説明

ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロック共重合体

ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーとその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロック共重合体、及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(EP−A−1200522)には、ポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸の完全縮合ポリアミドとのポリマー混合物(ブレンド)の製造方法が開示されている。しかしこれらの混合物は、その中で製造された容器内で、課題(希望事項)を残している。
【0003】
【特許文献1】EP−A−1200522
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的はしたがって、上記の欠点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロック共重合体に関する。また、ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロック共重合体の新規改良製造方法であって、相対溶液粘度が1.5〜2.2のポリエチレンテレフタレートを、0.1〜20barの圧力下、245〜300℃の温度で加えることを特徴とする製造方法である。
【0006】
本発明の製造方法は、次のように実施される。
【0007】
メタキシリレンジアミン[3−(アミノメチル)ベンジルアミン]とアジピン酸の縮合は、常法により行うことがでる。このような方法は、たとえばウルマン工業化学百科事典(Ullmanns Encyklopadie der Technischen Chemie)、第4版、19巻、39−54頁、Verlag Chemie、ワインハイム 1980、及びウルマン工業化学百科事典、A21巻、179−206頁、VCH Verlag、ワインハイム 1992、及びステックヘルト(Stoeckhert), プラスチック百科事典(Kunststofflexikon)、第8版、425−428頁、Hanser Verlag ミュンヘン 1992(見出語「ポリアミド」参照)に開示されている。メタキシリレンジアミン、アジピン酸及び水を、好ましくは別々にあるいは任意の混合物として、好ましくは3つのすべての混合物として、バッチ式又は好ましくは連続式に、2〜20bar、好ましくは5〜15bar、特に好ましくは7〜12barの圧力で、170〜280℃、好ましくは180〜270℃、さらに好ましくは190〜260℃、特に好ましくは200〜250℃の温度で反応させる。好ましい出発混合物は、メタキシリレンジアミンとアジピン酸の塩の30〜80重量%溶液であり、特に好ましくは45〜70重量%溶液である。いったん混合物を目的の圧力及び温度に加熱した後、水を蒸留により取り除く。
【0008】
この反応生成物を、あるいは溶融ポリアミドそのまま、後縮合にかけるが、この後縮合は、0.1〜3bar、好ましくは0.5〜2bar、さらに好ましくは0.7〜1.5barの圧力下、特に好ましくは大気圧下で、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、好ましくは窒素ガス雰囲気下で、240〜300℃、さらに好ましくは250〜290℃、特に好ましくは260〜280℃の温度で行う。
【0009】
ポリエチレンテレフタレートは、通常0.1〜20barの圧力下、240〜300℃、好ましくは245〜300℃の温度で、ポリアミドに添加される。ある好ましい実施形態においては、ポリアミド製造工程中に、ポリエチレンテレフタレートを添加する。
【0010】
反応後、ブロック共重合体を、公知の方法、例えば水中ビーズペレット化法、水中ストランドペレット化法、あるいは他のストランドペレット化法によりペレット化する。このペレットを抽出処理にかけることもでき、この抽出を連続式に行ってもバッチ式に行ってもよい。好ましい抽出剤としては、水や、エタノール、メタノールなどのC1−C8アルカノール類があげられ、好ましくは水である。抽出後のブロック共重合体を、次工程で固相縮合に付してもよい。この反応を、減圧下で、あるいは窒素やアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下、好ましくは窒素雰囲気下で行ってもよい。この温度は条件により変わるが、通常120〜230℃であり、130〜210℃が好ましく、140〜190℃が特に好ましい。
【0011】
ポリエチレンテレフタレートとポリアミドの重量比も変動するが、通常0.001:1〜1000:1であり、0.005:1〜500:1が好ましく、0.001:1〜100:1が特に好ましい。ある好ましい実施形態においては、ポリエチレンテレフタレートとポリアミドの重量比は、通常0.002:1〜0.1:1であり、0.002:1〜0.08:1が好ましく、0.003:1〜0.07:1が特に好ましい。
【0012】
メタキシリレンジアミンとアジピン酸のモル比範囲も大幅に変動するが、通常1.5:1〜0.75:1であり、1.2:1〜0.8:1が好ましく、1.1:1〜0.9:1又は等モル(1:1)がさらに好ましく、1.05:1〜0.95:1が特に好ましい。
【0013】
ヘーズの改善のためには、メタキシリレンジアミンとアジピン酸のモル比は、通常1.5:1〜1:1であり、1.2:1〜1.01:1が好ましく、1.1:1〜1.02:1が特に好ましく、1.05:1〜1.01:1がさらに好ましい。
【0014】
変色を抑えるためには、アジピン酸とメタキシリレンジアミンのモル比は、通常1.5:1〜1:1であり、1.2:1〜1.01:1が好ましく、1.1:1〜1.02:1が特に好ましく、1.05:1〜1.01:1がさらに好ましい。
【0015】
メタキシリレンジアミンとアジピン酸を縮合させるにあたり、例えば、圧力が1〜20barのオートクレーブ中でバッチ式で、重縮合工程を行ってもよい。ここでの出発原料として30〜80重量%水溶液を用いてもよい。
【0016】
他の実施様態においては、重縮合工程を1〜20barの圧力下で連続式に行うことができる。この重縮合システムは、原料供給容器、ボイラー反応器、分離器及びペレット製造機を備えることができる。出発原料は、30〜80重量%の水溶液として用いてもよい。
【0017】
本発明のブロック共重合体中の残存メタキシリレンジアミンモノマー含量は、通常500ppm以下、例えば0.1〜500ppmであり、0.5〜50ppmが好ましく、1〜15ppmが特に好ましい。残存アジピン酸モノマーの含量は通常10ppm未満である。本発明のブロック共重合体中の環状ダイマー(MXDA+アジピン酸)の含量は、通常1500ppm以下、例えば10〜1500ppmであり、好ましくは50〜1000ppmが好ましく、100〜250ppmが特に好ましい。
【0018】
このポリアミドは、上記のポリアミドならどのような組成でもよいが、通常50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは85〜100重量%のメタキシリレンジアミン、50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは85〜100重量%のアジピン酸、0〜50重量%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜15重量%の適当なコモノマー及び/又はもし適当なら重合度調整剤及び/又はもし適当なら安定化剤からなる、分子量Mnが10000〜50000のポリアミドであり、分子量Mnが30000〜40000の高分子量ポリアミド又は分子量Mnが11000〜22000の低分子量ポリアミドが好ましく、分子量Mnが13000〜20000の低分子量ポリアミドが特に好ましく、分子量Mnが15000〜19000の低分子量ポリアミドがより好ましい。
【0019】
モル質量は、コントロン・インスツルメンツ(Kontron Instruments)製420HPLCポンプ、ギルソン・アビメッド(Gilson Abimed)製オートサンプラー、ガンマ・アナリゼンテクニク(Gamma Analysentechnik)製LCD・UV光度計(230/D)、アジレント(Agilent)製G1362A示差屈折計を備えた装置を用いて、DIN55672−1の方法に準拠して、GPCにより決定された。用いた溶離液は、ヘキサフルオロイソプロパノールと0.05%トリフルオロ酢酸カリウムの混液である。使用したポリマー・ラボラトリー(Polymer Laboratories)社製カラムはそれぞれ、HFIPゲル前処理カラム(内径:7.5mm、カラム長:5cm)及びHFIPゲルリニアカラム(内径:7.5mm、カラム長:5cm)である。なお、カラム温度は40℃、流速は0.5ml/minであった。比重1.5g/lの試料をミリポア(Millipore)社製マイレックス(Millex)FG(孔径0.2[μm])で濾過した。PSSのPMMA標準物質を校正に用いた。
【0020】
相対溶液粘度は通常1.5〜2.2であり、1.55〜2.1が好ましく、1.6〜2が特に好ましく、1.65〜1.8がより好ましい。
【0021】
ポリアミドの相対溶液粘度は、1gのポリアミドを100mlの96重量%硫酸中の溶解した試料を用い、50120(ショット(Schott))ウベローデ粘度計2を用いてDIN EN ISO 1628−1により測定した。
【0022】
適当なメタキシリレンジアミンのコモノマーの例としては、脂肪族、芳香族、又は芳香脂肪族ジアミン類、例えば、エチレンジアミン、ブチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン、オクタメチレンジアミン、ビス(4,4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4,4−アミノ−3,3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノ)シクロヘキサン、パラ−フェニレンジアミン、オルト−キシリレンジアミン及びパラ−キシリレンジアミンが挙げられる。
【0023】
アジピン酸のコモノマーの好ましい例としては、脂肪族、芳香族、又は芳香脂肪族ジカルボン酸、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸及びセバシン酸が挙げられる。
【0024】
好ましい重合度調整剤の例としては、トリアセトンジアミン化合物(WO−A95/28443参照)などの単官能基調節剤、酢酸、プロピオン酸、安息香酸などのモノカルボン酸、さらにヘキシルアミンやベンジルアミンなどの(モノ)アミン類、ヘキサメチレンジアミンや1,4−シクロヘキサンジアミンなどのジアミン類などの塩基、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などのC4−C10−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸などのC5−C8−シクロアルカンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などのベンゼンやナフタレンのジカルボン酸が挙げられる。
【0025】
本発明のブロック共重合体の特性を改善するために、公知の添加剤、例えば、核形成剤、染料、着色顔料、流動性向上剤、紫外線吸収剤、艶消剤、脱酸素剤、無機又は有機充填剤又は耐衝撃性改良剤を用いてもよい。
【0026】
適当な安定化剤としては、文献既知の以下の化合物、すなわち立体障害性フェノール類、次亜リン酸塩類などのリン化合物類、及びこれら2種の安定化剤の混合物が挙げられる。
【0027】
ポリアミドは、通常0〜1重量%、好ましくは0.05〜0.8重量%、特に好ましくは0.1〜0.7重量%、より好ましくは0.3〜0.6重量%の安定化剤を含む。
【0028】
このポリエチレンテレフタレートはいかなるポリエチレンテレフタレートでもよいが、通常は50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは85〜100重量%のエチレングリコール、及び50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは85〜100重量%のテレフタル酸、及び0〜50重量%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜15重量%の適当なコモノマーからなる、分子量Mnが10000〜50000のポリエチレンテレフタレートであり、分子量Mnが35000〜50000の高分子量ポリエチレンテレフタレート又は分子量Mnが10000〜25000の低分子量ポリエチレンテレフタレートが好ましく、分子量Mnが12000〜22000の低分子量ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
【0029】
ポリエチレンテレフタレートオリゴマーはまた、分子量Mnが3000〜12000であり、5000〜12000が好ましく、10000〜12000が特に好ましい。このモル質量は、ブロック共重合体で用いた方法と同様にして決定する。
【0030】
好ましいエチレングリコールのコモノマーは、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,4−ペンタンジオール、2−メチル−1,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,4−ジヒドロキシベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス(3−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン及び2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンである。
【0031】
好ましいテレフタル酸のコモノマーは、アジピン酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、セバシン酸、及びアゼライン酸である。
【0032】
ポリエチレンテレフタレート中には他の成分として、0.1〜5重量%の極少量、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.1〜2重量%の濃度で、3官能性又は4官能性コモノマー、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、又はこれらの混合物が存在してもよい。
【0033】
本発明によるポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロック共重合体は、成型物、パイプ、異形押出材、プリフォーム、容器、皿、繊維、フォイル、フィルム、ボトル及び各種発泡体の製造あるいは製造原料として適しており、例えば、押出し成形、射出成形、カレンダ成形、ブロー成形、圧縮成形、焼結や他の熱可塑性樹脂成形方法により加工される。
【0034】
本発明による(ポリエチレンテレフタレートとポリアミドからなる)ブロック共重合体は、好ましくはポリエチレンテレフタレートとのブレンド混合物の調製に用いられる。これらは特に無色透明な容器や射出成形物の製造、特定には飲料業界で用いられるプリフォームやボトルの製造に適している。この好ましい用途においては、ポリエチレンテレフタレート中に存在するブロック共重合体の量は、0.01〜15重量%の範囲が好ましく、0.02〜10重量%がより好ましく、0.03〜7重量%が特に好ましい。
【0035】
食品包装材として使用するためには、ブロックポリマーのペレットを抽出処理する。これにより残存ポリマー量を低減することができる。
【0036】
製造されたブロックポリマーをポリエチレンテレフタレートと混合すれば、ポリエチレンテレフタレート・マトリックス中でのポリアミドの相溶性が改善され、その結果、この混合物を容器、成形物やフォイルに用いる場合、高い透明性が得られることとなる。また同時に、好ましくない黄変を著しく改善することができる。
【実施例】
【0037】
実施例1
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドと、2重量%の低分子量ポリエチレンテレフタレートからなるブロック共重合体の製造
2070.4g(14.17mol)のアジピン酸をまず10リットルタンクに入れ、1714.1g(95.12mol)の水と1977.1g(14.52mol)のメタキシリレンジアミンを撹拌下に加え、この混合物を窒素雰囲気下220℃まで加熱し、水を10barの圧力下で蒸留により除いた。大気圧まで放圧後、窒素雰囲気下に260℃の温度で後縮合を1時間行った。すなわち、80gの低分子量ポリエチレンテレフタレート(IV=0.6、Mn=18500、2mol%のイソフタル酸により修飾)を攪拌速度を上げながら(80〜120rpm)相対粘度1.65[45分後]で加え、さらに5分後、400mbarで10分間減圧し、そして常圧に戻した。次の工程で、このポリマー溶融物を水浴に吐出しペレット化した。
【0038】
60重量%のフェノールと40重量%の1,1,2,2−テトラクロロエタン混合物中で0.5g/100mlの濃度で、インヘレント粘度(IV)を測定した。
【0039】
実施例2
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドと、5重量%の低分子量ポリエチレンテレフタレートからなるブロック共重合体の製造
このブロック共重合体を、200gの低分子量ポリエチレンテレフタレート(IV=0.6、Mn=18500、2mol%のイソフタル酸修飾)を用いた以外は実施例1と同様にして調整した。
【0040】
実施例3
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドと、1重量%の低分子量ポリエチレンテレフタレートからなるブロック共重合体の製造
このブロック共重合体を、40gの低分子量ポリエチレンテレフタレート(IV=0.6、Mn=18500、2mol%のイソフタル酸修飾)を用いた以外は実施例1と同様にして調整した。
【0041】
実施例4
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドと、0.5重量%の低分子量ポリエチレンテレフタレートからなるブロック共重合体の製造
このブロック共重合体を、20gの低分子量ポリエチレンテレフタレート(IV=0.6、Mn=18500、2mol%のイソフタル酸修飾)を用いた以外は実施例1と同様にして調整した。
【0042】
比較例A
ここでは三菱ガス化学から市販されているポリアミドMXD6007を用いた。
【0043】
結果を下記の表1に示す。
【0044】
【表1】

【0045】
*相対粘度:1gのポリアミド試料を100mlの96重量%硫酸中に溶解、ショット(Schott)社製50120ウベローデ粘度計2を用いてDIN EN ISO 1628−1により測定
【0046】
実施例I
プリフォームの製造
モッシ&ギソルフィ(Mossi & Ghisolfi)製95重量%のクリアターフ・アクア(Cleartuf Aqua)D82ポリエチレンテレフタレートペレットと、表1に記載の実施例及び比較例の5重量%共重合体のそれぞれを用いて、均一なペレット混合物を製造した。これらのペレット混合物を用いて、ボトルプリフォームの射出成形を行った。単金型アーブルグ(Arburg)320射出成形機を用いて、49gのプリフォームを275℃で製造した。
【0047】
実施例II
ボトルの製造
実施例Iで製造したプリフォームを、110℃、40barでシデル(Sidel)SB01ボトル製造機のボトル金型内でブローして、1.5リットルボトルを製造した。
【0048】
結果を下記の表2に示す。
【0049】
【表2】

【0050】
*ヘーズ:ガルドナー(Gardner)二点測定装置を用いてASTM D100392法により測定した

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマー。
【請求項2】
ポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法であって、
ポリアミドに、相対溶液粘度1.5〜2.2のポリエチレンテレフタレートを、0.1〜20barの圧力下240〜300℃の温度で加えることを特徴とするブロックポリマーの製造方法。
【請求項3】
ポリエチレンテレフタレートを0.1〜3barの圧力下、260〜300℃の温度で加える、請求項1に記載のポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法。
【請求項4】
ポリエチレンテレフタレートをポリアミドの製造工程中に加える、請求項1又は2に記載のポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法。
【請求項5】
ポリエチレンテレフタレートを大気圧で加える、請求項1〜2に記載のポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法。
【請求項6】
使用するポリエチレンテレフタレートとポリアミドの重量比が0.005:1〜1000:1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレートとメタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法。
【請求項7】
使用するポリエチレンテレフタレートとポリアミドの重量比が0.005:1〜0.1:1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリエチレンテレフタレートと、メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとからなるブロックポリマーの製造方法。
【請求項8】
メタキシリレンジアミンとアジピン酸とのポリアミドとポリエチレンテレフタレートから製造されるブロックポリマーであって、ポリアミドに、相対溶液粘度1.55〜2.1のポリエチレンテレフタレートを、0.1〜20barの圧力下、120〜300℃の温度で加えることにより製造されることを特徴とするブロックポリマー。

【公表番号】特表2008−523180(P2008−523180A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544790(P2007−544790)
【出願日】平成17年12月3日(2005.12.3)
【国際出願番号】PCT/EP2005/012983
【国際公開番号】WO2006/061160
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】