説明

マイクロキュベットアセンブリ及びその利用方法

【課題】本発明は、周知の欠点を除去する、若しくは最小化するマイクロキュベットに関する。
【解決手段】生体サンプルを調べるためのマイクロキュベットアセンブリであって、一つ又はそれ以上の第1のキュベット表面を含む第1の部分プレートと、第1の部分プレートに対向して配置され一つ又は複数の第2のキュベット表面を含む第2の部分プレートを含む。マイクロキュベットアセンブリは、マイクロキュベットアセンブリの動作位置のマイクロキュベットの第1と第2のキュベット表面は、このマイクロキュベットのこれら2つのキュベット表面の間で保持されるように第1と第2のキュベット表面の一つに予め加えられた液体体積により湿潤することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
独立請求項1の序言によると、本発明は、一つ又はそれ以上の第1のキュベット表面を伴う第1の部分的プレートと、第1の部分的プレートに相対して設けられ一つ又はそれ以上の第2のキュベット表面を伴う第2の部分的プレートとを含む、マイクロキュベットアセンブリに関する。これらの第2のキュベット表面は、マイクロキュベットアセンブリの動作位置にあり、第1のキュベット表面に面平行に配置され所定の距離を置かれる。従って、マイクロキュベットアセンブリの動作位置で、キュベット表面の一つに予め加えられる液体体積がこれら2つのキュベット表面の間に保持される一つ又はそれ以上のマイクロキュベットが、形成される。これらの部分的プレートの各々は、複数のキュベット表面の一様アレイを夫々有してもよく、複数のキュベット表面のこれらの一様構成が、8つのキュベット表面を伴う線形アレイと為ってもよいし、相互に平行に配置されるその線形アレイの多重統合体と為ってもよい。本発明は更に対応する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
多数の“仮想ウエル”を設けるマイクロプレートは周知である。例えば、米国特許第6565813B1(特許文献1)は、標準的マイクロプレートのフォーマットと同様のファーマットを有するこのタイプのマイクロプレートを開示する。この場合、対向配置の親水性ドメインの個々のアレイが、互いに近接する2枚のガラスの部分プレート上に設けられる。親水性ドメインは通常、例えば、スクリーン印刷により加えられる疎水性テフロン(登録商標)(デュポン社)領域に囲まれる。液体体積は、“仮想ウエル”の2つの親水性ドメインの間で固定され適所に保持される。サンプルに対する酸化により親水化されるドメインを伴う別の実施形態も記載されている。これらのマイクロプレートは、例えばハイスループットスクリーニングに対して利用されるのであるが、100nlから10μlの非常に小体積の試薬との試験混合物を生成するのに利用されてもよく、その結果は、例えば蛍光測定法により評価されてもよい。しかしながら、これらのマイクロプレートは、吸収量測定には適切ではない。なぜなら、“仮想ウエル”内の経路長は十分には正確に定義されないからである。
【0003】
その吸収量測定を行う光度計は、米国特許第6628382B2(特許文献2)から知られる。一滴の液体が、表面張力に基づいて2つのコンポーネントの、相互に近接する2面間で保持され、2つのコンポーネント内に含まれる光ファイバにより光がこの液体を通過する。照射の間にできるだけ大きい計測信号を得るため、2つのコンポーネントが相互に離れて動くとき滴体が延びるという事実の結果として、2つのコンポーネントのできるだけ大きい経路長が達成される。このデバイスは、少ない数のサンプルに関する個々の計測を実行するのに利用される。しかしながら、多数のサンプルに関して自動的にテストを実行するのには不適切と思われる。高い高さ(経路長)であるが直径が小さい個々の液体体積を検査するこのタイプのデバイス内の蒸発速度は、非常に速い。
【0004】
既に周知である、仮想ウエルを設定するこれら2つのデバイスは、一方で生成するのが非常に困難であり、他方で多数の液体サンプルを自動的に検査することに関して限定された適応性しか備えず、若しくは全く適応性を備えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6565813B1
【特許文献2】米国特許第6628382B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、周知の決定を除去する、若しくは最小化する代替的なデバイス、及び/又は代替的な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の形態に従って、一つ又はそれ以上の第1のキュベット表面を伴う第1の部分プレートと、上記第1の部分プレートに対向して配置され得少なくとも一つ又はそれ以上の第2のキュベット表面を有する第2の部分プレートを含む、マイクロキュベットアセンブリによって、上記目的は独立請求項1の特徴により達成される。これらの第2のキュベット表面は、マイクロキュベットアセンブリの動作位置において、上記第1のキュベット表面と見当の合う面平行で配置されて所定距離で離隔する。これにより、マイクロキュベットアセンブリの動作位置で、一つ又はそれ以上のマイクロキュベットを形成し、上記マイクロキュベットでは上記キュベット表面の一つに予め付加された液体体積がこれら2つのキュベット表面の間に保持される。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリは、第1の部分プレートの第2のキュベット表面の各々は、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレートを貫通する開口部内にその都度配置される透明ボディの表面により、その都度個別に独立して形成されることを特徴とする。
【0008】
第2の形態に従って、このタイプのマイクロキュベットアセンブリを利用する生体サンプルを調べる対応する方法を提案することによって、上記目的は独立請求項19の特徴により達成される。この場合、調べられる少なくとも一つの液体体積がキュベット表面の一つに付加され他のキュベット表面はこの液体体積と接触させられる。その後、動作位置において、これらの2つのキュベット表面間に液体体積が保持された少なくとも一つのマイクロキュベットを形成するように、両方のキュベット表面が見当の合う面平行の位置とされ相互に距離を置いて配置される。本発明に係る方法は、第1の部分プレートの第2のキュベット表面の各々が、自由ビーム光学素子として構成され第1の部分プレートを貫通する一つの開口部内に配置される透明ボディの表面により、その都度個別に独立して形成され、その都度、これら透明ボディの少なくとも一つと、相互からの固定距離にて保持される2つのキュベット表面の間に配置される液体体積が、光線により貫通されることを特徴とする。
【0009】
従属請求項により、更なる好適な発明の特性が規定される。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリの特長は以下のものを含む。
全て正確に規定された高さを有する一つ又はそれ以上のマイクロキュベットが設けられ、これにより、結果として正確に規定された光学経路長と、光学密度の計測とによって、ランベルトベールの法則に従い手動で及び/又は自動で液体サンプル内の特定成分の濃度を測定できる。
ごく少量の体積により、規定された経路長で吸収量計測が実施され得る。
マイクロキュベットアセンブリは標準的マイクロプレートと略同一の設置面積を有し得る。このことは、マイクロキュベットアセンブリを、標準的マイクロプレートリーダを用いてマイクロキュベット内で自動的に吸収量計測を実施できるアダプタと為しうる。
薄い液体サンプルの体積の大半を光で照射する結果として、同じサンプルの種々のポイントで吸収量計測が実施される。このことにより、不均一なサンプルにより生じる計測のエラー頻発性が大きく減少する。
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリのボディにより設けられる大きいキュベット表面は、調べられるサンプル液体の蒸発の影響を最小化する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ及びその利用を、例示及び概略図を参照して説明しているが、それらは本発明の範囲を限定するものではない。
【図1】第1若しくは第2の実施形態に係る開いたマイクロキュベットアセンブリに関する平面図である。
【図2】図1のマイクロキュベットアセンブリの縦断面図であり、第1の実施形態に係る動作位置である。
【図3】図1のマイクロキュベットアセンブリの縦断面図であり、第2の実施形態に係る動作位置である。
【図4】第3の実施形態に係る開いたマイクロキュベットアセンブリに関する平面図である。
【図5】図4のマイクロキュベットアセンブリの縦断面図であり、第3の実施形態に係る動作位置である。
【図6】第1と第3の実施形態の第1と第2の変形例に係る開いたキュベットアセンブリの縦断面図である。
【図7】第1と第3の実施形態の好適な変形例に係る動作位置の、マイクロキュベットアセンブリの閉じられて搭載されたマイクロキュベットの部分縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、第1の若しくは第2の実施形態に係る開いたマイクロキュベットアセンブリの平面図である。マイクロキュベットアセンブリ1は、一つ又はそれ以上の第1のキュベット表面3を伴う第1の部分プレート2と、第1の部分プレートに対して配置可能であり少なくとも一つ又はそれ以上の第2のキュベット表面5を有する第2の部分プレート4とを含む。これらの第2のキュベット表面5は、マイクロキュベットアセンブリの動作位置にあり(図2参照)、第1のキュベット表面3に面平行に配置され、距離6を以て離隔されている。従って、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置で、キュベット表面3、5の一つに予め加えられた、夫々の液体体積8が、これら2つのキュベット表面3、5の間で内部に保持される一つ又はそれ以上のマイクロキュベット7が、形成される。マイクロキュベットアセンブリ1の2つの部分プレート2、4の2つのキュベット表面3、5間で液体体積8をこのように保持することは、この液体体積8の表面張力に基づくことが好ましい。このことにより、2つのキュベット表面3、5は、液体により濡れることになる。第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3の各々は、本発明によると、自由ビーム光学素子として完成された透明ボディ10の表面によりいずれの場合にも個別に且つ完全に形成され、いずれの場合にも第1の部分プレート2を貫通する開口部9内に配置される(図1〜7参照。)。
【0013】
本発明に関して、これらの部分プレートの付番は任意のものであり、特定の構成は相互に交換可能であって対応する代替可能な実施形態として規定されることが、留保される。よって、(図1に示すように、)第1の部分プレート2は第2の部分プレート4に対向して配置されることが可能である。実際に、図1は、自由ビーム光学素子として完成された透明ボディ10のキュベット表面5に関する平面図を示すために、第2の部分プレート4を示すに過ぎない。透明ボディ10は、利用される電磁波を透過し自由ビーム光学素子として利用され得る屈折率を有するガラス、水晶ガラス、プラスチック部材及びセラミックを含むグループから選択された部材で形成されるのが好ましい。
【0014】
当業者であれば気付くように、自由ビームオプティクス(自由ビーム光学素子)は、レンズや他の従来の光学素子を経由して意図的にガイドされる光ビームの自由伝搬の便利に基づくものである。自由ビームオプティクスと対比して、例えば米国特許第6628382B2(特許文献2)から知られるファイバーオプティクスは、光ファイバ内部の全反射の原理に基づくものである。自由ビーム光学透明ボディ10を利用することにより、サンプルは、大きい断面を有する照明で照射され得る。更に、光ビームが自由ビームオプティカル、透明ボディ10を離れる際の発散は調整可能であり、ファイバーオプティクスほど大きくない。
【0015】
本発明において、“マイクロプレート”なる用語は、複数のウエル若しくは管がアレイ状に配置される全てのマルチウエルプレートを指す。特に、好適なマイクロプレートは、米国規格協会(ANSI)から発行される、SBSスタンダードに従うマイクロプレートの寸法及び設置面積を少なくとも大まかに有する。多数のウエルの異なる形状及び寸法が周知であるが、にもかかわらず、全ての標準マイクロプレートの共通の特徴は、それらは標準化された設置面積を有し、アレイ状に夫々配置されるウエルの軸方向距離も標準化されている、というものである。例えば、この軸方向距離は、24―ウエル(4×6)プレートで18mm、96―ウエル(8×12)プレートで9mm、384―ウエル(16×24)プレートで4.5mmである。すべてのこれらのマイクロプレートは、プラスチック部材からなる消耗品であり、従来一度きりで利用され捨てられている。
【0016】
図1に示す、本発明の第1の実施形態では、第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々は、透明ボディ12の表面によりいずれの場合にも個別に独立して形成される。該透明ボディは自由ビーム光学素子として完成されいずれの場合にも第2の部分プレート4を貫通する開口部11内に配置される(図2参照)。
【0017】
全ての透明ボディ10、12は水晶ガラスで作られ、200〜1000nmの波長の光が透明ボディ10、12を通り抜けられる(通過できる)のが、好ましい。透明ボディ10、12が実質的に円柱形で完成されるのが、特に好ましい。この場合、第1の部分プレート2のキュベット表面3、若しくは第1と第2の部分プレート2、4のキュベット表面3、5は、その円柱形の第1の円形表面からなる(図5参照)。一方で、透明ボディ10は、利用される電磁波を透過し自由ビーム光学素子として利用され得る屈折率を有するガラス、プラスチック部材及びセラミックを含むグループから選択された部材で形成され得る。
【0018】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第1と第2の実施形態は、夫々、凹部を伴うベースプレート21(図2及び図3参照)を含み、第2の部分プレート4はこの凹部22にわたるように形成されベースプレート21に固定される。第2の部分プレート4のキュベット表面3は、(図1に点線で示される)この凹部22の領域内に配置される。
【0019】
第1と第2の部分プレート2、4は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置で、マイクロキュベットアセンブリ1の全ての対向するキュベット表面3、5間の固定距離6が規定されるべく、相互に依拠して作用するように形成されるスペーサ24を含むのが、好ましい。キュベット表面3、5について十分に正確な見当の合う位置を規定するために、第2の部分プレート4は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置で、第1の部分プレート2内の対応するくぼみ26の中にはまるように構成されたガイドピン25を含む。
【0020】
標準的マイクロプレートリーダ内でマイクロキュベットアセンブリ1を自動的に利用できるようにするために、本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1は、標準マイクロプレートと殆ど同じの設置面積を有するのが好ましい。少なくとも、本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第1と第2の実施形態では、ベースプレート21は、標準的マイクロプレートの設置面積に少なくとも概略対応する設置面積27を有するべきである。
【0021】
図1で参照されるように、第2の部分プレート4は、複数のキュベット表面5の一様な配置を有する。4×4アレイが示されている。しかしながら、8若しくは12のキュベット表面5を伴う線形アレイとして、複数のキュベット表面5の規則的配置が好ましい。この場合、相互に平行に配置されたその線形アレイの整数倍のものが、特に好ましく、このとき8若しくは12のキュベット表面5の2つ若しくはそれ以上の平行の行を形成する。標準的マイクロプレートのウエルの軸方向距離に対応して一様な軸方向距離を有するキュベット表面5のそのようなアレイが、特に好ましい(図4参照)。
【0022】
図2は、第1の実施形態に係る動作位置にある、図1のマイクロキュベットアセンブリ1の縦断面図である。複数の第1のキュベット表面3を伴うマイクロキュベットアセンブリ1の第1の部分プレート3は、同数の第2のキュベット表面5を有する第2の部分プレート4の上に配置される。マイクロキュベットアセンブリ1のこの動作位置において、マイクロキュベット7の2つのキュベット表面3、5は、相互に見当の合う面平行で配置され、所定の距離6を以て相互に離隔する。ピペットによって、若しくは液体処理システムを利用して、キュベット表面5の一つに予め手動で加えられた液体体積8は、これら2つのキュベット表面3、5の間で、このマイクロキュベット7内に保持される(図1〜図7参照)。
【0023】
マイクロキュベットアセンブリ1の第1の実施形態は、第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3と第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々が、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレート2若しくは第2の部分プレート4を貫通する夫々の開口部9、11内に配置される夫々の透明ボディ10、12の表面によって、独立し完結して形成されることを特徴とする。図2では、第1と第2の部分プレート2、4内の右端に配置される開口部9、11内では透明ボディ10、12は省かれている。これらの開口部9、11が部分プレート2、4を完全に貫通することを示すためである。図7は、この断面の拡大図である。
【0024】
更に、図2は、第1の部分プレート2を第2の部分プレート4上に配置し、及び/又は第1の部分プレート2を第2の部分プレート4から持ち上げるために、ロボット32のロボットグリッパ33がいかに利用されるかを示す。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第1の実施形態は、少なくとも概ね標準的マイクロプレートの設置面積に対応する設置面積27を伴うベースプレート32を含む。
【0025】
図3は、第2の実施形態に係る動作位置にある、図1のマイクロキュベットアセンブリを介する縦断面図である。第1の実施形態のように、複数の第1のキュベット表面3を伴うマイクロキュベットアセンブリ1の第1の部分プレート2が、同数の第2のキュベット表面5を伴う第2の部分プレート4上に位置する。マイクロキュベットアセンブリ1のこの動作位置でも、マイクロキュベット7の2つのキュベット表面3、5は、相互に見当の合う面平行で配置され、所定の距離6を以て相互に離隔されている。ピペットによって、若しくは液体処理システムを利用して、キュベット表面5の一つに予め手動で加えられた液体体積8は、これら2つのキュベット表面3、5の間で、このマイクロキュベット7内に保持される。
【0026】
マイクロキュベットアセンブリ1の第2の実施形態は、第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3の各々が、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレート2を貫通する開口部9内にいずれの場合にも配置される透明ボディ10の表面によって、いずれの場合にも独立し完結して形成され、更に、第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々が、第2の部分プレート4内にいずれの場合にも配置されたミラー13の表面によりいずれの場合にも独立し完結して形成されることを特徴とする。これらミラー13の各々は、キュベット表面5にて反射コーティングが施され、若しくは、反射コートされた背面14を有する自由ビーム光学素子として形成される透明ボディ12を含む。
【0027】
前述のように、本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第1と第2の実施形態は、夫々、凹部22を伴うベースプレート21(図2及び3参照)を含み、第2の部分プレート4はこの凹部22に渡るように形成されてベースプレート21に固定される。第2の部分プレート4のキュベット表面3は、(図1の点線で示される)この凹部22の領域に配置される。
【0028】
全ての透明ボディ10、12は水晶ガラスで作られ、透明ボディ10、12が200〜1000nmの波長の光で通り抜けられるのが、好ましい。透明ボディ10、12が実質的に円柱形で完成されるのが、特に好ましい。この場合、第1の部分プレート2のキュベット表面3、若しくは第1と第2の部分プレート2、4のキュベット表面3、5は、その円柱形の第1の円形表面からなる(図5参照)。透明ボディ10を含む場合、反射コーティングを伴うその背面に設けられるミラー13にも、このことはあてはまる(図2の左2つのミラー13参照)。ミラー13が前面(図2の右2つのミラー13参照)に反射コーティングを設けられるか背面に設けられるかに関わりなく、全てのミラー13は円形のキュベット表面5を規定するのが、等しく好ましい。
【0029】
図3に示される、ロボット32のロボットグリッパ33は、第2の部分プレート4を伴うベースプレート2をワークスペースの表面上に(例えば、ワークステーションのマイクロプレートキャリアの表面上に)配置し、及び/又は第1と第2の部分プレート2、4を伴うベースプレート212をワークスペースの表面から持ち上げてそれを標準的マイクロプレートリーダに移動させるためにも、利用され得る。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第2の実施形態が、少なくとも概ね標準的マイクロプレートの設置面積に対応する設置面積27を伴うベースプレート21を含むことからも、このことは可能である。
【0030】
図4は、第3の実施形態に係る開かれたマイクロキュベットアセンブリ1の平面図である。マイクロキュベットアセンブリ1の第2の部分プレート4はこの場合64の第2のキュベット表面5を含む。第1の部分プレート2は、この第2の部分プレートに対向して配置可能であるが、ここでは除去されており単に点線で示されている。当然ながら、両方の部分プレート2、4は同じ個数及び分布の第1と第2のキュベット表面3、5を有し、該第1と第2のキュベット表面3、5は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置(図5参照)では、相互に見当の合う面平行で配置され、所定の距離6を以て相互に離隔されている。ここで示されるこのマイクロキュベットアセンブリ1の動作位置では、これは64のマイクロキュベットを形成し、それらの各々では、キュベット表面3、5の一つに予め加えられた液体体積8は、これら2つのキュベット表面3、5の間で保持される。
【0031】
マイクロキュベットアセンブリ1の第3の実施形態は、第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3と第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々が、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレート2若しくは第2の部分プレート4を貫通する夫々の開口部9、11内に配置される夫々の透明ボディ10、12の表面によって、いずれの場合にも独立し完結して形成されることを特徴とする。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第3の実施形態は、第1の部分プレート2及び第2の部分プレートを含み、該第1の部分プレート2及び第2の部分プレートは、軸28を有し、且つ、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置を設定するべくこれら部分プレート2、4の一つが他の部分プレート4、2上へ旋回する手段とする、ジョイント23を介して接続する。
【0032】
第1と第2の部分プレート2、4は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置で、マイクロキュベットアセンブリ1の全ての対向するキュベット表面3、5間の固定距離6が規定されるべく、相互に依拠して作用するように形成されるスペーサ24を含むのが、好ましい。第2の部分プレート4は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置で、第1の部分プレート2内の対応するくぼみ26の中にはまるように構成されたガイドピン25を含む。第2の部分プレート4は、標準的マイクロプレートの設置面積に少なくとも概略対応する設置面積27を有するのが、特に好ましい。
【0033】
図4で参照されるように、第2の部分プレート4は、複数のキュベット表面5の規則的な配置を有する。8×8アレイが示されている。一方で、8若しくは12のキュベット表面5を伴う線形アレイとして、複数のキュベット表面5の一様な配置が好ましい。この場合、相互に平行に配置されたその線形アレイの整数倍のものが、特に好ましく、このとき8若しくは12のキュベット表面5の2つ若しくはそれ以上の平行の行を形成する。標準的マイクロプレートのウエルの軸方向距離に対応して一様な軸方向距離を有するキュベット表面5のアレイが、特に好ましい。標準的マイクロプレートのウエルの指定に関して、液体体積8が表面に配置されるべきキュベット表面5を示すことが可能であり、列1−8若しくは1−12(図示せず)及び行A−Hでも識別され得る。
【0034】
図4に示される、ロボット32のロボットグリッパ33は、マイクロキュベットアセンブリ1を、液体体積3が液体処理システム31によってキュベット表面5上に分配され得るワークスペースの表面上に(例えば、ワークステーションのマイクロプレートキャリアの表面上に)配置するのにも利用され得る。更に、ロボット32のロボットグリッパ33を伴うそのマイクロキュベットアセンブリ1は、マイクロキュベット7内に保持された液体体積8に関して吸収量測定が実施され得る標準的マイクロプレートリーダに移動されることが可能である。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の第3の実施形態が、少なくとも概ね標準的マイクロプレートの設置面積に対応する設置面積27を伴う第2の部分プレート4を含むことからも、このことは可能である。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1に関して、発光測定及び/又は蛍光測定も、通常1〜10μlの、特に好ましくは2μlの、非常に少量の液体体積8で、実施され得る。
【0035】
図5は、第3の実施形態に係る動作位置にある、図4のマイクロキュベットアセンブリ1の縦断面図である。この場合も、第1と第2の部分プレート2、4の右端に配置された開口部9、11内の透明ボディ10、12は、これらの開口部9、11が部分プレート2、4を完全に貫通することを示すために、省かれている。図7は、この断面の拡大図である。ここで示される第3の実施形態の要素は、第1の実施形態の要素(図2参照)と実質的に対応し、前述にて詳細に説明している。
【0036】
図5及び以下の図3の図から離れて、本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の更なる変形を想定することは可能である。そこでは、第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3の各々が、自由ビーム光学素子として形成された透明ボディ10の表面によっていずれの場合にも個別に独立して形成され、いずれの場合にも第1の部分プレート2を貫通する開口部9内で配置され、第2の部分プレート4の第2のキュベット表面3の各々は、第2の部分プレート4内に配置されたミラー13の表面によっていずれの場合にも個別に独立して形成される。これらのミラー13の各々にはキュベット表面5に反射コーティングが設けられ、若しくは、これらのミラー13の各々は自由ビーム光学素子として構成され反射コートされた背面14を有する透明ボディ12を含む。
【0037】
図6は、前述のように、第1と第2の実施形態の第1と第2の変形に係る開かれたマイクロキュベットアセンブリの部分縦断面である。自由ビーム光学素子として形成された2つの透明ボディ10、12を実質的に対称に配置することを目的としていることが、この図を参照して示される。0.5mmの好適な高さを有するマイクロキュベット7が実効的に充たされることを保証するために、マイクロキュベット7の両方のキュベット表面3、5は、マイクロキュベットアセンブリ1の2つの部分プレート2、4が動作位置を取るときに殆ど完全に湿潤しているべきである。液体体積8がキュベット表面3、5に加えられた後に有するべき水滴高さHは、従って、距離6の0.5mmより幾分大きい。約0.6mmの水滴高さが好ましい。既述のように、液体体積8は、ハンドヘルドのピペットによって、若しくは液体処理システム31のピペット29により自動的に、キュベット表面3、5に加えられ得る。
【0038】
特に好適な実施形態の詳細も開示する。これらは、透明ボディ10、12とミラー13キュベット表面3、5が部分プレート2、4の第1の表面16を超える突出寸法15だけ突き出て、それら光学素子に近接するという、特に好適な状態を含む。数百分の1ミリメートル、特に0.05mmの突出寸法15あれば、キュベット表面3、5に加えられる液体体積がこのキュベット表面3、5から勝手に無くなるのを防ぐのに十分である。特に、透明ボディ10、12が水晶ガラスでできており、部分プレート2、4の第1の表面16が酸化アルミニウムからできている場合には、この結果は妥当する。黒つや消しの酸化アルミニウム、若しくは、黒つや消し酸化アルミニウム合金が、この場合特に好ましい。酸化アルミニウム表面は、透明ボディ10、12の比較的疎水性の十分研磨された水晶表面よりもより疎水性であることが、見出されているので、この結果は一層顕著である。その突出寸法15の配置には、透明ボディ10、12のキュベット表面3、5の微粉砕及び精密研磨の間に、夫々の部分プレート2、4から崩れて透明ボディに移される粒子が生じ得ない、という利点がある。
【0039】
透明ボディ10、12のキュベット表面3、5のクリーニングのより容易な実行を可能にするために、透明ボディ10、12のキュベット表面3、5とミラー13は、周辺ベベル若しくは丸めとして形成される欠け縁17を有するのが、好ましい。キュベット表面3、5を拭うとき、更に繰り返してキュベット表面3、5から除去されねばならないほこりが鋭利な縁で形成されるのを防ぐことができる。縁17が欠けていても、キュベット表面3、5に加えられる液体体積8は、このキュベット表面3、5上に残る。突出寸法15は0.05mmであるのが好ましく、縁の欠けは突出寸法全体に対して45°のベベルとして形成されるのが好ましい。
【0040】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1を操作する際、透明ボディ10、12の背面14上に指紋や他のひっかきからのグリース跡ができてしまうのを防ぐために、それらの背面14が後退寸法18の分だけ2つの部分プレート2、4のうちの一つの第2の表面19からオフセットされるようにして、これらの透明ボディ10、12が部分プレート2、4内に搭載されるのが好ましい。この後退寸法18は、約1.1mmであるのが好ましい。
【0041】
図7は、第1と第3の実施形態の好適な変形に係る動作位置にある、マイクロキュベットアセンブリ1の、閉じられ搭載されたマイクロキュベットの部分縦断面図である。ここに示すマイクロキュベットアセンブリ1は、第1のキュベット表面3を伴う第1の部分プレート2と、第1の部分プレートに対向して配置可能であり第2のキュベット表面5を有する第2の部分プレート4を有する。該第2のキュベット表面5は、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置において、第1のキュベット表面3に見当の合う面平行で配置され所定の距離6だけ離隔され、このことにより、マイクロキュベットアセンブリ1の動作位置において、キュベット表面5に予め付加される液体体積8がこれら2つのキュベット表面3、5の間に保持されるマイクロキュベット7を形成する。本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の液体体積8は、通常1μlから10μlであり、2μlの液体体積8が特に好ましい。
【0042】
第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3は、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレート2を貫通する開口部9内にいずれの場合にも配置される透明ボディ10の表面によって、いずれの場合にも個別に独立して形成される。同様に、この対称的な配置で、第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5が、自由ビーム光学素子として形成され第2の部分プレート4を貫通する開口部11内に配置される透明ボディ12の表面によって、個別に独立して形成される。
【0043】
両方の透明ボディ10、12は水晶ガラス(ドイツ、マインツ、D−55122のSCHOTT AG製のSQ2が好ましい)からなり実質上円柱形で形成され、第1の部分プレート2のキュベット表面3と第2の部分プレート4のキュベット表面5とは、これら円柱の第1の円形面から成る。部分プレートは、酸化アルミニウム、若しくは、酸化アルミニウム合金から成り、特に黒つや消し酸化のAlMg4,5Mgから成るのが好ましい。
【0044】
透明ボディ10、12のキュベット表面3、4は、これらの光学素子に隣接する部分プレートの第1の表面16を超えて0.05mmの突出寸法15だけ突き出て、周辺の45°のベベルとして形成される欠け縁17を有するのが好ましい。1.1mmの後退寸法18だけ、2つの部分プレート2、4のうちの一つの第2の表面19から背面14がオフセットするように、これらの透明ボディ10、12が部分プレート2、4内に搭載されるのが好ましい。透明ボディ10、12はレンズ状の背面14を含み、その結果、透明ボディ10、12の背面14上に輝く光Lは、そのキュベット表面3、5に集中する。従って、両方の透明ボディは、例えば、透明ボディ10、12内に入射する光のための(2.5mmの好適な直径を有する)入口開口部A、及び、透明ボディ10、12から出て行きマイクロキュベット7上に入射する光のための、キュベット表面3、5に正確に対応する(2.0mmの好適な直径を有する)出口開口部Bなどの、同一の自由ビーム光学機構を有する。
【0045】
図7では、参照数字は、本発明に係る透明ボディ10、12の特に好適な寸法に対応し、Cは、部分プレート2、4内に形成され部分プレート2、4の開口部9、11内の透明ボディ10、12を配置する働きをするカラー部34の0.15mmの突出若しくは寸法に対応する。カラー部の深さDは、この場合0.5mmである。透明ボディの高さEは約4mmである。45°のベベルは0.05mmである。透明ボディの円柱部は3.0mmの高さである。この場合距離6は、最大許容誤差が+/−5/1000mmである、0.5mmとなる。開口部9、11は、第1若しくは第2の部分プレート2、4を貫通し、夫々、透明ボディ10、12の背面に近接してコーン部20を含む。
【0046】
本発明に係る上述のマイクロキュベットアセンブリ1は、生体サンプルを調べる方法を実施するための理想のものである。この方法では、キュベット表面3、5の一つに少なくとも一つの調べるべき液体体積8が付加され、他のキュベット表面5、3はこの液体体積8に接触する。その後、両方のキュベット表面3、5は、マイクロキュベットアセンブリ1のこの動作位置にて、これら2つのキュベット表面3、5の間で液体体積8が中に保持される少なくとも一つのマイクロキュベット7を形成するように、見当の合う面平行位置とされ相互に距離6を置かれる。
【0047】
本発明に係る方法は、第1の部分プレート2の第1のキュベット表面3の各々が、自由ビーム光学素子として形成され第1の部分プレート2を貫通する開口部9内にいずれの場合にも配置される透明ボディ10の表面によって、いずれの場合にも個別に独立して形成され、光が、いずれの場合にもこれらの透明ボディ10の一つ、及び、相互に固定距離6で保持される2つのキュベット表面3、5の間に配置される液体体積8を介して通過することを特徴とする。
【0048】
第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々が、自由ビーム光学素子として形成され第2の部分プレート4を貫通する開口部11内にいずれの場合にも配置される透明ボディ12の表面によって、いずれの場合にも個別に独立して形成されるならば、光が、両方の透明ボディ10、12、及び、相互に固定距離6で保持されるマイクロキュベットアセンブリ1の2つのキュベット表面3、5の間に配置される液体体積8を介して一方向に通過する。第1の実施形態に対応するこの特定の方法では、調べられるべき液体体積8内の光の経路長は、0.5mmである。
【0049】
第2の部分プレート4の第2のキュベット表面5の各々が、第2の部分プレート4内に配置されるミラー13の表面によって、いずれの場合にも個別に独立して形成されるならば、光が、少なくとも一つの透明ボディ10、及び、相互に固定距離6で保持されるマイクロキュベットアセンブリ1の2つのキュベット表面3、5の間に配置される液体体積8を介して一方向に通過する。第2の実施形態に対応するこの特定の方法では、調べられるべき液体体積8内の光の経路長は、全体で1.0mmと二倍になる。特に吸収量の低いサンプルで吸収量測定を行うときに、このことはSN比(信号対ノイズ比)の改良に繋がる。
【0050】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1を利用する本発明に係る方法の両方の実施形態により、様々な実施変形例が可能になる。
【0051】
従って、マイクロキュベットアセンブリ1内で相互に固定距離6で保持される2つのキュベット表面3、5の間に配置される液体体積8内で、調べられるサンプルの一つ又は二つの吸収帯の範囲内にある一つ又は二つの波長の光を利用して、一つ又は二つの計測が実施され得る、ということも可能である。この場合、260nmの範囲内の波長の光(核酸の吸収帯)による吸収量計測、及び/又は、280nmの範囲内の波長の光(タンパク質の吸収帯)による吸収量計測が特に好ましい。
【0052】
260nmの範囲と280nmの範囲の波長の光により夫々の計測を実施すると、この液体体積8のための2つの吸収量値の比が決定され、これが液体体積8内に存する核酸の純度の計測とみなされ得る。
【0053】
上述の、単一の若しくは二倍の吸収量計測に加えて、調べられるサンプルの一つの吸収帯の外にあり又は二つの吸収帯の外にあり、例えば300〜400nm間の波長を有するUVの近傍範囲の光による参照計測が実施されるのが好ましい。利用されるマイクロプレートリーダに依存するが、例えば310又は315nmの範囲の波長が、現在の装置の特性に対応する−このタイプの参照計測には特に好ましい。400〜1000nmの波長を有する光による参照計測でもよい。
【0054】
マイクロキュベットアセンブリ1の第2の部分プレート4、若しくはマイクロキュベットアセンブリ1の第2の部分プレート4に接するベースプレート21は、少なくとも標準的マイクロプレートの設置面積に略対応する設置面積27を含むので、標準的マイクロプレートリーダ30は、マイクロキュベットアセンブリ1の2つのキュベット表面3、5の間に配置され相互に固定距離6で保持される液体体積8を、横切ることができる。
【0055】
周知のように、液体体積内に溶解する物質の濃度及びこの液体体積の光吸収は、ランベルトベールの法則(A=c×ε×l)のより相互に関連する。ここで、Aは光吸収、cは溶解した物質の濃度(M=モル/リットル)、εは溶解した物質のモル吸光係数[1/M×cm]、lは液体の層厚さ若しくは光が通過すべき経路長の長さである。
【0056】
例えば、本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の一つ若しくは多数のマイクロキュベット7の2つのキュベット表面3間の距離6について、経路長の正確な規定の結果として、光度に再現性のある結果が得られる。
【0057】
本発明に係るマイクロキュベットアセンブリ1の同じ特徴若しくは要素は、これらの要素が全てのケースにおいては詳細には述べられて無くとも、いずれの場合にも同じ参照数字を与えられている。例示の若しくは記載の実施形態の組み合わせは、本発明の範囲の一部を形成する。
【0058】
標準的マイクロプレートリーダ内の全ての記載された吸収量計測と、ロボットによる全ての記載された運搬は、自動的に実施され得る。
【符号の説明】
【0059】
1・・・マイクロキュベットアセンブリ、2・・・第1の部分プレート、3・・・第1のキュベット表面、4・・・第2の部分プレート、5・・・第2のキュベット表面、6・・・距離、7・・・マイクロキュベット、8・・・液体体積、9・・・第1の部分プレートの開口部、10・・・第1の部分プレートの透明ボディ、11・・・第2の部分プレートの開口部、12・・・第2の部分プレートの透明ボディ、13・・・ミラー、14・・・透明ボディの背面、15・・・突出寸法、16・・・第1と第2の部分プレートの第1の表面、17・・・欠け縁、18・・・後退寸法、19・・・第1と第2の部分プレートの第2の表面、20・・・コーン部、21・・・ベースプレート、22・・・凹部、23・・・ジョイント、24・・・スペーサ、25・・・ガイドピン、26・・・くぼみ、27・・・設置面積、28・・・軸、29・・・ピペット、30・・・マイクロプレートリーダ、31・・・液体処理システム、32・・・ロボット、33・・・ロボットクリッパ、34・・・カラー、A・・・入口開口部、B・・・出口開口部、C・・・カラー寸法、D・・・カラー深さ、E・・・透明ボディの高さ、F・・・ベベル、G・・・円柱、H・・・水滴高さ、L・・・光。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体サンプルを調べるためのマイクロキュベットアセンブリ(1)であって、
一つ又はそれ以上の第1のキュベット表面(3)を含む第1の部分プレート(2)と、上記第1の部分プレート(2)に対向して配置され一つ又は複数の第2のキュベット表面(5)を含む第2の部分プレート(4)を含み、
マイクロキュベットアセンブリ(1)の動作位置において、上記第2のキュベット表面(5)は、上記第1のキュベット表面(3)と一致して面平行で配置されて上記第1のキュベット表面(3)から所定距離(6)で離隔し、これにより、マイクロキュベットアセンブリ(1)の動作位置で、一つ又は複数のマイクロキュベット(7)を形成し、
上記第1と第2の部分プレート(2、4)は、上記第1と第2のキュベット表面(3、5)と一致して配置される開口部(9、11)と、これら第1と第2のキュベット表面(3、5)を設ける透明ボディ(10、12)を含み、
上記第1と第2の部分プレート(2、4)は、これらの開口部(9、11)が完全に貫通し、
上記透明ボディ(10、12)は、上記第1と第2の部分プレート(2、4)とは異なる材料で形成され、上記第1と第2の部分プレート(2、4)の第1の表面の近傍まで、上記開口部(9、11)内に配置され、
マイクロキュベットアセンブリ(1)の動作位置のマイクロキュベット(7)の第1と第2のキュベット表面は、このマイクロキュベット(7)のこれら2つのキュベット表面(3、5)の間で保持されるように第1と第2のキュベット表面(3、5)の一つに予め加えられた液体体積(8)により湿潤する
ことを特徴とするマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項2】
第1と第2の部分プレート(2、4)に一致して、夫々配置されるキュベット表面(3、5)及び開口部(9、11)は、ANSI規格による標準的マイクロプレートのウエルの軸の間の距離に対応して、相互の一定の距離で配置されることを特徴とする請求項4に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項3】
個々の透明ボディ(10、12)は、第1の部分プレート(2)若しくは第2の部分プレート(4)の第1の表面(16)内に少なくとも部分的に皿穴が開けられるように配置されていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項4】
第1と第2の部分プレート(2、4)の第1の表面(16)が、黒つや消しの酸化アルミニウム、若しくは、黒つや消し酸化アルミニウム合金からなることを特徴とする請求項4に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項5】
第1と第2の部分プレート(2、4)が、黒つや消しの酸化アルミニウム、若しくは、黒つや消し酸化アルミニウム合金からなることを特徴とする請求項4に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項6】
透明ボディが、ガラス、水晶ガラス、プラスチック部材、若しくはセラミックからなることを特徴とする請求項4に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項7】
第1の部分プレート(2)と第2の部分プレート(4)はジョイント(23)で相互に接続され、このジョイントによって、これら部分プレート(2、4)の一つがもう一方の部分プレート(4、2)上に旋回しマイクロキュベットアセンブリ(1)の動作位置を確立する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項8】
マイクロキュベットアセンブリ(1)の動作位置において、マイクロキュベットアセンブリ(1)の全ての対向するキュベット表面(3、5)の間の固定距離6が規定されるように、相互に作用するように形成されるスペーサ(24)を、第1と第2の部分プレート(2、4)が含む
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項9】
第2の部分プレート(4)が、第1の部分プレート(2)内の対応するくぼみ(26)の中にはまるように形成されたガイドピン(25)を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。
【請求項10】
第2の部分プレート(4)若しくはベースプレート(21)が、少なくともANSI規格による標準的マイクロプレートの設置面積に略対応する設置面積(27)を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロキュベットアセンブリ(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−32403(P2012−32403A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−224120(P2011−224120)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【分割の表示】特願2008−256393(P2008−256393)の分割
【原出願日】平成20年10月1日(2008.10.1)
【出願人】(501442699)テカン・トレーディング・アクチェンゲゼルシャフト (26)
【氏名又は名称原語表記】TECAN Trading AG
【Fターム(参考)】