説明

メッセージ作成支援装置、その制御方法および制御プログラム、並びに該プログラムを記録した記録媒体

【課題】電子メールに添付する画像を簡便に提供する。
【解決手段】メール作成支援サーバ13は、或る送信元からの受信メールに対する返信メールの作成を支援するものである。まず、通信端末11は、或る送信元に関する返信対象の受信メールと過去の受信メールとをメール作成支援サーバ13に送信する。メール作成支援サーバ13は、メール取得部20が返信対象の受信メールと過去の受信メールとを取得すると、関係解析部21が、過去の受信メールの本文や添付画像を解析して、通信端末11の利用者と送信元の通信端末の利用者との関係を判定する。判定結果に基づいて、画像検索部24が返信メールの書式および添付画像の候補を検索する。検索した添付画像の候補は、候補送出部27から通信端末11に送信される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージの作成を支援するメッセージ作成支援装置、その制御方法および制御プログラム、並びに該プログラムを記録した記録媒体に関するものである。具体的には、本発明は、電子メールに添付する画像を提供するメッセージ作成支援装置などに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネット上に、電子メールに添付する画像をダウンロードできるサイトが存在する。当該サイトは、利用者の様々な要望に応えるために、多数の画像を記憶して上記利用者の端末に提供している。利用者が多数の画像の中から希望するものを見つけ易いように、上記サイトには画像検索手段を備えている場合が多い。該画像検索手段が行う画像検索の一般的な例としては、キーワード検索、絞込み検索などが挙げられる。しかしながら、検索対象の数が過度に多いと、これらの検索では画像を充分に絞込むことが困難である。
【0003】
このような問題点に対し、例えば特許文献1には、イメージスキャナによって入力された希望画像がPC(Personal Computer)から送信されてくると、サーバは、各レンタルフォトサイト上の画像を取り込み、この取り込んだ画像と希望画像を比較し、希望画像に類似する画像を検索し、その検索結果を画像希望者に提供する画像検索システムが開示されている。この画像検索システムによると、画像希望者は、取り込んだ画像のデータを送信するだけでよく、キーワードを検索しながら希望する画像を検索する必要もないので、画像検索を容易に行うことができる。
【特許文献1】特開2003−216648号公報(2003年7月31日公開)
【特許文献2】特開2005−182400号公報(2005年7月7日公開)
【特許文献3】特開2001−056792号公報(2001年2月27日公開)
【特許文献4】特開平8−211860号公報(1996年8月20日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような検索方法は、画像希望者が、所望する画像の概要を確定させている場合には有効である。しかしながら、画像希望者は、画像を検索する場合に、所望する画像の概要を確定させているとは限らない。
【0005】
例えば、日常的にやりとりするHTML(HyperText Markup Language)メールを作成する場合、「文字だけのメールでは素気無いから、何らかの画像を挿入してみよう」という簡単な動機から画像を検索することもある。このとき、特許文献1のような検索方法で画像を検索することは適当ではない。なぜなら、挿入すべき画像を検索するために、その画像の概要を考える必要が生じ、メールの作成に時間がかかることになるからである。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子メールに添付する画像などのメッセージ関連情報を簡便に提供できるメッセージ作成支援装置などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るメッセージ作成支援装置は、メッセージの作成を支援するメッセージ作成支援装置であって、上記課題を解決するために、或る送信元に関する特徴と、該送信元に送信する送信メッセージに関連する情報であるメッセージ関連情報とを対応付けた特徴関連対応情報を記憶する記憶部と、上記送信元からの受信メッセージを取得する取得手段と、取得した受信メッセージに関する情報を解析して、上記送信元に関する特徴を判定する判定手段と、判定した上記送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を上記特徴関連対応情報から検索する検索手段とを備えることを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係るメッセージ作成支援装置の制御方法は、メッセージの作成を支援するメッセージ作成支援装置であって、或る送信元に関する特徴と、該送信元に送信する送信メッセージに関連する情報であるメッセージ関連情報とを対応付けた特徴関連対応情報を記憶する記憶部を備えるメッセージ作成支援装置の制御方法であって、上記課題を解決するために、上記送信元からの受信メッセージを取得する取得ステップと、取得した受信メッセージに関する情報を解析して、上記送信元に関する特徴を判定する判定ステップと、判定した上記送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を上記特徴関連対応情報から検索する検索ステップとを含むことを特徴としている。
【0009】
ここで、送信元に関する特徴の例としては、送信元の通信端末の利用者と送信先の通信端末の利用者との関係(例えば家族、知人など)、送信元からの受信メッセージにおける書式の傾向などが挙げられる。また、メッセージ関連情報の例としては、送信メッセージの内容、送信メッセージの書式、送信メッセージに添付するファイルの内容などが挙げられる。
【0010】
上記の構成および方法によると、送信元からの受信メッセージを取得し、取得した受信メッセージに関する情報を解析して、送信元に関する特徴を判定し、判定した送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を特徴関連対応情報から検索している。これにより、送信元からの受信メッセージを利用して、送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を検索できるので、或る要求元が上記メッセージ関連情報を要求する場合に、上記メッセージ関連情報を検索するための種々の条件をメッセージ作成支援装置に提供する必要がない。したがって、上記メッセージ関連情報を簡便に提供することができる。
【0011】
なお、メッセージ作成支援装置は、或る利用者からの要求に基づいて実行してもよいし、メッセージを受信する度に実行してもよい。また、受信メッセージは、外部から取得してもよいが、記憶部に記憶されている場合、記憶部から取得してもよい。また、受信メッセージは、上記送信元が過去に送信した過去に送信された複数のメッセージであることが、解析を精度よく行う上でも望ましい。
【0012】
本発明に係るメッセージ作成支援装置では、上記検索手段が検索したメッセージ関連情報に基づいて、上記送信メッセージを作成するメッセージ作成手段をさらに備えてもよい。この場合、上記メッセージ関連情報を要求する要求元にてメッセージを作成する手間を省くことができる。
【0013】
本発明に係るメッセージ作成支援装置では、情報を出力する出力部をさらに備えており、上記判定手段は、判定した上記送信元に関する特徴を、上記出力部を介して出力することが好ましい。ここで、出力部の出力としては、表示出力、印刷出力、外部記録媒体への記録、外部装置への送信など、任意の出力形態を利用することができる。上記の構成によると、送信元に関する特徴が外部に出力されるので、送信元に関する特徴を別途利用することができる。例えば、メッセージ関連情報を要求する要求元に、送信元に関する特徴を送信することにより、要求元は、メッセージ関連情報と送信元に関する特徴とに基づいて送信メッセージを作成することができる。
【0014】
なお、上述のように、画像の検索には時間と手間とがかかることから、本発明を画像の検索に適用することが好ましい。具体的には、本発明に係るメッセージ作成支援装置では、上記メッセージ関連情報は、上記送信メッセージに添付する画像情報であることが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るメッセージ作成支援装置では、上記送信元に関する特徴は、上記送信元からの受信メッセージにおける書式の傾向であり、上記メッセージ関連情報は、上記送信メッセージの書式情報であってもよい。
【0016】
なお、送信メッセージの書式は、受信メッセージの書式に関して、類似させたい場合もあれば、類似させたくない場合もある。そこで、本発明に係るメッセージ作成支援装置では、上記特徴関連対応情報は、上記受信メッセージの書式の傾向に関して、類似する上記送信メッセージの書式情報と、非類似である上記送信メッセージの書式情報とを含んでおり、上記検索手段は、外部からの指示に基づいて、上記類似する送信メッセージの書式情報と、上記非類似である送信メッセージの書式情報との何れか一方を検索することが好ましい。
【0017】
なお、上記メッセージ作成支援装置における各手段を、制御プログラムによりコンピュータ上で機能させることができる。さらに、上記制御プログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記制御プログラムを実行させることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明に係るメッセージ作成支援装置は、送信元からの受信メッセージを利用して、送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を検索できるので、或る要求元が上記メッセージ関連情報を要求する場合に、上記メッセージ関連情報を検索するための種々の条件をメッセージ作成支援装置に提供する必要が無く、したがって、上記メッセージ関連情報を簡便に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の一実施形態について、図1〜図9を参照して説明する。図2は、本実施形態のメール作成支援システムの概略構成を示している。メール作成支援システム10は、或る通信端末11にて受信した電子メール(メッセージ)である受信メールに対する返信メールの作成を支援するものである。
【0020】
図2に示されるように、メール作成支援システム10は、1または複数の通信端末11と、メール作成支援サーバ(メッセージ作成支援装置)13とが、通信ネットワーク12を介して通信可能に接続した構成である。
【0021】
通信端末11は、通信ネットワーク12を介してメール作成支援サーバ13に各種の要求を送信するものである。そして、メール作成支援サーバ13は、上記要求に対する情報を、通信ネットワーク12を介して通信端末11に送信するものである。
【0022】
本実施形態では、通信端末11は、或る送信元からの受信メールに対する返信メールを作成するための支援をメール作成支援サーバ13に要求する。このとき、通信端末11は、返信対象の受信メールと、上記送信元から過去に受信した一部または全部の受信メール(以下、「過去の受信メール」と称する。)とを、メール作成支援サーバ13に送信する。
【0023】
一方、メール作成支援サーバ13は、上記要求に基づいて、上記返信メールの本文、背景、添付画像などの各種要素の候補を、要求元の通信端末11に送信する。そして、要求元の通信端末11は、メール作成支援サーバ13からの各種要素の候補を選択することにより、上記返信メールを容易に作成することができる。
【0024】
なお、通信端末11は、通信を行うための通信部、表示を行うための表示部、操作を行うための操作部などを備える周知の通信端末と同様の構成であるため、その詳細を省略する。このような通信端末11の例としては、PC、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話端末などが挙げられる。
【0025】
また、通信ネットワーク12には、インターネット、LAN(Local Area Network)など、公知の通信ネットワークを利用することができる。また、通信ネットワーク12に利用される通信回線には、公衆通信回線、専用線、ISDN(Integrated Services Digital Network)など、公知の通信回線を利用することができる。
【0026】
図1は、メール作成支援サーバ13の概略構成を示している。図示のように、メール作成支援サーバ13は、通信部(出力部)14、制御部15、および記憶部16を備える構成である。なお、図1では、メール作成支援サーバ13と通信端末11との間の通信ネットワーク12を省略している。
【0027】
通信部14は、通信ネットワーク12を介して、通信端末11とデータ通信を行うためのものである。制御部15は、メール作成支援サーバ13における各部の動作を統括的に制御するものであり、例えばPCベースのコンピュータによって構成される。そして、各部の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。記憶部16は、各種の情報を記憶するものであり、例えばハードディスク装置などの不揮発性の記録媒体によって構成される。
【0028】
次に、制御部15および記憶部16の詳細について説明する。制御部15は、メール取得部(取得手段)20、関係解析部(判定手段)21、書式解析部(判定手段)22、テキスト解析部(判定手段)23、画像検索部(検索手段)24、書式検索部(検索手段)25、文章検索部(検索手段)26、および候補送出部(メール作成手段)27を備える構成である。また、記憶部16は、メール記憶部30、解析用辞書DB(database)31、画像DB(特徴関連対応情報)32、書式対応テーブル(特徴関連対応情報)33、および返信文DB(特徴関連対応情報)34を含んでいる。さらに、記憶部16は、後述するように各種のテーブルを記憶している。
【0029】
メール記憶部30は、通信端末11から取得した電子メールを記憶している。また、解析用辞書DB31は、形態素解析を行う場合に必要となる単語解析ルールを記憶している。ここで、形態素解析とは、文章を形態素(単語)単位に分割することをいう。なお、形態素に、絵文字や顔文字(フェースマーク)を含めてもよい。また、形態素解析の詳細については、例えば特許文献2に記載されているので、本願ではその説明を省略する。
【0030】
画像DB32は、メールに添付される画像のデータと、該画像に関連する情報とを対応付けて記憶している。書式対応テーブル33は、受信メールの書式と返信メールの書式とを対応付けて記憶している。返信文DB34は、返信メールの本文に記載し得る返信文のデータを分類して記憶している。
【0031】
メール取得部20は、通信端末11から通信部14を介して電子メールを取得するものである。メール取得部20は、取得した電子メールをメール記憶部30に記憶する。
【0032】
本実施形態では、或る通信端末11が、或る送信元からの受信メールに対する返信メールを作成するための支援をメール作成支援サーバ13に要求する場合、メール取得部20は、上記送信元に関する返信対象の受信メールと過去の受信メールとを、要求元の通信端末11から取得する。メール取得部20は、取得した過去の受信メールを関係解析部21および書式解析部22に送出する一方、取得した返信対象の受信メールをテキスト解析部23に送出する。なお、過去の受信メールに返信対象の受信メールを含むこともできる。
【0033】
なお、本実施形態では、電子メールとしてHTMLメールを利用している。HTMLメールは、電子メールのメッセージ部分をHTML形式で記述したものであり、文字の大きさや太さを設定したり、文字どうしの間に画像を表示させたり、メッセージの背景に種々の色や画像を表示させたりすることができる。したがって、HTMLメールは、単純なテキスト形式の電子メールに比べて豊かな表現が可能となる。なお、図形と文字とで構成されるその他の記述形式の電子メールを利用してもよい。
【0034】
関係解析部21は、メール取得部20から受け取った過去の受信メールの本文や添付画像を、解析用辞書DB31および画像DB32を用いて解析して、通信端末11の利用者と上記送信元の通信端末(図示せず)の利用者との関係(以下、「対象関係」と称する。)を判定するものである。関係解析部21は、上記対象関係の判定結果を画像検索部24に送出する。なお、関係解析部21は、上記対象関係の判定結果を、通信部14を介して要求元の通信端末11に送信してもよい。
【0035】
書式解析部22は、メール取得部20から受け取った過去の受信メールにおける書式の傾向を解析するものである。書式解析部22は、解析結果を書式検索部25に送出する。なお、書式解析部22は、上記解析結果を、通信部14を介して要求元の通信端末11に送信してもよい。
【0036】
書式検索部25は、書式解析部22の解析結果に基づいて、上記返信メールの書式を書式対応テーブル33から検索するものである。書式検索部25は、検索した書式を画像検索部24および候補送出部27に送出する。
【0037】
画像検索部24は、関係解析部21からの判定結果と、書式検索部25からの検索結果とに基づいて、上記返信メールに添付する画像を画像DB32から検索するものである。画像検索部24は、検索した画像を候補送出部27に送出する。
【0038】
テキスト解析部23は、メール取得部20から受け取った返信対象の受信メールにおけるテキスト部分を、解析用辞書DB31を用いて解析するものである。テキスト解析部23は、解析結果を文章検索部26に送出する。
【0039】
文章検索部26は、テキスト解析部23からの解析結果に基づき、返信対象の受信メールに対応する返信文を返信文DB34から検索するものである。文章検索部26は、検索した返信文を候補送出部27に送出する。
【0040】
候補送出部27は、画像検索部24が検索した画像と、書式検索部25が検索した書式と、文章検索部26が検索した返信文とを返信メールの候補として、通信部14を介して要求元の通信端末11に送信するものである。なお、上記候補が複数個存在する場合には、候補送出部27は、複数の上記候補を一括して送信してもよいし、通信端末11からの指示に基づいて逐次送信してもよい。
【0041】
次に、上記構成のメール作成支援システム10における動作を、図3を参照して説明する。図3は、メール作成支援システム10における通信端末11およびメール作成支援サーバ13の処理動作を示している。図示のように、まず、通信端末11は、或る送信元に関する返信対象の受信メールと過去の受信メールとをメール作成支援サーバ13に送信する(ステップS10。以下、単に「S10」と記載することがある。他のステップについても同様である。)。
【0042】
一方、メール作成支援サーバ13は、メール取得部20にて返信対象の受信メールと過去の受信メールとを取得すると(S20)、関係解析部21にて過去の受信メールの本文や添付画像を解析して上記対象関係を判定する(S21)。また、メール作成支援サーバ13は、書式解析部22にて過去の受信メールの書式を解析して、上記送信元からの受信メールにおける書式の傾向を判定する(S21)。次に、メール作成支援サーバ13は、これらの判定結果に基づいて、画像検索部24および書式検索部25にて上記返信メールの書式および添付画像の候補を検索する(S22)。
【0043】
また、メール作成支援サーバ13は、テキスト解析部23にて返信対象の受信メールの本文を解析して(S23)、文章検索部26にて該本文に対応する返信文の候補を検索する(S24)。そして、メール作成支援サーバ13は、検索した返信文、書式、および添付画像の候補を候補送出部27から通信端末11に送信する(S25)。その後、メール作成支援サーバ13の処理動作を終了する。
【0044】
一方、通信端末11は、受信した返信文、書式、および添付画像の候補を表示し、利用者に選択または編集を行わせることにより、上記返信メールを作成する(S11)。通信端末11は、完成した返信メールを上記送信元に送信する(S12)。その後、通信端末11の処理動作を終了する。
【0045】
なお、上記返信メールの作成をメール作成支援サーバ13が行ってもよい。この場合、メール作成支援サーバ13は、通信端末11からの指示に基づき、返信文、書式、および添付画像を選択して、返信メールを作成し、作成した返信メールを上記送信元に送信することになる。
【0046】
したがって、本実施形態のメール作成支援システム10は、送信元からの過去の受信メールを利用して、上記対象関係や受信メールの書式の傾向を判定し、これらの判定結果を利用して、返信メールの書式および添付画像の候補を検索して提供している。これにより、該検索において、検索のための種々の条件を要求元の通信端末11から取得する必要がないので、返信メールの書式および添付画像の候補を簡便に提供することができる。
【0047】
次に、メール作成支援サーバ13における制御部15の詳細について、図4〜図9を参照して説明する。
【0048】
図4は、関係解析部21の詳細を示している。図示のように、関係解析部21は、画像ID取得部40、画像内容解析部41、形態素解析部42、文章内容解析部43、および判定部44を備える構成である。また、関係解析部21は、記憶部16の解析用辞書DB31、画像DB32、および判定用対応テーブル35を利用している。
【0049】
解析用辞書DB31は、上述のように、形態素解析を行う場合に必要となる単語解析ルールを記憶している。また、解析用辞書DB31は、解析された形態素の幾つかと親密度の増減値とが対応付けられている。ここで、親密度は、通信端末11の利用者と上記送信元の通信端末の利用者との親密さを評価するための数値である。
【0050】
図5は、画像DB32に記憶されている各種情報の一例を示している。図示のように、画像DB32は、画像ID、親密度の増減値、対象関係、主要色、および関連画像を対応付けて記憶している。ここで、画像IDは、画像DB32に含まれる画像の識別情報である。主要色は、画像に使用されている主要な色を示すものである。関連画像は、関連のある画像を画像IDで示すものである。
【0051】
図6は、判定用対応テーブル35に記憶されている各種情報の一例を示している。図示のように、判定用対応テーブル35は、親密度の合計値と対象関係とを対応付けて記憶している。
【0052】
図4に戻ると、画像ID取得部40は、上記過去の受信メールに添付されている添付画像から画像IDを取得するものである。画像IDを取得する方法としては、添付画像のデータに含まれているものを抽出する方法や、添付画像と画像DB32に記憶されている画像とのマッチングを行い、一致または類似する画像の画像IDを画像DB32から読み出す方法などが挙げられる。画像ID取得部40は、取得した画像IDを画像内容解析部に送出する。
【0053】
画像内容解析部41は、上記添付画像の内容から上記対象関係を評価するものである。具体的には、画像内容解析部41は、画像DB32を参照して、画像ID取得部40からの画像IDに対応する親密度の増減値を取得するものである。図5の例では、画像IDが「A」である場合、親密度の増減値として「+2」を取得することになる。画像内容解析部41は、取得した親密度の増減値を判定部44に送出する。
【0054】
形態素解析部42は、上記過去の受信メールの本文について、形態素解析を行うものである。形態素解析部42は、解析結果を文章内容解析部43に送出する。なお、形態素解析部42は、上記本文において、重要な箇所を認識し、当該箇所を形態素解析の主な対象としてもよい。例えば、日本語において比較的重要度の高い「漢字」や「熟語」の箇所を形態素解析部42が認識して、当該箇所を重点的に解析してもよい。この場合、形態素解析の対象を絞り込むことができるので、形態素解析の処理を効率的に行うことができる。
【0055】
文章内容解析部43は、上記本文の内容から上記対象関係を評価するものである。具体的には、文章内容解析部43は、解析用辞書DB31を参照して、形態素解析部43からの形態素に対応する親密度の増減値を取得するものである。例えば、文章内容解析部43は、上記形態素が「ありがとう」である場合、親密度の増減値として「+1」を取得することになり、上記形態素が「嫌い」である場合、親密度の増減値として「−5」を取得することになる。文章内容解析部43は、取得した親密度の増減値を判定部44に送出する。
【0056】
判定部44は、上記対象関係を判定するものである。具体的には、判定部44は、画像内容解析部41および文章内容解析部43からの親密度の増減値を積算して親密度の合計値を求め、判定用対応テーブル35を参照して、親密度の合計値に対応する対象関係を取得するものである。例えば、親密度の合計値が150である場合、図6に示される判定用対応テーブル35を参照して、上記対象関係は「友人」であると判定される。判定部44は、判定結果を画像検索部24に送出する。
【0057】
なお、判定部44は、親密度の合計値または判定結果を、通信部14を介して通信端末11に送信してもよい。この場合、要求元の通信端末11の利用者は、送信元の通信端末の利用者との関係を客観的に判断する指標を得ることができる。また、判定部44は、親密度の合計値を他の装置に送信してもよい。例えば、判定部44が親密度の合計値を公知の相性占いの装置に送信すると、相性占いの装置は、受信した親密度の合計値を利用して、より精度の高い占いを実現することができる。
【0058】
図7は、書式解析部22および書式検索部25の詳細を示している。図示のように、書式解析部22は、背景色判定部22aを備える構成である。また、書式検索部25は、書式問合せ部45および書式設定部46を備える構成である。また、書式検索部25は、記憶部16の書式対応テーブル33を利用している。
【0059】
書式解析部22は、上述のように、メール取得部20から受け取った過去の受信メールにおける書式の傾向を解析するものである。この書式の例としては、背景の色、文字の状態、添付画像の状態、などが挙げられる。また、文字の状態の例としては、色、大きさ(ピクセル)、書体(フォント)、絵文字の使用、顔文字の使用などが挙げられる。また、添付画像の状態の例としては、色の傾向(主要色)、大きさなどが挙げられる。
【0060】
背景色判定部22aは、上記過去の受信メールにおける背景色の傾向を判定するものである。この判定は、基本的な色判断の技術(例えば特許文献4を参照。)を用いて行うことができる。背景色判定部22aは、判定結果を書式設定部46に送出する。なお、書式解析部22は、その他の書式を判定する構成をさらに備えることもできる。この場合、上記過去の受信メールにおける書式をより詳細に解析することができる。
【0061】
書式問合せ部45は、書式解析部22が解析した上記過去の受信メールにおける書式に上記返信メールの書式を類似させるか否かを、通信部14を介して通信端末11に問い合せるものである。なお、問合せの形式としては任意の形式を利用することができる。書式問合せ部45は、問合せ結果を書式設定部46に送出する。
【0062】
書式対応テーブル33には、或る色に対し、類似の色と、非類似の色とが記憶されている。例えば、赤系統の色に対し、類似の色として「赤系統の色」が記憶され、非類似の色として「緑系統の色」が記憶されることが挙げられる。また、ビビッドトーンに対し、類似の色として「ブライトトーン」が記憶され、非類似の色として「グレイッシュトーン」が記憶されることが挙げられる。
【0063】
書式設定部46は、書式解析部22からの解析結果と、書式問合せ部45からの問合せ結果とに基づき、書式対応テーブル33を参照して、上記返信メールの書式を設定するものである。書式設定部46は、設定した書式を画像検索部24および候補送出部27に送出する。
【0064】
例えば、背景色判定部22aによって「背景色が赤である」と判定され、書式問合せ部45の問合せ結果が「類似」である場合、書式設定部46は、上記返信メールの背景色を「赤系統」に設定する。また、上記返信メールの添付画像は、背景から際立たせるために、背景色と非類似の色とすることが望ましい。そこで、書式設定部46は、上記返信メールの添付画像の色を「緑系統」に設定する。なお、「青系統」に設定してもよい。
【0065】
図8は、画像検索部24の詳細を示している。図示のように、画像検索部24は、関係解析用画像検索部47および書式設定用画像検索部48を備える構成である。関係解析用画像検索部47および書式設定用画像検索部48は、記憶部16の画像DB32を利用している。
【0066】
関係解析用画像検索部47は、関係解析部21が判定した上記対象関係に対応する画像IDを画像DB32から検索する。関係解析用画像検索部47は、検索した画像IDを候補送出部27に送出する。例えば、関係解析部21が上記対象関係を「友人」と判定した場合、関係解析用画像検索部47は、図5に示される画像DB32において、対象関係として「友人」を含む画像IDを取得して、候補送出部27に送出する。
【0067】
書式設定用画像検索部48は、書式検索部25が検索した書式に対応する画像IDを画像DB32から検索する。書式設定用画像検索部48は、検索した画像IDを候補送出部27に送出する。例えば、書式検索部25が、上記返信メールの添付画像の色を「緑系統」に設定した場合、書式設定用画像検索部48は、図5に示される画像DB32において、主要色として「緑」を含む画像IDを取得して、候補送出部27に送出する。
【0068】
なお、画像検索部24は、関係解析部21が判定した上記対象関係と、書式検索部25が検索した書式との両方に該当する画像IDを画像DB32から検索して候補送出部27に送出してもよい。また、要求元の通信端末11からの指示により、関係解析用画像検索部47および書式設定用画像検索部48の何れか一方のみを機能させてもよい。
【0069】
図9は、テキスト解析部23および文章検索部26の詳細を示している。図示のように、テキスト解析部23は、形態素解析部50を備える構成である。また、文章検索部26は、候補文検索部51および文章編集部52を備える構成である。テキスト解析部23は、上述のように、記憶部16の解析用辞書DB31を利用している。また、文章検索部26は、上述のように、記憶部16の返信文DB34を利用している。さらに、文章検索部26は、記憶部16の候補文対応テーブル36を利用している。
【0070】
テキスト解析部23の形態素解析部50は、上記返信対象の受信メールの本文について、解析用辞書DB31を利用して形態素解析を行うものである。例えば、「いつもありがとう」という文章の場合、「いつも」(副詞)と「ありがとう」(動詞)とに分割される。形態素解析部50は、解析結果を文章検索部26に送出する。
【0071】
返信文DB34は、返信メールの本文に記載し得る返信文のデータを分類して記憶している。例えば、返信文群aには、「どういたしまして」、「気にしないで」などといった、お礼や詫びの言葉に対して、それを穏やかに打ち消す返事の文章が複数個含まれている。候補文対応テーブル36は、形態素と返信文群および単語とを対応付けて記憶している。例えば、形態素「ありがとう」に対して、上記返信文群aが対応付けられている。なお、候補文対応テーブル36には、形態素に対して絵文字や顔文字を対応付けてもよい。この場合、返信メールに絵文字または顔文字を含むことができるので、返信メールに感情表現を付加することができる。
【0072】
候補文検索部51は、形態素解析部50からの形態素に対応する返信文群の情報を、候補文対応テーブル36から検索するものである。候補文検索部51は、検索した返信文群の情報を文章編集部52に送出する。
【0073】
文章編集部52は、候補文検索部51からの返信文群の情報と記憶部16の返信文DB34とを利用して、返信メールの文章を編集するものである。文章編集部52は、編集した文章を候補送出部27に送出する。
【0074】
具体的には、文章編集部52は、まず、候補文検索部51からの返信文群の情報に基づき、返信文DB34から返信文群を検索する。次に、通信部14を介して通信端末11に問い合せることにより、検索した返信文群の中から返信文を選択させる。そして、選択させた返信文を組み合わせて、返信メールの文章を作成する。
【0075】
なお、受信メールの本文に対応する返信メールの本文を作成する手法の詳細は、例えば特許文献3に記載されているので、本願ではその説明を省略する。
【0076】
〔実施例1〕
次に、制御部15における処理動作の一例を説明する。例えば、関係解析部21が対象関係を「友人」と判定し、書式解析部22が送信元の背景色の傾向を「赤色」と判定したとする。また、書式検索部25の書式問合せ部45にて、返信対象の受信メールの書式と返信メールの書式との関係として「類似」が選択されたとする。
【0077】
この場合、画像検索部24の関係解析用画像検索部47は、関係解析部21が判定した「友人」を画像DB32から検索して、画像B・Eを取得する。一方、書式検索部25の書式設定部46は、返信メールの背景色として「赤色」に設定し、添付画像の色として「緑色」に設定する。これにより、画像検索部24の書式設定用画像検索部48は、書式設定部46が設定した「緑色」を画像DB32から検索して、画像B・Dを取得する。
【0078】
したがって、候補送出部27は、返信メールの添付画像として、関係解析用画像検索部47が検索した画像と、書式設定用画像検索部48が検索した画像との両方に該当する画像である画像Bを選択する。そして、候補送出部27は、添付画像が画像Bであり、背景色が赤色であるメールを、返信メールの候補として通信端末11に送信することになる。
【0079】
〔実施例2〕
次に、制御部15における処理動作の他の例を説明する。例えば、送信元と要求元の通信端末11とが、サッカーをテーマにしてメールをやりとりしている場合、これらのメールに添付される画像は、サッカーに関連した画像である可能性が高い。本実施例は、このような状況での実施に適している。
【0080】
例えば、関係解析部21が対象関係を「友人」と判定したとする。また、本実施例では、図10に示される電子メールが返信対象の受信メールであるとする。図示の受信メールでは、画像Aが添付され、「ありがとう!」の文字が、大きなサイズ、赤色、かつポップ体で記載されている。これにより、書式解析部22が、返信対象の受信メールにおける書式として、背景色が「白色」であり、文字の色が「赤色」であり、文字の大きさが「大」であり、書体が「ポップ体」であり、かつ、添付画像が「画像A」であると判定できる。また、書式検索部25の書式問合せ部45にて、返信対象の受信メールの書式と返信メールの書式との関係として「類似」が選択されたとする。
【0081】
この場合、画像検索部24の関係解析用画像検索部47は、関係解析部21が判定した「友人」を画像DB32から検索して、画像B・Eを取得する。一方、書式検索部25の書式設定部46は、返信メールの文字の色として「赤色」に設定し、文字の大きさとして「大」を設定し、かつ、添付画像として「緑色」と「画像Aの関連画像」に設定する。これにより、画像検索部24の書式設定用画像検索部48は、書式設定部46が設定した「緑色」を画像DB32から検索して、画像B・Dを取得すると共に、書式設定部46が設定した「画像Aの関連画像」を画像DB32から検索して、画像B・C・Dを取得する。
【0082】
したがって、候補送出部27は、返信メールの添付画像として、関係解析用画像検索部47が検索した画像と、書式設定用画像検索部48が検索した画像との両方に該当する画像である画像Bを選択する。さらに、候補送出部27は、選択した画像Bを、書式設定部46が設定した文字の大きさに合わせて拡大してもよい。そして、候補送出部27は、添付画像が画像Bの拡大したものであり、文字の色が赤色であるメールを、返信メールの候補として通信端末11に送信することになる。
【0083】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0084】
例えば、本実施形態では、送信元からの受信メールについて解析を行っていたが、それに限らず、上記受信メールに対する返信メールのように、要求元からの過去の送信メールについて解析を行ってもよい。
【0085】
具体的には、まず、メール取得部20が、要求元の通信端末11から通信部14を介して、上記過去の送信メールを取得する。次に、取得した過去の送信メールを、書式解析部22が上記受信メールと同様に解析し、解析の結果に基づいて、書式検索部25が上記過去の送信メールに対応する、色、文章などの書式を検索する。そして、検索した書式の情報を、候補送出部27が通信部14を介して要求元の通信端末11に送信する。一方、要求元の通信端末11は、受信した書式の情報に基づいて送信メールを作成する。
【0086】
この場合、或る宛先に対して、常に同じ様な書式で送信メールを送信することができる。例えば、或る宛先に過去に送信した送信メールが「こんにちは(^0^)/、A子です。(以下本文略)さようなら」である場合、今回の返信メールも「こんにちは(^0^)/、A子です。(以下、今回の本文略)さようなら」とすることができ、例えば「こんにちは!(以下、今回の本文略)A子でした!」等のように、送信の度に送信メールの書式が変化することを防止できる。その結果、上記宛先の通信端末の利用者は、上記要求元の通信端末11からの送信メールが常に同じような書式であり、該書式に慣れ親しむことができるので、上記送信メールの内容を自然に読み進むことができる。
【0087】
また、送信元の人物が送信先の人物に抱く感情は、送信先の人物が送信元の人物に抱く感情と異なる場合がある。例えば、送信元の人物は送信先の人物に好意を持っているが、送信先の人物は送信元の人物に無関心である場合がある。この場合、関係解析部21が判定する対象関係は、上記受信メールと上記送信メールとで異なることになる。
【0088】
したがって、上記過去の送信メールを関係解析部21が解析して上記対象関係を判定し、判定した対象関係に基づいて文章検索部26が返信文DB34から文章を検索することにより、要求元の通信端末11の利用者に適した返信メールを作成することができる。
【0089】
また、上記実施形態におけるメール作成支援サーバ13は、通信端末11が受信メールを受け取るためのメールボックスを有するメールサーバであってもよい。上記メールボックスに受信メールを蓄積しておけば、通信端末11は、上記送信元に関する返信対象の受信メールと過去の受信メールとをメール作成支援サーバ13に送信する代わりに、上記送信元のメールアドレスを送信すればよい。この場合、メール作成支援サーバ13のメール取得部20は、通信端末11から受信したメールアドレスに対応する受信メールを上記メールボックスから取得することになる。同様に、メール作成支援サーバ13は、上記メールボックスに、通信端末11からの送信メールを蓄積してもよい。
【0090】
さらに、メール作成支援サーバ13は、宛先のメールアドレスを、利用者が所望するメールアドレスに変更して、利用者が所望する別のメールサーバに電子メールを転送する機能を有してもよい。
【0091】
さらに、メール作成支援サーバ13は、電子メールを受信する度に、関係解析部21の関係解析と書式解析部22の書式解析とを行い、解析結果を送信元および送信先のメールアドレスとに対応付けて記憶部16に保存してもよい。この場合、上記関係解析および書式解析を行うために、過去の受信メールを記憶部16に長期間保存しておく必要が無くなるので、サーバの負担を軽減することができる。
【0092】
また、上記実施形態では、関係解析部21の解析結果と書式解析部22の解析結果とに基づいて、書式検索部25の書式検索と画像検索部24の画像検索とを行っているが、さらに、キーワード検索、絞込み検索などの公知の検索手段を利用してもよい。この場合、書式および画像をさらに効果的に絞り込むことができる。なお、公知の検索手段で或る程度絞り込んだ上で、上記書式検索および上記画像検索を行ってもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、関係解析部21は、親密度を用いて上記対象関係を判定しているが、「趣味」、「丁寧さ」などのその他の要素を複合的に用いて上記対象関係を判定してもよい。この場合、上記対象関係をより精度よく判定することができる。
【0094】
ところで、携帯電話システムのように、電子メールで送信可能なデータ量が制限されている場合がある。そこで、返信文その他のデータ量を考慮して、画像検索部24が画像を検索したり、候補送出部27が画像を縮小したりしてもよい。例えば、送信可能なデータ量から返信文その他のデータ量を減算したデータ量を、添付可能な画像のデータ量として、画像検索部24が画像を検索することが考えられる。この場合、携帯電話システムで頻繁に発生する電子メールの送信失敗を防止することができる。
【0095】
また、上記実施形態では、メール作成支援サーバ13は、図5に示されるような画像DB32を記憶部16に予め含んでいるが、通信端末11から画像とその関連情報とを受信して、画像DB32に追加できるようにしてもよい。この場合、解析および検索を実行できる画像の数を増やすことができる。
【0096】
なお、上記実施形態では、電子メールを例に説明しているが、本発明は、情報伝達を目的とし、始めと終りが明確に規定されたデータである任意のメッセージに対して適用することができる。
【0097】
最後に、メール作成支援サーバ13の各ブロック、特に制御部15は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0098】
すなわち、メール作成支援サーバ13は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるメール作成支援サーバ13の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記メール作成支援サーバ13に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0099】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0100】
また、メール作成支援サーバ13を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、送信元からの受信メッセージを利用して、送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を検索できるので、添付画像だけでなく、音声ファイル、テンプレートファイル、文書ファイルなど、種々の添付ファイルの検索に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の一実施形態であるメール作成支援システムにおけるメール作成支援サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図2】上記メール作成支援システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】上記メール作成支援システムの処理動作を示すフローチャートである。
【図4】上記メール作成支援サーバの制御部における関係解析部の詳細を示すブロック図である。
【図5】上記メール作成支援サーバの記憶部における画像DBに記憶されている各種情報の一例を表形式で示す図である。
【図6】上記記憶部における判定用対応テーブルに記憶されている各種情報の一例を表形式で示す図である。
【図7】上記制御部における書式解析部および書式検索部の詳細を示すブロック図である。
【図8】上記制御部における画像検索部の詳細を示すブロック図である。
【図9】上記制御部におけるテキスト解析部および文章検索部の詳細を示すブロック図である。
【図10】返信対象の受信メールの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0103】
10 メール作成支援システム
13 メール作成支援サーバ(メッセージ作成支援装置)
14 通信部(出力部)
16 記憶部
20 メール取得部(取得手段)
21 関係解析部(判定手段)
22 書式解析部(判定手段)
23 テキスト解析部(判定手段)
24 画像検索部(検索手段)
25 書式検索部(検索手段)
26 文章検索部(検索手段)
27 候補送出部(メール作成手段)
32 画像DB(特徴関連対応情報)
33 書式対応テーブル(特徴関連対応情報)
34 返信文DB(特徴関連対応情報)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージの作成を支援するメッセージ作成支援装置であって、
或る送信元に関する特徴と、該送信元に送信する送信メッセージに関連する情報であるメッセージ関連情報とを対応付けた特徴関連対応情報を記憶する記憶部と、
上記送信元からの受信メッセージを取得する取得手段と、
取得した受信メッセージに関する情報を解析して、上記送信元に関する特徴を判定する判定手段と、
判定した上記送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を上記特徴関連対応情報から検索する検索手段とを備えることを特徴とするメッセージ作成支援装置。
【請求項2】
上記検索手段が検索したメッセージ関連情報に基づいて、上記送信メッセージを作成するメッセージ作成手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のメッセージ作成支援装置。
【請求項3】
情報を出力する出力部をさらに備えており、
上記判定手段は、判定した上記送信元に関する特徴を、上記出力部を介して出力することを特徴とする請求項1に記載のメッセージ作成支援装置。
【請求項4】
上記メッセージ関連情報は、上記送信メッセージに添付する画像情報であることを特徴とする請求項1に記載のメッセージ作成支援装置。
【請求項5】
上記送信元に関する特徴は、上記送信元からの受信メッセージにおける書式の傾向であり、
上記メッセージ関連情報は、上記送信メッセージの書式情報であることを特徴とする請求項1に記載のメッセージ作成支援装置。
【請求項6】
上記特徴関連対応情報は、上記受信メッセージの書式の傾向に関して、類似する上記送信メッセージの書式情報と、非類似である上記送信メッセージの書式情報とを含んでおり、
上記検索手段は、外部からの指示に基づいて、上記類似する送信メッセージの書式情報と、上記非類似である送信メッセージの書式情報との何れか一方を検索することを特徴とする請求項5に記載のメッセージ作成支援装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れか1項に記載のメッセージ作成支援装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【請求項9】
メッセージの作成を支援するメッセージ作成支援装置であって、或る送信元に関する特徴と、該送信元に送信する送信メッセージに関連する情報であるメッセージ関連情報とを対応付けた特徴関連対応情報を記憶する記憶部を備えるメッセージ作成支援装置の制御方法であって、
上記送信元からの受信メッセージを取得する取得ステップと、
取得した受信メッセージに関する情報を解析して、上記送信元に関する特徴を判定する判定ステップと、
判定した上記送信元に関する特徴に対応するメッセージ関連情報を上記特徴関連対応情報から検索する検索ステップとを含むことを特徴とするメッセージ作成支援装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−70984(P2008−70984A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247229(P2006−247229)
【出願日】平成18年9月12日(2006.9.12)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】