説明

マイクロ波化学反応装置及びマイクロ波化学反応方法

【課題】反応ガスが通過しても触媒全域を均一な理想温度領域とできる、マイクロ波化学反応の装置及びマイクロ波化学反応方法を提供すること。
【解決手段】触媒層及びマイクロ波発熱物質を設置するための反応管(1)と、ガス流体を触媒層に導入するための入口部(2)と、触媒層を通過したガス流体を排出する出口部(3)とを備え、触媒層にマイクロ波を照射して触媒層に導入したガス流体を反応させる反応装置であり、触媒(12)層手前のガス流体入口側端部にガス流体予備加熱用のマイクロ波発熱物質(11)を設置したことを特徴とするマイクロ波化学反応装置。これにより、マイクロ波照射装置内で、反応用の触媒層の加熱と同じ手段で、反応直前に反応ガスを予備加熱できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波を触媒層に照射して触媒反応を行わせるマイクロ波化学反応装置及びマイクロ波化学反応方法に関し、詳細には、触媒層を通過する前に反応ガス流体を予熱するマイクロ波化学反応装置及びそれを用いるマイクロ波化学反応方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機合成において、マイクロ波加熱を用いれば、反応時間を従来の時間単位から分単位へと飛躍的に短縮できるため、近年、有機合成におけるグリーンテクノロジーとして世界的に注目され、マイクロ波有機合成に関する研究が活発に行われている。
【0003】
マイクロ波を用いた化学反応によりCOをメタノールに転換し固定化する技術(特許文献1参照)、或いは、メタノールからジメチルエーテルを合成する技術(特許文献2参照)等が開示されている。特許文献1では、COとHガスを触媒層に流通させ、マイクロ波加熱によりメタノール等を合成することに成功している。
【0004】
ところが、実際に反応系中の触媒や反応ガスの温度を計測してみると、触媒が目標温度まで加熱されていない場合があることが判った。かかる現象は、反応ガスの入口側の触媒は反応ガスによって熱を奪われてしまうことが原因であり、目標温度域の触媒層は反応ガスの出口側のみになっている。その結果、触媒能力を最大限に活用できないことに因る反応の不安定化やエネルギー効率の低下といった問題点が生じる。
【0005】
一方で、触媒層を最適な温度に加熱するための技術開発も行われている。例えば特許文献3には、流体有機化合物とCO等の反応ガスを触媒反応層にて分解/改質する方法において、マイクロ波の直接照射と反応層の均一加熱を目的として、反応層の一部にマイクロ波発熱物質を用いる構成が記載されている。
【特許文献1】特開2006−169095号公報
【特許文献2】特開2006−225275号公報
【特許文献3】特開2007−084389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献3の反応系においても、触媒層を加熱するのみで、触媒層を通過する前の反応ガス自体の温度は変わらない。そのため、反応ガスが触媒層と同じ温度になるまで、反応ガスの入口側の触媒層の温度が低下するという問題は依然として改善されない。
【0007】
反応ガスをヒーターなどで予備加熱することも考えられるが、反応ガスの温度が低い場合には目標とする理想温度領域(例えば200℃)まで加熱することが困難である。また、ヒーター加熱用の装置が別途必要となり、装置の大型化やコスト増につながる。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、反応ガスが通過しても触媒全域を均一な理想温度領域とできる、マイクロ波化学反応装置及びマイクロ波化学反応方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、触媒層の反応ガス入口側に反応ガス加熱用の担体を設置することで、マイクロ波装置内でコンパクトかつ迅速に反応ガスを予熱できることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0011】
(1)触媒層にマイクロ波を照射して該触媒層に導入したガス流体を反応させる反応装置であって、前記触媒層手前のガス流体入口側端部に、ガス流体予備加熱用のマイクロ波発熱物質を設置したことを特徴とするマイクロ波化学反応装置。
(2)触媒層及びマイクロ波発熱物質を設置するための反応器と、ガス流体を触媒層に導入するための入口部と、触媒層を通過したガス流体を排出する出口部とを備え、前記触媒層にマイクロ波を照射して触媒層に導入したガス流体を反応させることを特徴とする前記(1)に記載のマイクロ波化学反応装置。
(3)前記マイクロ波発熱物質がSiCであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のマイクロ波化学反応装置。
(4)触媒層にマイクロ波を照射して該触媒層に導入したガス流体を反応させるマイクロ波化学反応方法であって、反応ガス流体を、前記触媒層手前でマイクロ波発熱物質と接触させて予備加熱した後、触媒層に導入して反応させることを特徴とするマイクロ波化学反応方法。
(5)前記マイクロ波発熱物質がSiCであることを特徴とする前記(4)に記載のマイクロ波化学反応方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るマイクロ波化学反応装置は、以下の効果を有する。即ち、マイクロ波照射装置内で、反応用の触媒層の加熱と同じ手段で、反応直前に反応ガスを予備加熱できるため、迅速に加熱でき、熱ロスも少ない。予備加熱用の新たな装置が不要であり、装置をコンパクトにでき、コストも増加しない。触媒層の反応ガス入口側も理想温度領域まで加熱できることから、その部分も反応に寄与できることになり、反応効率が向上する。触媒全域の温度を均一化できるため、温度制御が容易となる。理想温度からの低下だけでなく、過度の加熱も防止でき、高価な触媒の寿命を延長できる。
また、本発明に係るマイクロ波化学反応方法によれば、触媒単位質量当たりの目的物の収率を上げることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明をより詳細に説明する。
【0014】
図2に本発明のマイクロ波化学反応装置の概念図を示す。マイクロ波化学反応装置10は、触媒層及びマイクロ波発熱物質を設置するための反応器(反応管)1と、ガス流体を触媒層に導入するための入口部2と、触媒層を通過した流体を排出する出口部3とを備えている。流体予備加熱用のマイクロ波発熱物質11を、反応器1の触媒層手前の流体入口側端部に設置し、その上に触媒12を充填した構成である。反応器内部には、マイクロ波発熱物質と触媒が混ざり合わないようにグラスフィルター等の隔壁4が形成されている。
【0015】
本発明に係るマイクロ波化学反応装置(以下、本装置という)は、基本的にはマイクロ波照射装置の中に設置し、触媒層にマイクロ波を照射して、触媒層に導入したガス流体を反応させる装置である。本装置は、上下、左右又は任意の角度でマイクロ波照射装置の中に配置して使用することができる。
【0016】
反応器の大きさは、所要処理量により異なるが、例えば、実験室用の反応装置であれば、内径2cm〜3cm×長さ5cm〜20cmとする。
【0017】
本装置に設置するマイクロ波発熱物質は、周波数2.45GHz、700Wのマイクロ波を照射したときに発熱する物質を言い、金属酸化物、炭素(黒鉛、カーボンブラック)、炭化ケイ素等が該当する。これらのマイクロ波発熱物質の中でも、昇温速度が早く、温度制御も良好であることから、炭化ケイ素が好ましい。設置するマイクロ波発熱物質には、少なくとも炭化ケイ素が含まれていることが好ましく、炭化ケイ素単独で用いても良いし、他のマイクロ波発熱物質と併用しても良い。
【0018】
マイクロ波発熱物質を設置する場合は、ペレット状担体として反応器の中に充填する方法、ハニカム構造体等として反応器の入口部近くに固定して設置する方法等が挙げられるが、その他の形態及び方法で設置することも可能である。ペレット状担体を作製する場合は、バインダーを添加して成型することもできる。
【0019】
本装置に設置する触媒は、マイクロ波吸収性を有するものであれば特に限定されない。例えば、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zrのいずれかの元素を1種類以上含む金属酸化物、金属複合酸化物、或いは、これらの酸化物を多孔質体に担持した触媒等が挙げられる。或いは、金属パラジウム等を酸化チタン等の金属酸化物担体に担持した触媒等も挙げられる。
【0020】
触媒は1種単独で、又は2種以上を任意に組合せて用いることができ、触媒のマイクロ波吸収性を高めるためにマイクロ波吸収性の加熱用媒体を触媒に混合することもできる。
【0021】
マイクロ波発熱物質を本装置に設置する場合、使用量はガス流体の処理量、種類、反応温度により異なるため、適宜な量を決定すれば良い。
【0022】
本装置に導入するガス流体は、常温で気体の物質だけでなく、反応に際してガス流体となっている物質も含む。かかるガス流体としては、CO、CO、HO、O、H、N、ジメチルエーテル、CH等の炭化水素及びこれらの物質を所望の物質に転換するのに必要な物質から選択される1種又は2種以上の物質が挙げられる。
【0023】
本装置を用いてマイクロ波化学反応を実施する場合、本装置をマイクロ波照射装置内に設置し、ガス入口部からガス流体を本装置内に導入し、触媒層手前でマイクロ波発熱物質と接触させて予備加熱した後、触媒層に導入する。本装置にマイクロ波を連続的又は間欠的に照射してマイクロ波発熱物質及び触媒層を加熱することにより、ガス流体を反応させることができる。導入したガス流体は、ガス出口から連続的に排出されるので、排出ガスを捕集し必要に応じて分離することにより、生成物を得ることができる。ガス流体の流速は任意であるが、空間速度(SV)として500〜50000hr−1が好ましい。
【0024】
反応の際は、照射するマイクロ波の出力を電圧制御装置等により制御しながら、発振管の電圧を温度計測手段による計測値をもとに、約60V〜110Vの間で制御するのが良い。照射するマイクロ波の周波数は、通常、1GHz〜2.45GHzである。
【0025】
反応条件は、ガス流体及び触媒の種類等により異なるが、通常、約100〜300℃、約0.1MPa(常圧)〜30MPaである。反応時間は、適宜に決定すれば良い。
【0026】
以下、本装置及び本装置で用いるマイクロ波発熱物質の特性を裏付ける実験例について具体的に説明する。
【0027】
(実験例1)
マイクロ波発熱物質の選定実験を行った。
【0028】
マイクロ波発熱物質の選定に当り、表1にあげる試薬粉末約0.2gを市橋精機(株)製HANDTAB−100とENERPAC製油圧手動ポンプP142を用いて、10MPaにて、φ5mm×6mmの円柱ペレット状に圧縮成型した。
各成型ペレット1粒をマイクロ波装置内に設置したトンプラット上に乗せ、熱電対(K熱電対:φ2mm)をペレット上面に十分に接触させながら、周波数2.45GHz、700Wのマイクロ波を200℃制御にて照射し、ペレット上面の温度変化をデータロガーにて記録した。また、比較として、N211(CuO−ZnO系)触媒(φ6mm×6mm)も同様にしてマイクロ波の照射による温度変化を測定した。その結果を図1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】
図1からわかるとおり、SiCは、昇温速度がN211触媒より速く、温度制御も良好であることから、予備加熱用発熱体として適していることがわかった。一方、CrOは昇温速度が極めて遅く、CeOはまったく加温されず、予備加熱用発熱体としては不適であることがわかった。
【0031】
(実験例2)
予備加熱用発熱体による触媒層の温度分布を測定した。
【0032】
内部に触媒保持用のグラスフィルターが固定された外径2.8cm×長さ17cmのガラス反応管に、φ5mm×6mmの円柱状に圧縮成型したSiCペレットを22g充填し(高さ約4.5cm)、さらにその上に触媒N211を30g充填した(高さ約6.5cm)。
【0033】
ガラス反応管をマイクロ波照射装置内にセットし、熱電対1を図2に示す高さの中心部に挿入しマイクロ波出力制御用に用いると共に、熱電対2、熱電対3及び熱電対底を熱電対1とは異なる位置に設置し、各試験毎に図2に示す中心部以外の周囲4箇所の触媒層位置に挿入した。表2に熱電対設置箇所を示す。
【0034】
【表2】

【0035】
ガラス反応管底部に接続したバッファタンクを介して、窒素ガスを3L/minで反応管に流通させながら、周波数2.45GHzのマイクロ波を反応管に約15分間照射し、触媒層の部位毎の温度が安定したところで、10分間温度測定を行い、その平均値を求めた。温度測定結果を図3、4に示す。
【0036】
(比較実験例1)
予備加熱用のマイクロ波発熱物質の無しによる触媒層の温度分布を測定した。
ガラス反応管の内部に触媒N211を42gのみを充填した以外は、実験例2と同様にして触媒層の温度分布を測定した。なお、触媒N211の充填位置(高さ)は、実験例2と同じになるよう充填位置を調整した。温度測定結果を図5、6に示す。
【0037】
図3〜6からわかるとおり、予備加熱用のマイクロ波発熱物質を用いることで、触媒層下層(反応ガス入口側)の温度を反応の最適温度に上げることが出来たとともに、触媒層全体の温度むらを少なくすることができ、高価な触媒全量が無駄なく反応に使えるという効果を得ることが出来た。一方、マイクロ波発熱物質が無い場合は、触媒層の温度むらが大きかった。
【0038】
以下に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、実施例のみに限定されるものでない。
【0039】
(実施例1)
内部に触媒保持用のグラスフィルターが固定された外径2.8cm×長さ17cmのガラス反応管に、φ5mm×6mmの円柱状に圧縮成型したSiCペレットを5.5g充填し、さらにその上にφ6mm×6mmの円柱状に圧縮成型したN211(CuO−ZnO系)触媒を25g充填した(図7参照)。次いで、ガラス反応管をマイクロ波照射装置内にセットし、熱電対を触媒層の高さの中心部に挿入しマイクロ波出力を制御できるようにした。
窒素ボンベよりガラス反応管内に窒素を供給し、管内の空気を排出した後、ガラス反応管底部に接続したバッファタンクを介して、COと水素を9:1の割合で混合した反応ガスを流量4.0L/minで流し、ガラス反応管内の圧力が0.8MPaになるように設定した。周波数2.45GHzのマイクロ波をガラス反応管に照射して、反応温度まで昇温させた後、設定した反応温度で2時間加熱してCOを還元した。反応温度は170〜220℃の範囲で設定した。
反応中、反応後の気体を3回採取し、ガスクロマトグラフィーにてガス組成(メタノールのvol%)を分析し、同定・定量した。採取した気体の分析結果の平均値から、メタノール転化率(%)及びメタノール選択率(%)を求めた。
【0040】
(比較例1)
ガラス反応管にSiCペレットを充填しないで、触媒のみ25gを充填した(図7参照)ほかは、実施例1と同様の方法で、各設定温度でCOを還元した。

【0041】
実施例1及び比較例1における、反応温度とメタノール転化率(%)との関係を求めた結果を図8、反応温度とメタノール選択率(%)との関係を求めた結果を図9に示す。図8及び図9からわかるとおり、反応ガスを予備加熱した場合は、予備加熱しない場合よりもメタノール転化率及びメタノール選択率が高くなった。
【0042】
(実施例2)
ガラス反応管に充填する触媒量を18gとしたほかは、実施例1と同様の方法で、反応温度185℃でCOを還元した。
【0043】
(比較例2)
ガラス反応管に触媒のみ18gを充填したほかは、比較例1と同様の方法で、反応温度185℃でCOを還元した。
【0044】
(実施例3)
ガラス反応管に充填する触媒量を38gとしたほかは、実施例1と同様の方法で、反応温度185℃でCOを還元した。
【0045】
(比較例3)
ガラス反応管に触媒のみ38gを充填したほかは、比較例1と同様の方法で、反応温度185℃でCOを還元した。
【0046】
実施例2〜3及び比較例2〜3における、メタノール転化率(%)及びメタノール選択率(%)、ならびに触媒単位質量、単位反応時間あたりのメタノール生成量(空時収量)、反応時のマイクロ波出力を、実施例1の結果とあわせ表3に示す。
【0047】
【表3】

【0048】
表3からわかるとおり、反応ガスを予備加熱することにより、触媒単位質量あたりのメタノール生成量(空時収量)を約1.4倍に上げることができる。実施例2と比較例1のメタノール転化率がほぼ等しいことから、反応ガスを予備加熱すれば、およそ7割の触媒使用量でよいことがわかる。反応時のマイクロ波出力は、予備加熱ありなしに優位差は見られなかったことから、マイクロ波発熱物質を設置することによって余計な消費電力が発生しないことがわかる。
【0049】
また、表3からわかるとおり、触媒単位質量あたりのメタノール生成量(空時収量)は、予備加熱なしの場合は、触媒量の増減に対する変化の度合いは小さいが、予備加熱した場合は、触媒量の増減に対して大きく変化し、触媒量が少ない場合には顕著に増大する。しかし、触媒量が多くなり空時収量が低下しても、予備加熱なしの場合よりは高い値を示す。この現象は、触媒量が多くなるとマイクロ波照射が分散するために触媒のうち使われていない部分が生じ、予備加熱の効果が低下したのではないかと考察する。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明のマイクロ波化学反応装置及びマイクロ波化学反応方法は、各種マイクロ波化学反応に用いることができるため、その実用上の価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】マイクロ波発熱体のマイクロ波照射による温度変化を示すグラフである。
【図2】本発明のマイクロ波化学反応装置の概念図、及び、触媒層の温度測定位置を説明する図である。
【図3】触媒層の部位毎の温度測定結果である。
【図4】触媒層の部位毎の温度測定結果である。
【図5】触媒層の部位毎の温度測定結果である。
【図6】触媒層の部位毎の温度測定結果である。
【図7】反応管内におけるマイクロ波発熱物質と触媒の概略構成を示す図である。
【図8】反応温度とメタノール転化率との関係を示すグラフである(実施例1)。
【図9】反応温度とメタノール選択率との関係を示すグラフである(実施例1)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
触媒層にマイクロ波を照射して該触媒層に導入したガス流体を反応させる反応装置であって、前記触媒層手前のガス流体入口側端部に、ガス流体予備加熱用のマイクロ波発熱物質を設置したことを特徴とするマイクロ波化学反応装置。
【請求項2】
触媒層及びマイクロ波発熱物質を設置するための反応器と、ガス流体を触媒層に導入するための入口部と、触媒層を通過したガス流体を排出する出口部とを備え、前記触媒層にマイクロ波を照射して触媒層に導入したガス流体を反応させることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波化学反応装置。
【請求項3】
前記マイクロ波発熱物質がSiCであることを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロ波化学反応装置。
【請求項4】
触媒層にマイクロ波を照射して該触媒層に導入したガス流体を反応させるマイクロ波化学反応方法であって、反応ガス流体を、前記触媒層手前でマイクロ波発熱物質と接触させて予備加熱した後、触媒層に導入して反応させることを特徴とするマイクロ波化学反応方法。
【請求項5】
前記マイクロ波発熱物質がSiCであることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波化学反応方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−262128(P2009−262128A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−50006(P2009−50006)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】