説明

ムスカリン受容体アゴニスト

【課題】コリン作動性活性を刺激するムスカリン受容体アゴニストを提供する。
【解決手段】式(I)の化合物(式中、R3はH、CH2CH3、COCH3または式(II))。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本発明は、米国第09/236,030号、1999年1月22日出願、現米国特許第6,096,767号、2000年8月1日発行の分割出願である、米国第09/629,029号、2000年7月31日出願の一部継続出願である。
【技術分野】
【0002】
本発明は、アゴニスト活性を持つムスカリン受容体リガンドに関する。より具体的には、本発明は、通常、ムスカリン受容体に高親和性を有し、そしてコリン作動性活性を刺激することが望ましい神経および他の障害の治療に有用なアゴニスト活性を示す、テトラヒドロピリジル部分に基づく化合物に関する。
【背景技術】
【0003】
コリン作動性神経系およびその中の受容体の理解は、近年進歩してきている。コリン作動性受容体は、細胞膜に埋め込まれたタンパク質であり、化学物質アセチルコリンに反応する。コリン作動性受容体は、ニコチン受容体ファミリーおよびムスカリン受容体ファミリーに細分され、そしてムスカリン受容体は、5つのサブタイプのファミリーに相当する。

ムスカリン受容体は、中枢神経系および末梢神経系において、神経伝達物質アセチルコリンに対する、多様な生理学的反応を仲介する。M1ムスカリン受容体は、脳において学
習および記憶機能に役割を果たし、そして胃において胃酸分泌を調節する。M2受容体は
、中枢神経系においてアセチルコリン放出を調節し、そして心筋収縮を制御する。アセチルコリンは、多様な組織において平滑筋収縮を刺激し、そして外分泌腺からの分泌を促進する。これらの効果はM3受容体によって仲介される。薬理学的に、それほどよく性質決
定されていないが、M4受容体は、疼痛知覚に役割を果たすようであり、そしてM5受容体は、脳においてドーパミン作動性活性を調節する可能性がある。
【0004】
これらの受容体部位で、アセチルコリンの作用を模倣することが可能な化合物は、これらのコリン作動性経路における不均衡を伴う病理学的異常を治療する際に有用であろうと示唆されてきている。ムスカリン受容体サブタイプに関する知識が豊富であるにもかかわらず、ムスカリン受容体サブタイプを性質決定するのに、比較的少数の選択的リガンドしか入手可能でない。その結果、リガンドがムスカリン受容体サブタイプに無差別に結合する傾向があり、このために、ムスカリン受容体サブタイプ選択的である薬剤の開発が困難となってきている。
【0005】
前述のことを考慮すると、こうした化合物を提供することが望ましいであろうし、上述の異常の治療中、副作用を最小限にするには、特にそうであろう。ムスカリン受容体親和性および活性を有する化合物を提供するのが、本発明の目的である。改善されたムスカリン受容体選択性プロフィールを有する化合物を提供するのが、本発明の別の目的である。活性成分として本発明の化合物を含んでなる、薬剤組成物を提供するのが、本発明の別の目的である。
【発明の開示】
【発明の要旨】
【0006】
本発明の第一の側面にしたがって、式I:

【化1】

【0007】
(式中、Rは(CH212または(CH2CH243、すなわちCH2CH2OCH2CH2
OCH2CH2OCH2CH2−から独立に選択される連結である)の化合物;並びにその酸付加塩、溶媒和物および水和物を提供する。
【0008】
本発明の別の側面にしたがって、式III:
【0009】
【化2】

【0010】
(式中、XおよびRは
【0011】
【化3】

【0012】
である)
の化合物、並びにその酸付加塩、溶媒和物および水和物を提供する。
本発明の別の側面にしたがって、式(I)または(III)の化合物および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物を提供する。
【0013】
好ましい態様の詳細な説明
本発明の1つの側面は、ムスカリン受容体に結合し、そして該受容体を活性化する、1,2,5,6−テトラヒドロピリジンのビス−アルキルオキシ−1,2,5−チアジアゾール誘導体に関する。該化合物は、アルキルオキシ連結で、同一分子中に、2つの機能するムスカリンアゴニストを取り込む。より具体的には、本発明は、式(I):
【0014】
【化4】

【0015】
(式中、Rは(CH212または(CH2CH243から独立に選択される連結である)
の化合物、並びにその酸付加塩、溶媒和物および水和物に関する。
本発明の別の側面にしたがって、式III:
【0016】
【化5】

【0017】
(式中、XおよびRは
【0018】
【化6】

【0019】
である)
の化合物、並びにその酸付加塩、溶媒和物および水和物を提供する。
式(I)の化合物、2,2’−ビス−{[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]エチルオキシ}−ジエチルエーテルおよび1,12−ビス−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−ドデカンは、親化合物キサノメリン(xanomeline)に比較した際、ムスカリン受容体に対する非常に高い親和性を示す。さらに、該化合物は、A9 L細胞において発現される多数のM2受容体と相互作用するようである。式(I)の化合物は、アデニリルシ
クラーゼ活性の阻害とカップリングするムスカリン受容体で、アゴニストとして作用する可能性があると考えられる。
【0020】
表1
【0021】
【表1】

【0022】
従来、アルコキシ鎖の長さが増加するにつれて、アゴニスト活性が減少すると考えられ
ていた。Journal of Medicinal Chemistry, 1993, Vol.36, No.7, 843−844ページに報告されるように、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジンの1,2,4−オキサジアゾール環上の3−アルキル鎖の長さが増加すると、ホスホイノシチド代謝アッセイにおける活性が劇的に減少した。再び、これらのデータは、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルピリジンおよびキヌクリジンの1,2,4−オキサジアゾール誘導体における同様の観察と一致し、この場合は、3−アルキル置換基の長さが増加すると、親和性がより高いが、アゴニスト活性がより低い化合物が生じた。表1および2に示すように、驚くべきことに、増加したアルコキシ鎖を持つ式Iの化合物は、キサノメリンに匹敵するM1アゴニスト有効性を示し、これ
はM1受容体に対して、なおより高い効力およびより高い親和性を持つことが見出された

【0023】
A9 L細胞で発現させたM1ムスカリン受容体での、ビス−チアジアゾール誘導体(
式(III))の受容体結合特性およびアゴニスト活性を、以下の表2に提供する。PI代謝は、カルバコール反応(100%)に比較して表した、100μMでの基底レベルを超えた刺激割合に相当する。いくつかの化合物に関して、完全な用量−反応曲線を得た。データは、各化合物に関する2から5アッセイの平均(±s.e.m.)に相当する。
【0024】
【化7】

【0025】
(式中、Rは(CH22、(CH23、(CH24、(CH25、(CH26、(CH2
7、(CH28、(CH29、(CH210、(CH212および(CH2CH243
ら独立に選択される連結である。)
表2
【0026】
【表2】

【0027】
式IIIの化合物は、実施例1に記載する式Iの二価キサノメリン誘導体に基づく。式Iの化合物は、高い親和性および受容体活性を示したが、経口生物学的利用能が劣っており、そしてCNS浸透が低いことから有用性が限定されており、これはサイズが大きく、そしてどちらも生理学的pHで正に荷電している、2つの三級アミンが存在するためと考えられる。
【0028】
式IIIの化合物は、以下に示すように、アルキルまたはアルキルオキシ連結基の端に、エステル同配体として、水素結合要素を取り込む(すなわちアルコール、エステル、1,2,5−チアジアゾール)。該化合物は、第二のテトラヒドロピリジン部分を欠く。式IIIの化合物の例を表3に示す。式IIIの化合物は、A9 L細胞において、M1
スカリン受容体に結合し、そしてホスホイノシチド代謝を活性化する。式IIIの化合物は、式Iの化合物と比較した際、増加した生物学的利用能および改善されたCNS浸透を示す。
【0029】
【化8】

【0030】
R=H、アセチル、エチル、4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル
表3
ムスカリンアゴニスト
【0031】
【表3】

【0032】
式(I)および(III)の化合物は、好ましくは、実質的に純粋な形で単離する。
式(I)および(III)の化合物の結合プロフィールは、これらが、ムスカリン受容体リガンドの使用が示される、多様な異常の治療に有用な薬剤として、有用性を持つことを示す。より具体的には、式(I)および(III)の化合物は、ムスカリン受容体での作用を介して、アセチルコリン機能を模倣することが見出されてきており、そしてしたがって、疼痛、アルツハイマー病およびコリン作動性欠陥を伴う他の障害の治療に、潜在的に有用である。さらに、アルキル鎖にヘテロ原子を含むと、化合物の水可溶性が改善されることが見出されてきている。さらに、直鎖誘導体に比較して、アゴニスト活性が増進する。
【0033】
本発明はまた、式(I)および(III)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物も提供する。薬剤組成物は、貼剤、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、ロゼンジ、座薬、再構成可能粉末、あるいは経口または無菌非経口溶液または懸濁物などの液体調製の形であることが可能である。薬剤組成物は、希釈剤およびキャリアーなどの、通常の薬剤添加物を除いて、そして通常の投薬レベルで毒性とみなされる物質はまったく含まずに、薬学的に許容しうる純度レベルの式(I)および(III)の化合物を含む。薬学的に許容しうる純度レベルは、一般的に、通常の薬剤添加物は除いて、少なくとも90%、好ましくは95%、より好ましくは97%、そしてさらにより好ましくは99%であろう。
【0034】
Sauerbegら, Journal Medicinal Chemistry,
1992, Vol.35, 2274ページは、1,2,5−チアジアゾリル−テト
ラヒドロピリジン部分に基づくM1受容体の強力なリガンドの合成およびSARを報告し
た。本発明にしたがって、単一構造中で、2つの1,2,5−チアジアゾリル−テトラヒドロピリジン部分を、多様な長さおよび剛性のスペーサーによって束縛すると、生じるビスリガンドの結合親和性が増進することを見出した。アルキル鎖の長さを変化させ、そしてまた、炭素のいくつかを、N、OまたはSなどのヘテロ原子で置き換えることによって、構造・活性関係を確立する。同一分子中の2つの部分は、2つの近接受容体のポケット中、または同一受容体分子の2つのポケット中、いずれかで結合する可能性がある。
【0035】
式(I)および(III)の化合物は、以下に記載するように調製可能である。
以下は、式(I)および(III)の化合物を調製する好ましいプロセスの詳細な例である。以下の実施例は、本発明の範囲を限定することを意図しないと理解されるであろう。
【実施例1】
【0036】
わずかな修正を別として、Sauerbergら, Journal Medicinal Chemistry, 1992, Vol.35, 2274ページに提供されるような、公表された方法にしたがって、3−ピリジンカルボキシアルデヒドから3−(3−クロロ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル−ピリジン)(化合物1)を合成した。灌流THF中、水素化ナトリウムの存在下で、3−(3−クロロ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル)ピリジンをジオール(化合物2、n=6、7、8、9、10または12)と反応させて、75〜90%収率で、ビス[3−(ピリジン−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]アルキル−ジエーテル類(化合物3、n=6、7、8、9、19または12)を得た。アセトンまたはクロロホルム中、これらのジエーテル類を過剰のヨウ化メチルで処理して、96〜100%収率で、ビス−四級ヨウ化アンモニウム類(化合物4、n=6、7、8、9、10または12)を生じた。その後、メタノールおよびクロロホルムの混合物中、該四級塩類を5当量のホウ化水素ナトリウムで処理して、50〜60%収率で、化合物5、n=6、7、8、9、10または12を得た。その後、0℃で、化合物5のメタノール溶液に乾燥塩化水素ガスを通気して、95〜100%収率で、化合物6、n=6、7、8、9、10または12を得た。
【0037】
【化9】

【0038】
(式中、n=2、3、4、5、6、7、8、9、10および12。)
本明細書に提供する詳細な説明を考慮すると、当業者は、上述のビスリガンド方法論は、限定されるわけではないが、テトラヒドロピリミジン−オキサジアゾール類、テトラヒドロピリミジン−チアジアゾール類、キヌクリジン−チアジアゾール類等の、他の既知の、そして潜在的なムスカリンリガンドを含むことが可能であると認識するであろう。
【0039】
【化10】

【実施例2】
【0040】
モノ−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル誘導体類の調製。
Sauerbergら, Journal of Medicinal Chemistry, 1992, Vol.35, 2274ページに提供されるような公表された方法にしたがって、3−ピリジンカルボキシアルデヒドから3−(3−クロロ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル)ピリジン(化合物1)を合成した。THF中での、NaHおよびBrCH2CH3とテトラ(エチレングリコール)の反応から、テトラ(エチレングリコール)モノエチルエーテルを調製した。3,4−ジクロロ−1,2,5−チアジアゾールをNaOCH3と反応させることによって、3−クロロ−4−メトキシ−1,2,
5−チアジアゾールを合成した。
【0041】
灌流THF中、NaHの存在下で、3−(3−クロロ−1,2,5−チアジアゾール−4−イル)ピリジンを化合物2(1,12−ドデカンジオール、テトラ(エチレングリコール)、またはテトラ(エチレングリコール)モノエチルエーテル)と合わせて、40〜60%収率で、モノ−[3−(ピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル類(化合物3)を生じた。
【0042】
(CDD−0304−Aに関しては、四級化前に、生じたテトラ(エチレングリコール)モノ−[3−(ピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルを、さらに3−クロロ−4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾールと反応させて、R1が4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イルに変化した、化合物3を生じ
た)。
【0043】
アセトン中、該エーテル類を過剰のCH3Iで処理して、85〜90%収率で、四級ヨ
ウ化アンモニウム類(化合物4)を得た。
その後、CH3OH中、該四級塩類を4当量のNaBH4で処理して、30〜50%収率で未結合(free)塩基類(化合物5)を得た。
【0044】
(CDD−0299−AおよびCDD−0303−Aに関しては、ヒドロクロリド類に変換する前に、触媒性無水ZnCl2の存在下で、該未結合塩基類を過剰の無水酢酸と反
応させることによって、対応するアセチルエステル類(化合物6)に変換した)。
【0045】
その後、アセトン/エーテルから結晶化した後、化合物5または6の塩化メチレン溶液にエーテルHClを添加し、そして60〜80%収率で、最終化合物7を得た。
CDD−0297−A、式IIIa:12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデカノール・ヒドロクロリド、白色粉末、m.p.97〜98℃;
CDD−0299−A、式IIIb:12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデシルアセテート・ヒドロクロリド、吸湿性淡黄色粉末、m.p.85〜86℃;
CDD−0300−A、式IIIc:テトラ(エチレングリコール)モノ[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリド、黄色油;
CDD−0301−A、式IIId:テトラ(エチレングリコール)エチル[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリド、淡白色粉末、m.p.64.5〜66℃;
CDD−0303−A、式IIIe:テトラ(エチレングリコール)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルアセテート・ヒドロクロリド、吸湿性白黄色粉末、m.p.55〜55.5℃;
CDD−0304−A、式IIIf:テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリド、吸湿性白黄色粉末、m.p.35〜37℃。
【0046】
本明細書に記載する特許、文書および刊行物は、本明細書に援用される。
本発明の現在の好ましい態様を記載したが、付随する請求項の範囲内で、別のやり方で具体化可能であることを理解すべきである。
【0047】
以下に、親出願の出願時の特許請求の範囲を示す。
[請求項1]
式(III):
【化11】

(式中、Xは(CH212またはCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−から独立に選択される連結であり、そしてR3はH、CH2CH3、COCH3または
【化12】

から独立に選択される)
の化合物、並びにその酸付加塩、溶媒和物および水和物。
[請求項2]
12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデカノール・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項3]
12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデシルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項4]
テトラ(エチレングリコール)モノ[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項5]
テトラ(エチレングリコール)エチル[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項6]
テトラ(エチレングリコール)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項7]
テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
[請求項8]
療法的有効量の請求項1記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項9]
療法的有効量の請求項2記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項10]
療法的有効量の請求項3記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項11]
療法的有効量の請求項4記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項12]
療法的有効量の請求項5記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項13]
療法的有効量の請求項6記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項14]
療法的有効量の請求項7記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
[請求項15]
コリン作動性活性を刺激することが望ましい神経および他の障害の治療に有用なアゴニスト活性を示す、ムスカリン受容体リガンドであって、式(III):
【化13】

(式中、Xは(CH212または(CH2CH243から独立に選択される連結であり;そしてR3はH、CH2CH3、COCH3または
【化14】

から独立に選択される)
の化合物、又はその酸付加塩、溶媒和物若しくは水和物を含んでなる、前記ムスカリン受容体リガンド。
[請求項16]
前記化合物が、12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデカノール・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。
[請求項17]
前記化合物が、12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデシルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。
[請求項18]
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)モノ[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。
[請求項19]
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)エチル[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。
[請求項20]
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。
[請求項21]
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)(4−メトキシ−1,2,5−チアジアゾール−3−イル)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項15のムスカリン受容体リガンド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(III):
【化1】

(式中、Xは(CH212またはCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−から独立に選択される連結であり、そしてR3はH、CH2CH3、COCH3または
【化2】

から独立に選択される)
の化合物、又はその酸付加塩、溶媒和物若しくは水和物。
【請求項2】
12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデカノール・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
【請求項3】
12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデシルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
【請求項4】
テトラ(エチレングリコール)モノ[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
【請求項5】
テトラ(エチレングリコール)エチル[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
【請求項6】
テトラ(エチレングリコール)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項1の化合物。
【請求項7】
療法的有効量の請求項1記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項8】
療法的有効量の請求項2記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項9】
療法的有効量の請求項3記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項10】
療法的有効量の請求項4記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項11】
療法的有効量の請求項5記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項12】
療法的有効量の請求項6記載の化合物、および薬学的に許容しうるキャリアーを含んでなる、薬剤組成物。
【請求項13】
コリン作動性活性を刺激することが望ましい神経および他の障害の治療に有用なアゴニスト活性を示す、ムスカリン受容体リガンドであって、式(III):
【化3】

(式中、Xは(CH212または(CH2CH243から独立に選択される連結であり;そしてR3はH、CH2CH3、COCH3または
【化4】

から独立に選択される)
の化合物、又はその酸付加塩、溶媒和物若しくは水和物を含んでなる、前記ムスカリン受容体リガンド。
【請求項14】
前記化合物が、12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデカノール・ヒドロクロリドである、請求項13のムスカリン受容体リガンド。
【請求項15】
前記化合物が、12−[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イルオキシ]−1−ドデシルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項13のムスカリン受容体リガンド。
【請求項16】
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)モノ[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項13のムスカリン受容体リガンド。
【請求項17】
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)エチル[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテル・ヒドロクロリドである、請求項13のムスカリン受容体リガンド。
【請求項18】
前記化合物が、テトラ(エチレングリコール)[3−(1−メチル−1,2,5,6−テトラヒドロピリド−3−イル)−1,2,5−チアジアゾール−4−イル]エーテルアセテート・ヒドロクロリドである、請求項13のムスカリン受容体リガンド。

【公開番号】特開2010−159274(P2010−159274A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45346(P2010−45346)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【分割の表示】特願2002−560636(P2002−560636)の分割
【原出願日】平成13年12月10日(2001.12.10)
【出願人】(502409721)ザ・ユニバーシティ・オブ・トレド (13)
【Fターム(参考)】