説明

マイクロウェーブ感受体

【課題】マイクロウェーブ感受体を提供する。
【解決手段】寸法的に安定な基材と、その基材によって支持されたプラスチックフィルムと、プラスチックフィルム上に被着され、マイクロウエーブ放射を吸収してマイクロウエーブエネルギーを熱に変換する厚さを有する金属層を備えており、前記金属層内に、複数の開口、複数のマイクロウエーブ透明領域、あるいは複数のマイクロウエーブ不活性領域が形成されている。あるいは、複数のマイクロウエーブ不活性化領域を含む金属被覆されたフィルムが設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロウェーブ感受体に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロウェーブ感受体は典型的には、板紙のような寸法的に安定な基材に積層された金属被覆プラスチック層を含む。この金属被覆の厚さは、この金属がマイクロウェーブのエネルギーを吸収してこれを熱に転換するようなものである。このような感受体は通常、食べ物のこの感受体と接触している面をパリパリにして褐色化させるために営業用に用いられる。そのような用途の1つの例は、直径約7インチ(約18cm)の冷凍して包装されているピザパイについてのそれである。この感受体はピザの下に置かれたときにこのピザの外皮を褐色化させてパリッとした状態にする。しかしながら従来の感受体はピザが約8インチから12インチまで(約20ないし30cm)の直径を有するときは、このピサの中央部を満足に褐色化、又はパリッとした感じにさせないと言うことが見出されている。Pawlowskiに与えられた米国特許第4,896,009号は、7インチと12インチとの間の直径を有するピザパイに用いた感受体の褐色化作用及びパリッとした感じにさせる作用が、この感受体の中央部に1つ以上の開口を設けることによって改善できることを開示している。Powlowskiによれば、この改善はそれらの開口を通して水蒸気が逸出し、これがこのピザパイをその感受体と接触した状態に留まるのを許容することに基づいている。感受体に開口を設けることはその感受体の製造において別な1つの段階を必要とし、そして廃棄しなければならない切片を作り出す。これはまた、そのピザパイの包装の一部を構成している感受体に穴をあけることとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、感受体の中にマイクロウェーブに対して透明な領域を或るパターンで設けることにより、Pawlowskiの感受体がもたらす結果と少なくとも同じか、又はそれ以上の結果を与える感受体を提供しようとするものである。米国特許第4,883,936号及び同第5,220,143号は、感受体の加熱作用がその感受体の中に或るパターンのマイクロウェーブ透明領域を設けることによって選択的領域において低下する場合があることを開示しているけれども、本発明は感受体の加熱作用を低下させるのではなくて高めることを目的とするものである。米国特許第5,530,231号は感受体の加熱作用が、この感受体の中に或るパターンのマイクロウエーブ透明領域を設けることによって高めることができることを開示しているけれども、この特許は本発明の優れた結果をもたらすパターンを開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、紙又は厚紙のような寸法的に安定な基材に積層された金属被覆プラスチックフィルムの層を含む典型的なマイクロウェーブ感受体の改良に関する。本発明の感受体は、そのプラスチックフィルムの上の金属層に、あるパターンの、実質的にマイクロウェーブに透明な領域を有してこの感受体の中央領域内でこの感受体の加熱作用を高める。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、優れた加熱作用を有するマイクロウェーブ感受体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の改善されたマイクロウェーブ感受体の好ましい具体例の平面図。
【図2】図1に示した感受体の2−2線に沿う部分断面図。
【図3】図1に示した感受体を用いて高周波レンジの中で加熱されたピザパイの上皮の中央領域の表面温度を、従来の感受体を用いて高周波レンジの中で加熱されたピザパイの上皮の中央領域の表面温度と比較したグラフ。
【図4】図1に示した感受体を用いて達成された褐色化の度合いを、感受体を用いない場合及び従来の感受体を用いた場合に達成された褐色化の度合いと比較したグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0007】
各透明領域は区画されており、すなわちこれは或る閉じた幾何学的形状を有している。
従って、このようなパターンが形成されている感受体は電気的に連続している。この幾何学的形状は、例えば三角形、矩形又は六角形のような多角形、円形又は楕円形或いは十文字形又は星形であってもよい。この幾何学的形状は好ましくは約1:1から2:1までのアスペクト比を有する。従って、この形状が多角形であるときは、これは好ましくは、例えば正方形のような正多角形である。この形状は最も好ましくは円形である。
【0008】
その透明領域の最も長い直線寸法(major linear dimension)は、約0.6cmと2.5cmとの間である。例えば、この部分が円形である場合はこの円の直径は約0.6cmから2.5cmまでであり、そして理想的には慣用的な高周波レンジにおけるマイクロウェーブの波長の、たまたま約8分の1である約1.3cm(約0.5インチ)である。もしその透明領域が円形であってその感受体が冷凍ピザパイの上皮を高周波レンジの中で褐色化させるのに用いられる場合には、その円の周りでそのピザパイの上に環状の褐色化した部分が形成される。この褐色化環の太さ(その円の端から褐色化の縁までの距離)は約0.13インチ(約0.33cm)である。この円の直径が約0.5インチ(1.3cm)よりも大きい場合に、この環の太さはほぼ同じであるけれども、その褐色化環の内側で褐色化されていない部分はより大きくなり、従ってこの円形の直径を約0.5インチ
(約1.3cm)よりも実質的に増大させることは望ましくない。もしこの円の直径が約0.5インチ(1.3cm)よりも小さいときは、この円の縁部を周る褐色化がより少ないことが観測され、すなわちその褐色化環の太さはより細く、従ってこの縁の直径を約0.5インチ(1.3cm)よりも小さくすることは望ましくない。
【0009】
隣接する各透明領域の間隔は、好ましくは約1cmと3cmとの間である。
【0010】
透明領域は、いくつかの異なった方法で形成することができる。米国特許第5,530,231号に記述されているように、そのプラスチックフィルムの上に、金属を堆積させるのに先立って、油を或るパターンで塗布しておき、それによりこの油で被覆された領域においてはそのフィルムの上に金属が堆積するのを妨げることができる。あるいは、例えば苛性液のようなエッチング剤を金属被覆したプラスチックフィルムに塗布してその金属を溶解除去することにより所望の透明領域を形成させることができる。米国特許第4,865,921号に記述されている好ましい方法は、水酸化ナトリウムのような薬剤を所望の透明領域のパターンで適用してその金属を、除去することなしに、不活性化させることである。また、各透明領域を、上に引用したPawlowskiの特許に記述されているように、その感受体の中に穿孔を設けることによっても形成できるけれども、このような構造は従来技術に属するものであり、本発明は無穿孔の感受体のみに限定されるものである。
【0011】
透明領域は好ましくはその感受体の中央部に集中的に配置するのがよい。その理由はこの部分は改善された褐色化が望まれる部分だからである。感受体の中心からの距離が増大するにつれて、必要な透明領域の数はより少なくなる。中心から約2インチ(約5cm)までの半径の内側においては透明領域の面積の、感受体の上記中央領域の面積(約80cm2 )に対する割合は好ましくは約10ないし20%である。感受体の中心から約2インチ(約5cm)ないし約4インチ(約10cm)までにわたる環状領域においてはそれら透明領域の面積の、感受体全面積に対する割合は、好ましくは約5から15%までである。それら透明領域の面積の、全感受体の全表面積に対する割合は好ましくは約7%から15%までである。
【0012】
以下、本発明をいくつかの好ましい具体例、並びに添付の図面を参照して更に詳細に説明する。
【0013】
図1及び2に示すように、この改善された感受体の好ましい具体例の1つは、例えば真空蒸着によって堆積させた金属層12、好ましくはアルミニウムの層が設けられているプラスチックフィルム10の層を含む。この金属層は、マイクロウェーブ照射線が吸収されてこのマイクロウェーブのエネルギーが熱に転換されるような厚さのものである。そのプラスチックフィルムは好ましくはポリエチレンテレフタレートで作られており、そして好ましくは約0.48ミル(約12ミクロン)の厚さを有する。この金属被覆されたフィルムは通常の接着剤16を用いて板紙14の層に積層されている。
【0014】
その金属被覆されたフィルムに水酸化ナトリウムのような薬剤を、41個の円形18よりなる或るパターンを形成するように、各円の上に適用することによって、その金属をそれぞれの円の中で不活性化させた。この不活性化された金属は実質的にマイクロウェーブ照射に対して透明である。各円の直径は約0.50インチ(約1.3cm)であった。その不活性化用薬剤はまた、その感受体の環状周縁部22の中に格子パターン20を形成させるのにも用いた。この周縁部22の幅は約0.75インチ(約1.9cm)であった。この感受体の全幅は、この感受体の上に置かれるほぼ同じ寸法のピザパイ(図示されていない)を収容するように10.5インチ(約27cm)であった。金属層12は透明プラスチックフィルム10の下側に灰色の基材層として目視できるが、これは図1において点状背景として示してある。不活性化された金属は白色になる。
【0015】
この感受体と一致する大きさの市販で入手できる冷凍ピザパイをこの感受体の上に置いて高周波レンジの中で加熱した。いくつかのLuxtron(商標)温度検出器をピザパイと感受体との間に、感受体中心の円内及びこの円の周囲に配置した。この実験を従来の感受体、すなわち金属層が感受体の全表面を覆っている感受体を用いて繰り返した。結果を図3に示すが、ここで曲線Aはその円と接触している検出器により記録された平均温度を表わし、曲線Bはこの円の周囲領域と接触している検出器により記録された平均温度を表わし、そして曲線Cは従来の感受体を用いて同等に配置された検出器により記録された平均温度を示す。図3に見られるように、本発明の感受体は従来の感受体よりもそのピザパイの中央領域において高い最終温度をもたらす。
【0016】
焼け焦げコントラスト単位(BCU)を測定するMinolta(商標)BC−10ベークメータを用いて、同様に加熱したピサパイの上皮の褐色化の度合いを測定した。BCU値は低ければ低い程、その色はより濃い褐色となる。測定はピザパイの第1の直径に沿った8つの位置、及びこの第1直径と垂直な第2の直径に沿う他の8つの位置において行なった。結果は、冷凍ピザパイについて図1に示した感受体を用いて加熱した場合、匹敵する従来の感受体を用いて加熱した場合、及び感受体を用いなかった場合について、加熱する前の冷凍ピザパイと比較して図4に示す。曲線Dは全16個の位置におけるベークメータにより記録された平均BCU値を示し、そして曲線Eはピザパイの中央に最も近い10個の位置においてベークメータで記録された平均BCU値を表わす。図4に見られるように、本発明の感受体を用いて加熱されたピザパイは従来の感受体を用いて加熱されたピザパイよりも全体としてより褐色化の度合いが大きく、そして中でもピザパイの中央領域において褐色化の度合いが高かった。
【符号の説明】
【0017】
10 プラスチックフィルム
12 金属層
14 厚紙
16 接着剤層
18 透明領域円
20 格子パターン
22 周縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品の表面を褐色にし、または食品の表面をパリッと仕上げるためのマイクロウエーブ感受体であって、前記マイクロウエーブ感受体は、
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスティックフィルム上に支持され、プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された金属層であって、マイクロウエーブのエネルギーを吸収して、食品の表面を褐色にし、または食品の表面をパリッと仕上げるために熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は、該金属層の中の複数の開口を取り囲み、前記開口は、最も長い直線寸法が約0.6cmから2.5cmであり、前記開口は前記マイクロウエーブ感受体の全面積の7から15%である、マイクロウエーブ感受体。
【請求項2】
食品の表面を褐色にし、または食品の表面をパリッと仕上げるためのマイクロウエーブ感受体であって、前記マイクロウエーブ感受体は、
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスティックフィルム上に支持され、プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された、電気的に連続している金属層であって、マイクロウエーブのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は、該金属層の中の複数の開口を取り囲み、前記複数の開口はそれぞれ、前記プラスチックフィルム上への金属の堆積を阻止することにより形成され、前記開口は、前記マイクロウエーブ感受体の中心から半径5cmの範囲の面積の10から20%である、マイクロウエーブ感受体。
【請求項3】
食品の表面を褐色にし、または食品の表面をパリッと仕上げるためのマイクロウエーブ感受体であって、前記マイクロウエーブ感受体は、
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスティックフィルム上に支持され、プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された、電気的に連続している金属層であって、マイクロウエーブのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は、該金属層の中の複数の開口を取り囲み、前記開口は、前記プラスチックフィルムに支持された金属をエッチングすることにより形成され、前記開口は、
前記マイクロウエーブ感受体の中央領域の10から20%を占める第一の複数の開口と、
前記マイクロウエーブ感受体の環状領域の5から15%を占める第二の複数の開口と、を含む、マイクロウエーブ感受体。
【請求項4】
前記開口はそれぞれ、多角形、正多角形、円、楕円、正方形、矩形、六角形、星形、または十字形であることを特徴とする請求項1−3のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項5】
前記開口の長さと幅の比が1:1から2:1の範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項6】
前記開口が円形であり、直径が約0.6cmから約2.5cmまでであることを特徴とする請求項2、3及び5のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項7】
前記開口はそれぞれ、約1cmから約3cmまでの距離だけ隣接開口から離間されていることを特徴とする請求項1−6のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項8】
前記開口が前記マイクロウエーブ感受体を横切って分布されていることを特徴とする請求項1−7のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項9】
前記開口が、前記マイクロウエーブ感受体の中央領域に向かってより集中していることを特徴とする請求項1−7のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項10】
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスティックフィルム上に支持され、プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された、電気的に連続している金属層であって、電子レンジのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は複数のマイクロウエーブ透明領域を取り囲み、前記マイクロウエーブ透明領域は金属が不活発な状態とされ、前記マイクロウエーブ透明領域は、
マイクロウエーブ感受体の第一領域内にあって、前記第一領域の面積の10から20%を占める第一の複数のマイクロウエーブ透明領域と、
前記マイクロウエーブ感受体の第二領域内にあって、前記第二領域の面積の5から15%を占める第二の複数のマイクロウエーブ透明領域と、を含み、
前記第二領域は第一領域の周囲にあり、
前記プラスティックフィルムが少なくとも1のマイクロウエーブ透明領域を覆う、マイクロウエーブ感受体。
【請求項11】
前記マイクロウエーブ透明領域はそれぞれ、多角形、正多角形、円、楕円、正方形、矩形、六角形、星形、または十字形であることを特徴とする請求項10に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項12】
前記マイクロウエーブ透明領域の長さと幅の比が1:1から2:1の範囲であることを特徴とする請求項10または11に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項13】
前記マイクロウエーブ透明領域は円形で、直径が約0.6cmから約2.5cmまでであることを特徴とする請求項10−12のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項14】
前記マイクロウエーブ透明領域は、約1cmから約3cmまでの距離だけ隣接マイクロウエーブ透明領域から離間されていることを特徴とする請求項10−13のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項15】
前記マイクロウエーブ透明領域が前記マイクロウエーブ感受体を横切って分布されていることを特徴とする請求項10−14のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項16】
前記マイクロウエーブ透明領域が、前記マイクロウエーブ感受体の中央領域に向かってより集中していることを特徴とする請求項10−15のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項17】
前記各マイクロウエーブ透明領域は、前記中央領域の約10−20%を占める、請求項16に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項18】
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスチックフィルム上に支持され、前記プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された、金属層であって、電子レンジのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は複数のマイクロウエーブ不活性領域を取り囲み、前記マイクロウエーブ不活性領域は金属が不活発な状態とされ、前記マイクロウエーブ不活性領域は、マイクロウエーブ感受体の全面積の7-15%であり、マイクロウエーブ感受体の中心近傍に集まっている、マイクロウエーブ感受体。
【請求項19】
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられたプラスチックフィルムと、
前記プラスティックフィルム上に支持され、プラスティックフィルムと前記基材との間に配置された、電気的に連続している金属層であって、電子レンジのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層と、を備え、
前記金属層は複数の互いに離間するマイクロウエーブ不活性領域を備え、
前記マイクロウエーブ不活性領域は、
マイクロウエーブ感受体の中央領域の10から20%を占める第一の複数のマイクロウエーブ不活性領域と、
前記マイクロウエーブ感受体の環状領域の5から15%を占める第二の複数のマイクロウエーブ不活性領域と、を含み、
前記マイクロウエーブ不活性領域は、前記金属層に不活性化化学物質を適用して、金属を取り除くことなく不活性化して形成され、それにより前記マイクロウエーブ不活性領域は不活性化された金属を含むことを特徴とするマイクロウエーブ感受体。
【請求項20】
前記マイクロウエーブ不活性領域はそれぞれ、多角形、正多角形、円、楕円、正方形、矩形、六角形、星形、または十字形であることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項21】
前記マイクロウエーブ不活性領域の長さと幅の比が1:1から2:1の範囲であることを特徴とする請求項18から20に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項22】
前記マイクロウエーブ不活性領域は円形で、直径が約0.6cmから約2.5cmまでであることを特徴とする請求項18−21のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項23】
前記マイクロウエーブ不活性領域は、約1cmから3cmまでの距離だけ隣接マイクロウエーブ不活性領域から離間されていることを特徴とする請求項18−22のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項24】
前記マイクロウエーブ不活性領域がマイクロウエーブ感受体を横切って分布されていることを特徴とする請求項19−23のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項25】
前記マイクロウエーブ不活性領域がマイクロウエーブ感受体の中央領域に向かって、より集中していることを特徴とする請求項19−23のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項26】
前記金属がアルミニウムを含むことを特徴とする請求項1−25のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項27】
前記金属層が前記寸法的に安定な基材に接着されていることを特徴とする請求項1−26のうちの1項に記載のマイクロウエーブ感受体。
【請求項28】
マイクロウエーブオーブン内の食物を加熱し、褐色にし、パリッとした状態にするための構造であって、
前記食品は直径が20−30cmであり、褐色にし、パリッとさせることが望ましい中央底面を有し
前記構造は、プラスティックフィルム上に支持された金属層を備える金属被覆されたフィルムであって、前記金属被覆されたフィルムは寸法的に安定な基材につけられ、電気的に連続して穴が開いておらず、
前記金属被覆されたフィルムは複数のマイクロウエーブ透明領域を含んでおり、前記複数のマイクロウエーブ透明領域は前記構造の中央領域で前記金属層に囲まれ、前記マイクロウエーブ透明領域は円形で直径が約0.6cmから約2.5cmまでであり、前記食品は前記中央底面が前記構造の中央領域に接して配置され、前記中央底面がマイクロウエーブエネルギーにさらされて、褐色になり、パリッとする、構造。
【請求項29】
前記マイクロウエーブ透明領域の直径が、約1.3cmであることを特徴とする請求項28に記載の構造。
【請求項30】
前記構造の中央領域が、半径が約5cmの円形領域を備える、請求項28又は請求項29に記載の構造。
【請求項31】
前記マイクロウエーブ透明領域が、前記構造の中央領域の10-20%を占める、請求項28−30のうちの1項に記載の構造。
【請求項32】
マイクロウエーブオーブン内の食物を加熱し、褐色にし、パリッとした状態にするための構造であって、
前記食品は、褐色にし、パリッとさせることが望ましい中央底面及び周辺底面を備え、
前記構造は、
寸法的に安定な基材と、
前記寸法的に安定な基材に付けられた金属被膜されたフィルムであって、前記金属被膜されたフィルムは、プラスチックフィルム上に支持され、電子レンジのエネルギーを吸収し、熱を発生するために作用する金属層、を備え、、
前記金属被覆されたフィルムは前記金属層に囲まれたマイクロウエーブ透明領域を含んでおり、これによって前記金属被覆されたフィルムは電気的に連続して、穴が開いておらず、
前記マイクロウエーブ透明領域は、前記構造の中央領域に第1の複数のマイクロウエーブ透明領域を備え、前記構造の環状領域に第2の複数のマイクロウエーブ透明領域を備え、
前記第1の複数のマイクロウエーブ透明領域は前記構造の中央領域の10-20%を占め、
前記第2の複数のマイクロウエーブ透明領域は前記構造の環状領域の5-15%を占め、
前記食品は前記中央底面が前記構造の中央領域に接して配置され、前記食品の周辺底面が前記構造の環状領域に接して配置され、これによって前記食品がマイクロウエーブエネルギーにさらされて、前記中央底面及び周辺底面が褐色になり、パリッとする、構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−256620(P2012−256620A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−219475(P2012−219475)
【出願日】平成24年10月1日(2012.10.1)
【分割の表示】特願2007−292747(P2007−292747)の分割
【原出願日】平成11年3月18日(1999.3.18)
【出願人】(504075588)グラフィック パッケージング インターナショナル インコーポレイテッド (137)
【Fターム(参考)】