説明

ポリマーフィルムの延伸方法及び耳屑回収装置

【課題】耳屑を再利用した場合にもTACフィルムの品質を維持する。
【解決手段】先行フィルム3aの後端部と後行フィルム3bの先端部とを両面接合テープ41及び片面接合テープ42により接合する。TACフィルム3の両側縁部を、耳切装置43のカッタ44により切断する。TACフィルム3のスリット状に切り離された側縁部としての耳屑を、カットブロア45に搬送する。カットブロア45は、TACフィルム3の耳屑を細かくカットしてカットフィルム51とする。カットフィルム51を、第1搬送管53を通ってクラッシャー52に向けて搬送する。切換制御部57は、テープ検出センサ58からテープ検出信号が入力されると、切換板56を遮蔽位置から分岐位置まで回転させる。切換板56が分岐位置まで回転すると、第1搬送管53を搬送されるカットフィルム51は、回収容器54に搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマーフィルムの延伸方法及び耳屑回収装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ等の急速な発展・普及により、これら液晶ディスプレイの保護フィルム等に用いられるセルロースアシレートフィルム、特にトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)の需要が増大している。この需要の増大に伴い生産性の向上が望まれている。TACフィルムは、連続走行する支持体に、流延ダイを用いて、TACと溶媒とを含むドープを流延し、この流延膜を乾燥や冷却等により自己支持性を持たせた後に、支持体から剥がして、乾燥させて巻き取ることにより製造されている。このような溶液製膜方法では、溶融押出による製膜方法に比べて、異物が無く光学特性に優れたフィルムが得られる。
【0003】
溶液製膜方法において、前記ドープを受ける支持体として、バンドやドラムがある。バンドに比べてドラム方式の方が流延速度の向上が図り易い。また、支持体上で自己支持性を持たせるためには、乾燥の促進や冷却ゲル化といった手法が用いられる。一方、TACフィルムの光学特性、特にレタデーションを調節する方法として、延伸することが行われている。
【0004】
しかしながら、製膜速度と延伸速度とはその最適速度が異なり、製膜速度が律則となるため、製膜速度に合わせると、光学特性を上げるための延伸を十分に行うことができなくなる。そこで、溶液製膜ラインとは別にオフラインで延伸することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−311240号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のように、溶液製膜ラインとは別にオフラインで延伸する場合には、延伸を効率よく行うために連続して延伸することが好ましい。この場合には、先行するフィルムの後端に、後行するフィルムの先端を、接合テープを用いて接合することが考えられる。
【0006】
また、延伸後のフィルムにおいて、クリップ把持部分は製品として利用することができないため、この部分をフィルム送り方向で切り離し、耳屑として製品フィルムとは分離する必要がある。無駄の無い溶液製膜を行う観点からは、この耳屑をチップ状にしてドープ調製用に再利用することが好ましい。
【0007】
しかしながら、接合テープを用いてTACフィルムを接合する場合には、耳屑内に接合テープが混入してしまう。通常、接合テープは、TACフィルムとは成分が異なるため、耳屑をドープ調製用に再利用しようとすると、接合テープが不純物となってしまい、TACフィルムの品質が低下してしまうという新たな問題が発生する。このような問題は、TACフィルムに限らず、耳屑を製品として再利用する他のポリマーフィルムにもある。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、耳屑を再利用した場合にもポリマーフィルムの品質を維持することができるポリマーフィルムの延伸方法及び耳屑回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のポリマーフィルムの延伸方法は、先行するポリマーフィルムの後端に、後行するポリマーフィルムの先端を接合テープにより接合して前記ポリマーフィルムを連続させて供給する供給工程と、前記供給工程からの前記ポリマーフィルムの両側縁部を複数のクリップにより把持して搬送しながらフィルム幅方向に延伸する延伸工程と、延伸後の前記ポリマーフィルムの、フィルム幅方向中央部の製品部分からこの製品部分の両側に位置し前記クリップにより把持される部分をスリット状に切り離し耳屑とする裁断工程と、前記耳屑をカットブロアにより小片に切断して風送するカットブロア工程と、前記カットブロア工程で切断された小片のうち、前記接合テープを含む耳屑部分を、前記接合テープの位置情報に基づき、他の耳屑部分から分岐させる分岐工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記接合テープは、前記耳屑としてスリット状に切り離す裁断ラインを跨ぐように分断して貼り付けられることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の耳屑回収装置は、先行するポリマーフィルムの後端に、後行するポリマーフィルムの先端を接合テープにより接合して前記ポリマーフィルムを連続させて供給し、前記ポリマーフィルムの両側縁部を複数のクリップにより把持して搬送しながらフィルム幅方向に延伸する延伸設備に用いられ、延伸後に製品部分からクリップ把持部分をスリット状に切り離し、クリップ把持部分を耳屑として回収する耳屑回収装置において、前記耳屑を小片に切断して風送するカットブロアと、前記カットブロアの下流に設けられ、前記接合テープの位置情報に基づき、前記接合テープを含む耳屑部分を、他の耳屑部分から分岐させる分岐部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のポリマーフィルムの延伸方法によれば、カットブロア工程で切断された小片のうち、接合テープを含む耳屑部分を、接合テープの位置情報に基づき、他の耳屑部分から分岐させるから、ポリマーフィルム以外の不純物が混じることに起因する再利用後のポリマーフィルムの品質低下を防止することができる。
【0013】
また、本発明の耳屑回収装置によれば、接合テープを含む耳屑部分を、接合テープの位置情報に基づき、他の耳屑部分から分岐させるから、ポリマーフィルム以外の不純物が混じることに起因する再利用後のポリマーフィルムの品質低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、オフライン延伸装置2は、TACフィルム3を延伸するものであり、供給室4と、テンタ部5と、熱緩和室6と、冷却室7と、巻取室8とを備える。供給室4には、溶液製膜設備で製造され、ロール状にされたTACフィルム3が収納されており、供給ローラ9により、TACフィルム3をテンタ部5に供給する。
【0015】
テンタ部5に送られたTACフィルム3は、その両端部がクリップ15(図2参照)で把持されて搬送されながら加熱され、TACフィルム3がフィルム幅方向B(図2参照)に延伸される。テンタ部5は、TACフィルム3を幅方向に100.5%〜300%延伸することが好ましい。
【0016】
供給室4とテンタ部5との間には、リザーバ10が設けられている。リザーバ10では、後述するフィルム接合処理に必要な時間分以上のループを形成した後に、TACフィルム3をテンタ部5に送り出している。
【0017】
図2に示すように、テンタ部5は、TACフィルム3をフィルム搬送方向Aに搬送してフィルム幅方向Bに延伸するものであり、第1レール11と、第2レール12と、これらレール11,12に案内される第1,第2チェーン(エンドレスチェーン)13,14とを備えている。テンタ部2の内部は、高温状態に保持されている。また、必要に応じて、テンタ部5を、フィルム搬送方向Aで複数のゾーンを分けて、ゾーン毎に、フィルム加熱条件を変えるようにしてもよい。例えば、フィルム搬送方向Aに順に、予熱ゾーン、加熱ゾーン、熱緩和ゾーンを設けるとよい。
【0018】
第1,第2チェーン13,14には、クリップ15が一定の間隔で多数取り付けられている。このクリップ15は、TACフィルム3の側縁部を把持しながら、各レール11,12に沿って移動することで、TACフィルム3をフィルム幅方向Bに延伸する。なお、本実施形態では、延伸前のTACフィルム3の幅を100%としたとき、延伸後の幅が103%となるように延伸するが、これに限定されることなく、延伸倍率は所望の光学特性等に合わせて適宜変更されるものである。
【0019】
第1,第2チェーン13,14は、原動スプロケット21,22及び従動スプロケット23,24の間に掛け渡されており、これらスプロケット21〜24の間では、第1チェーン13は第1レール11によって、第2チェーン14は第2レール12によって案内される。原動スプロケット21,22はテンタ出口27側に設けられており、これらは図示しない駆動機構により回転駆動され、従動スプロケット23,24はテンタ入口26側に設けられている。
【0020】
図3に示すように、クリップ15は、クリップ本体31とレール取付部32とから構成されている。クリップ本体31は、略コ字形状のフレーム33とフラッパ34とから構成されており、フラッパ34は、取付軸33aによりフレーム33に回動自在に取り付けられている。フラッパ34は鉛直状態となるフィルム把持位置(閉位置)と、開放部材40に係合頭部34aが接触して斜めに回転した状態となる開放位置(図3参照)との間で変位し、通常は自重によりフィルム把持位置となるように付勢されている。フィルム把持位置PAでは、フィルム把持面33bとフラッパ下面34bとによりTACフィルム3が把持される。
【0021】
レール取付部32は、取付フレーム35と、ガイドローラ36,37,38とから構成されている。取付フレーム35には、第1チェーン13または第2チェーン14が取り付けられる。ガイドローラ36〜38は、原動スプロケット21,22の各支持面に接触するか、第1レール11または第2レール12の支持面に接触するかして、回転する。これにより、各スプロケット21,22や各レール11,12からクリップ本体31が脱落することなく、各レール11,12に沿って案内される。
【0022】
スプロケット21〜24に近接して、クリップ15の開放部材40が配置されている。この開放部材40は、テンタ入口26の従動スプロケット23,24では、フィルム把持位置PAの前で、クリップ15の係合頭部34aに接触してこれを開放状態にし、TACフィルム3の側縁部の受け入れを可能にする。そして、フィルム把持位置PAを通過するときに開放部材40が前記係合頭部34aから離れ、クリップ15が開放位置から把持位置にセットされて、TACフィルム3の側縁部が把持される。同様にして、テンタ出口27の原動スプロケット21,22では、TACフィルム3の把持解除位置PBで開放部材40によりクリップ15が開放位置にされて、TACフィルム3の側縁部の把持が開放される。
【0023】
図4に示すように、テンタ部5でTACフィルム3を連続して延伸させるために、供給室4にセットされたTACフィルム(先行フィルム)3aの後端部と、新たなTACフィルム(後行フィルム)3bの先端部とを、両面接合テープ41及び片面接合テープ42を用いて接合する。各接合テープ41,42の基材及び粘着剤の材質や厚みは特に限定されず、例えばポリエステルフイルム基材とアクリル系粘着剤などの市販のものを用いることができる。一般的には、各接合テープ41,42の基材としてはポリエステル等から構成される場合が多い。
【0024】
先行フィルム3aの後端部と、後行フィルム3bの先端部とを両面接合テープ41により接合するときには、先ず、先行フィルム3aの後端部の上面に両面接合テープ41を貼り付ける。次に、後行フィルム3bの先端部を、先行フィルム3aの後端部の上に載せて、両面接合テープ41により接合する。そして、先行フィルム3aの後端部の後端側縁部3cと、後行フィルム3bの先端部の先端側縁部3dとを、片面接合テープ42により接合する。この接合は、リザーバ10よりも上流側で行われ、TACフィルム3の接合時、テンタ部5には、リザーバ10に収納されていたTACフィルム3が搬送されるから、テンタ部5を停止させることなく、TACフィルム3の接合を行うことができる。この接合は、機械により自動的に行うようにしてもよいし、簡易システムの場合には、人手により行うようにしてもよい。自動接合装置を用いる場合には、接合する先端部及び後端部を所定の位置に位置決めした後に両面接合テープ供給手段により、所定の位置に両面接合テープ41を供給して接着する。次に、この両面接合テープ41を挟むように先端部及び後端部を重ね合わせた後に圧着して両者を接合する。次に、片面接合テープ42を所定位置に供給して先端部及び後端部を接合する。
【0025】
図1に示すように、TACフィルム3は、テンタ部5で延伸された後、耳切装置43に搬送される。TACフィルム3の両側縁部は、耳切装置43のカッタ44によりその両側縁部(クリップ15により把持される部分)が切断され、スリット状に切り離された側縁部としての耳屑は、カットブロア45に搬送される。耳切装置43により両側縁部が切断され製品部分となるTACフィルム3は、熱緩和室6に送られる。
【0026】
熱緩和室6には、多数のローラ46が備えられており、TACフィルム3はローラ46により熱緩和室6内を搬送されて熱緩和された後、冷却室7に送られる。なお、熱緩和室6では、送風機(図示せず)から所望の温度の風が送風される。このときの風の温度は、20℃〜250℃であることが好ましい。
【0027】
熱緩和後のTACフィルム3は、冷却室7で30℃以下に冷却された後、巻取室8に送られる。巻取室8の内部には、巻取ローラ48、プレスローラ49が設けられている。巻取室8に送られたTACフィルム3は、巻取ローラ48で巻き取られる。この際に、プレスローラ49で押圧されて巻き取られる。
【0028】
図5に示すように、両面接合テープ41と片面接合テープ42とは、耳切装置43のカッタ44により耳屑として切り離される裁断ラインを跨ぐように分断して貼り付けられている。これにより、カッタ44に両面接合テープ41及び片面接合テープ42が付着することがなく、各テープ41,42の粘着部が付着することによるカッタ44の汚れ及び切れ味の低下を抑制することができる。
【0029】
図6に示すように、カットブロア45は、搬送されたTACフィルム3の耳屑を細かくカットする。このカットされた耳屑小片からなるカットフィルム51は、クラッシャー52に向けて搬送される。
【0030】
カットブロア45とクラッシャー52とは、第1搬送管53により接続されており、カットブロア45でカットされたカットフィルム51は、第1搬送管53を通ってクラッシャー52に向けて搬送される。第1搬送管53の内部は、カットブロア45からクラッシャー52に向けて、図示しない送風機により送風されており、カットフィルム51が、この風に乗って搬送される。第1搬送管53には、カットフィルム51を回収容器54に搬送するための第2搬送管55が連結されており、第1搬送管53には、カットフィルム51を回収容器54に搬送するための開口53aが形成されている。
【0031】
第1搬送管53の内部には、開口53aを遮蔽する遮蔽位置(図6(A))と開放する分岐位置(図6(B))との間で回転可能な切換板56が設けられている。切換板56は、モータやCPUを有する切換制御部57により、遮蔽位置と分岐位置との間で回転される。切換板56が遮蔽位置になると、第1搬送管53に搬送されたカットフィルム51は、クラッシャー52に搬送される。切換板56が分岐位置になると、第1搬送管53に搬送されたカットフィルム51は、回収容器54に搬送される。切換制御部57は、通常時には、切換板56を遮蔽位置に位置するように制御する。
【0032】
耳切装置43には、片面接合テープ42を検出するテープ検出センサ58が設けられており、テープ検出センサ58は、片面接合テープ42を検出したときに、切換制御部57にテープ検出信号を出力する。切換制御部57は、テープ検出信号が入力されたことに応答して、切換板56を遮蔽位置から分岐位置まで回転させる。切換板56が分岐位置まで回転すると、第1搬送管53を搬送されるカットフィルム51は、回収容器54に搬送される。
【0033】
そして、所定時間(片面接合テープ42が貼り付けられた部分のカットフィルム51が切換板56を通過するまでの時間よりも長い時間)経過後に、切換板56を分岐位置から遮蔽位置まで回転させる。これにより、片面接合テープ42が貼り付けられたカットフィルム51は、回収容器54に回収され、クラッシャー52に送られることがない。回収容器54に回収されたカットフィルム51は、片面接合テープ42を含んでいるため、再利用不能であり、廃棄される。なお、テープ検出センサ58を設ける位置は、切換板56よりも上流側であれば適宜変更可能である。本実施形態では、片面接合テープ42を含むカットフィルム51を、他のカットフィルム51から分岐させる分岐部は、切換板56と切換制御部57とを備えて構成されている。
【0034】
クラッシャー52に搬送されたカットフィルム51は粉砕されてチップとなる。このチップはドープ調製用に再利用されるので、この方法はコストの点において有効である。クラッシャー52に搬送されたカットフィルム51には、片面接合テープ42が含まれていないため、再利用時に片面接合テープ42を除去する手間を省くことができる。
【0035】
TACフィルム3は、周知の溶液製膜方法で製造されるものであればよく、例えば、特開2005−104148号公報に記載されているTACフィルムを用いることができる。特に、製膜速度の向上を図るべく、冷却した流延ドラムの周面に、TACと溶媒とを含むドープを流延し、この流延膜が冷却ゲル化して自己支持性を有した後に剥ぎ取って、ピンテンタを経て乾燥させ巻取り収納したTACフィルムに対して、本発明を実施することにより、効率よく且つ無駄なく光学特性に優れたTACフィルムを製造することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、ポリマーフィルムとしてTACフィルム3を用いて説明を行ったが、TACフィルム3に限定されることなく、本発明は各種ポリマーフィルムに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】オフライン延伸装置を示す平面図である。
【図2】テンタ部を示す平面図である。
【図3】クリップを示す側面図である。
【図4】先行フィルムと後行フィルムと両面接合テープとを示す斜視図である。
【図5】先行フィルムと後行フィルムと両面接合テープと片面接合テープとカッタとを示す平面図である。
【図6】第1搬送管と第2搬送管と切換板とを示す側面断面図である。
【符号の説明】
【0038】
2 オフライン延伸装置
3 TACフィルム
3a 先行フィルム
3b 後行フィルム
5 テンタ部
15 クリップ
41 両面接合テープ
42 片面接合テープ
43 耳切装置
44 カッタ
45 カットブロア
51 カットフィルム
52 クラッシャー
53 第1搬送管
54 回収容器
55 第2搬送管
56 切換板
57 切換制御部
58 テープ検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先行するポリマーフィルムの後端に、後行するポリマーフィルムの先端を接合テープにより接合して前記ポリマーフィルムを連続させて供給する供給工程と、
前記供給工程からの前記ポリマーフィルムの両側縁部を複数のクリップにより把持して搬送しながらフィルム幅方向に延伸する延伸工程と、
延伸後の前記ポリマーフィルムの、フィルム幅方向中央部の製品部分からこの製品部分の両側に位置し前記クリップにより把持される部分をスリット状に切り離し耳屑とする裁断工程と、
前記耳屑をカットブロアにより小片に切断して風送するカットブロア工程と、
前記カットブロア工程で切断された小片のうち、前記接合テープを含む耳屑部分を、前記接合テープの位置情報に基づき、他の耳屑部分から分岐させる分岐工程と、を備えることを特徴とするポリマーフィルムの延伸方法。
【請求項2】
前記接合テープは、前記耳屑としてスリット状に切り離す裁断ラインを跨ぐように分断して貼り付けられることを特徴とする請求項1記載のポリマーフィルムの延伸方法。
【請求項3】
先行するポリマーフィルムの後端に、後行するポリマーフィルムの先端を接合テープにより接合して前記ポリマーフィルムを連続させて供給し、前記ポリマーフィルムの両側縁部を複数のクリップにより把持して搬送しながらフィルム幅方向に延伸する延伸設備に用いられ、延伸後に製品部分からクリップ把持部分をスリット状に切り離し、クリップ把持部分を耳屑として回収する耳屑回収装置において、
前記耳屑を小片に切断して風送するカットブロアと、
前記カットブロアの下流に設けられ、前記接合テープの位置情報に基づき、前記接合テープを含む耳屑部分を、他の耳屑部分から分岐させる分岐部と、を備えることを特徴とする耳屑回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−238680(P2008−238680A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84426(P2007−84426)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】