説明

マイクロ波無線通信装置、並びにこれに関する運用方法およびネットワーク配置

マイクロ波無線通信装置は、1及び第2のセルにそれぞれ対応する少なくとも第1及び第2の基地局の中から選択された1の基地局と通信を行うよう構成される。前記第1のセルは、前記第2のセルに比べて広範囲のカバレッジエリアを持つ。前記装置は、各基地局から送信されるBSIDからデータを取得し、相対的なセルカバレッジを示す前記第1の基地局からの信号と前記第2の基地局からの信号を区別するよう構成されている。これにより、前記装置は、前記区別に応じて、前記第1及び第2の基地局のうちの1つに対して選択的な登録を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波無線通信装置、並びにこれに関する運用方法およびネットワーク配置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばWiMAX顧客宅内装置(Customer Premises Equipment:CPE)、WiMAX加入者端末(Subscriber Stations:SS)、及びWiMAX移動端末(Mobile Stations:MS)といったマイクロ波無線通信装置が良く知られている。これらの装置は、WiMAX基地局と通信し、WiFiシステムよりも長距離の無線マイクロ波接続を提供する。
【0003】
WiMAXシステムは比較的広い地理的カバレッジを持つWiMAXセル群を伴うWiMAX基地局群を利用するが、大きなプライマリWiMAXセル群と小さな一般的にはより局所的なセカンダリWiMAXセル群とのオーバラップの要求、場合によっては完全なオーバラップの要求がしばしば発生する。すなわち、より局所的なフェムトセル群は、マクロセルのカバレッジエリア内に必要とされ得るし、マクロセル及びこれに対応するマクロ基地局を負荷の低減により支援するために利用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、公知の構成では、どの基地局が登録のために利用できるかを特定するために、WiMAX CPE又はWiMAX MS等のユーザ装置がマクロセル基地局からの受信信号とフェムトセル基地局からの受信信号を区別する方法は、不都合なほどに限られている。
【0005】
本発明の1つの典型的な目的は、これらの公知の装置、方法、及びネットワーク配置に対して優位性を有するマイクロ波無線通信装置、並びにこれに関する運用方法およびネットワーク配置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、第1及び第2のセルにそれぞれ対応する少なくとも第1及び第2の基地局の中から選択された1の基地局と通信を行うマイクロ波無線通信装置が提供される。ここで、前記第1のセルは、前記第2のセルに比べて広範囲のカバレッジエリアを持つ。前記装置は、各基地局から送信されるBSIDからデータを取得し、相対的なセルカバレッジを示す前記第1の基地局からの信号と前記第2の基地局からの信号を区別するよう構成されている。これにより、前記装置は、前記区別に応じて、前記第1及び第2の基地局のうちの1つに対して選択的な登録を行うことができる。
【0007】
本発明の他の態様によれば、マイクロ波無線通信装置と通信するために第1のセルを形成するマイクロ波無線通信基地局装置が提供される。前記基地局装置は、前記基地局装置を相対的に狭いカバレッジエリアを持つ第2のセルを提供する他の基地局装置から区別する役割を果たすBSIDを含むシグナリングを送信し、前記マイクロ波無線通信装置において、相対的なセルカバレッジに基づく基地局装置の選択を容易にするよう構成されている。
【0008】
本発明のさらに他の態様によれば、それぞれ第1及び第2のセルに対応する少なくとも第1及び第2の基地局のうち1つとマイクロ波無線通信装置との間の選択されたコネクションの制御方法が提供される。ここで、前記第2のセルは前記第1のセルに比べて狭いカバレッジエリアを持つ。前記方法は、基地局より送られるBSIDからデータを前記装置において取得するステップと、前記区別ステップに応じた前記基地局のうちの1つとの選択されたコネクションのために、相対的なセルカバレッジを示す前記第1の基地局からの信号と前記第2の基地局からの信号を区別するステップとを含む。
【0009】
本発明の更なる態様は、オペレータ識別部分と基地局識別部分を備える基地局識別マイクロ波信号である。前記基地局識別部分は、前記信号の送信元である前記基地局を特定する役割を果たし、前記信号を受信可能に構成されたマイクロ波通信装置において、前記基地局群及びこれに付随するセル群の間の、前記セル群の相対的なカバレッジエリアに基づく区別を可能とする。
【発明の効果】
【0010】
以上から分かるように、異なるセル間を区別するための識別子を提供するようなBSIDのアダプテーションは、セル群のうちの少なくとも1つに対する優先的な登録を提供する場合に顕著な優位性をもたらすことができる。このような優先的な登録は、マクロ/フェムトセル環境に対して有利に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明を利用するWiMAXシステム構成を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態に関し、モバイルハンドセットとして形成されたWiMAXユーザ装置を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施形態に関するWiMAX基地局のブロック図である。
【図4】基地局から送られ、本発明の更に他の実施の形態を例示する報知シグナリングを示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例に関するフロー図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例に関するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
最初に図1を参照すると、WiMAXマクロセルのWiMAXマクロ基地局14及びWiMAXフェムトセルのWiMAXフェムト基地局16のいずれかに登録するよう構成され、WiMAX CPEとして形成されたWiMAXユーザ装置12を含むワイヤレス通信システム10の平面図が示されている。既に述べたように、フェムトセルは、より局所化された地理的なカバレッジをもたらし、WiMAXマクロ基地局14の負荷を低減するために配置され得る。
【0013】
従来通りのダウンリンク(DL)-MAPシグナリング18、20は、WiMAXユーザ装置12と基地局16の間、およびWiMAXユーザ装置12と基地局14の間でそれぞれ発生する。DL-MAPシグナリング18、20は、以下でより詳細に議論される。
【0014】
図2を参照すると、図1のWiMAXユーザ装置12の更なる詳細を示すブロック図が示されている。
【0015】
ユーザ装置12は、トランシーバ機能部22と共に、一般的なプロセッシング機能部24及びメモリ機能部26を含む。後述することから理解されるように、当該装置は、さらに、基地局14、16からのデータを復元する機能部28を含む。機能部28は、前記シグナリングの送信元を区別することで当該ハンドセットが利用可能な関連するWiMAXセルを特定できるようにする役割を果たす。
【0016】
図3は、図1に示したWiMAXマクロ基地局14のブロック図を表わしているが、同様にWiMAXフェムト基地局16を図示している。WiMAXマクロ基地局14は、一般的なトランシーバ機能部30、プロセッシング機能部32、及びメモリ機能部34を有する。さらに、WiMAXマクロ基地局14からWiMAXユーザ装置12に送信される前記シグナリング内に基地局識別子を組み込むために、識別子機能部36が含まれている。
【0017】
図2及び3に示した装置12及び14が有する機能部28、36の更なる特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【0018】
前述したように、基地局14の識別子機能部36は、WiMAXユーザ装置12に対して送信されるシグナリング内に基地局識別子を組み込むように構成され、取得機能部28によって容易に特定され、基地局14から発生したシグナリングと基地局16から発生したシグナリングをとりわけ効果的に区別できるようにする。
【0019】
理解されるように、ユーザが始めにWiMAXユーザ装置12をスイッチオンすると、当該装置は、基地局から送信されるDLサブフレームのプリアンブルを検出するために、運用中の周波数バンド内のDLチャネルをスキャンする。プリアンブルが検出された場合、ユーザ装置12は、DLシグナリング内の基地局識別情報(BSID)を含むDL-MAPの獲得を試みる。BSIDは、基地局識別子と、実際のネットワークオペレータの身元を示すオペレータ識別子を備える。
【0020】
第1の実施形態、および第1の実施形態の効果的な運用による有利な特徴は、異なるWiMAXセル群(特に例示されるこの実施形態ではマクロセル及びフェムトセルを含むWiMAXセル群)からの信号をユーザ装置が容易に区別できるようにするためにBSIDを利用する点にある。
【0021】
このような有利な識別を行うためにBSIDを取り扱う方法の一例は図4に示されている。
【0022】
理解されるように、図4に示すように、BSID38は、通常48ビット長の固有グローバル識別子(unique global identifier)を備える。固有グローバル識別子の上位24ビットは、先頭の最上位ビット42及び24番目のビット44を有するネットワークアクセスプロバイダ識別子(Network Access Provider Identifier(NAP ID))を含む。
【0023】
BSID38の主要な24ビットは、基地局の識別を形作る。先頭ビット48は、NSP識別子フラグ(Network Service Provider (NSP) identifier flag)である。図示されたこの実施形態では、基地局識別子(BS identifier)46の先頭ビット48の後ろに、フェムトセル識別子ビット52及びフェムトセル運用モードビット54が続いている。理解されるように、図示されているように、基地局識別子46は、最下位ビット50によって終端される21ビットを更に有する。
【0024】
以上に述べたように、BSID38は、DL-MAPメッセージの一部としてWiMAX基地局からブロードキャストされ、図4に示した通り、このメッセージは、ユーザ装置12によって受信されたBSID38が図1のマクロセル基地局14及びフェムトセル基地局16の何れに結びついたものであるかを容易に識別可能な表示を提供することに適するように変更されている。
【0025】
一例として、もしフェムトセル識別子ビット52が"0"である場合に当該BSID38をマクロセルのものとし、セル識別子ビット52が"1"である場合に当該BSID38をフェムトセルのものとする規則を適用できる。
【0026】
さらに、フェムトセルのクローズドモード及びオープンモードのように、様々な運用モードが利用可能であるかもしれない。クローズドモードは、フェムトセルに対する制限されたアクセスを提供する。関係のある運用モードは、図4に示した運用モードビット54によって示される。
【0027】
例えば、オープンモード表わすために運用モードビット54に"0"を適用し、クローズドモードを表わすために運用モードビット54に"1"を適用する規則を適用できる。
【0028】
もちろん、もし、BSIDの送信元がマクロセルであることをセル識別ビットが既に示している場合、運用モードビットは未使用とし、"0"にセットされてもよい。
【0029】
従って、図1に戻ると、既に明らかであるように、WiMAXマクロ基地局14から届けられるDL-MAPシグナリングは、 "0"にセットされたセル識別ビット、及び未使用であってデフォルト値"0"にセットされた運用モードビットを含むBSIDを有する。WiMAXマクロ基地局16から届けられるDL-MAPシグナリングは、"1"にセットされたセル識別ビット、及びWiMAXマクロ基地局16の具体的な運用モード(オープンモード又はクローズドモード)に依存して"0"又は"1"にセットされた運用モードビットを含むBSIDを有する。
【0030】
以上に述べたように、図1〜4を参照して説明した本実施形態は、基地局6から届けられるDL-MAPメッセージにBSIDが含まれ、フェムトセルの運用モードをBISDから容易に導き出すことを可能にする。
【0031】
本実施形態は、局所的な地域内におけるフェムトセルの存在の素早く効率的な識別を可能にするから、フェムトセルが利用可能である場合にユーザがフェムトセルへのキャンプオンを容易に選択できるように、同じく利用可能なマクロセルからフェムトセルを容易に区別することを可能にする。
【0032】
このような素早いフェムトセルの識別は、さらにその他の事項としては、マクロセルの負荷を低減するための容易で正確なフェムトセルの選択をもたらす。したがって、ユーザ装置の最初のスイッチオン時、又はハンドオーバ/セル再選択手続きの中で、フェムトセルに対して容易に第1の優先度を与えることができる。
【0033】
さらに、特定のセルの運用モードの素早い識別の提供は、特定のユーザ装置に対して閉鎖されているフェムトセルに登録を試みることを防止することによって、電力要件の緩和、電力消耗の低減をもたらすことができる。セルがオープンモード運用であるかクローズドモード運用であるかの素早い識別は、本発明の様々な実施形態から引き起こされる有利で効率的な運用をさらに良いものにする。
【0034】
図2を参照して一例を示すと、ユーザ装置12のメモリ機能部26は、当該ハンドセットが登録を行うことが可能なセル群、特に他のデバイスによるアクセスに対してクローズされているかもしれないセル群、のリストを格納するように利用できる。
【0035】
具体的に述べると、クローズドモードで運用されているフェムトセルを介してデバイス装置がWiMAXネットワークに登録した場合、当該ユーザ装置は、"格納されたクローズドモード・フェムトセルリスト"を作成するべく、当該フェムトセルのBSIDをメモリ機能部26に格納する。"格納されたクローズドモード・フェムトセルリスト"は、その後に、特に再選択/ハンドオーバ手続きの間に利用され、前述の"格納されたセルリスト"に含まれる識別情報に一致する識別情報を持ついずれかのWiMAXセルへの優先的な登録手続きを行うことができる。このことは、隣接するセルからのBSIDに対応する他の周波数に対する不必要なスキャンを有効に削減できる。
【0036】
もちろん、以下に述べる事項から明らかにされる通り、格納されたリストは、後の成功した登録に応じてさらなるBSIDを補充することで、動的に手入れされる。あるいは、格納されたリストは、リストに関連する基地局への登録の失敗に応じて、BSIDを削除することによって更新されることができる。
【0037】
次に図5を参照すると、図1に示したようなユーザ装置12のパワーオンシーケンス中に行われる、潜在的なフェムトセルの検出に関する動作を示すフロー図が示されている。
【0038】
ステップ56でパワーオンされた後に、WiMAXユーザ装置12は、最も適したセルへのキャンプオンを達成するために、運用帯域内において下り周波数をスキャンする(ステップ58)。ステップ60にてDL-MAP及びこれに含まれるBSIDを読んだ後に、ステップ62では、当該BSIDが許可されたオペレータのものであるかを判定する。そのケースであるとみなされたことに応じて、当該手順はステップ64に進み、ここではユーザ装置12に格納された"クローズドなフェムトセルのリスト"内に当該BSIDが存在するか否かを判定する。仮に、ステップ64において、当該BSIDが格納されたリスト内に存在しないと判定された場合、ステップ64にて、当該BSIDがフェムトセルのものであるかを判定する。もしフェムトセルが特定された場合、当該手順はステップ68に進み、ここでは当該セルの具体的な運用モードの判定が行われる。仮に、ステップ68において、運用モードが"オープン"であると特定された場合、フェムトセルへのキャンプオン手続きがステップ70にて始まり、ステップ72における登録に成功したか否かの判定に続く。登録に成功した場合、"X"で示されるように、登録後のシグナリング手続きがユーザ装置と関連する次の装置との間で引き続き行われる。
【0039】
仮に、ステップ66において、当該BSIDがフェムトセルのものでないと判定された場合、当該セルはマクロセルであると特定されるから、ユーザ装置12はこのマクロセルへのキャンプオンをステップ67にて試行し、上述したステップ72にて登録に成功したかを判定する。ステップ64にて当該BSIDが"クローズドモード・フェムトセルリスト"内に存在することが特定された場合、又はステップ68にて運用モードが"クローズド"であると判定された場合、当該手順はステップ72に進み、ここでは、当該フェムトセルへのキャンプオン手続きが開始される。もし、このフェムトセルへのキャンプオンが成功したことが確認された場合、ステップ78では当該登録が成功したと判定され、もし未登録である場合には、ステップ80にて当該BSIDが"クローズドモード・フェムトセルリスト"に追加される。
【0040】
ステップ78にて当該登録が成功しなかったと判定されると、当該BSIDが"クローズドモード・フェムトセルリスト"に既に登録済みであった場合には、当該BSIDはリストから削除されることができる。
【0041】
もちろん、ステップ72及び78のどちらかにてフェムト登録が成功しなかった場合、"A"で示されているように、当該手続は当初の周波数スキャンステージに戻る。
【0042】
続いて図6を参照すると、セル再選択又はハンドオーバ手順に関するフロー図が示されている。
【0043】
図6に示されるように、始めに、WiMAXユーザ装置12は、84においてマクロセル14にキャンプオンする。86にてセル再選択又はハンドオーバがトリガーされると、隣接セルのBSIDのリストが88にてユーザ装置12に供給される。本発明の当該態様によると、90にて隣接セルのBSIDが"クローズドモード・フェムトセルリスト"内に存在する場合に、装置12はこのフェムトセルにキャンプオンを行う。そうでない場合には、装置12は、92において、他のフェムトセルBSIDに優先権を与える。94でのフェムトセルへのキャンプオンの後に、98においてWiMAXユーザ装置12は、(もし未だ存在していなければ)当該BSIDを"クローズドモード・フェムトセルリスト"に格納してもよい。しかしながら、もしWiMAXユーザ装置12がフェムトセルへのキャンプオンを行うことができず登録に成功しなかった場合には、100において、WiMAXユーザ装置12は当該BSIDのエントリを"クローズドモード・フェムトセルリスト"から削除する。それが存在すると仮定した場合。続いて、WiMAXユーザ装置12は、102において、隣接セルリストから見出される他のセルへのキャンプオンを試みるが、第1の優先順位はフェムトセルに与えることができる。
【0044】
理解されるように、本発明の第1の実施形態は、BSIDの構造内に含まれる1ビットの識別子を用いることによって、フェムトセルの特定に関して非常に効率的なメカニズムを提供できる。また、同じBSIDに含まれる1ビットの識別子を、例えば、当該フェムトセルの運用モードを示すために利用することができる。
【0045】
本発明は、WiMAX環境における具体的な用途、WiMAX CPE、WiMAX MS、並びにWiMAX ユーザ装置及び基地局装置との具体的な関係性を見出せる。したがって、マクロセルの負荷低減を効率よく実現するためのフェムトセルへの優先的なキャンプオンを容易に達成することができる。
【0046】
<その他の実施形態>
他の実施形態では、マイクロ波無線通信装置は、当該装置が登録を達成することができる局所セルのリストを保持する格納手段を含む。
【0047】
前記装置は、さらに、前記リストの内容を前述した区別よって特定されたセルと比較する比較手段を含むことができる。
【0048】
前記リストの動的な制御のため、前記装置は、セルへの登録成功に応じてセル識別子を前記メモリに追加する手段を含むことができる。
【0049】
さらに、前記デバイスは、登録の失敗が判明した場合に前記セル身元を前記メモリから除去する手段を含むことができる。
【0050】
具体的に述べると、前記デバイスは、前記BSIDの基地局識別部分から前記データを受信するように構成されることができる。
【0051】
好ましくは、前記セルの前記身元を示すために前記BSID内の1ビットが使用される。
【0052】
さらにまた、前記デバイスは、運用モード識別子を含むデータを前記BSIDから取得するように構成されることができる。運用モード識別子は、前記BSIDの基地局識別部分の中に設けることができる。また、前記データは、前記BSID内の1ビットの前記基地局部を含む。
【0053】
さらに他の実施形態では、方法は、前記デバイスが登録を達成することができる局所セルに関するリストの格納を許可するステップを含む。具体的には、セルリストは、限られた有効性を持つ。
【0054】
前記方法は、さらに、前記リストの内容を前述した区別するステップよって特定されたセルと比較するステップを含むことができる。
【0055】
好ましくは、前記方法は、セルへの登録成功に応じてセル識別子を前記メモリに追加するステップ、及び/又は、登録の失敗が判明した場合における前記セル身元の前記メモリからの除去、を含むことができる。
【0056】
また、前記方法は、前記データを搬送するために、前記BSIDの基地局識別部分を利用し、具体的には、前記BSID内の1ビットをセルの前記身元を示すために利用できる。
【0057】
さらに、前記BSIDは、前記BSIDの前記基地局識別部分、好ましくはそのうち1ビット、に配置される運用モード識別子の提供のために利用できる。
【0058】
当然のことながら、前述した様々装置が有する機能部は、具体的な用件に依存して、ハードウェア又はソフトウェアソリューションの一部として提供され得る。
【0059】
本発明は、その実施形態を参照して具体的に説明されたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。当業者によって理解されるように、クレームに依って規定されている本発明の精神及び範囲を逸脱しない範囲において、これらの実施の形態の形状及び詳細に関して様々な変形が行われてもよい。
【0060】
<参照による取り込み>
この出願は、2008年6月2日に出願された英国特許出願No.0810004.2の優先権を主張し、参照によってその開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0061】
10 ワイヤレス通信システム
12 WiMAXユーザ装置
14 WiMAXマクロ基地局
16 WiMAXフェムト基地局
18 DL-MAPシグナリング
20 DL-MAPシグナリング
22 トランシーバ機能部
24 プロセッシング機能部
26 メモリ機能部
28 基地局からのデータを復元する機能部
30 トランシーバ機能部
32 プロセッシング機能部
34 メモリ機能部
36 識別子機能部
38 BSID
40 NAP ID
42 最上位ビット
44 24番目のビット
46 基地局識別子
48 NSP識別子フラグ
50 最下位ビット
52 フェムトセル識別子ビット
54 フェムトセル運用モードビット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2のセルにそれぞれ対応する少なくとも第1及び第2の基地局の中から選択された1の基地局と通信を行うマイクロ波無線通信装置であって、
前記第1のセルは、前記第2のセルに比べて広範囲のカバレッジエリアを持ち、
前記装置は、
各基地局から送信されるBSIDからデータを取得する手段と、
相対的なセルカバレッジを示す前記第1の基地局からの信号と前記第2の基地局からの信号を区別する手段と、
を備え、
前記区別に応じて、前記第1及び第2の基地局のうちの1つに対して選択的な登録を達成する。
【請求項2】
前記第1及び第2のセルは、少なくともマクロセル及び局所セルを備え、
前記区別は、前記局所セルへの優先的な登録を可能にさせる、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記局所セルは、フェムトセルを備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置が登録を達成することができる前記第2のセルのリストを保持する格納手段をさらに備える、請求項1、2、又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記リストは、閉鎖的な利用可能性を持つセルを備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記リストの内容を前記区別よって特定されたセルと比較する比較手段をさらに備える、請求項4又は5に記載の装置。
【請求項7】
セルへの登録成功に応じてセル識別子を前記メモリに追加する手段をさらに備える、請求項4、5、又は6に記載の装置。
【請求項8】
登録の失敗が判明した場合に、前記セル身元を前記メモリから除去する手段をさらに備える、請求項4〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記BSIDの基地局識別部分から前記データを受信するよう構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記セルの前記身元を示すために前記BSID内の1ビットが使用される、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
運用モード識別子を含むデータを前記BSIDから取得するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記運用モード識別子は、前記BSIDの前記基地局識別子部の中に設けられている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記モード識別子データは、前記基地局部の1ビットを備える、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
マイクロ波無線通信装置と通信するために第1のセルを形成するマイクロ波無線通信基地局装置であって、
前記基地局装置を相対的に狭いカバレッジエリアを持つ第2のセルを提供する他の基地局装置から区別する役割を果たすBSIDを含むシグナリングを送信し、前記マイクロ波無線通信装置において、相対的なセルカバレッジに基づく基地局装置の選択を容易にするよう構成されている。
【請求項15】
前記第1及び第2のセルは、少なくともマクロセル及び局所セルを備え、
前記区別は、前記局所セルへの優先的な登録を可能にさせる、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記局所セルは、フェムトセルを備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記BSIDの基地局識別部分内に前記データを含めるよう構成されている、請求項14〜16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記BSID内の1ビットが前記セルの前記身元を示すために用いられる、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
運用モード識別子を含むデータを前記BSID内に含めるよう構成されている、請求項14〜17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記運用モード識別子は、前記BSIDの前記基地局識別子部の中に設けられている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記データは、前記BSIDの前記基地局部の1ビットを備える、請求項19又は20に記載の装置。
【請求項22】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の通信装置と、請求項14〜21のいずれか1項に記載の基地局装置とを備える、マイクロ波無線通信システム。
【請求項23】
それぞれ第1及び第2のセルに対応する少なくとも第1及び第2の基地局のうちの1つとマイクロ波無線通信装置との間の選択されたコネクションの制御方法であって、
前記第2のセルは前記第1のセルに比べて狭いカバレッジエリアを持ち、
前記装置において、基地局より送られるBSIDからデータを取得するステップと、
前記区別ステップに応じた前記基地局のうち1つとの選択されたコネクションのために、相対的なセルカバレッジを示す前記第1の基地局からの信号と前記第2の基地局からの信号を区別するステップと、
を備える。
【請求項24】
前記第1及び第2のセルは、少なくともマクロセル及び局所セルを備え、
前記区別は、前記局所セルへの優先的な登録を可能にさせる、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記局所セルは、フェムトセルを備える、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記装置が登録を達成することができる局所セルのリストを保持するステップをさらに備える、請求項23、24、又は25に記載の方法。
【請求項27】
前記リストは、閉鎖的な利用可能性を持つセルを備える、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記リストの内容を前記区別よって特定されたセルと比較するステップをさらに備える、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
セルへの登録成功に応じてセル識別子を前記メモリに追加するステップをさらに備える、請求項26、27、又は28に記載の方法。
【請求項30】
登録が失敗した場合に、前記セル身元を前記メモリから除去するステップをさらに備える、請求項26〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
オペレータ識別部分および基地局識別部分を備える基地局識別マイクロ波信号であって、
前記基地局識別部分は、前記信号の送信元である前記基地局を特定する役割を果たすとともに、前記信号を受信可能に構成されたマイクロ波通信装置において、前記基地局群及びこれに付随するセル群の間の、前記セル群の相対的なカバレッジエリアに基づく区別を可能とするデータを備える。
【請求項32】
前記付随するセル群は、少なくともマクロセル及び局所セルを備え、
前記区別は、前記局所セルへの優先的な登録を可能にさせる、
請求項31に記載の信号。
【請求項33】
前記局所セルは、フェムトセルを備える、請求項32に記載の信号。
【請求項34】
前記セルの前記身元を示すために前記BSID内の1ビットが使用される、請求項31、32、又は33に記載の信号。
【請求項35】
前記BSID内に運用モード識別子をさらに備える、請求項31〜34のいずれか1項に記載の信号。
【請求項36】
前記運用モード識別子は、前記BSIDの前記基地局識別子部の中に設けられている、請求項35に記載の信号。
【請求項37】
前記運用モード識別子は、前記BSIDの前記基地局部の1ビットを備える、請求項35又は36に記載の信号。
【請求項38】
コンピュータプログラム命令群を備えるコンピュータプログラム製品であって、
前記命令群は、プロセッシングデバイス内にロードされた場合に、請求項23〜30のいずれか1項に記載の方法を提供するよう構成されている。
【請求項39】
請求項38に記載のコンピュータプログラム製品を備える記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−522446(P2011−522446A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541363(P2010−541363)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【国際出願番号】PCT/JP2009/058722
【国際公開番号】WO2009/147923
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】