説明

モデル構成装置およびモデル構成方法

【課題】複数のモデル化対象を含むプラントのモデルを構成するときに、特定のモデル化対象のモデルに対応する部分を特定することができるプラントモデルを構成することができるモデル構成装置および構成方法を提供する。
【解決手段】モデル構成装置は、モデル化対象のモデルをモデル化対象毎に対象モデルとして構成する機能と、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成する機能と、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に各対象モデルに対応する要素をモデル化対象要素として構成する機能と、これらモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存する機能とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モデル構成装置およびモデル構成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にエンジン動作のシミュレート方法が記載されている。このシミュレート方法では、完全なエンジンモデルから簡易化されたエンジンモデル(以下このモデルを「簡易エンジンモデル」という)が構成される。ここで、このシミュレート方法に用いられるモデル化ツールは、グラフィカルユーザーインターフェース(以下このインターフェースを「GUI」という)を有する。そして、同モデル化ツールの利用者は、GUIを介してエンジンの基本的な構成要素(例えば、ダクト、マニホルド、シリンダ、または、ターボチャージャ)からモデルを規定することができる。また、同モデル化ツールの利用者は、GUIを介してシミュレーションを行うべきエンジンに関するパラメータ(例えば、燃料噴射量やエンジン回転数)を入力することができる。また、同モデル化ツールの利用者は、GUIを介して簡易エンジンモデルを構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−513787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のシミュレート方法によって構成される簡易エンジンモデルは、複数の構成要素を含むエンジン全体のモデルである。このため、1つの構成要素の特性が経時的に変化したり、構成要素の1つが別の構成要素に交換されたり、新たな構成要素がエンジンに追加されたりした場合、完全なエンジンモデルを新たに構成し、この新たに構成した完全なエンジンモデルから簡易エンジンモデルを新たに構成しなければ、所望の簡易エンジンモデルを得ることができない。
【0005】
すなわち、特許文献1に記載のシミュレート方法によって構成される簡易エンジンモデルは、各構成要素のモデルに相当する部分を特定することができる構造になっていない。このため、たとえ、エンジンの構成要素の一部にのみ変更があった場合であっても、簡易エンジンモデル全体を新たに構成しなければ、所望の簡易エンジンモデルを得ることができない。
【0006】
そして、簡易エンジンモデル全体を新たに構成することによって所望の簡易エンジンモデルを得る場合、既に構成されている簡易エンジンモデルの一部のみを修正することによって所望の簡易エンジンモデルを得る場合に比べて、所望の簡易エンジンモデルを得るために必要な労力が大きい。
【0007】
もちろん、特許文献1に記載のシミュレート方法において簡易エンジンモデルを新たに構成するときに既存の簡易エンジンモデルを参考にすることができれば、所望の簡易エンジンモデルを得るために必要な労力が小さくなる可能性はある。しかしながら、簡易エンジンモデルが各構成要素のモデルに対応する部分を特定することができる構造になっていないのであるから、エンジンの構成要素の一部にのみ変更があった場合であっても、結局のところ、簡易エンジンモデル全体を新たに構成しなければ、所望の簡易エンジンモデルを得ることができない。
【0008】
したがって、簡易エンジンモデルを新たに構成するときに既存の簡易エンジンモデルを参考にすることができたとしても、所望の簡易エンジンモデルを得るために必要な労力は依然として大きい。
【0009】
これらのことは、制御されるべき対象であるか否かに係わらずモデル化するべき複数の対象(例えば、特許文献1に記載の構成要素に相当するものであって、以下この対象を「モデル化対象」という)を含むプラント(例えば、特許文献1に記載のエンジン)のモデル(以下このモデルを「プラントモデル」という)が既に構成されている場合において、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化したり、モデル化対象の1つが別のモデル化対象に交換されたり、新たなモデル化対象がプラントに追加されたりしたときにプラントモデルを新たに構成する場合にも当てはまる。
【0010】
すなわち、既に構成されたプラントモデル(以下このプラントモデルを「既存のプラントモデル」という)が存在する場合において、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化したり、モデル化対象の1つが別のモデル化対象に交換されたり、新たなモデル化対象がプラントに追加されたりしたときに、既存のプラントモデルにおいて修正されるべき部分を容易に特定することができるのであれば、既存のプラントモデルとは無関係にプラントモデル全体を新たに構成することによって所望のプラントモデルを得るよりも、既存のプラントモデルにおいて修正されるべき部分のみを修正することによって所望のプラントモデルを得る方が、所望のプラントモデルを得るために必要な労力が小さい。
【0011】
そこで、本発明の1つの目的は、複数のモデル化対象を含むプラントのモデルを構成するときに特定のモデル化対象のモデルに対応する部分を特定することができるプラントモデルを構成することができるモデル構成装置およびモデル構成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願の1番目の発明は、複数のモデル化対象を含むプラントのモデルをプラントモデルとして構成するモデル構成装置であって、グラフィカルユーザーインターフェースを有するモデル構成装置に関する。
【0013】
そして、本発明のモデル構成装置は、モデル化対象のモデルをモデル化対象毎に対象モデルとして構成する機能と、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成する機能と、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に各対象モデルに対応する要素をモデル化対象要素として構成する機能と、これらモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存する機能とを有する。
【0014】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、モデル化対象毎に対象モデルを構成し、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成することができる。そして、各対象モデルに対応してグラフィカルユーザーインターフェース上に構成されたモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存することができる。したがって、特定のモデル化対象に対応する対象モデルをモデル化対象要素を介して特定することができるという効果が得られる。
【0015】
さらに、本発明によれば、以下の効果も得られる。すなわち、例えば、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、該特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象の対象モデルを特定することができる。したがって、この場合において、プラントモデルを新たに構成するためには、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象の対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを適宜修正することによって上記特性が変化したモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを上記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成するのではなく、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを修正することによって(別の云い方をすれば、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを新たに構成された対象モデルと交換することによって)プラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0016】
また、例えば、既存のモデル化対象が該モデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象の対象モデルを特定することができる。したがって、この場合において、プラントモデルを新たに構成するためには、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象の対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを適宜修正することによって交換された後のモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを上記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成するのではなく、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを修正することによって(別の云い方をすれば、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを新たに構成された対象モデルと交換することによって)プラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0017】
また、例えば、既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の対象モデルを特定することができる。したがって、この場合、プラントモデルを新たに構成するためには、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを適宜修正することによって上記追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように該新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成するのではなく、新たに構成された対象モデルを既存のプラントモデルに追加することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0018】
また、例えば、既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように該新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成するのではなく、新たに構成された対象モデルを既存のプラントモデルに追加することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0019】
また、本願の2番目の発明のモデル構成装置は、上記1番目の発明において、前記プラントが複数の物理法則によって表現可能なプラントである場合に物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを前記対象モデルとして利用する機能を有する。
【0020】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、微分代数方程式によれば各モデル化対象を正確にモデリングするために重要な物理法則上のファクターを表現することができる。本発明では、物理法則に基づく微分代数方程式によって導出されるモデルを対象モデルとして利用することができる。したがって、重要な物理法則上のファクターを考慮した対象モデルを構成することができ、引いては、重要な物理法則上のファクターを考慮したプラントモデルを構成することができるという効果が得られる。
【0021】
また、本願の3番目の発明のモデル構成装置は、上記2番目の発明において、物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを初期対象モデルとして利用する機能と、該初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成する機能と、該簡易対象モデルを前記対象モデルとして利用する機能とを有する。
【0022】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、モデル化対象毎に導出された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該構成された簡易対象モデルを対象モデルとして利用することができる。すなわち、モデル化対象毎に導出されたモデルを簡易化することによって構成される簡易モデルによってプラントモデルを簡易化されたモデルとして構成することができる。このようにモデルの簡易化がモデル化対象毎のモデルに関して行われることから、冗長性が排除された簡易化されたモデルを小さい労力でもって構成することができるという効果が得られる。
【0023】
本願の4番目の発明は、複数のモデル化対象を含むプラントのモデルをプラントモデルとして構成するモデル構成方法に関する。
【0024】
そして、本発明では、モデル化対象のモデルをモデル化対象毎に対象モデルとして構成し、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成し、グラフィカルユーザーインターフェース上に各対象モデルに対応する要素をモデル化対象要素として構成し、これらモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0025】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、上記1番目の発明から得られる効果に関連して説明した理由と同じ理由から、特定のモデル化対象に対応する対象モデルをモデル化対象要素を介して特定することができるという効果が得られる。
【0026】
また、本願の5番目の発明では、上記4番目の発明において、前記プラントが複数の物理法則によって表現可能なプラントである場合に物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを前記対象モデルとして利用する。
【0027】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、上記2番目の発明から得られる効果に関連して説明した理由と同じ理由から、重要な物理法則上のファクターを考慮した対象モデルを構成することができ、引いては、重要な物理法則上のファクターを考慮したプラントモデルを構成することができるという効果が得られる。
【0028】
また、本願の6番目の発明では、上記5番目の発明において、物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを初期対象モデルとして利用し、該初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該簡易対象モデルを前記対象モデルとして利用する。
【0029】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、上記3番目の発明から得られる効果に関連して説明した理由と同じ理由から、冗長性が排除された簡易化されたモデルを小さい労力でもって構成することができるという効果が得られる。
【0030】
また、本願の7番目の発明では、上記4または5番目の発明において、1つのモデル化対象の特性が変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象に対応する対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して前記特性が変化したモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0031】
また、本発明では、1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じたとき場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象に対応する対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して交換された後のモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0032】
また、本発明では、既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して前記追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0033】
また、本発明では、既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0034】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、または、1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、または、既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、または、既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、上記1番目の発明から得られる効果に関連して説明したように、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルが新たに構成されるのではなく、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを修正することによって(別の云い方をすれば、プラントモデルの一部である既存の対象モデルを新たに構成された対象モデルと交換することによって)プラントモデルが新たに構成される。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0035】
また、本願の8番目の発明では、上記6番目の発明において、前記対象モデルに対応するモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する初期対象モデルを呼び出すことができるように初期対象モデルをそれぞれ対応する対象モデルに対応するモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0036】
そして、本発明では、1つのモデル化対象の特性が変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象に対応する初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して前記特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された初期対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0037】
また、本発明では、1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じたとき場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象に対応する初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して交換された後のモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された初期対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0038】
また、本発明では、既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して前記追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された初期対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された初期対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された初期対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0039】
また、本発明では、既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された初期対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された初期対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された初期対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する。
【0040】
本発明によれば、以下の効果が得られる。すなわち、本発明では、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、該特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルが特定される。このため、本発明では、プラントモデルを新たに構成するときには、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを適宜修正することによって上記特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを上記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルが新たに構成されるのではなく、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルに対応する初期対象モデルを修正し、該修正された初期対象モデルから簡易対象モデルを構成し、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルを新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルが新たに構成される。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0041】
また、既存のモデル化対象が該モデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象の初期対象モデルが特定される。このため、本発明では、プラントモデルを新たに構成するときには、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを適宜修正することによって交換された後のモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを上記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルが新たに構成されるのではなく、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルに対応する初期対象モデルを修正し、該修正された初期対象モデルから簡易対象モデルを構成し、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルを新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルが新たに構成される。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0042】
また、既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の初期対象モデルが特定される。このため、本発明では、プラントモデルを新たに構成するときには、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを適宜修正することによって上記追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように該新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルが新たに構成されるのではなく、新たに構成された簡易対象モデルを既存のプラントモデルに追加することによってプラントモデルが新たに構成される。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【0043】
また、既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように該新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルが新たに構成されるのではなく、新たに構成された簡易対象モデルを既存のプラントモデルに追加することによってプラントモデルが新たに構成される。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態におけるプラントモデルと簡易対象モデルとの関係を示した図である。
【図2】本発明の実施形態におけるグラフィカルユーザーインターフェース要素(GUI要素)と初期微分代数方程式(初期DAE)と簡易微分代数方程式(簡易DAE)との関係を示した図である。
【図3】本発明の別の実施形態におけるプラントモデルと簡易対象モデルとの関係を示した図である。
【図4】本発明の実施形態におけるグラフィカルユーザーインターフェース要素(GUI要素)の関係を示した図である。
【図5】本発明の実施形態における簡易微分代数方程式(簡易DAE)の関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本発明のモデル構成装置の実施形態について説明する。本実施形態のモデル構成装置は、制御されるべき対象であるか否かに係わらずモデル化するべき複数の対象(以下これら対象を「モデル化対象」という)を含むプラントのモデル(以下このモデルを「プラントモデル」という)を構成するものである。
【0046】
ここで、例えば、プラントが内燃機関である場合、プラントモデルとは、内燃機関のモデルであり、モデル化対象とは、例えば、燃焼室に燃料を供給する燃料噴射弁、燃焼室に吸入されるガスの量を制御するために吸気通路に配置されるスロットル弁、燃焼室に吸入されるガスの圧力を上昇させたり低下させたりすることができる過給機であって同ガスの圧力の上昇度合または低下度合を制御するベーンを備えた過給機、燃焼室から排気通路に排出された排気ガスを吸気通路に導入する排気再循環装置であって同吸気通路に導入される排気ガスの量を制御する排気再循環制御弁を備えた排気再循環装置等である。
【0047】
また、本実施形態のモデル構成装置によってプラントモデルが構成されるプラントは、複数の物理法則が成立するプラントである。ここで、物理法則とは、例えば、運動量保存則、エネルギ保存則、熱力学第一法則、ボイルシャルルの法則等である。
【0048】
なお、一般的に、プラントモデルは、例えば、各モデル化対象に或る操作量を入力したときのプラントの保存量を算出し、この算出した保存量に基づいてプラントの保存量を目標保存量とする操作量を決定するのに用いられる。
【0049】
ここで、例えば、プラントが内燃機関である場合、保存量とは、燃料噴射弁から燃焼室に供給される燃料の量、スロットル弁によって制御される燃焼室に吸入されるガスの量、過給機によって制御される燃焼室に吸入されるガスの圧力、排気再循環装置によって制御される吸気通路に導入される排気ガスの量等である。
【0050】
次に、本実施形態のモデル構成装置によって構成されるプラントモデルについて詳細に説明する。本実施形態のモデル構成装置では、モデル化対象毎にモデル(以下このモデルを「対象モデル」という)が構成される。そして、各対象モデルは、各モデル化対象に関連する物理法則を微分代数方程式によって細かく表現したモデル(以下このモデルを「初期対象モデル」という)を数学的な処理によって簡易化したモデル(以下このモデルを「簡易対象モデル」という)である。ここで、本実施形態のモデル構成装置では、初期対象モデルを構成するときには、例えば、質量、エネルギ、運動量、分子数などの関連する保存量を対象とした「保存則を満たす物理モデル」が利用される。また、「数学的な処理によって簡易化したモデル」とは、例えば、当該モデルの次数が小さく、当該モデル中の調整パラメータの数が少なく、当該モデルによる演算の数が少なく、当該モデルによる演算を実行するプログラムコードサイズが小さいモデルを意味する。
【0051】
そして、図1に示されているように、各簡易対象モデル10は、同簡易対象モデル10に対応するモデル化対象の保存量に関連する1つ又は複数のモデル化対象に対応する簡易対象モデル10に結線11によって接続されている。そして、互いに接続された簡易対象モデル10の間において、各簡易対象モデル10によって算出されて該簡易対象モデルから出力される保存量に関する情報(別の云い方をすれば、シグナルフロー)が結線11を介して交換される。
【0052】
そして、本実施形態のモデル構成装置は、各簡易対象モデル中の変数に所定の操作量を入力したときに各簡易対象モデルから得られる保存量およびプラントモデルから得られる保存量(以下この保存量を「理論保存量」という)と、実際にモデル化対象に同じ所定の操作量を入力したときの各モデル化対象の保存量およびプラントの保存量(以下この保存量を「実保存量」という)とを比較する機能を有する。
【0053】
そして、本実施形態のモデル構成装置は、理論保存量が実保存量に一致するように簡易対象モデル中のパラメータを求める機能を有する。すなわち、本実施形態のモデル構成装置は、実保存量に基づいて簡易対象モデル中のパラメータを同定する機能を有する。そして、本実施形態のモデル構成装置は、同定されたパラメータを簡易対象モデル中のパラメータとして採用することによってプラントモデルを構成する機能を有する。
【0054】
また、本実施形態のモデル構成装置は、グラフィカルユーザーインターフェース(以下このインターフェースを「GUI」という)を有する。そして、本実施形態のモデル構成装置は、各対象モデルに対応する要素をGUI上に構成する機能と、これら構成された要素(以下これら要素を「GUI要素」という)に関連付けて対応する初期対象モデルおよび簡易対象モデルをメモリに保存する機能を有する。
【0055】
なお、本実施形態のモデル構成装置によって構成されたプラントモデルは、例えば、各モデル化対象に或る操作量(以下この操作量を「モデル化対象操作量」という)を入力したときの各モデル化対象の保存量またはプラントの保存量を算出し、この算出した保存量に基づいて各モデル化対象の保存量またはプラントの保存量を目標保存量とすることができるモデル化対象操作量を決定するのに用いられる。
【0056】
例えば、本実施形態のモデル構成装置によって構成されるプラントモデルが内燃機関の各モデル化対象に入力されるモデル化対象操作量を決定するために用いられた場合、同プラントモデルによって内燃機関の運転状態に応じて最適な燃料噴射弁の開弁時間、スロットル弁の開度、過給機のベーンの開度、または、排気再循環装置の排気再循環制御弁の開度が内燃機関の運転状態に応じて決定され、これら決定された開弁時間、スロットル弁の開度、ベーンの開度、排気再循環制御弁の開度を記憶したマップやテーブルが作成される。
【0057】
ところで、例えば、プラントを長時間使用した結果、プラントのいずれか1つのモデル化対象の特性が変化してしまった場合、特性が変化する前のモデル化対象に基づいて構成されたプラントモデルを用いて設定されたモデル化対象操作量が各モデル化対象に入力されたとしても、当該特性が変化しているモデル化対象(以下このモデル化対象を「特性変化のあったモデル化対象」という)の保存量が目標保存量に制御されず或いは当該特性変化のあったモデル化対象に対応する簡易対象モデルによって算出される保存量(以下この保存量を「初期の保存量」という)に一致しない。また、残りのモデル化対象の特性が変化していないとしても、これら残りのモデル化対象(以下このモデル化対象を「特性変化のないモデル化対象」という)の保存量が特性変化のあったモデル化対象の保存量の影響を受ける場合、これら特性変化のないモデル化対象の保存量も目標保存量に制御されず或いは所期の保存量に一致せず、引いては、プラントの保存量が目標保存量に制御されず或いはプラントモデルによって算出される保存量(以下この保存量も「所期の保存量」という)に一致しない。したがって、少なくとも1つのモデル化対象の特性が変化してしまった場合、各モデル化対象の保存量およびプラントの保存量を目標保存量に制御し或いは所期の保存量に一致する状態を確保するためには、既に構成されているプラントモデル(以下このプラントモデルを「既存のプラントモデル」という)を新たに構成する必要がある(別の云い方をすれば、既存のプラントモデルを再構成し或いは修正する必要がある)。
【0058】
また、プラントのいずれか1つのモデル化対象が同モデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象に交換された場合や、新たなモデル化対象がプラントに追加された場合にも、既存のプラントモデルを新たに構成する必要がある。
【0059】
ここで、各簡易対象モデルを構成するために各初期対象モデルを簡易化したとき、各初期対象モデルと各GUI要素との関係が失われてしまう。しかしながら、上述したように、本実施形態では、モデル化対象毎に微分代数方程式によって表現された初期対象モデルが構成され、これら初期対象モデルが数学的な処理によって簡易化されることによって簡易化された微分代数方程式によって簡易対象モデルが構成され、これら初期対象モデルおよび簡易対象モデルが対応するGUI要素に関連付けられてメモリに保存されている。すなわち、図2に示されているように、各GUI要素とそれぞれ対応する初期微分代数方程式(別の云い方をすれば、初期対象モデル)とそれぞれ対応する簡易微分代数方程式(別の云い方とすれば、簡易対象モデル)とが関連付けられてメモリに保存されている。
【0060】
したがって、本実施形態のモデル構成装置では、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化した場合、特性が変化したモデル化対象に対応するGUI要素を介して該特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを特定することができる。このため、1つのモデル化対象の特性が経時的に変化した場合において本実施形態のモデル構成装置によってプラントモデルを新たに構成するときには、特性が変化したモデル化対象に対応するGUI要素を介して該特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し(或いは、再生し)、該呼び出された初期対象モデルを修正することによって上記特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルのパラメータを同定し、該同定されたパラメータを適用した上記新たに構成された初期対象モデルを数学的な処理によって簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを上記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、特性が変化したモデル化対象の既存の簡易対象モデルを上記新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成することなく、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルに対応する初期対象モデルを修正し、該修正された初期対象モデルから簡易対象モデルを構成し、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルを新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができる。
【0061】
なお、上述したように新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルも対応する既存のGUI要素に関連付けられてメモリに保存される。
【0062】
また、本実施形態のモデル構成装置では、1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換された場合、交換前のモデル化対象に対応するGUI要素を介して交換前のモデル化対象の初期対象モデルを特定することができる。このため、1つのモデル化対象が新たなモデル化対象に交換され、交換後のモデル化対象の特性が交換前のモデル化対象の特性と同様である場合において本実施形態のモデル構成装置によってプラントモデルを新たに構成するときには、交換前のモデル化対象に対応するGUI要素を介して交換前のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し(或いは、再生し)、該呼び出された初期対象モデルを修正することによって交換後のモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルのパラメータを同定し、該同定されたパラメータを適用した上記新たに構成された初期対象モデルを数学的な処理によって簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを交換前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、交換前のモデル化対象の既存の簡易対象モデルを上記新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、これによれば、プラントモデル全体を修正することによってプラントモデルを新たに構成することなく、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルに対応する初期対象モデルを修正し、該修正された初期対象モデルから簡易対象モデルを構成し、プラントモデルの一部である既存の簡易対象モデルを新たに構成された簡易対象モデルと交換することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができる。
【0063】
なお、上述したように新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルも対応する既存のGUI要素に関連付けられてメモリに保存される。
【0064】
また、本実施形態のモデル構成装置では、新たなモデル化対象がプラントに追加され、追加されたモデル化対象(以下このモデル化対象を「追加モデル化対象」という)の特性と同様の特性を有するモデル化対象がプラントに含まれている場合、追加モデル化対象の特性と同様の特性を有するモデル化対象に対応するGUI要素を介して同モデル化対象の初期対象モデルを特定することができる。このため、新たなモデル化対象がプラントに追加され、追加モデル化対象の特性と同様の特性を有するモデル化対象がプラントに含まれている場合において本実施形態のモデル構成装置によってプラントモデルを新たに構成するときには、追加モデル化対象の特性と同様の特性を有するモデル化対象に対応するGUI要素を介して同モデル化対象の初期対象モデルを呼び出し(或いは、再生し)、該呼び出された初期対象モデルを修正することによって追加モデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルのパラメータを同定し、該同定されたパラメータを適用した上記新たに構成された初期対象モデルを数学的な処理によって簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する簡易対象モデルと交換することができるように上記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、追加モデル化対象の簡易対象モデルをプラントモデルに追加することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができる。
【0065】
なお、本実施形態のモデル構成装置では、上述したように新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルに対応するGUI要素が新たに構成され、新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルは新たに構成されたGUI要素に関連付けられてメモリに保存される。
【0066】
また、新たなモデル化対象がプラントに追加され、追加されたモデル化対象(すなわち、追加モデル化対象)の特性と同様の特性を有するモデル化対象がプラントに含まれていない場合において本実施形態のモデル構成装置によってプラントモデルを新たに構成するときには、追加モデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルのパラメータを同定し、該同定されたパラメータを適用した上記新たに構成された初期対象モデルを数学的な処理によって簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する簡易対象モデルと交換することができるように上記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成することができる。すなわち、追加モデル化対象の簡易対象モデルをプラントモデルに追加することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、したがって、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができる。
【0067】
なお、本実施形態のモデル構成装置では、上述したように新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルに対応するGUI要素が新たに構成され、新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルは新たに構成されたGUI要素に関連付けられてメモリに保存される。
【0068】
また、1つのモデル化対象が新たなモデル化対象に交換され、交換後のモデル化対象の特性が交換前のモデル化対象の特性と同様ではなく全く異なる場合には、新たなモデル化対象がプラントに追加され、追加されたモデル化対象(すなわち、追加モデル化対象)の特性と同様の特性を有するモデル化対象がプラントに含まれていない場合について説明した手順と同じ手順によってプラントモデルが新たに構成されればよい。
【0069】
このように、本実施形態のモデル構成装置では、プラントモデルを新たに構成する必要が生じたとき、プラントモデルの一部を構成する対象モデルを利用して新たな対象モデルを構成して該新たな対象モデルをプラントモデルを追加することによってプラントモデルを新たに構成することができるし、新たに構成した対象モデルを構成して該新たな対象モデルプラントモデルに追加することによってプラントモデルを新たに構成することができる。したがって、本実施形態のモデル構成装置によれば、各対象モデルの表現方式(または、記述方式)に依存することなく、非常に汎用性の高い(すなわち、標準化された)プラントモデルを構成することができるという効果が得られる。
【0070】
なお、特定のモデル化対象(すなわち、特性が変化したモデル化対象、交換後のモデル化対象、または、追加モデル化対象)の簡易対象モデルを新たに構成するために当該特定のモデル化対象の初期対象モデルのパラメータを同定するときに、パラメータとして十分なパラメータを同定することができるのであれば、上記特定のモデル化対象に特定の操作量を入力したときの当該特定のモデル化対象の実保存量のみに基づいて当該特定のモデル化対象の初期対象モデル中のパラメータを同定するようにしてもよい。
【0071】
また、特定のモデル化対象(すなわち、特性が変化したモデル化対象、交換後のモデル化対象、または、追加モデル化対象)の簡易対象モデルを新たに構成するときに当該特定のモデル化対象以外のモデル化対象の簡易対象モデルを新たに構成する必要がある場合には、当該特定のモデル化対象以外のモデル化対象の簡易対象モデルを以下のように新たに構成すればよい。
【0072】
すなわち、本実施形態のモデル構成装置では、上記特定のモデル化対象に対応するGUI要素を介して上記特定のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し(或いは、再生し)、該呼び出された初期対象モデルを修正することによって上記特定のモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルのパラメータを同定し、該同定されたパラメータを適用した上記新たに構成された初期対象モデルを数学的な処理によって簡易化することによって簡易対象モデルを構成すればよい。
【0073】
もちろん、この場合、本実施形態のモデル構成装置では、上記新たに構成された簡易対象モデルを上記特定のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを新たに構成する。また、今回新たに構成された初期対象モデルおよび簡易対象モデルも対応する既存のGUI要素に関連付けられてメモリに保存される。
【0074】
なお、上述した実施形態のモデル構成装置が必要に応じて図3に示されているように複数の対象モデルを1つの単位として各対象モデルを関連付けして保存する機能を有していてもよい。
【0075】
また、上述した実施形態のモデル構成装置は、例えば、図4に示されているように、3つのGUI要素1〜3と、GUI要素1に関連する2つのGUI要素1−1、1−2と、GUI要素1−2に関連するGUI要素1−2−1とを構成した場合、これらGUI要素を木構造でもって関連付けてメモリに保存する機能を有する。そして、上述した実施形態のモデル構成装置は、各GUI要素に対応する簡易微分代数方程式1〜3、1−1、1−2、1−2−1をGUI要素の木構造に倣って図5に示されているように関連付けてメモリに保存する機能を有する。
【0076】
また、上述した実施形態において、簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成した簡易対象モデルを既存の結線によって既存の簡易対象モデルに接続する場合、必要に応じて、既存の結線を修正したり、新たな結線を構成したりしてもよい。
【0077】
また、上述した実施形態のモデル構成装置は、1つのモデル化対象が削除されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合であっても、小さい労力でもってプラントモデルを新たに構成することができる。この場合、上述した本実施形態のモデル構成装置は、削除されたモデル化対象に対応するGUI要素を介して該削除されたモデル化対象に対応する簡易対象モデルを呼び出し、該呼び出した簡易制御モデルを削除すると共に、必要に応じて既存の結線の構成を修正する。
【符号の説明】
【0078】
10…簡易対象モデル、11…結線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモデル化対象を含むプラントのモデルをプラントモデルとして構成するモデル構成装置であって、グラフィカルユーザーインターフェースを有するモデル構成装置において、モデル化対象のモデルをモデル化対象毎に対象モデルとして構成する機能と、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成する機能と、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に各対象モデルに対応する要素をモデル化対象要素として構成する機能と、これらモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存する機能とを有するモデル構成装置。
【請求項2】
前記プラントが複数の物理法則によって表現可能なプラントである場合に物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを前記対象モデルとして利用する機能を有する請求項1に記載のモデル構成装置。
【請求項3】
物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを初期対象モデルとして利用する機能と、該初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成する機能と、該簡易対象モデルを前記対象モデルとして利用する機能とを有する請求項2に記載のモデル構成装置。
【請求項4】
複数のモデル化対象を含むプラントのモデルをプラントモデルとして構成するモデル構成方法において、モデル化対象のモデルをモデル化対象毎に初期対象モデルとして構成し、各対象モデルから出力される保存量を関連する対象モデル間で交換することができるように対象モデルを結線によって互いに接続することによってプラントモデルを構成し、グラフィカルユーザーインターフェース上に各対象モデルに対応する要素をモデル化対象要素として構成し、これらモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する対象モデルを呼び出すことができるように対象モデルをそれぞれ対応するモデル化対象要素に関連付けて保存するモデル構成方法。
【請求項5】
前記プラントが複数の物理法則によって表現可能なプラントである場合に物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを前記対象モデルとして利用する請求項4に記載のモデル構成方法。
【請求項6】
物理法則に基づく微分代数方程式から導出されるモデル化対象のモデルを初期対象モデルとして利用し、該初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを構成し、該簡易対象モデルを前記対象モデルとして利用する請求項5に記載のモデル構成方法。
【請求項7】
1つのモデル化対象の特性が変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象に対応する対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して前記特性が変化したモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存し、
1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じたとき場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象に対応する対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して交換された後のモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存し、
既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の対象モデルを呼び出し、該呼び出された対象モデルを利用して前記追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存し、
既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された対象モデルから出力される保存量を関連する既存の対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された対象モデルを新たな結線によって既存の対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する請求項4または5に記載のモデル構成方法。
【請求項8】
前記対象モデルに対応するモデル化対象要素を介してそれぞれ対応する初期対象モデルを呼び出すことができるように初期対象モデルをそれぞれ対応する対象モデルに対応するモデル化対象要素に関連付けて保存し、
1つのモデル化対象の特性が変化したことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、特性が変化したモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該特性が変化したモデル化対象に対応する初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して前記特性が変化したモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された初期対象モデルを前記特性が変化したモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存し、
1つのモデル化対象が別のモデル化対象に交換されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じたとき場合、交換される前のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該交換される前のモデル化対象に対応する初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して交換された後のモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存の結線によって残りの既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記新たに構成された初期対象モデルを前記交換される前のモデル化対象に対応する既存のモデル化対象要素に関連付けて保存し、
既存のモデル化対象の特性と同様の特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の特性と同様の特性を有する既存のモデル化対象に対応するモデル化対象要素を介して該既存のモデル化対象の初期対象モデルを呼び出し、該呼び出された初期対象モデルを利用して前記追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された初期対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された初期対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された初期対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存し、
既存のモデル化対象の特性とは異なる特性を有する新たなモデル化対象がプラントに追加されたことに起因してプラントモデルを新たに構成する必要が生じた場合、追加された新たなモデル化対象の初期対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された初期対象モデルを簡易化することによって簡易対象モデルを新たに構成し、該新たに構成された簡易対象モデルから出力される保存量を関連する既存の簡易対象モデルと交換することができるように前記新たに構成された簡易対象モデルを新たな結線によって既存の簡易対象モデルに接続することによってプラントモデルを構成し、前記グラフィカルユーザーインターフェース上に前記新たに構成された初期対象モデルに対応するモデル化対象要素を新たに構成し、該新たに構成されたモデル化対象要素を介して前記新たに構成された初期対象モデルを呼び出すことができるように該新たに構成された初期対象モデルを前記新たに構成されたモデル化対象要素に関連付けて保存する請求項6に記載のモデル構成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−33030(P2012−33030A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172581(P2010−172581)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】