説明

マイクロレンズ装飾体

【課題】視線の移動により発現する可変的な視覚効果の他に装飾体の置かれた場所の気体中の酸素濃度の変化、紫外線光量の変化、温度の変化により視覚表現柄の色や透明度が変わり視覚効果が多様に変化するようにした。
【解決手段】基材層1上に所定の画素ピッチにて配列した画素群からなる酸素濃度、紫外線、温度のいすれかを感知するインキにより形成された視覚表現柄層2と、該画素ピッチとは異なるピッチを以てハジキニス層3にて区画されて配列形成された透明グロスニスによるマイクロ凸レンズ群からなるマイクロレンズアレー4とをこの順に積層した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商業印刷物やパッケージ等の包装材料の装飾シートとして意匠的又は色彩的な効果を発揮する気体濃度によって変化するマイクロレンズ装飾体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、オフセットやグラビア印刷等により、印刷基材上にハジキニスのパターン印刷を施し、その後に、グロスニスをコーティングすることによりグロスニスとハジキニスとの非相溶性を利用して、グロスニスをハジキニスに対し反発させ弾かせて、立体的に盛り上げたグロスニスパターンを構成する技術がある。また、スクリーン印刷等を利用して厚膜のグロスニスのパターンを作る方法がある。
【0003】
これらのパターン形成技術は、例えば紙箱などのパッケージの包装材料の表面に施すことにより、安価な盛り上げパターンにより構成される包装材料の表面上のエンボス形状加飾に利用されている。この技術を応用することにより、グロスニスを凸レンズ形状にすることが可能である。この方法を利用して作製したマイクロレンズと視覚表現柄を組み合わせることにより、視線の移動により絵柄が動いて見える視覚効果を持つ装飾体を作ることができ、このような盛り上げパターン形成技術を応用した装飾体としては、例えば特許文献1などの装飾体がある。
【0004】
しかし、これまでの装飾体のマイクロレンズと視覚表現柄とによる視覚効果は、視線の移動により絵柄が変化して見えるようにすることはできたが、それ以上の色彩的あるいは装飾的な変化は無く、装飾体としてのそれ以上の表現及び利用方法には限界があった。また引用文献1のような従来の方法では、マイクロレンズと視覚表現柄との組み合わせによる装飾体は、その視覚効果において視線の移動により発現する可変的な視覚効果以外では変化しないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公平7−66155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、従来のマイクロレンズと視覚表現柄との組み合わせによる装飾体による視線の移動により発現する可変的な視覚効果の他に、マイクロレンズを使用した装飾体の置かれた場所の気体の変化及びその気体中の酸素濃度の変化、紫外線光量の変化、温度の変化により、視覚表現柄の色や透明度が変わり、視覚効果柄が変化するようにしたマイクロレンズ装飾体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る発明は、紙、樹脂フィルム、アルミ等金属箔、金属蒸着紙、金属蒸着フィルム、及びその貼合紙、樹脂板のうちいずれかの基材層の一面に、所定の画素ピッチにて配列した画素群からなる視覚表現柄層と、該視覚表現柄層上に、前記画素群に対応して該画素ピッチとは異なるピッチを以て、レンズ形成に使用する透明グロスニスに対して反発する非相溶性のニスにて区画されて配列形成された透明グロスニスによるマイクロ凸レンズ群からなるマイクロレンズアレーを設けたマイクロレンズ装飾体であって、前記視覚表現柄層の画素群が、酸素濃度感知インキ、温度感知インキ、紫外線感知インキのうち1種乃至3種を用いて形成されていることを特徴とするマイクロレンズ装飾体であ
る。
【0008】
本発明の請求項2に係る発明は、樹脂フィルム、樹脂板のうちいずれかの透明基材層の一面に、レンズ形成に使用する透明グロスニスに対して反発する非相溶性のニスにて所定のレンズピッチにて区画されて配列形成された透明グロスニスによるマイクロ凸レンズ群からなるマイクロレンズアレーを設け、該基材層の他面に、前記レンズ群に対応して該レンズピッチとは異なるピッチを以て配列した画素群からなる視覚表現柄層と、該視覚表現柄層上に保護フィルム層とを設けたマイクロレンズ装飾体であって、前記視覚表現柄層の画素群が、酸素濃度感知インキ、温度感知インキ、紫外線感知インキのうち1種乃至3種を用いて形成されていることを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0009】
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1に係るマイクロレンズ装飾体において、前記基材層と視覚表現柄層との間に、光反射層を積層したことを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0010】
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項2に係るマイクロレンズ装飾体において、前記視覚表現柄層と保護フィルム層との間に、光反射層を積層したことを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0011】
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1又は3に係るマイクロレンズ装飾体において、前記基材層と視覚表現柄層との間に、透明樹脂層を積層したことを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0012】
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1又は3又は5に係るマイクロレンズ装飾体において、前記基材層がガスバリア性基材層であることを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0013】
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項2又は4に係るマイクロレンズ装飾体において、前記基材層が一層又は二層の透明ガスバリア性基材層であることを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0014】
本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項2又は4又は7に係るマイクロレンズ装飾体において、前記保護フィルム層が、ガス透過性の樹脂フィルムであることを特徴とするマイクロレンズ装飾体である。
【0015】
本発明の請求項9に係る発明は、上記請求項1乃至8のいずれか1項に係るマイクロレンズ装飾体を用いて、製袋、製函、成形、ラベリングのいずれかにより製造されていることを特徴とする容器類である。
【発明の効果】
【0016】
本発明のマイクロレンズ装飾体は、基材層上に所定の画素ピッチp1 にて配列した画素群(直線、波線、点線などの線状画素、三角形、四角形、円形、楕円形などの点状画素による画素群など)からなる視覚表現柄層上に、前記画素群に対応して該画素ピッチp1 とは異なるレンズピッチp0 を以て非相溶性ニスにて区画されて配列された透明グロスニスにより形成されたマイクロ凸レンズ群(線状画素群に対応した形状の一次元方向に配列したストライプ状凸レンズ群、点状画素群に対応した形状の二次元方向に配列したドーム状、キュービクル状凸レンズ群)からなるマイクロレンズアレーを重ね合わせて積層したマイクロレンズ装飾体である。
【0017】
本発明のマイクロレンズ装飾体の画素ピッチとマイクロ凸レンズピッチとは異なるピッ
チに設定されていて、互いのピッチが少しずつズレた状態で積層されているため、両者の異なるピッチのピッチズレによる光学的干渉モアレ(モアレ縞)を、例えばN(1<N≦(1.5〜10))本を発生させることができ、マイクロレンズアレーを透して視認した際に、視覚表現柄層の画素群を構成する画素(ストライプ状画素、点状画素)を拡大したような視覚表現柄を発生させることができる。
【0018】
また本発明のマイクロレンズ装飾体は、前記視覚表現柄層の画素群が、酸素濃度に対応して色調又は透明度を変化させる酸素濃度感知インキ、温度に対応して色調又は透明度を変化させる温度感知インキ、紫外線を感知して色調又は透明度を変化させる紫外線感知インキのうち、1種又は2種以上を用いて形成されているため、当該マイクロレンズ装飾体の置かれた場所の環境周囲に対応して、視覚表現柄層の画素群を構成する画素群は、その大気(気体)中の酸素濃度、温度、紫外線を感知して画素群の色調又は透明度が変動し、マイクロレンズアレーを透して視認した際に、発生したモアレによる色調又は透明度の変動する視覚表現柄を確認することができ、酸素濃度変化、温度変化、紫外線の有無の感知用として、また変化する色調又は透明度を楽しむことができる色彩装飾効果のあるマイクロレンズ装飾体として展開でき、モアレを発生させる装飾体として、従来よりも複雑な視覚表現が可能となる。
【0019】
また市場で使用される視覚効果を持った装飾体としては、厚さ0.2〜0.4mm前後の透明基材(透明樹脂)の表裏に、各々視覚表現柄層と凸レンズアレーを設置して、凸レンズの集光面と視覚表現柄層との距離を、その透明樹脂層によって確保するようにしているが、本発明のマイクロレンズ装飾体によれば、視覚表現柄層の下層に光反射層を使用することにより、そのような凸レンズの集光面と視覚表現柄層との距離を確保するための透明樹脂層が無くても、あるいは透明樹脂層が厚さ0.2〜0.4mm未満であっても、光反射層により視覚的に明度(鮮鋭度)が向上して、同等の視覚効果を得ることが可能となる。
【0020】
また本発明のマイクロレンズ装飾体は、例えば包装技術分野において使用する脱酸素材などと組み合わせて使用することが可能であり、通常のガスバリア性を有する包装材料により製造されるパッケージの中に本発明の装飾体(ガスバリア層の無い装飾体)を入れる場合と、ガスバリア層を有する本発明の装飾体を包装材料として用いて、包材に直接装飾体の機能を持たせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a)は本発明のマイクロレンズ装飾体の概略の積層構造について説明する部分的側断面図であり、一次元方向配列によるストライプ状又は二次元方向配列によるドーム状のマイクロ凸レンズアレーを使用した部分側断面図、(b)は本発明のマイクロレンズ装飾体のストライプ状マイクロ凸レンズアレーの各凸レンズと視覚表現柄層の各画素との位置関係を示し、ストライプ状マイクロ凸レンズアレーを透して視覚表現柄層をモアレ縞の視覚表現柄として観察した場合の視覚効果を説明する部分的平面図。
【図2】(a)は本発明のマイクロレンズ装飾体の二次元配列によるドーム状マイクロ凸レンズアレーを透して視覚表現柄層をモアレ縞の視覚表現柄として観察した場合の視覚効果を説明する平面図、(b)は視覚表現柄層の各画素とマイクロ凸レンズアレーの各凸レンズとの位置関係を示す部分拡大平面図。
【図3】(a)は本発明のマイクロレンズ装飾体の視覚表現柄層の各画素(丸形点形状)と二次元配列によるマイクロ凸レンズアレーの各凸レンズ(丸形状)との位置関係を示す部分拡大平面図、(b)は本発明のマイクロレンズ装飾体の各画素(四角形点形状)と二次元配列によるマイクロ凸レンズアレーの各凸レンズ(丸形状)との位置関係を示す部分拡大平面図。
【図4】(a)〜(d)は本発明のマイクロレンズ装飾体(一次元又は二次元配列によるマイクロ凸レンズアレー)の各種実施例の積層構造について説明する部分的側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のマイクロレンズ装飾体の実施の形態を、図面に基づいて以下に詳細に説明すれば、本発明の装飾体は、図1(a)の側断面図に示すように、紙、樹脂フィルム、アルミ等金属箔、金属蒸着紙、金属蒸着フィルム、及びその貼合紙、樹脂板のうちいずれかの基材層の一方面に、所定の画素ピッチp1 (例えば0.05〜1.0mm)にてストライプパターン状に、あるいはθ=60°方向(図2(b)参照)に交差する3本の直線上に配列される市松模様状パターンに対して、ネガパターン状に、等間隔に配置した画素群からなる視覚表現柄層2を備える。視覚表現柄層2の形成材料としては、酸素濃度の変動を感知して色調又は透明度を変化させる酸素濃度感知インキあるいは温度を感知して色調又は透明度を変化させる温度感知インキあるいは紫外線を感知して色調又は透明度を変化させる紫外線感知インキを使用する。そしてオフセット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、凸版印刷方式、あるいはインキジェット印刷方式などにより印刷される。
【0023】
酸素濃度によって色や透明度が変化する酸素濃度感知インキとしては、酸素インジケータインキ(凸版印刷(株)製)仕様があり、組成としては、メチレンブルー3重量部、Lアスコルビン酸7・5重量部、バインダ樹脂10重量部、グリセリン7.5重量部、合成シリカ0.6重量部である。温度感知インキとしては、例えば温度インジケータインキ(STカラー、温度タイプ15(久保井インキ(株)製)、示温インキ(メタモインキ、パイロットインキ(株)製)があり、紫外線感知インキとしては、サニーカラー青紫(記録素材総合研究所製)、サニーカラー青(記録素材総合研究所製)がある。
【0024】
前記画素群を構成する各画素は、例えば平行線状(直線、波線、点線など)の同一形状の画素であり、それを一次元方向に等間隔に繰り返し配列して画素群としたものであり、あるいは3個の点(三角形、四角形、六角形、円形、楕円形など)を1単位とする点状の画素であり、それを2次元方向に規則的に繰り返し配列して画素群としたものである。
【0025】
前記基材層1の一方面には、更に前記視覚表現柄層2(画素群)を構成する各画素の形状に対応して、該画素ピッチp1 とは異なるレンズピッチp0 (例えば0.03〜1.5mm)を以て、ストライプ状に、あるいはθ=60°方向(図2(b)参照)に交差する3本の直線上に配列される市松模様状パターンに対してネガパターン状に、等間隔に配列した各ハジキニス層3が略同一膜厚にて、また略同一幅にて形成されていて、例えば前記視覚表現柄層2の膜厚よりも厚く形成されている。ハジキニス層3のニス材料は、透明乃至半透明、あるいは不透明であってもよいが、後に述べるマイクロ凸レンズ材料である透明グロスニスに対しては非相溶性のニス類が使用され、未乾燥状態ではマイクロ凸レンズ材料をハジク性質を備えているものが使用される。なお、視覚表現柄層を構成する各画素2の径(直径)は特に限定するものではないが、レンズピッチp0 より小さく、例えば0.02〜1.0mm程度が適当である。
【0026】
前記ハジキニス層3のパターンは、例えば平行線状(直線、波線、点線など)の同一形状の画素を一次元方向に等間隔に繰り返し配列した画素群に対して略ネガパターンとしたものであり、あるいは3個の点(三角形、四角形、六角形、円形、楕円形など)を1単位とする点状の画素を2次元方向に規則的に繰り返し配列した画素群に対して略ネガパターンとしたものである。
【0027】
前記基材層1の一方面に等間隔に形成した各ハジキニス層3の間(ハジキニス層3が形成されていない領域)には、ハジキニスに対してハジク性質(非相溶性)の透明グロスニスが、ハジキニス層3の膜厚(高さ)よりも多少厚膜に、該ハジキニス層3上から基材1上に塗布され充填されて、各ハジキニス層3間に滞留した透明グロスニスは、ハジキニス層3により弾かれ、凸レンズ状(円弧状)に盛り上がり、その後に乾燥固化されることにより、微細なマイクロ凸レンズのレンズピッチp0 による配列から構成されるマイクロ凸レンズアレー4を形成する。なお、ストライプ状に一次元方向に配列されるマイクロ凸レンズ4の1本のストライプ幅、及びドーム(キュービクル)状に二次元方向に配列されるマイクロ凸レンズ4の径(直径)は、例えば0.05〜1.0mm、0.05〜1.0mm程度が適当である。
【0028】
前記ハジキニス層3の膜厚(高さ)よりも厚膜に形成された前記透明グロスニスは、ハジキニス層3、3、3、・・・に対して反発して弾くため、ハジキニス層3上に塗布されている透明グロスニスは、各ハジキニス層3上から各ハジキニス層3の間に移動(流動)して滞留し、各ハジキニス層3の間に滞留した透明グロスニスは、その表面張力により上部が凸レンズ状(円弧状)に盛り上がって形成される。
【0029】
前記視覚表現柄層2の画素とマイクロ凸レンズアレー4の凸レンズとは、互いにその平面形状が対応していて、各画素が平行線状(直線、波線、点線など)の画素の場合は、その平行線状画素に対応して、シリンドリカル(レンティクル)なマイクロ凸レンズを一次元方向(横方向)に繰り返し配列した平行線状(ストライプ状)のマイクロ凸レンズアレー4が使用される。
【0030】
各画素が点状(三角形、四角形、円形、楕円形など)の画素の場合は、その点状画素に対応して、断面視ドーム状(キュービクル状)のマイクロ凸レンズを平面視点状(三角形、四角形、六角形、円形、楕円形など点状)に二次元方向(縦横方向)に市松模様に繰り返し配列した蜂の巣状レンズ、蠅の目状レンズなどのマイクロ凸レンズアレー4が使用される。
【0031】
本発明のマイクロレンズ装飾体のマイクロ凸レンズアレーの各凸レンズ4を透して観察される視覚表現柄層の各画素2について、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)に基づいて説明する。
【0032】
本発明のマイクロレンズ装飾体の視覚表現柄層の各画素2の画素ピッチp1 と、マイクロ凸レンズアレー(二次元方向配列又は一次元方向配列)の各凸レンズ4のレンズピッチp0 とは、そのピッチ値が異なり、p0 <p1 、又はp0 >p1 であり、そのために、視覚表現柄層の各画素2上にマイクロ凸レンズアレー(ストライプ状凸レンズアレー)の各凸レンズ4を重ね合わせて積層した際に、図1(a)、(b)、図2(a)、(b)に示すように、各画素ピッチと凸レンズピッチは、互いのピッチが少しずつズレた状態で積層される。
【0033】
本発明のマイクロレンズ装飾体の画素ピッチp1 とマイクロ凸レンズピッチp0 とは、互いに異なるピッチに設定されていて、互いのピッチが少しずつズレた状態で積層されている。そのため、マイクロレンズアレーを透して視覚表現柄層の各画素2を視認した際には、視覚表現柄層は両者の異なるピッチのピッチズレにより、光学的干渉モアレ(モアレ縞)が生する。この際、p1 〜p0 の差分に応じてN本又はN回の繰り返しによる画素2を拡大した様な表現柄(1<N≦(1.5〜10))としてのモアレが発生する。
【0034】
図1(a)に示すように、視覚表現柄層の画素群を構成する各画素2の画素ピッチp1 として、該画素ピッチp1 と異なるマイクロレンズアレーのマイクロ凸レンズ群を構成す
る各凸レンズ4のレンズピッチをp0 、スパンS領域内に生ずるモアレ本数(レンズ1ピッチ内の画素と地色の繰り返し拡大柄の繰り返し数)をN、スパンS領域内におけるレンズピッチ値p0 のレンズアレーのピッチ数(ピッチの繰り返し数)をP0 、画素ピッチ値p1 の視覚表現柄層のピッチ数をP1 として、視覚表現柄層上にマイクロレンズアレーを積層した時に発生するモアレの発生本数(モアレ繰り返し数)Nは、レンズアレーのピッチ数P0 と視覚表現柄層のピッチ数P1 との差分の絶対値であり、
N=|P1 −P0 |
となる。
【0035】
例えば、図1(a)、(b)及び図2(a)、(b)に示すように、マイクロレンズアレーの位置aでは、画素2が隣合う凸レンズ4、4の間のハジキニス層3の真下に存在して、視覚表現柄層の画素2はレンズによる視覚的拡大効果が得られず、位置bでは、凸レンズ4の中央部に存在して、視覚表現柄層の画素2はレンズによる視覚的拡大効果が十分に得られ、位置cでは、画素2が隣合う凸レンズ4、4の間のハジキニス層3の真下より僅かにズレた位置に存在し、視覚的拡大効果が得られず、位置dでは、位置aと同様に再び画素2が隣合う凸レンズ4、4の間のハジキニス層3の真下に存在して、視覚的拡大効果が得られない。
【0036】
図1(a)、(b)及び図2(a)に示すように、位置bを中心にしてモアレによる視覚的拡大効果が得られ、位置bから位置aの方向、及び位置bから位置cの方向に行くに従って視覚的拡大効果が薄くなり、位置bを中心にモアレの本数Nは略1となる。
【0037】
この場合、位置a〜位置dが、光学的干渉モアレの発生サイクルが1サイクルのスパンSであるが、スパンS領域内におけるレンズ(レンズピッチ値p0 )のピッチ数(ピッチの繰り返し数)P0 は、
P0 =S/p0
であり、スパンS領域内における画素(画素ピッチ値p1 )のピッチ数(ピッチの繰り返し数)P1 は、
P1 =S/p1
であり、モアレの発生本数(モアレの繰り返し数)Nは、
N=|P1 −P0 |
となる。
【0038】
本発明においては、異なるピッチのピッチズレによる光学的干渉モアレ(モアレ縞)の繰り返し数Nは、スパンS領域内の視覚表現柄層の画素ピッチ数P1 と、レンズアレー4のレンズピッチ数P0 を、そのモアレ装飾効果に対応して適宜に設定することにより、P1 とP0 の差分(絶対値)を求めることにより設定可能である。
【0039】
本発明においては、モアレ(モアレ縞)の繰り返し数Nは、特に限定するものではないが、モアレ本数(モアレ柄の繰り返し数)Nを、N≦1以下に設定した場合には、モアレ模様が粗く、そのために現出する表現柄(モアレ模様)が不鮮明になり、装飾的効果が顕著に得られない場合がある。その場合には、Nを1以上、1<N<n(例えば1.5<n<10)に設定して、モアレ模様を比較的に細かくして、現出するモアレの表現柄(モアレ模様)を鮮明にして装飾的効果が顕著に得られるようにすることができる。
【0040】
本発明のマイクロレンズ装飾体において、一次元配列によるマイクロ凸レンズアレーを通して視覚表現柄層2を観察した場合には、図1(a)の側断面図、(b)の平面図に示すように、視覚表現柄層2のストライプ状に一次元配列された各画素は、レンズアレーのストライプ状に一次元配列された各凸レンズ4の位置に対して、少しずつ位置ズレした状態で配置され、その位置ズレによる視覚効果として、図1(b)の平面図に示すような一
次元方向に繰り返し数N本(N回)のモアレ縞(図中においては1本)による視覚表現柄が得られる。
【0041】
本発明のマイクロレンズ装飾体において、二次元配列によるマイクロ凸レンズアレーを透して視覚表現柄層2を観察した場合には、図2(a)の平面図、(b)の部分拡大平面図に示すように、二次元配列された視覚表現柄層2の各画素(例えば円形点状画素)は、レンズアレーの二次元配列による各凸レンズ4の位置に対して少しずつ位置ズレした状態で配置されている。そして、位置ズレによる視覚効果として、図2(a)の平面図に示すような、各画素2と各レンズ4とが視覚的に互いに全くオーバーラップせず、その各画素2がレンズ4を透して可視可能な画素可視領域A(画素部拡大視領域、円形点状モアレ縞)と、視覚的に互いに部分的又は全体にオーバーラップして、その各画素2がレンズ4を透して可視し難い画素不可視領域B(非画素部拡大視領域)が形成されて、二次元方向に繰り返し数N本(N回)のモアレ縞による視覚表現柄が得られる。図2(a)、(b)においては、画素可視領域A(円形点状モアレ縞)が、水平方向に略2本並んで発生し、θ=60°斜め方向(図2(b)参照)に略2本並んで発生した状態で視覚表現柄が得られる。
【0042】
図3は、本発明のマイクロレンズ装飾体において、(a)は視覚表現柄層2の各画素を丸形点状画素とした場合であり、二次元配列された前記視覚表現柄層2の各画素(丸形点状画素)は、レンズアレーの二次元配列による各凸レンズ4の位置に対して少しずつ位置ズレした状態で配置され、その位置ズレによる視覚効果として、丸形点状画素の略拡大形状の丸形点状モアレ縞による視覚表現柄が得られ、(b)は視覚表現柄層2の各画素を四角形点状画素とした場合であり、二次元配列された前記視覚表現柄層2の各画素(四角形点状画素)は、レンズアレーの二次元配列による各凸レンズ4の位置に対して少しずつ位置ズレした状態で配置され、その位置ズレによる視覚効果として、四角形点状画素の略拡大形状の四角形点状モアレ縞による視覚表現柄が得られる。
【0043】
次に本発明のマイクロレンズ装飾体の積層構造の各種形態を図4(a)〜(d)に基づいて以下に詳細に説明する。
【0044】
図4(a)は、実施態様1であり、基材層1の一面に、光反射層11を形成する。光反射層12としては、基材層1上に蒸着フイルム、蒸着紙、金属箔などを貼り合わせるか、メタリックインキ等の光反射性インキをコーティングすることが適当である。あるいは基材層1上に光反射層11として例えば、蒸着紙、蒸着フィルム、蒸着フィルム貼合紙、金属箔などが予め積層形成されているものを用いてもよい。
【0045】
前記基材層1の光反射層11上には、画素ピッチp1 にて視覚表現柄層である各画素2が等間隔に形成され、さらに該基材層1上には、前記画素2上から、画素ピッチp1 とは異なるレンズピッチに相当するピッチp0 にて、レンズ形成用の透明グロスニスに対して非相溶性であって、反発して弾く性状を備えたニス類を用いてハジキニス層3が等間隔に形成されて、各ハジキニス層3、3の間には、透明グロスニスの表面張力とハジキニス層3に対する反発性とにより所定の曲率に湾曲させて盛り上げたマイクロ凸レンズ4がレンズピッチp0 にて配列されてマイクロ凸レンズアレーが形成され、基材層1と視覚表現柄層2との間に光反射層11を積層した本発明のマイクロレンズ装飾体が得られる。
【0046】
図4(a)に示すように、前記基材層1に形成された前記画素2の画素ピッチp1 と、レンズピッチ相当のハジキニス層3のピッチp0 とは互いに異なるピッチ値であるため、各々画素2と、ハジキニス層3とは互いに位相がズレて形成されている。
【0047】
前記基材層1上には、その全面にハジキニス層3上より所定の塗布量(膜厚)にて、透
明グロスニスを該ハジキニス層3上にコーティングすることにより、各ハジキニス層3、3の間に透明グロスニスを充填する。該ハジキニス層3を利用して、ハジキニス層3の真上に相当する部分に塗布された透明グロスニスを弾かせ、各ハジキニス層3、3の間に流動移動させるとともに、該ハジキニス層3、3の間に滞留した透明グロスニスの上面を、その透明グロスニスの表面張力とハジキニス層3に対する反発性とにより所定の曲率に湾曲させて盛り上げ、シリンドリカル(レンティクル)形状又はドーム形状(キュービクル形状)の凸レンズ状のマイクロレンズを横方向(一次元方向)又は縦横方向(二次元方向)に配列したマイクロ凸レンズアレーを形成する。
【0048】
図4(b)は、本発明のマイクロレンズ装飾体の実施態様2であり、上記実施態様1における本発明のマイクロレンズ装飾体において、前記基材層1と視覚表現柄層2との間に、光反射層11と透明樹脂層12とをこの順に積層して、本発明のマイクロレンズ装飾体が得られる。
【0049】
前記透明樹脂層12は、視覚表現柄層2と光反射層11との間の層間距離を増大させて、より良好な視覚効果を確保するためのものであり、透明樹脂層12の材料は特に限定するものではなく、透明樹脂フィルム、透明ニスなどでよい。光反射層11は実施態様1と同様の形態でよい。
【0050】
図4(c)は、本発明のマイクロレンズ装飾体の実施態様3であり、金属酸化物を蒸着したポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどのガスバリア性の透明基材層1の一面に、レンズ形成用の透明グロスニスに対して非相溶性であって、反発して弾く性状を備えたニス類を用いてハジキニス層3が等間隔に形成され、各ハジキニス層3、3の間には、透明グロスニスの表面張力とハジキニス層3に対する反発性とにより所定の曲率に湾曲させて盛り上げたマイクロ凸レンズ4がレンズピッチp0 にて配列されてマイクロ凸レンズアレーが形成されている。
【0051】
そして前記ガスバリア性の透明基材層1の他面に、画素ピッチp1 にて視覚表現柄層である各画素2が等間隔に形成され、該各画素2を保護するように、保護フィルム層13が被覆形成されて、ガスバリア性機能を備えた本発明のマイクロレンズ装飾体が得られる。保護フィルム層13は、透明乃至不透明あるいはガス透過性又はガスバリア性のいずれの樹脂フィルムでもよく、例えばポリエチレンフィルム等、包装材料のヒートシール材として使用される樹脂フィルムを使用することができる。また保護フィルム層13は予め視覚表現柄層(各画素2)をフィルムに印刷形成したものを用いて、積層してもよい。
【0052】
図4(d)は、本発明のマイクロレンズ装飾体の実施態様4であり、図4(c)に示す上記実施態様3における本発明のマイクロレンズ装飾体において、前記ガスバリア性の透明基材層1を、透明ガスバリア性フィルム層1a、1bからなる二層構成にして、ガスバリア性機能を備えた本発明のマイクロレンズ装飾体が得られる。
【0053】
本発明の容器類は、本発明のマイクロレンズ装飾体を用いて、製袋、製函、成形、ラベリングのいずれかにより製造された容器類である。例えば、上記実施態様1、2にて説明したマイクロレンズ装飾体、又は上記実施態様3、4にて説明したマイクロレンズ装飾体を、パウチ等の製袋用の包装材料や、紙製やプラスチック製の箱体の製函用の包装材料として使用することにより製造する。また、プラスチックボトル成形用の包装材料や、各種パッケージのラベリング用のラベル用材料としても使用して、成形、ラベリングなどのいずれかにより容器類を製造するものである。
【実施例】
【0054】
上記実施態様1(図4(a))により本発明のマイクロ凸レンズ装飾体を作製して、そ
の装飾体の酸素による視覚効果について、実施例1、2、3を実施した。
<マイクロレンズ装飾体の積層構成>
基材層/光反射層/視覚表現柄層/ハジキニス層/透明グロスニス(レンズ)
レンズ直径;0.25mm
レンズピッチ;0.33mm
視覚表現柄層の点状画素径;0.25mm
【0055】
[実施例1]
<サンプル1>
視覚表現柄層のインキ;酸素インジケータ(凸版印刷(株)仕様)
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル2>
視覚表現柄層のインキ;グラビア油性インキ
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル3>
視覚表現柄層のインキ;グラビア油性インキ
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.34mm
【0056】
【表1】

作製したサンプル1〜3のマイクロ凸レンズ装飾体を、脱酸素剤と共にガスバリア性を有する透明な密封性包装袋の中に封入して密封し、5日間経過した後、サンプル1〜3の装飾体と脱酸素剤とを包装袋から取り出して、3時間経過後と一日経過後の各視覚効果の変化を確認した結果を表1に示す。
【0057】
サンプル1は、包装袋中に密封されて脱酸素状態では、視覚表現柄層の各画素2は色が消えて、モアレ縞による視覚効果が得られなかったが、そのサンプル1を包装袋から取り出し大気に開放して、装飾体の周囲の酸素濃度が変化したことにより、消えていた視覚表現柄層の各画素が発色してモアレ縞が発現し、視覚効果が得られ、視覚効果に顕著な変化が見られた。サンプル2、3は、包装袋密封中の脱酸素状態と大気に開放された状態の両方にて、視覚効果が得られ、その視覚効果に変化は見られなかった。
【0058】
[実施例2]
<サンプル1>
視覚表現柄層のインキ;示温インキ(STカラー、温度タイフ゜15 (久保井インキ(株)製) 視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル2>
視覚表現柄層のインキ;オフセットUVインキ
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル3>
視覚表現柄層のインキ;オフセットUVインキ
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.34mm
【0059】
【表2】

作製したサンプル1〜3のマイクロ凸レンズ装飾体を、恒温槽の10℃以下の雰囲気中に入れて、5℃から1℃置きに温度を変えて、サンプル1〜3の装飾体の視覚効果の変化を確認した結果を表2に示す。
【0060】
サンプル1〜3は、10℃以下の温度では、視覚表現柄層の各画素2は発色して、モアレ縞が発現して視覚効果が得られたが、サンプル1は、11〜19℃で、視覚表現柄層の各画素2の色は徐々に薄くなり、各画素2によるモアレ縞が徐々に消色して視覚効果が薄
くなり、20℃以上では、視覚表現柄層の各画素2は消色して、そのモアレ縞の発現による視覚効果がなくなり、温度変化により視覚効果に顕著な変化が見られた。サンプル2、3は、11〜19℃及び20℃以上で、その視覚効果に変化は見られなかった。
【0061】
[実施例3]
<サンプル1>
視覚表現柄層のインキ;UV(紫外線)インジケータインキ(サニーカラー青紫、記録
素材総合研究所製)
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル2>
視覚表現柄層のインキ;UV(紫外線)インジケータインキ(サニーカラー青、記録素
材総合研究所製)
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル3>
視覚表現柄層のインキ;オフセットUVインキ赤
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.34mm
<サンプル4>
視覚表現柄層のインキ;オフセットUVインキ白
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.31mm
<サンプル5>
視覚表現柄層のインキ;オフセットUVインキ青
視覚表現柄層の画素ピッチ;0.34mm
【0062】
【表3】

作製したサンプル1〜5のマイクロ凸レンズ装飾体を、屋内に放置した場合と、屋外に放置した場合の各サンプルの装飾体の視覚効果の変化を確認した結果を表3に示す。
【0063】
サンプル1、2は、屋内では赤外線の光量が少ないため、視覚表現柄層の各画素2は白色を呈していたが、屋外に放置したところ、サンプル1は白色から赤紫に変色し、サンプル2は白色から青に変色し、変色するモアレ縞が発現して、顕著な視覚効果が得られた。サンプル3、4、5は、屋内では、視覚表現柄層の各画素2は、それぞれ赤色、白色、青色を呈していたが、屋外に放置しても変色することがなく、モアレ縞が発現するも、顕著な視覚効果は得られなかった。
【符号の説明】
【0064】
1…基材層
2…視覚表現柄層(画素)
3…ハジキニス層
4…マイクロレンズ(マイクロレンズアレー)
11…光反射層
12…透明樹脂層
13…保護フィルム層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙、樹脂フィルム、アルミ等金属箔、金属蒸着紙、金属蒸着フィルム、及びその貼合紙、樹脂板のうちいずれかの基材層の一面に、所定の画素ピッチにて配列した画素群からなる視覚表現柄層と、該視覚表現柄層上に、前記画素群に対応して該画素ピッチとは異なるピッチを以て、レンズ形成に使用する透明グロスニスに対して反発する非相溶性のニスにて区画されて配列形成された透明グロスニスによるマイクロ凸レンズ群からなるマイクロレンズアレーを設けたマイクロレンズ装飾体であって、前記視覚表現柄層の画素群が、酸素濃度感知インキ、温度感知インキ、紫外線感知インキのうち1種乃至3種を用いて形成されていることを特徴とするマイクロレンズ装飾体。
【請求項2】
樹脂フィルム、樹脂板のうちいずれかの透明基材層の一面に、レンズ形成に使用する透明グロスニスに対して反発する非相溶性のニスにて所定のレンズピッチにて区画されて配列形成された透明グロスニスによるマイクロ凸レンズ群からなるマイクロレンズアレーを設け、該基材層の他面に、前記レンズ群に対応して該レンズピッチとは異なるピッチを以て配列した画素群からなる視覚表現柄層と、該視覚表現柄層上に保護フィルム層とを設けたマイクロレンズ装飾体であって、前記視覚表現柄層の画素群が、酸素濃度感知インキ、温度感知インキ、紫外線感知インキのうち1種乃至3種を用いて形成されていることを特徴とするマイクロレンズ装飾体。
【請求項3】
前記基材層と視覚表現柄層との間に、光反射層を積層したことを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項4】
前記視覚表現柄層と保護フィルム層との間に、光反射層を積層したことを特徴とする請求項2記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項5】
前記基材層と視覚表現柄層との間に、透明樹脂層を積層したことを特徴とする請求項1又は3記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項6】
前記基材層がガスバリア性基材層であることを特徴とする請求項1又は3又は5記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項7】
前記基材層が一層又は二層の透明ガスバリア性基材層であることを特徴とする請求項2又は4記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項8】
前記保護フィルム層が、ガス透過性の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項2又は4又は7記載のマイクロレンズ装飾体。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項記載のマイクロレンズ装飾体を用いて、製袋、製函、成形、ラベリングのいずれかにより製造されていることを特徴とする容器類。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−224818(P2011−224818A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−94910(P2010−94910)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】