説明

マスク

【課題】マスク内部に蒸散している抗炎症剤や清涼剤等の作用を鼻孔からも口部からもマスク着用者に及ぼすことのできるマスクの提供。
【解決手段】マスク着用者の鼻孔と口部とを覆うことが可能な被覆部2を有する吸排気可能なマスク1の中央部分7がマスク着用者の顔面から離間して顔面との間に空隙21が生じるように形成される。その中央部分には、後面2aの側に蒸散性物質を顔面から離間した状態で収容可能でありかつ空隙に向かって蒸散性物質を蒸散可能である収容部22が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、着用したマスクの内側において抗炎症剤や清涼剤、香料、水分等を蒸散させることが可能なマスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、着用したマスクの内側において抗炎症剤や清涼剤、香料等を蒸散させることが可能なマスクは公知である。例えば、特開平8−308947号公報(特許文献1)に開示された鼻孔吸気具を備えたマスクは、ガーゼや不織布で形成されたマスク本体の内側に繊維シートを縫合することによって小袋が形成され、その小袋には鼻孔吸気具が挿入される。鼻孔吸気具は、吸収孔が形成された鼻孔接面体と空気流入口が形成された筒体とを有し、筒体には不織布等に清涼剤や香料を含漬させることによって形成された含漬体が収容されている。マスクを着用したときには、鼻孔接面体を鼻孔に接触させ、マスク本体で浄化された空気を鼻孔吸気具を介して吸入すると、蒸散した清涼剤等がその空気とともに鼻孔に進入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−308947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された鼻孔吸気具を備えたマスクは、鼻孔接面体をマスク着用者の鼻孔に接触させて着用するものであって、含漬体に含漬させた清涼剤等は、もっぱら鼻孔から吸入される。したがって、清涼剤による清涼感を口部を介して咽喉に与えることが難しい。また、マスク着用者の鼻が鼻汁によって詰まっている場合には、清涼剤の作用を活用することが難しい。
【0005】
そこで、この発明は、マスクの内側に蒸散している抗炎症剤や清涼剤等の作用を鼻孔からも口部からもマスク着用者に及ぼすことができるように、従来のマスクに改良を施すことを課題にしている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するためにこの発明が対象とするのは、マスク着用者の顔面の少なくとも鼻孔と口部とを覆うことが可能な被覆部を有する吸排気可能なマスクである。
【0007】
かかるマスクにおいて、この発明が特徴とするところは、以下のとおりである。すなわち、着用状態にある前記マスクにおける前記被覆部は、その周縁部分が前記顔面に密接する一方、前記周縁部分によって囲まれた中央部分が前記顔面から離間して前記顔面との間に空隙を形成した状態で前記鼻孔と前記口部とを覆うように形成されている。前記中央部分には、前記顔面と向かい合う後面と前記後面の反対面である前面とが含まれ、前記後面の側には、蒸散性物質を前記顔面から離間した状態で収容可能でありかつ前記空隙に前記物質を蒸散可能である収容部が設けられている。
【0008】
この発明の実施形態の一つにおいて、前記被覆部がカップ形状を有していて、前記周縁部分がカップの縁を形成し、前記中央部分がカップの底とカップの周壁とを形成しており、前記カップの底には前記収容部が設けられ、前記中央部分の少なくとも一部分が吸排気可能に形成されかつ前記マスク着用者の吸気と呼気とのうちの少なくとも一方をろ過可能なフィルタとしての機能を有している。
【0009】
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記被覆部における前記中央部分には、吸気弁と前記吸気弁の周縁部分が当接可能な環状の弁座とが設けられ、前記弁座の径方向における内側には、前記収容部が形成され、前記収容部が前記吸気弁と前記顔面との間に位置している。
【0010】
この発明の実施形態の他の一つにおいて、前記被覆部における前記カップの周壁は、その全周が前記フィルタとしての機能を有している。
【発明の効果】
【0011】
この発明に係る吸排気可能なマスクは、それを着用すると、周縁部分が顔面に密接して、被覆部と顔面との間に空隙が形成される。被覆部の後面の側には、蒸散性物質の蒸散を可能にする収容部が形成されているから、その収容部に例えば蒸散性の抗炎症剤を含むジェルを入れておくと、空隙の内側に蒸散した抗炎症剤がマスク着用者の吸気の一部となって鼻孔と口部とに進入して咽喉に達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】マスクの前面側を示す斜視図。
【図2】マスクの後面側を示す図。
【図3】図1のIII−III線切断面を示す図。
【図4】実施形態の一例を示す図1と同様な図。
【図5】図4のV−V線切断面を示す図。
【図6】図4のIV−IV線切断面を示す図。
【図7】容器部材の分解組立図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照して、この発明に係るマスクの詳細を説明すると、以下のとおりである。
【0014】
図1は、マスク1の前面側を示す斜視図であって、マスク1の上下方向と横方向と前後方向とが双頭矢印A,B,Cで示されている。マスク1はカップ状に形成された被覆部2と、被覆部2から後方へ延びる長さ調節可能な弾性ヘッドバンド3とを有する。被覆部2は、カップの縁となる周縁部分6と、周縁部分6によって囲まれていてカップの底7aとカップの周壁7bとを形成している中央部分7とを有し、底7aには容器部材10が取り付けられている。中央部分7は、容器部材10以外の部分またはその部分の少なくとも一部が不織布や織布、これらの積層品等の通気性シート材料によって形成されていて、マスク着用者の吸気の取り入れと呼気の排出とが可能であり、その吸気および/または呼気のろ過を可能にするフィルタとしての機能を有している。好ましい被覆部2は、不織布および/または織布が熱可塑性合成繊維を含むもので、その不織布や織布が加熱・加圧されることによってカップ形状に成形されている。被覆部2の周縁部分6には、被覆部2を一周する環状のシールライン8が形成されている。シールライン8は、被覆部2を局部的に加熱・加圧して、周縁部分6に含まれる熱可塑性合成繊維を溶融固化することにより、好ましくは重なり合う不織布や織布を溶融固化して互いに接合させることにより形成されていて、周縁部分6における不織布や織布の端面からの吸気の流入と呼気の流出とを防いでいる。また、被覆部2は、シールライン8において固化することによって周縁部分6の剛性が高くなり、カップ形状が変形し難いものになっている。周縁部分6には、ヘッドバンド3を長さ調節可能に巻回するためのバックル部材12が取り付けられている。バックル部材12は、ポリエチレンやポリプロピレン、ABS等の熱可塑性合成樹脂で形成されていて、シールライン8において被覆部2に溶着している。容器部材10もまた、ポリエチレンやポリプロピレン、ABS等の熱可塑性合成樹脂で形成されていて、周縁部分13と被覆部2とがシールライン14(図3参照)において溶着している。
【0015】
図2は、マスク1の後面側を示す図、すなわちマスク1の背面図であるが、ヘッドバンド3の一部分の図示が省略されている。図2において、被覆部2の後面2aはマスク1の内面とも呼ぶことができる部位であって、その後面2aの後方には環状の非通気性クッションパッド16が設けられている。クッションパッド16は、例えば熱可塑性合成樹脂の発泡シートやスポンジシート、フェルト等のシート材料であって、非通気性またはマスク1としての使用が可能になる程度の実質的な非通気性を有する柔軟なシート材料によって形成されていて、外周縁部16aが溶着または接着により、シールライン8またはその近傍において、被覆部2の後面2aに接合している。クッションパッド16の中央には通気孔17が形成され、通気孔17の内側には被覆部2に取り付けられている容器部材10の後面10aが見えている。通気孔17は、周縁部17aを有し、マスク1を着用したときには、着用者の鼻孔と口許とが通気孔17の内側におさまり、周縁部17aが顔面に密接する。
【0016】
図3は、図1のIII−III線に沿った断面図であって、III−III線は、幅方向Bにおけるマスク1の寸法を二等分する中心線CL(図1,2参照)に重なっている。マスク1は、被覆部2がカップ形状に形成される一方、クッションパッド16は、被覆部2における周縁部分6の起伏に倣って緩やかに変化する曲面を画いていて、被覆部2とクッションパッド16との間には空隙21が形成されている。被覆部2に取り付けられた容器部材10は、その後面10aがマスク1の外側に向かって凸となるように、換言すると着用者の顔面(図示せず)に向かって凹となるように湾曲している収容部22を有し、その収容部22には第1収容部22aと第2収容部22bとが含まれている。第1収容部22aは湾曲している部分だけで形成されており、第2収容部22bは、第1収容部22aにつながって下方へ延びている湾曲した部分と、図3において上下方向Aへ直線的に延びている遮蔽部23とによって形成されているポケット状の部分である。遮蔽部23は容器部材10と一体的に形成されていてもよいものであるが、図3では容器部材10とは別体に形成された板状の遮蔽部23が容器部材10の周縁部分13に接着剤(図示せず)を介して接合している。かような容器部材10は、第1収容部22aと第2収容部22bとが空隙21に対して開口した状態にある。
【0017】
このように形成されているマスク1では、容器部材10の第1収容部22aおよび/または第2収容部22bに、例えばジェル状の抗炎症剤であるヴェポラッブ(登録商標)を適当量入れてから着用すると、マスク1と顔面との間に形成された空隙21にヴェポラッブに含まれている抗炎症剤成分が蒸散する。着用者が呼吸を繰り返すと、その抗炎症剤は、中央部分7のうちの例えば周壁部7bを通過してマスク1の内部へ進入する外気とともに吸気となって、着用者の鼻孔と口部とに進入して咽喉等に達することができる。収容部22には、このような抗炎症剤の他に、清涼剤や香料、水等の蒸散性物質を含ませたガーゼや不織布、紙等の小片をおさめることによって、鼻孔や口腔、咽喉等にそれら清涼剤等の作用を及ぼすことができる。なお、第2収容部22bにおいては遮蔽部23を適宜の形状のものに替えることができる他に、網状のシート材料に変更して収容部22の全体を通気可能に覆うこともできる。また、遮蔽部23を設けることなくこの発明を実施することも可能である。
【0018】
図4は、この発明の実施形態の一例を示すマスク101の斜視図である。図4のマスク101は、図1のマスク1と同じ材料を使用してほぼ同じ形状に作られていて、被覆部102とヘッドバンド103とを有し、被覆部102は周縁部分106と中央部分107とを含み、その被覆部102にはクッションパッド16と同形状のクッションパッド(図示せず)が取り付けられている。ただし、図4における容器部材110は、図1における容器部材10とは異なる形状と構造とを有していて、外側部材51と内側部材52と吸気弁53(図5参照)とを含み、外側部材51には、中心線CLの両側にマスク101の内側に通じる外側通気孔51aが形成されている。
【0019】
図5,6,7は、図4のV−V線切断面を示す図と、図4のVI−VI線切断面を示す図と、容器部材110の分解組立図とであって、V−V線は中心線CLに一致し、VI−VI線は容器部材110の中心においてV−V線に直交している。これらの図における外側部材51と内側部材52とは、例えば熱可塑性合成樹脂を射出成形することによって得ることができるものであって、円形の周縁部56,57を有している。外側部材51の周縁部56には、後方の内側部材52に向かって突出する組立用突起部58が複数形成されている。内側部材52の周縁部57には、組立用透孔部59が複数形成されている。外側部材51と内側部材52とは、突起部58が透孔部59へ進入するように前後方向Cにおいて重ね合せると、外側部材51の中心部において後方に向かって延びるように形成されている軸部62が内側部材52の中心部において前方に向かって延びるように形成されている軸受部63に嵌合して、両部材51,52の間に吸気弁53を収容するハウジング65を形成する。ハウジング65においては、外側部材51の突起部58に形成されている爪58aが内側部材52の透孔部59の周縁部分に後方から当接しているので(図5参照)、外側部材51と内側部材52とは分離することがないが、両部材51,52の互いに接触する面どうしを接着剤等の接合手段によって接合して、両部材51,52を強固に一体化しておくこともできる。
【0020】
容器部材110における吸気弁53は、シリコンゴム等の柔軟弾性材料で形成された円盤状のもので、その大きさや厚さ、ゴムの硬度等の値は、マスク101における着用者の吸気動作によって速やかに開放状態となるように設計される。吸気弁53はまた、中央に透孔53aを有していて、外側部材51と内側部材52とでハウジング65を形成する前に、外側部材51の軸部62がその透孔53aに挿入される。そのように軸部62が挿入された後の吸気弁53は、その周縁部分53bの全周が外側部材51の後面側に形成されている弁座66に密接可能な状態になる。弁座66は、中心線CLに関して対称に形成されていて、その全周が一平面上にあるように作ることができるものではあるが、図示例においてはマスク101の後方に向かって、換言すると着用者の顔面(図示せず)に向かって凹となる曲面(図示せず)の上に位置するように作られている。したがって、円盤状の吸気弁53は、図6に示されているように、弁座66に密接すると後方に向かって凹となるような曲面を形成する。このような吸気弁53がハウジング65におさまっているときの状態は、図5,6に示されている。また、図6において仮想線で示されている吸気弁53は、後記するように、マスク着用者の吸気動作によって吸気弁53が開いて外気が吸気となってマスク101の内側へ進入するときの状態にある。吸気弁53のうちで中心線CL上にある部位(図5参照)は、吸気動作があっても弁座66から殆ど離れることのない部位である。すなわち、吸気弁53は、吸気動作に伴ってそれが開くときに、必ず収容部122の側方において開くという特性を有している。
【0021】
容器部材110における内側部材52は、ほぼ環状に並ぶ複数の内側通気孔52aと、これらの内側通気孔52aに囲まれた収容部122とを有し、収容部122には中心線CLに関してほぼ対称に作られた凹曲面122aが含まれている。かような収容部122は、吸気弁53と顔面(図示せず)との間に位置していて、マスク着用者の顔面に向かって開放した状態にあり、そこにはジェル状の抗炎症剤を入れることができる。図示例の収容部122は、上下方向Aに長い楕円形ないし長円形に作られていて、その形状は図2,3に示された円形の収容部22の形状と異なっているが、この発明において、収容部22に設けられていた遮蔽部23と同等の作用を有する遮蔽板や網目状のシート材料で形成された通気性の蓋を収容部122に設けることも可能である。
【0022】
マスク101は、収容部122に例えばジェル状の抗炎症剤を入れて着用すると、図1のマスク1の場合と同様にマスク101と顔面との間に形成される空隙121(図5参照)に向かって清涼剤が蒸散する。マスク着用者が吸気動作を始めてマスク101の内部が負圧になると、吸気となる外気は中央部分107を通ってマスク101へ進入しようとするが、それと同時に吸気弁53が開放状態となり(図6参照)、多量の外気が前方通気孔51aと後方通気孔52aとを通ってマスク101へ進入し、さらには蒸散した抗炎症剤とともにマスク着用者の鼻孔と口腔とに進入する。マスク101へ進入するときの外気は、収容部122のごく近傍を流れることになるので、収容部122に入れた抗炎症剤の蒸散を促進したり、蒸散して収容部122の近傍に滞留している抗炎症剤を鼻孔や口部に向かって速やかに運んだりするという効果をあげることができる。次いで、着用者が呼気動作を始めると、その時の呼気によって吸気弁53が閉じ、呼気は内面102aと外面102bとを有する被覆部102における中央部分107を通ってマスク101の外へ出る。中央部分107は、図1のマスク1と同様に、所要のろ過性能を有していてフィルタとして機能する不織布、織布およびこれらの積層体のいずれかを含むことによって、内面2aと外面2bとを通過するときの呼気に含まれる飛沫や細菌、ウイルス等を捕捉することができる。カップ状に形成されている中央部分107は、全周において通気性であってかつそのようなフィルタとしての機能を有していることが好ましいが、全周のうちの一部分においてのみが通気性であって、その他の部分においては非通気性であるように形成することもできる。
【0023】
このような図4のマスク101は、マスク101の着用者が室内の空気を吸気とすることには衛生上の問題がなくても、呼気をそのままの状態で室内に排出することが好ましくないという場合に着用するのに好適なものである。例えば、インフルエンザに感染して咽喉等を痛めている患者がこのマスク101を着用したときには、外気である室内の空気を吸い込むときに吸気弁53が開くので、通気抵抗を殆ど感じることなく、つまり息苦しさを殆ど感じることなく空気を吸い込むことができると同時に蒸散している抗炎症剤や清涼剤、水分等を鼻孔と口部とから吸い込むことができる。また、その患者の呼気は、被覆部102に含まれているフィルタによってろ過した後に室内へ排出するので、室内の空気をその呼気によって汚すということがない。
【0024】
図示例のマスク1とマスク101とは、クッションパッドを有するものとして説明されているが、この発明は、クッションパッドのないマスクにおいて実施することも可能である。例えば図1のマスク1は、クッションパッド16を省く一方、被覆部2の周縁部分6を顔面に密接するように形成しておくことによって、クッションパッド16のないマスクではあっても、この発明に係る効果を奏することができるものになる。また、マスク1とマスク101とはカップ形状の被覆部2,102を有するものであったが、この発明は、カップ形状とは異なる形状の被覆部を有するマスクにおいて実施することも可能である。
【符号の説明】
【0025】
1 マスク
2 被覆部
2a 後面
2b 前面
6 周縁部分
7 中央部分
7a 底
7b 周壁
21 空隙
22 収容部
53 吸気弁
66 弁座
101 マスク
102 被覆部
102a 後面
102b 前面
106 周縁部分
107 中央部分
107a 底
107b 周壁
121 空隙
122 収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスク着用者の顔面の少なくとも鼻孔と口部とを覆うことが可能な被覆部を有する吸排気可能なマスクであって、
着用状態にある前記マスクにおける前記被覆部は、その周縁部分が前記顔面に密接する一方、前記周縁部分によって囲まれた中央部分が前記顔面から離間して前記顔面との間に空隙を形成した状態で前記鼻孔と前記口部とを覆うように形成されていて、前記中央部分には前記顔面と向かい合う後面と前記後面の反対面である前面とが含まれ、前記後面の側には蒸散性物質を前記顔面から離間した状態で収容可能でありかつ前記空隙に前記物質を蒸散可能である収容部が設けられていることを特徴とする前記マスク。
【請求項2】
前記被覆部がカップ形状を有していて、前記周縁部分がカップの縁を形成し、前記中央部分がカップの底とカップの周壁とを形成しており、前記カップの底には前記収容部が設けられ、前記中央部分の少なくとも一部分が吸排気可能に形成されかつ前記マスク着用者の吸気と呼気とのうちの少なくとも一方をろ過可能なフィルタとしての機能を有している請求項1記載のマスク。
【請求項3】
前記被覆部における前記中央部分には、吸気弁と前記吸気弁の周縁部分が当接可能な環状の弁座とが設けられ、前記弁座の径方向における内側には、前記収容部が形成され、前記収容部が前記吸気弁と前記顔面との間に位置している請求項1または2記載のマスク。
【請求項4】
前記被覆部における前記カップの周壁は、その全周が前記フィルタとしての機能を有している請求項2または3記載のマスク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−125408(P2011−125408A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284605(P2009−284605)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000162940)興研株式会社 (75)
【Fターム(参考)】