説明

ミシン目加工用金型

【課題】 フック孔からミシン目が入った商品包装袋にするための、パンチとダイとを備えるミシン目加工用金型であって、(1)フック孔に対するミシン目の位置ずれがなく、(2)ミシン目パンチやミシン目ダイの摩耗をさらに少なくし、しかも(3)ミシン目を形成する効率を向上し得るようにする。
【解決手段】 パンチ(10)は、フック孔パンチ(11)と、このフック孔パンチ(11)に添着される、櫛状の切刃を持つミシン目パンチ(12)とを有し、ダイ(20)は、フック孔パンチ(11)と適宜なクリアランスを持って対置するフック孔ダイ(21)と、ミシン目パンチ(12)の切刃の腹(12c)と適宜なクリアランスをもって受刃が対置するミシン目ダイ(22)とを有し、パンチ(10)とダイ(20)とが協動することで、フック孔が形成されると同時にミシン目が形成されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシン目加工用金型に関し、より詳しくは、フック孔からミシン目が入った商品包装袋にするための、パンチとダイとを備えるミシン目加工用金型に関する。
【背景技術】
【0002】
商品を収納し、効果的に陳列できるようにした包装袋として、フック孔からミシン目が入った包装袋がある。図6はその一例の包装袋60を示し、(a)は正面図、(b)は側断面図、(c)(d)はフック孔とミシン目の部分の拡大図である。図6(a)(b)で、包装袋60は、表側フィルム63aと裏側フィルム63bの間に商品64が収納されている。表フィルム63aと裏フィルム63bは、筒状のフィルムで形成されたり、両端縁63c、63cが一袋形成時に融着または接着されている。上方63dと下方63eも同じく融着または接着されている。そして、包装袋60の上方63dにはフック孔61が形成され、このフック孔61から上端63fにかけて、ミシン目62が形成されている。
【0003】
商品64が収納された包装袋60は、図6(b)に示すように、垂直状の陳列壁65から突出した陳列棒66にフック孔61を引っ掛けて展示されている。商品64を購入する際などは、包装袋60を下方(点線矢印D)に引くことで、ミシン目62が切り裂かれ、一つの包装袋60ごと取り出せるようになっている。
【0004】
包装袋60としては、ミシン目62から切り裂かれ易くするため、図6(c)に示すように、フック孔61に一番近いミシン目62の隅の目62aを、フック孔61と重なるように形成されることがあり、一方では、包装袋60が簡単に切り裂かれ難くするため、図6(d)に示すように、フック孔61に一番近いミシン目62の隅の目62bを、フック孔61とずらして形成されることもある(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
従来、包装袋60におけるフック孔61とミシン目62の形成は、以下のように行われてきている。
(a)フック孔の形成
先ず、包装袋の素材を準備し、フック孔加工用金型(図示せず)を用いてフック孔61を形成する。フック孔加工用金型は、フック孔61を打ち抜くためのフック孔パンチと、このフック孔パンチと適宜なクリアランスをもって受刃が対置するフック孔ダイとを有する。そして、包装袋の素材をフック孔ダイの所定の位置に載置し、次いで、フック孔パンチを下降させることで素材を打ち抜き、フック孔61を形成している。
【0006】
(b)ミシン目の形成
フック孔61が形成された後の別工程または別ステーションで、ミシン目加工用金型(図示せず)を用いてミシン目を形成する。ミシン目加工用金型は、刃先が両刃状となったミシン目パンチと、この両刃状のミシン目パンチと、樹脂製の受板が対置するミシン目ダイとを有する。そして、フック孔61が形成された後の素材をミシン目ダイの樹脂製の受板に載置し、次いで、ミシン目パンチを下降させることで、刃先を素材に突き刺すと共にミシン目ダイの樹脂製の受板に当接してミシン目62を形成している(例えば、特許文献2を参照)。このように、ミシン目62を形成するミシン目加工用金型は、フック孔加工用金型とは構造が異なるため、フック孔61とミシン目62の形成は、別工程または別ステーションで行っている。
【0007】
【特許文献1】 特開2003−112747号公報
【特許文献2】 特開2000−62997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した、フック孔61とミシン目62の形成においては、以下のような問題があった。
【0009】
(1)フック孔に対するミシン目の位置ずれ
フック孔61とミシン目62の形成を別工程または別ステーションで行なっているので、各工程または各ステーション間で包装袋の素材の位置決めがずれると、フック孔61に対するミシン目62の位置もずれ、図6(c)や図6(d)のようにならないことがある。また、後工程または後ステーションにおいての、フック孔61に対するミシン目62の上下左右の位置調整も困難である。
【0010】
(2)ミシン目パンチやミシン目ダイが摩耗しやすい
また、両刃状のミシン目パンチの刃先を、素材に突き刺すと共にミシン目ダイの樹脂製の受板に当接してミシン目62を形成しているので、ミシン目パンチの刃先やミシン目ダイの樹脂製の受板が早期に摩滅してしまうことがある。一方、ミシン目パンチの刃先の摩滅を少なくしようとして、ミシン目パンチの刃先をミシン目ダイの受板に対して浅くすると、ミシン目62が貫通しない包装袋の素材となってしまい、この場合は、包装袋60として展示され、陳列棒から取り出される際にフック孔61からなかなか切り裂けなくなる。このように、ミシン目パンチやミシン目ダイが摩耗しやすかった。
【0011】
(3)ミシン目を形成する効率
さらに、上述したように、フック孔61とミシン目62の形成を別工程または別ステーションで行っているので、時間も多くかかり、各工程または各ステーションごとに装置も必要となり、さらにミシン目パンチによるミシン目62の突き刺し深さの調整が必要となるので、ミシン目62を形成する効率が悪くなる。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、パンチとダイとを備えるミシン目加工用金型であって、(1)フック孔に対するミシン目の位置ずれがなく、(2)ミシン目パンチやミシン目ダイの摩耗をさらに少なくし、しかも(3)ミシン目を形成する効率を向上することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため本発明は、フック孔からミシン目が入った商品包装袋にするための、パンチとダイとを備えるミシン目加工用金型であって、前記パンチは、フック孔パンチと、該フック孔パンチに添着される、櫛状の切刃を持つミシン目パンチとを有し、前記ダイは、前記フック孔パンチと適宜なクリアランスを持って対置するフック孔ダイと、前記ミシン目パンチの切刃の腹と適宜なクリアランスをもって受刃が対置するミシン目ダイとを有し、前記パンチとダイとが協動することで、フック孔が形成されると同時にミシン目が形成されることを特徴とする。この構成とすることで、(1)フック孔に対するミシン目の位置ずれがなく、(2)ミシン目パンチやミシン目ダイの摩耗をさらに少なくし、しかも(3)ミシン目を形成する効率を向上し得る、ミシン目加工用金型となる。
【0014】
本発明において、前記ミシン目パンチは、前記フック孔パンチ側の端部の切刃が前記フック孔パンチと接するように、前記フック孔パンチに添着されていることを特徴とする。この構成とすることで、ミシン目パンチの側端部の切刃がフック孔に跨がって突き刺し、この部分の素材にもミシン目が入り、包装袋となったときに、ミシン目から切り裂かれ易くなる。
【0015】
本発明において、前記ミシン目パンチは、前記フック孔パンチ側の端部の切刃が前記フック孔パンチと隔離するように、前記フック孔パンチに添着されていることを特徴とする。この構成とすることで、ミシン目パンチの側端部には切刃がないので、フック孔まで突き刺しがなく、この部分の素材にはミシン目が入らず、包装袋となったときに、ミシン目から切り裂かれ難くなる。
【0016】
本発明において、前記ミシン目ダイは、該ミシン目ダイの受刃の刃底が、前記フック孔ダイの孔に繋がる傾斜面により形成されていることが好ましい。この構成とすることで、フック孔パンチとフック孔ダイとで、ミシン目ダイの傾斜面以外のところでフック孔が形成された後、傾斜面ではミシン目ダイの受刃から離れた位置からミシン目ダイの受刃の内端近くまで徐々に、素材を歪ませることなくフック孔を形成することができる。そしてさらに、ミシン目パンチとミシン目ダイとで、ミシン目が形成される。また、傾斜面とすれば、この傾斜面の全面に沿って、回転する切削工具または研削工具を移動でき、切削、研削、および再研削が容易となる。フック孔を中心としてミシン目を設ける場合、傾斜面は、ミシン目ダイを平面視で見た1/4以内の面に、前記フック孔ダイの孔中心線またはその近傍を起点として形成されていることが好ましい。これにより、フック孔パンチとフック孔ダイとで、ミシン目ダイの1/4以外の面でフック孔が形成された後、1/4以内の傾斜面ではミシン目ダイの受刃から離れた位置からミシン目ダイの受刃の内端近くまで徐々に、素材を歪ませることなくフック孔を形成することができる。傾斜面は1/4の面丁度とすると、回転する切削工具または研削工具に干渉するものが少なくなるので、さらに好ましい。
【0017】
本発明において、前記ミシン目ダイは、該ミシン目ダイの受刃の刃底が、前記フック孔ダイの孔に繋がる溝により形成されていても良い。この構成とすることで、フック孔パンチとフック孔ダイとで、溝以外の部分にフック孔が形成された後、溝以内の部分にもフック孔が形成され、さらに、ミシン目パンチとミシン目ダイとで、ミシン目が形成される。溝の幅は、ミシン目パンチの櫛状の切刃の突き刺し時の刃幅以上で、狭い方が、素材の引き込みを少なくしてフック孔を形成することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のミシン目加工用金型によれば、(1)フック孔に対するミシン目の位置ずれがなく、(2)ミシン目パンチやミシン目ダイの摩耗をさらに少なくし、しかも(3)ミシン目を形成する効率を向上し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態の一例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、実施の形態のミシン目加工用金型を示し、(a)は一部を断面した模式側面図、(b)は(a)でのパンチ10とダイ20の要部の斜視図である。図1(a)(b)に示すミシン目加工用金型は、ダイセット上部13に、ピストン14を内蔵するシリンダ15と、ピストン14に連結するロッド16を介して上下動されるパンチ10と、ロッド16の回り止め17を設けている。一方、ダイセット下部23には、ダイ20と、打ち抜き屑の逃げ24を設けている。さらに、図示はしないが、載置時や加工時に包装袋の素材Wが左右に動かないように、ダイ20の両側面には横方向ガイドを設け、また加工時に素材Wが上下に動かないように、素材Wの上下抑えをダイセット上部13から吊り下げて設けている。また、素材Wの打ち抜きにおいては、小さい打ち抜き屑が発生するが、この打ち抜き屑は、フック孔パンチ11のエアブロー孔11bに導入した圧縮空気(P1)で下方のフック孔ダイ21内に吹き飛ばし、またフック孔ダイ21に導入した圧縮空気(P2)でさらに下方に吹き飛ばし、屑箱(図示せず)に送っている。このため、打ち抜き屑がパンチ10とダイ20に残らず、打ち抜き屑処理が容易になっている。なお、パンチ10とダイ20とも、ダイス鋼を用い、噛み合い部を含めた所定部位を焼入れ硬化している。
【0020】
次に、図2により、パンチ10とダイ20について、詳しく説明する。図2(a)〜(d)は、図1におけるパンチ10を示し、(a)は組立前の背面図、(b)は組立後の背面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。パンチ10は、フック孔パンチ11と、このフック孔パンチ11に添着される、櫛状の切刃12aを持つミシン目パンチ12とを有する。フック孔パンチ11とミシン目パンチ12とは、図1でのロッド16に連結するフランジ18に、締結ボルト19で固定され、一体にされている。フック孔パンチ11には、外径11dの中心から外周に向け、素材Wに応じて例えば5〜10°範囲でシア角(θ11)を設け、フック孔の打ち抜き力を低減している。また、フック孔パンチ11内の中心には、打ち抜き屑を飛ばすための空気孔11bを設けている。
【0021】
ミシン目パンチ12の切刃12aの腹12cは、フック孔パンチ11の外径11dの略中心にあわせ、切刃12aの先端をフック孔パンチ11から離間12dさせている。また、ミシン目パンチ12は、刃裏12eの角度(θ12)を15〜65°とし、製作および切刃12aの目立てを容易にしている。なお、刃裏12dの角度(θ12)は、刃幅12fが狭ければ90度、すなわち切刃12aの先端をフラットとしても良い。なお、12bは、ミシン目パンチ12の端部の切刃である。
【0022】
次に、ダイ20について説明する。図2(e)〜(g)は、図1におけるダイ20を示し、(e)は平面図、(f)は正面図、(g)は側面図である。ダイ20は、フック孔パンチ11と片側0.030mm以下、好ましくは0.005mm以下のクリアランスをもって対置するフック孔ダイ21と、ミシン目パンチ12の切刃12aの腹12cと片側0.030mm以下、好ましくは0.005mm以下のクリアランスをもって受刃22aが対置するミシン目ダイ22とを有する。ダイ20の角部にはRを設け、包装袋の素材Wの送り込みと送り出しを円滑にし、また素材Wが損傷しないようにしている。
【0023】
ミシン目ダイ22は、このミシン目ダイ22の受刃22aの刃底22bが、フック孔ダイ21の孔に繋がる傾斜面(二点鎖線22b)により形成されている。図2(e)(f)(g)では、刃底22bは、ミシン目ダイ22を平面視で見た1/4の面22p(二点斜線で示す)丁度付近から形成されている。傾斜面22bの上面22aからの位置22cは、ミシン目パンチ12の切刃12aで加工した際に切刃12aの先端が当たらない寸法にしている。さらに、回転する切削工具または研削工具31により、傾斜面以外に干渉されることなく、ミシン目ダイ22の受刃22aを切削、研削、および再研削できるようにしている。
【0024】
次に、図3を用いて、実施の形態のミシン目加工用金型を用いた加工について説明する。
図3で、(a)は包装袋の素材Wがダイ20上面に載置された状態、(b)はフック孔61を加工している状態、(c)はミシン目62を加工している状態を示し、各々、左側は側断面図、右側は包装袋の素材Wを加工している状態のフック孔61とミシン目62の平面図である。先ず、図3(a)のパンチ10が上昇停止した状態で、素材Wが送り込まれ、ダイ20上に載置される。続いて、図3(b)で、パンチ10が下降(点線矢印F1)すると、先ず、フック孔パンチ11とフック孔ダイ12とで、図2(e)での範囲22qで素材Wが打ち抜かれて、フック孔61の一部が形成されると共に、続いて図2(e)で範囲22pが打ち抜かれ、フック孔61全体が形成される。このとき、範囲22pではミシン目ダイ22の受刃22aから離れた位置から近くまで徐々に打ち抜くので、素材Wを歪ませることなくフック孔61を形成することができる。なお、打ち抜き屑61aは空気圧で下方に飛ばされる。図3(c)で、さらにパンチ10が下降(点線矢印F2)すると、ミシン目パンチ12の櫛状の切刃12aが、ミシン目ダイ22の受刃22a内に進入して素材Wを突き刺し、素材Wにミシン目62が形成される。
【0025】
図3(b)でのフック孔パンチ11の打ち抜き深さ11dと、図3(c)でのミシン目パンチ12の突き刺し深さ12gは、図1でのピストン14の下降端を調整することで行なわれる。このとき、ミシン目62の形成は、ミシン目パンチ12の櫛状の切刃12aの腹12cと、ミシン目ダイ22の受刃22aとで、所謂、ギロチン式に行なわれるので、ミシン目パンチ12の突き刺し深さ12gは細かく調整しなくても良いようになっている。
【0026】
ここで、ミシン目パンチ12の端部の切刃12bをフック孔パンチ11と接するように添着すれば、切刃12bでフック孔61に跨がって突き刺すので、図6(c)に示すように、フック孔61に連続したミシン目62が入り、切り裂かれ易くなる。一方、端部の切刃12bをフック孔パンチ11と隔離して添着すれば、切刃12bはフック孔61までは突き刺さないので、図6(d)に示すように、フック孔61までミシン目62が入らず、切り裂かれ難くなる。したがって、ミシン目パンチ12の切刃12aの形状を変えることで、切り裂かれ易く、または切り裂かれ難く、隅の目62a(または、図6(d)での62b)を変えることができる。
【0027】
図4(a)〜(d)は、ミシン目パンチ12の変形例の模式図である。図4(a)は、切刃12aを二段12eまたは数段にして強度をより上げている。図4(b)は、切刃12aの先端をフラット12hにして強度をより上げている。図4(c)は、切刃12aの側面視で傾斜12iを設けて、ミシン目をよりスムーズに形成している。図4(d)は、切刃12aを山形にして強度をより上げている。
【0028】
図5は、ダイ20の変形例を示し、(a)は平面図、(b)正面図、(c)は側断面図である。ダイ20は、ミシン目ダイ22の受刃22aの刃底22bが、フック孔ダイ21の孔に繋がる溝22gにより形成されていている。この構成とすることで、フック孔パンチとフック孔ダイとで、溝22g以外の範囲21qでフック孔61が形成された後、溝22g以内の部分にもフック孔61が形成され、さらに、ミシン目パンチ12とミシン目ダイ22とで、ミシン目62が形成される。溝22gの幅は狭い方が、素材Wの引き込みを少なくしてフック孔61を形成することができる。
【0029】
以上、フィルムでの包装袋の例を説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、アルミ箔、紙、ダンボールなどによる包装袋にも適用可能である。また、図7(a)に示すように、フック孔61とミシン目62とが並列し、フック孔61の中心に対してミシン目62の位置がずれて、複数個形成された包装袋60や、図7(b)に示すように、1つのフック孔に数個のミシン目を形成された包装袋60にも適用可能である。また、フック孔の形状も円形に限らず、図7(c)に示すような三角形ほかの多角形、図7(d)に示すような水滴形、ハート形などにも適用可能である。さらに、複数の包装袋に対し、フック孔とミシン目を同時に加工するミシン目加工用金型にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】 実施の形態のミシン目加工用金型を示し、(a)は一部を断面した模式側面図、(b)は(a)でのパンチ10とダイ20の要部の斜視図である。
【図2】 (a)〜(d)は、図1におけるパンチ10を示し、(a)は組立前の背面図、(b)は組立後の背面図、(c)は正面図、(d)は側面図である。(e)〜(g)は、図1におけるダイ20を示し、(e)は平面図、(f)は正面図、(g)は側面図である。
【図3】 (a)は包装袋の素材Wがダイ20上面に載置された状態、(b)はフック孔61を加工している状態、(c)はミシン目62を加工している状態を示し、各々、左側は側断面図、右側は包装袋の素材Wを加工している状態のフック孔61とミシン目62の平面図である。
【図4】 (a)〜(d)は、ミシン目パンチ12の変形例の模式図である。
【図5】 ダイ20の変形例を示し、(a)は平面図、(b)正面図、(c)は側断面図である。
【図6】 包装袋60の一例を示し、(a)は正面図、(b)は側断面図、(c)(d)はフック孔とミシン目の部分の拡大図である。
【図7】 変形例の包装袋60の模式図である。
【符号の説明】
【0031】
10:パンチ
11:フック孔パンチ
11b:エアブロー孔
12:ミシン目パンチ
12a:ミシン目パンチの切刃
12b:ミシン目パンチの端部の切刃
12c:ミシン目パンチの切刃の腹
12d:ミシン目パンチの切刃とフック孔パンチとの離間
12e:ミシン目パンチの刃裏
12f:ミシン目パンチの刃幅
12g:ミシン目パンチの突き刺し深さ
13:ダイセット上部
20:ダイ
21:フック孔ダイ
22:ミシン目ダイ
22a:受刃
22b:刃底
22c:突き刺し深さより深い位置
22g:溝
23:ダイセット下部
31:回転する切削工具または研削工具
60:包装袋
61:フック孔
61a:打ち抜き屑
62:ミシン目
62a、62b:隅の目
63a:表側フィルム
63b:裏側フィルム
63c:両端縁
63d:上方
63e:下方
63f:上端
64:商品
65:陳列壁
66:陳列棒
W:素材
θ11:シア角
θ12:刃裏の角度
θ22:刃底の角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フック孔からミシン目が入った商品包装袋にするための、パンチとダイとを備えるミシン目加工用金型であって、前記パンチは、フック孔パンチと、該フック孔パンチに添着される、櫛状の切刃を持つミシン目パンチとを有し、前記ダイは、前記フック孔パンチと適宜なクリアランスを持って対置するフック孔ダイと、前記ミシン目パンチの切刃の腹と適宜なクリアランスをもって受刃が対置するミシン目ダイとを有し、前記パンチとダイとが協動することで、フック孔が形成されると同時にミシン目が形成されることを特徴とするミシン目加工用金型。
【請求項2】
前記ミシン目パンチは、前記フック孔パンチ側の端部の切刃が前記フック孔パンチと接するように、前記フック孔パンチに添着されていることを特徴とする請求項1に記載のミシン目加工用金型。
【請求項3】
前記ミシン目パンチは、前記フック孔パンチ側の端部の切刃が前記フック孔パンチと隔離するように、前記フック孔パンチに添着されていることを特徴とする請求項1に記載のミシン目加工用金型。
【請求項4】
前記ミシン目ダイは、該ミシン目ダイの受刃の刃底が、前記フック孔ダイの孔に繋がる傾斜面により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載のミシン目加工用金型。
【請求項5】
前記ミシン目ダイは、該ミシン目ダイの受刃の刃底が、前記フック孔ダイの孔に繋がる溝により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3何れかに記載のミシン目加工用金型。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−229910(P2007−229910A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−92245(P2006−92245)
【出願日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(505012623)株式会社本間製作所 (2)
【Fターム(参考)】