説明

ミニチュア電動ポンプを含むパッケージング及び小出しデバイス

本発明は、液体または半液体製品のためのパッケージング及び小出しデバイス(10)に係る。このデバイスは:しっかり接続されたライニング要素(18,20)を含むコンテナ(12)と;このライニング要素(18,20)により支持された出口部材(22)と;少なくとも一つのポンプ(24)と;を有していて、このポンプは、(i) コンテナの中の出口孔(16)と連絡し、次に、コンテナ(12)の内側と連絡する少なくとも一つの入口ダクト(26)、及び、(ii) 上記の出口部材(22)に供給する少なくとも一つの出口ダクト(28)に、接続されている。本発明によれば、ポンプ(24)の作動及びコンテナ(12)から出口部材(22)への製品の移送をコントロールするために、ポンプ(24)をコントロールするための手段(30)が、前記ライニング要素(18,20)の外側の表面(32)から作動されることが可能である。本発明の特徴は、前記ポンプ(24)が、前記ライニング要素(18,20)の中の電力供給手段(34)により電力が供給され、且つ、前記コントロール手段(30)によりコントロールされるミニチュア圧電ポンプであることにある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体または半液体製品のためのパッケージング及び小出しデバイス(dispositif de conditionnement et de distribution)に係る。
【0002】
本発明は、特に、液体または半液体製品のためのパッケージング及び小出しデバイスに係り、このパッケージング及び小出しデバイスは、液溜めと、この液溜めに固定された包装要素(element d'habillage)と、この包装要素により支持された出口部材と、少なくとも一つのポンプと、このポンプを作動させるためのコントロール手段と、を有していて、前記少なくとも一つのポンプは、第一に、前記液溜めの内側と連絡する液溜めの出口オリフィスと連絡する少なくとも一つの入口ダクトに接続され、第二に、前記出口部材に供給する少なくとも一つの出口ダクトに接続され、前記コントロール手段は、前記包装要素の外側の表面から作動され、前記ポンプの作動、及び前記液溜めから前記出口部材への製品の移送をコントロールすることが可能である。
【背景技術】
【0003】
このタイプのパッケージング・デバイスの多くの例が、知られている。
そのようなデバイスは、例えば、香水、化粧品、または、殺虫剤、清掃製品、更には消毒剤などのような活性物質の小出し(distribuer/dispensing)のために使用されている。
これらの大半は、パッケージング・デバイスであって、このパッケージング・デバイスにおいて、ポンプは手動ポンプであって、且つコントロール部材はプッシュ・ボタンからなり、このプッシュ・ボタンは、直接的にまたは関係するカムのシステムにより、ポンプを機械的に作動させる。
【0004】
文献 DE-A1-3836 290 は、上記のタイプのパッケージング・デバイスを開示していて、このパッケージング・デバイスにおいて、上記の代わりに、縦方向に作動される機械的なポンプがカムにより作動され、このカムは、電動モータにより回転される偏心により支持されている。
【0005】
従来の機械的なポンプの、そのようなモータ付きの駆動機構デバイスは、特に嵩張る。事実、包装要素が、電動モータ及びカムを収容しなければならず、且つ、それに加えて、これらの要素が、前記包装要素の中に、一定のやり方で配置されなければならない。
【0006】
そのような形態は、それ故に、パッケージング・デバイスの小型化を排除している。
【0007】
それに加えて、往復運動をする既存の機械的なポンプをモータに置き換えるための、カムを使用することは、製品が散発的なやり方でのみ小出しされることを可能にし、これは、例えば、噴霧ノズルの中を通って噴射することと相容れない。その理由は、そのようなノズルは、製品を最適にアトマイズするために、実質的に一定の圧力でガスが供給されなければならないからである。
【0008】
最後に、カムを駆動するために機械的なポンプを作動させるように構成された電動モータは、強力である必要があり、それ故に、大量の電力を消費する。
結果として、このモータのための電源は、それに応じて寸法が定められる必要があり、そしてそれ故に、特に嵩張る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第3836290号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明はそれ故に、ミニチュア化された電動ポンプを使用して、より低い電力消費で製品の均一な送出しを可能にする、パッケージング及び小出しデバイスを提案する。
【0011】
この目的のために、本発明は、それ故に、以上において説明されたタイプのパッケージング及び小出しデバイスを提案し、このデバイスの特徴は、ポンプが、包装要素の中に収容された電力供給手段により電力が供給され、且つ、コントロール手段によりコントロールされるミニチュア電動ポンプであることにある。
【0012】
本発明の他の特徴によれば:
− 前記ミニチュア電動ポンプは、圧電タイプである;
− 前記電力供給手段は、電池、特に、リチウム電池タイプのミニチュア電池を有している;
− 前記電力供給手段は、電源手段により再充電されることが可能な、蓄電池を有している;
− 前記電力供給手段は、自律性を有し、特に、光起電性のパネル、またはその代わりに、ダイナモ・タイプの電流の手動発電機を有している。
【0013】
− 前記電力供給手段は、直接的にまたは変圧器を介して電気ネットワークに接続され、特に、プラグおよび/または専用のベース・ステイションを介して、家庭用AC電源ネットワークに接続され、またはその代わりに、シガレット・ライター・タイプの出口を介して、自動車のオン・ボードDC電気ネットワークに接続され、またはその代わりに、いわゆる“USB”シリアル・コネクターを介して、パーソナル・コンピュータのシリアル周辺DC電力に接続されている供給回路に接続される。
【0014】
− 前記コントロール手段は、電力供給手段をコントロールするスイッチを有している;
− 前記コントロール手段は、スイッチを形成する電子的な回路を有していて、このスイッチは、光電電池の停止によりトリガーされる。
【0015】
− 前記液溜めは、出口オリフィスを有する少なくとも一つのネックを有していて、この出口オリフィスの中にポンプが保持され、この出口オリフィスの一方の端部は、入口ダクトを有していて、また、反対側の端部は、出口ダクトに結合するためのノズルを有している。
【0016】
− 前記包装要素は、液溜めの上に取り付けられたキャップを有している。
【0017】
− 前記液溜めは、出口オリフィスを有するノズルを有していて、この出口オリフィスは、入口ダクトの一方の端部に接続され、この出口オリフィスの反対側の端部は、ポンプの入口ノズルに接続されている。前記ポンプの反対側の端部は、出口ダクトに結合するためのノズルを有していて、前記ポンプは、前記包装要素により支持されている。
【0018】
− 前記ポンプは、前記包装要素に固定された中間要素により支持されている;
− 前記ポンプは、前記包装要素の内壁に固定されている。
【0019】
− 前記ミニチュア・ポンプは、少なくとも一つの可変ボリューム・チャンバを有していて、この可変ボリューム・チャンバに、製品が、一方向弁を形成する第一のメンブレンを介して送り込まれ、且つ、この可変ボリューム・チャンバから、製品が、一方向弁を形成する第二のメンブレンを介して放出される。前記可変ボリューム・チャンバは、少なくとも一つの固定壁、及び、チャンバのボリュームの変化を生じさせるために圧電アクチュエータにより動かされることが可能な一つの可動メンブレンを有している。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の第一の実施形態に基づくパッケージング及び小出しデバイスの断面図である。
【図2】図2は、本発明の第二の実施形態に基づくパッケージング及び小出しデバイスの断面図である。
【図3】図3は、本発明の第三の実施形態に基づくパッケージング及び小出しデバイスの断面図である。
【図4A】図4Aから4Cは、本発明の中で使用されるポンプの概略断面図であって、連続して示され、図4Aは、液体または半液体製品の静止状態で示されている。
【図4B】図4Bは、本発明の中で使用されるポンプの概略断面図であって、液体または半液体製品の吸入の状態で示されている。
【図4C】図4Cは、本発明の中で使用されるポンプの概略断面図であって、液体または半液体製品の送出しの状態で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の更なる特徴及び利点は、以下に続く詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。その理解のために、添付図面が参照される。
【0022】
以下に続く説明の中で、同一の参照符号は、同一のまたは同様な機能を実行する部品を示している。
【0023】
図1から3は、液体または半液体製品のためのパッケージング及び小出しデバイス10を示している。
【0024】
既知のやり方で、デバイス10は、製品14を収容する液溜め12を有している。液溜め12は、少なくとも一つの出口オリフィス16を有していて、また、好ましくは、空気吸入ベント17を有している。
【0025】
デバイスはまた、既知のやり方で、液溜め12に取り付けられた包装要素18,20を有している。
【0026】
例えば、図1に示されているように、液溜め12は、包装要素を形成するキャップ18により周囲を取囲まれていても良い。液溜め18は、図2及び3に示されているように、包装要素を形成するケーシング20の中に保持されていても良い。
【0027】
既知のやり方で、デバイス10は、包装要素に18または20より支持された出口部材22を有している。
【0028】
液体製品とともに使用されるとき、出口部材22は、アトマイザーを形成するノズルから構成され、このノズルは、製品が、ミストまたは微細な液滴の形態で噴射されることを可能にする。
【0029】
半液体またはクリーム状のの製品の場合には、出口部材は、例えば、製品がデバイス10から放出されて塗布されることを可能にする、ノズルまたはアプリケータから構成される。
【0030】
既知のやり方で、デバイス10は、ポンプ24を有していて、このポンプは、第一に、前記液溜めの内側12と連絡する液溜め12の出口オリフィス16に接続された、少なくとも一つの入口ダクト26に接続され、第二に、出口部材22に供給する少なくとも一つの出口ダクト28に接続されている。
【0031】
入口ダクト26は、特に、浸漬チューブ27と連絡し、この浸漬チューブは、液溜め12の内側に浸漬され、且つ、製品が液溜め12から入口ダクト26へ移送されることを可能にする。
【0032】
液溜め12はまた、関係する再均等化弁76により選択的に閉じられることが可能な、空気ベント74を有している。
【0033】
既知のやり方で、ポンプ24を作動させるためのコントロール手段30は、包装要素18または20外側の表面32から作動されることが可能であり、それにより、ポンプ24の作動をコントロールし、かくして、製品が液溜め12から出口部材22へ移送されることになる。
【0034】
従来から、そのようなパッケージング・デバイス10は、手で作動されるように構成された、実質的に縦方向に駆動される機械的なポンプ24を有している。これは、コントロール手段30を構成するプッシュ・ボタンを使用して、従来から行われていた。プッシュ・ボタンを操作することにより、製品が出口部材22から放出される。
【0035】
このデザインの弱点は、ユーザーがデバイス10から大量の製品を放出することを望む度ごとに、それが、ポンプ24が何回も駆動されることを必要とすると言うことである。
【0036】
文献 DE A1 3836 290 から知られているデザインによれば、従来のプッシュ・ボタンのコントロール手段を、機械的なポンプ24を作動させるように構成された偏心カムを回転させる電動モータからなる装置で置き換えることにより、従来技術のこの既知のデザインが改善されると言うことが提案されていた。
【0037】
このデザインは、ポンプ24の数多くの作動を可能にし、それ故に、より多い量の製品がデバイス10から放出されることを可能にすると言う利点を有しているが、しかしそれでもなお、数多くの弱点を有している。
【0038】
特に、機械的なポンプの作動は、非常に強力な電動モータの使用を必要とし、それ故に、このモータは相当な電源により、特にバッテリーにより電力が供給される必要があり、それ故に、嵩張ることが判明している。ポンプは、それ故に、最小の電力消費で作動するようにデザインされなければならず、それは、既存のポンプに、モータで駆動される駆動機構を、単純に追加することができないと言うことを意味している。
【0039】
それに加えて、機械的なポンプ24を作動させるように構成されたカム・システムを組み込むことは、このデバイスを包装要素18または20の中に非常に特殊なやり方で組み込むことを必然的に伴い、それによって、この組み込みが、使用される包装の形状を支配することになる。
【0040】
最後に、このデザインは、それを使用することが特に不快であると言う弱点を有している。その理由は、カムの往復運動が、全体のデバイス10に一連の振動を伝達し、その振動を、ユーザーが、その手の中にデバイス10を保持する際に、感じることが可能であるからである。
【0041】
本発明は、上記の弱点を有していないポンプを使用するパッケージング及び小出しデバイス10の新しいデザインを提案することにより、この弱点を克服する。
【0042】
この目的のために、本発明は、先に説明されたタイプのデバイス10を提案し、このデバイスの特徴は、ポンプ24が、ミニチュア電動ポンプ24であって、このポンプは、電力供給手段34により電力が供給され、且つコントロール手段30によりコントロールされるところにある。
【0043】
本発明の好ましい実施形態において、ミニチュア電動ポンプは、圧電タイプのポンプである。この形態は、しかしながら、本発明を限定することなく、ポンプは、ミニチュア・ピストンまたはベーン・ポンプでも良い。
【0044】
本発明の好ましい実施形態に対応するそのような圧電ポンプが、図4Aから4Cの中に概略的に示されている。
【0045】
既知のやり方で、圧電ポンプ24は、入口ノズル38及び出口ノズル40が設けられたハウジング36を有している。
【0046】
ハウジング36の内側に、可変ボリューム・チャンバ42があり、この可変ボリューム・チャンバは、少なくとも一つの固定壁34及び一つの可動メンブレン46を有していて、この可動メンブレン46は、チャンバ42のボリュームの変化を生じさせるために、圧電アクチュエータ48により動かされることが可能である。
【0047】
製品は、一方向弁を形成する第一のメンブレン50により、可変ボリューム・チャンバ42に送り込まれることが可能であり、そして、一方向弁を形成する第二のメンブレン52より、チャンバ42から放出されることが可能である。
【0048】
圧電アクチュエータ48が、定められた周波数の電流に曝されたとき、圧電アクチュエータ48は、可動メンブレン46を第一の形態(図4Bに示されている)に変形させるように移動することが可能であり、この第一の形態において、可変ボリューム・チャンバ42のボリュームが、増大され、且つ、製品が、このようにして、入口ノズル38及び第一の弁を形成するメンブレン50の中を通って送り込まれることが可能である。
【0049】
圧電アクチュエータ48は、可動メンブレン46が第二の形態を占めるように移動されることも可能であり、この第二の形態において、図4Cにより示されているように、可変ボリューム・チャンバ42のボリュームが減少する。チャンバ42の中に含まれる製品は、それ故に、第二のメンブレン52及び出口ノズル40の中を通って放出される。
【0050】
更に、そのようなポンプ24は、一般的に直列に配置された、一つまたはそれ以上のチャンバ42を有していても良い。
【0051】
本発明の正確な実現のために、好ましくは、市販されている圧電ポンプが使用され、このポンプは、例えば、且つ本発明を限定しないようなやり方で、直列に配置された二つのチャンバ42を有していて、小さいサイズ及び低い電力消費と言う利点を有している。
【0052】
このようにして、そのようなポンプは、200ミリワット未満の電力消費で、2グラムの重量に対して、最大で30ミリメータのスペースを占めることがある。
【0053】
このポンプは、100Hzの周波数の正弦波電流に曝されたとき、550ミリバール(550hPa)圧力で、毎分6ミリリットル送出しを作り出すことが可能である。
【0054】
もちろん、同様に市販されている単一のチャンバのポンプを使用することも可能である。
【0055】
ポンプ24を電気で駆動する手段34を作り出すための、様々な考えられる手立てがある。
【0056】
本発明の第一の実施形態によれば、電力供給手段34は、電池を有していて、例えば、リチウム電池タイプのミニチュア電池を有している。
【0057】
電池のそのようなタイプは、このデバイスが再充電されるようにデザインされないときに、本発明に基づくデバイス10に特に適している。そのような場合には、電池の寿命は、多かれ少なかれ、液溜め12の全体の内容物を放出するためにポンプ24により消費される全電力に対応している。
【0058】
電力供給手段34の他の実施形態によれば、図1から3に示されているように、電力供給手段34は、少なくとも一つの電力源(図示されていない)から充電可能な蓄電池を有していても良い。
【0059】
電力供給手段34の第一の実施形態によれば、この電力供給手段は、代替案として、光起電性のパネル(図示されていない)を有していても良く、この光起電性のパネルは、好ましくは、包装要素18または20の表面32の上に取り付けられ、それによって、デバイス10が使用されていないときに、蓄電池34が再充電されることを可能にする。
【0060】
電力供給手段34は、ダイナモ・タイプの電流の手動発電機(図示されていない)を有していても良く、この手動発電機は、包装要素18または20の中に組み込まれることが可能であって、蓄電池が再充電されることを可能にする。
【0061】
この場合には、蓄電池34が再充電されることを可能にするために、包装要素18または20が、発電機、及びこの発電機を作動させるための折り畳み式クランキング・ハンドルまたはトリガー(図示されていない)を収容するスペース(図示されていない)を組み込むようにデザインされなければならないと言うが理解されるだろう。
【0062】
電力供給手段の第二の実施形態によれば、この電力供給手段は、特に、既存の電気ネットワークに接続されている。
【0063】
例えば、電気ネットワークは、家庭用AC電源供給ネットワークからなる。
【0064】
この場合には、デバイス10の充電可能な蓄電池34は、充電可能な蓄電池34を前記家庭用電源ネットワークに接続された変圧器に接続することにより、再充電されることが可能である。
【0065】
この目的のために、ソケット(図示されていない)が、包装要素18または20の表面32の上に設けられ、そして、変圧器からプラグ・コネクターを受けるようにデザインされても良い。またはその代わりに、デバイス10が適切なベース・ステイションの中に受けられることを可能にするように構成された端子が、包装要素18または20の表面32の上に設けられても良い。前記ベース・ステイションそれ自体は、電源に接続された変圧器を有している。
【0066】
例えば、包装要素は、携帯電話充電ステイションに対して適合性のある端子を有していても良い。
【0067】
代替案として、電気ネットワークは、自動車DCオン・ボード電気ネットワークであっても良い。充電可能な蓄電池34は、その場合、シガレット・ライター・タイプのプラグ(図示されていない)に接続され、前記自動車のオン・ボード電気ネットワークに接続されるように構成される。
【0068】
最後に、電気ネットワークは、パーソナル・コンピュータのシリアル周辺DC電力に接続されている供給回路であっても良く、その場合には、デバイス10は、パーソナル・コンピュータの対応するUSBポートの中に挿入されるように構成された“USB”シリアル・コネクターと呼ばれるものを有していても良く、それによって、充電可能な蓄電池34が再充電されることが可能になる。
【0069】
本発明の好ましい実施形態において、図1及び2に示されているように、コントロール手段30は、電力供給手段34をコントロールするスイッチを有している。
【0070】
これは、特に、包装要素18または20の表面32から突出するプッシュ・ボタン・タイプのスイッチである。
【0071】
スイッチ30は、スピンドル33の上で摺動するように取り付けられ且つスプリング35により弾性的に戻されるプッシュ・ボタン31を有している。ボタン31は、ポンプ24の電力に接続されている供給回路を閉じるために、他の端子39と接触することが可能である端子37に固定される。
【0072】
代替案として、図3により示されているように、コントロール手段30は、電子的な回路54を有していても良い。この回路は、包装要素18または20の表面32の上に配置された光電電池56に対応するスイッチを形成する。
【0073】
デバイス10を保持しているユーザーの手による光電電池56の停止は、ポンプ24への電力に接続されているの供給をトリガーする電子的な回路54を作動させる。
【0074】
ここで当然留意すべきことは、コントロール手段30の他の形態も、本発明の範囲を限定すること無しに、考えられるということである。例えば、ボイス・コントロールまたは近接検知コントロールが考えられ、それは、肌に付けられる化粧品を容器に詰めるために使用されるデバイスの場合に、特別な利点を有していて、その場合には、ユーザーの肌の近接を検知することにより、製品14の小出しを開始させることが可能である。
【0075】
図1に示されている本発明の第一の実施形態において、液溜め12は、出口オリフィス16を有する少なくとも一つのネック58を有していて、且つその中に、ポンプ24が収容されている。
【0076】
ポンプの一方の端部60は、浸漬チューブ27に接続された入口ダクト26を有している。
【0077】
ポンプの反対側の端部62は、出口ダクト28に結合するためのノズル64を有している。
【0078】
この形態において、包装要素18は、好ましくは液溜め12の上に取り付けられたキャップから構成される。
【0079】
この形態は、例えば、透明の液溜め12がシンプルなやり方で包装されることを可能にし、それに含まれる製品14のレベルに対する視覚的なアクセスを可能にする。
【0080】
図2及び3に示された、本発明の第二の及び第三の実施形態において、液溜め12は、入口ダクト26の一方の端部68に接続されたノズル66を有している。ダクト26の反対側の端部70は、ポンプ24の入口ノズル72に接続されている。
【0081】
ポンプの反対側の端部62は、出口ダクト28に結合するためのノズル64を有していて、この出口ダクトは、それ自体として、出口部材22に結合されている。
【0082】
これらの二つの実施形態の両者において、ポンプ24は、包装要素20により支持されている。
【0083】
特に、図2に示されている本発明の第二の実施形態によれば、包装要素20は、中間要素71を受け入れ、この中間要素は、包装要素20により支持されていて、且つ少なくともポンプ24を受け入れる。
【0084】
ここで留意すべきことは、好ましくは、前記中間要素は、可能な場合には、図2に示されているように、電力供給手段34及びコントロール手段30を収容すると言うことである。
【0085】
代替案として、図3に示されている第三の実施形態によれば、ポンプ24は、例えば、閉鎖または接着された嵌合部として、包装要素20の内壁73に固定される。
【0086】
ここで留意すべきことは、この本発明の第三の実施形態において、デバイス10の内側の部品の全て、特に、電力供給手段34及びコントロール手段30は、同様にそれ自身で、包装要素20に固定され、好ましくは、直接的に固定される。
【0087】
本発明は、それ故に、小さいサイズの圧電ポンプ24を有する液体または半液体製品のためのパッケージング・デバイスを、非常にシンプルなやり方で提供することを可能にし、この圧電ポンプは、製品の最適な小出しを可能にし、それと同時に、それがミニチュア化されているために、パッケージング・スタイルの広い多様性を可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体または半液体製品のためのパッケージング及び小出しデバイス(10)であって、液溜め(12)と、出口部材(22)と、少なくとも一つのポンプ(24)と、このポンプ(24)を作動させるためのコントロール手段(30)と、を有していて、
前記液溜め(12)は、当該液溜め(12)に固定された包装要素(18,20)を有し、
前記出口部材(22)は、この包装要素(18,20)により支持され、
前記少なくとも一つのポンプ(24)は、第一に、前記液溜め(12)の内側と連絡する液溜めの出口オリフィス(16)と連絡する少なくとも一つの入口ダクト(26)に接続され、第二に、前記出口部材(22)に供給する少なくとも一つの出口ダクト(28)に接続され、
前記コントロール手段(30)は、前記包装要素(18,20)の外側の表面(32)から作動されて、前記ポンプ(24)の作動、及び、前記液溜め(12)から前記出口部材(22)への製品の移送をコントロールすることが可能であり、
また、前記ポンプは、前記包装要素(18,20)の中に収容された電力供給手段(34)により電力が供給され、且つ、前記コントロール手段(30)によりコントロールされるミニチュア電動ポンプである、
パッケージング及び小出しデバイスにおいて、
前記液溜め(12)が、前記出口オリフィス(16)を有するノズル(66)を有し、
この出口オリフィスは、前記入口ダクト(26)の一方の端部(68)に接続され、前記入口ダクトの反対側の端部(70)は、前記ポンプ(24)の入口ノズル(72)に接続され、
前記ポンプ(24)の反対側の端部(62)は、前記出口ダクト(28)に結合するためのノズル(64)を有し、
前記ポンプ(24)は、前記包装要素(20)により支持されていること、
を特徴とするパッケージング及び小出しデバイス。
【請求項2】
下記特徴を有する請求項1に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記ミニチュア電動ポンプ(24)は、圧電タイプである。
【請求項3】
下記特徴を有する請求項1または2に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記電力供給手段(34)は、電池、特に、リチウム電池タイプのミニチュア電池を有している。
【請求項4】
下記特徴を有する請求項1から3の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記電力供給手段(34)は、電源手段により再充電されることが可能な蓄電池を有している。
【請求項5】
下記特徴を有する請求項1から4の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記電力供給手段(34)は、自律性を有し、
特に、光起電性のパネルを有し、
またはその代わりに、ダイナモ・タイプの電流の手動発電機を有している。
【請求項6】
下記特徴を有する請求項4に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記電力供給手段(34)は、直接的にまたは変圧器を介して、電気ネットワークに接続され、
特に、プラグおよび/または専用のベース・ステイションを介して、家庭用AC電源ネットワークに接続され、
またはその代わりに、シガレット・ライター・タイプの出口を介して、自動車のオン・ボードDC電気ネットワークに接続され、
またはその代わりに、いわゆる“USB”シリアル・コネクターを介して、パーソナル・コンピュータのシリアル周辺DC電力に接続されている供給回路に接続されている。
【請求項7】
下記特徴を有する請求項1から6の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記コントロール手段は、当該電力供給手段(34)をコントロールするスイッチ(31,33,35,37,39)を有している。
【請求項8】
下記特徴を有する請求項1から6の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記コントロール手段(30)は、光電電池(56)の停止によりトリガーされるスイッチを形成する電子的な回路(54)を有している。
【請求項9】
下記特徴を有する請求項1から8の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記ポンプ(24)は、前記包装要素(20)に固定された中間要素(71)により支持されている。
【請求項10】
下記特徴を有する請求項8に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記ポンプ(24)は、前記包装要素(20)の内壁(73)に固定されている。
【請求項11】
下記特徴を有する請求項1から10の何れか1項に記載のパッケージング及び小出しデバイス(10)、
前記ミニチュア・ポンプ(24)は、少なくとも一つの可変ボリューム・チャンバ(42)を有していて、この可変ボリューム・チャンバに、製品が、一方向弁を形成する第一のメンブレン(50)を介して送り込まれ、また、この可変ボリューム・チャンバから、製品が、一方向弁を形成する第二のメンブレン(52)を介して放出され、
この可変ボリューム・チャンバ(42)は、少なくとも一つの固定壁(34)、及び、前記チャンバ(42)のボリュームの変化を生じさせるために、圧電アクチュエータ(48)により動かされることが可能な一つの可動メンブレン(46)を有している。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公表番号】特表2013−503789(P2013−503789A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527344(P2012−527344)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063027
【国際公開番号】WO2011/026968
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(512057312)
【氏名又は名称原語表記】MAITRISE ET INNOVATION
【住所又は居所原語表記】ZA de la Tresorerie−Rue Courtine−27100 Val de Reuil, France
【出願人】(512057323)
【氏名又は名称原語表記】ABN CONCEPT
【住所又は居所原語表記】5 rue Denis Poisson−ZAC d’Archevilliers−28000 Chartres−France
【Fターム(参考)】