説明

ポイントシステム、ポイント管理装置、及び、ポイント管理方法

【課題】事前にポイントを利用した特典の引換を予約し、特典に引換えられなかった場合にはそのポイントを再び利用可能とする。
【解決手段】ポイント管理装置1は、ポイント管理装置1から配信される広告をユーザ端末2により閲覧しているユーザにポイントを付与する。ポイントは、閲覧した広告の広告主毎に付与される。ユーザは、事前にユーザ端末2からポイント管理装置1にアクセスし、どの広告主の店舗でクーポンを使用するかを指定してクーポンへの引換え予約を行なう。店舗に設置された店舗端末3は、携帯電話であるユーザ端末2から読み取ったユーザのIDを用いてポイント管理装置1にクーポン発行確認を行い、クーポンを発行する。一方、ポイント管理装置1は、クーポンへの引換期限を過ぎた場合、引換え予約を削除し、引換え予約時に利用したポイントを再び他の特典への引換に利用可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポイントシステム、ポイント管理装置、及び、ポイント管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、携帯通信機に広告を表示させることによって加入者にポイントが付与され、ある店舗の広告を表示することによって得たポイントは、その店舗における商品購入の際の割引きなどに利用できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−173413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、ユーザは、店員に利用ポイントを通知している。従って、ユーザは現在利用可能なポイントがどれだけ蓄積されているかを事前に確認し、その範囲内で利用するポイントを決めなければならない。しかし、店舗に到着してから携帯電話で現在利用可能なポイント数を確認するには時間がかかってしまい、スムーズな店舗の利用の妨げになる。そこで、ポイントを利用した割引サービスを都合のよいときに事前に予約しておき、店舗の利用をスムーズに済ませたいというニーズがある。しかし、事前に予約を行うと、必ずしも店舗に立ち寄れなかったり、店舗に足を運んでも購入したい商品がなかったりする可能性もあり、そのような場合に予約のために利用したポイントが無駄になってしまうと、顧客が店舗を利用する機会を損ねてしまう。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、事前にポイントを利用した特典の引換を予約し、特典に引換えられなかった場合にはそのポイントを再び利用可能とすることができるポイントシステム、ポイント管理装置、及び、ポイント管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ポイント管理装置と、ユーザ端末と、店舗端末とをネットワークを介して接続して構成されるポイントシステムであって、前記ユーザ端末は、前記ポイント管理装置にユーザの識別情報を送信して広告を要求し、前記要求に対応して返送された広告データを表示させる広告表示処理部と、ユーザの識別情報と、特典との引換えの予約に用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを送信する引換予約処理部とを備え、前記店舗端末は、特典への引換を行うユーザを特定する情報を送信する処理部を備え、前記ポイント管理装置は、ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部と、前記ユーザ端末から広告の要求を受信し、広告データを配信する配信部と、前記配信部が配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込むポイント付与部と、前記ユーザ端末からユーザの識別情報及び要求引換ポイント数を受信し、前記要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約部と、前記店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可部と、前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理部とを備える、ことを特徴とするポイントシステムである。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す特典との引換えの予約に用いたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部と、前記ユーザ端末に広告データを配信する配信部と、前記配信部が配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込むポイント付与部と、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典との引換えに用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを受信し、前記要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約部と、店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可部と、前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理部と、を備えることを特徴とするポイント管理装置である。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のポイント管理装置であって、前記記憶部は、ユーザの識別情報と、広告主の識別情報と、付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、ユーザの識別情報と、広告主の識別情報と、引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶し、前記ポイント付与部は、前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記配信部が配信した前記広告データの広告主の識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込み、前記予約部は、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典利用対象の広告主と、要求引換ポイント数とを受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報、前記広告主の識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込み、前記許可部は、前記店舗端末からユーザを特定する情報及び広告主の識別情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新する、ことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のポイント管理装置であって、前記ポイント付与部は、前記ユーザの識別情報に対応した前記付与ポイントの合計が所定の上限以内であるか、前記広告主の識別情報に対応した全ユーザの前記付与ポイント数の合計が所定の上限以内であるか、または、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記付与ポイント数の合計が所定の上限以内であると判断した場合に前記付与ポイント数を書き込む、ことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載のポイント管理装置であって、前記記憶部は、ポイント付与率の変更適用条件と、ポイント付与率とを対応づけて記憶しており、前記ポイント付与部は、前記広告主または日付に基づいて合致すると判断した前記変更適用条件に対応した前記ポイント付与率を前記記憶部から読み出し、読み出した前記ポイント付与率を適用した前記付与ポイント数を前記記憶部に書き込む、ことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のポイント管理装置であって、前記予約部は、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典利用対象の広告主と、ポイント引換元の広告主と、要求引換ポイント数とを受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報、前記特典利用対象の広告主の識別情報、前記ポイント引換元の広告主の識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込み、前記許可部は、前記店舗端末からユーザを特定する情報及び特典利用対象の広告主の識別情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報及び前記特典利用対象の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のポイント管理装置であって、前記記憶部は、料率適用条件と、料率とを対応づけて記憶しており、前記予約部は、前記特典利用対象の広告主、前記ポイント引換元の広告主、または、日付のうち1以上に基づいて合致すると判断した前記料率適用条件に対応した前記料率を、前記要求引換ポイント数に適用して特典の金額を算出し、前記許可部は、特典への引換を許可した場合、前記店舗端末に算出した前記特典の金額を通知する、ことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項3から請求項7のいずれか1項に記載のポイント管理装置であって、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、ポイント移行先の広告主と、ポイント移行元の広告主と、移行ポイント数とを受信し、受信した移行ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記移行ポイント数を減算したポイント数に更新し、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行先の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記移行ポイント数を加算したポイント数に更新するポイント変換部をさらに備える、ことを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のポイント管理装置であって、前記記憶部は、変換率適用条件と、ポイントの変換率とを対応づけて記憶しており、前記ポイント変換部は、前記ポイント移行先の広告主、及び、前記ポイント移行元の広告主に基づいて合致すると判断した前記変換率適用条件に対応した前記変換率を読み出し、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行先の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記変換率を適用した前記移行ポイント数を加算したポイント数に更新する、ことを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、請求項2から請求項9のいずれか1項に記載のポイント管理装置であって、前記記憶部は、さらに、前記ユーザの識別情報に対応づけて広告の識別情報を記憶し、前記ポイント付与部は、前記記憶部に前記ユーザの識別情報と対応づけて前記広告データにより配信した広告の識別情報を書き込むとともに、前記ユーザの識別情報に対応づけて前記記憶部に記憶されている前記広告の識別情報に基づいて、同一の広告、あるいは、関連する他の広告が過去に閲覧されていないと判断した場合に前記付与ポイント数を書き込む、ことを特徴とする。
【0016】
請求項11に記載の発明は、請求項2から請求項10のいずれか1項に記載のポイント管理装置であって、前記ポイント付与部は、前記付与ポイント数に対応づけて期限の情報を前記記憶部に書き込み、前記許可部は、特典への引換を許可した場合に、前記期限が早いものから優先して前記付与ポイント数から前記引換ポイント数を減算する、ことを特徴とする。
【0017】
請求項12に記載の発明は、ポイント管理装置と、ユーザ端末と、店舗端末とをネットワークを介して接続して構成されるポイントシステムのポイント管理方法であって、前記ポイント管理装置は、ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部を備えており、前記ユーザ端末が、前記ポイント管理装置にユーザの識別情報を送信して広告を要求し、前記要求に対応して返送された広告データを表示させる広告表示過程と、ユーザの識別情報と、特典との引換えの予約に用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを送信する引換予約過程と、前記店舗端末が、特典への引換を行うユーザを特定する情報を送信する引換確認過程と、前記ポイント管理装置において、配信部が、前記ユーザ端末から広告の要求を受信し、広告データを配信する配信過程と、ポイント付与部が、前記配信過程で配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて記憶部に書き込むポイント付与過程と、予約部が、前記ユーザ端末からユーザの識別情報及び要求引換ポイント数を受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約過程と、許可部が、店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可過程と、前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理過程と、を有することを特徴とするポイント管理方法である。
【発明の効果】
【0018】
請求項1、2及び12の発明によれば、ユーザは、広告を閲覧することによってポイントをため、一旦この蓄積したポイントを利用した特典への引換えを予約しても、特典への引換ができなかった場合、その特典の予約に使用したポイントは消費されず、再び利用が可能となる。よって、ユーザは、貯めたポイントを無駄にすることなく特典に変えることができるため、ユーザに対して積極的に広告を閲覧し、ポイントを貯めようとする動機を提供することができる。
また、請求項3の発明によれば、企業あるいは店舗毎に、広告の閲覧によりポイントを貯め、貯めたポイントと特典を引換えることができる。
また、請求項4の発明によれば、ユーザ毎、広告主毎、あるいは、各広告主がユーザ毎に、付与可能なポイントを制限することができる。
また、請求項5の発明によれば、特定の広告主や、特定の期間においては、通常とは異なる率でポイントを付与することができる。
また、請求項6の発明によれば、ある広告主が提供する特典への引換に、他の広告主について貯めたポイントを、利用することができる。
また、請求項7の発明によれば、特典利用対象の広告主や、特典利用対象の広告主とポイント引換元の広告主が同じであるか否か、または、日付等によって、通常とは異なる料率でポイントと特典とを引き換えることができる。
また、請求項8の発明によれば、ある広告主が適用する特典への引換に、他の広告主について貯めたポイントを加算して利用することができる。
また、請求項9の発明によれば、ポイントの移行先及び移行元に応じてポイント変換率を変えることができる。
また、請求項10の発明によれば、ユーザが同じ広告を閲覧したときや、関連する広告群を閲覧したときには、最初に閲覧したときのみポイントを付与することができる。
また、請求項11の発明によれば、ユーザに付与するポイントに使用の期限を設け、ポイントを特典に引換えるときには、期限が最も近いものから利用していくことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態によるポイントシステムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】同実施形態によるポイント管理単位を示す図である。
【図3】同実施形態によるポイント管理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】同実施形態によるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施形態による店舗端末の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施形態による広告主情報のデータ構成例を示す図である。
【図7】同実施形態によるポイント管理単位情報のデータ構成例を示す図である。
【図8】同実施形態による広告情報のデータ構成例を示す図である。
【図9】同実施形態によるユーザ情報のデータ構成例を示す図である。
【図10】同実施形態による予約情報のデータ構成例を示す図である。
【図11】同実施形態によるポイント付与条件情報のデータ構成例を示す図である。
【図12】同実施形態による料率情報のデータ構成例を示す図である。
【図13】同実施形態による変換率情報のデータ構成例を示す図である。
【図14】同実施形態による付与ポイント変更条件情報のデータ構成例を示す図である。
【図15】同実施形態によるサービス登録処理の処理フローを示す図である。
【図16】同実施形態による広告配信処理の処理フローを示す図である。
【図17】同実施形態によるポイント付与処理の詳細な処理フローを示す図である。
【図18】同実施形態によるクーポン予約処理の処理フローを示す図である。
【図19】同実施形態によるクーポン発行処理の処理フローを示す図である。
【図20】同実施形態による、引換期限切れ処理の処理フローを示す図である。
【図21】同実施形態によるクーポン引換取消処理の処理フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるポイントシステムの全体構成を示すブロック図である。同図においてポイントシステムは、ポイント管理装置1、ユーザ端末2、及び、店舗端末3をインターネット網などの通信網であるネットワークNを介して接続することにより構成される。携帯電話であるユーザ端末2を携帯電話2a、パーソナルコンピュータであるユーザ端末2をパソコン2bとする。同図においては、携帯電話2a、パソコン2b及び店舗端末3をそれぞれ1台のみ記載しているが、複数台がネットワークNに接続される。
【0021】
本実施形態のポイントシステムの利用イメージの概要を説明する。
まず、ユーザは、該ユーザが保有するユーザ端末2からポイント管理装置1にアクセスしてポイントサービスの利用登録を行なう。これにより、ユーザのIDがポイント管理装置1に登録される。
【0022】
利用登録後、ユーザは、ポイント管理装置1から配信される広告をユーザ端末2により閲覧する。この閲覧によって、ユーザにポイントが付与され、付与されたポイントは、ポイント管理装置1で管理される。ポイントとは、ユーザに対して特典を提供するために使用する情報であり、ここでは、買い物や各種サービスなどの料金の支払に利用できるクーポンを提供する用途に使用する。ポイントは、閲覧した広告の広告主毎に付与される。
【0023】
ユーザは、買い物などのため店舗に出向く前に、ユーザ端末2からポイント管理装置1にアクセスしてポイントを確認すると、クーポンへの引換え予約を行なう。この引換え予約においては、どの広告主の店舗でクーポンを使用するかを指定する。ポイント管理装置1は、引換え予約に用いた分のポイントをロックし、利用不可とする。
【0024】
予約後、ユーザは店舗に出向き、店舗に設置してある店舗端末3に携帯電話2aをかざす。店舗端末3は、携帯電話2aのICチップなどから読み取ったユーザのIDを用いてポイント管理装置1にクーポン発行確認を行ったのち、クーポンを発行する。クーポンの発行により、ポイント管理装置1は、ロックしていたポイントが実際に使用されたものとして、ユーザの蓄積ポイントから減算する。
【0025】
このように、ユーザは、時間的な余裕があるときにクーポンを事前に予約しておき、店舗では店舗端末3に携帯電話2aをかざすのみでクーポンが発行されるため、クーポン発行の待ち時間も短く、ユーザはスムーズに店舗を利用することができる。ユーザは店舗での会計時に、店舗端末3が発行したクーポンを提示する。これにより、会計金額からクーポンの分の金額が割り引かれる。なお、予約の確認には、クーポンの引換え予約の際にユーザ端末2に送信されたQRコードなどにより行なうこともできる。
【0026】
一方、引換え予約から所定の期限内にクーポンへ引換ができなかった場合、ポイント管理装置1は、クーポンへの引換予約を解除し、ロックしていたポイントを再びユーザが利用できるようにする。
【0027】
図2は、ポイント管理単位を説明するための図である。ポイントグループは、広告の閲覧によって付与されるポイントを管理する単位の広告主であり、本実施形態のポイントシステムでは少なくとも一つのポイントグループが存在する。ポイントグループは、典型的には企業ごとに分類されているが、複数の企業が一つのポイントグループを構成しても良く、企業内の1店舗のみが一つのポイントグループであってもよい。本実施形態によれば、あるポイントグループにおける企業または店舗が提供する広告の閲覧により付与されたポイントが、その企業または店舗が属するポイントグループ内の店舗においてクーポンに引き換えられて使用されるため、広告を提供した企業または店舗が属するポイントグループ内の店舗へのユーザの誘導が促進される。
【0028】
なお、後述するように、各ポイントグループでポイント変換率を定め、ポイントグループ間でのポイントの移動を行うようにしても良い。例えば、ある専門店を広告主とするポイントグループG1と、その専門店を出展店舗として含む百貨店あるいはモールを広告主とするポイントグループG2の間でポイントの相互変換することができる。またはポイントグループG2及びポイントグループG3のように、一方のグループからもう一方のグループへの一方方向の変換のみを可能としても良い。
さらに、広告の閲覧によって付与されるポイント以外に共通ポイントを設け、各ポイントグループへの変換ができるようにしても良い。
また、あるポイントグループについて付与されたポイントを、他のポイントグループにおけるクーポンの発行に用いてもよい。この場合、各ポイントグループ間で定められる料率に従って、ポイントからクーポンの金額を算出する。
【0029】
次に、各装置の内部構成について説明する。
図3は、ポイント管理装置1の構成を示すブロック図である。ポイント管理装置1は、例えば、1台または複数台のサーバ等で実現することができ、制御部10、通信部11、記憶部12、及び、処理部13を備えて構成される。
制御部10は、CPU(central processing unit)及び各種メモリから構成され、各部の制御や、データの一時的な格納や、データの転送等を行う。通信部11は、ネットワークNを介して情報を送受信する。記憶部12は、ユーザが保有しているポイントに関する情報を示すユーザ情報、ユーザがクーポンへの引換えを予約したポイントの情報を示す予約情報、ユーザ端末2へ表示させる広告に関する情報である広告情報などの各種情報を記憶する。本実施形態で配信する広告とは、例えば、一部の地域に新聞と一緒に配達された折込チラシの画像データである。
【0030】
処理部13は、登録部131、認証部132、配信部133、ポイント付与部134、予約部135、発券許可部136、予約取消部137、及び、ポイント変換部138を備える。
登録部131は、ユーザ端末2からポイントサービスへの登録要求を受信し、新たなユーザ情報を生成して記憶部12に書き込む。認証部132は、ユーザの認証を行う。配信部133は、ユーザ端末2から要求された広告を記憶部12から読み出して配信する。ポイント付与部134は、広告を配信したユーザに対してポイントを付与するか否かを判断し、付与する場合はポイントの加算をユーザ情報に設定する。予約部135は、ユーザ端末2からクーポンへの引換え予約を受け、予約情報を生成して記憶部12に書き込む。発券許可部136は、店舗端末3から予約確認要求を受け、記憶部12に記憶されている予約情報に基づいてクーポンの発券を許可した場合、クーポンの発券金額を店舗端末3へ返送するとともに、ユーザ情報が示すポイント数をクーポンと引換えた後の値に更新する。予約取消部137は、引換期限が過ぎたクーポンの予約を取消し、クーポンの予約に用いた分のポイントを再び利用可能に設定する。ポイント変換部138は、ポイントグループ間のポイント変換、あるいは、共通ポイントからのポイント変換を行う。
【0031】
図4は、ユーザ端末2の構成を示すブロック図である。ユーザ端末2は、携帯電話2aやパソコン2bなどのコンピュータ装置であり、制御部20、通信部21、入力部22、処理部23(広告表示処理部、引換予約処理部)、表示部24、及び、記憶部25を備えて構成される。制御部20は、CPU及び各種メモリから構成され、各部の制御や、データの一時的な格納や、データの転送等を行う。通信部21は、ネットワークNを介して情報を送受信する。入力部22は、キーボードやマウス、ボタンなどであり、ユーザの操作による情報の入力を受ける。表示部24は、LCDなどのディスプレイである。処理部23は、入力部22により入力されたデータをポイント管理装置1に送信するよう通信部21に指示したり、通信部21を介してポイント管理装置1から受信し画面データ等を表示部24へ表示させたりする。記憶部25は、各種データを記憶する。
なお、ユーザ端末2が携帯電話2aである場合、受話器及び送話器を制御する音声処理部(図示せず)がさらに付加され、通信部21は無線によりネットワークNにアクセスしたり、近距離通信を行なったりする。さらには、SIMカード(シムカード、Subscriber Identity Module Card)などのICチップが備えられるものもある。
【0032】
図5は、店舗端末3の構成を示すブロック図である。店舗端末3は、制御部30、通信部31、読込部32、処理部33、発券部34、及び、表示部35を備えて構成される。制御部30は、CPU及び各種メモリから構成され、各部の制御や、データの一時的な格納や、データの転送等を行う。通信部31は、ネットワークNを介して情報を送受信する。読込部32は、携帯電話2aや会員カードに備えられたIC(Integrated Circuit)チップからデータを読み取るICタグリーダや、QRコードなどの二次元バーコードを読み取るバーコードリーダである。処理部33は、ポイント管理装置1にクーポンの予約確認要求を送信するよう通信部31に指示したり、通信部31を介してポイント管理装置1から受信した発券金額のクーポンを印刷するよう発券部34に指示したりする。発券部34は、プリンタであり、クーポンを印刷する。表示部35は、画像を表示するディスプレイであり、例えば、タッチパネルを用いることができる。
【0033】
次に、ポイント管理装置1の記憶部12内に記憶される各種データについて説明する。
図6は、広告主情報のデータ構成例を示す図である。広告主情報は、広告を掲載する広告主に関する情報を示し、同図に示すように、企業ID、店舗ID、企業名、店舗名、住所、カテゴリなどの情報を含む。企業IDは、企業を一意に特定する情報であり、店舗IDは、企業の各店舗を一意に特定する情報である。1つの企業IDに1または複数の店舗IDが対応付けられるが、店舗が1つのみである場合、店舗IDには、NULLなど店舗が1つのみであることを示す値を設定してもよく、任意の値を設定してもよい。カテゴリは、業種を示し、例えば、小売店、レストラン等を示す。
ポイント管理装置1の処理部13は、広告主情報を参照して、企業名と企業ID、店舗名及び店舗IDの組を相互に変換する。
【0034】
図7は、ポイント管理単位情報のデータ構成例を示す図である。ポイント管理単位情報は、ポイントグループ、つまり、ポイントを付与したり、ポイントをクーポンへ変換したりする場合の管理単位の広告主を示す。例えば、複数の店舗を有する企業Aが、店舗を区別せずに企業単位でポイントを付与したり、クーポンへ引換えたりする場合は、企業Aの企業IDが設定される。また、店舗B1、店舗B2の2店舗を有する企業Bが、店舗毎にポイントを付与したり、クーポンへ引換えたりする場合は、企業Bの企業ID及び店舗B1の店舗IDの組と、企業Bの企業ID及び店舗B2の店舗IDの組とが設定される。
【0035】
図8は、広告情報のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、広告情報は、広告ID、広告主ID、掲載期間、基本ポイント数、期限などの情報を含む。広告IDは、広告を一意に特定する。広告主IDは、広告の広告主を一意に特定し、企業ID、または、企業ID及び店舗IDの組み合わせにより示される。例えば、複数の店舗を有する企業Aが、全ての店舗で同じ広告を掲載する場合、広告主IDには、企業Aの企業IDのみが設定されるか、企業Aの企業IDと全ての店舗の店舗IDが設定される。また、店舗毎に広告が異なる場合、その広告を掲載する店舗の企業ID及び店舗IDの組が設定される。掲載期間は、広告を掲載する期間を示す。格納領域は、チラシの画像データ等の広告データが格納されている領域を示す。基本ポイント数は、広告の閲覧によりユーザに付与されるポイント数を計算する元となるポイント数を示し、期限は、ポイントの有効期限を示す。期限は、日時によって示されるが、掲載期間の終了日時の参照を指定したり、広告に記載の売り出し期間の終了の日時を設定したり、広告主ID毎に予め決められた期間を指定したりしてもよい。
【0036】
図9は、ユーザ情報のデータ構成例を示す図である。
ユーザ情報は、ユーザID、パスワード、閲覧ポイント情報、予約ポイント情報、共通ポイント情報などの情報を含む。ユーザIDは、ユーザを一意に特定する情報であり、ここでは、携帯電話2aの電話番号またはSIMカードに記憶される固有IDを用いるが、広告主である企業が発行している会員カードの会員番号などを用いてもよい。また、電話番号と会員カードの会員番号の両方など複数のユーザIDを用いてもよい。閲覧ポイント情報は、閲覧した広告の広告ID、広告主ID、付与ポイント数、及び、期限を対応づけた情報からなる。期限は、付与されたポイントの有効期限を示す。共通ポイント情報は、いずれの店舗の広告を閲覧したかに関わらず付与されるポイントであり、付与ポイント数と期限の情報からなる。予約ポイント情報は、クーポンの引換えが予約されているポイントの情報を示し、引換元ID及び引換ポイント数からなる。引換元IDは、いずれの企業または店舗のポイントを利用してクーポンを引き換えるかを示し、企業ID、または、企業ID及び店舗IDの組み合わせにより示される。引換ポイント数は、クーポンとの引換えが予約されたポイント数である。
【0037】
図10は、予約情報のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、予約情報は、予約ID、ユーザID、利用先ID、クーポン金額、クーポン引換期限、予約ポイント情報などの情報を含む。予約IDは、予約情報の検索キーとなる情報であり、例えば、ユーザID、ユーザIDと広告主IDの組み合わせ、あるいは、ポイント利用の予約時に生成した識別情報とすることができる。予約IDにユーザIDが含まれている場合、予約情報にユーザIDを別途設定しなくてもよい。利用先IDは、ポイントと引換えたクーポンの利用対象である企業または店舗を示し、企業ID、または、企業ID及び店舗IDの組み合わせが設定される。クーポン金額は、ポイントとの引換えによって得られたクーポンの金額を示す。クーポン引換期限は、予約を行なったクーポンの引換期限を示す。予約ポイント情報は、ユーザ情報の予約ポイント情報と同様である。
【0038】
図11は、ポイント付与条件情報のデータ構成例を示す図である。ポイント付与条件情報は、ポイントの付与が行なわれる場合、あるいは、行なわれない場合の条件を示しており、例えば、同図に示すように、ユーザ合計ポイント上限、企業合計ポイント上限、店舗合計ポイント上限、企業個別ポイント上限、店舗個別ポイント上限、関連チラシ群、全閲覧条件チラシ群などがある。
【0039】
ユーザ合計ポイント上限は、1人のユーザに付与可能なポイント数の上限を示す。企業合計ポイント上限は、各企業が付与可能な合計のポイント数の上限を示し、企業IDと企業が付与可能な上限ポイント数とからなる。店舗合計ポイント上限は、各店舗が付与可能な合計のポイント数の上限を示し、企業ID及び店舗IDと店舗が付与可能な上限ポイント数とからなる。企業個別ポイント上限は、各企業が1人のユーザに付与可能なポイント数の上限を示し、企業IDと、1人のユーザに付与可能な上限ポイント数とからなる。店舗個別ポイント上限は、各店舗が1人のユーザに付与可能な合計ポイント数の上限を示し、企業ID及び店舗IDと、1人のユーザに付与可能な上限ポイント数とからなる。
【0040】
関連チラシ群は、いずれか1つを閲覧した場合に1度だけポイントを付与する広告群であり、この広告群に含まれる各広告の広告IDが設定される。例えば、関連チラシ群として、広告ID=1、2、3が設定されている場合、ユーザ情報が広告ID=1の広告を最初に閲覧したときにポイントを付与するが、次に広告ID=2または3の広告を閲覧してもポイントは付与しない。
【0041】
全閲覧条件チラシ群は、ポイントを付与するために全て閲覧しなければならない広告群であり、この広告群に含まれる広告の広告IDの組みが設定される。例えば、チラシの両面の閲覧をポイント付与の条件とする場合、全閲覧条件チラシ群として、表側のチラシ画像の広告IDと、同じチラシの裏側のチラシ画像の広告IDとが設定される。
【0042】
図12は、料率情報のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、料率情報には、料率適用条件と、この料率適用条件に合致するときに適用される料率とが対応付けて記述されている。料率適用条件には、期間、企業ID、企業ID及び店舗ID、企業IDと期間との組み合わせ、企業ID及び店舗IDと期間との組み合わせ、企業間ポイント利用、共通ポイントからのポイント利用などが設定される。企業間ポイント利用の場合、料率適用条件は、企業ID、または、企業ID及び店舗IDで示されるクーポンの利用先、ポイント引換元の組み合わせが設定される。料率は、100ポイント=100円など、ポイント数とクーポンの金額との変換率を示す。
【0043】
図13は、変換率情報のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、変換率情報には、変換率適用条件と、この変換率適用条件に合致するときに適用されるポイントの変換率とが対応付けて記述されている。変換率適用条件には、ポイント移行元及びポイント移行先の組み合わせ、共通ポイント及びポイント移行先の組み合わせなどが設定される。ポイント移行元、ポイント移行先は、企業ID、または、企業ID及び店舗IDで示される。
【0044】
図14は、付与ポイント変更条件情報のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、付与ポイント変更条件情報は、変更適用条件と、この変更適用条件に合致するときに適用されるポイント付与率とが対応付けて記述されている。変更適用条件は、期間、企業ID、企業ID及び店舗ID、企業IDと期間の組み合わせ、企業ID及び店舗IDと期間との組み合わせなどで示される。ポイント付与率は、通常付与されるポイントに対する倍率を示し、例えば、2倍、3倍などが設定される。
【0045】
続いて、本実施形態のポイントシステムの動作について説明する。なお、各装置間でのネットワークNを介したデータの送受信は、ポイント管理装置1の通信部11、ユーザ端末2の通信部21、店舗端末3の通信部31を介して行なわれるが、以下では省略して記載する。
【0046】
図15は、サービス登録処理の処理フローを示す図である。最初に、ユーザがポイントサービスへの登録を行なうときに実行される。
同図に示すように、ユーザは、ユーザ端末2からポイント管理装置1にアクセスし、入力部22によりユーザID及びパスワードと、サービス登録指示を入力する。ユーザ端末2の処理部23は、入力されたユーザID及びパスワードと、サービス登録要求をポイント管理装置1へ送信する(ステップS105)。ポイント管理装置1の登録部131は、ユーザ端末2から受信したユーザID及びパスワードを設定したユーザ情報を記憶部12に書き込む(ステップS110)。ポイント管理装置1の登録部131は、設定が正常に終了すると、登録完了をユーザ端末2に返送する(ステップS115)。ユーザ端末2の処理部23は、登録完了を表示部24に表示させる。
【0047】
ここでは、ユーザIDとしてユーザが保有する携帯電話2aの電話番号、または、固有IDを用いる場合を例に説明する。そのため、明示的に入力部22によりユーザIDを入力する代わりに、データ送信時に処理部23において記憶部25に記憶されるユーザIDを付加してもよい。このように処理部23においてユーザIDを付加する場合、入力部22によるユーザIDの入力を省略できることは、以下の処理においても同様である。
【0048】
上記処理によってポイントサービスへの登録が終了すると、ユーザは、広告を閲覧してポイントを蓄積する。
【0049】
図16は、広告配信処理の処理フローを示す図である。
ユーザ端末2の処理部23は、閲覧したい広告の配信要求をポイント管理装置1に送信する(ステップS205)。例えば、広告の配信要求は、広告表示サイトのURL(Universal Resource Locator)をアクセス先としたアクセス要求とすることができ、このURLは新たな広告が登録された場合に、ポイント管理装置1からユーザ端末2へ電子メールなどにより通知する。URLには広告IDが付加されるか、URLと広告IDとの対応付けがポイント管理装置1の記憶部12に記憶されている。ポイント管理装置1の配信部133は、ユーザ端末2から広告の配信要求を受信する。
【0050】
あるいは、ポイント管理装置1の配信部133は、ユーザ端末2から広告を掲載している店舗を検索するための検索条件を受信してもよい。検索条件には、例えば、企業名や店舗名、エリア、郵便番号、カテゴリなどを使用することができ、ポイント管理装置1の配信部133は、検索条件に合致する広告主情報から読み出した企業名、店舗名、住所、カテゴリ等のリストを返送する。配信部133は、ユーザ端末2の表示部24が表示しているこのリストの中からユーザが選択した店舗の情報を受信する。
【0051】
ポイント管理装置1の認証部132は、ユーザID及びパスワードをユーザ端末2に要求する(ステップS210)。ユーザ端末2の処理部23は、入力部22により入力されたユーザID及びパスワードをポイント管理装置1に送信する(ステップS215)。ポイント管理装置1の認証部132は、ユーザ端末2から受信したユーザID及びパスワードの組みが記憶部12のユーザ情報に登録されている場合、認証成功と判断する。
【0052】
認証成功と判断した場合、ポイント管理装置1の配信部133は、ユーザ端末2から受信したURLから広告IDを得ると、得られた広告IDをキーとして記憶部12に記憶されている広告情報を特定し、広告主IDと格納領域を読み出す。あるいは、配信部133が、ユーザ端末2から広告を閲覧したい店舗の情報を受信した場合、この店舗の企業ID及び店舗ID、または、この店舗の企業IDのみが広告主IDとして設定されている広告情報を特定し、広告IDと格納領域を読み出す。配信部133は、格納領域から広告データを読み出し、この広告データを表示する画面データを生成してユーザ端末2へ送信する(ステップS220)。ユーザ端末2の処理部23は、受信した画面データを表示部24に表示させる。
【0053】
ポイント管理装置1のポイント付与部134は、ユーザにポイントを付与するか否かを判断する。そして、ポイントを付与する場合には、そのポイント数を決定し(ステップS225)、決定したポイント数を表示する画面データを生成してユーザ端末2に通知する(ステップS230)。ユーザ端末2の処理部23は、受信した画面データを表示部24に表示させる。
【0054】
なお、ユーザが他の広告を閲覧する場合、ステップS205からの処理を繰り返す。例えば、ユーザは、検索条件による検索の結果としてポイント管理装置1から返送されたリストの中から、入力部22により広告を閲覧したい他の店舗を選択する。選択された店舗の情報はユーザ端末2からポイント管理装置1に通知される。ただし、ユーザの認証を行うためのステップS210及びS215は省略する。また、ステップS210及びS215の処理は、ステップS205の前に実行してもよい。
【0055】
なお、チラシの表面、チラシの裏面それぞれに対応した広告IDが登録されているなど、広告情報に1つの広告主IDに対応付けて広告IDが複数登録されている場合、ステップS220において、ポイント管理装置1の配信部133は、例えば、最初に登録されている広告IDに対応する格納領域から読み出した広告を表示させるとともに、さらに続きの広告への移動ボタン等を表示させるための画面データを生成してユーザ端末2へ送信する。そして、ユーザ端末2の入力部22により移動ボタンがクリックされた場合、処理部23は次の広告への移動をポイント管理装置1に要求する。ポイント管理装置1の配信部133は、広告情報に次に登録されている広告IDについて、上記と同様にステップS220以降の処理を行なう。
【0056】
図17は、図16のステップS225におけるポイント付与処理の詳細な処理フローを示す図である。
ポイント管理装置1のポイント付与部134は、ユーザ端末2から図16のステップS215において受信したユーザIDをキーにして記憶部12に記憶されているユーザ情報を特定する(ステップS305)。
【0057】
ポイント付与部134は、図16のステップS220において配信した広告の広告ID(以下、「閲覧広告ID」と記載する。)が、ステップS305において特定したユーザ情報(以下、この特定されたユーザ情報を「閲覧ユーザ情報」と記載する。)の閲覧ポイント情報に設定されているか否かにより、閲覧済みの広告であるか否かを判断する(ステップS310)。
【0058】
ポイント付与部134は、閲覧広告IDが閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていないと判断した場合(ステップS310:NO)、記憶部12に記憶されているポイント付与条件情報からユーザ合計ポイント上限を読み出すと、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報から期限が現在日時以降の付与ポイント数を合計して比較する(ステップS315)。
【0059】
ポイント付与部134は、付与ポイント数の合計がユーザ合計ポイント上限を超えていないと判断した場合(ステップS315:NO)、広告情報に閲覧広告IDと対応付けて設定されている広告主IDから企業ID、店舗IDを取得する。以下、取得した企業IDを「取得企業ID」、取得した店舗IDを「取得店舗ID」と記載する。ポイント付与部134は、ポイント付与条件情報から、取得企業IDに対応した企業合計ポイント上限、企業個別ポイント上限を読み出すとともに、取得企業ID及び取得店舗IDの組み合わせに対応した店舗合計ポイント上限、店舗個別ポイント上限を読み出す。
【0060】
ポイント付与部134は、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報から期限が現在日時以降であり、かつ、取得企業IDに対応付けて設定されている付与ポイント数の合計を算出すると、企業個別ポイント上限を超えていないかを判断する(ステップS320)。企業個別ポイント上限を超えていないと判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に取得企業IDに対応した企業個別ポイント上限が設定されていない場合(ステップS320:NO)、ステップS325の判断を行う。つまり、ポイント付与部134は、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報から期限が現在日時以降であり、かつ、取得企業ID及び取得店舗IDの組み合わせに対応付けて設定されている付与ポイント数の合計を算出すると、店舗個別ポイント上限を超えていないかを判断する(ステップS325)。
【0061】
ステップS325において店舗個別ポイント上限を超えていないと判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に取得企業ID及び取得店舗IDに対応した店舗個別ポイント上限が設定されていない場合(ステップS325:NO)、ステップS330の判断を行う。つまり、ポイント付与部134は、全てのユーザ情報の閲覧ポイント情報から期限が現在日時以降であり、かつ、取得企業IDに対応付けて設定されている付与ポイント数の合計を算出すると、企業合計ポイント上限を超えていないかを判断する(ステップS330)。
【0062】
ステップS330において企業合計ポイント上限を超えていないと判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に取得企業IDに対応した企業合計ポイント上限が設定されていない場合(ステップS330:NO)、ステップS335の判断を行う。つまり、ポイント付与部134は、全てのユーザ情報の閲覧ポイント情報から期限が現在日時以降であり、かつ、取得企業ID及び取得店舗IDに対応付けて設定されている付与ポイント数の合計を算出すると、店舗合計ポイント上限を超えていないかを判断する(ステップS335)。
【0063】
ステップS335において店舗合計ポイント上限を超えていないと判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に取得企業ID及び取得店舗IDに対応した店舗合計ポイント上限が設定されていない場合(ステップS335:NO)、続いて、ポイント付与部134は、ポイント付与条件情報から閲覧広告IDが設定されている関連チラシ群及び全閲覧広告群を読み出す。ポイント付与部134は、関連チラシ群に設定されているいずれかの広告IDが、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されているか否かを判断する(ステップS340)。
【0064】
ステップS340において関連チラシ群に設定されている広告IDのいずれも、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていないと判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に閲覧広告IDに対応した関連チラシ群が設定されていない場合(ステップS340:NO)、ポイント付与部134は、全閲覧広告群に設定されている閲覧広告ID以外の全ての広告IDが、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されているか否かを判断する(ステップS345)。
【0065】
ステップS345において全閲覧広告群に設定されている閲覧広告ID以外の全ての広告IDが閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていると判断した場合、あるいは、ポイント付与条件情報に閲覧広告IDに対応した全閲覧広告群が設定されていない場合(ステップS345:YES)、ポイント付与部134は、ポイントの付与を決定する。
【0066】
ポイント付与部134は、閲覧広告IDをキーとして特定された広告情報から基本ポイント数及び期限を読み出す。さらに、ポイント付与部134は、現在の日時、取得企業ID、取得店舗IDなどにより記憶部12に記憶されている付与ポイント変更条件情報に合致する変更適用条件があるかを検索する。合致する変更適用条件がない場合には、広告情報から読み出した基本ポイント数をそのまま付与ポイント数とする。一方、合致する変更適用条件がある場合には、その変更適用条件に対応したポイント付与率を読み出し、基本付与ポイント数と乗算して付与ポイント数を算出する。ポイント付与部134は、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に、閲覧広告IDと、この閲覧広告IDに対応した広告主IDと、算出した付与ポイント数と、広告情報から読み出した期限により特定される日時を書き込む(ステップS350)。さらに、ポイント付与部134は、ユーザに付与する共通ポイントの付与ポイント数を決定する。これは、所定のポイント数としてもよく、基本ポイント数または付与ポイント数と同じあるいは所定の係数を乗算したポイント数としてもよい。ポイント付与部134は、閲覧ユーザ情報の共通ポイント情報に、付与ポイント数と期限を書き込む。期限は、共通ポイント用に決められた所定の日時とし、例えば、現在日時から1週間後、などとする。
【0067】
なお、閲覧広告IDが閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていると判断した場合(ステップS310:YES)、ユーザの付与ポイント数の合計がユーザ合計ポイント上限を超えていると判断した場合(ステップS315:YES)、取得企業IDに対応して得られたユーザの付与ポイント数の合計が企業個別ポイント上限を超えていると判断した場合(ステップS320:YES)、取得企業ID及び取得店舗IDに対応して得られたユーザの付与ポイント数の合計が、店舗個別ポイント上限を超えていると判断した場合(ステップS325:YES)、取得企業IDに対応して得られた全ユーザの付与ポイント数の合計が、企業合計ポイント上限を超えていると判断した場合(ステップS330:YES)、取得企業ID及び取得店舗IDに対応して得られた全ユーザの付与ポイント数の合計が、店舗合計ポイント上限を超えていると判断した場合(ステップS335:NO)、関連チラシ群に設定されているいずれかの広告IDが閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていると判断した場合(ステップS340:YES)、あるいは、全閲覧広告群に設定されている閲覧広告ID以外の広告IDのうちいずれかが閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されていないと判断した場合(ステップS345:NO)、ポイント付与部134は、閲覧ユーザ情報の閲覧ポイント情報に、閲覧広告IDと、この閲覧広告IDに対応した広告主IDとを書き込み、付与ポイント数及び期限はNULLのままとするか、0等を書き込む(ステップS355)。
【0068】
上記処理により、ユーザはポイントをためると、店舗に出かける前にクーポンの引換を予約する。
【0069】
図18は、クーポン予約処理の処理フローを示す図である。
まず、ユーザが、ユーザ端末2の入力部22によりユーザID及びパスワードを入力するとともに、クーポン予約指示を入力すると、処理部23は、入力されたユーザID及びパスワードと、クーポン予約要求をポイント管理装置1に送信する(ステップS405)。ポイント管理装置1の認証部132は、受信したユーザID及びパスワードの組みによって認証を行う。
【0070】
認証が成功すると、予約部135は、ステップS405において受信したユーザIDをキーにして記憶部12に記憶されているユーザ情報を特定し(以下、この特定されたユーザ情報を「予約ユーザ情報」と記載する。)、予約ユーザ情報の閲覧ポイント情報から、期限が現在日時以降のレコードについて、広告主ID(企業ID、店舗ID)と付与ポイント数を読み出す。続いて予約部135は、記憶部12から管理単位情報を読み出すと、この管理単位情報により示される企業ID、または、企業ID及び店舗IDの組毎に、予約ユーザ情報から読み出した付与ポイント数を合計する。以下、管理単位情報により示される企業ID、企業ID及び店舗IDの組を管理広告主IDと記載する。
さらに、予約部135は、各管理広告主IDについて算出した合計の付与ポイント数から、予約ユーザ情報の予約ポイント情報に該管理広告主IDに対応して設定されている引換ポイント数を減算して利用可能ポイント数を算出する。
【0071】
例えば、予約ユーザ情報の閲覧ポイント情報に、期限が現在日時以降のレコードとして、広告主ID「企業ID=1、店舗ID=1」及び付与ポイント数「50」が設定されレコードと、広告主ID「企業ID=1、店舗ID=2」及び付与ポイント数「70」が設定されたレコードと、広告主ID「企業ID=1、店舗ID=1」及び付与ポイント数「80」が設定されたレコードが設定されているとする。
【0072】
このとき、管理単位情報に管理広告主ID「企業ID=1」が設定されていれば、予約部135は、「企業ID=1」の合計付与ポイント「200」を算出する。そして、予約ユーザ情報に引換元ID「企業ID=1」の引換ポイント数「100」が設定されている場合、「企業ID=1」の利用可能ポイント数は「100」となる。
【0073】
一方、管理単位情報に管理広告主ID「(企業ID=1、店舗ID=1)」、「(企業ID=1、店舗ID=2)」が設定されていれば、予約部135は、「(企業ID=1、店舗ID=1)」の合計付与ポイント「130」、「(企業ID=1、店舗ID=2)」の合計付与ポイント「70」を算出する。そして、予約ユーザ情報に引換元ID「(企業ID=1、店舗ID=1)」の引換ポイント数「100」が設定されている場合、「(企業ID=1、店舗ID=1)」の利用可能ポイント「30」、「(企業ID=1、店舗ID=2)」の利用可能ポイント「70」となる。
【0074】
予約部135は、予約ユーザ情報の共通ポイント情報から期限が現在日時以降の付与ポイント数を合計し、さらに、予約ポイント情報に共通ポイントを示す引換元IDに対応した引換ポイント数を減算して、利用可能ポイントを算出する。予約部135は、管理広告主ID内の企業ID、店舗IDに対応した企業名、店舗名と、該管理広告主IDについて算出した利用可能ポイント数とを対応付けたリスト、及び、共通ポイントの利用可能ポイント数を表示する画面データを生成し、ユーザ端末2に送信する(ステップS410)。このとき、管理広告主ID毎に、閲覧ポイント情報から読み出した最も近い期限を表示させるようにしてもよい。
【0075】
ユーザ端末2の処理部23は受信した画面データを表示部24に表示させ、ユーザは、入力部22により、表示されている企業名、または、企業名と店舗名の組み合わせの中から選択したクーポンの利用先と、ポイントをクーポンに引換える引換元と、クーポンとの引換を予約するポイント数である要求引換ポイント数とを入力する。ユーザ端末2の処理部23は、入力されたこれらの情報を設定した予約登録情報をポイント管理装置1に送信する(ステップS415)。
【0076】
ポイント管理装置1の予約部135は、ユーザ端末2から予約登録情報を受信すると、要求引換ポイント数が、引換元について算出した利用可能ポイント数以下であるかを判断する。予約部135は、要求引換ポイント数が、引換元について算出した利用可能ポイント以上である場合、エラーをユーザ端末2へ返送する。ユーザ端末2の処理部23は、表示部24にエラーを表示する。
【0077】
一方、要求引換ポイント数が、引換元について算出した利用可能ポイント数以下である場合、予約部135は、クーポンの金額を算出する。具体的には、予約部135は、クーポン利用先と、ポイントの引換元が一致しているかを判断する。クーポン利用先と、ポイントの引換元が同じ場合、現在の日時、クーポン利用先の管理広告主IDにより示される企業ID、店舗IDを用いて、料率情報に合致する料率適用条件があるかを判断する。合致する料率適用条件があった場合、その合致する料率適用条件に対応した料率を読み出し、読み出した料率を要求引換ポイント数と乗算してクーポン金額とする。
【0078】
一方、クーポン利用先と引換元とが異なる場合、料率情報から、クーポンの利用先の管理広告主IDと、ポイント引換元の管理広告主IDとの組み合わせを示す企業間ポイント利用が設定されている料率適用条件に対応した料率を読み出し、読み出した料率を要求引換ポイント数と乗算してクーポン金額とする。なお、引換元が共通ポイントである場合は、共通ポイントからのポイント移行に対応した料率を読み出し、要求引換ポイント数と乗算してクーポン金額とする。なお、合致する料率適用条件が料率情報に設定されていない場合、ポイントの相互利用ができない組み合わせであると判断し、相互利用不可である旨をユーザ端末2に出力する。
【0079】
予約部135は、記憶部12に予約情報を新規登録する(ステップS420)。予約情報には、予約ID、クーポン利用先の管理広告主IDを示す利用先ID、算出したクーポン金額、クーポン引換期限、引換元の管理広告主IDを示す引換元ID、受信した要求引換ポイント数と同じポイント数を示す引換ポイント数が設定される。予約IDは、例えば、ステップS405において受信したユーザIDでもよく、予約ユーザ情報から読み出した受信ユーザID以外の他のユーザIDでもよく、ユーザIDとは別に新たに生成したIDであってもよい。また、クーポン引換期限は、現在の日時から所定の期限内としてもよく、現在の日時から企業毎に予め決められた期限内としてもよい。さらに予約部135は、予約ユーザ情報の予約ポイント情報に、引換元の管理広告主ID(引換元ID)、要求引換ポイント数と同じポイント数を示す引換ポイント数を書き込む。これより、閲覧ポイント情報、共通ポイント情報に設定されているポイントのうち、予約ポイント情報により示されるポイントがロックされ、利用不可となる。
【0080】
予約部135は、クーポン金額、クーポン引換期限、クーポン利用先の企業名や店舗名、予約IDを表すQRコード、クーポン予約完了などを表示する画面データをユーザ端末2に返送する(ステップS425)。ユーザ端末2の処理部23は、ポイント管理装置1から返送された画面データを表示部24に表示させるとともに、QRコードを記憶部25に書き込む。
【0081】
なお、引換元とその引換元から引換えるポイント数の組を複数指定してもよい。この場合、各引換元について上記の処理を行い、それぞれについて算出したクーポン金額を合計する。
【0082】
上記処理によりクーポンの予約を行なったあと、ユーザは、店舗に出向き、この店舗に設置してある店舗端末3によりクーポンを発行する。
【0083】
なお、上記のステップS415の処理の前にポイントの移行を行なう場合、以下のように動作する。
ステップS410の処理の後、ユーザは、ユーザ端末2の入力部22により、企業名、または、企業名と店舗名の組み合わせの中から選択したポイント移行元及びポイント移行先と、移行ポイント数とを入力する。ポイント移行元は、共通ポイントであってもよい。ユーザ端末2の処理部23は、入力されたこれらの情報を設定したポイント移行情報をポイント管理装置1に送信する。
【0084】
ポイント管理装置1のポイント変換部138は、ユーザ端末2からポイント移行情報を受信すると、移行ポイント数が、ポイント移行元について算出した利用可能ポイント数以下であるかを判断する。ポイント変換部138は、移行ポイント数が、ポイント移行元について算出した利用可能ポイント以上である場合、エラーをユーザ端末2へ返送する。ユーザ端末2の処理部23は、表示部24にエラーを表示する。
【0085】
一方、移行ポイント数が、ポイント移行元について算出した利用可能ポイント数以下である場合、ポイント変換部138は、変換率情報から、受信したポイント移行元及びポイント移行先が設定されている変換率適用条件に対応した変換率を読み出し、読み出した変換率を移行ポイント数と乗算して変換後のポイント数を算出する。なお、変換適用条件が変換率情報に設定されていない場合、ポイント移行ができない組み合わせであると判断し、ポイント移行不可である旨をユーザ端末2に出力する。
【0086】
ポイント変換部138は、ポイント移行元が共通ポイントではない場合、予約ユーザ情報の閲覧ポイント情報にポイント移行元の管理広告主IDと対応して設定されている付与ポイント数から移行ポイント数を減算し、ポイント移行元が共通ポイントである場合、予約ユーザ情報の共通ポイント情報に設定されている付与ポイント数から移行ポイント数を減算する。さらに、ポイント変換部138は、ポイント移行先の管理広告主IDと、算出した変換後のポイント数を設定した付与ポイント数とを含むレコードを閲覧ポイント情報に書き込む。
これにより、ポイント移行元に対応した利用可能ポイント数は移行ポイント数を減算したポイント数に、ポイント移行先に対応した利用可能ポイント数は変換後のポイント数を加算したポイント数となる。ポイント変換部138は、管理広告主ID内の企業ID、店舗IDに対応した企業名、店舗名と、該管理広告主IDの利用可能ポイント数とを対応付けたリスト、及び、共通ポイントの利用可能ポイント数を表示する画面データを生成し、ユーザ端末2に送信する。
その後、ステップS415以降の処理が行なわれる。
【0087】
図19は、クーポン発行処理の処理フローを示す図である。
ユーザは、店舗に設置されている店舗端末3の読込部32にかざす。これにより、店舗端末3の読込部32は、携帯電話2aのICチップから電話番号または固有IDを読み込む(ステップS505)。あるいは、携帯電話2aの入力部22によりクーポン発行指示を入力し、電話番号または固有ID、あるいは、QRコードとして受信した予約IDを近距離通信等により店舗端末3に送信する。なお、携帯電話2aの表示部24に表示させたQRコードを読み込んでもよく、パソコン2bにより印刷されたQRコードを読み込んでもよい。また、あるいは、企業の会員カードを読込部32にかざすことにより、会員番号を予約IDとして読み込んでもよい。
【0088】
店舗端末3の処理部33は、内部に予め記憶されている企業ID及び店舗IDと、読込部32により読み込んだ予約IDとを設定した予約確認要求をポイント管理装置1に送信する(ステップS510)。ポイント管理装置1の発券許可部136は、店舗端末3から受信した予約IDと、受信した企業ID及び店舗IDと、現在の日時以降のクーポン引換期限とが設定された予約情報(以下、「クーポン発行予約情報」と記載)が記憶部12に記憶されている場合、クーポン発行がOKであると判断する(ステップS515)。なお、予約情報の利用先IDとして企業IDのみが設定されている場合、店舗IDの照合は行なわず、店舗端末3から受信した企業IDが設定されているかのみを確認すればよい。
【0089】
発券許可部136は、クーポン発行がOKであると判断した場合、クーポン発行予約情報からクーポン金額を読み出して返送する(ステップS520)。店舗端末3の処理部33は、発券部34に受信した金額のクーポンを印刷するよう指示する(ステップS525)。クーポンには、クーポン金額と、このクーポン金額の割引を示すバーコードが印刷される。ユーザは、店舗端末3の発券部34が印刷したクーポンをレジでの支払い時に店員に渡す。店員は、POS(Point Of Sale)のバーコードリーダによりクーポンのバーコードを読み取る。これにより、支払時にクーポンに印刷された金額が割り引かれる。
【0090】
一方、ポイント管理装置1の発券許可部136は、クーポン発行予約情報に設定されているユーザIDをキーにして記憶部12に記憶されているユーザ情報を特定する(以下、この特定されたユーザ情報を「クーポン発行ユーザ情報」と記載する。)。発券許可部136は、クーポン発行予約情報から引換元IDと、その引換ポイント数を読み出すと、閲覧ポイント情報にこの引換元IDと対応して設定されている付与ポイント数から、引換ポイント数を減算する。このとき、期限の近いものから優先して、引換ポイント数に達するまで減算を行なう。なお、引換元IDが共通ポイントを示している場合は、引換ポイント数に達するまで、期限の近いものから共通ポイント情報の付与ポイント数の減算を行なう。
【0091】
例えば、クーポン発行予約情報の引換元IDに企業ID「1」、引換ポイント数「50」が設定されており、クーポン発行ユーザ情報の閲覧ポイント情報に企業ID「1」と対応づけて期限「5月1日」の付与ポイント数「20」、期限「6月1日」の付与ポイント数「20」、期限「7月1日」の付与ポイント数「20」が設定されている場合、期限「5月1日」、「6月1日」それぞれについては付与ポイント数「20」を「0」に書替え、期限「7月1日」については付与ポイント数「20」を「10」に書替える。
【0092】
発券許可部136は、クーポン発行ユーザ情報から、クーポン発行予約情報に設定されている予約ポイント情報と同じ予約ポイント情報を削除した後、クーポン発行予約情報を削除する(ステップS530)。
【0093】
なお、ステップS515においてクーポン発行がNGであると判断した場合、ポイント管理装置1の発券許可部136はNGを店舗端末3に送信する。店舗端末3の処理部33は、クーポンが発行できない旨を表示部35に表示させる。
【0094】
図20は、引換期限切れ処理の処理フローを示す図である。当該処理は、1日のうち深夜に1回などに定期的に起動する。
ポイント管理装置1の予約取消部137は、記憶部12に記憶されている予約情報を1つ選択する(ステップS605)。予約取消部137は、特定した予約情報(以下、「特定予約情報」と記載する。)のクーポン引換期限と現在の日時を比較し(ステップS610)、クーポン引換日時が現在の日時以前であると判断した場合(ステップS610:YES)、特定予約情報に設定されているユーザIDをキーにして記憶部12に記憶されているユーザ情報を特定する(以下、この特定されたユーザ情報を「特定ユーザ情報」と記載する。)。特定予約情報から、特定予約情報に設定されている予約ポイント情報と同じ予約ポイント情報を削除する(ステップS615)。予約取消部137は、クーポン発行予約情報を記憶部12から削除する(ステップS620)。ステップS605において、クーポン引換日時が現在の日時以降であると判断した場合(ステップS605:NO)、あるいは、ステップS620の処理の後、記憶部12にまだ選択していない予約情報があるかを判断する(ステップS625)。まだ特定していない予約情報がある場合(ステップS625:NO)、未選択の予約情報を選択するステップS605からの処理を再び行う。そして、全ての予約情報を選択したと判断した場合(ステップS625:YES)、処理を終了する。なお、削除はメモリからデータを削除する物理的な削除でもよく、無効を示す情報を付加する論理的な削除でもよい。
【0095】
図21は、クーポン引換取消処理の処理フローを示す図である。
ユーザが、ユーザ端末2の入力部22によりユーザID及びパスワードを入力するとともに、クーポン予約取消指示を入力すると、処理部23は、入力されたユーザID及びパスワードと、クーポン予約取消要求をポイント管理装置1に送信する(ステップS705)。ポイント管理装置1の認証部132は、受信したユーザID及びパスワードの組みによって認証を行う。認証が成功すると、予約取消部137は、受信したユーザIDをキーにして記憶部12から予約情報を読み出すと、予約情報を表示する画面データを生成してユーザ端末2に送信する(ステップS710)。ユーザが、ユーザ端末2の処理部23が表示部24に表示させた画面データを閲覧して予約情報を確認し、入力部22により予約情報の取消しを入力する。ポイント管理装置1の予約取消部137は、予約情報の取消しを受信すると(ステップS715)、図20に示す引換期限切れ処理におけるステップS615〜S620と同様の処理を行って予約ポイントを解放し(ステップS720)、取消完了を表示する画面データをユーザ端末2に送信する(ステップS725)。ユーザ端末2の処理部23は、受信した画面データを表示部24に表示する。
【0096】
以上説明した本発明の実施形態では、広告を表示させる画面データを送信したときに図16のステップS225以降の処理を行なっているが、表示させた画面データに対応して、画像閲覧通知を受信した場合に、ステップS225以降の処理を行ってもよい。例えば、画面データをHTML(Hypertext Markup Language)形式で記述し、広告データの表示を実行させる記述の下に、30秒など所定時間が経過した後にポイント管理装置1へ画像閲覧通知の送信命令を記述する。これにより、ユーザ端末2の処理部23は、広告データが表示部24に表示されてから所定時間が経過すると画像閲覧通知をポイント管理装置1に送信する。ポイント管理装置1は、この画像閲覧通知を受信した場合に、ステップS225以降の処理を行う。画像閲覧通知には、例えば、イメージタグなどの画像の読込命令を用いることができる。受信した画像閲覧通知に対応して、ポイント管理装置1は、ステップS230に示すように、付与したポイント数を表示する画像を返送する。なお、ユーザ端末2の処理部23は、入力部22により画面の拡大指示が入力された場合、あるいは、特定の商品がクリックされた場合に、画像閲覧通知をポイント管理装置1に送信してもよい。
【0097】
また、ユーザがユーザ端末2の表示部24に表示されている広告を閲覧しているときに、入力部22によりクーポン予約が入力され、ポイント管理装置1にクーポン予約指示が送信された場合、ポイント管理装置1の予約部135は、図18のステップS410からの処理と同様の処理を行なってもよい。
【0098】
このとき、広告に表示されている売り出し期間を予め記憶部12に記憶しておき、この売り出し期間の最終日時をクーポン引換期限とすることもできる。あるいは、広告における画像の位置と、その位置に表示される商品の売り出し期間との対応付けを予め記憶部12に記憶しておき、ユーザ端末2の処理部23が、入力部22によりクリックされた画像の位置をポイント管理装置1に通知することによって、このクリックされた画像の位置に対応した売り出し期間の最終日時をクーポン引換期限とすることもできる。
【0099】
なお、クーポンの予約処理時に、現在の日時、管理広告主IDなどにより記憶部12に記憶されている付与ポイント変更条件情報に合致する変更適用条件があるかを検索し、合致する変更適用条件がある場合には、その変更適用条件に対応したポイント付与率を読み出し、利用可能ポイント数を読み出したポイント付与率を乗算した値としてもよい。
【0100】
また、広告情報に、さらに、クーポン使用制限の項目を設けても良い。クーポン使用制限の項目には、クーポン使用可能店舗、クーポン使用可能品目等を設定することができる。例えば、広告掲載店舗のみで使用できるポイントとするために、企業ID及び店舗IDで制限することが考えられる。この場合、ユーザ情報の閲覧ポイント情報に、広告IDと対応づけてさらに、広告情報から読み出したクーポン使用制限の情報が書き込まれる。
そして、ポイント管理装置1は、利用ポイントを提示する際、管理広告主IDに対応した利用可能ポイント数を、クーポン使用制限なしの利用可能ポイント数、クーポン利用制限ありの利用可能ポイント数に分けてユーザに提示する。クーポン使用制限なし/ありの利用ポイント数は以下のように算出される。
【0101】
すなわち、図18のステップS410において、予約部135は、上述した実施形態と同様に、予約ユーザ情報の閲覧ポイント情報、予約ポイント情報を参照して、管理広告主ID毎の利用可能ポイント数を算出する。続いて、予約部135は、予約ユーザ情報の閲覧ポイント情報に設定されている期限が現在日時以降のレコードのうち、クーポン使用制限が設定されているレコードについて付与ポイント数を合計し、管理広告主ID毎のクーポン使用制限あり付与ポイント数を算出する。予約部135は、管理広告主ID毎に、利用可能ポイント数からクーポン使用制限あり付与ポイント数を減算し、クーポン利用制限なし利用可能ポイント数を算出する。
【0102】
ユーザは、ポイントをクーポンに引換える引換元として、クーポン利用制限ありの引換ポイントを利用するか否かをさらにユーザ端末2へ入力する。ポイント管理装置1の予約部135は、クーポン利用制限ありの引換ポイントを利用しない旨をユーザ端末2から受信した場合、要求引換ポイント数が、引換元について算出したクーポン使用制限なし利用可能ポイント数以下であるかを判断し、上記実施形態と同様に予約情報の追加、及び、ユーザ情報の更新を行なう。
一方、クーポン利用制限ありの引換ポイントを利用する旨をユーザ端末2から受信した場合、要求引換ポイント数が、引換元について算出したクーポン使用制限なし利用可能ポイントとクーポン利用制限あり利用可能ポイントとを加算した合計の利用可能ポイント数以下であるかを判断する。要求引換ポイント数が合計の利用可能ポイント数以下である場合、上記実施形態と同様に予約情報の追加、及び、ユーザ情報の更新を行なう。ただし、予約ポイント情報には、さらに、クーポン使用制限が付加される。
【0103】
そして、クーポン発行時、ポイント管理装置1は、クーポン発行予約情報からクーポン金額とともにクーポン利用制限を読み出して発行端末3に送信する。発行端末3は、クーポンにクーポン金額とクーポン利用制限を印刷する。クーポン利用制限が店舗を特定している場合、ポイント管理装置1は、発行端末3から受信した企業ID及び店舗IDが、クーポン利用制限で示される店舗に対応していない場合、エラーを返送してもよい。
【0104】
また、上述の説明ではクーポンを店舗端末3によりクーポン券を印刷、発行する形態を示したが、所定のポイント数と引き換えに商品の割引サービス等を受けられるものであればこの形態に限られない。例えば、店頭端末3をPOS(Point Of Sale)等の会計システムに接続してレジに併設し、上記実施形態と同様にして、ポイント管理装置1から店舗端末3にクーポン金額を通知することによってで、クーポンを発券せずに会計時に直接割引サービスを行うようにしても良い。
【0105】
以上説明した本発明の一実施形態によれば、ユーザは、一旦ポイントを利用した特典への引換えを予約しても、何らかの事情によりポイントを利用した特典への引換ができなかった場合、その特典の予約に使用されたポイントは消費されず、再び利用が可能となる。よって、ユーザは、貯めたポイントを無駄にすることなくクーポンなどの特典に変えることができるため、積極的に広告を閲覧してポイントを貯めようとする動機付けとなる。また、ユーザが店舗に出向く機会を損なうことがなく、店舗の集客力が上がり、売上の向上につなげることができる。クーポンが店舗に設置されている店舗端末により発券されることも、集客力の向上に寄与する。
また、共通ポイントを付与することにより、ユーザがいつも利用している店舗の広告が更新されていない場合でも、他の店舗の広告を閲覧する動機付けとなる。
【0106】
また、本発明の一実施形態によれば、広告主企業(ポイントグループ)ごとにポイント管理されているので、異なるポイントグループからのクーポンの引き換えや、ポイントの変換をできないようにしておけば、広告閲覧の閲覧が、広告主企業の店舗への強い誘引になる。一方、特定のポイントグループ間で、料率を定めて異なるポイントグループからクーポンの発行を行えるようにすれば、企業の提携に寄与することができる。また、料率を定めて一のポイントグループから別のポイントグループへの変換を行えるようにしても、同様に企業の提携に寄与することができる。これらは広告主企業の要求に従って、ポイントグループからのクーポンの引き換え、あるいはポイントの変換のいずれをも選択できるようにしても良い。
【0107】
新聞と一緒に配達される折込チラシの場合、特定の地域の住人しかチラシを閲覧することができない。しかし、本実施形態のポイントシステムにより、地域に限定せずに多くのユーザに効果的にチラシを閲覧する機会を増やす提供することができるため、企業は、新聞と一緒に配達される折込チラシの数を減らし、印刷費を軽減すことができる。そして、その軽減した費用は、広告を何度もみてポイントを貯め、さらに、その店舗を利用するに出向いて消費活動を行なうユーザへのクーポンの費用に充てることができ、折込チラシと比較して広告の効果が高く、また、効果があった分に応じた広告費ですむ。
【0108】
なお、上述のポイント管理装置1、ユーザ端末2、及び、店舗端末3は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、ポイント管理装置1の処理部13、ユーザ端末2の処理部23、及び、店舗端末3の処理部33の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0109】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【符号の説明】
【0110】
1…ポイント管理装置
10、20、30…制御部
11、21、31…通信部
12、25…記憶部
13、23、33…処理部
131…登録部
132…認証部
133…配信部
134…ポイント付与部
135…予約部
136…発券許可部
137…予約取消部
2…ユーザ端末
22…入力部
24、35…表示部
3…店舗端末
32…読込部
34…発券部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポイント管理装置と、ユーザ端末と、店舗端末とをネットワークを介して接続して構成されるポイントシステムであって、
前記ユーザ端末は、
前記ポイント管理装置にユーザの識別情報を送信して広告を要求し、前記要求に対応して返送された広告データを表示させる広告表示処理部と、
ユーザの識別情報と、特典との引換えの予約に用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを送信する引換予約処理部とを備え、
前記店舗端末は、
特典への引換を行うユーザを特定する情報を送信する処理部を備え、
前記ポイント管理装置は、
ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記ユーザ端末から広告の要求を受信し、広告データを配信する配信部と、
前記配信部が配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込むポイント付与部と、
前記ユーザ端末からユーザの識別情報及び要求引換ポイント数を受信し、前記要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約部と、
前記店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可部と、
前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理部とを備える、
ことを特徴とするポイントシステム。
【請求項2】
ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す特典との引換えの予約に用いたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記ユーザ端末に広告データを配信する配信部と、
前記配信部が配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込むポイント付与部と、
前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典との引換えに用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを受信し、前記要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約部と、
店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可部と、
前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理部と、
を備えることを特徴とするポイント管理装置。
【請求項3】
前記記憶部は、ユーザの識別情報と、広告主の識別情報と、付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、ユーザの識別情報と、広告主の識別情報と、引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶し、
前記ポイント付与部は、前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記配信部が配信した前記広告データの広告主の識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて前記記憶部に書き込み、
前記予約部は、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典利用対象の広告主と、要求引換ポイント数とを受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報、前記広告主の識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込み、
前記許可部は、前記店舗端末からユーザを特定する情報及び広告主の識別情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新する、
ことを特徴とする請求項2に記載のポイント管理装置。
【請求項4】
前記ポイント付与部は、前記ユーザの識別情報に対応した前記付与ポイントの合計が所定の上限以内であるか、前記広告主の識別情報に対応した全ユーザの前記付与ポイント数の合計が所定の上限以内であるか、または、前記ユーザの識別情報及び前記広告主の識別情報に対応した前記付与ポイント数の合計が所定の上限以内であると判断した場合に前記付与ポイント数を書き込む、
ことを特徴とする請求項3に記載のポイント管理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、ポイント付与率の変更適用条件と、ポイント付与率とを対応づけて記憶しており、
前記ポイント付与部は、前記広告主または日付に基づいて合致すると判断した前記変更適用条件に対応した前記ポイント付与率を前記記憶部から読み出し、読み出した前記ポイント付与率を適用した前記付与ポイント数を前記記憶部に書き込む、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のポイント管理装置。
【請求項6】
前記予約部は、前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、特典利用対象の広告主と、ポイント引換元の広告主と、要求引換ポイント数とを受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報、前記特典利用対象の広告主の識別情報、前記ポイント引換元の広告主の識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込み、
前記許可部は、前記店舗端末からユーザを特定する情報及び特典利用対象の広告主の識別情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報及び前記特典利用対象の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント引換元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新する、
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のポイント管理装置。
【請求項7】
前記記憶部は、料率適用条件と、料率とを対応づけて記憶しており、
前記予約部は、前記特典利用対象の広告主、前記ポイント引換元の広告主、または、日付のうち1以上に基づいて合致すると判断した前記料率適用条件に対応した前記料率を、前記要求引換ポイント数に適用して特典の金額を算出し、
前記許可部は、特典への引換を許可した場合、前記店舗端末に算出した前記特典の金額を通知する、
ことを特徴とする請求項6に記載のポイント管理装置。
【請求項8】
前記ユーザ端末からユーザの識別情報と、ポイント移行先の広告主と、ポイント移行元の広告主と、移行ポイント数とを受信し、受信した移行ポイント数が、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行元の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記移行ポイント数を減算したポイント数に更新し、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行先の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記移行ポイント数を加算したポイント数に更新するポイント変換部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項3から請求項7のいずれか1項に記載のポイント管理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、変換率適用条件と、ポイントの変換率とを対応づけて記憶しており、
前記ポイント変換部は、前記ポイント移行先の広告主、及び、前記ポイント移行元の広告主に基づいて合致すると判断した前記変換率適用条件に対応した前記変換率を読み出し、前記ユーザの識別情報及び前記ポイント移行先の広告主の識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記変換率を適用した前記移行ポイント数を加算したポイント数に更新する、
ことを特徴とする請求項8に記載のポイント管理装置。
【請求項10】
前記記憶部は、さらに、前記ユーザの識別情報に対応づけて広告の識別情報を記憶し、
前記ポイント付与部は、前記記憶部に前記ユーザの識別情報と対応づけて前記広告データにより配信した広告の識別情報を書き込むとともに、前記ユーザの識別情報に対応づけて前記記憶部に記憶されている前記広告の識別情報に基づいて、同一の広告、あるいは、関連する他の広告が過去に閲覧されていないと判断した場合に前記付与ポイント数を書き込む、
ことを特徴とする請求項2から請求項9のいずれか1項に記載のポイント管理装置。
【請求項11】
前記ポイント付与部は、前記付与ポイント数に対応づけて期限の情報を前記記憶部に書き込み、
前記許可部は、特典への引換を許可した場合に、前記期限が早いものから優先して前記付与ポイント数から前記引換ポイント数を減算する、
ことを特徴とする請求項2から請求項10のいずれか1項に記載のポイント管理装置。
【請求項12】
ポイント管理装置と、ユーザ端末と、店舗端末とをネットワークを介して接続して構成されるポイントシステムのポイント管理方法であって、
前記ポイント管理装置は、
ユーザの識別情報と、広告の閲覧によって前記ユーザに付与されたポイント数を示す付与ポイント数とを対応付けて記憶するとともに、前記ユーザの識別情報と、特典との引換えが予約されたポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて記憶する記憶部を備えており、
前記ユーザ端末が、
前記ポイント管理装置にユーザの識別情報を送信して広告を要求し、前記要求に対応して返送された広告データを表示させる広告表示過程と、
ユーザの識別情報と、特典との引換えの予約に用いるポイント数を示す要求引換ポイント数とを送信する引換予約過程と、
前記店舗端末が、
特典への引換を行うユーザを特定する情報を送信する引換確認過程と、
前記ポイント管理装置において、
配信部が、前記ユーザ端末から広告の要求を受信し、広告データを配信する配信過程と、
ポイント付与部が、前記配信過程で配信した前記広告データの配信先である前記ユーザ端末から受信したユーザの識別情報と、前記広告データの閲覧による付与ポイント数とを対応付けて記憶部に書き込むポイント付与過程と、
予約部が、前記ユーザ端末からユーザの識別情報及び要求引換ポイント数を受信し、受信した要求引換ポイント数が、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数から、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算して得られる利用可能ポイント数以下である場合に、前記ユーザの識別情報と、前記要求引換ポイント数を示す引換ポイント数と、引換期限とを対応付けて前記記憶部に書き込む予約過程と、
許可部が、店舗端末からユーザを特定する情報を受信し、受信した前記情報により特定されるユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換期限に基づいて特典への引換を許可した場合に、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記付与ポイント数を、前記ユーザの識別情報に対応した前記記憶部内の前記引換ポイント数を減算したポイント数に更新するとともに、前記店舗端末に特典への引換許可を通知する許可過程と、
前記記憶部から期限が超過している前記引換期限を検出し、検出した前記引換期限に対応した前記引換ポイント数を削除する取消処理過程と、
を有することを特徴とするポイント管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−33051(P2012−33051A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172839(P2010−172839)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】