説明

ポリエステルプレポリマー

【課題】高い強度を示す、低粘性ポリエステルポリオールに基づくアルコキシシラン基を含有するプレポリマー、その製造方法、および接着剤、プライマーまたはコーティングのためのバインダーとしてのその用途を提供する。
【解決手段】アジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールに基づいて製造されたポリエステルポリオールを直接、イソシアネート官能性シランと反応させること、またはまずNCOプレポリマーをジイソシアネートと反応させ、次いで第2段階においてアミノ官能性シランで変性させることのいずれかによってプレポリマーを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に高い強度を示す、特別な、低粘性ポリエステルポリオールに基づくアルコキシシラン基を含有するプレポリマー、その製造方法、および接着剤、プライマーまたはコーティングのためのバインダーとしてのその用途に関する。
【背景技術】
【0002】
シラン重縮合によって硬化するアルコキシシラン官能性ポリウレタンは、従来から既知である。該主題についての総説は、例えばAdhesives Age、1995年4月、第30頁以下(著者:Ta−Min Feng、B.A.Waldmann)に見出し得る。末端アルコキシシラン基を含有し、湿気の作用下に硬化する、この種の一成分ポリウレタンは、建築業および自動車産業において柔軟なコーティング、シーリングおよび接着剤組成物としてますます用いられている。
【0003】
該アルコキシシラン官能性ポリウレタンは、US−A3627722またはUS−A3632557に従って、例えば、ポリエーテルポリオールを過剰のポリイソシアネートと反応させてNCO含有プレポリマーを形成し、次いで該プレポリマーをアミノ官能性アルコキシシランとさらに反応させることによって製造し得る。EP−A0070475の教示に従えば、アルコキシシラン官能性ポリウレタンを製造する別の方法は、イソシアネート官能性アルコキシシランでヒドロキシ官能性ポリウレタンプレポリマーをキャップすることである。EP−A0372561に従えば、プレポリマー化によって事前延長されていない長鎖状ポリエーテルを使用してもよい。しかしながら、ポリエーテルポリオールに基づくこれら全ての系は、例えば構造接着に不適当で、硬化後に比較的低い強度を有する柔軟なポリマーを形成する。
【0004】
ポリエステル系アルコキシシラン官能性ポリウレタンも、既に記載されている。例えば、EP−A0354472またはWO2004/005420には、かなりの引張強さを得ることができるが、周囲温度で本来固体であるシラン硬化性熱溶融接着剤が記載されている。一方、EP−A0480363には、アクリレート成分も変性されている特別なポリエステル系の系も記載されているが、この場合には、所望の粘度を実現させ得るために溶媒を明らかに必要とする。しかしながら、現代の接着剤系は、いかなる溶媒をも含有すべきではない。
【0005】
US−A6756456に記載されたポリエステルポリオール系シラン硬化性ポリウレタンは、少なくとも「流動性を有する」と称されている。しかしながら、この場合に用いるイソシアネートは、入手困難であって、従って高価なTMXDIである。さらに、低いとされている粘度は、明らかにポリエーテル−ポリエステルブロック構造によって得られる。該特許明細書には、このような系の引張強さについての情報が記載されていない。しかしながら、すでに説明したように、ポリエーテルを含有するシラン硬化性ポリウレタンは、かなり柔軟であって、より低い引張強さを示す。
【特許文献1】米国特許第3627722号明細書
【特許文献2】米国特許第3632557号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第0070475号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第0372561号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第0354472号明細書
【特許文献6】国際公開第2004/005420号パンフレット
【特許文献7】欧州特許出願公開第0480363号明細書
【特許文献8】米国特許第6756456号明細書
【非特許文献1】Ta−Min Feng、B.A.Waldmann、Adhesives Age、1995年4月、第30頁以下
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、十分に低い粘性を示し、周囲温度で加工し得、硬化した際、高い接着強さと同時に十分に高い伸びが得られる、構造接着を可能にする、ポリエステル系シラン硬化性ポリウレタンを提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この種のプレポリマーが、原料であるアジピン酸、ヘキサンジオールおよびネオペンチルグリコールに基づいて製造されたポリエステルポリオールを直接、イソシアネート官能性シランと反応させること、またはまずNCOプレポリマーをジイソシアネートと反応させ、次いで第2段階においてアミノ官能性シランで変性させることのいずれかによって製造し得ることを見出した。
【0008】
従って、本発明は、一般式(I):
【化1】

[式中、
PICは、ジイソシアネートのイソシアネート基が減少した残基であり、
PESは、500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有する、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールのOH基が減少した残基であり、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%は、アジピン酸およびそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造され、
aは、0または1であり、
bは、0〜5であり、
cは、1または2であり、
Xは、同一のまたは異なったアルコキシ残基またはアルキル残基を表し、該残基は、架橋していてもよいが、少なくとも1つのアルコキシ残基が各Si原子上に存在しなければならず、
Qは、二官能性で、直鎖状または分枝状の脂肪族残基であり
Rは、水素または(存在すれば)R1と架橋していてよい任意の有機残基のいずれかを表し、Rは、aが0の場合には常に水素を表し、および
R1は、水素またはRと架橋している有機残基のいずれかを表す。]
のアルコキシシラン基変性ポリウレタンを提供する。
【0009】
本発明は、
A)500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有し、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%が、アジピン酸とそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造された、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールを、まず過剰のジイソシアネートと反応させてイソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーを形成し、次いで該プレポリマーをアミノシランでキャップするか、または
B)500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有し、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%が、アジピン酸とそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造された、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールを、必要に応じてまず不足したジイソシアネートと反応させてOH官能性ポリウレタンプレポリマーを形成し、次いで該プレポリマーおよび/またはポリエステルのOH基をイソシアネート官能性アルコキシシランでキャップするか
のいずれかにおける、アルコキシシラン基で変性されたポリウレタンの製造方法も提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、実質的に、酸成分としてのアジピン酸とネオペンチルグリコールとヘキサンジオールおよび/またはブタンジオールの混合物であるジオール成分との反応生成物であるポリエステルポリオールの使用を必要とする。該ジオール成分は、ネオペンチルグリコールを少なくとも20wt%、好ましくは少なくとも30wt%およびヘキサンジオールおよび/またはブタンジオールを少なくとも20wt%、好ましくは少なくとも30wt%含有しなくてはならない。
【0011】
ポリエステルポリオールは、10wt%まで、好ましくは5wt%まで他の成分、例えばトリオールなどを含有して官能価を変更してもよい。しかしながら、原則として、例えばエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,4−および1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンまたは1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール、ポリブチレングリコール、1,4−フェノールジメタノール、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA、グリセロール、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール−1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリトリトール、キニトール、マンニトール、ソルビトール、メチルグリコシドおよび4,3,6−ジアンヒドロヘキシトールのような全ての多価アルコール、好ましくは二価アルコールまたは三価アルコールを組み入れてよい。他の多塩基性、しかしながら好ましくは二塩基性カルボン酸を必要に応じて、組み入れてもよい。遊離ポリカルボン酸の代わりに、相当するポリカルボン酸無水物または低級アルコールの相当するポリカルボン酸エステルあるいはそれらの混合物も必要に応じて、ポリエステルの製造のために使用してもよい。ポリカルボン酸は、本来は、脂肪族、脂環式、芳香族および/または複素環式であってよく、必要に応じて、例えばハロゲン原子によって置換されてよく、および/または不飽和であってよい。例えば次のものを挙げることができる:フタル酸、イソフタル酸、琥珀酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、トリメリット酸、フタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、グルタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、マレイン酸無水物、マレイン酸、フマル酸、必要に応じて、モノマー脂肪酸と混合した、例えばオレイン酸のようなダイマーまたはトリマー脂肪酸、テレフタル酸ジメチルエステルまたはテレフタル酸ビスグリコールエステル。しかしながら、他の成分を組み入れないことは好ましい。
【0012】
本発明に従って使用すべきポリエステルポリオールは、数平均分子量500g/mol〜2500g/mol、好ましくは800g/mol〜2000g/molを有する。
【0013】
本発明によるポリウレタンを製造するには、原則としてポリエステルポリオールを、アルコキシシラン基を有する成分で変性させることが必要である。それ自体既知の2つの方法は、この目的に使用し得る。
【0014】
従って、一方では、ポリエステルポリオール、またはポリエステルポリオールと不足したジイソシアネートを反応させることによって製造されたOH官能性プレポリマーを、さらなる官能基としてイソシアネート基をも有するアルコキシル基で変性させることが可能である。
【0015】
この種の化合物は、それ自体既知の化合物であり、その例として、イソシアナトメチルトリメトキシシラン、イソシアナトメチルトリエトキシシラン、(イソシアナトメチル)メチルジメトキシシラン、(イソシアナトメチル)メチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランおよび3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシランを挙げることができる。本発明においては、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシランの使用は好ましい。
【0016】
前述のように、本発明によるポリウレタンの製造方法のこの実施態様においては、上記ポリエステルポリオールと不足したジイソシアネートとの反応によって反応させたOH官能性プレポリマーを用いることも可能である。この場合には、好ましくは1:1.3〜1:10、特に好ましくは1:1.5〜1:3のNCO:OH比を選択する。芳香族、脂肪族および脂環式ジイソシアネートは、ジイソシアネートとしての使用に適している。適当なジイソシアネートは、平均分子量400未満を有する式PIC(NCO)(式中、PICは、芳香族C−C15炭化水素残基、脂肪族C−C12炭化水素残基または脂環式C−C15炭化水素残基を表す)の化合物、例えば系列2,4−/2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)、ナフチルジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルメタン、3−イソシアナトメチル−3,3,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート=IPDI)、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2−メチルペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート(THDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナト−シクロヘキサン、4,4’−ジイソアナト−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジイソシアナト−ジシクロヘキシルプロパン−(2,2)、3−イソシアナトメチル−1−メチル−1−イソシアナトシクロヘキサン(MCI)、1,3−ジイソオクチルシアナト−4−メチルシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナト−2−メチルシクロヘキサンおよびα,α,α’,α’−テトラメチル−m−または−p−キシリレンジイソシアネート(TMXDI)ならびにこれらの化合物からなる混合物に由来するジイソシアネートである。本発明において、IPDI、HDIまたはTDIおよび/またはMDI誘導体は、好ましく使用する。1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)またはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)は、ジイソシアネートとして特に好ましく使用する。
【0017】
必要に応じてOH官能性プレポリマーを製造することと、該プレポリマーまたはポリエステルポリオールをキャップすることはいずれも、適当な触媒作用によって促進し得る。NCO−OH反応を促進させるためには、当業者にそれ自体既知のウレタン化触媒、例えば有機錫化合物またはアミン触媒などは適当である。以下のものを有機錫化合物の例として挙げることができる:二酢酸ジブチル錫、ジラウリン酸ジブチル錫、ビスアセト酢酸ジブチル錫およびオクタン酸錫のようなカルボン酸錫。該錫触媒は、必要に応じて、アミン触媒、例えばアミノシランまたは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどと組み合わせて使用し得る。
【0018】
ジラウリン酸ジブチル錫をウレタン化触媒として用いることは特に好ましい。
【0019】
組み入れる該触媒成分は、本発明の方法による生成物の固形分量を基準として0.001〜5.0wt%、好ましくは0.001〜0.1wt%、特に好ましくは0.005〜0.05wt%の量で本発明による方法において使用する。
【0020】
ジイソシアネートまたはイソシアネート官能性アルコキシシランによる本発明によるポリエステルポリオールのウレタン化は、20〜200℃、好ましくは40〜120℃、特に好ましくは60〜100℃の温度で行う。
【0021】
イソシアネート含有化合物のNCO基の完全な変換が得られるまで、反応を継続させる。反応の経過は、反応槽に設置した適当な測定器具を用いて、および/または採取したサンプルの分析によって監視し得る。適当な方法は、当業者にとって既知である。その具体例として、粘度測定、NCO含量、屈折率およびOH含量の測定、ガスクロマトグラフィー(GC)、核磁気共鳴(NMR)分光法、赤外(IR)分光法および近赤外(NIR)分光法が挙げられる。混合物のNCO含量を滴定法で決定することは好ましい。
【0022】
本発明による方法を連続的に、例えばスタティックミキサー、押出機またはニーダー内で行うか、それともバッチ式に、例えば撹拌反応器内で行うかは重要ではない。
【0023】
本発明による方法を撹拌反応器内で行うことは好ましい。
【0024】
本発明の該実施態様に従って得られるアルコキシシラン基変性ポリウレタンは、100000mPas未満の粘度、好ましくは30000mPas未満の粘度、特に好ましくは10000mPas未満の粘度(全て23℃、剪断速度は47.94/sである)を有する。
【0025】
本発明によるポリウレタンの第2の製造方法は、まずポリエステルポリオールを過剰のジイソシアネートと反応させてイソシアネート官能性プレポリマーを形成すること、および該イソシアネート基を、さらなる官能基としてのイソシアネート基と反応する官能基をも有する、アルコキシル基を有する化合物とさらに反応させることに基づく。
【0026】
しかしながら、第1の方法とは対照的に、過剰のジイソシアネートは、好ましくはNCO:OH比1.3:1.0〜2:1、特に好ましくは1.5:1.0〜2:1の選択によりNCOプレポリマーを合成するために使用する。
【0027】
ここにおいても、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)またはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)をジイソシアネートとして好ましく使用する。
【0028】
第1の方法と同様に、該ウレタン化を触媒によって促進させることもでき、反応の温度範囲も類似している。
【0029】
該反応は、ポリエステルポリオールのOH基の変換が完了するまで継続する。反応の経過は、NCO含量を確認することによって効果的に監視し、該反応は、適切な理論上のNCO含量に達する際に完了する。これは、反応槽に設置した適当な測定器具を用いて、および/または採取したサンプルの分析によって行い得る。適当な方法は、当業者にとって既知である。その具体例として、粘度測定、NCO含量、屈折率およびOH含量の測定、ガスクロマトグラフィー(GC)、核磁気共鳴(NMR)分光法、赤外(IR)分光法および近赤外(NIR)分光法が挙げられる。混合物のNCO含量を滴定法で決定することは好ましい。
【0030】
さらなる段階においては、NCOプレポリマーをイソシアネート反応性アルコキシシラン化合物と反応させる。適当なイソシアネート反応性アルコキシシラン化合物は、当業者に十分に既知であり、次のものがその具体例として挙げられる:アミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、アミノメチルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、(アミノメチル)メチルジメトキシシラン、(アミノメチル)メチルジエトキシシラン、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−エチルアミノプロピルトリメトキシシランおよびN−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン。
【0031】
さらに、EP−A596360に記載のアスパラギン酸エステルは、イソシアネート反応性化合物として使用してもよい。一般式II:
【化2】

の該分子において、Xは、同一のまたは異なったアルコキシ残基またはアルキル残基を表し、該残基は、架橋していてもよいが、少なくとも1つのアルコキシ残基は、各Si原子上に存在しなければならず、Qは二官能性で、直鎖状または分枝状の脂肪族残基であり、Zは、1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ残基を表す。該アスパラギン酸エステルの使用は、本発明の実施態様にとって好ましい。特に好ましいアスパラギン酸エステルの例は、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステル、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステルおよびN−(3−ジメトキシメチルシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステルである。N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステルの使用は特に好ましい。
【0032】
イソシアネート反応性アルコキシシランとの反応は、0℃〜150℃、好ましくは20℃〜80℃の温度範囲内で実施し、一般に、使用するNCO基1モルあたりイソシアネート反応性アルコキシシラン化合物0.95〜1.1モルを使用するように量比を選択する。
【0033】
特に好ましい、式IIのイソシアネート反応性アルコキシシランの使用においては、EP−A0807649の教示に従って、さらに本発明によるアルコキシシラン基含有プレポリマーの粘度を減少させ得る環状縮合を行ってよい。従って、該ヒダントイン構造を本発明の好ましい実施態様において意図的に生じさせてもよい。
【0034】
該環状縮合は、70℃〜180℃、好ましくは80℃〜150℃の温度で、式IIのイソシアネート反応性アルコキシシランでキャップしたポリエステル系ポリウレタンプレポリマーを単に撹拌することによって生じ得る。該反応は、さらなる触媒作用によらず、または好ましくは触媒作用によって促進させて行い得る。塩基性および酸性有機化合物はいずれも触媒として適当であり、例えばN,N,N,N−ベンジルトリメチルアンモニウム水酸化物、有機媒体に可溶である他の水酸化物、DBN、DBU、他のアミジン、錫オクトエート、ジブチル錫ジラウレート、他の有機錫化合物、錫オクトエート、酢酸、他のアルカン酸、安息香酸、塩化ベンゾイル、他の酸塩化物またはリン酸ジブチルあるいはリン酸の他の誘導体が挙げられる。触媒は、0.005wt%〜5wt%、好ましくは0.05wt%〜1wt%の量で添加する。
【0035】
本発明の実施態様に従って得られるアルコキシシラン基で変性されたポリウレタンは、500000mPas未満、好ましくは100000mPas未満の(全て23℃、剪断速度=47.94/sでの)粘度を有する。
【0036】
本発明による化合物は、イソシアネートを含有しないポリウレタン接着剤の製造のためのバインダーとして極めて適当である。該接着剤は、シラノール重縮合により大気湿気の作用下に硬化する。
【0037】
プライマーまたはコーティングにおける用途も考え得る。
【0038】
従って、本発明は、本発明によるポリウレタンプレポリマーに基づく接着剤、プライマーおよびコーティングも提供する。
【0039】
該接着剤を製造するには、本発明によるアルコキシシラン末端基を含有するポリウレタンプレポリマーを従来の可塑剤、充填剤、顔料、乾燥剤、接着剤、光安定剤、抗酸化剤、チキソトロープ剤、触媒、接着促進剤および必要に応じて、他の補助物質および添加剤とともに既知のシーラント製造方法で処方してよい。
【0040】
適当な充填剤として、例えばカーボンブラック、沈降シリカ、焼成シリカ、鉱物チョークおよび沈降チョークを挙げることができる。適当な可塑剤として、例えばフタル酸エステル、アジピン酸エステル、フェノールとアルキルスルホン酸のエステルまたはリン酸エステルを挙げることができる。
【0041】
チキソトロープ剤の例として、焼成シリカ、ポリアミド、水素化ヒマシ油の反応生成物あるいは塩化ポリビニルを挙げることができる。
【0042】
硬化するのに適した触媒として、シラン重縮合を促進させることが知られている全ての有機金属化合物およびアミン触媒を用いることができる。特に適当な有機金属化合物は、特に、錫の化合物およびチタンの化合物である。好ましい錫化合物は、例えば二酢酸ジブチル錫、ジラウリン酸ジブチル錫、マレイン酸ジオクチル錫およびカルボン酸錫、例えばオクタン酸錫(II)またはビスアセト酢酸ジブチル錫などである。前記の錫触媒は、必要に応じて、アミン触媒、例えばアミノシランまたは1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどと組み合わせて使用し得る。好ましいチタン化合物は、例えばチタン酸アルキル、例えばチタン酸ジイソブチルビスエチルアセト酢酸などである。アミン触媒を単独で使用する際には、特に高塩基強度示す触媒、例えばアミジン構造を有するアミンなどは、特に適当である。従って、好ましいアミン触媒は、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エンまたは1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エンである。
【0043】
特に、アルコキシシリル化合物、例えばビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランおよびヘキサデシルトリメトキシシランなどは、乾燥剤として挙げることができる。
【0044】
既知の官能性シラン、例えば前記種類のアミノシラン、さらにN−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシおよび/またはN−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、エポキシシランおよび/またはメルカプトシランなどは、接着促進剤として用いる。
【実施例】
【0045】
全ての百分率は、特記しない限り重量百分率とする。
【0046】
%でのNCO含有率の決定は、DIN EN ISO 11909に基づいて、ブチルアミンとの反応後に0.1mol/l塩酸で逆滴定することにより行った。
【0047】
粘度測定は、ISO/DIS 3219:1990に従って、独国、Haake製のRotoVisko1、プレート−プレート回転式粘度計を用いて剪断速度47.94/sにより23℃で行った。
【0048】
試験を行う際に一般的な周囲温度23℃は、RTと称する。
【0049】
ポリエステルジオールA:1,6−ヘキサンジオール(25.8%)、ネオペンチルグリコール(29.6%)およびアジピン酸(59.2%)からなり、水(14.6%)を差し引いたポリエステル。OH価:94mgKOH/g。
【0050】
ポリエステルジオールB:1,6−ヘキサンジオール(24.2%)、ネオペンチルグリコール(27.8%)およびアジピン酸(63.8%)からなり、水(15.8%)を差し引いたポリエステル。OH価:31mgKOH/g。
【0051】
実施例1(本発明に従う):
蓋、撹拌機、温度計および窒素フローを有する5Lスルホン化ビーカー内で、ジブチル錫ジラウレート(Desmorapid Z(登録商標)、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)0.6gをポリエステルジオールA2197.92gに添加し、該混合物を60℃まで加熱した。次いでイソシアナトプロピルトリメトキシシラン(Geniosil(登録商標)GF40、Wacker AG、ブルクハウゼン)814.3gを3時間にわたり滴下し、NCO含有率が滴定によって検出できなくなるまで撹拌を続けた。得られたアルコキシシリル末端基含有ポリウレタンプレポリマーは、粘度6450mPas(23℃)を有した。
【0052】
実施例2(本発明に従う):
蓋、撹拌機、温度計および窒素フローを有する10L反応器内で、ジブチル錫ジラウレート(Desmorapid Z(登録商標)、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)0.5gをポリエステルジオールB4470.2gに添加し、該混合物を60℃まで加熱した。次いでイソシアナトプロピルトリメトキシシラン(Geniosil(登録商標)GF40、Wacker AG、ブルクハウゼン)529.3gを30分間にわたり滴下し、NCO含有率が滴定によって検出できなくなるまで撹拌を続けた。得られたアルコキシシリル末端基含有ポリウレタンプレポリマーは、粘度90500mPas(23℃)を有した。
【0053】
実施例3(本発明に従う):
蓋、撹拌機、温度計および窒素フローを有する5Lスルホン化ビーカー内で、ジブチル錫ジラウレート(Desmorapid(登録商標)Z、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)0.2gをポリエステルジオールA2387.2gに添加し、該混合物を60℃まで加熱した。次いで、まずヘキサメチレンジイソシアネート(Desmodur H(登録商標)、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)117.6gを30分間にわたり添加し、次いでイソシアナトプロピルトリメトキシシラン(Geniosil(登録商標)GF40、Wacker AG、ブルクハウゼン)557.1gを1時間にわたり滴下し、NCO含有率が滴定によって検出できなくなるまで撹拌を続けた。得られたアルコキシシリル末端基含有ポリウレタンプレポリマーは、粘度25100mPas(23℃)を有した。
【0054】
実施例4(本発明に従う):
理論上のNCO含有率4.62%に達するまでジブチル錫ジラウレート(Desmorapid(登録商標)Z、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)200ppmを添加することによって、ポリエステルジオールA566.2gをイソホロンジイソシアネート(Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン)205.3gと60℃でプレポリマー化した。次いで、60℃で、まずMesamoll(登録商標)(Lanxess AG、レーフェルクーゼン、独国)を、次いで(EP−A−0596360、実施例5に従って製造した)N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステル299.2gを添加し、該混合物をイソシアネートバンドがIRスペクトルにおいて見ることができなくなるまで撹拌した。得られたアルコキシシリル末端基含有ポリウレタンプレポリマーは、粘度350000mPas(23℃)を有した。
【0055】
実施例5(本発明に従う):
理論上のNCO含有率4.75%に達するまでジブチル錫ジラウレート(Desmorapid(登録商標)Z、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)50ppmを添加することによって、ポリエステルジオールA596.8gをヘキサメチレンジイソシアネート(Desmodur H(登録商標)、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)155.4gと60℃でプレポリマー化した。次いで、60℃で、(EP−A−0596360、実施例5に従って製造した)N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アスパラギン酸ジエチルエステル299.2gを添加し、該混合物をイソシアネートバンドがIRスペクトルにおいて見ることができなくなるまで撹拌した。この時点で、粘度は100000mPas(23℃)であった。次いで酢酸10.5gを混合し、100℃まで温度を上昇させ、この時点でエタノールを除去した。6時間後、粘度は64000mPas(23℃)であり、生成物をデカントした。
【0056】
比較例(本発明に従わない):
OH価6.1を有するポリプロピレングリコール(Acclaim(登録商標)18200N、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)918gを真空(低窒素フロー)で6時間120℃で乾燥させた。次いで、60℃で、まず3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン(A−link(登録商標)35、GE Advanced Materials、ウィルトン、コネチカット、米国)24.57gを、次いでジブチル錫ジラウレート(Desmorapid(登録商標)Z、Bayer MaterialScience AG、レーフェルクーゼン、独国)50ppmを素早く添加し、反応を残存NCO価0.03%に達するまで60℃で5時間続けた。反応を50℃まで冷却し、メタノール0.32gを混合した。NCO含有率が検出できなくなるまで撹拌を約90分間50℃で続けた。得られたアルコキシシリル末端基含有ポリウレタンプレポリマーは、粘度48000mPas(23℃)を有した。
【0057】
用途例
異なったポリマーの用途特性を評価するために、該ポリマーを以下の処方において処理した:
【0058】
【表1】

【0059】
調製物を製造するために、充填剤(Solvay GmbH製のSocal(登録商標)U1S2)と乾燥剤(Degussa製のDynasylan(登録商標)VTMO)をバインダーに添加し、壁面かき取り機を有する真空溶解装置内において3000rpmで混合する。次いで接着促進剤(Degussa製のDynasylan(登録商標)1146)を添加し、1000rpmで5分以内に撹拌する。最後に、触媒(Goldschmidt製のTegokat(登録商標)233)を1000rpmで混合し、最後に最終混合物を真空中で脱気する。
【0060】
物理特性を測定するために、2mm厚の膜と長手方向の剪断強度を決定するサンプルの両方を製造する。該膜からS2試験片を打ち抜き、長手方向の剪断強度を測定するために、オーク材の試験片を用いる。該膜は、23℃/相対湿度50%で14日間貯蔵して硬化し、引張剪断試験のための試験片も、23℃/相対湿度50%で28日間貯蔵する。
【0061】
DIN53505に従ってフィルムの硬度を測定し、DIN53504に基づいてS2棒の機械特性を測定し、DIN281に従って長手方向の剪断強度を測定する。
【0062】
得られた結果を以下の表に示す:
【0063】
【表2】

【0064】
実施例1〜5は、ポリエステル系シラン硬化性ポリウレタンを用いることによって強度が明らかに増加し得ることを示す。純接着フィルムの引張強さは、ポリエーテル系の比較例の強度よりも87〜242%高い。(オーク材/オーク材の)接着接合部での測定も、これらの場合には39〜57%の範囲で、強度において著しい増加を示す。
【0065】
従って、ポリエステル系シラン硬化性ポリウレタンの使用により結合力が大きく増加し得ることを明らかに示し得る。同時に、適当な合成方法を用いて、ポリマーの粘度を十分に低く保持し得るので、該ポリマーを問題なく取り扱うことができる。
【0066】
本明細書に挙げた全ての文献は、ここに引用することによって、本発明を実施し、使用し、または記載することに関連する範囲で、本明細書中に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】

[式中、
PICは、ジイソシアネートのイソシアネート基が減少した残基であり、
PESは、500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有する、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールのOH基が減少した残基であり、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%は、アジピン酸およびそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造され、
aは、0または1であり、
bは、0〜5であり、
cは、1または2であり、
Xは、同一のまたは異なったアルコキシ残基またはアルキル残基を表し、該残基は架橋していてもよく、但し少なくとも1つのアルコキシ残基は各Si原子上に存在し、
Qは、二官能性で、直鎖状または分枝状の脂肪族残基であり
Rは、水素または(存在すれば)R1と架橋していてよい任意の有機残基のいずれかを表し、Rは、aが0の場合には常に水素を表し、および
R1は、水素またはRと架橋している有機残基のいずれかを表す。]
のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項2】
aは0である、請求項1に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項3】
aは1である、請求項1に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項4】
RとR1は、ヒダントイン環として架橋している、請求項3に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項5】
bは0である、請求項1に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項6】
bは0である、請求項2に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項7】
bは0である、請求項3に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項8】
bは0である、請求項4に記載のアルコキシシラン基含有ポリウレタン。
【請求項9】
A)500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有し、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%が、アジピン酸およびそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造された、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールを、まず過剰のジイソシアネートと反応させてイソシアネート官能性ポリウレタンプレポリマーを形成し、次いで該プレポリマーをアミノシランでキャップするか、または
B)500g/mol〜2500g/molの間の数平均分子量(Mn)を有し、その(酸およびアルコールを基準として)少なくとも90wt%が、アジピン酸およびそれぞれ(混合物を基準として)少なくとも20wt%のブタンジオールまたはヘキサンジオールとネオペンチルグリコールの混合物から製造された、2〜3個のOH基を有するポリエステルポリオールを、必要に応じてまず不足したジイソシアネートと反応させてOH官能性ポリウレタンプレポリマーを形成し、次いで該プレポリマーおよび/またはポリエステルのOH基をイソシアネート官能性アルコキシシランでキャップするか
のいずれかを含んでなる、アルコキシシラン基で変性されたポリウレタンの製造方法。
【請求項10】
請求項9A)に記載のアルコキシシラン基で変性されたポリウレタンの製造方法であって、前記アミノシランは、一般式(II):
【化2】

[式中、
Xは、同一のまたは異なったアルコキシ残基またはアルキル残基を表し、該残基は架橋していてもよく、但し1つのアルコキシ残基は各Si原子上に存在し、
Qは、二官能性で、直鎖状または分枝状の脂肪族残基であり、および
Zは、脂肪族C1−C12アルコキシ残基を表す。]
を有する、方法。
【請求項11】
ヒダントインを形成するための環状縮合をさらに含んでなる、請求項10に記載のアルコキシシラン基で変性されたポリウレタンの製造方法。
【請求項12】
請求項1に記載の少なくとも1つのアルコキシシラン基含有ポリウレタンを含んでなる、接着剤、コーティングまたはプライマー。

【公開番号】特開2008−297545(P2008−297545A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−132815(P2008−132815)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【出願人】(504037346)バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト (728)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience AG
【Fターム(参考)】