説明

マイクロエレクトロニクス応用における無電解堆積の欠陥及びプロセス制御

マイクロエレクトロニクデバイスの製造においてコバルト,ニッケル,あるいはこれらの合金を基板上に無電解的に(electrolessly)堆積する(depositing)方法と組成体(composition)。無電解コバルト及びニッケル堆積溶液のためのグレインリファイナー(grain refiner), レベラー(leveler),酸素除去剤(oxygen scavenger) ,及び安定化剤(stabilizer)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はマイクロエレクトロニクデバイス応用におけるコバルト,ニッケル,及びこれらの合金の無電解メッキ(electroless plating)に関する。さらに具体的にいえば,この発明はマイクロエレクトロニク応用のためのコバルト及びニッケル無電解メッキ浴中の安定化剤(stabilizer),レベラー(leveler),グレインリファイナー(grain refiner)及び酸素除去剤(oxygen scavenger)を含む添加剤に関する。
【0002】
[発明の背景]
コバルトの無電解堆積(electroless deposition)はマイクロエレクトロニクデバイスの製造において種々な応用がなされている。例えば,コバルトは集積回路基板の電気回路を形成するときに採用される波形の模様がある銅のメタライゼーションのキャッピング(capping)に利用される。銅は,シリコン基板及び例えば,二酸化シリコンあるいは低k誘電体のようなフィルム中に急速に拡散する。銅はまた多層デバイス応用において基板の上部に形成されるデバイス層に拡散する。そのような拡散は基板での電気的リークを引き起こすか,あるいは二つの電極間の予期せぬ接続は電気的ショートを引き起こすためデバイスにとって致命的となる。さらに接続フィーチャー(feature)から外部への銅の拡散は電流を乱す。銅はまた電流が使用中の回路のフィーチャーを通って流れるとき一つの位置から他の位置に移動する傾向をもっており,気泡(void)及びヒルロック(hillock)を形成する。この移動(migration)は隣接する回路にダメージを与え及び金属が移動したフィーチャーの電流を乱す。コバルトのキャッピングはこの銅の拡散(diffusion)と移動を阻止するため利用する。
【0003】
したがって、集積回路デバイス製造で生じる挑戦は金属で満たされた配線フィーチャー内の金属の拡散及びエレクトロマイグレーションを最小にすることである。この挑戦はデバイスの小型化につれ,及びフィーチャーの小型化や高密度化につれもっと深刻化する。
【0004】
他の金属結線フィーチャーの関連の挑戦は腐食から保護することである。ある種の配線金属,特に銅は腐食を受けやすい。銅は大気状態で容易に酸化するかなり反応性のある金属である。この反応性は誘電体及び薄膜との接着を引き起こし,気泡及び薄膜破壊を起こす。それ故さらなる挑戦は酸化と戦い,キャップ及び銅の間,及び構成層(structure layer)間の接着を強めることである。
【0005】
工業は,例えば,US特許,Pub.No.2003/0207560及びUS特許,出願シリアルNo.10/867,346で議論されたように銅及び他の金属配線フィーチャーの上にコバルトベースのキャップを堆積している。
【0006】
銅の移動を減らし,腐食防止を行い,及び誘電体と銅の間の接着を高めるため使用される特別なコバルトベースのキャピング層はコバルト,タングステン及びリンの三元合金である。他の難溶性金属がタングステンを置き換えたりあるいは追加され利用され,及びホウ素がしばしばリンに代替され、追加して利用される。
【0007】
現行のULSI(超LSI)製造ラインへのこの技術の集約に対する特別な問題はキャッピング層の高い欠陥にある。近年,欠陥はメッキ浴及び用具に関する発明の目標となっている。Kitakabe 等(US特許.公告.No.2004/0245214),Kolics等(US特許.公告.No.2004/0134375),Dubin等(US特許.公告.No.2005/0008786),Cheng等(US特許.公告.No.2004/0253814),Weidman等(US特許.公告.No.2005/0084615),Pancham等(US特許.公告.No.2005/0072525),及びSaijo等(US特許.公告.No.2005/0009340)を参照せよ。欠陥低減はULSI製造ラインにおける挑戦である。
【0008】
典型的な配線フィーチャー上のキャップとして使用する無電解メッキ用コバルト合金の欠陥は次のように要約される。
【0009】
小瘤の生成(nodulation):銅堆積体の上,銅/誘電体及び銅/障壁(barrier)界面,及び誘電体面で局所的に優越して起きる成長あるいは微粒子(particle)の形成。この問題は通常作業用浴の安定性の欠如,及び溶解酸素によるCo2+ の酸化によるCo3+ のような溶液中のインキュベーションセンター(incubation center)形成で引き起こされる。
【0010】
グレインの装飾(grain decoration):銅グレイン界面での開始(initiation)の遅れによりメッキしている及び/あるいは平坦でなく成長するコバルト膜の前面に銅浸食(erosion)を複製する銅ラインに沿った無電解コバルト膜の平坦でない形態(morphology)。そのような成長は全体の堆積の粗さ(roughness)に寄与する。
【0011】
粒状性(granularity):大きなグレイン及び輪郭がはっきりした界面をもつ非晶質無電解堆積コバルト及びその合金の不定形なサイズのナノ結晶及びクラスター(cluster)。このタイプの形態は表面の粗さに寄与する。
【0012】
不均一成長:異なったサイズのフィーチャー,異なった場所,密度及び離れて存在するフィーチャー,及び/あるいは異なった表面積のフィーチャー上に異なった無電解コバルトメッキ速度による銅基板に沿った堆積の厚みの変化。
【0013】
ピッティング(pitting):局所化し不完全な銅表面の被覆あるいは無電解膜の堆積プロセス中の大規模な水素の泡形成によるピット(pit)あるいはピンホール(pinhole)の形成
【0014】
これらの欠陥は拡散障壁効果を減らし、エレクトロマイグレーションを抑制するためのキャッピング層の能力を低下させ、エレクトロマイグレーションの失敗を起こし,電気回路の信号伝搬に影響し,電流の漏洩を増加し,及び電気短絡を引き起こす。
【0015】
それ故,本質的に欠陥のない,均一な,及び銅結線上の均一な無電解キャッピング層が存在することが必要である。
【0016】
[発明の概要]
本発明の種々の観点は種々のマイクロエレクトロニックデバイスの応用に適した本質的に欠陥のないあるいは低い誘電率合金を提供できるコバルト及びニッケルの無電解メッキのための方法及び組成体の提供にある。一つの点は、方法及び組成体が特にキャッピングに適していることである。合金は安定化剤,レベラー,グレインリファイナー,及び酸素除去剤を含む,欠陥を減じる添加剤から選択された一つあるいはそれ以上の添加剤からなる無電解堆積組成体から堆積される。本発明は全てのこれらの添加剤の使用を要求していない。及び他の観点で本発明はこれらの添加剤をそれぞれに示す。これらの添加剤は次のように定義できる:
【0017】
安定化剤;浴の自然に起こる分解及び溶液中の制御不能な沈澱を減らす無電解メッキ組成体のための添加剤。例えば,安定化剤は小瘤(nodular)、迷走成長(stray growth),及び広範な水素の発生を押さえ、それによるピッティングを防止する。
【0018】
レベラー;異なった銅グレイン及び銅グレイン界面,異なったサイズのフィーチャー,異なった場所,密度で存在する及び離れて存在するフィーチャー,及び/あるいは異なった表面積のフィーチャー上へのコバルト膜の成長速度を同等にすることを助ける無電解メッキ組成体のための添加剤。このように,レベラーは銅フィーチャー上に平坦な形態,低い粗さ,及び均一な厚みの無電解コバルトフィルムの形成を促進する。
【0019】
グレインリファイナー;均一なサイズのグレイン及び平坦なグレイン界面をもつ無電解フィルムの形成を促進する無電解メッキ組成体のための添加剤。その結果,グレインリファイナーは堆積体のグレイン性を減らし及び粗さを改善する。
【0020】
酸素除去剤;溶解している酸素と化学的に反応して不活性な種(species)を形成し,それにより酸素を消費する無電解メッキ組成体の添加剤。言い換えれば,酸素除去剤はCo2+ のCo3+への酸化を禁止し,溶液中のインキュベーションセンターの発生を禁止し,及び誘電体上の小瘤化に影響する。
【0021】
それ故,端的に言えば本発明はマイクロエレクトロニックデバイス製造において基板にコバルト,ニッケル,あるいはこれらの合金を無電解的に堆積するための無電気組成体及び方法を示しており,その堆積組成体は
(a)コバルトイオン及びニッケルイオンからなるグループから選択された堆積イオンの原材料,及び
(b)次から選択された一つあるいはそれ以上の添加剤;
(i)ポリ燐酸,ポリ燐酸塩,及びそれらの組み合わせ体(combination)からなるグループから選択されたグレインリファイナー化合物からなるグレインリファイナー(grain refiner);
(ii)アミノ安息香酸,ヒドロキシ安息香酸,酸化モリブデン,酸化バナジウム,酸化レニウム,これらの塩,これらの誘導体,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された安定化剤(stabilizer);
(iii)ジフェニルオキシドジスルホン酸,ラウリル硫化物のトリエタノールアミン塩,アンモニウムラウレス硫酸塩,アルキルベンゼンスルフォン酸塩,ドデシルベンゼンスルフォン酸,アルキルジフェニールオキサイドジスルフォン酸塩,低分子量ポリプロピレングリコール,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択されたレベラー(leveler);及び
(iv)SO2−,HSO,ヒドロキノン,カテコール,レゾルシノール,ヒドラジン,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された酸素除去剤(oxygen scavenger)。
【0022】
本発明の他の目的及び特徴は以下の各部分で明らかになり及び各部分で指摘する。
【0023】
[請求の詳細説明]
本発明に従えば,コバルト及びニッケル合金は優れた選択性及び高い凹凸のない平坦な均一堆積体を形成する方法及び組成体を用いて堆積される。さらに,堆積体は本質的に小瘤の成長(nodular growth)はなく及び誘電体上に分散した合金の微粒子はない。例えば,凹凸のない無電解キャップはマイクロエレクトロニックデバイスの配線フィーチャー上に無電解的に堆積される。本発明はコバルトベースのキャップ及びニッケルベースのキャップ内容をここに示しているが,しかしマイクロエレクトロニック産業において他の無電解コバルト及びニッケル応用にもまた適用できる。
【0024】
本発明はある種の安定化剤,レベラー,グレインリファイナー,及び酸素除去剤を含む欠陥を減少する一つあるいはそれ以上の添加剤からなる無電解メッキ組成体からのコバルトベースあるいはニッケルべースのキャップの堆積は堆積体の全ての形状(topography)及び形態(morphology)を改善するという発見からきている。これらの種々の欠陥を減らした添加物の採用は浴の安定性を改善し、銅フィーチャー間の誘電体表面の微粒子の形成を減らし、表面粗さを改善し、それにより堆積体中のピット形成を調整し及び減らし,及び良い形態のグレイン寸法,すなわち,より小さいグレイン寸法及び全体の非晶質性堆積体を洗練(refine)する。
【0025】
本発明の無電解メッキ組成体は効果のある一つ,それ以上,あるいは全てのクラスの欠陥減少添加剤からなり、クラスは安定化剤,レベラー,グレインリファイナー,及び酸素除去剤として広く定義している。これらの四つのクラスを一つのクラスに添加剤を区分することは浴内の機能を限定することを意味していない。多くの添加剤は浴内で多機能をもっており、すなわち,例えば,安定化剤及びグレインリファイナーの両方の機能をもっている。それぞれの欠陥を減らす添加剤の機能は大幅に浴の安定性を改善し及びメッキした合金の欠陥を減らす方向にあることを広く示している。さらに,本発明の無電解堆積組成体はそれぞれのクラスからの一つあるいはそれ以上の添加物を含んでいる,すなわち,例えば,浴は二つあるいはそれ以上の安定化剤を含んでいる。
【0026】
オキシム及びその誘導体,アミノ−及びヒドロキシ安息香酸及びこれらの誘導体、及び難溶解性(refractory)金属酸化物は本発明の無電解堆積組成体に追加されたとき安定化剤として作用する。
【0027】
無電解コバルト及びニッケルメッキに用いられる便利な安定化剤は鉛及びカドミウムのような重金属あるいはチオ尿素及びメルカプトコハク酸のような硫化物を含んでいる。これらの安定化剤はメッキ浴分解を減らすことにより無電解コバルト及びニッケルメッキ浴に対し適切に作動する。しかしながら,これらの安定化剤の存在はコバルトあるいはニッケル合金キャップ内に重金属あるいは硫黄の共堆積を引き起こすため,便利な安定化剤はマイクロエレクトロニック応用においてコバルト及びニッケルキャップを堆積するための無電解堆積組成体に使用することは適切ではない。
【0028】
このように、本発明のある請求では,これらの便利な安定化剤はオキシム及びその誘導体,アミノ置換及びヒドロキシ置換安息香酸及びその誘導体,及び難溶解性金属酸化物のグループから選ばれた安定化剤で置き換えられる。
【0029】
本発明のこれらの請求に用いられる実例的なオキシムベース化合物の安定化剤はケトキシム及びアルドキシムを含む。ケトキシムはケトン及びヒドロキシアミンあるいはヒドロキシアミンの誘導体の縮合反応で通常形成される。実例的なケトキシムはジメチルグリオキシム,1,2−シクロヘキサンジオンジオキシム,ジフェニールグリオキシム,及びピリジルジグリオキシムを含む。アルドキシムはアルデヒド及びヒドロキシアミンあるいはヒドロキシアミンの誘導体との縮合反応で通常形成される。実例的なアドキシムはサリチルアルドキシム及びsyn−2−ピリジンアルドオキシムを含む。この説明の文章において“オキシムベース(oxime−based)”はヒドロキシアミンあるいはヒドロキシアミンの誘導体及びカルボニルグループとの縮合反応で形成されるタイプの機能的グループからなる化合物を意味しており,カルボニルグループはケトンあるいはアルデヒドのいずれかであり;この縮合反応によりあるいはいくつかの他のメカニズムにより形成される化合物を含み,化合物は機能的グループであるが,反応メカニズムはなく,これらのことは重要である。いくつかのオキシムベースの化合物安定化剤の構造式を表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
優位な点として,オキシムベースの化合物がコバルトベースの無電解メッキ浴に添加されるとき,安定化剤は誘電体上にコバルトあるいはコバルト合金のはみ出た堆積を減らし及び堆積したキャップ内のコバルトベースの小瘤の形成を減らす。特別な理論をこえることなく,これらの化合物の安定化の能力はキレート力(chelating strength)に関係し,溶液中のオキシムキレート金属イオンは主要なキレート剤(chelator),例えば,クエン酸より強いと以前より信じられている。例えば,溶液の条件により,銅とジメチルグリオキシムとの安定化常数,k,の対数は約9及び約11の間である。ニッケルとジメチルグリオキシムのlogkは約12及び約17の間である。逆にいえば,銅のクエン酸とのlogkは約4及び約6の間であり,ニッケルのクエン酸とのlogkは約4及び約6の間である。一方,コバルトは主要なキレート剤,クエン酸によりキレート化される。ジメチルグリオキシムはニッケル、銅及び他の金属不純物とキレート化しやすく及びこれらの還元ポテンシャルをシフトし,局所的な凝集及び微粒子の形成の傾向を避ける。過剰な量のジメチルグリオキシムはさらにコバルトとキレート化し及びコバルト堆積の速度に影響する。しかしながら,強いキレート効果により,メッキ浴は濃度レベルが200ppmあるいはそれ以上に達したとき完全に非活性化される。
【0032】
本発明のこれらの請求の浴において,オキシムベースの化合物安定化剤の濃度は約2ppm及び約150ppmの間である。下記では,用語“ppm”はメッキ溶液質量単位当りの添加物質量単位の濃度で表す。例えば,5ppmはメッキ溶液キログラム当り5mgの添加剤を意味する。溶液の密度はほぼ1kg/Lであるので,5ppmの濃度はメッキ溶液リッター当りほぼ5mgである。このような条件のもとで,オキシムベースの化合物は浴安定化剤及び堆積体のレベラーとして働く。
【0033】
オキシムベースの化合物は約2ppmから約150ppm,望ましくは約5ppmから約50ppm,さらに望ましくは約5ppmから約20ppmの濃度範囲で浴に添加される。
【0034】
本発明の他の請求で,安定化剤はアミノ安息香酸,その塩,ヒドロキシ安息香酸,その塩,及びこれらの誘導体をいずれかあるいは追加的に含む。実例的なアミノ安息香酸は2−アミノ安息香酸(アントラニル酸,オルト−アミノ安息香酸),3−アミノ安息香酸(メタ−アミノ安息香酸),4‐アミノ安息香酸(パラ−アミノ安息香酸,PABA),及びこれらの塩,2−アミノ安息香酸は市場に流通しており好ましい,を含む。実例的なアミノ安息香酸塩は2−アミノ安息香酸塩,3−アミノ安息香酸塩,4−アミノ安息香酸塩,及びこれらの誘導体を含む。アミノ安息香酸塩はナトリウム,カリウム,及びアンモニウム,望ましくはカリウム及びアンモニウムから選択された対イオンを含む。実例的なヒドロキシ安息香酸はサリチル酸(2−ヒドロキシ安息香酸,オルト−ヒドロキシ安息香酸),3−ヒドロキシ安息香酸(メタ−ヒドロキシ安息香酸),4‐ヒドロキシ安息香酸(パラ−ヒドロキシ安息香酸),2,3−ジヒドロキシ安息香酸,2,4−ジヒドロキシ安息香酸,2,5−ジヒドロキシ安息香酸,2,6−ジヒドロキシ安息香酸,3,4−ジヒドロキシ安息香酸,3,5−ジヒドロキシ安息香酸,2、3,4−トリヒドロキシ安息香酸,2,3,6−トリヒドロキシ安息香酸,2,4,5−トリジヒドロキシ安息香酸,2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸,3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸(ガーリック酸),及びこれらの塩を含む。実施のヒドロキシ安息香酸塩はサリチル酸塩,3‐ヒドロキシ安息香酸塩,4−ヒドロキシ安息香酸塩,2,3−ジヒドロキシ安息香酸塩,2,4−ジヒドロキシ安息香酸塩,2,5−ジヒドロキシ安息香酸塩,2,6−ジヒドロキシ安息香酸塩,3,4−ジヒドロキシ安息香酸塩,3,5−ジヒドロキシ安息香酸塩,2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸塩,2,3,6−トリヒドロキシ安息香酸塩,2,4,5−トリジヒドロキシ安息香酸塩,2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸塩,3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸塩,およびこれらの誘導体を含む。ヒドロキシ安息香酸塩はナトリウム,カリウム,及びアンモニウム,望ましくはカリウム及びアンモニウムから選択された対イオンを含む。実例的なアミノヒドロキシ安息香酸安定剤は5−アミノサリチル酸,2−アミノ5−ヒドロキシ安息香酸(5−ヒドロキシアントラニル酸),及び他のヒドロキシ置換体のアントラニル酸で,これらは酸,これらの塩,あるいはこれらの誘導体とし提供される。上記リストの全ての安息香酸ベースの安定化剤の誘導体は芳香環にアミノ(−NH2 ),ニトロ(NO2 )、メチル(−CH3 )あるいはより高いアルキル鎖の置換体もつ安定化剤を含む。例えば,サリチル酸の実例的なニトロ誘導体は3,5−ジニトロサリチル酸で,酸あるいはその塩として提供される。本発明の浴では,これらの有機酸の濃度は約5ppm及び1000ppm間のような,約2ppm及び約1500ppmの間である。一つの望ましい請求は約20ppm及び約30ppmの間のような約5ppm及び約30ppmの間である。もし濃度が非常に薄いと効果がでない。もし濃度が高いと開始(initiation)及び成長が遅くなる。いくつかの安息香酸ベースの安定化剤の構造式を表2に示す。
【0035】
【表2】

【0036】
アミノ安息香酸及びヒドロキシ安息香酸の安定化機構は酸のキレート力に関係すると信じられる。特別な理論をこえることなく,これらの化合物は,オキシム同様,銅及び原材料あるいは基板から入る他のもののような不純物を優先的にキレート化し,及びこれにより弱い主要なキレーター,多分,例えばクエン酸により強固にキレート化されるコバルトを除去する間は連続的な堆積を押さえ,及びかくしてメッキが容易に行ええると信じられている。例えば,DMABが還元剤として用いられる浴においては,メッキの間に銅の腐食によって生じる銅イオンオは浴中の微粒子形成あるいは分解の原因となる。微粒子の形成は銅イオンに対する有機酸の強いキレ−ト化により避けられる。例えば,サリチル酸の銅イオンとの安定化係数(stability constant)(log K あるいはpK)は約11で,コバルトイオンより高く(pK約6),一方コバルト及び銅のサリチル酸のような,主要なキレート剤に対するpKはおおよそ4から6である。過剰な量のこれらの安定化剤はコバルトとさらにキレート化し及び合金堆積の開始及び成長速度に影響する。強いキレート効果により,メッキは濃度が3000ppmを越えると完全に抑制される。
【0037】
優先的に,安定化剤がオキシム,オキシムの誘導体,アミノ安息香酸,あるいはヒドロキシ安息香酸であるとき,安定化剤は浴の分解及びニッケルあるいはコバルト合金キャップ中の望まない不純物の共堆積を避ける。
【0038】
本特許の他の請求で浴安定化剤として用いる実例的な難溶解性金属酸化物は酸化モリブデン,酸化レニウム,及び酸化バナジウムを含む。実例的な酸化モリブデンの原材料はTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)で予め溶解されたMoO3 のようなモリブデン酸塩;(NH4)2 MoO4;(NH4)2 Mo27;(NH4)6 Mo724・4H2O;(NH4)2 Mo310・2H2O;(NH4)6 Mo827・4H2O;ジモリブデン酸塩(Me2 Mo27・nH2O);トリモリブデン酸塩(Me2 Mo310・nH2O);テトラモリブデン酸塩(Me2 Mo413);メタモリブデン酸塩(Me210-m[H2(Mo2 76]・nH2O;ここでmは10以下);ヘキサモリブデン酸塩(Me2 Mo619・nH2O);オクタモリブデン酸塩(Me2 Mo825・nH2O);パラモリブデン酸塩(Me2 Mo722・nH2O及びMe10Mo1241・nH2O);ここで上記のMeはアンモニウム、テトラメチルアンモニウム,及びアルカリ金属の陽イオンから選択された対イオンであり及びnは水和物の安定あるいは準安定の形に相当する値をもつ指標;モリブデン酸;アンモニウム,テトラメチルアンモニウム,及びアルカリ金属のモリブデン酸塩;モリブデンのヘテロポリ酸;及び他のこれらの混合物を含む。酸化モリブデンの濃度は約10ppm及び約800ppmの間であり,望ましくは低い金属浴で約10ppm及び約30ppmの間で及び高い金属浴で約100ppm及び約500ppmの間である。非常に低いと効果が実現しない。濃度が高いと開始と成長は逆の影響を受ける。
【0039】
酸化バナジウムの実例的な原材料はトリアンモニウム塩のようなバナジン酸塩,アンモニウムあるいはナトリウム塩のようなメタバナジン酸塩,ピロバナジン酸(V274−),ヘキサバナジン酸(HV6173−),V23,V24,及びV25を含む。望ましくは,酸化バナジウムは必要な酸化物イオンを作るためにアルカリ溶液に容易に溶解する化合物から選択される。酸化バナジウムの濃度は約1ppm及び約100ppmの間で,望ましくは低い金属浴で約2ppm及び約5ppmの間で及び高い金属浴で約5ppm及び約20ppmの間である。
【0040】
酸化レニウムの実例的な原材料は三酸化レニウム,過レニウム酸,アンモニウム過レニウム酸塩,テトラメチルアンモニウム過レニウム酸塩,アルカリ金属過レニウム酸塩,レニウムのヘテロポリ酸,及びこれらの他の混合物を含む。酸化レニウムの濃度は約2ppm及び約300ppmの間で,望ましくは低い金属浴で約5ppm及び10ppmの間で及び高い金属浴で約10ppm及び約100ppmの間である。
【0041】
酸化モリブデン安定化剤は堆積体内の均一性をより高める。より高い濃度レベルにおいて,無電解浴への酸化モリブデンの添加は堆積体及び誘電体表面の微粒子形成を減らし,障壁(barrier)の選択性(selectivity)を改善することが観察される。
【0042】
さらなる利点は,難溶解性金属酸化物が安定化剤として用いられるとき,酸化物の還元がニッケルあるいはコバルト合金キャップ中へ難溶解性金属の共堆積を引き起こす。合金キャップ内への酸化モリブデンからなる無電解浴からのモリブデンの共堆積は特に高く,約0.5原子%から約12原子%の範囲である。利点として,堆積体の熱的安定性はモリブデンがコバルトベースの合金内へ通常堆積する難溶解性金属のタングステンと共堆積するとき高まる。さらに,合金キャップ内へのモリブデン,レニウム,及びバナジウムの共堆積は腐食抵抗及び拡散抵抗を増加する機能があると考えられる。
【0043】
本発明のいくつかの請求の無電解堆積組成体に用いるレベラーはCalfax 10LA−75のようなジフェニル酸化ジスルホン酸,Calform TLS−40のようなラウリル硫化物のトリエタノールアミン塩,Calfoam EA 603のような アンモニウムラウレス硫化塩,Calsoft L−40C及びCalsoft AOS−40のようなアルキルベンゼンスルホン酸,Calsoft LAS−99のようなドデシルベンゼンスルホン酸,Dowfax 3b2のようなアルキルジフェニルジスルホン酸塩,PPG 425のような溶解性,低分子量ポリプロピレングリコールを含む。
【0044】
無電解コバルト及びニッケルのメッキ浴に用いる便利なレベラーはPolystep P−32およびRhodafac RE−610のような硫化物エステルあるいはTetronic 304のようなEO/POポリマーを含む。これらは特許及び科学的文献の多くの無電解堆積組成体として用いられている。表面活性剤(surfactants)及び表面張力減少剤として働くこれらのレベラーは,コバルトおよびニッケル無電解メッキ堆積組成体のための,特にキャッピング応用で,堆積合金キャップ内の満足する均一性を達成するための必要な添加剤として考えられる。これらの添加剤は堆積した合金の均一性を改善するが,不利益として選択性(selectivity)に逆効果があり,ひるがえっては微粒子の形成の増加により堆積物の形態に影響する。
【0045】
これらの便利な表面活生剤は本発明のいくつかの請求に従って上記リストのレベラーとして代替をする。本発明のレベラーは表面活性剤及び表面張力減少剤として働き,微粒子あるいは小瘤の形成のマイナス効果なしに,表面の粗さを減らし及び堆積合金内の均一性を改善するのに効果がある。特別の理論をこえることなく,本発明のレベラーは金属結線表面のぬれ(wetting)を促進し,それにより堆積体の均一性を強める。レベラーは3次元方向への成長を抑える穏やかな堆積抑制剤として働き,それにより膜の形態(morphology)及び形状(topography)を改善する。また本発明のレベラーは銅の移動に対して気泡の少ないグレイン境界をもつもっと均一な被覆を達成するグレイン寸法の仕上げを助ける。
【0046】
本発明の浴において,レベラーの濃度は約20ppm及び約800ppm間であり,望ましくは約100ppm及び約250ppmの間である。濃度が非常に低いと,望ましい効果が実現しない。濃度が非常に高いと,泡の発生,堆積体中に微粒子の発生,及び溶解性(solubility)の欠如の傾向が増加する。
【0047】
別の観点として,本発明は無電解堆積に用いるためのグレインリファイナーを指向しており,ポリリン酸あるいはポリリン酸塩を含んでいる。これらのグレインレリファナーは堆積体の均一性,堆積体の粒状性(granularity),及び表面粗さを改善する。ポリリン酸およびポリリン酸塩の原材料はアンモニウムポリリン酸塩及びナトリウムリン酸塩,および式M(n+2) n(3n+1)のもの,ここでMは水素を含む対イオンを表し,及びnは3より大きいか等しく、例えば n=3から600を含む。これらはオルトポリリン酸塩(P)及びポリリン酸塩(P−P)に対称なトリポリリン酸塩,テトラポリリン酸塩などを含む。適したポリリン酸塩の構造は次のように直線で及び枝分かれがなく,ここでMはH+ あるいは1価の金属陽イオンである。
【0048】

【0049】
他の適したポリリン酸塩の構造は次のような断片(fragment)に枝分かれしている。

【0050】
いくつかの市場で利用できるトリポリリン酸塩及びテトラポリリン酸の原材料は少量のオルト−及びポリ−化合物を含んでいる。したがって,グレインリファイナー化合物としてポリリン酸塩あるいはポリリン酸を使用する本発明の請求があり,及びオルト−及び/あるいはピロ−化合物がまたある。及びオルト−及びピロ−リン酸塩及びピロリン酸化合物が特に除外されている請求がある。
【0051】
いくつかの市場で利用できるトリポリリン酸塩及びテトラポリリン酸の原材料はいくらかのシクロリン酸塩(メタリン酸塩)化合物を含んでいる。これらは式(MPO3)nの化合物を含み,ここでMはHあるいは金属陽イオンであり,及びn=3から600である。例示はそれぞれ次の構造のシクロトリリン酸塩(a)及びシクロテトラリン酸塩(b)を含む。
【0052】

【0053】
ある本発明の請求で,グレインリファイナーの濃度は約1g/L及び約100g/Lの間であり,望ましくは約4g/L及び約50g/Lの間である。もし濃度が非常に低ければ,効果は実現しない。もし濃度が非常に高ければコバルトのキレート化を増し及びそれ故メッキ速度のマイナス効果となる。特別な理論をこえることなく,ポリリン酸キレートコバルトイオンは無電解浴に存在すると考えられる。浴への第2のキレート剤の追加は浴の平衡を変化し,かくして堆積体の形態を修正する。すなわち,ポリリン酸塩が浴に加えられたとき,多くのリンが共堆積し,より小さい粒度性及びより非晶質の堆積体となり,銅の拡散の境界(barrier)特性及びコバルトあるいはニッケルの再結晶化に対する熱安定性を改善する。堆積体のリン濃度は,グレインリファイナーなしの,例えば7から9%に比べて,例えば10及び12原子%の間である。浴にさらにポリリン酸を加えて試験した多くの形成体は誘電体上への縞のある(stray)堆積を防ぐことが観察される。
【0054】
異なった観点で本発明は無電解組成体のある請求に使用するため酸素除去剤(oxygen scavenger)を目指している。典型的な無電解堆積組成体は溶液のpHが7.5より高いときキレート化Co2+ イオンを含んでいる。溶解酸素およびキレート剤が存在すると,Co2+イオンはCo3+ イオンに酸化される傾向がある。また,コバルト溶液はCo2+のCo3+へ酸化しやすいという貧弱な放置寿命(shelf life)をもっている。保存状態以外に,Co2+溶液の酸化のしやすさは公式に当てはまらない。
【0055】
アンモニア,DEA,TEA,あるいは同様のアンモニウムを含む組成体があれば退化は早い。退化はアンモニウムのない系では典型的に遅い。Co3+は浴の活性を減じ,及び、特別な場合には,やがて合金メッキを妨害する。さらに,Co3+は溶液の組成体と低い溶解性の塩を作り、浴内に微粒子の形成を引き起こす。通常,製品の放置寿命を避けるために,コバルト化合物は特別に梱包されるが,梱包の方法は化合物の価格をあげる。
【0056】
不活性ガスでパージする以外の高価でない,本発明のコバルト無電解堆積組成体に酸素除去剤を加える代案が発見された。種々の酸素除去剤がコバルトの酸化を禁止し及び溶液の放置寿命を改善するが,開発者は堆積開始及び/または選択性を過度に妨害しないいくつかの良品を発見した。本発明の望ましい無電解堆積組成物のための酸素除去剤はアスコルビン酸である。他の好ましい酸素除去剤はSO2−及びHSOを含む。SO2−硫酸塩の例は硫酸ナトリウム,硫酸カリウム,硫酸アンモニウムを含む。ヒドロキノン,カテコール,レゾルシノールのような有機化学薬品はこの応用に適している。ヒドラジンもまた有効である。放置寿命の改善以外に,浴へのこれらの添加はコバルト堆積の誘導時間(induction time)を短くし,これによりグレインの装飾(grain decoration)及びピッチング欠陥を引き起こす反応開始(initiation)の間メッキ溶液から銅の腐食を防ぐ。
【0057】
それ故,一つの請求として、酸素除去剤はSO2−,HSO,ヒドロキノン,カテコール,レゾルシノール,ヒドラジン,及びこれらの組み合わせ体のグループから選択される。発明の浴において,アスコルビン酸の濃度は約0.1g/L及び約5g/Lの間であり、望ましくは約0.5g/L及び約2g/Lの間である。硫酸塩の濃度は約0.01g/L及び約1g/Lの間であり、望ましくは約0.01g/L及び約0.3g/Lの間である。ヒドロキノン,カテコール,及び/またはレゾルシノールの濃度は,それらが選ばれたところで,約0.01g/L及び約0.5g/Lの間であり、望ましくは約0.01g/L及び約0.1g/Lの間である。ヒドラジンが選ばれたとき,その濃度は0.01g/L及び約0.5g/Lの間であり,望ましくは約0.01g/L及び約0.1g/Lの間である。少なくとも約0.01g/Lのヒドラジンンが最も多くの応用において顕著な酸素除去剤効果をはすために要求される。濃度は製造及び梱包の間に,容器の呼吸のためのいくらかの余分をもって,溶液中の溶存酸素を少なくとも消費するに十分であるように選ばれる。一方,濃度はメッキにマイナス効果をもたないような高さに選ばれる。これらの添加物はメッキ浴槽の効果を改善するため酸素除去剤として他の金属(コバルトあるいはニッケル)を含まない溶液中でもまた使用することができる。
【0058】
金属で満たされた配線上に金属キャッピング層中にコバルトあるいはニッケル合金の無電解メッキのための本発明の無電解堆積組成体は上記に定義したクラスの欠陥−減少添加物である一つあるいはそれ以上の安定化剤,グレインリファイナー,レベラー,及び酸素除去剤を含む。そのうえに,組成体は添加の効果のため各クラスから一つあるいはそれ以上の欠陥削減添加剤を含む。組成体は一般的に堆積イオン原剤料,還元剤,及び錯体(complexing)及び/あるいはキレート剤を追加的に含む。浴は一定のpHで緩衝される。オプションとして,浴はまた難溶解性(refractory)イオンの原材料を含む。
【0059】
コバルトベースの合金の堆積のため,浴はコバルトイオンの原材料を含む。電気配線のキャッピングの範囲で,コバルトベースの合金はいくつかの優位性がある。これらは銅の電気伝導特性を著しくは変えない。コバルトは銅に対する良い障壁及びエレクトロマイグレーションを提供する。コバルトは銅と溶けあわないため,優れた役割で選択されたコバルトは組立中あるいは使用終了後,銅と合金となる傾向はない。コバルトイオンは水酸化物,塩化物,硫化物,あるいは他の適当な無機塩のような無機コバルト塩,あるいはコバルトの酢酸塩,クエン酸塩,乳酸塩,コハク酸塩,プロピオン酸塩,ヒドロキシ酢酸塩,あるいはその他のような有機カルボン酸として溶液に添加される。Co(OH)はClあるいは他の陰イオンで溶液の過度の濃度上昇を避けることが望ましいところで使用される。一つの請求では,コバルト塩あるいは錯体は高いコバルト金属含有量のコバルトベースの合金を得るためにCo2+約2g/Lから約20g/Lになるよう添加される。いくつかの応用で,無電解浴のコバルト濃度は,例えば,Co2+の約0.5g/L及び約2.0g/Lの間のように非常に低い。
【0060】
浴は塩化物,硫化物,あるいは他の適当な無機塩のような無機ニッケル塩,あるいはニッケルの酢酸塩,クエン酸塩,乳酸塩,コハク酸塩,プロピオン酸塩,ヒドロキシ酢酸塩,あるいは他のもののような有機カルボン酸とのニッケル錯体のような溶液に添加されるニッケルイオンの原材料を代替としてあるいは追加的に含む。一つの請求で,無機ニッケル塩はNi(OH)である。ニッケル塩あるいは錯体はNi2+約1g/Lから約20g/Lになるよう添加される。
【0061】
堆積機構及び望ましい合金に従えば,還元剤はリンベースの還元剤かボランベースの還元剤のどちらから選ばれる。堆積機構及び望ましい合金は還元剤の選択を示している。もし合金がリンを含むことが望ましいなら,次亜リン酸塩が選ばれる。もし合金がホウ素を含むことが望ましなら,水酸化ボロンあるいはボランのような,ボランベースの還元剤が選ばれる。さらに,リン及びボランベースの両方の還元剤がメッキ浴に添加される。
【0062】
リンベースの還元剤として,次亜リン酸塩は他の還元剤と比較して低価格及び穏やかな振る舞いであるので無電解メッキフィルムの望ましい還元剤である。次亜リン酸塩が還元剤として使用されるとき,最終的な合金はリンを含む。知られているように,メッキ溶液はCo2+をCo合金に還元するために過剰のH2PO2を必要とする。MalloryおよびHajdu,62から68ページに記されるように,例えば、メッキ溶液中の次亜リン酸イオンに対するコバルトイオンのモル比は0.25から0.60であり,望ましくは,例えば,0.30及び0.45の間である。急速なメッキの開始及びメッキの改善された形態のために十分な濃度の次亜リン酸塩がメッキ浴に存在することを保証するように,次亜リン酸塩は約2g/Lから約30g/L,例えば約21g/Lの初期濃度に添加される。実施のリン酸塩は次亜リン酸アンモニウム,次亜リン酸ナトリウム,及び次亜リン酸カリウムを含む。
【0063】
次亜リン酸塩は,制約された数の基板上にのみ連続的にコバルト,ニッケル,及びパラジウムを含む金属イオンを還元する。銅はこのリストに含まれず,マイクロエレクトロニクデバイスのビア(vias)及びトレンチ(trench)のような配線フィーチャーを埋めるために使用する興味のある特殊な金属である。銅基板上に次亜リン酸塩の還元のために,銅の表面は,例えば,DMABのような強い還元剤及びメッキされる金属イオン(すなわちCo2+)を含む溶液で処理することにより堆積される金属(すなわちコバルト)で種付け(seeding)をし,あるいはパラジウムのような触媒で種付けすることにより,最初に活性化されなければならない。
【0064】
他の望ましい還元剤は水酸化ボロン(ナトリウム、カリウム,シアン,トリメトキシ,及びトリメチルアルミニウム,その他の一つ),モノメチルアミンボラン,イソプロピルアミンボラン,ジメチルアミンボラン(DMAB)ジエチルアミンボラン(DEAB),トリメチルアミンボラン,トリエチルアミンボラン,トリイソプロピルアミンボラン,ピリジンボラン,及びモルフォリンボランのようなボランベースの還元剤を含む。ボランベースの還元剤が選ばれるとき,ホウ素はメッキ合金の一部となる。知られているように,メッキ溶液はCo2+をCo合金に還元するためほぼ同モル量のボロンベースの還元剤を必要とする。自己開始堆積のための還元剤の十分な濃度がメッキ浴に存在することを保証するため,例えば,ジメチルアミンボランは約0.5g/Lから30g/Lの初期濃度,例えば,約10g/L加えられる。
【0065】
次亜リン酸塩と違って,ボランベースの還元剤のメッキ溶液は銅表面の活性化ステップを必要としない。その代わりに,還元剤は銅表面上への金属イオン還元を触媒化(catalyze)する。
【0066】
還元剤の酸化により,リンあるいはホウ素はコバルトあるいはニッケルと共堆積する。堆積体中のこれらの元素の効果はグレイン寸法を縮小し,銅の拡散及びエレクトロマイグレーションに対する微細構造をさらにガス不透過性にする非晶質性を高める。例えば,高いングステン容量のコバルト−タングステン−ホウ素は非晶質相である。特別な理論をこえることなく,ホウ素及びリンと一緒の難溶解性金属の存在は堆積体の結晶構造のグレインバウンダリー内に満たされることにより障壁の特性を改善すると信じられている。
【0067】
さらに浴はpH調整及び緩衝剤のため薬剤を含んでいる。浴のpHは一つあるいはそれ以上のpH調整剤により典型的に調整され及び望ましいpH範囲内にpHを安定化するpH緩衝剤を典型的に含む。一つの請求では,望ましいpHの範囲は約7.5及び約10.0の間である。一つの請求では,それは8.0からおおよそ10.0の間である。pH調整の実施試薬は水酸化カリウム(KOH),水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH),水酸化テトラエチルアンモニウム(TEAOH),水酸化テトラプロピルアンモニウム(TPA),水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAOH),MTEOH,ETEOH,BTEOH,アンモニア,及び他のアミンを含む。実施緩衝剤は,例えば,ホウ酸塩,テトラ−及びペンタホウ酸塩,硫酸塩,アンモニア,及びモノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミン,及びエチレンジアミン,その他一つのようなヒドロキシアミンを含む。pH緩衝レベルは約2g/L及び約50g/Lの間のオーダーである。
【0068】
錯体剤及び/またはキレート剤は溶液中のコバルトイオンを維持することを助ける。浴は約7.5及び約10.0の間の弱アルカリ性pHで典型的に操作されるため,Co2+は水酸化物塩を形成し及び溶液から沈澱をする傾向もっている。浴で使用される錯体剤はクエン酸,リンゴ酸, グリシン,プロピオン酸,コハク酸,酪酸,メタノールアミン(MEA),ジエタタノールアミン(DEA),トリエタノールアミン(TEA),及び塩化アンモニウム,硫酸アンモニウム,水酸化アンモニウムのようなアンモニウム塩,及びこれらの混合物から選らばれる。シアン化物のような,いくつかの錯体剤は,これらがコバルトイオンと非常に強固に錯体となるため避けられ,及び発生からの堆積を妨ぐ。錯体剤の濃度は錯体剤及びコバルト間のモル比が,一般的に約2:1及び10:1の間であるように選択される。錯体剤の分子量により,錯体剤のレベルは約10g/L及び200g/Lの間のオーダーである。
【0069】
望ましくは,メッキ浴は熱安定性,腐食耐性,および拡散抵抗を増加する機能を持つタングステンあるいはレニウムニンのような,難溶解性金属イオンをまた含む。タングステンイオンの実施原材料は三酸化タングステン,タングステン酸,アンモニウムタングステン酸塩,テトラメチルアンモニウムタングステン酸塩,及びアルカリ金属タングステン酸塩,硫化タングステン酸,シリカタングステン塩,他のヘテロポリタングステン酸及びこれらの混合物である。例えば,一つの望ましい堆積浴は約0.1g/L及び約10g/Lの間のタングステン酸を含んでいる。他の難溶解性金属の原材料は三酸化レニウム,過レニウム酸,アンモニウム過レニウム酸塩,テトラメチルアンモニウム過レニウム酸塩,アルカリ金属過レニウム酸塩,レニウムのヘテロポリ酸,及びこれらの混合物を含んでいる。
【0070】
レベラー,促進剤(accelerator),及びグレインリファイナーとして優秀で知られているように,他の添加物はまた添加される。低い濃度では、ヒドラジンが,アメリカ特許申請シリアル番号11/085,304に開示されたように,レベラーとして添加される。レベラーは堆積形態及び表面形状を強めるため,及びまた堆積速度を制御するためのさらなる発明の安定化剤として作用する。
【0071】
いくつかの応用において,浴はナトリウムなしで,あるいはアルカリ金属イオンなしでなければならない。
【0072】
前述の浴を採用すれば,種々の合金が堆積される。例えば,コバルト拡散バリアー層はコバルト−タングステン−リン、コバルト−タングステン−ホウ素,コバルト−タングステン−ホウ素−リン,コバルト−ホウ素−リン、コバルト−ホウ素,コバルト−モリブデン−ホウ素,コバルト−タングステン−モリブデン−ホウ素,コバルト−タングステン−モリブデン−ホウ素−リン,及びコバルト−モリブデン−リン、他のものを含む。ニッケル拡散バリアー層はニッケル−コバルト−リン,ニッケル−モリブデン−リン,ニッケル−モリブデン−ホウ素−リン,ニッケル−コバルト−ホウ素,及びニッケル−コバルト−モリブデン−ホウ素―リン、その他の一つを含む。
【0073】
無電解堆積の実施にしたがって,コバルトあるいはコバルト合金の層は、例えば,銅のような,金属層が既にビアあるいはトレンチ内に満たされているビア及びトレンチをもつパターンのあるシリコン基板へ,無電解メッキ組成体の暴露(exposure)によって堆積される。この暴露は,暴露の方法が期待する厚み及び密度の金属層の堆積目標を適切に達成する条件で,堆積浴へ基板を暴露する浸漬(dip),溢流漬(flood immersion),噴霧(spray),あるいは他の方法によってなされる。
【0074】
本発明がキャッピングのために使用される応用において,表面の準備はCMPによる有機残留物を除去し及び銅表面から銅酸化物を溶解するために必要である。もし除去しないなら,酸化物はキャップの接着を妨害し及び電気伝導を損ねる。
【0075】
酸処理はCMP残滓,酸化銅,及びCMPにより誘電気的に付着した銅を除去するために塩酸,硫酸,クエン酸,メタン硫化酸,及びリン酸から選択される酸に基板を暴露することを含む。酸処理操作が行われた後,基板は,脱イオン水(DI water)でリンスされる。
【0076】
別途あるいは追加的に,アルカリ前処理は金属配線フィーチャーから酸化物を除去するための基本的洗剤(cleaner)を使用する。この洗剤は,全ての酸化物,例えば,酸化銅を,配線に必須の量の金属化物を除去することなく,完全に除去する。典型的な基本清浄剤はpHが9から12の範囲でヒドロキシアミンを添加したTMAH,MEA,TEA,EDA(エチレンジアミン),あるいはDTA(ジエチレントリアミン)を含む。水のリンスがアルカリ後処理に続く。
【0077】
本発明に従う無電解メッキ組成体は便利な連続モードの堆積プロセスに使用される。連続モードにおいて,同じ浴容積が多数の基板を処理するため使用される。このモードにおいて,反応体は定期的に補充し、及び反応生成物を集めなければならず,メッキ浴の定期的除去が必要となる。望ましくは,このモードにおいて,浴は基板に堆積させるため当初に高濃度の金属イオンを注入する。言い換えれば,本発明による無電解メッキ組成体はいわゆる“使用−及び−処分(use−and−dispose)”堆積プロセスに適している。使用−及び−処分モードにおいて,メッキ組成体は基板を処理するために使用され,及びそれから浴容積が廃棄物の流れ(stream)を方向づける。この後者の方法はもっと高価であるけれども,使用および処分モードは計量を要求されない,すなわち,浴の安定性を保つため溶液組成体を測定し及び調整することは要求されない。使用−及び−処分モードで作業するとき低濃度金属イオンを利用することはコストの観点から有利である。
【0078】
無電解堆積の自動触媒化のために,ボランベースの還元剤は,例えば水酸化ホウ素(ナトリウム,カリウム,シアノ−,トリメトキシ,及びテトラメチルアンモニウム,その他の一つ),モノメチルアミンボラン,イソプロピルアミンボラン,ジメチルアミンボラン(DMAB)、ジエチルアミンボラン(DEAB),トリメチルアミンボラン,トリエチルアミンボラン,トリイソプロピルアミンボラン,ピリジンボラン,及びモルフォリンボラン,それらの混合物,あるいは次亜リン酸塩とのそれらの混合物のようなものを使用する。ボランベースの還元剤及びコバルトあるいはニッケル合金堆積イオンを含む酸化/還元反応は銅により触媒化される。特に,ある堆積条件,すなわちpH及び温度で,還元剤は銅の存在下で酸化され,それにより銅上に堆積する金属へ堆積イオンを還元する。
【0079】
プロセスは金属が銅配線上にのみ必然的に堆積する好ましい基本的な自己整列(self−aligning)である。しかしながら,便利な無電解メッキ浴は下層の銅配線の粗さを増大するコバルト合金を堆積する。多くの例で,場所から離れてコバルトが誘電体上に堆積する。もし、本発明のように,添加剤がメッキ溶液に添加されると,無電解浴は平坦及びレベルのあるコバルトあるいはニッケル合金キャッピング層を誘電体上に離れた堆積をしないで堆積する。
【0080】
他の方法として,本発明にある請求は金属堆積に対して銅を触媒とする還元剤を採用しない無電解堆積プロセスを採用する。このようなプロセスのために表面活性化操作はその後の無電解堆積を容易にするため採用される。通常使用され推奨される表面活性化プロセスはパラジウム浸漬反応を利用する。他の知られた触媒が適しており及びロジウム,ルテニウム,白金、イリジウム,及びオスミウムが含まれる。他の方法として,表面は無電解堆積のため,例えば、優れていると知られている無電解堆積,電解堆積,PVD,CVD,あるいは他の技術により堆積されたコバルト種(seed)で種付けすることより準備される。
【0081】
メッキは典型的に約50℃から約90℃間の浴温度で行う。もしメッキ温度が非常に低いと,還元速度が非常に遅く,及び温度が低いとコバルトの還元は全く開始されない。温度が非常に高いと,メッキ速度は増大し,及び浴は非常に活性になる。例えば,コバルトの還元は非選択的になり,コバルトメッキはウエハー基板の銅配線フィーチャー丁度上で起こらなくなり,また誘電体材料上で起こる。さらに,大変高温では,コバルトの還元は浴メッキ液内及びメッキタンクの側壁で勝手に起こる。本発明の無電解堆積組成体を用いてできるメッキ速度は約50Å/分及び約300Å/分の間である。メッキは典型的に約1分及び約3分の間で起こる。このように,約50Å及び約300Åの間の厚みを持つコバルト及びニッケル合金キャッピング層は定常的にでき,キャッピング層は無電解メッキ堆積により基本的に欠陥がなく,均一で,及び平坦(smooth)である。
【0082】
任意に,キャッピング層は収率を改善するため後堆積清掃をする。
【0083】
次の実施例はさらに発明を説明する。
(実施例1).コバルト−タングステン−リンからなるメッキ三元合金用の安定化剤を含む無電解堆積組成体
最初の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
20−40g/L CoCl・6H
40−80g/L C (クエン酸)
10−30g/L HBO (ホウ酸)
4−12g/L HWO (タングステン酸)
10−20g/L HPO (次亜リン酸)
10−30ppm CHC(=NOH)C(=NOH)CH (ジメチルグリオキシム)
無電解メッキ浴槽(1L)は室温で別々に2つの溶液,溶液A(500mL)及び溶液B(500mL)を準備し,及び無電解メッキ浴を作るため混合した。
溶液A(500mL)を準備するため:
1.CoCl・6HOは十分な量の水に溶解し,500mLに希釈し,最後の濃度の2倍の濃度とした。
2.CO2+にクエン酸及びホウ酸を加えた。
3.TMAHを用いてpHを7.0に調整した。
4.TMAH水溶液中に予め溶解したタングステン酸を十分な量の溶液に加え,500mLに希釈し,最後の濃度の2倍の濃度とした。
5.必要なら十分な量の表面活性剤(surfactant)を加え,最後の濃度の2倍の濃度とした。
6.TMAHを用いてpHを9.0に調整した。
7.十分な量のジメチルグリオキシムを加え,500mLに希釈し,最後の濃度の2倍の濃度とした。
8.TMAHを用いてpHを約9.0に再調整した。
9.水で500mLに希釈した。
10.溶解していない固体を除くため濾過をした。
溶液B(500mL)を準備するため:
11.次亜リン酸を十分な量の水に溶解し,500mLに希釈し,最後の濃度の2倍の濃度とした。
12.クエン酸及びホウ酸を加えた。
13.TMAHを用いてpHを9.0に調整した。
14.水で500mLに希釈した。
無電解メッキ浴槽を準備するため
15.500mLの溶液A及びBを混合した。
16.必要なら,TMAHあるいはクエン酸でpHを8.0から9.5の間に調整した。
この浴は65℃及び85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−リン三元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。メッキはパラジウムの種付けにより開始された。約1分間のメッキが約100Å及び約200Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は100Å/分及び200Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−リン三元合金は約6Å及び約10ÅのRMS(自乗平均根)をもち,基板の粗さよりほんの僅か高かった。重要なこととして,堆積の選択性は良く,誘電体表面に粒子あるいは離れた堆積はなかった。
【0084】
(実施例2).コバルト−タングステン−リンからなるメッキ三元合金用の安定化剤を含む無電解堆積組成体
二番目の無電解メッキ浴槽は次の成分構成で準備した。
20−40g/L CoCl・6H
40−80g/L C (クエン酸)
10−30g/L HBO (ホウ酸)
4−12g/L HWO (タングステン酸)
10−20g/L HPO (次亜リン酸)
5−30ppm CNO (2−アミノ安息香酸)
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴槽は実施例1に示されたと同様の取扱書(protocol)に従って室温で準備した。
この浴槽は65℃および85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−リン三元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。メッキはパラジウムの種付けにより開始された。約1分間のメッキが約100Å及び約150Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は100Å/分及び200Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−リン三元合金は約6Åおよび約10ÅのRMSをもち,基板の粗さよりほんの僅か高かった。重要なこととして,堆積の選択性は良く,誘電体表面に粒子あるいは離れた堆積はなかった。
【0085】
(実施例3).コバルト−タングステン−モリブデン−リンからなるメッキ四元合金用の安定化剤を含む無電解堆積組成体
三番目の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
20−40g/L CoCl・6H
40−80g/L C (クエン酸)
0−30g/L HBO (ホウ酸)
2−6g/L HWO (タングステン酸)
5−15g/L HPO (次亜リン酸)
200−300ppm Calfax 10LA−75 (Pilot Chemical Co.)
50−250ppm MoO (酸化モリブデン)
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴槽は実施例1に示されたと同様の取扱書に従って室温で準備した。
この浴は65℃および85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−モリブデン−リン四元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。メッキはパラジウムの種付けにより開始された。約1分間のメッキが約140Å及び約180Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は140Å/分及び180Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−モリブデン−リン四元合金は約4Å及び約8ÅのRMSをもち,基板の粗さより僅か低いかあるいは等しかった。重要なことに,堆積体を切り取った堆積体の均一性は良く,スキッピした(skipped)メッキあるいは厚みの差異はなかった。
【0086】
(実施例4).コバルト−タングステン−リンからなるメッキ三元合金用のグレインリファイナーを含む無電解堆積組成体
四番目の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
3−10g/L CoCl・6H
10−30g/L C (クエン酸)
0−10g/L HBO (ホウ酸)
0.2−2.0g/L HWO (タングステン酸)
0−10g/L ポリリン酸 115
4−12g/L HPO (次亜リン酸)
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴は実施例1に示されたと同様の取扱書に従って室温で準備した。
この浴は65℃及び85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−リン三元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。メッキはパラジウムの種付けにより開始された。約1分間のメッキが約80Å及び約120Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は80Å/分及び120Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−リン三元合金は約4Å及びび約8ÅのRMSをもち,基板の粗さにほぼ等しかった。重要なこととして,堆積体はより小さいグレインサイズ及びより良い均一性をもっていた。
【0087】
(実施例5).コバルト−タングステン−ホウ素からなるメッキ三元合金用のレベラーを含む無電解堆積組成体
五番目の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
20−30g/L CoCl・6H
30−60g/L C (クエン酸)
10−20g/L NHCl (塩化アンモニウム)
2−8g/L HWO (タングステン酸)
5−10g/L (CHNHBH(DMAB)
200−500ppm PPG425
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴は実施例1に示されたと同様の取扱書に従って室温で準備した。
この浴は65℃及び85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−ホウ素三元合金の平坦および均一な堆積体をメッキするため使用した。DMABが還元剤として使用されたため,パラジウムの種付けは堆積を開始するために必要でなかった。約1分間のメッキが約150Å及び約250Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は150Å/分及び250Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−ほう素三元合金は約10Å及び約15ÅのRMSをもち,基板より少し高かった。重要なこととして,異なった銅グレイン断面のライン粗さはレベラーの添加で浴にレベラーの無しの堆積したメッキと比べ減少した。
【0088】
(実施例6).コバルト−タングステン−ホウ素−リンからなるメッキ四次元合金用の酸素除去剤を含む無電解堆積組成体
六番目の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
20−30g/L CoCl・6H
30−60g/L C (クエン酸)
4−8g/L HWO (タングステン酸)
2−6g/L (CHNHBH (DMAB)
5−15g/L NHPO (次亜リン酸アンモニウム)
0.5−2g/L アスコルビン酸
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴は実施例1に示されたと同様の取扱書に従って室温で準備した。
この浴は65℃及びび85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−ホウ素−リン四元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。DMABが還元剤として使用されたため,パラジウムの種付けは堆積を開始するために必要でなかった。約1分間のメッキが約100Å及び約150Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は100Å/分及び150Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−ホウ素−リン四元合金は約6Å及び約10ÅのRMSをもち,基板の粗さよりほんの少し高かった。
【0089】
(実施例7).コバルト−タングステン−ほう素−リンからなるメッキ四次元合金用の安定化剤を含む無電解堆積組成体
七番目の無電解メッキ浴は次の成分構成で準備した。
3−10g/L CoCl・6H
10−30g/L C (クエン酸)
0−10g/L HBO (ホウ酸)
0.2.−2.0g/L HWO (タングステン酸)
4−8g/L HPO (次亜リン酸)
0.3−5g/L (CHNHBH (DMAB)
0.2−5g/L サリチル酸
pHを8.0及び9.5の間に調整した。
1Lの浴は実施例1に示されたと同様の取扱書に従って室温で準備した。
この浴は65℃及びび85℃の間のメッキ浴温度でコバルト−タングステン−ホウ素−リン四元合金の平坦及び均一な堆積体をメッキするため使用した。DMABが還元剤として使用されたため,パラジウムの種付けは堆積を開始するために必要でなかった。約1分間のメッキが約80Å及び約120Åの間の厚みをもつ堆積体を生成した。このように,堆積速度は80Å/分及び120Å/分の間であった。堆積したコバルト−タングステン−ホウ素−リン四元合金は約8Å及び約12ÅのRMSをもち,基板の粗さよりほんの少し高かった。重要なこととして,浴の安定性が改善され,堆積体上の微粒子の形成が少なくなった。
【0090】
(実施例8).安定化剤を含む及び含まない無電解堆積組成体からの合金堆積
本発明のジメチルグリオキシム安定化剤の利点を説明するために,コバルト,タングステン、及びリンの三元合金がスタートのシリコン基板上へ実施例1の無電解堆積組成体から無電解的に堆積された。基板は酸化シリコンベースの材料で作られた中間レベルの誘電体(ILD)で取り囲まれたTa/TaN記憶障壁(stack barrier)内に埋め込まれパターン化された銅ワイヤーを曝露した。銅ワイヤーは120nmオーダーの幅をもち,CMPのあと,銅表面は廻りの誘電体より低かった。表面の粗さは約5Åであった。パターン化した銅基板はCMP後の反応禁止剤(inhibitor)残渣,酸化銅(II),及びILDからのCMP後のスラリー微粒子を除去するため予め清浄化した1%の硫酸溶液に曝露した。それから,脱イオン(DI)水でリンスし,及び続いてパラジウムで活性化した。
【0091】
合金をメッキするために,基板は実施例1のコバルト−タングステン−リン無電解堆積組成体に浸漬された。浴は75℃,約pH9.0に保たれ,及びメッキは1分間行われた。
【0092】
実験条件のもとで,この浴は銅基板上に180Å厚みのコバルト−タングステン−リン合金層を約8Åの表面粗さでメッキした。本発明の浴でメッキしたコバルト−タングステン−リン合金層の表面粗さは下層の銅基板の表面粗さに比べ最小の増加であった。さらに,層は層端(layer edge)で小瘤の成長はなかった。
【0093】
比較のため,基板はジメチルグリオキシム安定化剤を全く除いた実施例1と同等のコバルト−タンングステン−リン無電解堆積溶液に浸漬した。図1Aはジメチルグリオキシム安定化剤なしでメッキした基板の像であり,及び図1Bはジメチルグリオキシム安定化剤ありでメッキした基板の像である。図1Aで見られるように,ジメチルグリオキシム安定化剤がない浴でメッキしたキャップでは銅/誘電体バリアー界面に沿って重大な小瘤,及び誘電体表面上に微粒子の生成が観察される。このコバルト−タンングステン−リンキャッピング層は電気短絡を引き起こす大きな危険をもっている。小瘤及び微粒子形成はジメチルグリオキシムを含む浴で堆積したコバルト−タンングステン−リンキャッピング層では本質的に減少する。図1Bを見ると,それは誘電体層上あるいは銅/誘電体障壁に沿った低い密度の小瘤あるいは微粒子を示す櫛(comb)構造のAFM像である。
【0094】
(実施例9).レベラーを含む及び含まない無電解堆積組成体からの合金堆積
改善された表面の均一性および粗さは本発明に従って表面活性剤(surfactant)あるいは表面張力緩和剤(surface tension reducer)として作用するレベラーを含む無電解メッキ浴から堆積されたコバルト−タングステン−ホウ素層で達成される。図2及び 図2Bは無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金のAFM像である。図2Aはレベラーを含まない無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金のAFM像である。図2Bはレベラーを含む無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金のAFM像である。
【0095】
図2Bに示されるコバルト−タングステン−ホウ素のさらに均一及び平坦な表面は500ppmのPPG425を含む実施例5の浴から堆積された。平均表面粗さはほぼ8Åで,その値は下層銅基表面粗さ(6Å)と比較して本発明の浴でメッキされた合金層の表面粗さで最小の増加である。図2Aに示されるコバルト−タングステン−ホウ素の層はPPG 425を含まないメッキ浴から堆積された。平均表面粗さはほぼ13Åで,下層銅基板表面粗さより著しく粗い。
【0096】
(実施例10).グレインリファイナーを含む及び含まない無電解堆積組成体からの合金堆積
改善された表面の粗さ及び粒度性(granularity)は本発明に従っているグレインリファイナーを含む無電解メッキ浴から堆積されたコバルト−タングステン−ホウ素層で達成される。図3A,3B,3C,及び3Dは無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金のAFM像である。図3A及び3Bはグレインリファイナーを含まない無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金の像である。図3C及び3Dはグレインリファイナーを含む無電解メッキ組成体から堆積されたコバルト合金の像である。
【0097】
図3C及びび図3Dに見られるように改善された表面粗さ,顕著に縮小したグレインの装飾,及び改善された粒度性をもつコバルト−タングステン−ホウ素層は10g/Lのポリリン酸を含む実施例4の浴から堆積された。堆積粗さを示すAMFデータは下層銅基板と比較して確かに減少している。平均表面粗さは銅基板の平均表面粗さの約5Åと比較して10nm厚みの堆積に対しほぼ5Åである。添加したポリリン酸でもってテストした殆どの浴は清浄な誘電体表面で良い選択性を示し,特に問題となる傾向がある低kの多孔性の誘電材料に対し良かった。図3A及び3Bに示されるコバルト−タングステン−ホウ素層はグレインの装飾及び貧弱な粒度性を示す。この合金はグレインリファイナーを含まない浴からメッキされた。この層の平均粗さは10nm厚みの堆積に対し約8Åであり,銅の基板(おおよそ5Åの平均表面粗さ)より高い。
【0098】
上記の観点から,本発明の目的は達成され,及び多の優位な結果が付加された。
【0099】
本発明の要素あるいはそこから望ましい請求(s)を導入するとき,
“a”,“an”,“the”及び“said”は一つあるいはそれ以上の要素を意味することを意途している。例えば,“an”配線に関する次にくる説明及び次の請求はひとつあるいはそれ以上の配線(s)を意味している。単語“comprising”,“including”及び“having”はリストにある要素よりも他の付加的要素であることを含み及び意味している。
【0100】
種々な変形が上記において本発明の範囲から逸脱することはないので,上記説明に含まれ及び付属している図に示される全ての事柄は実証的であり及び限定的センスでないと解釈されると意途している。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1A】実施例8に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すAFM像である。
【図1B】実施例8に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すAFM像である。
【図2A】実施例9に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すAFM像である。
【図2B】実施例9に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すAFM像である。
【図3A】実施例10に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すSEM写真である。
【図3B】実施例10に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すSEM写真である。
【図3C】実施例10に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すSEM写真である。
【図3D】実施例10に記述する方法に従ったコバルト合金堆積体を示すSEM写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロエレクトロニクデバイスの製造において,基板にコバルト,ニッケル,あるいはこれらの合金を無電解的に堆積するための無電解堆積組成体(electroless deposition composition),その堆積組成体は次からなる
(a)コバルトイオン及びニッケルイオンからなるグループから選択された堆積イオンの原材料,及び
(b)次から選択された一つあるいはそれ以上の添加剤
(i)ポリ燐酸,ポリ燐酸塩,及びこれらの組み合わせ体(combination)からなるグループから選択されたグレインリファイナー化合物からなるグレインリファイナー(grain refiner);
(ii)アミノ安息香酸,ヒドロキシ安息香酸,酸化モリブデン,酸化バナジウム,酸化レニウム,これらの塩,これらの誘導体,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された安定化剤(stabilizer);
(iii)ジフェニルオキシドジスルホン酸,ラウリル硫化塩のトリエタノールアミン塩,アンモニウムラウレス硫酸塩,アルキルベンゼンスルフォン酸塩,ドデシルベンゼンスルフォン酸,アルキルジフェニールオキサイドジスルホン酸塩,低分子量ポリプロピレングリコール,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択されたレベラー(leveler);及び
(iv)SO2−,HSO,ヒドロキノン,カテコール,レゾルシノール,ヒドラジン,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された酸素除去剤(oxygen scavenger)。
【請求項2】
前記組成体が前記ポリ燐酸,前記ポリ燐酸塩,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された前記グレインリファイナー化合物を含む請求項1の無電解堆積組成体。
【請求項3】
グレインリファイナー化合物が組成式 M(n+2)n(3n+1),そこでMは対イオン(counter ion)を表し,及びn=2〜600である請求項2の無電解堆積組成体。
【請求項4】
グレインリファイナー化合物がアンモニウムポリ燐酸塩である請求項2の無電解堆積組成体。
【請求項5】
グレインリファイナー化合物がナトリウムポリ燐酸塩である請求項2の無電解堆積組成体。
【請求項6】
グレインリファイナー化合物がポリリン酸である請求項5の無電解堆積組成体。
【請求項7】
グレインリファイナー化合物が無電解堆積組成体において約1g/L及び約100g/L間の濃度で示される請求項2から6の一つである無電解堆積組成体。
【請求項8】
グレインリファイナー化合物が無電解堆積組成体において約4g/L及び約50g/L間の濃度である請求項2から6の一つである無電解堆積組成体。
【請求項9】
組成体がアミノ安息香酸,ヒドロキシ安息香酸,酸化モリブデン,酸化バナジウム、酸化レニウム,それらの塩、それらの誘導体,及びそれらの組み合わせ体からなるグループから選択された安定化剤を含む請求項1の無電解堆積組成体。
【請求項10】
安定化剤がアミノ安息香酸を含む請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項11】
アミノ安息香酸が2‐アミノ安息香酸,3−アミノ安息香酸,4−アミノ安息香酸,5−アミノサリチル酸、2−アミノ−5−ヒドロキシ安息香酸,これらの塩,これらの誘導体,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された請求項10の無電解堆積組成体。
【請求項12】
安定化剤がヒドロキシ安息香酸を含む請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項13】
ヒドロキシ安息香酸がサリチル酸,3−ヒドロキシ安息香酸,4−ヒドロキシ安息香酸,2,5−ジヒドロキシ安息香酸,2,6−ジヒドロキシ安息香酸,3,4−ジヒドロキシ安息香酸,3,5−ジヒドロキシ安息香酸,2、3,4−トリヒドロキシ安息香酸,2,3,6−トリヒドロキシ安息香酸,2,4,5−トリジヒドロキシ安息香酸,2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸,3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸,これらの塩,及びこれらの組み合わせ体から選択された請求項12の無電解堆積組成体。
【請求項14】
安定化剤が無電解堆積組成体において酸化モリブデンが約10ppm及び約800ppm間の濃度である請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項15】
安定化剤が酸化モリブデンを含み;及び酸化モリブデンがTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)で予め溶解されたMoO3,(NH4)2 MoO4;(NH4)2 Mo27;(NH4)6 Mo724・4H2O;(NH4)2 Mo310・2H2O;(NH4)6 Mo827・4H2O;ジモリブデン塩(Me2 Mo27・nH2O);トリモリブデン塩 (Me2 Mo310・nH2O);テトラモリブデン塩 (Me2 Mo413);メタモリブデン塩(Me210-m[H2(Mo276]・nH2O;mは10以下);ヘキサモリブデン塩(Me2 Mo619・nH2O);オクタモリブデン塩(Me2 Mo825・nH2O);パラモリブデン塩(Me2 Mo722・nH2O及びMe10Mo1241・nH2O);モリブデン酸;アンモニウム,テトラメチルアンモニウム及びアルカリ金属のモリブデン酸塩;モリブデンのヘテロポリ酸;及びこれらの組み合わせからなるグループから選択され;Meがアンモニウム,テトラメチルアンモニウム,及びアルカリ金属陽イオンから選択された対イオンであり,mは10以下であり;及びnは水和物の安定あるいは準安定の形に相当する値をもつ指標であり;安定化剤は無電解堆積組成体において約10ppm及び約800ppmの間の濃度である請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項16】
安定化剤が酸化バナジウムからなる請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項17】
酸化バナジウムがバナジン酸塩,トリアンモニウムバナジン酸塩,メタバナジン酸塩,ピロバナジン酸(V273−),ヘキサバナジン酸(HV6173−),V23,V24,及びV25,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された請求項16の無電解堆積組成体。
【請求項18】
安定化剤が酸化レニウムを約2ppm及び約300ppmの間の濃度で含む請求項9の無電解堆積組成体。
【請求項19】
酸化レニウムが三酸化レニウム,過レニウム酸,アンモニウム過レニウム酸塩,テトラメチルアンモニウム過レニウム酸塩,アルカリ金属過レニウム酸塩,レニウムのヘテロポリ酸,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された請求項18の無電解堆積組成体。
【請求項20】
組成体がジフェニル酸化ジスルホン酸,ラウリル硫化塩のトリエタノールアミン塩,アンモニウムラウレス硫化塩,アルキルベンゼンスルホン酸塩,ドデシルベンゼンスルホン酸,アルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩,低分子量ポリプロピレングリコール,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択されたレベラーを含む請求項1の無電解堆積組成体。
【請求項21】
レベラーがラウリル硫化塩のトリエタノールアミン塩を含む請求項20の無電解堆積組成体。
【請求項22】
レベラーがアンモニウムラウレス硫化塩を含む請求項20の無電解堆積組成体。
【請求項23】
レベラーがドデシルベンゼンスルホン酸を含む請求項20の無電解堆積組成体。
【請求項24】
レベラーがアルキルジフェニルオキシド二硫化塩である請求項20の無電解堆積組成体。
【請求項25】
レベラーが低分子量のポリプロピレングリコールである請求項20の無電解堆積組成体。
【請求項26】
組成体が前記酸素除去剤を含み及び酸素除去剤がSO2−,HSO,ヒドロキノン,カテコール,レゾルシノール,及びこれらの組み合わせ体からなるグループから選択された請求項1の無電解堆積組成体。
【請求項27】
酸素除去剤がSO2−,HSO,あるいはこれらの組み合わせ体からなる請求項26の無電解堆積組成体。
【請求項28】
酸素除去剤がヒドロキノンを含む請求項26の無電解堆積組成体。
【請求項29】
酸素除去剤がカテコールを含む請求項26の無電解堆積組成体。
【請求項30】
酸素除去剤がレゾルシノールを含む請求項26の無電解堆積組成体。
【請求項31】
組成体が前記酸素除去剤を含み及び酸素除去剤が約0.01g/L及び約0.5g/Lの間の濃度でヒドラジンを含む請求項26の無電解堆積組成体。
【請求項32】
マイクロエレクトロニクデバイスの製造において基板上にコバルト,ニッケル,あるいはこれらの合金を無電解堆積する方法で,基板を請求項1から31の一つの無電解堆積組成体で接触する(contacting)方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【公表番号】特表2009−509050(P2009−509050A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532317(P2008−532317)
【出願日】平成18年9月19日(2006.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/036479
【国際公開番号】WO2007/035731
【国際公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(501407311)エントン インコーポレイテッド (36)
【Fターム(参考)】