説明

ミシンの押さえ装置

【課題】ミシンの安全対策を怠ることなく、布のセットや部品のメンテナンスの作業性を向上すること。
【解決手段】ミシンアーム3が立設されたミシンベッド2上面に沿って移動自在とされた送り台10と、送り台に昇降自在に設けられた押さえ腕20と、押さえ腕に設けられ、押さえ腕の下降により被縫製物を上方から押さえつける押さえ30と、押さえが被縫製物から退避した待機位置と被縫製物を保持する保持位置との間で昇降するように押さえ腕を昇降させる駆動装置と、を備えるミシンの押さえ装置1において、送り台の上面に設けられ、送り台を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させてもミシンアームの下方で当該ミシンアームと重なるように形成された送りカバー60を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシンの押さえ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
被縫製物としての布を保持枠で保持した状態でミシンテーブル上面に沿って移動させつつ、針の上下動を行うことにより刺繍等の模様縫いを行うことができるミシンがある(例えば、特許文献1参照。)。
このようなミシンに設けられている押さえ装置にあっては、図6に示すように、パルスモータ等によりミシンベッド101の上面に沿って移動可能な送り台102と、送り台102に昇降自在に設けられた押さえ腕103と、押さえ腕103に設けられ、押さえ腕103の下降により布を上方から押さえつける押さえ104と、押さえ104との間で布を挟み込んで保持する下板105と、押さえ104が布から退避した待機位置と布を保持する保持位置との間で昇降するように押さえ腕103を昇降させる駆動装置106と、を備えている。
そして、エアシリンダ等からなる駆動装置106により、非縫製時には押さえ104が待機位置にて待機した状態を維持し、縫製時には押さえ104が保持位置まで下降して布を押さえつけ、予め設定された模様データに従い縫い針の上下動に同期して間欠的に布を移動することで所望の縫い目模様が形成される。
【0003】
ところで、近年、押さえの大型化や縫製速度の高速化に伴い、一針ごとに間欠的に移動と停止とを繰り返す布送り動作の際に、停止時の反力によって送り台、押さえ腕103、押さえ104及び下板105に、送り方向とは逆向きの振動(いわゆるダンピング)が生じ、縫製位置が定まらずに縫い品質が低下するという問題が生じている。このダンピングは、停止の際、緩やかに減速することで抑えることができる。そして、このダンピングを防止する技術としては、図7に示すように、ミシンベッド101上面に立設されたミシンアーム107の下面に板状の押さえ板108を設け、この押さえ板108により送り台102を上方から押さえつけるものがある。
【特許文献1】特開2007−244774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、押さえ板は、ミシンフレームに固定されているため、送り台がどの位置にあっても上方から押さえつけてダンピングを防止することができるよう、送り台の移動範囲全域に及ぶ大きさに形成されている。そのため、布を押さえと下板との間にセットする際に押さえ板が邪魔になり、作業性が低下するという問題があった。また、押さえ板の下方に設けられている部品のメンテナンスがしにくいという問題もあった。
一方、ミシン全体の剛性を高めてダンピングを防止し、押さえ板を不要とすることも考えられる。しかし、押さえ板は、送り台の移動時に送り台とミシンアームとの間に作業者が誤って手を挟まないようにするための防護板としても機能している。そのため、他に策を講じることなく、単に押さえ板を取り外すことも好ましくなかった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ミシンの安全対策を怠ることなく、布のセットや部品のメンテナンスの作業性を向上することができるミシンの押さえ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、ミシンアーム(3)が立設されたミシンベッド(2)上面に沿って直交する二方向に移動自在とされた送り台(10)と、前記送り台(10)に昇降自在に設けられた押さえ腕(20)と、前記押さえ腕(20)に設けられ、前記押さえ腕(20)の下降により被縫製物(C)を上方から押さえつける押さえ(30)と、前記押さえ(30)が被縫製物(C)から退避した待機位置(P1)と被縫製物(C)を保持する保持位置(P2)との間で昇降するように前記押さえ腕(20)を昇降させる駆動装置(50)と、を備えるミシンの押さえ装置(100)において、前記ミシンアーム(3)の下面に近接した送り台(10)の上面に設けられ、前記送り台(10)の移動平面に沿って配置され、前記送り台(10)を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させても前記ミシンアーム(3)の下方で当該ミシンアーム(3)と重なるように形成された送りカバー(60)を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、送りカバーは、送り台を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させてもミシンアームの下方で当該ミシンアームと重なる。そのため、ミシンを上方から見た際に、ミシンアームと送りカバーとの間に隙間ができることがない。これにより、送りカバーは、送り台の移動時に送り台とミシンアームとの間に作業者が誤って手を挟まないようにするための防護板としても機能する。
また、送りカバーは、ミシンアームではなく、送り台に設けられているため、送りカバーを送り台の移動範囲全域にわたって設ける必要が無くなるので、送りカバーを小型化することができ、布のセットや部品のメンテナンスの作業性を向上することができる。また、ミシンの押さえ装置の軽量化を図ることができる。
また、送りカバーを送り台に設けることにより、ミシンアームから針の動作やミシンモータの駆動等による振動が伝達されることもないので、押さえ装置の機能を十分に発揮させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンの押さえ装置において、前記送りカバー(60)は、透明な材料から形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、送りカバーに覆われた送り台やその他の部分は通常見えなくなるので、故障した部品の発見や取り付けの確認を行うことができないが、本発明のように送りカバーを透明な材料から形成することで送りカバーに覆われている箇所の部品も視認することができるようになる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、送りカバーは、送り台を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させてもミシンアームの下方で当該ミシンアームと重なる。そのため、ミシンを上方から見た際に、ミシンアームと送りカバーとの間に隙間ができることがない。これにより、送りカバーは、送り台の移動時に送り台とミシンアームとの間に作業者が誤って手を挟まないようにするための防護板としても機能する。
また、送りカバーは、ミシンアームではなく、送り台に設けられているため、送りカバーを送り台の移動範囲全域にわたって設ける必要が無くなるので、送りカバーを小型化することができ、布のセットや部品のメンテナンスの作業性を向上することができる。また、ミシンの押さえ装置の軽量化を図ることができる。
また、送りカバーを送り台に設けることにより、ミシンアームから針の動作やミシンモータの駆動等による振動が伝達されることもないので、押さえ装置の機能を十分に発揮させることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、送りカバーに覆われた送り台やその他の部分は通常見えなくなるので、故障した部品の発見や取り付けの確認を行うことができないが、本発明のように送りカバーを透明な材料から形成することで送りカバーに覆われている箇所の部品も視認することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの押さえ装置の最良の形態について詳細に説明する。なお、実施形態においては、各図中に示したXYZ軸を基準にして各部の方向を定めるものとする。ここで、ミシンを水平面に設置した状態において、Z軸方向は鉛直方向となる上下方向を示し、Y軸方向は図示しないアーム部の長手方向と一致する左右方向を示し、X軸方向は水平且つY軸方向に直交する前後方向を示す。
【0013】
<ミシンの押さえ装置の構成>
図1〜図4に示すように、ミシンの押さえ装置1は、例えば、予め準備された縫製データに基づき被縫製物たる布Cをミシンベッドの上面に沿って移動させて刺繍縫い等を行う電子サイクルミシン100に設けられている。
このミシン100は、押さえ装置1と、ミシンベッド2と、ミシンベッド2の上面に立設されたミシンアーム3と、を備えている。ミシンアーム3は、ミシンベッド2の上面に上方に延びるように立設された縦胴部3aと、この縦胴部3aの上部からミシンベッド2の上面の面方向に沿って延びるように形成されたアーム部3bと、を備えている。従って、ミシン100は、正面から見た際に略コ字状に形成されている。
押さえ装置1は、ミシンベッド2の上面に設けられており、アーム部3bの下方を通過できるように構成されている。本実施形態では、アーム部3bの先端であるミシンの面部側においてミシン100のオペレータによる縫製作業が行われる。
【0014】
押さえ装置1は、図1〜図4に示すように、ミシンアーム3が立設されたミシンベッド2上面に沿って移動自在とされた送り台10と、送り台10に昇降自在に設けられた押さえ腕20と、押さえ腕20に設けられ、押さえ腕20の下降により被縫製物たる布Cを上方から押さえつける押さえ30と、一端が送り台10の下部に連結されるとともに他端が押さえ30の下方に延設され、保持位置P2に下降した押さえ30とで挟持することにより布Cを保持する下板40と、押さえ30が布Cから退避した待機位置P1と布Cを保持する保持位置P2との間で昇降するように押さえ腕20を昇降させる駆動装置としてのシリンダ装置50と、送り台10の上面に設けられた送りカバー60と、を備えている。
【0015】
(送り台)
送り台10は、図1〜図4に示すように、その基端部10aがミシンベッド2上に立設されている。送り台10は、先端部10bがアーム部3bの下面とミシンベッド2の上面との間を通過可能な高さであって、特にミシンアーム3の下面に近接して配置され、ミシンアーム3の下面と送り台10との間に作業者の指が入らない程度の隙間が形成されるように配置されている。送り台10の先端部10bは、アーム部3bの先端で上下動を行う図示しない縫い針及び中押さえの近傍まで延出された形状となっている。送り台10の上端面は、送りカバー60を取り付けることができるよう、ミシンベッド2の上面に平行な平面となるように形成されている。
送り台10は、ミシンベッド2内に設けられた図示しないX軸パルスモータ及びY軸パルスモータによって駆動され、ミシンベッド2上においてXY方向自在に移動可能となっている。X軸パルスモータ及びY軸パルスモータは、それぞれ図示しないギヤ機構、駆動軸、タイミングベルト、ガイドレール等を介して送り台10にXY方向の移動力を付与する。なお、各パルスモータの駆動量及び駆動のタイミングは、本実施形態では図示しない制御装置により、針上下動の駆動源たるミシンモータ(図示略)とは独立に駆動制御されるようになっている。
また、送り台10の移動範囲R(図5参照)は、ミシンベッド2に設けられたX方向及びY方向の移動を規制するストッパにより決定される。
【0016】
(押さえ腕)
押さえ腕20は、図1〜図4に示すように、その基端部20aが送り台10の先端部10bに上下方向(Z軸方向)に沿って昇降自在かつ着脱自在に連結されている。押さえ腕20の先端部20bは、二股に分かれてそれぞれミシン100の面部側まで平行に延出されており、平面視にて略コ字状をなすアーム部材となっている。押さえ腕20は、シリンダ装置50の駆動に応じて二つの先端部20bが水平状態を維持したまま上下に駆動する(図4参照)。また、押さえ腕20は、縫製対象である布Cの大きさに応じて種々のサイズのものと交換可能となっている。
【0017】
(押さえ)
押さえ30は、図2及び図3に示すように、上下方向に貫通した開口部30aを有する長方形状の枠体であり、四辺の内側は大きく開口されている。押さえ30は、Y軸方向と平行をなす二辺の一端と他端との中間においてそれぞれ押さえ腕20の二つの先端部20bに連結されている。また、押さえ30は、縫製対象である布Cの大きさに応じて種々のサイズのものと交換可能となっている。押さえ30は、シリンダ装置50の駆動に応じて押さえ腕20が上下動を行うと、押さえ腕20と一体的に上昇又は下降移動を行う。そして、下降時には下板40上に載置された布Cを上方から押さえつける保持位置P2に配置され、下板40との協働により挟持した布Cを保持したままミシンベッド2の上面に沿ってXY方向に移動する。
【0018】
つまり、押さえ30は、布Cを保持するとともに、X軸パルスモータ及びY軸パルスモータの駆動に伴い、保持した布Cを当該押さえ30ごと前後左右方向(XY方向)に移動する。そして、押さえ30の移動と、図示しない縫い針及び釜の動作とが連動することで、開口部30aの内側で保持された布Cに対して針落ちがなされ、所定の縫製データに基づく縫い目模様が形成される。ここで、所定の縫製データとは、例えば、種々の模様を形成するために予め一針ごとに設定された全針落ち点のXY座標データや送りピッチ等に関するデータ等をいい、これらの縫製データは本実施形態では図示しない制御装置の記憶装置(ROM等)や外部記憶装置(外部メモリ)に記憶されている。
【0019】
(下板)
下板40は、図1〜図4に示すように、その基端(後端)部40aが送り台10の基端部10aの前面側下部に連結されており、先端側はミシンベッド2の上面に沿ってミシンベッド2の前方側まで延設されている。下板40の先端側は、押さえ30の先端とほぼ同形の四角い枠状に形成されており、開口部40bが形成され、押さえ30に対して下方から対向するように配置されている。そして、開口部40bを覆うように載置された布Cを押さえ30と共に挟持することで布Cが保持され、開口部40b内において縫い針による針落ちが行われる。
【0020】
(シリンダ装置)
シリンダ装置50は、図2及び図3に示すように、送り台10の両側にそれぞれ配置され、流体として空気を用いる一対のエアシリンダにより構成されている。かかるエアシリンダは、送り台10に取り付けられたシリンダと、図示しない踏み込みペダルの踏み込みに応じて進退するピストンロッドと、シリンダ内への空気の送気量を調節するための電磁弁とを備えた周知の構成が採られている。そして、図4に示すように、シリンダ装置50は、押さえ30を、下降して上方から布Cを押さえつける保持位置P2と上方に退避し上位置に配置された待機位置P1との間で昇降させる。
【0021】
(送りカバー)
送りカバー60は、図1及び図5に示すように、送り台10の上端面に固定されている。
送りカバー60は、板状に形成され、送り台10に取り付けた際に送りカバー60の上面とミシンベッド2の上面とがほぼ平行になるように配置される。
送りカバー60は、図5に示すように、送り台10をミシンベッド2の上面の移動範囲R内におけるいずれの場所に移動させた場合であっても、ミシンアーム3のアーム部3bの下方で当該アーム部3bと重なるような大きさに形成されている。言い換えると、送り台10をアーム部3bから最も遠いミシンベッド2のX方向に最大限まで移動させた場合であっても、送りカバー60の一部がアーム部3bの下方に位置するような大きさに形成されている。
つまり、送り台10をどの位置に移動させても、ミシン100を平面視した場合に送りカバー60がアーム部3bの下方から脱出することがなく、送りカバー60とアーム部3bの側面との間に隙間ができないようになっている。
ここで、送りカバー60は、押さえ装置1の軽量化の観点から金属よりも樹脂等で形成することが好ましい。また、送りカバー60で覆われていても送り台10の各部が視認できるようアクリル板のような透明な材料から形成することが好ましい。これにより、送りカバー60に覆われた送り台10やその周囲の部品の異常等が発生した場合に送りカバー60を取り外さなくても発見することができる。
【0022】
<押さえ装置の動作>
押さえ装置1により布Cを保持して刺繍縫いのような模様縫いを行う際には、下板40の上に布Cを載置し、シリンダ装置50を駆動させて押さえ腕20を下降させ、押さえ30を待機位置P1から保持位置P2まで下降させる。押さえ30の下降により布Cは、押さえ30と下板40とに挟持されて保持される。このとき、押さえ30の開口部30a内で露出している布Cの領域が縫製される領域となる。
そして、制御装置によりX軸パルスモータ及びY軸パルスモータを駆動させ、保持した布Cを押さえ30ごと前後左右方向(XY方向)に移動させる。押さえ30の移動と、図示しない縫い針及び釜の動作とが連動することで、開口部30aの内側で保持された布Cに対して針落ちがなされ、所定の縫製データに基づく縫い目模様が形成される。
【0023】
<作用効果>
このように本実施形態におけるミシンの押さえ装置1によれば、送りカバー60は、送り台10を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させてもミシンアーム3のアーム部3bの下方で当該アーム部3bと重なる。そのため、ミシン100を上方から平面視した際に、アーム部3bと送りカバー60との間に隙間ができることがない。これにより、送りカバー60は、送り台10の移動時に送り台10とミシンアーム3のアーム部3bとの間に作業者が誤って手を挟まないようにするための防護板として用いることができる。
また、送りカバー60は、ミシンアーム3ではなく、送り台10に設けられているため、送りカバー60を送り台10の移動範囲R全域にわたって覆うように設ける必要が無くなるので、送りカバー60を小型化することができ、布Cのセットや部品のメンテナンスの作業性を向上することができる。また、押さえ装置1の軽量化を図ることができる。
また、送りカバー60を送り台10に設けることにより、ミシンアーム3から針の動作やミシンモータの駆動等による振動が伝達されることもないので、押さえ装置1の機能を十分に発揮させることができる。
【0024】
また、送りカバー60に覆われた送り台10やその他の部分は通常見えなくなるので、故障した部品の発見や取り付けの確認を行うことができないが、送りカバー60をアクリル板等の透明な材料から形成することで送りカバー60に覆われている箇所の部品も視認することができるようになる。よって、故障を発見するために送りカバー60を取り外す必要がなくなる。また、布Cをセットするような場合であっても、送りカバー60が視界を遮ることはないので、作業性を低下させることがない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】押さえ装置を備えたミシンの斜視図。
【図2】押さえ装置の分解斜視図。
【図3】押さえ装置の斜視図。
【図4】押さえ装置の側面図。
【図5】押さえ装置を備えたミシンの平面図。
【図6】従来技術におけるミシンの斜視図。
【図7】従来技術におけるミシンの斜視図。
【符号の説明】
【0026】
1 ミシンの押さえ装置
2 ミシンベッド
3 ミシンアーム
10 送り台
20 押さえ腕
30 押さえ
50 シリンダ装置(駆動装置)
60 送りカバー
100 ミシン
C 布(被縫製物)
P1 待機位置
P2 保持位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシンアームが立設されたミシンベッド上面に沿って直交する二方向に移動自在とされた送り台と、
前記送り台に昇降自在に設けられた押さえ腕と、
前記押さえ腕に設けられ、前記押さえ腕の下降により被縫製物を上方から押さえつける押さえと、
前記押さえが被縫製物から退避した待機位置と被縫製物を保持する保持位置との間で昇降するように前記押さえ腕を昇降させる駆動装置と、を備えるミシンの押さえ装置において、
前記ミシンアームの下面に近接した送り台の上面に設けられ、前記送り台の移動平面に沿って配置され、前記送り台を移動範囲内におけるいずれの場所に移動させても前記ミシンアームの下方で当該ミシンアームと重なるように形成された送りカバーを備えることを特徴とするミシンの押さえ装置。
【請求項2】
前記送りカバーは、透明な材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載のミシンの押さえ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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