説明

マイクロ・ナノバルブにより活性化された微生物を使った、水生動物と植物の並行栽培システム

【課題】水生動物の排泄するアンモニア系物質を微生物を使って無害の硝酸塩へと浄化するシステムを提供する。
【解決手段】ネット型バイオ濾過装置1及びボックス型バイオ濾過装置2の下からマイクロ・ナノバブルを送る事によりコーガ石等に定着したアンモニア酸化菌(好気性バクテリア)を活性化し、その働きにより水槽3内のアンモニア成分を酸化し亜硝酸に変換させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水槽で養殖している水生動物の排泄物のうち特に毒性の強いアンモニア系成分を、微生物を使って無害の硝酸塩へと浄化するシステムの効果的な改良に関する。また本発明は前期硝酸塩化された成分を肥料とし、前期水槽内の水を循環させることにより、野菜などの植物の水耕栽培を合わせ行うことができる水生動物と、植物の並行栽培システムに関する。また水生動物の養殖や水耕栽培の時に一番注意しなければならないことのひとつは、病気の発生である。本発明は前記並行栽培における病気の発生を抑えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年海洋汚染や漁業権、また環境保護等の問題により資源として水生動物を確保するのが非常に困難になってきている。これを解決する方法として特許文献1に、微生物により海水を浄化する事により、水換えを不要とし陸上で水生動物を養殖可能にしたシステムが、本願発明者により提案されている。
【0003】
また同じ特許文献には、養殖する水生動物の排泄物を硝酸塩化し、それを肥料として植物を同時に栽培する方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には水棲動物生息汚染水域または自然水を入れた水槽を効率的に浄化するために自然水域に生息している微生物に、水中の微細な気泡であるマイクロ・ナノバブルを接触させ、微生物を活性化してアンモニアなどの硝化を早める方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−022282
【0006】
【特許文献2】特開2006−;272307
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、記載された方法を行う事により、水生動物の排泄するアンモニアなどを効率よく亜硝酸、さらに硝酸塩へと硝化して無毒化し、従来実用化できなかった内陸での水生動物養殖を可能にする方法が開示されている。さらに水生動物の排泄物から変換された硝酸塩を水耕栽培の肥料に利用し、水生動物の養殖だけではなく、同時に植物も育成することにより、事業化した時の採算性を向上する方法が提案されている。
【0008】
この方法で更に事業の採算性を高めるためには、同じ大きさの水槽ならその中で養殖する水生動物を多くし、また栽培する植物の収量を増加することが望まれる。養殖する水生動物が多くなれば排泄物も殖え、それを硝化してできる硝酸塩も増えるので、それを肥料として水耕栽培する植物の収量も上がり、事業としての採算性も向上することが期待できる。
【0009】
しかし養殖する水生動物を多くすれば排泄されるアンモニア成分も多くなり、微生物による硝化が追いつかなくなる可能性がある。硝化効率を上げるためには硝化菌の数を増やせばよいが、菌の数は環境により決まるので、単純に硝化菌を投入すればよいものではなく、菌の生育環境を良くし、菌の活性化を図らねばならない。そのため従来技術では菌の生息エリアを広く確保しなければならなかった。
【0010】
特許文献2にはマイクロバブルにより硝化菌を活性化する方法が記載されている。
しかし、実際にこの通り行っても、マイクロバブルが硝化菌に接する機会が少なく、効果が上がらないという問題があった。
【0011】
本発明の第1の技術的課題は、限られた大きさの養殖用水槽の中で、いかに硝化菌を増殖し、活性化するというところにある。
【0012】
また、養殖する水生動物に感染症が発生しないようにするとともに水耕栽培の植物の感染症による影響を防ぐことが必要である。水槽の様な狭い水域での養殖は魚のストレスと感染症との戦いと言うことができる。これを解決する事も、本発明の目的である事業としての収益性を高めるためには必要なことである。
【0013】
本願特許発明者は長年乳酸菌の研究も行っており、飼料として水生動物に与えた乳酸菌が水槽内に残留し定着すると、害になる雑菌が発生せず、養殖動物のみならず水耕栽培の植物の病気を抑える絶大な効果があることを発見した。
そこで、乳酸菌をえさで与えるだけでなく水槽内で発生させ、定着させる方法を確立することができれば養殖動物の健康を護ることができ、抗生物質の投与などを不要とすることができる。
本発明の第2の技術的課題は、水槽内に乳酸菌を繁殖させ活性化させることにある。
【0014】
また事業としての採算性を向上する手段として前記特許文献1には、水生動物養殖と植物の水耕栽培を同一水槽で行う方法が開示されている。
水耕栽培を行う植物と水生動物の養殖を同じ水槽で行う場合、植物の根が水槽内に伸びると、養殖する水生動物によってはその根をかじったり折ったりすることがある。しかし、養殖水槽と栽培水槽を分離するとスペースが余分に必要になる。
本発明の第3の技術的課題は、でいるだけ少ないスペースで水生動物の養殖と植物の栽培を並行して行うことにより、収益性の高い事業として実用化することにある。
【0015】
これら技術的問題を解決して、事業としての採算性向上を図る事により、たとえば山間の過疎地の休耕地や廃校跡などのスペースでも養殖栽培事業を展開可能にし、ひいては日本の食糧問題と過疎化問題の解決に少しでも寄与することに本願発明者の目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
微生物による水質浄化システムとしてとしては本願出願人が発明したネット型バイオ濾過装置とボックス型バイオ濾過装置が有効である。
【0017】
コーガ石等バクテリアが定着しやすい多孔質物質をネットに収めて、そのネットの下方へ空気を送出する散気管を配することができるように装置をユニット化したものをネット型バイオ濾過装置という。ネットの下から空気を送る事によりコーガ石等に定着したアンモニア酸化菌(好気性バクテリア)を活性化し、その働きにより水槽内のアンモニア成分を酸化し亜硝酸に変換させる。
【0018】
同時にコーガ石等に定着した亜硝酸酸化菌(好気性バクテリア)をも活性化し、その働きにより水槽内の亜硝酸成分を酸化し硝酸塩に変換させる。この2つの作用は前記ネット濾過装置内で並行して行わせることができるが、別途亜硝酸成分を酸化し硝酸塩に変換させる専用のネット型バイオ濾過装置を水槽内に設けても良い。
【0019】
また、別の方法のバイオ濾過装置も次のように構成することができる。
水を透過できる多孔質または細かい網状の素材で高さの低い中空の立体物を構成し、その中空部分に貫通させて空気ポンプの下端を接続する。これを底面フィルターと称する。
【0020】
前記空気ポンプは水槽中に下方から上方へ配された円筒の下部に散気管を置き、散気管から排出された空気が円筒内を泡状になって上昇するのに応じて円筒内の水も上昇させる。そして上昇する空気の泡は円筒下部から吸い込んだ水を円筒上部に送り出すポンプの役割を果たす。
【0021】
前記濾過水槽内に前記底面フィルターを挿入したボックスを配し底面フィルターの上部にバクテリアを定着したコーガ石を配置する。前記底面フィルターの内部の水を空気ポンプにより汲み出すことにより前記ボックス内のコーガ石周辺に下降水流を生じさせバクテリアによる濾過を行わせる事ができる。
このシステムを一体化した装置をボックス型バイオ濾過装置と称する。
【0022】
本発明の特徴は前記ネット型バイオ濾過装置及びボックス型バイオ濾過装置内の水に微細な水中気泡である、マイクロ・ナノバブルを加えることにある。
【0023】
近年微細な空気の泡の応用が盛んに研究され、使われるようになってきた。いわゆるマイクロバブル、ナノバブルと称されるものである。マイクロバブルとナノバブルはその気泡(バブル)の大きさにより区別されているが、本願特許出願に関する文献においては、マイクロバブルは直径50μm以下の気泡。ナノバブルは直径1μm以下の気泡。マイクロ・ナノバブルは、マイクロバブルとナノバブルの総称と定義する。この定義はこの分野の研究者の間では一般的に用いられているものである。
【0024】
マイクロ・ナノバブルは気泡サイズにより特異な性質が現れる事を応用し、近年種々の製品に使われる様になってきており、特にナノバブルは現在も種々の分野において研究が行われている。気泡の大きさは一定でなく、時間とともに変化するが、たとえば水中で空気の気泡は時間とともに縮小する傾向にある。
【0025】
このマイクロ・ナノバブルを発生する装置をマイクロ・ナノバブル発生装置という。水中で回転する刃で気泡を細かくカットする方法もあるが、本願発明の様に多量に用いるのでなければ微細な穴の開いた薄幕を通して水中に気胞を送り出す方法もよく知られている。微細な穴の大きさと空気を押し出す圧力により均一なマイクロ・ナノバブルを発生することができる。
【0026】
マイクロバブルは泡が細かいためすぐに水中を上昇することなく水中に漂い、時間とともに水中に吸収されて気泡が小さくなり、その一部は水に溶け込み消滅する。目で見ると水中に靄が漂っている様に見える。一方ナノバブルはさらに気泡が小さいため水中に存在していても目で見るのは難しい。
【0027】
前記ネット型バイオ濾過装置及びボックス型バイオ濾過装置はアンモニア類を硝化するのに有効であるが、バクテリアが定着したコーガ石に水中でマイクロ・ナノバブルを接触させると、バクテリアが活性化し画期的に硝化スピードが上がることがわかった。
【0028】
ただし水中にマイクロ・ナノバブルが漂うように存在するだけではバクテリアへの接触が十分ではなく効果は上がらない。本願特許発明者の研究により前記ネット型バイオ濾過装置やボックス型バイオ濾過装置の内部の水流にマイクロ・ナノバブルを加えると、従来の散気管との併用で強い上昇または下降水流でマイクロ・ナノバブルがバクテリアの生息している領域の隅々まで行き渡り、画期的にアンモニア類の硝化効果が上がることが観察できた。
【0029】
この方法をとる事により従来と同じ大きさの水槽の中により多くの数の水生動物を養殖することが可能になった。
【0030】
従って養殖動物により排泄されるアンモニア類も多く、それが硝化されて発生する硝酸塩も多く発生するため、その硝酸塩を肥料にして植物を栽培すれば収量も増加する。
【0031】
またマイクロ・ナノバブルは前記バイオ濾過装置内の硝化バクテリアのみでなく、乳酸菌の活性化にも効果があることが分かった。
これは本願発明者が水生動物の餌に乳酸菌を混入して養殖していたところ、養殖槽内で病気の発生を抑えることができた事により発見したが、病原菌の発生を抑える効果を確実にするために乳酸菌を効果的に培養する方法を研究していた。その中で水槽内に乳酸菌を投入しマイクロ・ナノバブルを加えることにより乳酸菌も活性化され、その効果も飛躍的に高めることができた。
【0032】
また乳酸菌単独ではなく糖化菌と混合培養するとさらに飛躍的に効果が上がる。糖化菌の主要代謝産物はアミラーゼで乳酸菌の増殖を促進する働きがある。デンプンを主体とした栄養成分で構成される培地で乳酸菌を単独培養した場合、乳酸菌単独で10倍程増殖する間に、乳酸菌と糖化菌を混合培養すると、同じ環境と時間で乳酸菌は培養後約100倍程度に増殖し、両菌の間に共生関係が成立していることが証明されている。また納豆をつくるときに使われる納豆菌(Bacillus natto)も糖化菌の一種であることは知られているが、乳酸菌と納豆菌を水槽に投入して実験したところ期待の効果を得ることができた。
【0033】
本願発明は乳酸菌と糖化菌を水槽内で共生させ、水槽内にマイクロ・ナノバブルを加えることにより、養殖動物の感染症を抑え、収量をあげる方法を提案する。
【0034】
また水生動物の養殖と植物の水槽を別々にするとそれだけでスペースを取る。狭いスペースで養殖を可能にするためには水生動物を養殖する水槽の上部で植物の栽培をすることが望まれる。これを実現するには根が水槽内部に伸びなくても植物が生育できるような環境を作ることが必要になる。
【0035】
これを実現する有力な方法は、養殖水槽の上にハイドロゲルフィルムを敷き、その上で植物を養殖することである。ハイドロゲルフィルムは水分を吸収するが透過させず、また植物の根を透過させることは無い。したがって水槽の水面にハイドロゲルフィルムを配し、その上部で植物栽培すると、その根はハイドロゲルフィルム表面に張り付き、ゲルの中の水分を吸収する。ゲルの中には植物の養分となる硝酸塩は吸収されるが、細菌はもちろんウイルスも進入できない。
【0036】
また、栽培する植物により、窒素肥料(硝酸塩)の供給みでは不十分な場合があり、その場合は微量元素や不足栄養分を外から供給するようになる。
この為に外部に微量元素供給タンクを用意し、その中に微量元素と不足栄養分を挿入する。タンクから微量元素供給用チューブを通し、育成する植物の根に微量元素や不足栄養分を供給する。微量元素供給用チューブは細かい網目の繊維で作られた遮根浸透チューブまたはハイドロゲルフィルムを環状に形成したハイドロゲルチューブを用いる。これらは水分や栄養分は透過するが、根が中部の中に侵入する事を防ぐ。このチューブに植物の根を絡ませることにより微量元素や不足栄養分を植物に吸収させる事ができる。
【0037】
しかし、微量元素供給用チューブとして遮根浸透チューブを用いると、供給する物質がハイドロゲルフィルムの上に垂れる事があり、微量元素や不足栄養分の形態によっては(たとえば高分子化していない成分は)ハイドロゲルフィルムを透過する可能性がある。その成分によっては養殖動物に悪い影響を及ぼす事が考えられる。それを防ぐために、遮根浸透チューブより漏れた微量元素や不足栄養分がハイドロゲルフィルムの上にこぼれない様に、浸透防止受けを設ける。ハイドロゲルチューブを用いる場合はそのような心配はない。
【発明の効果】
【0038】
微生物による水質浄化システムとしてとして、ネット型バイオ濾過装置とボックス型バイオ濾過装置を使用して、水中にマイクロ・ナノバブルを発生させ、そのバブルにより硝化菌を活性化し、アンモニアの硝化を促進することにより硝化効率を上げられるので、水槽内に養殖動物を増やすことができる。
【0039】
また養殖生物を増やすことにより排泄されるアンモニアも増え、それを硝化する事により増えた硝酸塩を肥料として栽培する植物の収量を増加することが可能となる。それを肥料とする水耕栽培する植物の収量も上がり、事業としての採算性も向上することが期待できる。
【0040】
また、マイクロ・ナノバブルは水中の乳酸菌を活性化し増殖を促進する効果があるため、水生動物と栽培植物の感染症を防ぐことができる。さらに乳酸菌と糖化菌の共生を利用する事により乳酸菌を増殖させ、感染症を防ぐ効果を高めることができる。それは本発明の目的である、事業としての収益性を高めることにつながる。
【0041】
また水耕栽培を行う植物と水生動物の養殖を同じ水槽で行っても、ハイドロゲルフィルムを使用する事により植物の根が水槽内に伸びる事がないため、養殖水槽と栽培水槽を分離する必要がなく、スペースが少なくてすむ効果がある。
【0042】
また、養殖水槽の上に敷かれたハイドロゲルフィルムは水と植物の養分となる硝酸塩は吸収するが、細菌はもちろんウイルスも進入できないため植物が感染症に冒されることも無い。
【0043】
以上のような効果を統合すると、従来の水生動物の養殖に比べ事業としての採算性の向上を図る事が出来、たとえば山間の過疎地のちょっとしたスペースでも養殖栽培事業を展開可能にし、日本の食糧問題と過疎化問題の解決に寄与することができる。
【0044】
植物の根は硝化吸収器官とも言われているため淡水魚養殖の場合は直接飼育液肥の中に根を入れる事が出来る、しかし水耕栽培、液肥栽培の問題点は根腐病等の病原菌に弱いことである。やはり水耕栽培用水槽に有用微生物群や有用乳酸菌を安定的に生育し水耕栽培用水槽の環境を最適管理するため、マイクロバブル発生装置を取り付けた乳酸菌培養装置で安定的に乳酸菌を生育し補給する事である。
【0045】
今まで水耕栽培水槽と養殖水槽は別々に分かれ、しかも水耕栽培水槽との高低差が有り養殖水槽と同じにすると下側部分に空間ができる、これを飼育空間として利用することで養殖空間の確保ができた、そして上部を水耕栽培部分で覆われるため飼育魚の給餌部分が塞がれるために、ブロック化した2列の長方形水槽の両側に同じ材質のU型ブロック水槽又は凹型ブロック水槽(図面無し)を繋ぎその上部空間を給餌場所にした。魚は自由に移動でき飼育場所が拡がり給餌場所が確保された。
【0046】
また、それに伴いブロック水槽を採用することで導入費用の軽減やその後の温度管理が容易になった事とブロック化する事により運送が簡便で組み立て後、水漏れ防止,表面処理にイソシアネート(硬化剤)とアミン基のポリエーテルの化学反応により生成されたARMAウレア結合仕上げの製品で初期投資及び導入費用問題が解決に向かい進歩した。
【0047】
このシステムは中心部分に空間スペースが出来るため、この部分に濾過水槽部を設置し、その隣に乳酸菌培養装置を置く場所が確保され一層の少スペース化を計ることができた。なお養殖魚の生育に最適な環境を確保するため乳酸菌を活用して病原細菌の増殖を抑制して病気の発生を阻害することと養殖魚の免疫力の増強により細菌感染症の発生を制御する。これらの環境は水耕栽培水槽でも確保され、植物の病気予防対策と各水槽内の最適環境確保はこのシステムの最重用課題である。これら乳酸菌の大量増殖技術やアンモニア、及び亜硝酸の急速な硝化はマイクロバブルの支援で達成された。
【0048】
今まで、完全な水の交換をしない完全陸上養殖を実現するうえでの問題は硝酸性窒素の除去であったが、植物栽培を採り入れる事により硝酸性窒素が吸収され完全な循環式システムが出来あがり、そこで同じ水槽上部と下部で養殖と植物栽培が同時にできるように成った。
【0049】
そして、水槽内に有用乳酸菌を安定的に供給出来るシステムが構築でき水の循環環境が確立できた。魚の病気により養魚収益が悪化する事が問題であった。これを解決したのが微細粒子を大量に発生させて乳酸菌を爆発的に培養する事が出来るようになった。さらに、マイクロバブルの微細な泡がバクテリアと乳酸菌の培養と増殖に役立ち、その相乗効果により細菌感染の危機から逃れられ安定した経営が出来ることが見込まれる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
魚飼育や養殖産業などでは水の交換システムは川の中に堰を設け養殖場を作ったり、海の中に生け簀を設けて飼育をしていたので自然災害の影響を受けやすかったが、屋内養殖が可能に成るため災害の影響は避けることが出来る。また、水を交換している事業は電気料金や水道料金経費がかかり経営を圧迫していたが、これらが無くなると経費の削減に繋がる。又、屋内での作業でマニアル通りの工程作業なので、農業、漁業の経験や実績が無くとも参加が可能である。
【0051】
そして、この乳酸菌利用のプロバイオテックス餌料製造過程で蚕さなぎを使うために蚕さなぎから出る特異な悪臭に悩ませられた。それを解決したのが乳酸菌であった。それも動物性乳酸菌より植物性乳酸菌のほうが、効果があり蚕さなぎの持つ強い臭気は魚を引き寄せる釣りなどには効果があるが、養殖などでは、魚の身にこの悪臭が残り商品価値が無くなってしまう。これを解決したのが植物性乳酸菌である。
【0052】
また、水耕栽培水槽内の病原菌対策も有用乳酸菌の安定供給である、この臭気改善効果や病原菌対策効果特長を利用して悪臭で困っている食品工場や養鶏、養豚場などの悪臭対策及び解決に役立ち更に、生ゴミの悪臭対策や生ゴミの堆肥化に利用できマイクロバブルによる乳酸菌の大量培養技術は産業上利用の可能性が拡大してくる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】マイクロ・ナノバブル発生装置内蔵ネット型バイオ濾過装置及び、ボックス型バイオ濾過装置設置で移動仕切板付水槽全体図
【図2】本発明の各装置と仕切板付き水槽平面図
【図3】本発明のマイクロ・ナノバブル発生装置付き濾過部、ネット型バイオ濾過装置とボックス型バイオ濾過装置全体図と断面図
【図4】本発明の濾過装置、マイクロ・ナノバブル発生装置付きボックス型バイオ濾過装置とネット型バイオ濾過装置を合体型バイオ濾過装置全体図
【図5】本発明の水槽用濾過装置、マイクロバブル発生装置付き合体型バイオ濾過装置内部図
【図6】本発明の水耕栽培水槽での微量栄養素補充システム
【図7】本発明のネット型バイオ濾過装置に水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生装置を取り付けた全体図及び断面図
【図8】本発明のボックス型バイオ濾過装置に水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生装置を取り付けた図と断面図
【図9】本発明の乳酸菌培養装置全体図及び断面図
【図10】本発明の水槽用濾過装置を使った養殖及び水耕栽培と乳酸菌培養装置を接続したシステム全体の正面図
【図11】本発明の水槽用濾過装置を使った養殖水槽及び水耕栽培水槽と乳酸菌培養装置を接続したシステムの全体図
【図12】本発明の水槽用濾過装置を使った養殖及び水耕栽培と乳酸菌培養装置を接続したシステム全体の断面図及び乳酸菌培養装置内の仕切板
【図13】本発明の水耕栽培用水槽にハイドロゲル床とマイクロ・ナノバブル発生装置設置断面図及び、水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生装置付き乳酸菌培養装置を連結した断面図。(K←K←側から見る・図11のK←K←の部分の拡大断面図)
【図14】本発明のブロック化した長方形二列の水槽にブロック化したU型コーナー部水槽を取り付け内側に濾過水槽部と乳酸菌培養装置部を配置した平面図
【図15】本発明のブロック化した長方形型二列の水槽にブロック化したU型コーナー部水槽を取り付け内側に濾過水槽部と乳酸菌培養装置部を配置した正面図
【図16】本発明のブロック化した長方形型コーナー部水槽の断面図と図14のB←からB←側から見た乳酸菌培養装置部を配置した断面図(右側)
【図17】本発明のブロック化したU字型コーナー部水槽の平面図と断面図
【図18】本発明のブロック化した長方形型水槽の平面図と断面図
【図19−1】実施例1アンモニアを亜硝酸に硝化させる写真
【図19−2】実施例1アンモニアを亜硝酸に硝化させる実験データ
【図20】実施例2乳酸菌の培養と乳酸菌、納豆菌の共生関係を利用した培養のデータ
【図21】実施例3のトマト水耕栽培写真
【発明を実施するための形態】
【0054】
図にしたがって本発明の実施例を説明する。図1は濾過装置1,2を収納して濾過装置隠し仕切板5が移動でき、水槽に固定されている6に仕切板に固定された2枚のジョイント7により止められる、水槽の全体図である。図2は移動仕切板5付き水槽3の平面図である。
図3は移動仕切板5付水槽濾過部2種類の全体図。従来、仕切板は水槽に固定され濾過材を直接出し入れしていた。また、水圧予防のフランジ71があるため固定された空間で濾過材やネット型バイオ濾過装置の出し入れを避け、ネット型バイオ装置1とボックス型バイオ装置2として独立させ水槽3に収納後は仕切板5を移動して前側お塞ぐ新しい方法を考案した。
【0055】
図4はネット型バイオ濾過装置1とボックス型バイオ濾過装置2を合体させた装置21の全体図と蓋25取り外して描いている。図5は外側を取り外して描いた全体図と空気ポンプの断面図と底面濾過用パンチ板15に差し込んで使うマイクロバブル発生装置13と通常の散気管エアーストーン16である。
【0056】
図6は微量栄養素補充システムで硝酸性窒素以外にその植物に重要な栄養素を与えるシステムで水耕栽培用床水槽36の中に微量元素供給タンク32を設置、そこから微量元素液を微量元素供給タンク32から補充する。ハイドロゲルフィルム表面に遮根浸透チューブまたは、ハイドロフィルム利用チューブ41を配置して浸透防止受け具48とキヤップ液止め26が有り、微量元素や不足栄養素を植物に供給される全体図と断面図である。
【0057】
図7はネット型バイオ濾過装置1に水中ポンプ44とマイクロバブル発生装置51が接続されて底面用ネットボックス部17に取り付け固定され、底面ネットボックス部17上部に取り付けられたエアーストーン16と水中ポンプ式マイクロバブル発生バイオ濾過装置62の全体図と断面図である。
【0058】
図8はボックス型バイオ濾過装置に水中ポンプとマイクロバブル発生装置51が接続された装置を底面濾過用パンチ板15より下部に取り付けられ、パンチ板に従来の散氣管エアーストーン16が取り付けられた水中ポンプ式マイクロバブル発生ボックスバイオ濾過装置63の全体図と断面図である。
【0059】
図9は乳酸菌培養装置53の全体図と隣の水耕栽培用水槽から水中ポンプ44で水を送水された発生器51は、空気を自給パイプ57で補充しマイクロバブル発生装置51から泡を上部ネット棚49に乗っかる種菌ネット袋50に向けて放出する、これにより乳酸菌が培養される。
【0060】
図10は養殖水槽43から濾過水槽46へ送られ、濾過された養殖水は水耕栽培水槽36で残っている硝酸性窒素を吸収した水は乳酸菌培養装置53に送られ、乳酸菌と混入した水は養殖水槽43に戻る循環型システムの正面図である。
【0061】
図11は養殖水槽43で発生したアンモニア入り養殖汚水を濾過水槽の中に収納された図3のネット型バイオ濾過装置62及び、ボックス型バイオ濾過装置63や図4の合体型バイオ濾過装置21や更に、図7、図8の水中ポンプと、マイクロバブル発生装置が接続されたネット型62及び、ボックス型バイオ濾過装置63でアンモニア、亜硝酸が硝化されて硝酸性窒素が残り、次の水耕栽培水槽36に送られそこで植物の栄養源として根から吸収され、水の中には水性生物や植物に有害な物質はなくなる。そこで最後に水環境の中で繁殖すると危険な有害細菌の繁殖を抑制する能力に優れるマクロファージ(大食細胞)と呼ばれている乳酸菌を培養して養殖水槽や水耕栽培水槽に送る循環システムの全体図である。
【0062】
図12は水耕栽培水槽36と乳酸菌培養装置53と養殖水槽43に繋がる断面図と仕切板59の図である。
【0063】
図13は図11のK←からK←の部分の拡大断面図である。水耕栽培水槽36の底面に設置されたマイクロバブル発生装置51と上部にハイドロゲルフィルムを乗せるネットパネル47と植物を植えるハイドロゲルフィルム34が有り、その側に送水ポンプ44が用意され隣の乳酸菌培養装置53に送水する。送られた水と自給パイプ57から空気を取り込んだ発生装置51はマイクロバブルを放出し上部のネット棚49に置かれた種菌:袋50に降り懸かる。マイクロバブルの微細な泡により細胞が活性化した乳酸菌は培養装置の中で増殖する。
【0064】
今まで水耕栽培は栽培槽を地面に置くか、作業効率を考えて台を用意して、その上に乗せるか、何れも上部か下部が空き非効率であった。そこで効率良く栽培と養殖を同時に遂行することを考案した、図14は循環式でU型か凹型(図面無し)ブロック水槽65で2列のブロック水槽66に連結された循環システムの全体図である。U型及び、凹型ブロック水槽65で連結された2列の水槽は中央に空間ができ、その空間に濾過水槽46は養殖汚水流入口38から入った汚水はネット型バイオ濾過装置1から仕切板70下側を通りボックス型濾過装置2や合体型バイオ濾過装置21や水中ポンプ式マイクロバブル発生器51付きネット型バイオ濾過装置62と水中ポンプ式マイクロバブル発生器付きボックス型バイオ濾過装置63を通り濾過された水は乳酸菌培養装置53の下部にある濾過水取り入れ口61(図面無し)から入り培養された乳酸菌と混じった水(オーバーフローパイプ47から)は出口56から濾過水と混じり出口69から水槽に戻る。
【0065】
図15は循環ブロック水槽72の正面図で底部にマイロバブル発生装置13が有り上部にハイドロゲルフィルム34と水耕栽培床受けネットパネル27が用意されている。
【0066】
図16は循環水槽72の断面図で水耕栽培床受けネットパネルを乗せる桟67の上に水耕栽培床装置(底部はネットを使用)27が用意されその上にハイドロゲルフィルム34がセットされている。又、右側は図14のB←からB←の断面図で乳酸菌培養装置53の底部にマイクロバブル発生装置13用意されその上部にネット棚が有りその棚49に培養に使う乳酸菌の種菌袋50を乗せて下からマイクロバブルを放出するシステム(乳酸菌培養データはこの装置で検査収集、別紙添付)
【0067】
図17はU型及び凹型(図面無し)のコーナーブロック水槽65の平面図と断面図。
【0068】
図18は長方形ブロック水槽66の平面図と断面図である。
これら養殖や植物栽培を実施する水槽は高価なコンクリート製かFRP製又は単価の安い布製であった。これら製品は水温維持、管理に不安定であり大型になると現場施工や運搬が難点であり費用も高額になつた。
【0069】
これを解決するには、各部をブロック化して現場で組み立て方式の水槽で接着が簡単にでき大型化は水圧を考慮すれば企画化や工業製品化が可能であり、また、この製品の仕上げは、例えば、スプレーシステムで現場施工が容易で運搬時は軽く現場施工が簡便で、表面処理、水漏れ対策はイソシアネート(硬化剤)とアミン基のポリエーテルの化学反応により生成されイソシアネートとアミンの反応はイソシアネートと水との反応よりも速い為、化学的に安定した短時間で丈夫なARMAウレア結合が生成される。そして水槽として堅固な製品が出来上がる。この反応は、数秒から数秒から数十秒単位で硬化します。
【実施例】
【0070】
実施例1:アンモニアを硝化バクテリアにより亜硝酸に硝化させる際のマイクロバブルとエアーストーン(散気管)の比較実験。
今回2個の水槽(90リットル入り)を用意しネットバイオフィルター底部にS側にエアーストーン、N側にマイクロバブル発性装置を取り付けてあり各水槽にセットする。
【0071】
平成22年8月7日7時00分に左側S水槽、右側N水槽にアンモニア液(和光純薬工業社 アンモニア性窒素標準液)各水槽に5ccを投入する(写真1)。写真2はS、N水槽は5.0mg/L以上のアンモニア濃度の数値をしめす。ネットバイオ装置内のバクテリアの繁殖が少ないため8月20日まで数値は変化せず8月21日21時00分にS水槽、N水槽のアンモニアが0mg/Lになる(写真3)。
8月21日21時30分にアンモニア5ccをS水槽とN水槽に投入する(写真4)。8月23日7時00分、S水槽、N水槽が0mg/Lに成る(写真6)。S水槽、N水槽共数値が変らず、N水槽側のマイクロバブルの細かい泡が濾過材の中に入いりきらない事が判明した。
【0072】
そこでN水槽側のネットバイオフィルター底部に取り付けられているマイクロバブル発性装置と並べ従来のエアーストーン(散気管)を併用して設置してN水槽に戻す。8月23日7時30分にアンモニア液5ccをN水槽とS水槽に投入し試薬で検査、5.0mg/L以上になるのを確認(写真7と8)。8月24日7時30分に検査、N水槽側のみ0mg/Lになる、S水槽は0.25〜1.5mg/Lになりここで初めてS水槽(エアーストーン)とN水槽(マイクロバブル発生装置とエアーストーンの併用)の数値の差が出来て、N水槽は24時間でアンモニアを硝化処理したことが確認された(写真9)、さらに8月25日10時00分N水槽にアンモニア液5ccを投入して10時30分に検査5.0mg/L以上の数値になるのを確認する(写真10と11)。8月26日10時00分に検査0mg/Lになっているのを確認し24時間でアンモニアを硝化して亜硝酸にかえた(写真12)。
【0073】
このマイクロバブル発生装置とエアーストーン(散気管)の併用システムは微細泡を発生するマイクロ・ナノバブルの性質上濾過材の中まで入り込めず硝化細菌に接する機会が少ないため、従来の能力を発揮できなかった。硝化細菌は絶対好気性菌であり、増殖には酸素の存在が必須である、そこで硝化時間の短縮は硝化細菌への酸素の補充が必須条件でありそのためマイクロバブル発生装置とエアーストーンの併用させることでバイオ濾過装置の隅々まで酸素の補充が可能になつた。そのため濾過システムが立ち上がってから2回目の検査では8月21日22時30分〜8月23日7時00分で35時間がかかった、その後マイクロ・ナノバブル発生装置とエアーストーンとの併用した2回の検査ではそれぞれ24時間以内に収まっている。写真(図19−1)と実験データ(図19−2)提出。
【0074】
実施例2:乳酸菌数・ph値の結果、
今回2個のネット容器底部に2個のマイクロ・ナノバブル発生装置を別々に取り付け、そのネット容器の中に紫蘇の葉塩漬け15g、リンゴの砂糖煮15gをネット袋2個にそれぞれ入れ用意する、片方は閉じてネット容器に入れる、残った片方のネット袋に糖化菌の一種である納豆菌が生存している乾燥納豆10gを入れ閉じる。それを90リットルに用水槽2個が用意されており紫蘇の葉、乾燥納豆、リンゴの砂糖煮の入ったネット袋が入った水槽をsn側と言い紫蘇の葉、リンゴの砂糖煮の入ったネット袋が入った水槽をn側水槽と言う、紫蘇の葉には植物乳酸菌が豊富に住み着いている、それを塩漬けにしておき保存、また、リンゴの砂糖煮は乳酸菌のエサとして確保、それに片方に乾燥納豆を入れるのは乳酸菌と糖化菌である納豆菌の共生関係により乳酸菌は培養後約100倍程度に増殖すると言われている。
【0075】
此の実験では乾燥納豆の入ったsn乳酸菌培養液と単独のn乳酸菌培養液の増殖の数値データである。実験データ写真(図20)提出。
【0076】
実施例3:海水養殖と水耕栽培
ハイドロゲルフィルムはイオンやアミノ酸、糖、など栄養素を通すため植物栽培に適している。海水養殖と一般的植物栽培は塩害の問題が生じるため不可能であるが、例えばアフリカ産のバラフ植物は塩分に強く塩分を体内に閉じ込めると言う特長を持つ為に海水水耕栽培と海水魚養殖が可能である。また、このフィルム上ではトマトの栽培も可能であり、当開発のバイオ濾過装置は淡水よりも海水の濾過には一段と能力を発揮する。この為に限定されるが塩分に強い植物を選択して海水養殖及び、海水水耕栽培を同時に達成する事ができる。
実験では鮑の糞と食べ残した餌を濾過(アンモニアと亜硝酸を濾過システムで除去)してトマトを種から栽培に成功した、この方法は糞と食べ残した餌に少しの海水が混ざるのを淡水の水槽に毎日継ぎ足して入れ、濾過したものを与えた。実験の写真(図21)を提出。
【符号の説明】
【0077】
1 ネット型バイオ濾過装置
2 ボックス型バイオ濾過装置
3 濾過装置隠し移動仕切板付き水槽
4 下部水取り入れ口
5 移動仕切板
6 固定中仕切板
7 固定中仕切に移動仕切板をジョイントする部
8 エアー又は水の排出用パイプ
9 パンチ板
10 至るエアーポンプ(チューブ又は、パイプ経由)
11 エアー排出用プラストーン、
12 エアー又は水排出用パイプ
13 マイクロ・ナノバブル発生装置(至るコンプレッサー)
14 パッキン
15 底面濾過用パンチ板
16 エアーストーン(散気管)
17 底面用ネットボックス
18 濾過材(コ〜ガ石、発泡ガラス)
19 拡張防止ネットボックス
20 エアーストーン及びマイクロ・ナノバブルバブル発生用ストーン投入穴
21 合体型バイオ濾過装置。(至るエアーコンプレッサー)
22 合体型バイオ濾過装置内、中仕切板
23 底部水取り入れ口
24 上部水移動口
25 合体型濾過装置上部蓋(エアー又は、水排出用パイプ通し穴付き)
26 キャップ止め
27 水耕栽培床装置(底部はネットを使用)
29 水槽用窓
30 点滴用針又は挿入用チューブ
31 ハイドロゲル材使用突起部
32 微量元素供給タンク
34 ハイドロゲルフィルム
35 濾過隠し仕切板止め具
36 水耕栽培用水槽
37 微量元素供給用トヨ
38 養殖汚水流入口
39 養殖汚水流出口
40 微量元素供給升
41 微量元素供給用チューブ
43 養殖水槽
44 水中ポンプ
45 送水パイプ
46 濾過装置用水槽
47 ハイドロゲルフィルム受けネットパネル
48 浸透防止受け具
49 ネット棚(乳酸菌の種菌を乗せる)
50 乳酸菌の種菌袋。
51 水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生装置
52 空気自給口
53 乳酸菌培養装置
55 ポンプ接続パイプ
56 乳酸菌マイクロ・ナノバブル水出口
57 空気自給口接続パイプ
58 微量元素供給パイプ
59 乳酸菌培養装置内仕切板
60 ポンプ用水取り入れ口
61 濾過水入口
62 水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生器付きネット型バイオ装置
63 水中ポンプ式マイクロ・ナノバブル発生器付きボックス型バイオ装置
64 フタ
65 U型ブロック水槽
66 長方形ブロック水槽
67 ネットパネル(栽培装置)を乗せる桟
68 底部溝
69 混合水出口
70 仕切板
71 水槽用フランジ
72 循環式ブロック水槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水槽内部に、マイクロ・ナノバブル発生装置と、散気管と、硝化バクテリアが生息する多孔質物質を挿入し、前記マイクロ・ナノバブル発生装置により発生したマイクロ・ナノバブルとともに前記散気管より発生した気泡が、前記多孔質物質に接するように、前記マイクロ・ナノバブル発生装置と前記散気管を配置した事を特徴とする、水生動物養殖水槽。
【請求項2】
前記硝化バクテリアが生息する多孔質物質をネットに挿入し、前記ネットの下部に前記散気管を配した装置を一体化したネット型バイオ濾過装置の内部に前記マイクロ・ナノバブル発生装置を配した事を特徴とする、請求項1に記載の水生動物養殖用水槽。
【請求項3】
乳酸菌を直接投入した、または乳酸菌を挿入した乳酸菌種菌袋を挿入し、前記マイクロ・ナノバブルが前記乳酸菌または前記乳酸菌種菌袋に接する様に、前記マイクロ・ナノバブル発生装置を配した請求項1乃至2に記載の水生動物養殖用水槽。
【請求項4】
前記乳酸菌とともに糖化菌を混入した事を特徴とする、請求項3に記載の水生動物養殖用水槽。
【請求項5】
前記養殖用水槽の水面に接してハイドロゲルフィルムを敷き、その上面に栽培用植物を植栽した、請求項1乃至し4に記載の養殖用水槽。
【請求項6】
前記ハイドロゲルフィルムの上面から微量元素又は栄養分を供給する事を特徴とする、請求項5に記載の養殖用水槽。
【請求項7】
水または水溶液を通し、植物の根を通さない、微量元素供給用チューブを使って前記微量元素または栄養分を供給する事を特徴とした請求項6に記載の養殖用水槽。
【請求項8】
環状に形成された水生動物養殖水槽において、前記水槽の環の内側にマイクロ・ナノバブル発生装置と散気管と硝化バクテリアが生息する多孔質物質を挿入した浄化システムを配置した事を特徴とする、請求項1乃至7に記載の水生動物養殖用水槽。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19−1】
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【図19−2】
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【図21】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−95630(P2012−95630A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256285(P2010−256285)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(591057647)
【Fターム(参考)】