説明

モーター取付構造及びこれを用いた画像形成装置

【課題】取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、モータの回転軸に倒れが発生することがなく、モータを確実に固定することが可能なモータ取付構造及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】モーターと、前記モータ−が着脱自在に取り付けられる被取付部材と、前記被取付部材に設けられ、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材が位置決めされた状態で挿入される挿入用凹部と、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材を前記挿入用凹部に挿入した状態で、前記モーター又は前記取付補助部材を前記モーターの駆動軸を中心にして回動することにより、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部と前記モーター又は前記取付補助部材側に設けられた第2の固定部とが相対的に嵌まり合って固定する固定手段とを備えるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、モーター取付構造及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開平10−336940号公報
【特許文献2】特開平11−127551号公報
【特許文献3】特開2001−096500号公報
【0003】
従来、この種のモータ取付構造に関する技術としては、例えば、特開平10−336940号公報、特開平11−127551号公報及び特開2001−096500号公報等に開示されたものが既に提案されている。
【0004】
上記特開平10−336940号公報に係るモータの取り付け構造は、モータを支持するブラケットに、モータのケースを取り付けるためのモータの取り付け構造であって、上記ブラケットと上記ケースとの対向位置に、それぞれ互いに重なり合う対の結合部位を形成し、この対の結合部位同士を、弾性復元力を有する弾性結合体によって一体的に結合してなるように構成したものである。
【0005】
また、上記特開平11−127551号公報に係るモータの取り付け構造は、モータを支持するブラケットに、モータのケースを取り付けるためのモータの取り付け構造において、上記ケースの外側に設けられて当該ケースの径方向に沿って弾性変形可能な弾性片と、上記ブラケットに設けられ、かつ上記弾性片を上記ケースの径方向内方に弾性変形させることによって当該弾性片と係合可能な係合部とを備えてなるように構成したものである。
【0006】
さらに、上記特開2001−096500号公報に係る極小モータの固定構造は、極小モータを機器の筐体等に取付ける固定構造であって、筐体又は駆動部フレーム側の前記モータの取付け位置に雌ネジ部を形成し、他方、前記モータのハウジングケースの少なくとも一端側を円筒形状とし、この円筒形状部の外周面の少なくとも駆動軸側端部に、前記雌ネジ部に螺合する雄ネジ部領域を形成し、前記雌ネジ部に前記雄ネジ部を螺合させることにより、前記モータを筐体又は駆動部フレームに機械的に保持固定するように構成したものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、この発明が解決しようとする課題は、取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、モータの回転軸に倒れが発生することがなく、モータを確実に固定することが可能なモータ取付構造及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、請求項1に記載された発明は、モーターと、
前記モータ−が着脱自在に取り付けられる被取付部材と、
前記被取付部材に設けられ、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材が位置決めされた状態で挿入される挿入用凹部と、
前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材を前記挿入用凹部に挿入した状態で、前記モーター又は前記取付補助部材を前記モーターの駆動軸を中心にして回動することにより、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部と前記モーター又は前記取付補助部材側に設けられた第2の固定部とが相対的に嵌まり合って固定する固定手段とを備えたことを特徴とするモーター取付構造である。
【0009】
また、請求項2に記載された発明は、前記挿入用凹部は、前記モーターの駆動軸の基端部に突出するように設けられた円筒部が挿入される挿入孔であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造である。
【0010】
さらに、請求項3に記載された発明は、前記挿入用凹部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材が挿入される挿入孔であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造である。
【0011】
又、請求項4に記載された発明は、前記挿入用凹部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材が挿入される挿入用の凹所であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造である。
【0012】
更に、請求項5に記載された発明は、前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材の駆動軸突出側の端部に、前記駆動軸と同方向に突出するように設けられた突起部の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造である。
【0013】
また、請求項6に記載された発明は、前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造である。
【0014】
さらに、請求項7に記載された発明は、前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの外周に圧入された環状の取付補助部材の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造である。
【0015】
又、請求項8に記載された発明は、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーター側の第2の固定部が嵌まり合う略半球形状の凹部を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のモーター取付構造である。
【0016】
更に、請求項9に記載された発明は、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーター側の第2の固定部が挿入される挿入部と、前記挿入部から挿入された前記モーター側の第2の固定部を前記モーターの駆動軸を中心にした周方向に案内する案内通路部と、前記モーター側の第2の固定部が嵌まり合う略半球形状の凹部とからなることを特徴とする請求項8に記載のモーター取付構造である。
【0017】
また、請求項10に記載された発明は、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーターの駆動軸を中心にした外周方向に弾性変形自在に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のモーター取付構造である。
【0018】
さらに、請求項11に記載された発明は、少なくとも画像形成部材の一部を駆動するモーターと、
前記モータ−が着脱自在に取り付けられるフレーム部材と、
前記フレーム部材に設けられ、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材が位置決めされた状態で挿入される挿入用凹部と、
前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材を前記挿入用凹部に挿入した状態で、前記モーター又は前記取付補助部材を前記モーターの駆動軸を中心にして回動することにより、前記フレーム部材側に設けられた第1の固定部と前記モーター又は前記取付補助部材側に設けられた第2の固定部とが相対的に嵌まり合って固定する固定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に記載された発明によれば、取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、モータの回転軸に倒れが発生することがなく、モータを確実に固定することが可能となる。
【0020】
また、請求項2に記載された発明によれば、被取付部材の加工が容易となる。
【0021】
さらに、請求項3に記載された発明によれば、モーターの外殻部材を確実に固定することができる。
【0022】
又、請求項4に記載された発明によれば、モーターの外殻部材をより一層確実に固定することができる。
【0023】
更に、請求項5に記載された発明によれば、固定部を簡単に設けることができる。
【0024】
また、請求項6に記載された発明によれば、固定部を簡単に設けることができる。
【0025】
さらに、請求項7に記載された発明によれば、モーターに特別に加工を施すことなく、固定部を簡単に設けることができる。
【0026】
又、請求項8に記載された発明によれば、モーター側の第2の固定部を確実に固定することができる。
【0027】
更に、請求項9に記載された発明によれば、モーターの取付操作を簡略化することができる。
【0028】
また、請求項10に記載された発明によれば、モーターの着脱に要する力を軽減することができる。
【0029】
さらに、請求項11に記載された発明によれば、取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、モータの回転軸に倒れが発生することがなく、モータを確実に固定することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0031】
実施の形態1
図13はこの発明の実施の形態1に係るモータ取付構造を適用した画像形成装置を示す構成図である。
【0032】
この画像形成装置は、図13に示すように、箱体状に形成された画像形成装置本体100を備えており、当該画像形成装置本体100の内部には、感光体ドラム、帯電器、画像露光装置、現像器、転写器、定着器、給紙装置等の画像形成部材が配設されている。図13中、1は駆動モーターを示しており、この駆動モーター1によって、例えば、画像形成装置本体100の内部に配設された給紙装置や、他の感光体ドラム、画像露光装置、現像器、転写器、定着器等の画像形成部材が駆動される。
【0033】
なお、上記駆動モーター1は、画像形成装置本体100を構成するフレームの外側から取り付けられており、当該画像形成装置本体100の内部からのネジ止め等が困難な構成となっている。
【0034】
図1はこの発明の実施の形態1に係るモータ取付構造を示す斜視構成図である。
駆動モーター1は、図2に示すように、鉄やステンレス、あるいはアルミニウム等の金属からなる円筒形状の外殻部材であるケース2を備えており、当該ケース2の一端面には、駆動モーター1の駆動軸(回転軸)3が突出するように設けられているとともに、駆動軸3の基端部外周には、駆動軸3を回転自在に保持する外径がケース2の外径よりも小さい円筒形状のインロー部4が突出するように設けられている。また、上記ケース2の他端面2aは、閉塞されている。
【0035】
さらに、上記駆動モーター1のケース2には、図2に示すように、駆動軸3が突出するように設けられた側の端部に、その外周方向に沿って互いに120度の角度を成す位置に、第2の固定部を構成する取付用の突起部5、5、5が合計3つ設けられている。これらの各取付用の突出部5、5、5は、ケース2の一部を矩形状に突出させるとともに、当該ケース2の裏面側に、駆動モーター1の合成樹脂等からなる蓋体6の一部を、ケース2の突出部5と同一形状に一体的に突出させて構成されている。
【0036】
また、上記各取付用の突出部5、5、5には、図2に示すように、その外周面に略半球形状の凸部7が、ケース2の外周面から半径方向の外方向に設けられている。上記凸部7は、ケース2の突出部5、5、5をプレス成形等によって略半球形状に突出させても良いし、略半球形状の凸部材をケース2の突出部5、5、5に固着して形成しても良い。この実施の形態では、ケース2の突出部5、5、5をプレス成形等によって略半球形状に突出させて形成されている。
【0037】
一方、上記駆動モーター1が取り付けられる画像形成装置側の被取付部材としてのフレーム10は、図1に示すように、画像形成装置の小型化に伴って省スペース化されており、このフレーム10は、駆動モーター1と、必要に応じて当該フレーム10に取り付けられる駆動回路や制御回路を含む必要最低限の面積を有する正方形状や長方形状の矩形状であって、予め定められた肉厚を有する平板状に、合成樹脂等によって形成されている。上記フレーム10の肉厚は、例えば、駆動モーター1の取付用突出部5の長さと略等しい厚みに設定されるが、これよりも厚くても場合によっては薄くても良いことは勿論である。
【0038】
また、上記フレーム10には、図3に示すように、駆動モーター1の取付位置の中央部に、駆動モーター1のインロー部4を挿入した状態に位置合わせてして固定する円形状の挿入孔11が形成されているとともに、当該挿入孔11の外周には、駆動モーター1の3つの取付用突出部5、5、5を挿入した状態で回動することにより固定する第1の固定部12、12、12が、駆動モーター1の駆動軸3を中心にして周方向に沿って互いに120°を成すように3箇所設けられている。
【0039】
上記フレーム10に設けられる第2の固定部12、12、12は、図3、図4及び図5に示すように、駆動モーター1の取付用突出部5、5、5を嵌め合わせた状態で回動するための円弧状の溝部13を有しており、この溝部13の幅は、駆動モーター1の取付用突出部5、5、5(蓋体6の一部の厚さを含む)の厚さよりも大きく設定されている。
【0040】
また、上記円弧状の溝部13には、その周方向に沿った一端部近傍に、駆動モーター1の第2の固定部を構成する略半球形状の凸部7が挿入される挿入部14が、当該凸部7の半径よりも大きな半径を有する半円形状の凹部として形成されている。さらに、上記円弧状の溝部13には、図5に示すように、上記挿入部14の裏面側に、当該挿入部14から挿入された駆動モーター1の略半球形状の凸部7を駆動モーター1の駆動軸3を中心にした周方向に案内する凹溝状の案内通路部15が設けられている。この案内通路部15は、その駆動モーター1の駆動軸3を中心にした外周方向の深さdが、入り口側の深さd1よりも先端部に行くに従って徐々に深さd2、d3が浅くなるように設定されている。そして、上記案内通路部15の先端部には、駆動モーター1の略半球形状の凸部7が嵌まり合う1/4球形状の凹部16が設けられている。
【0041】
さらに、上記円弧状の溝部13の外周には、当該円弧状の溝部13と同心円状に形成された円弧状の溝部17が設けられている。この外周側の円弧状の溝部17は、内周側の円弧状の溝部13に、駆動モーター1の取付用突出部5、5、5及び略半球形状の凸部7が挿入されて、円弧状の溝部13の案内通路部15に略半球形状の凸部7が嵌まり合った際に、円弧状の溝部13と円弧状の溝部17との間に位置するフレーム10の部材18が、弾性的に外周方向に変形することを許容するために設けられたものである。
【0042】
また、上記フレーム10は、全体的に同じ肉厚となるように形成しても勿論良いが、当該フレーム10の剛性を維持しつつ、樹脂量を減少させるために、円弧状の溝部13と円弧状の溝部17の内周及び外周のみを厚肉に形成し、他は、フレーム10の外周を除いて相対的に薄肉に形成しても良い。
【0043】
以上の構成において、この実施の形態に係るモーター取付構造では、次のようにして、取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、モータの回転軸に倒れが発生することがなく、モータを確実に固定することが可能となっている。
【0044】
すなわち、この実施の形態に係るモーター取付構造では、図1に示すように、駆動モーター1を被取付部材としてのフレーム10に対して略垂直に保持するとともに、駆動モーター1のインロー部4をフレーム10の挿入孔11に位置合わせして、当該駆動モーター1のインロー部4をフレーム10の挿入孔11に挿入し、駆動モーター1のケース2の端面をフレーム10の表面に突き当てる。
【0045】
その際、上記駆動モーター1は、図6に示すように、そのケース2の外周に設けられた駆動モーター1の取付用突出部5、5、5が、フレーム10の円弧状の溝部13に一致し、しかも取付用突出部5、5、5の略半球形状の凸部7が、フレーム10の挿入部14の位置に一致するように位置合わせすることにより、駆動モーター1のインロー部4がフレーム10の挿入孔11に挿入される。
【0046】
そして、上記駆動モーター1は、図3において、作業者が駆動モーター1のケース2を手で把持した状態、又は機械によって駆動モーター1のケース2を把持した状態で、当該駆動モーター1の駆動軸3を中心にして時計周り方向に回動されることにより、駆動モーター1の取付用突出部5、5、5に設けられた略半球形状の凸部7が、フレーム10の円弧状の溝部13に設けられた案内通路部15に沿って移動し、図3に示すように、当該略半球形状の凸部7が案内通路部15の先端部に設けられた1/4球形状の凹部16に嵌まり合って固定される。
【0047】
このとき、上記案内通路部15の外周方向に沿った深さdは、先端部に行くに従って徐々に浅く(小さく)なるように設定されているため、略半球形状の凸部7は、フレーム10の案内通路部15の外周面を押圧しながら、案内通路部15の先端部に設けられた凹部16まで移動する。しかし、上記案内通路部15が設けられたフレーム10の部材18は、その外周に円弧状の溝部17が設けられて弾性的に外周方向に変形自在となっているため、略半球形状の凸部7が案内通路部15の外周面を押圧する力が過大となることなく、案内通路部15の先端部に向かって移動自在となっている。
【0048】
しかも、上記フレーム10の部材18の弾性変形力によって1/4球形状の凹部16は、駆動モーター1の略半球形状の凸部7に圧接しているため、当該駆動モーター1の駆動軸3に取り付けられた図示しないギア等によって、駆動モーター1に図3中、反時計周り方向のトルクが作用した場合であっても、駆動モーター1が移動する虞れがない。
【0049】
そのため、上記案内通路部15及び凹部16が設けられる方向は、駆動モーター1にトルクが作用した場合であっても、駆動モーター1の略半球形状の凸部7が、フレーム10の凹部16に嵌まる方向に設定するのが望ましい。
【0050】
このように、上記実施の形態に係るモーター取付構造では、取付部の省スペース化に対応することができるとともに、スラスト方向にガタが発生したり、駆動モーター1の駆動軸3に倒れが発生することがなく、駆動モーター1を確実に固定することが可能となっている。
【0051】
実施の形態2
図7はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、図7に示すように、駆動モーター1のケース2の端面とフレーム10の間に、緩衝材としての円板状のゴムシート20が介在されている。
【0052】
そのため、この実施の形態2では、駆動モーター1の回転振動をゴムシート20によって吸収することができ、フレーム10に設けれた部材や、フレーム10を介して他の部材に振動が伝わるのを回避することができる。
【0053】
なお、この実施の形態2では、駆動モーター1の取付用突出部5、5、5の長さが、ゴムシート20の厚さを考慮して、実施の形態1よりも長く設定されている。
【0054】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0055】
実施の形態3
図8はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、図8に示すように、駆動モーター1のインロー部4のみをフレーム10に挿入するのではなく、フレーム10の挿入用の凹部30が円筒形状に形成されており、当該挿入用の凹部30に駆動モーター1のケース2が挿入されるように構成されているとともに、挿入用凹部30の端面に駆動モーター1のインロー部4が挿入されるように構成されている。
【0056】
また、上記挿入用の凹部30は、円筒形状に形成しても良いが、フレーム10を合成樹脂によって一体的に成形する関係上、フレーム10の円弧状の溝部13及び円弧状の溝部17に対応した部分に、駆動モーター1の外周方向に沿って予め定められた角度だけ切り欠いた切欠き部31が、周方向に沿って3箇所設けられている。
【0057】
この実施の形態3の場合には、駆動モーター1のケース2をフレーム10の挿入用凹部30に挿入して位置決め保持することができるため、大型の駆動モーター1や負荷の大きな駆動モーター1に適している。
【0058】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【0059】
実施の形態4
図11及び図12はこの発明の実施の形態4を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態4では、図11及び図12に示すように、駆動モーター1に第2の固定部を直接設けるのではなく、駆動モーター1の外周に取付補助部材としての合成樹脂製のモーター固定用リング40を圧入又は接着等の手段によって固着し、このモーター固定用リング40に第2の固定部を設けるように構成されている。
【0060】
この実施の形態4では、駆動モーター1に取付用突出部5、5、5及び略半球形状の凸部7を設ける必要が一切なく、既存の駆動モーター1に対してそのまま適用することができ、汎用性が非常に高いものとなっている。
【0061】
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1はこの発明の実施の形態1に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図2】図2は駆動モーターを示す斜視構成図である。
【図3】図3は被取付部材としてのフレームを示す背面図である。
【図4】図4は被取付部材としてのフレーム正面の要部を示す拡大斜視図である。
【図5】図5は被取付部材としてのフレーム背面の要部を示す拡大斜視図である。
【図6】図6は被取付部材としてのフレームへの駆動モーターの取付状態を示す背面図である。
【図7】図7はこの発明の実施の形態2に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図8】図8はこの発明の実施の形態3に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図9】図9はこの発明の実施の形態3に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図10】図10はこの発明の実施の形態3に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図11】図11はこの発明の実施の形態4に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図12】図12はこの発明の実施の形態4に係るモーター取付構造を示す斜視構成図である。
【図13】図13はこの発明の実施の形態に係るモーター取付構造を適用した画像形成装置の本体を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
【0063】
1:駆動モーター、2:ケース(外殻部材)、3:駆動軸(回転軸)、5:取付用の突起部(第2の固定部)、7:凸部(第2の固定部)、10:フレーム、12:第1の固定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターと、
前記モータ−が着脱自在に取り付けられる被取付部材と、
前記被取付部材に設けられ、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材が位置決めされた状態で挿入される挿入用凹部と、
前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材を前記挿入用凹部に挿入した状態で、前記モーター又は前記取付補助部材を前記モーターの駆動軸を中心にして回動することにより、前記被取付部材側に設けられた第1の固定部と前記モーター又は前記取付補助部材側に設けられた第2の固定部とが相対的に嵌まり合って固定する固定手段とを備えたことを特徴とするモーター取付構造。
【請求項2】
前記挿入用凹部は、前記モーターの駆動軸の基端部に突出するように設けられた円筒部が挿入される挿入孔であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造。
【請求項3】
前記挿入用凹部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材が挿入される挿入孔であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造。
【請求項4】
前記挿入用凹部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材が挿入される挿入用の凹所であることを特徴とする請求項1に記載のモーター取付構造。
【請求項5】
前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材の駆動軸突出側の端部に、前記駆動軸と同方向に突出するように設けられた突起部の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造。
【請求項6】
前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの円筒形状に形成された外殻部材の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造。
【請求項7】
前記モーター側に設けられた第2の固定部は、前記モーターの外周に圧入された環状の取付補助部材の外周面に略半球形状に設けられた凸部からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のモーター取付構造。
【請求項8】
前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーター側の第2の固定部が嵌まり合う略半球形状の凹部を有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のモーター取付構造。
【請求項9】
前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーター側の第2の固定部が挿入される挿入部と、前記挿入部から挿入された前記モーター側の第2の固定部を前記モーターの駆動軸を中心にした周方向に案内する案内通路部と、前記モーター側の第2の固定部が嵌まり合う略半球形状の凹部とからなることを特徴とする請求項8に記載のモーター取付構造。
【請求項10】
前記被取付部材側に設けられた第1の固定部は、前記モーターの駆動軸を中心にした外周方向に弾性変形自在に設けられていることを特徴とする請求項9に記載のモーター取付構造。
【請求項11】
少なくとも画像形成部材の一部を駆動するモーターと、
前記モータ−が着脱自在に取り付けられるフレーム部材と、
前記フレーム部材に設けられ、前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材が位置決めされた状態で挿入される挿入用凹部と、
前記モーターの一部又は前記モーターに装着された取付補助部材を前記挿入用凹部に挿入した状態で、前記モーター又は前記取付補助部材を前記モーターの駆動軸を中心にして回動することにより、前記フレーム部材側に設けられた第1の固定部と前記モーター又は前記取付補助部材側に設けられた第2の固定部とが相対的に嵌まり合って固定する固定手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−81755(P2010−81755A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−248632(P2008−248632)
【出願日】平成20年9月26日(2008.9.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】