方向に並べられている。ユーザはポインティングデバイスを操作してX、Y軸方向にカーソルを移動させることで、視聴したいチャネルを選択する。
【0036】
また、図9に示すポインティング動作の具体例は、文字入力の具体例であり、+X,−X,+Y,−Y,+Z,−Z軸方向にそれぞれ入力文字が配置されている。ユーザは、ポインティングデバイス1の操作によって文字を選択入力する。
【実施例2】
【0037】
次に、本発明の第2実施例を説明する。本実施例は、図10に示すようにホール素子を円周上に120度の間隔で3個配置している。この3個のホール素子41、42、43をそれぞれX軸、Y軸、Z軸に割り当てている。
【0038】
ポインティングデバイス1からは、X軸に対応した電圧+Vx、Y軸に対応した電圧+Vy、Z軸に対応した電圧+Vzが出力される。このため演算部50の構成が上述した第1の実施例と異なる。演算部50は、図11に示すようにX方向の電圧(+Vx)を入力し、これを増幅する第1増幅器51と、Y方向の電圧(+Vy)を入力し、これを増幅する第2増幅器53と、Z方向の電圧(+Vz)を入力し、これを増幅する第3増幅器55と、第1増幅器52の増幅出力をA/D変化する第1A/D変換器52と、第2増幅器53の増幅出力をA/D変化する第2A/D変換器54と、第3増幅器55の増幅出力をA/D変化する第3A/D変換器56とを有している。
【0039】
MPU21は、X、Y、Z方向のカーソルの移動を示すXパルス、Yパルス、Zパルスが第1A/D変換器32、第2A/D変換器34、第3A/D変換器36から出力されることによって、X方向、Y方向、またはZ方向への操作入力を検出する。
【0040】
本実施例の動作手順を図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
MPU21は、ポインティングデバイス1の出力電圧(Vx),(Vy),(Vz)からX軸方向、Y軸方向、Z方向のいずれの方向に操作入力があったかを判定する。判定は、X軸方向の電圧とY軸方向の電圧の差の絶対値が所定の値βよりも大きいか否か(ステップS21)、又はX軸方向の電圧とZ軸方向の電圧の差の絶対値が所定の値βよりも大きいか否か(ステップS22)を判定する。ある方向に操作入力がなされると、その方向の電圧値が他の方向の電圧よりも大きくなるので、電圧値の差を比較することで操作入力があったのかなかったのかを判定することができる。操作入力がなかった場合には(ステップS21/YESかつS22/YES)、この処理を抜ける。
【0041】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS23)。X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS23/YES)、次に、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS24)。X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS24/YES)、X軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、X軸方向の電圧Vxと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS25)、Vxが所定値Sよりも大きかった場合にはX軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS26)。また所定値SがVxよりも大きかった場合にはX軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS27)。
【0042】
またステップS23で、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合(ステップS23/NO)、又はステップS24で、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、X軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合(ステップS24/NO)、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値と、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値との大小比較を行う(ステップS28)。Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS28/YES)、Y軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、Y軸方向の電圧Vyと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS29)、VyがSよりも大きかった場合にはY軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS30)。またSがVyよりも大きかった場合にはY軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS31)。
【0043】
また、ステップS28で、Z軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値が、Y軸方向の電圧値と所定値Sとの差の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS28/NO)、Z軸方向に操作入力があったと判定される。そこで、Z軸方向の電圧Vzと所定値Sとの大小比較を行い(ステップS32)、VzがSよりも大きかった場合にはZ軸の正方向に操作入力があったと判定できる(ステップS33)。またSがVzよりも大きかった場合にはZ軸の負方向に操作入力があったと判定できる(ステップS34)。
【0044】
このようにして本実施例も、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【実施例3】
【0045】
本実施例は、図13に示すようにホール素子を円周上に90度の間隔で4個配置している。対向するホール素子同士を一組とし、2組のホール素子を設けている。X軸の正方向のホール素子をホール素子61とし、X軸の負方向のホール素子をホール素子62とする。またY軸の正方向のホール素子をホール素子63とし、Y軸の負方向のホール素子をホール素子64とする。
【0046】
ポインティングデバイス1からは、+X軸に対応した電圧+Vx、−X軸に対応した電圧−Vx、+Y軸に対応した電圧+Vy、−Y軸に対応した電圧−Vyが出力される。このため演算部70の構成が他の実施例とは異なる。
【0047】
演算部70は、図14に示すようにX方向の電圧(+Vx)と(−Vx)とを入力し、これらの差分を増幅する第1差動増幅器71と、Y方向の電圧(+Vy)と(−Vy)とを入力し、これらの差分を増幅する第2差動増幅器73と、第1差動増幅器71の出力をデジタル信号に変換する第1A/D変換器72と、第2差動増幅器73の出力をデジタル信号に変換する第2A/D変換器74とを有している。
【0048】
MPU21は、X軸方向のホール素子61、62の差分出力値と、Y軸方向のホール素子63、64の差分出力値との差を取り、その差が所定のしきい値レベル以下である場合にはZ軸方向に操作入力がなされたと判定する。また、X軸方向のホール素子61、62の差分出力値と、Y軸方向のホール素子63、64の差分出力値との差が所定のしきい値レベルよりも大きい場合には、X軸又はY軸方向を操作方向と判定する。X軸方向とY軸方向の判定は、ホール素子61、62の差分出力値の絶対値が大きいに操作入力がなされたと判定する。
【0049】
本実施例の動作手順を図15に示すフローチャートを参照しながら説明する。
MPU21は、ポインティングデバイス1の出力電圧(+Vx),(−Vx),(+Vy),(−Vy)から操作入力があったかを判定する。判定は、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|が所定値βよりも大きいか否か(ステップS41)、またY軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|が所定値βよりも大きいか否か(ステップS42)によって判定する。ある方向に操作入力がなされると、その方向の電圧値が大きくなるので、電圧値の差を比較することで操作入力があったかなかったかを判定することができる。操作入力がなかった場合には(ステップS41/YESかつS42/YES)、この処理を抜ける。
【0050】
操作入力があったと判定した場合、操作方向を判定する。まず、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|との差を求め、この絶対値を所定値αと比較する(ステップS43)。X軸方向の差分出力とY軸方向の差分出力との差の絶対値が所定値αよりも小さかった場合には(ステップS43/YES)、Z軸方向に操作入力がなされたと判定することができる。このため、+X軸方向の電圧値+Vxと−X軸方向の電圧値−Vxとの大小比較を行い(ステップS44)、+X軸方向の電圧値+Vxが−X軸方向の電圧値−Vxよりも大きかった場合には(ステップS44/YES)、+Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS45)。また、−X軸方向の電圧値−Vxが+X軸方向の電圧値+Vxよりも大きかった場合には(ステップS44/NO)、−Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS46)。
【0051】
また、X軸方向の差分出力とY軸方向の差分出力との差の絶対値が所定値αよりも小さかった場合には(ステップS43/NO)、X軸方向又はY軸方向に操作入力がなされたと判定することができる。そこで、X軸方向の差分出力の絶対値|+Vx−(−Vx)|と、Y軸方向の差分出力の絶対値|+Vy−(−Vy)|との大小比較を行う(ステップS47)。X軸方向の差分出力の絶対値の方が、Y軸方向の差分出力の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS47/YES)、X軸方向の操作入力であると判定することができる。ここで、+X軸方向の電圧値+Vxと−X軸方向の電圧値−Vxとの大小比較を行い(ステップS48)、+X軸方向の電圧値+Vxが−X軸方向の電圧値−Vxよりも大きかった場合には(ステップS48/YES)、+X方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS49)。また、−X軸方向の電圧値−Vxが+X軸方向の電圧値+Vxよりも大きかった場合には(ステップS48/NO)、−Z方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS50)。
【0052】
また、Y軸方向の差分出力の絶対値の方が、X軸方向の差分出力の絶対値よりも大きかった場合には(ステップS47/NO)、Y軸方向の操作入力であると判定することができる。ここで、+Y軸方向の電圧値+Vyと−Y軸方向の電圧値−Vyとの大小比較を行い(ステップS51)、+Y軸方向の電圧値+Vyが−Y軸方向の電圧値−Vyよりも大きかった場合には(ステップS51/YES)、+Y方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS52)。また、−Y軸方向の電圧値−Vyが+Y軸方向の電圧値+Vyよりも大きかった場合には(ステップS51/NO)、−Y方向に操作入力がなされたと判定する(ステップS52)。
【0053】
このようにして本実施例も、二次元操作のポインティングデバイスによって、立体表示物体のポインティングが可能となる。
【0054】
なお、上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】携帯情報端末の構成を示す図である。
【図2】ポインティングデバイスの構成を示す図である。
【図3】ポインティングデバイスの原理を説明するための図である。
【図4】実施例1のホール素子の配置を示す図である。
【図5】実施例1の演算部の構成を示す図である。
【図6】実施例1の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【図7】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図8】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図9】ポインティングデバイスを用いたメニュー選択画面の例を示す図である。
【図10】実施例2のホール素子の配置を示す図である。
【図11】実施例2の演算部の構成を示す図である。
【図12】実施例2の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【図13】実施例3のホール素子の配置を示す図である。
【図14】実施例3の演算部の構成を示す図である。
【図15】実施例3の操作入力方向の判定手順を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 ポインティングデバイス 2 マグネット
3 ホール素子 4 ハウジング
5 キートップ部 6 スプリング
7 プリント板 10 ホール素子(+X方向)
11 ホール素子(−X方向) 12 ホール素子(+Y方向)
13 ホール素子(−Y方向) 14 ホール素子(+Z方向)
15 ホール素子(−Z方向) 20 携帯情報端末
21 MPU 22 システムメモリ
23 記憶装置 24 VRAM
25 I/O 26 表示部
27 演算部 28 システムバス
31 第1差動増幅器 32 第1A/D変換器
33 第2差動増幅器 34 第2A/D変換器
35 第3差動増幅器 36 第3A/D変換器
41 ホール素子(X方向) 42 ホール素子(Y方向)
43 ホール素子(Z方向) 50 演算部
51 第1増幅器 52 第1A/D変換器
53 第2増幅器 54 第2A/D変換器
55 第3増幅器 56 第3A/D変換器
61 ホール素子(+X方向) 62 ホール素子(−X方向)
63 ホール素子(+Y方向) 64 ホール素子(−Y方向)
71 第1差動増幅器 72 第1A/D変換器
73 第2差動増幅器 74 第2A/D変換器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マグネットの第1の方向、第2の方向及び第3の方向への傾きを検出するホール素子と、
前記マグネットの傾きに応じて出力される、前記ホール素子の出力電圧からポインティング方向を決定する制御手段と、を有することを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項2】
前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【請求項3】
前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向にそれぞれ前記ホール素子が配置されていることを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【請求項4】
前記第1の方向と前記第2の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置され、
前記制御手段は、前記第1の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧と、前記第2の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に前記第3の方向に操作入力がなされたと判定することを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【請求項1】
マグネットの第1の方向、第2の方向及び第3の方向への傾きを検出するホール素子と、
前記マグネットの傾きに応じて出力される、前記ホール素子の出力電圧からポインティング方向を決定する制御手段と、を有することを特徴とするポインティングデバイス。
【請求項2】
前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【請求項3】
前記第1の方向、前記第2の方向及び前記第3の方向にそれぞれ前記ホール素子が配置されていることを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【請求項4】
前記第1の方向と前記第2の方向に、対向する1対の前記ホール素子がそれぞれ配置され、
前記制御手段は、前記第1の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧と、前記第2の方向に配置された前記1対のホール素子の差分出力電圧との差が、所定のしきい値以下であった場合に前記第3の方向に操作入力がなされたと判定することを特徴とする請求項1記載のポインティングデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−31399(P2006−31399A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−209161(P2004−209161)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】
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