説明

ポンプベースの水平度測定方法

【課題】ポンプベース44の取付面を覆うフランジ部48を取り外さずに、ポンプベース44の取付面の水平度を測定できる方法を提供する。
【解決手段】フランジ部48に穿設された複数のボルト挿通孔1からボルト71を取り外し、それらのボルト挿通孔1に計測用部材4を挿入する。複数の計測用部材1は、その外径をボルト挿通孔1の内径よりも小さくポンプベース44に螺設されたねじ孔2の内径よりも大きく設定し、またボルト挿通孔1への挿入により下端がポンプベース44の取付面に当接して上端部がフランジ部48よりも上方に突出するように設定し、しかも下端より上端部に設けた測定部位までの挿入方向の寸法を全て同じに設定する。複数のボルト挿通孔1にそれぞれ挿入された複数の計測用部材4の測定部位の垂直方向のレベル差を計測手段で計測して、ポンプベース44の取付面の水平度を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立軸ポンプが設置されるポンプベースの取付面の水平度を測定する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
立軸ポンプの設置構造を、図6および図7を参照して簡単に説明する。図6は、立軸ポンプの全体の構成図である。図7は、図6のA−A断面矢視拡大図である。図6および図7において、吸込水槽41の上方に配設されたポンプ設置床42にポンプ設置孔43が設けられ、このポンプ設置孔43を囲んでポンプベース44がポンプ設置床42に設けられたモルタル層45にアンカーボルト46、46…で固定される。そして、このポンプベース44に、立軸ポンプ60の吊り下げ管47のフランジ部48がボルト71、71…でボルト接合されて固定されている。吊り下げ管47の下方には、揚水管49とポンプケーシング50およびベルマウス51が順次に連結されて、吸込水槽41内の水面下に吊り下げられている。また、吊り下げ管47の上方には、吐出エルボ52の下端のフランジ部53がボルト72、72…でボルト接合されて固定され、その他端側に吐出管54がフランジ接合により適宜に連結される。さらに、吐出エルボ52には、回転軸55が外壁を貫通して、垂直に吊り下げ管47の軸芯位置に回転自在に配設される。この回転軸55の下端部には図示しない羽根車が配設され、上端部は軸継手56、57を介して図示しない減速装置の出力軸58に駆動連結される。減速装置が、駆動装置に連結されることは勿論である。
【0003】
かかる構成の立軸ポンプ60にあっては、騒音や振動を生じさせないためには、回転軸55の軸芯がずれたりぶれたりすることなしに、垂直方向に一直線状に配設されることが重要である。そこで、立軸ポンプ60を設置する際には、吊り下げ管47が設置されるポンプベース44の取付面の水平度を測定し、水平度が許容基準から外れている場合には、取付面上にシム等の調整部材を入れて、吊り下げ管47のフランジ部48が水平に取り付けられて、回転軸55の軸芯が垂直となるように適正に据え付けられなければならない。
【0004】
そして、立軸ポンプ60のオーバーホールの際には、吐出エルボ52や吊り下げ管47や揚水管49やポンプケーシング50およびベルマウス51が取り外されて分解され、それぞれ必要な補修がなされる。それらの補修が完了して再び立軸ポンプ60を組み立て据え付ける際には、ポンプベース44の取付面の水平度が測定され、吊り下げ管47のフランジ部48が水平となるように調整されて組み立てられる。ここで、シム等ではフランジ部48の水平度が十分に調整できない場合には、ポンプベース44をモルタル層45からはつり出して工場に搬送し、工場にて水平度が得られるように切削加工がなされた後に、再び据え付け現場に搬送されて取り付けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
立軸ポンプ60にあっては、ポンプベース44に吊り下げ管47のフランジ部48がボルト接合されて配設固定されている状態にあっては、ポンプベース44の取付面が吊り下げ管47のフランジ部48で覆われており、その水平度を測定することができない。そこで、吊り下げ管47が取り外されるオーバーホールを待って、ポンプベース44の取付面の水平度の測定がなされていた。
【0006】
しかるに、地震等によってポンプ建屋等の土木構造物に傾きが生じた虞がある場合には、直ちにポンプベース44の水平度の測定が必要である。なぜならば、立軸ポンプ60の回転軸55の軸芯がずれた状態で長期間運転すると、振動や騒音が著しくなるだけでなく、軸継手56、57および図示しない軸受け等に過大な負荷が加わり損傷して、運転が不可能となる重大な事態となる虞がある。そこで、ポンプベース44から吊り下げ管47を取り外すことなしに、ポンプベース44の取付面の水平度を測定できることが望まれる。
【0007】
また、オーバーホールの際にも、分解する前に予め水平度の測定が可能であれば、ポンプベース44をモルタル層45からはつり出して工場での切削加工が必要であるか否かを予め予測し得る。これは、オーバーホールに必要な期間や費用等をより正確に算定することが可能である。
【0008】
ところで、横軸ポンプにあっては、回転軸の軸芯がずれることなく水平に一直線状に配設されることが重要である。そこで、回転軸の水平度を測定するための技術が、特開2005−91055号公報(特許文献1)に示されている。この技術は、回転軸を水平に支持する上下のハウジングのフランジ部の接合面の水平度を測定するようにしたものであり、上下のハウジングの接合されたフランジ部を上下から挟み込む部材が必要である。そこで、本発明のごときポンプベース44がポンプ設置床42に固定されている構造では、挟み込む部材を用いることができず、特許文献1記載の技術を適用することができない。
【特許文献1】特開2005−91055号公報
【0009】
本発明は、上述したごとき事情に鑑みてなされたもので、ポンプベースの取付面を覆うフランジ部を取り外すことなしに、ポンプベースの取付面の水平度を測定できるようにしたポンプベースの水平度測定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するために、本発明のポンプベースの水平度測定方法は、立軸ポンプの吊り下げ管のフランジ部がボルト接合されて固定されているポンプベースの水平度を測定する方法であって、前記フランジ部に穿設された複数のボルト挿通孔からボルトを取り外し、それらのボルト挿通孔に計測用部材を挿入し、複数の前記計測用部材は、その外径が前記ボルト挿通孔の内径よりも小さいとともに前記ポンプベースに螺設されたねじ孔の内径よりも大きく設定され、また前記ボルト挿通孔への挿入により下端が前記ポンプベースの上面に当接するとともに上端部が前記フランジ部よりも上方に突出するように設定され、しかも前記下端より前記上端部に設けた測定部位までの挿入方向の寸法が同じに設定され、複数の前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入された複数の前記計測用部材の前記測定部位の垂直方向のレベル差を計測手段で計測して、前記ポンプベースの水平度を測定する。
【0011】
また、立軸ポンプの吐出エルボのフランジ部がボルト接合されて固定されているポンプベースの水平度を測定する方法であって、前記フランジ部に穿設された複数のボルト挿通孔からボルトを取り外し、それらのボルト挿通孔に計測用部材を挿入し、複数の前記計測用部材は、その外径が前記ボルト挿通孔の内径よりも小さいとともに前記ポンプベースに螺設されたねじ孔の内径よりも大きく設定され、また前記ボルト挿通孔への挿入により下端が前記ポンプベースの上面に当接するとともに上端部が前記フランジ部よりも上方に突出するように設定され、しかも前記下端より前記上端部に設けた測定部位までの挿入方向の寸法が同じに設定され、複数の前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入された複数の前記計測用部材の前記測定部位の垂直方向のレベル差を計測手段で計測して、前記ポンプベースの水平度を測定するようにしても良い。
【0012】
そして、前記計測用部材は、前記下端を挿入方向に対して直交する平面に形成することができる。
【0013】
さらに、前記計測用部材は、上端を挿入方向に対して直交する平面に形成して、この上端の平面を前記測定部位とすることもできる。
【0014】
そしてまた、複数の前記計測用部材の前記計測部位の垂直方向のレベル差を、Yレベルで計測することも可能である。
【0015】
そしてさらに、前記計測用部材の前記計測部位を、ストレートエッジを裁置できるように形成し、2つの前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入した2つの前記計測用部材の前記計測部位に渡して前記ストレートエッジを架設し、この架設された前記ストレートエッジの水平度を水準器で計測することも可能である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1および2記載のいずれのポンプベースの水平度測定方法にあっても、ポンプベースに吊り下げ管または吐出管のフランジ部をボルト接合した状態で、数本のボルトを取り外し、そのボルト挿通孔に計測用部材を挿入してその下端をポンプベースの上面に当接させるので、これらのボルト挿通孔に挿入された計測用部材の垂直方向のレベル差を測定すれば、ポンプベースの取付面の水平度を測定することができる。
【0017】
請求項3記載のポンプベースの水平度測定方法にあっては、計測用部材の下端を挿入方向に対して直交する平面に形成したので、計測用部材がボルト挿通孔の壁に寄りかかって挿入されるようなことがなく、ポンプベースの取付面に対して直交する方向に自立した状態に裁置され、ボルト挿通孔に挿入された複数の計測用部材の垂直方向のレベル差を計測することで、ポンプベースの取付面の水平度を確実に測定できる。
【0018】
請求項4記載のポンプベースの水平度測定方法にあっては、計測用部材の上端を挿入方向に対して直交する平面に形成し、この平面をを計測部位としたので、ボルト挿通孔に挿入された複数の計測用部材の上端の平面の垂直方向のレベル差を測定することで、ポンプベースの取付面の水平度を確実に測定できる。
【0019】
請求項5記載のポンプベースの水平度測定方法にあっては、ボルト挿通孔に挿入された複数の計測用部材の測定部位の垂直方向のレベル差を、Yレベルで測定することで、容易にポンプベースの取付面の水平度を測定できる。
【0020】
請求項6記載のポンプベースの水平度測定方法にあっては、計測用部材にストレートエッジを裁置できる計測部位を形成し、2つの計測用部材の計測部位に渡してストレートエッジを架設し、このストレートエッジ上に水準器を裁置するなどして、2つの計測用部材が挿入されたボルト挿通孔に臨むポンプベースの取付面の水平度が測定できる。そこで、複数箇所でそれぞれに水平度を測定すれば、ポンプベースの取付面の全体の水平度を測定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本発明のポンプベースの水平度測定方法で用いる計測用部材の外観図であり、(a)は正面図であり、(b)は底面図である。図2は、ポンプベースに螺設されたねじ孔と吊り下げ管のフランジ部に穿設されたボルト挿通孔の断面図である。図3は、ストレートエッジと水準器を用いて水平度を測定する方法を説明する平面図である。図4は、図3のB−B断面矢視図である。図1ないし図4において、図6および図7に示すものと同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0022】
まず、本発明のポンプベースの水平度測定方法で用いる計測用部材4は、挿入部5と天部6とからなる。挿入部5は、吊り下げ管47のフランジ部48に穿設したボルト挿通孔1の径D1よりも僅かに小さいとともにポンプベース44に螺設されたねじ孔2の内径D2よりも大きな外径D3を有する円柱形である。そして、挿入部5の下端は、円柱形の軸芯に対して、すなわち挿入方向に対して直交する平面7に形成される。また、挿入部5の挿入方向の長さが吊り下げ管47のフランジ部48の厚さよりも大きく設定される。天部6は、挿入部5より大きな外径でその上端が計測部位として挿入方向に対して直交する平面8に形成されている。なお、複数の計測用部材4、4…は、それぞれに物理的には全く同じ形状寸法に形成される。
【0023】
そして、ポンプベース44に吊り下げ管47のフランジ部48がボルト接合された状態で、ボルト接合している2本のボルト71、71を取り外し、代わりにボルト挿通孔1、1にそれぞれ計測用部材4、4の挿入部5、5を挿入する。すると、計測用部材4、4の下端の平面7、7がねじ孔2、2の周縁部で段差状に露出するポンプベース44の取付面に当接した状態となる。さらに、ボルト挿通孔1、1に挿入された2つ計測用部材4、4の上端の計測部位としての平面8、8に渡って、ストレートエッジ10を裁置架設し、その上に水準器11を裁置して、2つの計測用部材4、4の上端の平面8、8の水平度を測定する。ここで、複数の計測用部材4、4…は、それぞれに物理的には全く同じ形状寸法に形成されているので、上端の平面8、8の水平度を測定することは、下端の平面7、7が当接するポンプベース44の取付面の水平度を測定することに等しい。かかる水平度の測定を、吊り下げ管47の周囲で均等分割された位置にある少なくとも4箇所で、フランジ部48からボルト71、71を取り外してそれぞれに水平度を測定すれば、ポンプベース44の取付面の水平度を測定することができる。
【0024】
上記説明では、2本ずつボルト71、71を取り外して、取り外された位置に臨むポンプベース44の取付面の水平度を順次に測定するが、4本のボルト71、71…を予め取り外して、代わりにそれぞれのボルト挿通孔1、1…に測定用部材4、4…を挿入し、そのうちの2本の計測用部材4、4を用いて順次にポンプベース44の取付面の水平度を測定しても良い。また、天部6は、平面形状をストレートエッジ10を裁置し易いように挿入部5よりも太径としているが、かかる形状に限られない。また、平面形状は円形でなくても良い。
【0025】
次に、本発明の第2実施例を図5を参照して説明する。図5は、Yレベルを用いてポンプベースの水平度を測定する方法を説明する図である。図5において、図1ないし図4および図6および図7に示すものと同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0026】
図5に示す本発明のポンプベースの水平度測定方法の第2実施例において、計測用部材4の上端に、挿入方向で垂直に計測部位として直尺15が立設される。そこで、複数のボルト71、71…を取り外して、それらのボルト挿通孔1、1…に直尺15、15…がそれぞれに設けられた測定用部材4、4…を挿入する。そして、ポンプ設置床42に適宜に設置したYレベル16により、それぞれの計測用部材4、4…の直尺15、15…の垂直方向のレベル差を測定すれば良い。簡単にポンプベース44の取付面の水平度を測定することができる。なお、この計測用部材4の上端に、挿入方向で垂直に直尺15を配設する構造にあっては、天部6を省いて挿入部5の上端に直接に直尺15を立設しても良い。
【0027】
ところで、立軸ポンプ60には、上記実施例のごとく、吊り下げ管47のフランジ部48がポンプベース44にボルト接合される構造に限られず、図8に示すごとく、吐出エルボ52のフランジ部53が直接にポンプベース44にボルト接合される別の構造のものもある。図8は、別の構造の立軸ポンプの全体の構成図である。
【0028】
かかる構造の立軸ポンプ60にあっても、ポンプベース44に吐出エルボ52のフランジ部53をボルト接合するボルト72、72…を適宜に取り外して、そこに計測用部材4、4…を挿入して、計測用部材4、4…の計測部位の水平度を測定することで、ポンプベース44の取付面の水平度を測定することができる。計測用部材4、4…の挿入部5、5…は、吐出エルボ52のフランジ部53に穿設されたボルト挿通孔の径よりも僅かに小さいとともにポンプベース44に螺設されたねじ孔2、2…の内径よりも大きな径を有する円柱形であることは、容易に理解されるであろう。
【0029】
なお、上記実施例にあっては、計測用部材4、4…の挿入部5、5…の下端が挿入方向に対して直交する平面7、7…であるが、かかる平面に限られず、挿入部5、5…の下端がポンプベース44の取付面に当接するように周縁部分が挿入方向に対して直交する平面内にあれば良く、下端面の中央に凹部等が形成されていても良く、また挿入部5が円筒であっても良い。さらに、挿入部5、5…の下端の周縁部分に複数の突起を設け、それらの突起の下方先端が挿入方向に対して直交する平面内にあるようにして、ポンプベース44のねじ孔aの周囲の取付面上に突起の先端が当接するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明のポンプベースの水平度測定方法で用いる計測用部材の外観図であり、(a)は正面図であり、(b)は底面図である。
【図2】ポンプベースに螺設されたねじ孔と吊り下げ管のフランジ部に穿設されたボルト挿通孔の断面図である。
【図3】ストレートエッジと水準器を用いて水平度を測定する方法を説明する平面図である。
【図4】図3のB−B断面矢視図である。
【図5】Yレベルを用いてポンプベースの水平度を測定する方法を説明する図である。
【図6】立軸ポンプの全体の構成図である。
【図7】図6のA−A断面矢視拡大図である。
【図8】別の構造の立軸ポンプの全体の構成図である。
【符号の説明】
【0031】
1 ボルト挿通孔
2 ねじ孔
4 計測用部材
5 挿入部
6 天部
7、8 平面
10 ストレートエッジ
11 水準器
16 Yレベル
41 吸込水槽
42 ポンプ設置床
43 ポンプ設置孔
44 ポンプベース
45 モルタル層
46 アンカーボルト
47 吊り下げ管
48、53 フランジ部
49 揚水管
50 ポンプケーシング
51 ベルマウス
52 吐出エルボ
54 吐出管
55 回転軸
56、57 軸継手
58 出力軸
60 立軸ポンプ
71、72 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立軸ポンプの吊り下げ管のフランジ部がボルト接合されて固定されているポンプベースの水平度を測定する方法であって、前記フランジ部に穿設された複数のボルト挿通孔からボルトを取り外し、それらのボルト挿通孔に計測用部材を挿入し、複数の前記計測用部材は、その外径が前記ボルト挿通孔の内径よりも小さいとともに前記ポンプベースに螺設されたねじ孔の内径よりも大きく設定され、また前記ボルト挿通孔への挿入により下端が前記ポンプベースの上面に当接するとともに上端部が前記フランジ部よりも上方に突出するように設定され、しかも前記下端より前記上端部に設けた測定部位までの挿入方向の寸法が同じに設定され、複数の前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入された複数の前記計測用部材の前記測定部位の垂直方向のレベル差を計測手段で計測して、前記ポンプベースの水平度を測定することを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。
【請求項2】
立軸ポンプの吐出エルボのフランジ部がボルト接合されて固定されているポンプベースの水平度を測定する方法であって、前記フランジ部に穿設された複数のボルト挿通孔からボルトを取り外し、それらのボルト挿通孔に計測用部材を挿入し、複数の前記計測用部材は、その外径が前記ボルト挿通孔の内径よりも小さいとともに前記ポンプベースに螺設されたねじ孔の内径よりも大きく設定され、また前記ボルト挿通孔への挿入により下端が前記ポンプベースの上面に当接するとともに上端部が前記フランジ部よりも上方に突出するように設定され、しかも前記下端より前記上端部に設けた測定部位までの挿入方向の寸法が同じに設定され、複数の前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入された複数の前記計測用部材の前記測定部位の垂直方向のレベル差を計測手段で計測して、前記ポンプベースの水平度を測定することを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。
【請求項3】
請求項1または2記載のポンプベースの水平度測定方法において、前記計測用部材は、前記下端を挿入方向に対して直交する平面に形成したことを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。
【請求項4】
請求項1または2記載のポンプベースの水平度測定方法において、前記計測用部材は、上端を挿入方向に対して直交する平面に形成して、この上端の平面を前記測定部位としたことを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。
【請求項5】
請求項1または2記載のポンプベースの水平度測定方法において、複数の前記計測用部材の前記計測部位の垂直方向のレベル差を、Yレベルで計測することを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。
【請求項6】
請求項1または2記載のポンプベースの水平度測定方法において、前記計測用部材の前記計測部位を、ストレートエッジを裁置できるように形成し、2つの前記ボルト挿通孔にそれぞれ挿入した2つの前記計測用部材の前記計測部位に渡して前記ストレートエッジを架設し、この架設された前記ストレートエッジの水平度を水準器で計測することを特徴とするポンプベースの水平度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−8747(P2008−8747A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−179353(P2006−179353)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000151058)株式会社電業社機械製作所 (21)
【Fターム(参考)】