説明

マイエナイト型化合物の製造方法

【課題】電子密度が1×1015cm−3以上あり、2次電子放出係数の高いマイエナイト化合物の高効率な製造方法が求められていた。
【解決手段】マイエナイト型化合物を、希ガスから生成されたプラズマで処理することを特徴とする導電性マイエナイト型化合物の製造方法。プラズマ発生用の電源は、RF周波数、VHF周波数またはマイクロ波周波数の交流であることが好ましい。得られる導電性マイエナイト型化合物の電子密度は1×1015cm−3以上であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイエナイト型化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)は、放電ガスが封入されている放電空間を挟んで互いに対向される二枚のガラス基板のうち、一方のガラス基板に行方向に延びる表示電極対が列方向に並設され、他方のガラス基板に列方向に延びる維持電極が行方向に並設されていて、放電空間の表示電極対と維持電極がそれぞれ交差する部分に、マトリックス状に単位発光領域(放電セル)が形成されている。
【0003】
このような構成のPDPでは、誘電体層上の単位発光領域内に面する位置に、誘電体層の保護機能を有するMgO膜が形成され、He+Xe、Ne+Xeなどのペニングガスのイオンの入射によってMgO膜表面から2次電子が放出される。ここでの問題は、MgO膜はNeイオン入射によってプラズマ形成に十分な2次電子を放出するのに対して、Xeイオン入射によっては十分な2次電子を放出しないという点にあった(非特許文献1)。
【0004】
また、MgOは空気中では化学的に不安定な物質であり、真空中で熱処理を行う活性化処理を行わないと良好な特性のPDPを得るのは困難である。そこで、フリー酸素イオンの少なくとも一部が電子で置換されている導電性マイエナイト型化合物を保護層に使用するPDPが提案されている(特許文献1)。マイエナイト型化合物は、ケージ(籠)構造を有し、その中に酸素イオンを包接している。このケージ中に包接されている酸素イオンを、通例に従い以下フリー酸素イオンという。フリー酸素イオンの一部が電子で置換されている導電性マイエナイト型化合物を製造するためには、CaOとAlとを混合した原料を、空気中で1200〜1350℃まで加熱するような数回にわたる高温処理が必要であった。このため、高温処理を必要としない導電性マイエナイト型化合物の製造方法が求められていた。
【0005】
【特許文献1】国際公開第2008−023673号パンフレット
【非特許文献1】Kyoung Sup,Jihwa Lee,and Ki−Woong,J.Appl.Phys,86,4049(1999)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電気炉などを用いて、フリー酸素の少なくとも一部が電子で置換されているマイエナイト型化合物を製造する方法は、熱処理温度が高温であることが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、マイエナイト型化合物を、希ガスから生成されたプラズマで処理することを特徴とする導電性マイエナイト型化合物の製造方法を提供する。
また、本発明は、プラズマ発生用の電源が交流である導電性マイエナイト型化合物の製造方法を提供する。交流の周波数は、RF周波数、VHF周波数およびマイクロ波周波数のいずれかであることが好ましい。
【0008】
また、本発明は、電子密度が1×1015cm−3以上である導電性マイエナイト型化合物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マイエナイト型化合物をプラズマで処理することにより導電性マイエナイト型化合物を低温で製造することができる。また、本発明の製造方法で製造された導電性マイエナイト型化合物は、紫外線発光の効率が高く、放電電圧が低いなど、放電特性が良好である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、マイエナイト型化合物のケージ構造中に電子を有する、導電性マイエナイト型化合物の製造方法を提供するものである。
【0011】
本発明において、マイエナイト型化合物とは、12CaO・7Al(以下、C12A7という)の結晶および同等の結晶構造を有する同型化合物をいう。本発明におけるマイエナイト型化合物としては、C12A7結晶格子の骨格と骨格により形成されるケージ構造が保持される範囲で、C12A7結晶骨格のCa原子やAl原子の一部ないし全部が他の原子に置換された化合物、および、ケージ中のフリー酸素イオンの一部ないし全部が他の陰イオンに置換された同型化合物であってもよい。なお、C12A7はCa12Al1433またはCa24Al2866と表記されることがある。
【0012】
C12A7以外のマイエナイト型化合物としては、具体的には、下記の(1)〜(4)の化合物が例示されるが、これらに限定されない。
(1)C12A7結晶のCa原子の一部ないし全部がSr、Mg、Baなどの金属原子に置換されたマイエナイト型化合物:例えば、Ca原子の一部ないし全部がSrに置換された化合物として、ストロンチウムアルミネートSr12Al1433や、CaとSrの混合比が任意に変化された混晶であるカルシウムストロンチウムアルミネートCa12−xSrAl1433(xは1〜11の整数;平均値の場合は0超12未満の数)などがある。
(2)C12A7結晶のAl原子の一部ないし全部がSi、Ge、Ga、In、Bなどの原子に置換されたマイエナイト型化合物:例えば、Ca12Al10Si35など。
(3)C12A7結晶または上記(1)、(2)の化合物における金属原子や非金属原子(ただし、酸素原子を除く)の一部を、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuなどの遷移金属原子や典型金属原子、Li、Na、Kなどのアルカリ金属原子、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybなどの希土類原子、などの原子に置換されたマイエナイト型化合物。
(4)上記のようなマイエナイト型化合物のケージに包接されているフリー酸素イオンの一部ないし全部が他の陰イオンに置換されているマイエナイト型化合物:他の陰イオンとしては、例えば、H、H、H2−、O、O、OH、F、Cl、S2−などの陰イオンがある。
【0013】
上記マイエナイト型化合物は公知の方法で製造することができる。例えば、C12A7は、CaOとAlをモル比が11.8:7.2〜12.2:6.8となるように調合し混合した原料を、空気中で1200〜1350℃まで加熱して、固相反応により製造することができる。同様に、ストロンチウムアルミネートやカルシウムストロンチウムアルミネートは上記CaOの一部ないし全部をSrOに置換した原料を使用して同様の条件で製造することができる。本発明に使用するマイエナイト化合物は、他の製造方法を用いたり、上記以外の製造条件を用いて製造することも可能である。
【0014】
導電性マイエナイト型化合物は、上記マイエナイト化合物のフリー酸素イオン(他の陰イオンを有する場合は当該陰イオン)の一部ないし全部が電子に置換された化合物をいう。導電性マイエナイト型化合物においては、ケージに包接されている電子はケージに緩く束縛され、結晶中を自由に動くことができることより、導電性を示す。すべてのフリー酸素イオンが電子で置き換えられたC12A7は、[Ca24Al28644+(4e)と表記されることがある。
【0015】
本発明における導電性マイエナイト型化合物の電子密度は1×1015cm−3以上であることが好ましい。電子密度が1×1015cm−3以上であると2次電子放出係数が大きくなるなど、電子放出特性が向上するからである。導電性および2次電子放出係数の観点からは、電子密度は1×1019cm−3以上であることが好ましい。特に、すべてのフリー酸素イオン(他の陰イオンを有する場合は当該陰イオン)が電子で置換されたC12A7の電子密度に相当する2.3×1021cm−3が好ましい。
【0016】
本発明における導電性を有するマイエナイト型化合物の電気伝導率は1.0×10−4S/cm以上であることが好ましく、1.0S/cm以上であることがより好ましく、100S/cm以上であることがさらに好ましい。電気伝導率の最大値としては、単結晶では1000S/cm程度が可能である。
【0017】
本発明における、希ガスから生成されたプラズマで処理するとは、希ガスから生成されたプラズマにマイエナイト型化合物を接触させることにより、マイエナイト型化合物を導電性マイエナイト型化合物に変化させることを意味する。プラズマはマイエナイト型化合物の結晶体の表面に接触することより、プラズマ処理によりマイエナイト化合物結晶体の主に表面部分が導電性マイエナイト型化合物に変化する。プラズマ処理の条件により導電性マイエナイト型化合物に変化する部分の表面からの深さは変化する。導電性マイエナイト型化合物の用途によるが、PDPの保護層に使用する場合などでは、表面部分のみが導電性マイエナイト型化合物に変化したマイエナイト型化合物の結晶体を使用することができる。
【0018】
希ガスとしては、アルゴン、キセノン、ヘリウム、ネオンおよびクリプトンから選ばれる1種以上の希ガスを使用できる。アルゴン、キセノンおよびそれらの混合ガスがより好ましく、特にアルゴンが好ましい。希ガスは、他の不活性なガスと併用することもできる。
【0019】
従来の導電性マイエナイト型化合物の製造方法では低酸素分圧に保った状態(通常は、水素雰囲気が使用される)で600〜1350℃のような高温に保持する必要があったが、本発明におけるプラズマ処理ではこのような高温を維持した処理は必要としない。具体的には、マイエナイト型化合物の温度を室温〜600℃未満とすることが可能である。プラズマで処理する際の雰囲気圧力は特に制限はなく、またガス流量も特に制限はない。プラズマ処理としてはグロー放電により発生させたプラズマを用いた処理が好ましい。この場合の雰囲気圧力としては、通常のグロー放電プラズマが発生する圧力、すなわち0.1〜1000Pa程度の圧力が使用できる。ガス流量も真空チャンバ内でグロー放電プラズマが発生する圧力になるように流量を調節すればよい。
【0020】
グロー放電を用いたプラズマ処理としては、例えば、スパッタ装置を用いたプラズマ処理を使用できる。スパッタ装置のターゲットにマイエナイト型化合物の結晶体を使用し、スパッタ処理を行うことにより、発生したプラズマがターゲットであるマイエナイト型化合物結晶体に接触し、マイエナイト型化合物結晶体のプラズマに接触した表面が導電性マイエナイト型化合物に変化する。この処理法ではマイエナイト型化合物中のフリー酸素イオンがスパッタリングにより効果的に電子に置換される。
【0021】
図1は、本発明のマイエナイト型化合物のプラズマ処理を行う概念図である。真空装置1の排気口2を通して排気を行い、プラズマ処理をするために必要な雰囲気圧力にする。ガス導入口3から希ガスを導入し、交流電源8の印加電圧によってプラズマ6をアノード5とマイエナイト型化合物のスパッタターゲット4との間に発生させる。交流電源8とスパッタターゲット4とを接続する電力ケーブルの間には、マッチングボックス7が備えられ、グロー放電中の電力ケーブルから先のインピーダンスを交流電源8のインピーダンスに合わせる機能を有する。このプラズマにマイエナイト型化合物が接触することにより、マイエナイト型化合物を導電性マイエナイト型化合物に変化させることができる。
【0022】
本発明のプラズマ処理においては、プラズマ発生用の電源が交流であることが好ましい。それは、マイエナイト型化合物が電子を含有しない場合には絶縁体であるので、マイエナイト型化合物を陰極に配置した場合のプラズマの持続が容易となるからである。交流の周波数は、RF周波数、VHF周波数およびマイクロ波周波数のいずれかであることが好ましい。それぞれの周波数は、通常13.56MHz、40〜120MHz程度、2.45GHzが用いられる。これらの周波数の中でも13.56MHzの周波数が、この周波数の発生装置の入手が容易であることからさらに好ましい。
【0023】
本発明により得られる導電性マイエナイト型化合物としては、ケージに電子と共に前記H、H、H2−、O、O、OH、F、Cl、S2−などの陰イオンが包接された導電性マイエナイト型化合物であってもよい。特に、電子とHとが包接された導電性マイエナイト型化合物が好ましい。このような陰イオンが包接された導電性マイエナイト型化合物は、上記陰イオンが包接されたマイエナイト型化合物やフリー酸素イオンと上記陰イオンとが包接されたマイエナイト型化合物を、本発明におけるプラズマ処理を施すことにより製造することができる。また、フリー酸素イオンが包接されたマイエナイト型化合物を希ガスと上記陰イオンを生成するガスとの混合ガスを用いてプラズマ処理することによっても製造することができる。さらに、本発明におけるプラズマ処理により得られた導電性マイエナイト型化合物をさらに上記陰イオンを生成するガスを含む雰囲気中でプラズマ処理することにより、電子の一部を上記陰イオンに置換して製造することもできる。
【0024】
上記陰イオンを生成するガスとしては、例えば、水素ガス、炭化水素ガス、塩素ガス、塩化水素ガス、フッ素ガス、フッ化水素ガス、硫化水素ガスなどのガスが挙げられる。これらのガスは不活性ガス、特に前記希ガスと混合して使用することが好ましい。希ガスと陰イオン生成ガスとの流量比は、特に制限は無いが、希ガス、特にアルゴンガスの分圧が50%以上であれば、放電が安定する点で好ましい。また、ガス流量、圧力は前述のとおり、通常のグロー放電プラズマの圧力になるように、希ガスおよび陰イオン生成ガスの合計流量を調節すればよい。
【0025】
これら陰イオンを生成するガスを使用したプラズマ処理の方法としては、前記希ガスを用いたプラズマ処理と同じ方法を使用できる。この方法を用いることにより、前記陰イオンを有する導電性マイエナイト型化合物を低温で、かつ、イオン注入などの高価な装置を必要とせずに製造することができる。例えば、電子とHが共存するマイエナイト型化合物を従来法で製造する場合は水素雰囲気で1200℃のような高温で処理する必要があったが、それに比較して上記方法では処理されるマイエナイト化合物の温度をかなり低温にすることができる。具体的には、室温〜600℃未満にすることが可能である。このように本発明の製造方法では、陰イオンを有する導電性マイエナイト化合物を高効率で製造でき、また、低コスト、安全かつ簡便な製造方法である。
【0026】
上記陰イオンを有する導電性マイエナイト型化合物は、化学的に安定で、耐酸化性にも優れている。特に、250〜500℃のような温度での熱処理に対して安定であり、熱処理後においても、2次電子放出係数が高いマイエナイト化合物として存在する。マイエナイト型化合物中に、フリー酸素イオンまたはHが存在するケージと電子が存在するケージとが共存する導電性マイエナイト型化合物は、2.8eVおよび0.4eVに光吸収を生じる。この光吸収係数を測定することにより電子密度が得られる。試料が粉末体であるときは、拡散反射法を用いると簡便に電子密度が得られる。また、ケージ中の電子はスピン活性があるので、電子スピン共鳴(ESR)を用いてケージ中の電子密度を測定することも可能である。
【0027】
上記の導電性マイエナイト型化合物の水素イオンH濃度は、2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて定量することができる。また、このときOHと区別するために、例えば赤外吸収スペクトル(IR)を測定し、OHの濃度を定量しておくことが望ましい。SIMSで定量されたH濃度の総量から、IRより定量されたOHの濃度を差し引くことによって、Hのみの濃度が正確に定量することができる。
【0028】
が存在するケージと電子が存在するケージとが共存するマイエナイト型化合物は、ケージ内のマイエナイト型化合物に含まれるフリー酸素イオンの一部が電子のみで置換された導電性マイエナイト型化合物に比較して、空気中で250〜500℃程度の熱処理を行っても2次電子放出などの特性劣化が少なく、熱的安定性や耐酸化性に優れている。
【実施例】
【0029】
以下、実施例および比較例によって本発明を説明する。下記の例1は実施例、例2は比較例である。
【0030】
(例1)
CaOとAlとを、モル比が11.8:7.2〜12.2:6.8となるように調合し混合した原料を、空気中で、1200〜1350℃まで加熱して、固相反応により、マイエナイト型化合物を製造した。このマイエナイト型化合物を粉砕して粉末状にし、この粉末をカーボンのライナーを用い、厚さ5mm、径3インチの円盤状に1250℃で焼結した。この円盤状焼結体をCuバッキングプレートにSnを用いて固定し、スパッタリングターゲットを作製した。
【0031】
このスパッタリングターゲットをスパッタ装置のカソードに装着し、スパッタ装置を2.7×10−3Pa以下まで排気した後、アルゴンガスをスパッタ装置に導入し、圧力を0.4Paとした。スパッタリングカソードに13.56MHzの高周波をパワー100Wで印加し、カソード周辺にプラズマを発生させた。1時間放電を行った後、スパッタリングターゲットを観察すると、径3インチの円盤状焼結体のうち、プラズマに接している、中心から径方向に概略13mm以上32mm以下の、環状の領域が緑色に変色していた。
【0032】
この緑色の変色部分について、日立社製U3500を用いて拡散反射スペクトルを測定した。図2に示すように、この緑色領域の拡散反射スペクトルは、2.8eVにピークをもつので、プラズマで処理することによって、ケージ中に電子を含有する導電性マイエナイト型化合物が生成したことがわかった。また、この導電性マイエナイト型化合物が生成した領域は、試料の表面部分であって、試料の断面観察より、約1μmの厚みを有することがわかった。
【0033】
この緑色に変色した領域の表面について、4探針法により、コンタクトプローブとKeithley社製6430型ソースメータおよび2000型デジタルマルチメータを用いて、導電率を測定したところ、約1.3Scm−1であった。以上により、マイエナイト型化合物をプラズマで処理することにより、酸素イオンの一部が電子に置換された、導電性マイエナイト型化合物が製造できることがわかった。
【0034】
C12A7のフリー酸素イオンがすべて電子に置換された導電性マイエナイト型化合物の電子移動度はおよそ0.1cm−1−1で、前記電子移動度は、電子密度依存性や粒界の影響が小さいことが知られている。このため、前記電子移動度と導電率の値から導電性マイエナイト型化合物の電子密度を求めることができる。上記導電性マイエナイト型化合物の電子密度は、前記電子移動度と実測された導電率の値から、約2.6×1019/cmであることがわかった。
【0035】
(例2)
プラズマで処理を行わないこと以外は例1と同様にして製造されたスパッタリングターゲットは白色であり、通常使われるテスターでは表面の抵抗は無限大であった。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の製造方法より得られた導電性マイエナイト型化合物は、Xeイオンが存在する雰囲気においても2次電子放出係数が高く、PDPの保護層に使用することにより、放電特性の良好なPDPが得られ、PDPの省電力化が実現される。また、本発明の製造方法より得られた導電性マイエナイト型化合物は、2次電子放出係数が高いことから、放電特性の良好な照明用電子管が作製できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係るプラズマで処理を行うためのプラズマ発生装置の概略断面図である。
【図2】プラズマで処理した導電性マイエナイト型化合物の拡散反射スペクトルを示すグラフある。
【符号の説明】
【0038】
1:真空装置
2:排気口
3:ガス導入口
4:マイエナイト型化合物のスパッタターゲット
5:アノード
6:プラズマ
7:マッチングボックス
8:交流電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイエナイト型化合物を、希ガスから生成されたプラズマで処理することを特徴とする導電性マイエナイト型化合物の製造方法。
【請求項2】
プラズマ発生用の電源が交流である請求項1に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。
【請求項3】
前記交流の周波数が、RF周波数、VHF周波数およびマイクロ波周波数のいずれかである請求項2に記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。
【請求項4】
導電性マイエナイト型化合物の電子密度が1×1015cm−3以上である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性マイエナイト型化合物の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−298667(P2009−298667A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156733(P2008−156733)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】