説明

ミスト装置付きキッチンシンク

【課題】キッチンシンクの汚れを除去することができるミスト装置付きキッチンシンクを提供する。
【解決手段】キッチンシンク1のシンク槽2や排水トラップ3に付着した汚れ、シンク槽2内の食器等の汚れをミストで除去するために、ミストを発生させる発生部を有するミスト発生装置5を備える。ミスト径が0.1乃至50μmの液体のミストをミスト発生装置5から、シンク槽2に供給管9から吐出口8を経て又はシャワーノズル10により供給し、汚れの洗浄、殺菌などを行う。このときシンク槽2上部開口11をスライド天板4で覆って封鎖空間でミストを供給して処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンシンクの汚れ及びシンク内に置いたものを微粒子状にしたミストによって洗浄するミスト装置付きキッチンシンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
キッチンシンクは汚れた食器などの付着物や洗浄水の飛散により、その環境は非常にウェットな状態であり、微生物の繁殖には好条件な環境である。また、それらの汚れが付着し、不衛生で見苦しい。一般に、キッチンシンクの汚れを除去するには拭き取りにより行われており、その作業負荷を低減する方法として、伸縮式シャワー付きカランの採用やシンク表面への防汚コーテイングなどの採用がなされている。食器類の洗浄時の節水方法として、食器洗浄機が用いられている。
【0003】
ところで、キッチンシンクではないが、浴槽壁等の浴室の汚れを除去するための洗浄システムとして、浴室の上部に設置したスプレーノズルから洗剤をスプレーし、その後、水噴霧ノズルから水を霧状に噴霧して洗剤をすすぐものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−253440号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に示された洗浄システムでは、洗剤用のスプレーノズルと水噴霧ノズルとがそれぞれ必要となり、設備コストが高くつくだけでなく、キッチンシンクでは、その細部に洗剤が浸透しないとともに、洗剤や水が長く残るおそれがあるという課題を有していた。また、食器洗浄機は設置場所やコンセントを要し、手軽にすぐに利用できない。
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、キッチンシンクの汚れを除去することができるミスト装置付きキッチンシンクを提供することである。本発明の他の目的は、洗浄、殺菌・消臭効果を得ることができるミスト装置付きキッチンシンクを提供することである。本発明のさらに他の目的は、冷却、加熱効果を得ることができるミスト装置付きキッチンシンクを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため本願発明の請求項1に係るミスト装置付きキッチンシンクは、径が0.1乃至50μmの液体のミストを発生させるミスト発生部を備えたことを特徴とするものである。洗浄の場合は、径が0.1乃至20μmの洗剤入り水溶液の液体のミストを用い、すすぎの場合は、径が1乃至50μm程度の水のミストを用いることが、それぞれ洗浄効果とすすぎ効果が特によくなることで好ましい。
【0007】
また請求項2に係る発明は、請求項1のミスト装置付きキッチンシンクにおいて、液体のミストの温度を制御する温度制御手段を設けて温ミスト又は冷ミストを発生させることを特徴とする。ミスト温度を室温以上に制御する温度制御手段としては、ミスト発生部又は供給経路途中にて温度調節するヒータ、熱交換器等の温度調節装置が適用される。ミスト温度を高温に加熱することで、ミストの拡散効率を上げ、少ない霧化量で高い洗浄性と浸透性を得ると共に、加熱効果を得る利用ができ、殺菌性を高めるうえでも好ましい。また室温以下のミストは食品の冷却に使用できる。室温以下のミストを得るには、加熱・冷却可能な熱媒を使用する温度調節装置をミスト発生部又は供給経路途中に設ければよい。
【0008】
また請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のミスト装置付きキッチンシンクにおいて、有用成分を添加する添加手段を設けて有用成分を含むミストを発生することを可能としたことを特徴とする。有用成分としては、洗浄効果を促進する洗剤やアルカリ性化合物等や、殺菌、消臭効果のあるアルカリ性化合物、Agイオン,IPA、強酸性化合物等や、アロマ効果のあるハーブ、柑橘類、樹木等の芳香等があげられる。
【0009】
また請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかのミスト装置付きキッチンシンクにおいて、液体のミストのミネラル成分を制御する不純物制御手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
また請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかのミスト装置付きキッチンシンクにおいて、シンク内を換気又は乾燥する気流を発生させる気体供給手段を設けたことを特徴とする。シンク内を換気・乾燥する気体供給手段として送風機を設けて、送風機のみで又はヒータと連動して送風温度を制御することにより行う。
【0011】
また請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のミスト装置付きキッチンシンクにおいて、シンク内空所にミストを到達させるミスト噴出手段を設けたことを特徴とする。この噴出手段としては、排水トラップ内や所要個所に吐出口を設けるとか、そこに到達するか接近できる吐出ノズル等が適用できる。
【0012】
また請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれかのミスト装置付きキッチンシンクにおいて、シンクを封鎖する封鎖手段を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本願の請求項1に係るミスト装置付きキッチンシンクによれば、ミスト発生部にて洗浄液のミストを発生させてシンクや排水トラップや食器等所要の空間に吐出することで、この洗浄液のミストがシンクや排水トラップや食器等に付着している汚れに形状に関係なく浸透してこの汚れを浮かせることができる。また、ミスト発生部にて水のミストを発生させて吐出することで、これらの表面でミストが浮いている汚れをすすいで除去することができる。従って、洗剤や水の行き渡らない陰になる部分の汚れをも除去して十分な洗浄ができる。また、径が0.1乃至50μmのミストを用いることで、洗浄時やすすぎ時や冷却時の節水ができる。
【0014】
また請求項2に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、ミスト温度を高温に加熱することで、ミストの拡散効率を上げ、少ない霧化量で高い洗浄性と浸透性を得ると共に、加熱効果を得る利用ができ、殺菌性を高めるうえでも好ましい。また室温以下のミストは少ない水量で食品の冷却ができる。
【0015】
また請求項3に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、有用成分として洗剤を添加すると、洗浄、殺菌効果を向上することができる。殺菌効果等のある成分を添加すると、殺菌・消毒効果を向上することができる。アロマ効果成分を添加すると、その置こうかを享受することができる。2種以上添加すると、それらの効果を同時に得ることができる。
【0016】
また請求項4に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、液体のミストのミネラル成分を減らすようにした液体のミストですすぎを行うことにより、乾燥後に液中の不純物が水垢として残るのをなくすことができる。
【0017】
また請求項5に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、気流を発生させることにより、シンクの洗浄・乾燥及びシンク内に置いたものの洗浄・乾燥が容易にできる。温風を発生させて用いると、乾燥がより容易となる。
【0018】
また請求項6に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、シンク内にミスト噴出口を開口するように設けると、効率よくシンク内にミストを供給でき、効率よく洗浄、殺菌ができる。また、排水トラップ内に到達するように、噴出手段を設けると、効率よく排水トラップの洗浄、殺菌ができる。また、任意のところに供給するように構成すると、部分的な洗浄、殺菌ができる。
【0019】
また請求項7に係る発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、ミストをシンクに充満させることができ、シンク内及びシンク内に置いたものの洗浄、殺菌等が一層効率的にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本実施形態のミスト装置付きキッチンシンクを示す正面断面図、図2はその斜視図、図3はその横断面図、図4はそのミスト発生装置の構成を示すブロック図、図5はミスト発生装置のミスト発生部の変形例の断面図である。
【0021】
本実施の形態のミスト装置付きキッチンシンク1は、図に示すように、シンク槽2、排水トラップ3、スライド天板4、ミスト発生装置5を備え、流し台6のカウンタ7にシンク槽2が段落とし状態で組み込まれ、ミスト発生装置5がカウンタ7の下部空間に取り付けられて構成されている。
【0022】
また、本実施の形態のミスト装置付きキッチンシンク1は、シンク槽2内空間にミストを吐出するミスト吐出口8がシンク槽2の側壁に開口し、吐出口8とミスト発生装置5とを供給管9で連通して構成している。シンク槽2の上方にシャワーカラン10が設けられている。スライド天板4は、シンク槽2の上面にスライドしてを開口11を封鎖してシンク槽2内に封鎖空間を形成できるようにカウンタ7に設けられている。
【0023】
本実施形態のミスト発生装置5は、図4に示すように、ミスト発生部50と、ミスト発生部50に貯留する洗浄液S等の洗剤等の有用成分を供給するための液貯留タンク51、液搬送経路52、ミスト発生部50に水を供給する給水経路53、ミストの温度を調節するミスト温度調節装置59で主体が構成される。
【0024】
ミスト発生部50はミストを発生させる部分で、その方式としては、超音波振動によるもの、スチームによるもの、圧力噴霧によるもの、アーク放電によるもの等が用いられる。これらのミスト発生機構により、高効率でミスト発生部50にてミストを発生させることが可能となる。
【0025】
超音波振動子57を設けたミスト発生部50の場合には、超音波振動子57はミスト発生部50に溜まっている洗浄液S中に浸漬されるように配置され、発信器(図示せず)からの発振出力が供給されて洗浄液Sを超音波振動させて、例えばミスト径が0.1〜50μm程度の微粒子状の洗剤ミストMが生成されるようになっている。
【0026】
スチームによるミスト発生部50の場合には、液体を加温してスチームを発生させることでミストMを発生させる。また、アーク放電によるミスト発生部の場合には、高電圧ブロックにより高電圧を印加してミスト化するものである。
【0027】
また、図5に示すように、超音波振動子57と粒子径制御手段を構成するアーク放電の電極58等と2種以上組み合わせてミストを微粒化するミスト発生部50の場合には、高効率で径の小さいミストMを発生させることができる。また、ミスト発生部50に液体のミストMの温度を加温したり冷却する温度調節装置59、図示していない調節装置等から温度制御手段を構成してもよい。洗浄液Sを加熱するように温度調節して、加温された温ミストMを発生させることにより、拡散性及び洗浄力を向上させることができる。また、室温以下の冷ミストは少ない水量で食品等の冷却ができる。
【0028】
液貯留タンク51は、洗剤の原液54を貯留するタンクであり、その底部付近には、液貯留タンク51内に貯留している洗剤の原液54を搬送する液搬送経路52となる配管の一端部が配置される。液搬送経路52には、途中に液搬送経路52を開閉するための液搬送バルブ55が設けてあり、液搬送経路52の他端部はミスト発生部50に接続される。
【0029】
ミスト発生部50は、液体を貯留することができる構造となっており、液搬送経路52の他端部が接続されると共に、水道等の給水源からの給水経路53が接続される。給水経路53の途中には給水弁56が設けてある。このミスト発生部50には、液搬送バルブ55を開いて液貯留タンク51内に貯留してある洗剤の原液54を液搬送経路52を介して供給すると共に、給水弁56を開いて給水源より給水経路53を介して水を供給し、有用成分としての洗剤の原液54の所定の濃度の水溶液を生成してミスト洗浄用の洗浄液Sとする。なお、他の有用成分のミストを発生する場合はその成分の液を洗浄液Sの代わりに用いることとし、すすぎ洗浄を行う場合には、ミスト発生部50に水のみを貯留しておくものである。
【0030】
また、ミスト発生部50は、ミスト供給経路としての供給管9を介してシンク槽2の吐出口8に連通している。また、図示していない供給管により洗面台6のシャワーカラン10に連通すると共に、他の使用個所に連通させてもよい。
【0031】
このミスト発生装置5の動作についてシンク槽2を洗浄する場合について説明すると、まず、吐出口8を供給管9によりミスト発生装置5に接続し、シンク槽2の空間の上面はスライド天板4により封鎖する。
【0032】
さらに、液搬送バルブ55を開いて、洗剤の原液54を液貯留タンク51から液搬送経路52を介してミスト発生部50に搬送すると共に、給水弁56を開いて水道等の給水源より給水経路53を介してミスト発生部50に給水し、洗剤の原液54を所定の濃度に薄めてミスト洗浄用の洗浄液Sを生成する。洗剤の原液としては市販の食器用洗剤(例えば「マジックリン」)でよく、希釈濃度は通常は例えば10倍(この場合例えば洗剤30ccに対して水270cc)とし、洗浄水の余分な使用をさけるようによう配慮して、300ccの洗剤液Sを準備する。
【0033】
次に、ミスト発生部50の超音波振動子57を振動させて、ミスト発生部50に貯留している洗浄液Sを霧状化して洗剤ミストMを発生させる。ミストの径が0.1〜50μmの洗浄液SのミストMを発生させる。ミスト発生部50により発生した洗剤ミストMは、供給管9を介してシンク槽2の空間に所定時間(例えば通常5〜15分間)吐出し、シンク槽2や食器等に付着することでシンク槽2に付着している汚れを浮かせるものである。
【0034】
また、シンク槽2のすすぎ洗浄を行う場合には、液搬送バルブ55は閉じたままにしてミスト発生部50に洗剤の原液54を供給せず、給水弁56を開いてミスト発生部50に給水して水のみを貯留する。そして、ミスト発生部50の超音波振動子57を振動させて、ミスト発生部50に貯留している水を霧状化して水のミストMを発生させてシンク槽2に吐出し、水のミストMをシンク槽2や食器等に付着させてシンク槽2のすすぎ洗浄を行うものである。
【0035】
なお、食品のミスト冷却についても、洗浄、すすぎの場合と同様に行う。すすぎにおいて、殺菌成分、アロマ成分等の有用成分を添加して行ってもよい。すすぎを終了した後に、図示していない換気・乾燥手段から換気・乾燥気体を吐出口8又は図示していない供給手段を介して、シンク槽2等所要の空間に供給し、槽面、食器等に付着したミストを乾燥させる。これにより、カビの繁殖をなくす効果が一層確実にできる。なお、上述した動作は図示しない制御部によって制御されるものであってもよい。
【0036】
このように、径が0.1〜50μmの洗浄液SのミストMをミスト発生部50により発生させてミスト洗浄を行うことで、シンク槽2や食器等の表面に付着している汚れに浸透してこの汚れを浮かせて除去することができ、シンク槽2の形状に関係なく隅々まで洗浄を行うことができて、カビや菌の繁殖を抑えることが可能となる。
【0037】
本実施形態では、一つのミスト発生部50に液搬送経路52と給水経路53とを接続して、洗浄液SのミストMを発生させる場合には液搬送経路52を介して洗剤の原液を供給すると共に給水経路53を介して水を供給してミスト発生部50に洗浄液Sを貯留する。水のミストMを発生させる場合には給水経路53を介して水を供給してミスト発生部50に水を貯留することができて、一つのミスト発生部50にて洗浄液SのミストMと水のミストMの両方をそれぞれ発生させることができる。
【0038】
超音波振動によるミスト発生部50を備えたものにおいては、超音波の振動数を増減することで発生させるミストMの径が調節可能となる。高周波の超音波振動によりミストMを発生させると、径の小さな(0.1〜20μm程度)のミストMが生成され、少量であっても拡散効率及び浸透性が高くなって洗浄効果が高く、低周波の超音波振動によりミストMを発生させると、径の大きな(1〜50μm程度)のミストMが生成され、多量のミストMを発生させてすすぎ洗浄が効果的に行われる。
【0039】
本実施形態では、ミスト発生部50にて洗浄液SのミストMを発生させるための洗浄液Sの洗剤濃度、洗浄液SのミストMの吐出量及びミスト噴霧時間を自動で調節するように制御することができるように、運転モード変更手段を有するものである。
【0040】
これは例えば、汚れがひどい場合には、操作部により「強力洗浄モード」を入力することで、洗剤濃度が例えば通常の二倍(即ち五倍希釈)の洗浄液Sを生成してミスト発生部50に貯留し、通常(5分〜15分)の1.5〜3倍の時間(即ち15〜45分間)ミスト噴霧を行う。これにより、「強力洗浄モード」とするだけで強力なミスト洗浄が可能となる。
【0041】
次に、図6によりミスト装置付きキッチンシンクのミスト発生装置の他の実施形態について説明する。本実施形態では、洗剤を含む有用成分を2種以上添加できるように構成すると共に、複数のミスト供給個所への供給が容易なように構成したことが上記実施形態と相違しているのみであるので、共通する部分については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0042】
本実施形態のミスト発生装置5aは、有用成分Aを供給するための液貯留タンク51a、有用成分Bを供給するための液貯留タンク51b、それぞれの液搬送経路52a、52bをそれぞれ開閉するバルブ55a、55bがそれぞれ設けられてなるミスト有用成分供給系が設けられて構成される。
【0043】
液貯留タンク51aに貯留する有用成分Aとしては、例えばアロマ効果に有効な柑橘類、ハーブ、樹木等の芳香成分があげられ、液貯留タンク51bに貯留する有用成分Bとしては、例えば殺菌効果に有効な銀イオン、IPA等の成分があげられる。
【0044】
これらの有効成分を含む有効成分は1種ずつ又は複数成分がそれぞれの貯留タンク51a、51bに貯留される。そして、ミスト発生部50において、1種ずつ又は複数成分を供給し、それが含まれた洗浄液Sとすれば、その有効成分に対応した1種又は複数成分を含んだミストを発生することができる。このように有効成分を含んだミストを発生させてキッチンシンクに用いることにより、その作用を常時享受することができる。
【0045】
また、ミスト供給経路である供給管9に分岐弁12を設け、分岐経路9a、分岐経路9b,分岐経路9cと分岐させている。そして、各分岐経路9a,9b,9cをそれぞれシンク吐出口8、シャワーカラン10、他の必要個所に固定して連通させる。また、供給管9又は分岐経路9a,9b,9cに、ミスト吐出量を調節する制御手段として図示していない送風機や弁を設けてもよいし、シンク内を換気または乾燥する気流を発生させる気体供給手段を設けるか連結してもよい。
【0046】
なお、上記実施形態において、キッチンシンクの例で説明しているが、これに限られないことは勿論であり、液体洗浄が行われる流し台のシンクに適用できる。また、シンク空間をスライド天板で封鎖する例で説明しているが、シンクを封鎖する手段は必須ではないが、効率よくミスト洗浄等するためにはあった方がよい。また、封鎖手段はスライド天板にかぎられず、カーテンタイプのものや回動式や移動式のものであっても良い。
【0047】
また、水道等の給水源からの給水経路53の途中に、水道等の給水に含まれるミネラル成分等の蒸発後に残る不純物を除去する不純物制御手段を設けてもよい。不純物制御手段の代表的なものとしては、イオン交換式水処理装置や逆浸透式水処理装置等があげられる。また、シンク槽2のシャワーカラン10にミストを供給するようにミスト発生装置に連結してもよい。また、ミスト供給ノズルを設け、これを所要個所に伸縮できるようにしてもよい。また、ミスト径の制御を超音波の周波数で行うものやアーク放電による制御例で説明したが、温度で制御するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のミスト装置付きキッチンシンクの一実施形態の正面断面図である。
【図2】その斜視図である。
【図3】その側面断面図である。
【図4】そのミスト発生装置の要部ブロック図である。
【図5】そのミスト発生装置のミスト発生部の変形例の要部ブロック図である。
【図6】そのミスト発生装置の他の実施形態の要部ブロック図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ミスト装置付きキッチンシンク
2 シンク
3 排水トラップ
4 スライド天板
5 ミスト発生装置
6 流し台
7 カウンタ
8 吐出口
10 シャワーカラン(ミスト供給ノズル)
50 ミスト発生部
M ミスト
S 洗浄液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
径が0.1乃至50μmの液体のミストを発生させるミスト発生部を備えたことを特徴とするミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項2】
液体のミストの温度を制御する温度制御手段を設けて温ミスト又は冷ミストを発生させることを特徴とする請求項1記載のミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項3】
有用成分を添加する添加手段を設けて有用成分を含むミストを発生することを可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載のミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項4】
液体のミストのミネラル成分を制御する不純物制御手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項5】
シンク内を換気又は乾燥する気流を発生させる気体供給手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項6】
シンク内空所にミストを到達させるミスト噴出手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のミスト装置付きキッチンシンク。
【請求項7】
シンクを封鎖する封鎖手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のミスト装置付きキッチンシンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−146420(P2007−146420A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339939(P2005−339939)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】