ミリ波自動車用アプリケーションのために強化されたバックローブ抑制を備える基板上の三次元アレイアンテナ
【課題】ミリ波自動車用アプリケーションのために強化されたバックローブ抑制を備える基板上の三次元アンテナを提供する。
【解決手段】多層アンテナは、第1の平面に沿って配置された第1のマイクロストリップパッチ605と、前記第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置された第2のマイクロストリップパッチ610と、その中に形成されたスロット620を有するグランド平面615とを含む。多層アンテナはさらに、グランド平面615中のスロット620を介して第2のマイクロストリップパッチ610に信号を伝搬させるためのマイクロストリップ給電ライン625と、幾らかの信号を受信しその信号をグランド平面615中のスロット620に反射する、バックローブ抑制反射器630とを含んでいる。
【解決手段】多層アンテナは、第1の平面に沿って配置された第1のマイクロストリップパッチ605と、前記第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置された第2のマイクロストリップパッチ610と、その中に形成されたスロット620を有するグランド平面615とを含む。多層アンテナはさらに、グランド平面615中のスロット620を介して第2のマイクロストリップパッチ610に信号を伝搬させるためのマイクロストリップ給電ライン625と、幾らかの信号を受信しその信号をグランド平面615中のスロット620に反射する、バックローブ抑制反射器630とを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元集積化自動車レーダーおよびその製造方法に関する。さらに特定すると、本発明は、ミリ波自動車用アプリケーションのために強化されたバックローブ抑制を有する、基板上の三次元アレイアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用レーダーシステムは現在、多くの高級車に設置されている。過去数年、自動車用レーダーシステムは、自動車の速度を検出し交通状況に応じて調整するために、高度車速設定装置において使用されてきた。今日、自動車用レーダーシステムは、衝突防止のために自動車の周囲をモニタする積極的安全システムと共に使用されている。現在の自動車用レーダーシステムは、長距離用(適応走行制御および衝突警告のため)と短距離用(衝突前、衝突緩和、駐車補助、盲点検出等のため)に分けられる。2個またはそれ以上の別個のレーダーシステム、例えばそれぞれが15×15×15cmの大きさを有する、24GHzの短距離用レーダーシステムと77GHzの長距離用レーダーシステムを、長距離および短距離検出のために使用することができる。通常、自動車用レーダーシステムのフロントエンド(例えば、アンテナ、送信機および受信機)は、アレイアンテナのための8cm×11cm、3cm厚の開口を有している。
【0003】
従来の自動車用レーダーシステムは幾つかの欠点を有している。例えば、複数の従来のレーダーシステムが車両上に別個に取り付けられるので、かなりの空間が必要であり且つ無駄となることがある。それぞれのレーダーシステムを、梱包し、組立し且つ取り付けるためのコストが、レーダーシステムの追加個数によって増加する。それぞれのレーダーシステムを適正に動作させるために、それぞれのレーダーシステムの最上部に配置する材料を注意深く選択して、材料が無線周波数に透明となるようにする必要がある。複数のレーダーシステムのためのコストは、車両の前部、側部および後部において無線周波数に透明な複数の領域が必要となるために、さらに増加する。このように、レーダーシステムの数を増やすことによって、梱包、組立、設置および材料のコストが増加する。
【0004】
従って、この分野において、低コストの基板上に形成されたミリ波自動車用アプリケーションのための、コンパクトな三次元集積アレイアンテナに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、第1の平面に沿って位置する第1のマイクロストリップパッチと、第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って位置する第2のマイクロストリップパッチと、スロットを有するグランド平面とを含む、多層アンテナである。この多層アンテナはさらに、グランド平面中のスロットを通して第2のマイクロストリップパッチまで信号を伝搬するためのマイクロストリップ給電ラインと、信号を受信しその信号をグランド平面のスロットに反射するためのバックローブ抑制反射器とを含んでいる。
【0006】
本発明の構成、目的および効果は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の結合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る、低コストでコンパクトなレーダーの斜視図である。
【図2】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の接合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る、低コストでコンパクトなレーダーの上面図である。
【図3】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の接合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る低コストでコンパクトなレーダーの分解立面図である。
【図4】プリント回路基板(PCB)上に形成された、本発明の一実施形態に係るレーダーの3−D集積化されたデュアル−バンドRFフロントエンドの断面図である。
【図5】第2の層がPCB上に直接マウントされ、且つ、パッケージングされたT/Rモジュールが第2の層の底面にフリップチップマウントされた、本発明の一実施形態に係るレーダーの3−D集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図である。
【図6】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの側面図である。
【図7】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの上面斜視図である。
【図8】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの底面斜視図である。
【図9A】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図9B】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図9C】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図10】本発明の一実施形態に係る図6のアンテナの層構造を示す図である。
【図11A】0.4mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図11B】0.8mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図11C】基板のキャビティ内に位置する、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図12】マイクロストリップ給電ラインが、0.4mmと0.8mm厚さの図11Aおよび図11BのLCP基板と、図11Cに示すフリースペース内に埋め込まれた場合の、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの挿入損失を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態に従って空洞が異なるサイズで基板内に形成された場合の、マイクロストリップ給電ラインの損失における削減と、基板即ち表面モードの削減とを示すグラフである。
【図14】送信アンテナ(Tx)と受信アンテナ(Rx)を有する、本発明の一実施形態に係るアンテナアレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の種々の特徴の実施形態を実現する装置、システムおよび方法を、以下に、図面を参照して説明する。以下の図面およびそれに関連する記載は、本発明の幾つかの実施形態を説明するために提供されたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。参照番号は、参照された要素間の対応を示すために、図面全体に渡って再使用される。この開示の目的のために、用語“パッチ”は、用語“アンテナ”と同義語として使用される。
【0009】
図1、2および3は、本発明の一実施形態に係る低コストでコンパクトなレーダー100の斜視図、上面図および分解立面図であり、低コストコンパクトレーダー100は、共通のグランド平面120上に配置された少なくとも2個の結合層106および107で形成されたデュアルボンドアレイ105を有する、三次元集積化構造を使用している。デュアルボンドアレイ105は、第1の層106(例えば、最上層または上部層)と第2の層107(例えば、下層)を含んでいる。一実施形態では、第1の層106と第2の層107は共に結合され、それぞれ約4ミルの厚さを有している。第1の層106と第2の層107を、液晶ポリマー(LCP)、低温同時焼成セラミック(LTCC)、パリレンN誘電体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)セラミック、PTFEグラスファイバ材料または、多層構造を形成するために積層化することが可能な薄い(厚さ約2〜4ミル)金属化層を形成する、その他全ての材料で形成することができる。レーダー100は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、ミドルウエア、マイクロコードまたはそれらの組合せで実現される。1個またはそれ以上の素子を、再構成しおよび/または結合することができ、さらに、他のレーダーを、本発明の精神および範囲を維持しながらレーダー100に代わって用いることもできる。さらに、本発明の精神および範囲を維持しながら、レーダー100に素子を追加し、且つ、レーダー100から取り除くことができる。
【0010】
第1の層106は、24GHz動作に対して直列マイクロストリップアレイ110を有している。パッチアレイ110は一個またはそれ以上の孔あきパッチ111(即ち、アンテナ)を含み、それぞれの孔即ち開口112は約1.4ミリメートル四方の開口であり、第2の層107に或いはその上に位置する77GHzパッチ113(即ち、アンテナ)を見えるようにしている。この第2の層107は、77GHz動作に対して直列のパッチアレイ115を有している。77GHz直列マイクロストリップアレイ115は第2の層107上に印刷することができる。一実施形態では、それぞれの孔あきパッチ111は約3.6mm角であり、それぞれのパッチ113は約1.2mm角である。パッチ111は、コネクタ114を介して互いに接続されている。それぞれの開口112は、パッチ111と113の放射性能に小さな影響しか与えないように、最適化されている。
【0011】
グレーティングローブが存在しないことおよびサイドローブのレベルが低いことを確実にするために、第1のパッチアレイ110と第2のパッチアレイ115間の間隔を、λ0/2とし、ここで、λ0は、24GHzと77GHzそれぞれの自由空間波長である。2個の周波数間の比(77/24≒3)に基づいて、1個の24GHzパッチ111の内部、即ちその外側境界内に、4個の77GHzパッチ113が配置されている。さらに、2個の77GHzパッチ113が、2個の隣接する24GHzパッチ111間に配置されている。
【0012】
図4は、本発明の一実施形態に従って印刷回路基板(PCB)上に形成された、レーダーの3次元集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図である。一実施形態では、パッケージ層108はPCB109上に形成される。パッケージ層108はLCPで形成され、T/Rモジュール141をパッケージするために使用される。例えば、パッケージ層108は、T/Rモジュール141を保持するための空洞140を有していても良い。さらに、IFフィルタをパッケージ層108中に埋め込み或いはこの層上に形成しても良い。一実施形態では、T/Rモジュール141は両方の或いは複数の周波数に対して用いることができる。
【0013】
第2の層107を77GHzアレイ113とT/Rモジュールグランド120との間に形成しても良い。第2のパッチ113のアレイは、第2の層107の最上部に或いはその一部に形成される。マイクロストリップフィード122は第2のパッチ113のアレイをT/Rモジュール141に接続する。マイクロストリップフィード122は第2のビア124を介してT/Rモジュール141に移行される。第1の層106はマイクロストリップフィード122および/または第2の層107の最上部に形成されても良い。第1の孔あきパッチ111(例えば、24GHzパッチ)のアレイが第1の層106の最上部またはその一部に形成される。第1の層106上の多数の孔112は、比較的障害の無い放射を第2のパッチ113(即ち、77GHzパッチ)から通過させる。一実施形態では、それぞれの孔112はホーンの形状をした開口(即ち、ホーンの下側の部分の円周が上側の部分よりも小さい)であって、これは各パッチ113の放射性能を向上させる。マイクロストリップフィード121は、第1のパッチ111のアレイをT/Rモジュール141に接続する。マイクロストリップフィード121は第1のビア123を通ってT/Rモジュール141に移行し、且つ、第1の層106上に、或いはその一部として形成されうる。第1の層106は、24GHzの一連のパッチアレイ110とマイクロストリップフィード121を含んでいても良い。マイクロストリップフィード121とマイクロストリップフィード122は、フィード接続体またはラインのネットワークを含んでいても良い。
【0014】
第1の層106は一個またはそれ以上のマイクロストリップフィード121を有し、第2の層107は一個またはそれ以上のマイクロストリップフィード122を有している。マイクロストリップフィード121と122は、それぞれ、第1および第2の層106および107への接続体として使用される。一実施形態では、パッチアレイ110と115は、マイクロストリップパッチアンテナから成っている。
【0015】
複数のチップおよび/または部品160(例えば、2個のシリコン−ゲルマニウム(SiGe)BiCMOSチップ)を、PCB109の底面119上にマウントすることができる。複数のチップおよび/または部品160は、以下の1個またはそれ以上を含みうる。即ち、デジタル信号処理装置(DSP)、デジタル時計、温度制御装置、メモリ、マイクロプロセッサ、ダイナミックリンクライブラリ、DCポート、データポート、電圧制御発振器、PLL等。複数のチップおよび/または部品160は、無線リンクを介して、またはコネクタ、トレースまたはPCB109上のワイヤを介して、互いに接続されていても良い。T/Rモジュール141からの出力信号170(例えば、デジタル、DC、IFまたはRF信号)は、貫通ビア165を使用して(または、無線接続で)複数のチップおよび/または部品160に直接接続するようにしても良い。
【0016】
T/Rモジュール141は、第2の層107の底面上にフリップチップボンドまたはマウントされていても良い。フリップチップ移行は、従来のワイヤボンドに比べて、寄生インダクタンスが著しく小さく且つ低損失である。複数の熱ビア162が直接T/Rモジュール141に接続され、第1および第2の層106と107を通過している。複数の熱ビア162は、T/Rモジュール141から熱を取り除くために使用され、その熱を、第1の層106の最上面116上に位置する熱遮断領域163に転送する。
【0017】
図5は、レーダー200の3−D集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図であり、本発明の他の実施形態に従って第2の層107は直接PCB109に接続され、且つ、パッケージングされたT/Rモジュール141は第2の層107の底面117にフリップチップマウントされている。パッケージングされたT/Rモジュール141からの出力信号170(例えば、デジタル、DC、IFまたはRF信号)を、ワイヤボンド166を用いて(或いは、無線接続によって)複数のチップおよび/または部品160に直接接続することができる。この実施形態において、T/Rモジュール141は予めパッケージされており、そのため追加のLCP層(例えば、図4の108)は必要ではない。
【0018】
図6,7および8は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る多層アンテナ600の側面図、上面斜視図および底面斜視図である。この多層アンテナ600は、2個のマイクロストリップパッチ605および610、グランド平面615、グランド平面615中の開口即ちスロット620、マイクロストリップ給電ライン625および3−D集積化構造のためのバックローブ抑制反射器630を有している。一実施形態において、2個のマイクロストリップパッチ605および610、グランド平面615、マイクロストリップ給電ライン625およびバックローブ抑制反射器630は、全てが互いに離れており、互いに異なる平行平面上に配置されている。第1のマイクロストリップパッチ605は、積層パッチ605として言及されても良く、第2のマイクロストリップパッチ610は主放射パッチ610として言及されても良い。第1のマイクロストリップパッチ605は第1の平面に沿って配置され、第2のマイクロストリップパッチ610は、第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置しても良い。一実施形態では、開口即ちスリット620はエッチング処理によって形成される。図1,2および3に示すパッチは、図6,7および8に示すパッチと同様に構成することができる。多層アンテナ600は、従来のアンテナと比べてより広い動作バンド幅と、より高いゲインおよび低いバックサイド放射を達成することができる。
【0019】
マイクロストリップ給電ライン625は、グランド平面615中の開口620を介して、信号を、信号を伝送するために使用される主放射パッチ610に伝搬させる。積層パッチ605は、主放射パッチ610のビームを方向付けるために使用される。一実施形態では、2個のマイクロストリップパッチ605および610は、直接接続とは反対に、グランド平面615中の開口620を介してスロット給電され、その結果としてより広い即ち長いバンド幅を生じる。積層パッチ605は主放射パッチ610の上方に或いはその上に配置され、多層アンテナアレイ600のゲインとバンド幅を向上させる。一実施形態では、積層パッチ605はヤギーウダアンテナの平面版であり、導波器として作用する。一実施形態では、積層パッチ605は主放射パッチ610に取り付けられ或いは貼り付けられている。
【0020】
バックローブ抑制反射器630は、マイクロストリップ給電ライン625とグランド平面615中の開口620の下方に配置されている。バックローブ抑制反射器630は共鳴ダイポールとして設計されており、2次反射器として作用し、アンテナ600の背面側で伝送されるエネルギーに連結し、このエネルギーをアンテナ600の前面側に再伝送する。バックローブ抑制反射器630の長さは、共鳴周波数の波長の約半分である。主放射パッチ610とバックローブ抑制反射器630間の距離Dは、再伝送されたエネルギーがバックサイド放射と180度位相がずれ、従ってそれを打ち消すような値を有している。バックローブ抑制反射器630は、アンテナ600の前後電界比(即ち、前方の代わりに後方に伝送されたことによって、どの程度のエネルギーが浪費されたか)を向上させ、且つ、開口効率を大きく向上させる。即ち、開口効率は60%向上し、全体の開口領域は、5.5cm×5.5cmサイズまたは6cm×6cmサイズにまで減少する。開口領域が減少したことによって、材料が減少し、パッケージおよび組立コストが減少する。バックローブ抑制反射器630はさらに、2個のマイクロストリップパッチ605および610によって生成される放射を減少し或いは抑制する。
【0021】
図9A,9Bおよび9Cは、本発明の一実施形態に係る多層アンテナ600の効率の向上を示すシミュレーショングラフである。多層アンテナ600は8%バンド幅を生成し、これは、77GHz−81GHz広帯域自動車レーダーに必要とされる5%を上回っている。多層アンテナ600はさらに、6.7dBゲインと24.5dBの前後電界比を生成する。
【0022】
図10は、本発明の一実施形態に係る図6のアンテナ600の複数の層を示す。アンテナ600は、基板607、611,618および635(例えば、LCP)と、接着材料609、614および616(例えば、Pre3098)を含むことができる。一例として、LCPおよびPre3098は、コネチカット州ロジャーに位置するRogers Corporationによって製造される製品であっても良い。基板607、611、618および635は高い周波数において低損失であり、銅材料によって被覆することも可能で、多層に積層することも可能で、さらに、広い温度範囲(例えば、−40℃から+125℃)で優れた効率を維持することができる。
【0023】
マイクロストリップパッチ605は基板607の最も上部の表面606上に取り付けられ或いは形成される。一実施形態では、基板607は2ミルの厚さを有している。マイクロストリップパッチ610は、基板611の最も上部の表面608上に取り付けられあるいは形成されている。一実施形態では、基板611は厚さ2ミルを有する。接着材料609が、基板607と基板611間に配置される。一実施形態では、接着材料609は2ミルの厚さを有している。
【0024】
グランド平面615は、基板618の上面619上に取り付けられ或いは形成されている。一実施形態では、基板618は4ミルの厚さを有している。接着材料614は、基板611と基板618間に配置される。一実施形態では、接着材料614は2ミルの厚さを有している。マイクロストリップ給電ライン625は、基板618の底面に取り付けられ或いは形成されている。
【0025】
一実施形態において、基板635は30ミルの厚さを有している。一実施形態において、基板635は少なくとも12ミルの空洞636を有している(同様に、図11C参照)。マイクロストリップ給電ライン625は空洞636中に適合し、基板635に取り付けられている。接着材料616が基板618と基板635との間に配置されている。一実施形態では、接着材料616は2ミルの厚さを有している。バックローブ抑制反射器630は、基板635の底面上に取り付けられ或いは形成されている。空洞636は、高いアンテナ効率を達成するために、マイクロストリップ給電ライン625の損失を減少させる。さらに、空洞636は、基板635に何らかの方法で生成される基板即ち表面モードの抑制に有用である。
【0026】
図11Aは、0.4mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。図11Bは、0.8mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。図11Cは、基板635の空洞636内に配置された、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。
【0027】
図12は、マイクロストリップ給電ライン625が図11Aと11Bの0.4mmおよび0.8mm厚さのLCP基板に埋め込まれ、且つ、図11Cに示すように自由空間内にある場合の、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の挿入損失を示すグラフである。マイクロストリップ給電ライン625上に基板618を追加することは、マイクロストリップ給電ライン625の損失を増加させる。さらに、マイクロストリップ給電ライン625が0.8mm厚さのLCP基板に埋め込まれた場合、図11に示すリップルが、シミュレーション応答上に形成される。このリップルは表面波モードに基づいており、表面波は基板635の厚さ故に構造中を伝搬する。
【0028】
図13は、マイクロストリップ給電ライン625の損失における減少と、本発明の一実施形態に従って、空洞636が異なる大きさに形成された場合の基板即ち表面モードの減少を示すグラフである。図示するように、空洞636は0.3mmと0.7mmとの間の高さを有することができる。空洞636は、基板635においてマイクロストリップ給電ライン625と基板または表面モードの損失を減少させる。一実施形態において、空洞636は少なくとも0.3mmの高さを有している。
【0029】
図14は、送信アンテナ(Tx)1405と受信アンテナ(Rx)1410を有する、本発明の一実施形態に係るアンテナアレイ1400を示す。一実施形態において、送信アンテナは、それぞれが30アンテナ素子を有する4個の列を有し、受信アンテナはそれぞれが30アンテナ素子を有する16個の列を有する。
【0030】
当業者であれば、ここに開示した事例に関連して記載した、図示する種々の論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズムの段階が、電子的ハードウエア、コンピュータソフトウエアまたはこれらの組合せによって実現し得ることを理解することができる。このハードウエアとソフトウエアの互換性を明瞭に示すために、図示した種々の部品、ブロック、回路および段階は、上記においては、その機能に関して一般的に記載されている。このような機能がハードウエアまたはソフトウエアの何れで実現できるかは、個々の応用およびシステム全体に課せられた設計上の制約に依存する。熟練者であれば、記載された機能をそれぞれ個々の応用に対して種々の方法で実現することが可能であるが、このような実現の決断は、開示された装置および方法の範囲からの離脱を生じるものとして解釈されるべきではない。
【0031】
此処に開示した事例に関連して、図示する種々の論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号処理装置(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理回路、ディスクリートハードウエア部品、または、此処に記載する機能を実行するために設計されたそれらの全ての組合せによって、実現され或いは実施される。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであっても良いが、しかしその代わりに、このプロセッサは全ての従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシンであっても良い。プロセッサはさらに、計算装置、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結する1個またはそれ以上のマイクロプロセッサ、またはその他のこのような構成、の組合せによって実現が可能である。
【0032】
此処に記載した事例に関連する方法またはアルゴリズムの各段階は、ハードウエア、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュールまたはこの2つの組合せによって、直接的に実現される。ソフトウエアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスター、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、またはこの技術分野で既知の全ての記憶媒体中に、格納することができる。典型的な記憶媒体をプロセッサに接続して、このプロセッサが記憶媒体から情報を読み出し且つ情報を書き込むようにすることができる。別の方法として、記憶媒体をプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)中に設けても良い。このASICは無線モデム中に設けても良い。別の方法として、プロセッサと記憶媒体を無線モデム中に個別の部品として設けることもできる。
【0033】
開示された事例についての上記の説明は、当業者が、開示された方法および装置を製造し或いは利用することを可能とするために、提供されている。これらの事例に対する種々の変更は、当業者にとって明白であり、此処に定義した原理は、開示された方法および装置の精神または範囲を離れることなく他の事例に適用することができる。記載された実施例は、全ての点で説明のためであって限定のためではないと考えるべきであり、従って、本発明の範囲は、上記の記載によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲に等価な意味および範囲内に入る全ての変更は、その範囲内であるとして受け入れるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元集積化自動車レーダーおよびその製造方法に関する。さらに特定すると、本発明は、ミリ波自動車用アプリケーションのために強化されたバックローブ抑制を有する、基板上の三次元アレイアンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車用レーダーシステムは現在、多くの高級車に設置されている。過去数年、自動車用レーダーシステムは、自動車の速度を検出し交通状況に応じて調整するために、高度車速設定装置において使用されてきた。今日、自動車用レーダーシステムは、衝突防止のために自動車の周囲をモニタする積極的安全システムと共に使用されている。現在の自動車用レーダーシステムは、長距離用(適応走行制御および衝突警告のため)と短距離用(衝突前、衝突緩和、駐車補助、盲点検出等のため)に分けられる。2個またはそれ以上の別個のレーダーシステム、例えばそれぞれが15×15×15cmの大きさを有する、24GHzの短距離用レーダーシステムと77GHzの長距離用レーダーシステムを、長距離および短距離検出のために使用することができる。通常、自動車用レーダーシステムのフロントエンド(例えば、アンテナ、送信機および受信機)は、アレイアンテナのための8cm×11cm、3cm厚の開口を有している。
【0003】
従来の自動車用レーダーシステムは幾つかの欠点を有している。例えば、複数の従来のレーダーシステムが車両上に別個に取り付けられるので、かなりの空間が必要であり且つ無駄となることがある。それぞれのレーダーシステムを、梱包し、組立し且つ取り付けるためのコストが、レーダーシステムの追加個数によって増加する。それぞれのレーダーシステムを適正に動作させるために、それぞれのレーダーシステムの最上部に配置する材料を注意深く選択して、材料が無線周波数に透明となるようにする必要がある。複数のレーダーシステムのためのコストは、車両の前部、側部および後部において無線周波数に透明な複数の領域が必要となるために、さらに増加する。このように、レーダーシステムの数を増やすことによって、梱包、組立、設置および材料のコストが増加する。
【0004】
従って、この分野において、低コストの基板上に形成されたミリ波自動車用アプリケーションのための、コンパクトな三次元集積アレイアンテナに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、第1の平面に沿って位置する第1のマイクロストリップパッチと、第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って位置する第2のマイクロストリップパッチと、スロットを有するグランド平面とを含む、多層アンテナである。この多層アンテナはさらに、グランド平面中のスロットを通して第2のマイクロストリップパッチまで信号を伝搬するためのマイクロストリップ給電ラインと、信号を受信しその信号をグランド平面のスロットに反射するためのバックローブ抑制反射器とを含んでいる。
【0006】
本発明の構成、目的および効果は、添付の図面を参照して、以下の詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の結合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る、低コストでコンパクトなレーダーの斜視図である。
【図2】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の接合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る、低コストでコンパクトなレーダーの上面図である。
【図3】共通のグランド平面上に位置する少なくとも2個の接合層で形成されたデュアルバンドアレイを有する三次元(3−D)集積構造を用いた、本発明の一実施形態に係る低コストでコンパクトなレーダーの分解立面図である。
【図4】プリント回路基板(PCB)上に形成された、本発明の一実施形態に係るレーダーの3−D集積化されたデュアル−バンドRFフロントエンドの断面図である。
【図5】第2の層がPCB上に直接マウントされ、且つ、パッケージングされたT/Rモジュールが第2の層の底面にフリップチップマウントされた、本発明の一実施形態に係るレーダーの3−D集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図である。
【図6】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの側面図である。
【図7】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの上面斜視図である。
【図8】3−D集積化構造のために、2個のマイクロストリップ、グランド平面、グランド平面中の開口即ちスロット、マイクロストリップ給電ラインおよびバックローブ抑制反射器を有する、本発明の一実施形態に係る多層アンテナアレイの底面斜視図である。
【図9A】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図9B】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図9C】本発明の一実施形態に係る多層アンテナの改良された性能を示すシミュレーショングラフである。
【図10】本発明の一実施形態に係る図6のアンテナの層構造を示す図である。
【図11A】0.4mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図11B】0.8mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図11C】基板のキャビティ内に位置する、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの斜視図である。
【図12】マイクロストリップ給電ラインが、0.4mmと0.8mm厚さの図11Aおよび図11BのLCP基板と、図11Cに示すフリースペース内に埋め込まれた場合の、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ラインの挿入損失を示すグラフである。
【図13】本発明の一実施形態に従って空洞が異なるサイズで基板内に形成された場合の、マイクロストリップ給電ラインの損失における削減と、基板即ち表面モードの削減とを示すグラフである。
【図14】送信アンテナ(Tx)と受信アンテナ(Rx)を有する、本発明の一実施形態に係るアンテナアレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の種々の特徴の実施形態を実現する装置、システムおよび方法を、以下に、図面を参照して説明する。以下の図面およびそれに関連する記載は、本発明の幾つかの実施形態を説明するために提供されたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。参照番号は、参照された要素間の対応を示すために、図面全体に渡って再使用される。この開示の目的のために、用語“パッチ”は、用語“アンテナ”と同義語として使用される。
【0009】
図1、2および3は、本発明の一実施形態に係る低コストでコンパクトなレーダー100の斜視図、上面図および分解立面図であり、低コストコンパクトレーダー100は、共通のグランド平面120上に配置された少なくとも2個の結合層106および107で形成されたデュアルボンドアレイ105を有する、三次元集積化構造を使用している。デュアルボンドアレイ105は、第1の層106(例えば、最上層または上部層)と第2の層107(例えば、下層)を含んでいる。一実施形態では、第1の層106と第2の層107は共に結合され、それぞれ約4ミルの厚さを有している。第1の層106と第2の層107を、液晶ポリマー(LCP)、低温同時焼成セラミック(LTCC)、パリレンN誘電体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)セラミック、PTFEグラスファイバ材料または、多層構造を形成するために積層化することが可能な薄い(厚さ約2〜4ミル)金属化層を形成する、その他全ての材料で形成することができる。レーダー100は、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、ミドルウエア、マイクロコードまたはそれらの組合せで実現される。1個またはそれ以上の素子を、再構成しおよび/または結合することができ、さらに、他のレーダーを、本発明の精神および範囲を維持しながらレーダー100に代わって用いることもできる。さらに、本発明の精神および範囲を維持しながら、レーダー100に素子を追加し、且つ、レーダー100から取り除くことができる。
【0010】
第1の層106は、24GHz動作に対して直列マイクロストリップアレイ110を有している。パッチアレイ110は一個またはそれ以上の孔あきパッチ111(即ち、アンテナ)を含み、それぞれの孔即ち開口112は約1.4ミリメートル四方の開口であり、第2の層107に或いはその上に位置する77GHzパッチ113(即ち、アンテナ)を見えるようにしている。この第2の層107は、77GHz動作に対して直列のパッチアレイ115を有している。77GHz直列マイクロストリップアレイ115は第2の層107上に印刷することができる。一実施形態では、それぞれの孔あきパッチ111は約3.6mm角であり、それぞれのパッチ113は約1.2mm角である。パッチ111は、コネクタ114を介して互いに接続されている。それぞれの開口112は、パッチ111と113の放射性能に小さな影響しか与えないように、最適化されている。
【0011】
グレーティングローブが存在しないことおよびサイドローブのレベルが低いことを確実にするために、第1のパッチアレイ110と第2のパッチアレイ115間の間隔を、λ0/2とし、ここで、λ0は、24GHzと77GHzそれぞれの自由空間波長である。2個の周波数間の比(77/24≒3)に基づいて、1個の24GHzパッチ111の内部、即ちその外側境界内に、4個の77GHzパッチ113が配置されている。さらに、2個の77GHzパッチ113が、2個の隣接する24GHzパッチ111間に配置されている。
【0012】
図4は、本発明の一実施形態に従って印刷回路基板(PCB)上に形成された、レーダーの3次元集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図である。一実施形態では、パッケージ層108はPCB109上に形成される。パッケージ層108はLCPで形成され、T/Rモジュール141をパッケージするために使用される。例えば、パッケージ層108は、T/Rモジュール141を保持するための空洞140を有していても良い。さらに、IFフィルタをパッケージ層108中に埋め込み或いはこの層上に形成しても良い。一実施形態では、T/Rモジュール141は両方の或いは複数の周波数に対して用いることができる。
【0013】
第2の層107を77GHzアレイ113とT/Rモジュールグランド120との間に形成しても良い。第2のパッチ113のアレイは、第2の層107の最上部に或いはその一部に形成される。マイクロストリップフィード122は第2のパッチ113のアレイをT/Rモジュール141に接続する。マイクロストリップフィード122は第2のビア124を介してT/Rモジュール141に移行される。第1の層106はマイクロストリップフィード122および/または第2の層107の最上部に形成されても良い。第1の孔あきパッチ111(例えば、24GHzパッチ)のアレイが第1の層106の最上部またはその一部に形成される。第1の層106上の多数の孔112は、比較的障害の無い放射を第2のパッチ113(即ち、77GHzパッチ)から通過させる。一実施形態では、それぞれの孔112はホーンの形状をした開口(即ち、ホーンの下側の部分の円周が上側の部分よりも小さい)であって、これは各パッチ113の放射性能を向上させる。マイクロストリップフィード121は、第1のパッチ111のアレイをT/Rモジュール141に接続する。マイクロストリップフィード121は第1のビア123を通ってT/Rモジュール141に移行し、且つ、第1の層106上に、或いはその一部として形成されうる。第1の層106は、24GHzの一連のパッチアレイ110とマイクロストリップフィード121を含んでいても良い。マイクロストリップフィード121とマイクロストリップフィード122は、フィード接続体またはラインのネットワークを含んでいても良い。
【0014】
第1の層106は一個またはそれ以上のマイクロストリップフィード121を有し、第2の層107は一個またはそれ以上のマイクロストリップフィード122を有している。マイクロストリップフィード121と122は、それぞれ、第1および第2の層106および107への接続体として使用される。一実施形態では、パッチアレイ110と115は、マイクロストリップパッチアンテナから成っている。
【0015】
複数のチップおよび/または部品160(例えば、2個のシリコン−ゲルマニウム(SiGe)BiCMOSチップ)を、PCB109の底面119上にマウントすることができる。複数のチップおよび/または部品160は、以下の1個またはそれ以上を含みうる。即ち、デジタル信号処理装置(DSP)、デジタル時計、温度制御装置、メモリ、マイクロプロセッサ、ダイナミックリンクライブラリ、DCポート、データポート、電圧制御発振器、PLL等。複数のチップおよび/または部品160は、無線リンクを介して、またはコネクタ、トレースまたはPCB109上のワイヤを介して、互いに接続されていても良い。T/Rモジュール141からの出力信号170(例えば、デジタル、DC、IFまたはRF信号)は、貫通ビア165を使用して(または、無線接続で)複数のチップおよび/または部品160に直接接続するようにしても良い。
【0016】
T/Rモジュール141は、第2の層107の底面上にフリップチップボンドまたはマウントされていても良い。フリップチップ移行は、従来のワイヤボンドに比べて、寄生インダクタンスが著しく小さく且つ低損失である。複数の熱ビア162が直接T/Rモジュール141に接続され、第1および第2の層106と107を通過している。複数の熱ビア162は、T/Rモジュール141から熱を取り除くために使用され、その熱を、第1の層106の最上面116上に位置する熱遮断領域163に転送する。
【0017】
図5は、レーダー200の3−D集積化デュアルバンドRFフロントエンドの断面図であり、本発明の他の実施形態に従って第2の層107は直接PCB109に接続され、且つ、パッケージングされたT/Rモジュール141は第2の層107の底面117にフリップチップマウントされている。パッケージングされたT/Rモジュール141からの出力信号170(例えば、デジタル、DC、IFまたはRF信号)を、ワイヤボンド166を用いて(或いは、無線接続によって)複数のチップおよび/または部品160に直接接続することができる。この実施形態において、T/Rモジュール141は予めパッケージされており、そのため追加のLCP層(例えば、図4の108)は必要ではない。
【0018】
図6,7および8は、それぞれ、本発明の一実施形態に係る多層アンテナ600の側面図、上面斜視図および底面斜視図である。この多層アンテナ600は、2個のマイクロストリップパッチ605および610、グランド平面615、グランド平面615中の開口即ちスロット620、マイクロストリップ給電ライン625および3−D集積化構造のためのバックローブ抑制反射器630を有している。一実施形態において、2個のマイクロストリップパッチ605および610、グランド平面615、マイクロストリップ給電ライン625およびバックローブ抑制反射器630は、全てが互いに離れており、互いに異なる平行平面上に配置されている。第1のマイクロストリップパッチ605は、積層パッチ605として言及されても良く、第2のマイクロストリップパッチ610は主放射パッチ610として言及されても良い。第1のマイクロストリップパッチ605は第1の平面に沿って配置され、第2のマイクロストリップパッチ610は、第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置しても良い。一実施形態では、開口即ちスリット620はエッチング処理によって形成される。図1,2および3に示すパッチは、図6,7および8に示すパッチと同様に構成することができる。多層アンテナ600は、従来のアンテナと比べてより広い動作バンド幅と、より高いゲインおよび低いバックサイド放射を達成することができる。
【0019】
マイクロストリップ給電ライン625は、グランド平面615中の開口620を介して、信号を、信号を伝送するために使用される主放射パッチ610に伝搬させる。積層パッチ605は、主放射パッチ610のビームを方向付けるために使用される。一実施形態では、2個のマイクロストリップパッチ605および610は、直接接続とは反対に、グランド平面615中の開口620を介してスロット給電され、その結果としてより広い即ち長いバンド幅を生じる。積層パッチ605は主放射パッチ610の上方に或いはその上に配置され、多層アンテナアレイ600のゲインとバンド幅を向上させる。一実施形態では、積層パッチ605はヤギーウダアンテナの平面版であり、導波器として作用する。一実施形態では、積層パッチ605は主放射パッチ610に取り付けられ或いは貼り付けられている。
【0020】
バックローブ抑制反射器630は、マイクロストリップ給電ライン625とグランド平面615中の開口620の下方に配置されている。バックローブ抑制反射器630は共鳴ダイポールとして設計されており、2次反射器として作用し、アンテナ600の背面側で伝送されるエネルギーに連結し、このエネルギーをアンテナ600の前面側に再伝送する。バックローブ抑制反射器630の長さは、共鳴周波数の波長の約半分である。主放射パッチ610とバックローブ抑制反射器630間の距離Dは、再伝送されたエネルギーがバックサイド放射と180度位相がずれ、従ってそれを打ち消すような値を有している。バックローブ抑制反射器630は、アンテナ600の前後電界比(即ち、前方の代わりに後方に伝送されたことによって、どの程度のエネルギーが浪費されたか)を向上させ、且つ、開口効率を大きく向上させる。即ち、開口効率は60%向上し、全体の開口領域は、5.5cm×5.5cmサイズまたは6cm×6cmサイズにまで減少する。開口領域が減少したことによって、材料が減少し、パッケージおよび組立コストが減少する。バックローブ抑制反射器630はさらに、2個のマイクロストリップパッチ605および610によって生成される放射を減少し或いは抑制する。
【0021】
図9A,9Bおよび9Cは、本発明の一実施形態に係る多層アンテナ600の効率の向上を示すシミュレーショングラフである。多層アンテナ600は8%バンド幅を生成し、これは、77GHz−81GHz広帯域自動車レーダーに必要とされる5%を上回っている。多層アンテナ600はさらに、6.7dBゲインと24.5dBの前後電界比を生成する。
【0022】
図10は、本発明の一実施形態に係る図6のアンテナ600の複数の層を示す。アンテナ600は、基板607、611,618および635(例えば、LCP)と、接着材料609、614および616(例えば、Pre3098)を含むことができる。一例として、LCPおよびPre3098は、コネチカット州ロジャーに位置するRogers Corporationによって製造される製品であっても良い。基板607、611、618および635は高い周波数において低損失であり、銅材料によって被覆することも可能で、多層に積層することも可能で、さらに、広い温度範囲(例えば、−40℃から+125℃)で優れた効率を維持することができる。
【0023】
マイクロストリップパッチ605は基板607の最も上部の表面606上に取り付けられ或いは形成される。一実施形態では、基板607は2ミルの厚さを有している。マイクロストリップパッチ610は、基板611の最も上部の表面608上に取り付けられあるいは形成されている。一実施形態では、基板611は厚さ2ミルを有する。接着材料609が、基板607と基板611間に配置される。一実施形態では、接着材料609は2ミルの厚さを有している。
【0024】
グランド平面615は、基板618の上面619上に取り付けられ或いは形成されている。一実施形態では、基板618は4ミルの厚さを有している。接着材料614は、基板611と基板618間に配置される。一実施形態では、接着材料614は2ミルの厚さを有している。マイクロストリップ給電ライン625は、基板618の底面に取り付けられ或いは形成されている。
【0025】
一実施形態において、基板635は30ミルの厚さを有している。一実施形態において、基板635は少なくとも12ミルの空洞636を有している(同様に、図11C参照)。マイクロストリップ給電ライン625は空洞636中に適合し、基板635に取り付けられている。接着材料616が基板618と基板635との間に配置されている。一実施形態では、接着材料616は2ミルの厚さを有している。バックローブ抑制反射器630は、基板635の底面上に取り付けられ或いは形成されている。空洞636は、高いアンテナ効率を達成するために、マイクロストリップ給電ライン625の損失を減少させる。さらに、空洞636は、基板635に何らかの方法で生成される基板即ち表面モードの抑制に有用である。
【0026】
図11Aは、0.4mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。図11Bは、0.8mmLCP基板に埋め込まれた、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。図11Cは、基板635の空洞636内に配置された、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の斜視図である。
【0027】
図12は、マイクロストリップ給電ライン625が図11Aと11Bの0.4mmおよび0.8mm厚さのLCP基板に埋め込まれ、且つ、図11Cに示すように自由空間内にある場合の、本発明の一実施形態に係るマイクロストリップ給電ライン625の挿入損失を示すグラフである。マイクロストリップ給電ライン625上に基板618を追加することは、マイクロストリップ給電ライン625の損失を増加させる。さらに、マイクロストリップ給電ライン625が0.8mm厚さのLCP基板に埋め込まれた場合、図11に示すリップルが、シミュレーション応答上に形成される。このリップルは表面波モードに基づいており、表面波は基板635の厚さ故に構造中を伝搬する。
【0028】
図13は、マイクロストリップ給電ライン625の損失における減少と、本発明の一実施形態に従って、空洞636が異なる大きさに形成された場合の基板即ち表面モードの減少を示すグラフである。図示するように、空洞636は0.3mmと0.7mmとの間の高さを有することができる。空洞636は、基板635においてマイクロストリップ給電ライン625と基板または表面モードの損失を減少させる。一実施形態において、空洞636は少なくとも0.3mmの高さを有している。
【0029】
図14は、送信アンテナ(Tx)1405と受信アンテナ(Rx)1410を有する、本発明の一実施形態に係るアンテナアレイ1400を示す。一実施形態において、送信アンテナは、それぞれが30アンテナ素子を有する4個の列を有し、受信アンテナはそれぞれが30アンテナ素子を有する16個の列を有する。
【0030】
当業者であれば、ここに開示した事例に関連して記載した、図示する種々の論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズムの段階が、電子的ハードウエア、コンピュータソフトウエアまたはこれらの組合せによって実現し得ることを理解することができる。このハードウエアとソフトウエアの互換性を明瞭に示すために、図示した種々の部品、ブロック、回路および段階は、上記においては、その機能に関して一般的に記載されている。このような機能がハードウエアまたはソフトウエアの何れで実現できるかは、個々の応用およびシステム全体に課せられた設計上の制約に依存する。熟練者であれば、記載された機能をそれぞれ個々の応用に対して種々の方法で実現することが可能であるが、このような実現の決断は、開示された装置および方法の範囲からの離脱を生じるものとして解釈されるべきではない。
【0031】
此処に開示した事例に関連して、図示する種々の論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号処理装置(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理回路、ディスクリートハードウエア部品、または、此処に記載する機能を実行するために設計されたそれらの全ての組合せによって、実現され或いは実施される。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであっても良いが、しかしその代わりに、このプロセッサは全ての従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラまたはステートマシンであっても良い。プロセッサはさらに、計算装置、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結する1個またはそれ以上のマイクロプロセッサ、またはその他のこのような構成、の組合せによって実現が可能である。
【0032】
此処に記載した事例に関連する方法またはアルゴリズムの各段階は、ハードウエア、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュールまたはこの2つの組合せによって、直接的に実現される。ソフトウエアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスター、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、またはこの技術分野で既知の全ての記憶媒体中に、格納することができる。典型的な記憶媒体をプロセッサに接続して、このプロセッサが記憶媒体から情報を読み出し且つ情報を書き込むようにすることができる。別の方法として、記憶媒体をプロセッサに一体化することができる。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)中に設けても良い。このASICは無線モデム中に設けても良い。別の方法として、プロセッサと記憶媒体を無線モデム中に個別の部品として設けることもできる。
【0033】
開示された事例についての上記の説明は、当業者が、開示された方法および装置を製造し或いは利用することを可能とするために、提供されている。これらの事例に対する種々の変更は、当業者にとって明白であり、此処に定義した原理は、開示された方法および装置の精神または範囲を離れることなく他の事例に適用することができる。記載された実施例は、全ての点で説明のためであって限定のためではないと考えるべきであり、従って、本発明の範囲は、上記の記載によってよりもむしろ、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲に等価な意味および範囲内に入る全ての変更は、その範囲内であるとして受け入れるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の平面に沿って配置された第1のマイクロストリップパッチと、
前記第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置された第2のマイクロストリップパッチと、
その中に形成されたスロットを有するグランド平面と、
前記グランド平面中の前記スロットを介して且つ前記第2のマイクロストリップパッチへ信号を伝搬させるためのマイクロストリップ給電ラインと、および
幾らかの信号を受信し且つこの信号を前記グランド平面中の前記スロットに反射するための、バックローブ抑制反射器と、を備える、多層アンテナ。
【請求項2】
請求項1に記載の多層アンテナであって、さらに空洞を区画する基板を備え、前記マイクロストリップ給電ラインは前記基板の前記空洞内に配置される、多層アンテナ。
【請求項3】
請求項2に記載の多層アンテナであって、前記空洞は、0.3mmと0.7mmの間の高さを有する、多層アンテナ。
【請求項4】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記基板は少なくとも30ミルの厚さを有し、且つ、液晶ポリマー材料によって形成されている、多層アンテナ。
【請求項5】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記第1のマイクロストリップパッチは前記第2のマイクロストリップパッチからのビームを指向させるために使用される、多層アンテナ。
【請求項6】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は前記マイクロストリップ給電ラインの下方に配置されている、多層アンテナ。
【請求項7】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、前記第1および第2のマイクロストリップパッチからの放射を吸収する、多層アンテナ。
【請求項8】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記第2のマイクロストリップパッチは、前記バックローブ抑制反射器から距離Dだけ離れており、前記Dは、信号の打ち消しを提供するために、反射された信号が、前記マイクロストリップ給電ラインから送信された信号と約180度位相がずれるような値を有する、多層アンテナ。
【請求項9】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、共鳴ダイポールとして設計されている、多層アンテナ。
【請求項10】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、前記マイクロストリップ給電ラインの共鳴周波数における波長の約半分の長さを有する、多層アンテナ。
【請求項1】
第1の平面に沿って配置された第1のマイクロストリップパッチと、
前記第1の平面に実質的に平行な第2の平面に沿って配置された第2のマイクロストリップパッチと、
その中に形成されたスロットを有するグランド平面と、
前記グランド平面中の前記スロットを介して且つ前記第2のマイクロストリップパッチへ信号を伝搬させるためのマイクロストリップ給電ラインと、および
幾らかの信号を受信し且つこの信号を前記グランド平面中の前記スロットに反射するための、バックローブ抑制反射器と、を備える、多層アンテナ。
【請求項2】
請求項1に記載の多層アンテナであって、さらに空洞を区画する基板を備え、前記マイクロストリップ給電ラインは前記基板の前記空洞内に配置される、多層アンテナ。
【請求項3】
請求項2に記載の多層アンテナであって、前記空洞は、0.3mmと0.7mmの間の高さを有する、多層アンテナ。
【請求項4】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記基板は少なくとも30ミルの厚さを有し、且つ、液晶ポリマー材料によって形成されている、多層アンテナ。
【請求項5】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記第1のマイクロストリップパッチは前記第2のマイクロストリップパッチからのビームを指向させるために使用される、多層アンテナ。
【請求項6】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は前記マイクロストリップ給電ラインの下方に配置されている、多層アンテナ。
【請求項7】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、前記第1および第2のマイクロストリップパッチからの放射を吸収する、多層アンテナ。
【請求項8】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記第2のマイクロストリップパッチは、前記バックローブ抑制反射器から距離Dだけ離れており、前記Dは、信号の打ち消しを提供するために、反射された信号が、前記マイクロストリップ給電ラインから送信された信号と約180度位相がずれるような値を有する、多層アンテナ。
【請求項9】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、共鳴ダイポールとして設計されている、多層アンテナ。
【請求項10】
請求項1に記載の多層アンテナであって、前記バックローブ抑制反射器は、前記マイクロストリップ給電ラインの共鳴周波数における波長の約半分の長さを有する、多層アンテナ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−44653(P2012−44653A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−163039(P2011−163039)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(507342261)トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド (135)
【出願人】(506282595)ジョージア テク リサーチ コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163039(P2011−163039)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(507342261)トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド (135)
【出願人】(506282595)ジョージア テク リサーチ コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】
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