説明

ポンプ及びヒートポンプ装置

【課題】ポンプの信頼性を向上させることができるポンプ及びヒートポンプ装置を提供する。
【解決手段】ロータ部21と、ステータ17aと、羽根車25、吸水口22、吐出口23が形成された上ケーシング24を有して羽根車25の回転で吸水口22から液体を吸水し、吐出口23から吐出するポンプ部26と、ロータ部21を略釜形状の内部に収容してポンプ部26とステータ17aとを隔離する下ケーシング15と、ステータ17aに電力を供給する駆動素子30と、駆動素子30の熱を放熱する放熱板31と、下ケーシング15の一部と放熱板31との両方に接触し、放熱板31から下ケーシング15の一部へ駆動素子30の熱を伝える伝熱板32とを備え、駆動素子30の熱は、放熱板31、伝熱板32、下ケーシング15の一部、及び下ケーシング15の内部の液体の順に伝わることで放熱されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ及びこのポンプを使用したヒートポンプ装置に関し、特に、キャンド方式のポンプ及びこのキャンド方式のポンプを使用したヒートポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のポンプとして、例えば、「固定子部をモールド樹脂で一体に成形したモールド固定子と、回転子組立と、ブラケットとを備えるモールド電動機であって、前記固定子部は、電磁鋼板を積層して構成され複数のスロットを有する固定子鉄心に絶縁部材を取り付け、前記スロットに巻線が施されて形成される固定子と、前記固定子と反対側の面に実装され、当該モールド電動機を駆動する駆動素子と、前記固定子側の面に実装され、当該モールド電動機の温度を監視する感温抵抗素子とを有し、前記絶縁部材の一方の軸方向端部に固定される基板と、前記駆動素子に取り付けられ、前記基板と略平行に配置されるとともに、前記感温抵抗素子と軸方向に対向するように配置され、該駆動素子の発熱を放熱する放熱板とを備えた」というものがある。このようなものにおいては、「駆動素子12には放熱板21(例えば、アルミ板)が別途取り付けられており、駆動素子12の温度上昇を放熱板21で逃がす構造となっている。」とされている(特許文献1参照)。
【0003】
従来のポンプとして、例えば、「コイル31を有するステータ3と、コイル31への通電制御を行う制御基板4と、制御基板4の通電制御により回転するロータ2と、ステータ3及び制御基板4を収容する収容室16を有するフレーム12と、フレーム12に取り付けられ収容室16に突出した凸設部5と、収容室16に充填材6として充填された伝熱性部材と、からなっている。そして、制御基板4は外部から供給された電力をモータの駆動電力に変換する半導体素子41を備えており、上記半導体素子41の放熱面が凸設部5の受熱面に対向すると共に、半導体素子41の放熱面と上記放熱面に対向する凸設部5の受熱面の間に上記充填材6が充填されている」というものがある。このようなものにおいては、「半導体素子41と凸設部5の対向する二面の間に充填材6が充填されているため、半導体素子41が凸設部5やフレーム12に直接接触することのないものとなる。そして、半導体素子41に生じた熱は充填材6である伝熱性部材から凸設部5を介してフレーム12に伝達されて外部に放出される。」とされている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−93962号公報(段落[0007]及び[0016])
【特許文献2】特開2010−273443号公報(段落[0010])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のポンプ(特許文献1)においては、モールド電動機を駆動するための駆動素子の放熱板は、固定子や駆動素子を実装する基板と共に、一体的に樹脂にモールドされて形成されていた。そのため、駆動素子が発生する熱は、外部に十分に熱伝導されていなかった。そのため、効率良く放熱が行われているわけではなかった。
【0006】
また、従来のポンプ(特許文献2)においては、外郭の金属性フレームの内部に設けられた凸設部は、充填材を介して、制御基板に供給された電力をモータの駆動電力に変換する半導体素子と接触していた。そのため、半導体素子が発生する熱は、充填剤を介して熱伝導され、その熱伝導された熱は、さらに、凸設部を介して外郭の金属製フレームに熱伝導され、外部に放熱されていた。そのため、効率良く放熱が行われているわけではなかった。
【0007】
その結果、ポンプを駆動するための駆動素子から発生する熱が十分に放熱されなかった。そのため、ポンプの駆動素子の温度や固定子を構成する部分の温度が上昇してしまっていた。それにより、ポンプの信頼性が低下してしまうという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、ポンプの駆動素子や固定子を構成する部分の放熱を効率良く行うことができるポンプ及びヒートポンプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のポンプは、ロータと、前記ロータとの電磁相互作用で、前記ロータを回転させるステータと、吸水口及び吐出口が形成された上ケーシングと、前記上ケーシングに収容され、前記ロータに取り付けられた羽根車と、を有し、前記羽根車の回転により、前記吸水口から液体を吸水し、前記ロータに前記液体を供給すると共に、前記吸水口から吸水した前記液体を前記羽根車を介して前記吐出口から吐出するポンプ部と、略釜形状であり、前記ロータを前記略釜形状の内部に収容して前記ポンプ部と前記ステータとを隔離する下ケーシングと、前記ステータに電力を供給する回路素子と、前記回路素子に取り付けられ、前記回路素子の熱を放熱する放熱板と、前記下ケーシングの一部と前記放熱板との両方に接触し、前記放熱板から前記下ケーシングの一部へ前記回路素子の熱を伝える伝熱板と、を備え、前記回路素子の熱は、前記放熱板、前記伝熱板、前記下ケーシングの一部、及び前記下ケーシングの内部に存在する前記液体の順に伝わることにより放熱されることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、ポンプの駆動素子や固定子を構成する部分の放熱を効率良く行うことができることにより、ポンプの信頼性を向上させることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置の構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるポンプの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2におけるポンプの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
【0013】
実施の形態1.
図1及び図2を参照して本発明の実施の形態1を説明する。
【0014】
本発明の実施の形態1では、水を循環させるポンプ2が、ヒートポンプ装置100で使用されている。
【0015】
(ヒートポンプ装置100)
図1は、本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ装置の構成図である。図1に示すように、ヒートポンプ装置100は、圧縮機(図示せず)、熱交換器3等を備えている。ヒートポンプ装置100は、冷媒回路5と水回路4とが熱交換器3を介して熱交換する。具体的には、ヒートポンプ装置100は、冷媒9が流れる冷媒回路5と熱交換器3とを備えている。また、ヒートポンプ装置100は、タンク1と、ポンプ2と、水8が流れる水回路4と、水回路4の水温度を検出する水温検出手段6と、水量制御部7とを備えている。水量制御部7は、水温設定指令信号7aと、水温検出手段6からの水温情報6aとを入力し、速度指令信号2aをポンプ2に出力する。そして、水流制御部7がポンプ2を制御することにより、水回路4を循環する水8の量が調整され、それに伴い熱交換器3での冷媒回路5と水回路4との熱交換量が調整される。
【0016】
なお、上記で説明したヒートポンプ装置100の構成は一例であり、これに限定されるものではない。
【0017】
(ポンプ2の構成)
図2は、本発明の実施の形態1におけるポンプの断面図である。図2を用いてポンプ2の構成を説明する。図2に示すように、ポンプ2は、ステータ部17と、ロータ部21と、ポンプ部26と、軸27とを備える。軸27は固定されており、その周囲をロータ部21が回転する。
【0018】
なお、上記で説明したポンプ2の構成は一例であり、これに限定されるものではない。
【0019】
(ステータ部17)
ステータ部17の構成を説明する。
【0020】
ステータ部17は、例えば、複数の所定の形状に打ち抜いた電磁鋼板を積層して形成される略ドーナツ形状の鉄心10と、この鉄心10のスロット(図示せず)にインシュレータ12(絶縁部材)を介して挿入される巻線11と、リード線14を接続した回路基板13と、略釜形状の下ケーシング15とを備える。
【0021】
鉄心10と、この鉄心10のスロット(図示せず)にインシュレータ12(絶縁部材)を介して挿入される巻線11とは、ロータ部21との電磁相互作用によってロータ部21(回転子)に回転モーメントを発生させて回転させるステータ17aを形成する。
【0022】
回路基板13は、ステータ部17の一方の軸方向の端部付近、すなわち、下ケーシング15に対して、ポンプ部26と反対側の方向に配置される。なお、回路基板13は、回路基板13自身に予め設けておいた孔に、インシュレータ12のピン形状の突起を差し込むことにより、ロータ部21の回転方向の位相及び軸方向高さが自動的に位置決めされる。
【0023】
略釜形状の下ケーシング15の内部の空間に、ロータ部21が収容される。図2に示すように、下ケーシング15は、下ケーシング底部15bと、下ケーシング底部15bから起立した下ケーシング中空円筒15cと、下ケーシング中空円筒15cの外側の側面に対して略直交しつつ、下ケーシング中空円筒15cの縁の周囲に沿って形成されるドーナツ形状の板である下ケーシング側板部15dと、を有する形状である。すなわち、下ケーシング15は、下ケーシング底部15b、下ケーシング中空円筒15c、及び下ケーシング側板部15dで略釜形状を形成する。この下ケーシング中空円筒15cの内部側に、軸27と、ロータ部21とを収容する。また、下ケーシング15は、下ケーシング中空円筒15cの外部側とステータ17aを閉じ込めたモールド樹脂との間で界面を形成する。すなわち、下ケーシング15は、ポンプ部26とステータ17aとを隔離する。また、下ケーシング底部15bの略中央部は、軸27の回転を拘束しつつ、軸27の端部を受けている。軸27は、軸27自身が回転しないように、下ケーシング軸孔15aに挿入される。そのため、下ケーシング軸孔15aに挿入する軸27の円形の一部は、切り欠けの形状となっている。軸27のポンプ部26側端部も同様に、挿入する側の軸27の円形の一部は、切り欠けの形状となっている。なお、下ケーシング軸孔15aも軸27とほぼ同形状で、軸27の径より一回り大きい径となっている。そして、上ケーシング軸孔24aも下ケーシング軸孔15aと同様の形状である。
【0024】
なお、「下ケーシング底部15b」は、本発明における「底部」に相当する。
なお、「下ケーシング中空円筒15c」は、本発明における「中空円筒部」に相当する。
【0025】
ステータ部17は、巻線11を巻いた鉄心10を有するステータ17aと回路基板13とを、モールド樹脂16を用いることにより、一体的に形成される。ステータ部17の外郭はモールド樹脂16により形成されている。軸受け18、ホイール19、及び磁石部20は、一体となってロータ部21を形成する。
【0026】
なお、下ケーシング15と上ケーシング24とで囲まれる空間は、水回路4の水8又は湯で満たされる。そのため、ロータ部21、羽根車25、軸27、及びワッシャー28は、ポンプ2を流れる水8又は湯に触れる構造となっている。そのことからも明らかなように、ポンプ2は、ポンプ2内部を流れる水8又は湯がブラシレスDCモータのロータ部21に接するキャンド(canned)方式である。なお、以後の説明においては、水8のみで説明し、湯の説明は省略する。
【0027】
なお、「水8又は湯」は、本発明における「液体」に相当する。
【0028】
なお、上記で説明したステータ部17の形状等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0029】
(ロータ部21)
ロータ部21は、略中心部に軸受け18を形成する。ロータ部21は、軸27に回転自在に取り付けられている。軸受け18の外側に、樹脂製のホイール19が配置される。さらに、ホイール19の外側に、磁石部20が設けられている。磁石部20は、例えば、フェライト等の磁性粉末と樹脂とを混練して成形し、着磁されている。また、ロータ部21は、軸27方向、つまり、回転軸方向に対してはやや長手の形状を形成し、回転軸方向と略直交する方向に対してはやや短手の形状を形成する。
【0030】
なお、上記で説明したロータ部21の形状等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0031】
なお、「ロータ部21」は、本発明における「ロータ」に相当する。
【0032】
(ブラシレスDCモータ)
ステータ部17と、ロータ部21とで、例えば、ブラシレスDCモータが形成される。
【0033】
(ポンプ部26)
ポンプ部26は、吸水口22と、吐出口23を有する上ケーシング24と、羽根車25とを備える。上ケーシング24には、軸27の回転を拘束して軸27の端部を受ける上ケーシング軸孔24aが形成されている。羽根車25は、ロータ部21に固定的に取り付けられており、ロータ部21と共に回転する。水回路4は、吸水口22と吐出口23とに接続される。具体的には、羽根車25は、ロータ部21の一方の端部側のホイール19の部分に取り付けられる。また、ロータ部21の他方の端部側は、下ケーシング底部15bと近接する。より具体的には、羽根車25及びロータ部21は、ステータ17aとロータ部21との電磁相互作用により、回転モーメントが生じているとき、常に固定されている軸27を回転軸として回転し続けることになる。そのときに、ポンプ部26は、吸水口22から水8を吸水し、吐出口23から羽根車25を介して圧力が変えられた水8を吐出する。また、羽根車25は、その断面形状において、浴衣を広げたような輪郭形状で形成されている。そして、その断面形状において、袖に相当する箇所は、それぞれ、先端部に向かって狭くなっていくテーパ状で形成されている。また、その断面形状において、吐出口23の内部の水8が通る通路は、外側に対して内側に行くにしたがい狭くなるテーパ状で形成されている。また、その断面形状において、上ケーシング24の内部空間の内、羽根車25と近接する空間は、羽根車の両袖のテーパ形状に近接するように形成される。
【0034】
なお、上記で説明したポンプ部26の形状等は一例であり、これに限定されるものではない。
【0035】
次に、以上の構成を前提として、本発明の要部である放熱に関する構成について説明する。
【0036】
駆動素子30は、ステータ部17のステータ17aに電力を供給するものである。具体的には、駆動素子30は、外部の電力供給源(図示せず)から電源(図示せず)を介して供給された電力をブラシレスDCモータの駆動電力に変換するものである。より具体的には、駆動素子30は、外部から供給された交流を直流に変換する整流機能や、交流の周波数を変換する周波数変換機能や、直流電圧を昇圧させたり降圧させたりするレギュレータ機能を有する電力用半導体素子のことである。駆動素子30は、例えば、整流ダイオード、パワーMOSFET、IGBT、サイリスタ、GTO、トライアック等のことである。
【0037】
つまり、駆動素子30は、ブラシレスDCモータに電力を供給することによりブラシレスDCモータを回転させる。そして、ブラシレスDCモータが回転すると、ポンプ2が駆動し始め、水8が水回路4を循環するようになる。具体的には、駆動素子30は、ステータ17aに電力を供給する。すると、ステータ17aは、電力が供給されると、ロータ部21との電磁相互作用によりロータ部21を回転させる。ロータ部21が回転すると、ロータ部21に固定されている羽根車25が共に回転する。羽根車25が回転すると、ポンプ2は、吸水口22から吸水を開始し、吐出口23から吐出を開始する。すると、ポンプ2は水回路4の水8を循環させる。このように、駆動素子30は、ポンプ2を駆動させる機能を有する。
【0038】
なお、駆動素子30は、電力用半導体素子に限定されるものではない。例えば、電力用半導体素子の機能をパッケージングしたFPGA等やマイクロコントローラ等の集積回路であってもよい。具体的には、駆動素子30は、複数の素子を一つのパッケージに収めたパワーモジュールや、制御回路、駆動回路及び保護回路等も含めてモジュール化したインテリジェントパワーモジュール等であってもよい。
【0039】
換言すれば、駆動素子30は、ステータ17aに電力を供給する機能を有するものであればよい。
【0040】
なお、「駆動素子30」は、本発明における「回路素子」に相当する。
【0041】
このように、ポンプ2を駆動させると、駆動素子30には熱が発生する。そのため、放熱板31及び伝熱板32を用いて放熱させる。
【0042】
放熱板31は、例えば、熱伝導率の高いアルミニウム等で形成されるものである。放熱板31は、駆動素子30に取り付けられる。それにより、駆動素子30の内部温度を上昇させる熱は、放熱板31を介して駆動素子の周囲に放熱される。つまり、放熱板31は、駆動素子30の熱を他へ伝える熱媒体である。また、駆動素子の周囲そのものも熱媒体であるが、熱伝導率の高い放熱板31を用いることでより効率良く他への熱伝導可能となる。例えば、周囲の熱媒体が空気であれば、放熱板31の方が熱伝導率は高い。よって、効率良く熱を放熱させることが可能である。
【0043】
なお、放熱板31の設置箇所、設置方法、材質、及び形状等は特に限定されるものではなく、駆動素子30に接触することで熱を放熱できればよい。
【0044】
伝熱板32は、例えば、熱伝導率の高いアルミニウム等で形成されるものである。伝熱板32は、一部分を放熱板31と接触している。伝熱板32は、また、部分的に下ケーシング底部15bと接触している。つまり、伝熱板32は、下ケーシング15の一部である下ケーシング底部15bと放熱板31との両方に接触している。
【0045】
具体的には、伝熱板32は、例えば、図2に示すように、その断面形状においては、略台形波形状で形成されている。伝熱板32の断面形状を略台形波としたとき、略台形波のピーク時に相当する部分が、放熱板31と接触していることになる。また、伝熱板32の断面形状を略台形波としたとき、パルス入力前とパルス入力後の振幅に変動がない状態に相当する2箇所の部分が、それぞれ下ケーシング底部15bと接触していることになる。つまり、伝熱板32は、略台形波が振幅に対してマイナス方向に反転した形状で形成されている。
【0046】
なお、伝熱板32は、放熱板31に対して、ネジ止めあるいはスポット溶接等の溶融接合により、互いに接触するように接合されていてもよい。このようにすることで、伝熱板32と放熱板31の接触度合いが強まるので、放熱板31から伝熱板32へ効率良く熱を伝達することができる。
【0047】
また、伝熱板32は、下ケーシング底部15bに対して、スポット溶接等の溶融接合により、互いに部分的に接触するように接合されていてもよい。このようにすることで、伝熱板32と下ケーシング底部15bとの接触度合いが強まるので、伝熱板32から下ケーシング底部15bへ効率良く熱を伝達することができる。
【0048】
なお、伝熱板32の設置箇所、設置方法、材質、及び形状等はこれに限定されるものではなく、放熱板31と、下ケーシング底部15bとの双方に接触して熱伝導するようなものであればよい。
【0049】
このようにして、伝熱板32を介することにより、駆動素子30に設けられた放熱板31と、下ケーシング底部15bとで、いわゆるヒートブリッジが形成される。つまり、伝熱板32、下ケーシング15の一部である下ケーシング底部15b、及び放熱板31は、ヒートブリッジを形成する。
【0050】
このようなヒートブリッジにより、効率良い熱媒体が形成されるので、駆動素子30で発生した熱を下ケーシング15に効率良く放熱させることができる。
【0051】
駆動素子30で発生した熱を下ケーシング15で放熱させることができるため、駆動素子30と、下ケーシング中空円筒15cの内部側にある水8とで熱交換することができるようになる。それにより、駆動素子30で発生した熱を下ケーシング中空円筒15cの内部側にある水8に放熱させることができる。
【0052】
そして、駆動素子30で発生した熱は、放熱板31、伝熱板32、下ケーシング底部15b、及び下ケーシング中空円筒15cの内部側の水8と順に熱伝導される。このように、熱を伝える媒体が空気ではないので、熱交換効率を向上させることができる。
【0053】
また、ステータ17aは、下ケーシング中空円筒15cと接触した構成となっているため、ステータ部17のステータ17aで発生した熱を、下ケーシング中空円筒15cを介して、下ケーシング中空円筒15cの内部側の水8へ放熱させることができる。すなわち、ステータ17aと、下ケーシング中空円筒15cの内部側の水8とで熱交換することができる。
【0054】
このようにすることで、ステータ17aで発生した熱も効率よく熱交換できるため、効率よく放熱することができる。
【0055】
なお、ステータ部17は、上記で説明したように樹脂によりモールドされている。すなわち、下ケーシング15、ステータ17a、駆動素子30、放熱板31、及び伝熱板32は樹脂を介して一体的に固着されている。
【0056】
そして、樹脂とヒートブリッジは、共に熱媒体である。また、ヒートブリッジの方が熱伝導性はよい。そのため、上記で説明したように樹脂でモールドされていることにより、ヒートブリッジを介して駆動素子30と下ケーシング15内部の水8との熱交換効率を向上させることができる。
【0057】
次に、以上の構成に基づいて、実際にポンプ2が稼働しているときの駆動素子30の放熱について説明する。
【0058】
まず、駆動素子30は、ステータ17aに電力を供給する。ステータ17aは、供給された電力に基づいて、回転磁界を発生する。次に、ロータ部21は、発生した回転磁界に基づいて回転する。ロータ部21が回転すると、ロータ部21に固定的に取り付けられた羽根車25は回転する。羽根車25が回転すると、吸水口22から吸水された液体(例えば、水8)は加圧される。次いで、加圧された液体は、吐出口23から吐出される。
【0059】
このような状態のとき、駆動素子30の温度は上昇し続けている。また、そのときには、下ケーシング中空円筒15cの内部側には、水8が満たされている。そして、ロータ部21は、水8で満たされた下ケーシング中空円筒15cの内部空間で回転し続けている。このときのロータ部21の回転速度については、図1に示す水量制御部7が速度指令信号2aを出すことにより制御している。
【0060】
同時に、このような状態のとき、駆動素子30で発生した熱は、常に、駆動素子30から、放熱板31、伝熱板32、下ケーシング底部15b、及び下ケーシング中空円筒15cの内部側にある水8へと順に伝わっている。この結果、駆動素子30と下ケーシング中空円筒15cの内部側にある水8とで熱交換が行われることとなる。
【0061】
また、ステータ17aで発生した熱は、下ケーシング中空円筒15cを介して、下ケーシング中空円筒15cの内部側に満たされている水8へと伝わっている。この結果、ステータ17aと下ケーシング中空円筒15cの内部側にある水8とで熱交換が行われることとなる。
【0062】
したがって、駆動素子30及びステータ17aの放熱を効率よく行うことができるため、ポンプの信頼性を向上させることができる。
【0063】
なお、ヒートポンプ装置100において、水8を搬送したり、循環させる際に使用するポンプ2の一例について説明したが、他のポンプであってもよいことは言うまでもないことである。例えば、家庭用ポンプ等にも利用可能である。
【0064】
以上のように、本実施の形態1においては、ロータ部21と、ロータ部21との電磁相互作用で、ロータ部21を回転させるステータ17aと、ロータ部21に取り付けられた羽根車25、吸水口22、及び吐出口23が形成された上ケーシング24を有し、羽根車25の回転により、吸水口22から水8又は湯を吸水し、ロータ部21に水8又は湯を供給すると共に、吸水口22から吸水した水8又は湯を羽根車25を介して吐出口23から吐出するポンプ部26と、略釜形状であり、ロータ部21を略釜形状の内部に収容してポンプ部26とステータ17aとを隔離する下ケーシング15と、ステータ17aに電力を供給する駆動素子30と、駆動素子30に取り付けられ、駆動素子30の熱を放熱する放熱板31と、下ケーシング15の一部と放熱板31との両方に接触し、放熱板31から下ケーシング15の一部へ駆動素子30の熱を伝える伝熱板32と、を備え、駆動素子30の熱は、放熱板31、伝熱板32、下ケーシング15の一部、及び下ケーシング15の内部に存在する水8又は湯の順に伝わることにより放熱されるようにしたので、ポンプの駆動素子30やステータ17aを構成する部分の放熱を効率良く行うことができることにより、ポンプ2の信頼性を向上させることができる。
【0065】
また、本実施の形態1においては、伝熱板32、下ケーシング15の一部、及び放熱板31がヒートブリッジを形成し、ヒートブリッジは、駆動素子30の周囲の熱媒体に比べて熱伝導率の高い熱媒体であるようにしたので、駆動素子30で発生した熱を下ケーシング15に効率良く放熱させることができる。
【0066】
また、本実施の形態1においては、下ケーシング15、ステータ17a、駆動素子30、及びヒートブリッジが樹脂を介して一体的に固着されるようにしたので、ヒートブリッジを介して駆動素子30と下ケーシング15内部の水8との熱交換効率を向上させることができる。
【0067】
また、本実施の形態1においては、伝熱板32は、下ケーシング15の一部と放熱板31との両方にスポット溶接で接触されるようにしたので、伝熱板32と放熱板31の接触度合いが強まるので、放熱板31から伝熱板32へ効率良く熱を伝達することができる。
【0068】
また、本実施の形態1においては、伝熱板32は、下ケーシング15の一部と放熱板31との両方にネジ締結で接触されるようにしたので、伝熱板32と放熱板31の接触度合いが強まるので、放熱板31から伝熱板32へ効率良く熱を伝達することができる。
【0069】
実施の形態2.
図3は、本発明の実施の形態2におけるポンプの断面図である。
【0070】
なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
【0071】
実施の形態1との相違点は、回路基板13に、スペーサ33が設けられている点である。具体的には、スペーサ33は、回路基板13と、下ケーシング底部15bとの間の距離を一定に保つように設けられている。より具体的には、スペーサ33は、例えば、軸方向に長手方向を有する略円筒形状で形成されている。そして、その円筒形状の一方の端部が回路基板13に取り付けられ、その円筒形状のもう一方の端部が下ケーシング底部15bの外側部に取り付けられている。これにより、スペーサ33の長手方向の長さの分だけ、回路基板13と、下ケーシング底部15bとの間の距離を一定に保つこととなる。
【0072】
そして、モールドする際、その樹脂圧力により回路基板13が歪曲する虞があったものの、このようなスペーサ33により、そのようなときであっても回路基板13の歪曲を防ぐことができる。それにより、回路基板13の歪曲を防ぐことができるため、回路基板13の歪曲に伴って駆動素子30に設けられた放熱板31が応力によって破損することを回避することができる。
【0073】
したがって、放熱板31の破損を防止することができるため、放熱板31による効率の良い放熱を行うことができる。それにより、ポンプの信頼性を向上させることができる。
【0074】
なお、このようなスペーサ33は、回路基板13と、下ケーシング底部15bとの間に複数設けられることにより、さらに回路基板13の歪曲を防止することができるようになる。
【0075】
なお、スペーサ33の材質や形状は特に限定されるものではない。
【0076】
なお、ヒートポンプ装置100において、水8を搬送したり、循環させる際に使用するポンプ2の一例について説明したが、他のポンプであってもよいことは言うまでもないことである。例えば、家庭用ポンプ等にも利用可能である。
【0077】
以上のように、本実施の形態2においては、下ケーシング15と駆動素子30との間を所定の距離だけ隔離するスペーサ33を有し、その所定の距離だけ隔離した状態で、下ケーシング15、ステータ17a、駆動素子30、及びヒートブリッジが樹脂を介して一体的に固着されるようにしたので、回路基板13の歪曲を防ぐことができる。それにより、回路基板13の歪曲を防ぐことができるため、回路基板13の歪曲に伴って駆動素子30に設けられた放熱板31が応力によって破損することを回避することができる。したがって、放熱板31の破損を防止することができるため、放熱板31による効率の良い放熱を行うことができる。それにより、ポンプの信頼性を向上させることができる。
【0078】
実施の形態3.
実施の形態1、2においては、下ケーシング15の材質については説明しなかったが、本実施の形態3においては、下ケーシング15の材質について説明する。
【0079】
なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
【0080】
なお、本実施の形態3で説明する下ケーシング15の材質について、上記で説明した実施の形態1、2においても適用してよいことは言うまでもないことである。
【0081】
下ケーシング15の材質は、熱伝導性の高い金属製とすると、放熱板31による放熱効果がさらに高まることとなる。具体的には、下ケーシング15の内、特に、下ケーシング中空円筒15cについては、非磁性金属(例えば、ステンレス鋼であるSUS)とすると、熱伝導性の高い金属であると共に、下ケーシング中空円筒15cの磁気特性への影響を抑えることのできる非磁性金属であるため、ステータ部17の周囲の雰囲気と、下ケーシング15の内部側の水8とで熱交換する際、効率良く熱交換できることになる。したがって、ステータ部17で発生する熱がより効率よく放熱されることになるため、放熱効果がさらに高まることとなる。
【0082】
なお、非磁性金属とするのは、ステータ部17とロータ部21との間の磁力線を阻害しないようにするためである。そのため、磁気ヒステリシス等の性質も考慮に入れた上で、下ケーシング15の材質を選択することが好ましいこととなる。
【0083】
また、非磁性金属で下ケーシング15を形成する際、例えば、塑性加工により下ケーシング15を形成してもよい。
【0084】
また、下ケーシング15を形成する際、下ケーシング底部15b及び下ケーシング中空円筒15cをそれぞれ異なる材質としてもよい。例えば、下ケーシング底部15bの材質を金属にして、下ケーシング中空円筒15cの材質を樹脂としてもよい。
【0085】
また、所定の金型内に埋め込み対象としてのインサート品(例えば、金属製の部材)を装填した後、成形機に樹脂を注入し、その金属製の部材を溶融可能な樹脂を用いることにより、樹脂と一体成形させてもよい。
【0086】
このとき、樹脂としては、PPS(プリフェニレンサルファイド樹脂)、SPS(シンジオタクチックポリスチレン樹脂)、及びm−PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)等の耐熱性の熱可塑性樹脂を使用してもよい。
【0087】
また、樹脂材の一例として、熱硬化性の不飽和ポリエステル樹脂に炭酸カルシウムなどの充填材とガラス繊維、各種充填材のほか、アルミナや窒化ホウ素などの放熱フィラーを添加したもので熱伝導率は0.7(W/m・k)のものが好ましく、より好ましくは熱伝導率が1.0(W/m・k)以上のものが好ましい。例えば、パナソニック電工株式会社のCE2840(熱伝導率1.0〜1.5)、CE2890(熱伝導率2.0〜2.2)、昭和電工株式会社のHTC−250(熱伝導率2.5)、HTC−500(熱伝導率5.0)などが好ましい。基板材料の一例として、ガラス繊維を基材としてエポキシ樹脂をコンポジットさせたものに銅板を貼り付けたCEM−3 (Composite epoxy material−3)などのコンポジット銅張積層板(熱伝導率0.4(W/m・k))が好ましく、より好ましくは熱伝導率1.0(W/m・k)のパナソニック電工株式会社製1787などが好ましい。
【0088】
また、下ケーシング底部15bは、下ケーシング中空円筒15cよりも磁気の影響が低い。そのため、下ケーシング底部15bに使用する金属素材の選択肢は広いものとなる。ステンレス以外としては、例えば、鉄、銅、及びアルミニウム等を使用してもよい。
【0089】
なお、下ケーシング15を形成する際、下ケーシング底部15bと、下ケーシング中空円筒15cとで別素材(例えば、樹脂と金属)を用いて接合するには、予め金属側にエッティング等により微細な孔を形成しておくとよい。このようにすることで、成形時において、溶融樹脂が金属の孔に入り込むようなアンカー効果により、接合強度を高めることができる。そのようにすることは、接合界面からの液漏れ防止の観点からも好ましいことである。あるいは、エッティング等の代わりにブラスト処理をしてもよい。
【0090】
このようにすることで、ステータ部17の放熱及び駆動素子30の放熱について、下ケーシング15を形成する下ケーシング底部15b及び下ケーシング中空円筒15cの材質を、設計上適宜異なる材質とすることができる。それにより、ステータ部17の放熱あるいは駆動素子30の放熱のどちらをより優先的にして冷却させるかを選択できる。
【0091】
また、このようにすることで、ステータ部17の放熱について、下ケーシング15を部分的に形成する下ケーシング中空円筒15cの材質を、設計上適宜異なる材質とすることができる。それにより、ポンプを電動機としてみたときの磁気特性の効率あるいはステータ部17の冷却性能のどちらをより優先的にするかを選択できる。
【0092】
なお、ヒートポンプ装置100において、水8を搬送したり、循環させる際に使用するポンプ2の一例について説明したが、他のポンプであってもよいことは言うまでもないことである。例えば、家庭用ポンプ等にも利用可能である。
【0093】
以上のように、本実施の形態3においては、下ケーシング15は、少なくとも、下ケーシング底部15bと、下ケーシング底部15bから起立した下ケーシング中空円筒15cと、から形成され、下ケーシング底部15bと、下ケーシング中空円筒15cとは、異なる材質であるようにしたので、設計上適宜異なる材質とすることができる。それにより、ステータ部17の放熱あるいは駆動素子30の放熱のどちらをより優先的にして冷却させるかを選択できる。また、下ケーシング15を部分的に形成する下ケーシング中空円筒15cの材質を、設計上適宜異なる材質とすることができるので、ポンプを電動機としてみたときの磁気特性の効率あるいはステータ部17の冷却性能のどちらをより優先的にするかを選択できる。
【0094】
また、本実施の形態3においては、駆動素子30の周囲の熱媒体は、熱伝導率が0.5(W/m・k)以上の樹脂としたので、ポンプの駆動素子や固定子を構成する部分の放熱を効率良く行うことができる。
【0095】
また、本実施の形態3においては、駆動素子30を実装している回路基板13をガラス繊維と樹脂のコンポジット系材料とし、熱伝導率を熱伝導率0.4(W/m・k)以上のものとしたので、ポンプの駆動素子や固定子を構成する部分の放熱を効率良く行うことができる。
【0096】
以上のように、本実施の形態1〜3においては、ポンプ2と、ポンプ2により水8又は湯が循環する水回路4と、冷媒9が循環する冷媒回路5と、水回路4の水8又は湯と冷媒回路5の冷媒9とが熱交換する熱交換器3とを備えるようにしたので、ポンプの駆動素子や固定子を構成する部分の放熱を効率良く行うことができることにより、ポンプの信頼性を向上させることができる。よって、ヒートポンプ装置100の信頼性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0097】
1 タンク、2 ポンプ、2a 速度指令信号、3 熱交換器、4 水回路、5 冷媒回路、6 水温検出手段、6a 水温情報、7 水量制御部、7a 水温設定指令信号、8 水、9 冷媒、10 鉄心、11 巻線、12 インシュレータ、13 回路基板、14 リード線、15 下ケーシング、15a 下ケーシング軸孔、15b 下ケーシング底部、15c 下ケーシング中空円筒、15d 下ケーシング側板部、16 モールド樹脂、17 ステータ部、17a ステータ、18 軸受け、19 ホイール、20 磁石部、21 ロータ部、22 吸水口、23 吐出口、24 上ケーシング、24a 上ケーシング軸孔、25 羽根車、26 ポンプ部、27 軸、28 ワッシャー、30 駆動素子、31 放熱板、32 伝熱板、33 スペーサ、100 ヒートポンプ装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、
前記ロータとの電磁相互作用で、前記ロータを回転させるステータと、
吸水口及び吐出口が形成された上ケーシングと、前記上ケーシングに収容され、前記ロータに取り付けられた羽根車と、を有し、前記羽根車の回転により、前記吸水口から液体を吸水し、前記ロータに前記液体を供給すると共に、前記吸水口から吸水した前記液体を前記羽根車を介して前記吐出口から吐出するポンプ部と、
略釜形状であり、前記ロータを前記略釜形状の内部に収容して前記ポンプ部と前記ステータとを隔離する下ケーシングと、
前記ステータに電力を供給する回路素子と、
前記回路素子に取り付けられ、前記回路素子の熱を放熱する放熱板と、
前記下ケーシングの一部と前記放熱板との両方に接触し、前記放熱板から前記下ケーシングの一部へ前記回路素子の熱を伝える伝熱板と、
を備え、
前記回路素子の熱は、前記放熱板、前記伝熱板、前記下ケーシングの一部、及び前記下ケーシングの内部に存在する前記液体の順に伝わることにより放熱される
ことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
前記伝熱板、前記下ケーシングの一部、及び前記放熱板がヒートブリッジを形成し、
前記ヒートブリッジは、
前記回路素子の周囲の熱媒体に比べて熱伝導率の高い熱媒体である
ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記下ケーシング、前記ステータ、前記回路素子、及び前記ヒートブリッジが樹脂を介して一体的に固着される
ことを特徴とする請求項2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記伝熱板は、前記下ケーシングの一部と前記放熱板との両方にスポット溶接で接触された
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のポンプ。
【請求項5】
前記伝熱板は、前記下ケーシングの一部と前記放熱板との両方にネジ締結で接触されたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のポンプ。
【請求項6】
前記下ケーシングと前記回路素子との間を所定の距離だけ隔離するスペーサを有し、
その所定の距離だけ隔離した状態で、前記下ケーシング、前記ステータ、前記回路素子、及び前記ヒートブリッジが樹脂を介して一体的に固着される
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のポンプ。
【請求項7】
前記下ケーシングは、
少なくとも、底部と、前記底部から起立した中空円筒部と、から形成され、
前記底部と、前記中空円筒部とは、異なる材質である
ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のポンプ。
【請求項8】
前記回路素子の周囲の熱媒体は、熱伝導率が0.5(W/m・k)以上の樹脂とした
ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載のポンプ。
【請求項9】
前記回路素子を実装している基板をガラス繊維と樹脂のコンポジット系材料とし、熱伝導率を熱伝導率0.4(W/m・k)以上のものとした
ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のポンプ。
【請求項10】
請求項1〜請求項9の何れか一項に記載のポンプと、
前記ポンプにより水が循環する水回路と、
冷媒が循環する冷媒回路と、
前記水回路の水と前記冷媒回路の冷媒とが熱交換する熱交換器と
を備えたことを特徴とするヒートポンプ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−99021(P2013−99021A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237132(P2011−237132)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】